特許第6113184号(P6113184)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6113184
(24)【登録日】2017年3月24日
(45)【発行日】2017年4月12日
(54)【発明の名称】サンプロテクション装置
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/17 20060101AFI20170403BHJP
【FI】
   E06B9/17 V
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-547783(P2014-547783)
(86)(22)【出願日】2012年10月24日
(65)【公表番号】特表2015-506424(P2015-506424A)
(43)【公表日】2015年3月2日
(86)【国際出願番号】EP2012071007
(87)【国際公開番号】WO2013091948
(87)【国際公開日】20130627
【審査請求日】2015年8月6日
(31)【優先権主張番号】102011056773.9
(32)【優先日】2011年12月21日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】516237318
【氏名又は名称】ティモ クラウス
【氏名又は名称原語表記】Timo Clauss
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ウルリヒ クラウス
【審査官】 家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−179178(JP,A)
【文献】 特開2003−214064(JP,A)
【文献】 実開昭60−182499(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/00−9/92
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸(3)に巻き上げ可能なサンプロテクション懸垂部(2)を備えたサンプロテクション装置(1)において、
前記サンプロテクション懸垂部(2)は、巻き上げ方向に連続していてジョイント継手(9)を介して結合された複数の薄板(4)の構造体から成っており、これらの薄板(4)は、それぞれ複数の薄板セグメント(5)の多重構造を有していて、薄板自体を剛性に形成されており、これにより、前記薄板(4)は、軸(3)に巻き上げる際に、その形状を保持するようになっており、
各薄板セグメント(5)は、複数の光スリット(7)の列を備えた第1の部分セグメント(6)を有しており、該第1の部分セグメント(6)の上縁部には、非透光性の第2の部分セグメント(8)が続いており、該第2の部分セグメント(8)は、外側に向かって前記第1の部分セグメント(6)を越えて突出しており、
前記第2の部分セグメント(8)は、前記薄板(4)の外側に方形の成形部分を形成しており、前記方形の成形部分は、入射する日光に面しており、前記方形の成形部分の手前には、斜め上に延びている、前記第2の部分セグメント(8)の区分が続いていることを特徴とする、サンプロテクション装置。
【請求項2】
前記薄板(4)は、一体的に形成されていて、前記サンプロテクション懸垂部(2)の全幅にわたって延在している、請求項1記載のサンプロテクション装置。
【請求項3】
各薄板(4)は、押し出し成形された構成部材から成っている、請求項2記載のサンプロテクション装置。
【請求項4】
各薄板(4)は、プラスチック又はアルミニウムから成っている、請求項3記載のサンプロテクション装置。
【請求項5】
各薄板(4)は、成形され且つ打ち抜き加工された構成部材から成っている、請求項2記載のサンプロテクション装置。
【請求項6】
各薄板(4)は、特殊鋼又はアルミニウムから成っている、請求項5記載のサンプロテクション装置。
【請求項7】
全ての薄板(4)は同一に形成されている、請求項1から6までのいずれか1項記載のサンプロテクション装置。
【請求項8】
各薄板(4)は、複数の同一の薄板セグメント(5)の多重構造を有している、請求項1から7までのいずれか1項記載のサンプロテクション装置。
【請求項9】
各薄板(4)は、その上縁部に第1のジョイント部材(11)を有しており、且つその下縁部に、前記第1のジョイント部材に対して相補的な第2のジョイント部材(10)を有しており、ジョイント継手(9)を形成するために、1つの薄板(4)の上縁部に設けられた前記第1のジョイント部材(11)と、次の薄板(4)の前記第2のジョイント部材(10)とが、互いに内外で係合している、請求項1からまでのいずれか1項記載のサンプロテクション装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に記載のサンプロテクション装置に関する。
【0002】
DE10161159A1から、サンプロテクション巻き上げブラインドが公知である。このサンプロテクション巻き上げブラインドは、特に建物の窓に取り付けられるサンプロテクション装置又はライトプロテクション装置を形成している。当該特許文献に記載されたサンプロテクション巻き上げブラインドは、巻き上げ可能な平面構造体を有しており、この平面構造体は、互いに平行に隣接していて、薄板を形成している多数のバーから成っており、これらのバーは、特殊鋼帯材の形態の結合手段によってつながれる。プラスチック又は金属から成るバーは、それぞれ互いに間隔を置いて位置しているので、隣合うバー間にはそれぞれ、光スリットを形成するための所定の間隔が残されている。バーは管状に形成されていて、各バーがその外側に、連続する平面を形成するように構成されている。バーをつなぐ安定化部材は、平面構造体が、バーの長手方向軸線に対して平行な軸線を中心として柔軟に曲げられるように形成されている。
【0003】
安定化部材が柔軟に曲げられるように形成されていることによって、平面構造体を軸に巻き上げ且つ軸から再び繰り出すことができるようになっている。
【0004】
この装置における利点は、バー間の間隔を選択することにより、光スリットの大きさを簡単に設定することができる、という点にある。
【0005】
しかしながらこの場合、バーを閉じられた管状に形成することによって、その製造には高い材料費が必要となる、という欠点がある。
【0006】
更に、平面構造体の製造にかかる時間が不都合に長い、という欠点がある。まず最初に、バーを別個の構成部材として製造する必要がある。次いで個々のバーを、互いに間隔を置いて正確に平行に位置するように方向付けねばならない。その後、バーを結合手段により、特にレーザ溶接又は接着プロセスにより、互いにつなぐ必要がある。
【0007】
DE102009033437A1から公知の、別のサンプロテクション巻き上げブラインドは、軸に巻き上げ可能な平面構造体を有しており、この平面構造体は、複数の薄板の多重構造を有しており、薄板の長手方向軸線は、互いに間隔を置いて平行に且つ平面構造体の巻き上げ方向に対して横方向に延在している。隣合う2つの薄板の間には、光スリットが設けられている。薄板構造体を形成するためには波形板が設けられていて、この波形板は縦方向、即ち巻き取上げ方向に見て、平面構造体の全長にわたって延在している。薄板構造は、波形板にエンボス加工されている。薄板間の光スリットは、波形板に打ち抜き加工される。平面構造体のより大きな幅を実現するために、複数の波形板が相並んで配置されていてよく、これにより、各薄板は全ての波形板にわたって延在することになる。このために、全ての波形板は、平面構造体の全幅にわたって延在している。
【0008】
この場合の欠点は、個々の波形板の結合が、構造的に手間がかかる点である。
【0009】
このように形成された平面構造体を軸に巻き上げられるようにするためには、波形板が軸に巻き付けられるように、柔軟に曲げられるようになっていなければならない。しかしながら、巻き上げ及び繰り出し過程を多数実施すると、波形板は永続的に変形し、延いては波形板の目標形状が失われる危険が生じる。このことは、サンプロテクション機能のみならず、平面構造体の巻き上げ性をも損なう恐れがある。
【0010】
この影響を阻止するために、平面構造体の裏側に、例えばレーザ溶接によって、特殊鋼帯材の形態の安定化部材を取り付けることができ、これらの安定化部材は、波形板の全長にわたって延在している。これにより、平面構造体の薄板構造は、巻き上げ及び繰り出し過程を多数実施した後でも保持され続ける、ということが達成される。しかしながらこの場合の欠点は、安定化部材の取付けに、望ましくない、より多くの構造的な手間がかかり且つ使用材料の増大が伴う点にある。使用材料の増大は、平面構造体の製造費を高める。
【0011】
本発明の根底を成す課題は、高い機能性を有すると同時に、効率的且つ廉価に製造され得る、冒頭で述べた形式のサンプロテクション装置を提供することにある。
【0012】
この課題を解決するために、請求項1記載の構成が設けられている。本発明の有利な構成及び目的にかなった改良は、従属請求項に記載されている。
【0013】
本発明によるサンプロテクション装置は、軸に巻き上げ可能なサンプロテクション懸垂部を有している。このサンプロテクション懸垂部は、巻き上げ方向に連続していてジョイント継手を介して結合された複数の薄板の構造体から成っており、これらの薄板は、それぞれ複数の薄板セグメントの多重構造を有していて、薄板自体が剛性に形成されているので、薄板は、軸に巻き上げる際にその形状を保持するようになっている。同じことが相応して、軸からサンプロテクション懸垂部を繰り出す場合についても云える。
【0014】
つまり、本発明の基本思想は、個々の薄板間のジョイント継手だけを可動にして、軸における巻き上げ又は繰り出し時に、サンプロテクション懸垂部の所要の形状適合が達成されるように、サンプロテクション懸垂部を構成する点にある。これに対して個々の薄板自体は剛性に形成されていて、延いては形状安定性を有している。即ち、薄板は、巻き上げ又は繰り出し過程に際して曲がらないようになっている。薄板のこの形状安定性に基づき、薄板は別の安定化部材無しで、高い固有安定性を有しているので、巻き上げ又は繰り出し過程を多数実施した後でも、薄板の形状は完全に保持され続け、延いては摩耗に基づく機能損傷を受けることはない。薄板間のジョイント継手は、巻き上げ又は繰り出し過程に際して運動を行い、この運動も、やはり摩耗は生ぜしめない。即ち、ジョイント継手も、巻き上げ又は繰り出し過程を多数実施した後でも不変であり続け、機能損傷を受けることは一切ない。つまり、本発明によるサンプロテクション懸垂部は、丈夫で長期間安定的な構造を有している。
【0015】
別の重要な利点は、本発明によるサンプロテクション懸垂部は、少ない製造手間で効率的且つ廉価に製造可能である、という点にある。
【0016】
この場合に重要なのは、薄板が、その剛性に基づいて高度な固有安定性を有していて、延いては金属帯材等の別の部材によって安定化させる必要はない点である。つまり、サンプロテクション懸垂部は、少数の個別構成部材を有していて、延いては廉価に製造可能である。
【0017】
特に有利には、薄板は一体的に形成されていて、サンプロテクション懸垂部の全幅にわたって延在している。
【0018】
これにより、サンプロテクション懸垂部を構成する構成部材の数を、更に減らすことができる。
【0019】
本発明の第1の変化態様では、各薄板は、押し出し成形された構成部材から成っており、この場合、各薄板は、プラスチック又はアルミニウムから成っている。
【0020】
本発明の第2の変化態様では、各薄板は、成形され且つ打ち抜き加工された構成部材から成っており、この場合、各薄板は、特殊鋼又はアルミニウムから成っている。
【0021】
両変化態様により、薄板の効率的で廉価な製造が可能になる。
【0022】
特に有利には、各薄板は、その上縁部に第1のジョイント部材を有しており且つその下縁部に、第1のジョイント部材に対して相補的な第2のジョイント部材を有している。この場合、ジョイント継手を形成するために、薄板の上縁部に設けられた第1のジョイント部材と、次の薄板の第2のジョイント部材とが互いに係合するようになっている。
【0023】
ジョイント継手を形成するためのジョイント部材は、各薄板と一体的に形成されているので、サンプロテクション懸垂部の個別構成部材の数が更に減らされ、これにより、サンプロテクション懸垂部を製造するための、特に小さな製造手間が達成される。この場合、特に有利には、ジョイント継手を形成するために薄板に設けられた相補的なジョイント部材に加えて付加的に、ジョイント部材を連結するための別の固定手段を設ける必要はない。むしろ、相補的なジョイント部材を、互いに内外に差し込むだけでよく、これにより、サンプロテクション懸垂部の特に簡単で迅速な組み立てが可能になる。
【0024】
本発明の別の有利な構成では、全ての薄板が同一に形成されている。
【0025】
つまり、1つの構成部材だけを多重使用することによって、サンプロテクション懸垂部全体を構成することができるようになっている。これにより、サンプロテクション懸垂部の特に効率的な製造が可能になり、この場合、サンプロテクション懸垂部の製造時の保管費用や物流費用も少なく抑えることができる。
【0026】
特に有利には、個々の薄板だけが同一に形成されているわけではない。更に、各薄板は、複数の同一の薄板セグメントの多重構造を有している。
【0027】
これにより、サンプロテクション懸垂部の全長にわたって、サンプロテクション懸垂部の不変のサンプロテクション機能が得られる。
【0028】
特に有利には、各薄板セグメントは、少なくとも1つの光スリットを備えた第1の部分セグメントを有しており、この場合、第1の部分セグメントの上縁部に、非透光性の第2の部分セグメントが続いていて、この第2の部分セグメントは、外側に向かって第1の部分セグメントを越えて突出している。
【0029】
薄板セグメントの光スリットは、その上側に配置された、外側に向かって、即ち入射する日光の方向に突出している第2の部分セグメントによって遮られているので、光スリットを通る直射日光が回避され、制限された狭い角度範囲の日光しか光スリットを通らない。これにより、制限された、制御された光量だけが、光スリットを通過するようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明によるサンプロテクション装置の実施形態の概略図である。
図2図1に示したサンプロテクション装置のサンプロテクション懸垂部の一部を示した図である。
図3】薄板セグメントの1つを拡大した図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に、本発明を実施するための形態を図面につき詳しく説明する。
【0032】
図1には、特に建物等の窓におけるサンプロテクションとして使用可能な、本発明によるサンプロテクション装置1の主要な構成部材が示されている。
【0033】
サンプロテクション装置1は、軸3において巻き上げ及び繰り出し可能なサンプロテクション懸垂部2を有している。図1には、軸3において繰り出されたサンプロテクション懸垂部2が示されている。この場合、サンプロテクション懸垂部2は、鉛直方向の平面内に方向付けられており且つ窓等の開口内に位置している。
【0034】
本発明によるサンプロテクション懸垂部2は、個々の薄板4の多重構造体から構成されている。図2には、互いに結合された2つの薄板4が示されており、これらの薄板4は、図1に示したように、軸3において繰り出されたサンプロテクション懸垂部2の鉛直方向の平面内に方向付けられている。
【0035】
薄板4はそれぞれ、それ自体を剛性に形成されている、即ち、薄板4は大きな材料強度を有していて、形状安定的であり、且つ曲がらない(非可撓性)ようになっている。
【0036】
薄板4は、第1の構成では押し出し成形された構成部材から成っていてよい。この場合、薄板4は、プラスチック又はアルミニウムから成っている。
【0037】
択一的に、薄板4は、成形され且つ打ち抜き加工された構成部材から成っていてよい。この場合、薄板4は、アルミニウム又は特殊鋼から成っている。
【0038】
いずれにしろ、薄板4は一体的に形成されていて、典型的には1メートル又は数メートルであってよいサンプロテクション懸垂部2の全幅にわたって延びている。実現可能な最大幅は、典型的には3メートルである。押し出し成形された構成部材から成る薄板4は、最大約6メートルの幅で製造することができる。
【0039】
薄板4の高さ、即ちy方向での薄板の伸長は、薄板の幅よりも著しく短い。典型的には、薄板4の高さは30mm〜60mmの範囲内である。
【0040】
本実施形態において、サンプロテクション懸垂部2は、同一に形成された複数の薄板4の多重構造体から成っている。各薄板4もやはり、同一に形成された複数の薄板セグメント5の多重構造体から成っている。図3には、これらの薄板セグメント5の1つを拡大した図が示されている。
【0041】
各薄板セグメント5は、図2に示した構造体において、鉛直方向の平面(y−z平面)内で延びるように配置された、第1の部分セグメント6を有している。この部分セグメント6には、複数の光スリット7の列が配置されており、これらの光スリット7は、薄板4のほぼ全幅にわたって延在している。個々の光スリット7は、部分セグメント6の構成部分であるウェブによって分離されていてよい。
【0042】
光スリット7を備えた第1の部分セグメント6の上側には、完全に非透光性に形成された第2の部分セグメント8が続いている。特に図3から判るように、第2の部分セグメント8は、第1の部分セグメント6の上縁部に接続している、x方向に延びる区分8aから成っており、この区分8aには、y方向の閉鎖区分8bが続いている。この区分8bにもやはり、x方向に延びる区分8cが続いている。これらの3つの区分8a〜8cは、薄板4の外側に方形の成形部分を形成しており、この成形部分は、入射する日光(図2において符号Sで図示)に面している。前記方形の成形部分の手前には、斜め上に延びている、第2の部分セグメント8の区分8dが続いており、この区分8dは、次の薄板セグメント5の第1の部分セグメント6の下縁部に向かって延在している。
【0043】
このように薄板セグメント5を形成することにより、光スリット7を通る直射日光が、十分に妨げられる。むしろ、所定の狭い角度範囲内で入射する日光だけが、薄板セグメント5、特に第2の部分セグメント8の区分8dの境界面で反射された後に、光スリット7を通って到達するようになっている。つまり、薄板セグメント5の特別な構成によって、光スリット7を通る制御された入射光が得られる。
【0044】
本実施形態の場合、薄板セグメント5は、第1の部分セグメント6の高さ、即ちy方向での伸長が約1.5mmであり、第2の部分セグメント8の高さが約5mmであるように寸法設定されている。薄板セグメント5の奥行き、即ちx方向での伸長は、約4mmである。
【0045】
図2から判るように、個々の薄板4は、y方向に連続して配置されていて、ジョイント継手9を介して互いに枢着式に結合されている。ジョイント継手9を形成するために、薄板4の各下縁部には第1のジョイント部材10が設けられている一方で、薄板4の上縁部には、第1のジョイント部材10に対して相補的な第2のジョイント部材11が設けられている。
【0046】
ジョイント部材10,11は、各薄板4と一体的に形成されていて、好適には薄板4の全幅にわたって延びている。この場合、ジョイント部材10,11の横断面は、全幅にわたって一定である。
【0047】
第1のジョイント部材10は、ほぼ円形の横断面を有しており、この場合、第1のジョイント部材10は、下側に開口を有する中空室を取り囲んでいる。択一的に、第1のジョイント部材10は、フック状に形成されていてよい。
【0048】
これに対して相補的に形成されたジョイント部材11は、一方の自由端部に円形の横断面拡大部を有している。
【0049】
ジョイント継手9を形成するために、第2のジョイント部材11の円形の横断面拡大部は、第1のジョイント部材10の中空室内に挿入される。これによりジョイント継手9が形成され、こうして結合された2つの薄板4は、x−y平面内で互いに旋回可能である。
【0050】
サンプロテクション懸垂部2の巻き上げ時に、薄板4はその剛性に基づき、形状安定的であり続ける、即ち、薄板4が巻き上げ過程中に折れ曲がることはない。つまり、巻き上げ過程に際しては、ジョイント継手9だけが運動し、これにより、サンプロテクション懸垂部2が軸3に巻き付けられる。同じことが、サンプロテクション懸垂部2を軸3において繰り出す場合にも当てはまる。
【0051】
軸3におけるサンプロテクション懸垂部2のより良好な巻き上げ及び繰り出しを保証できるようにするために、サンプロテクション懸垂部2の裏側には、巻き上げ方向に延在する金属帯材等が取り付けられていてよい。択一的に、個々の薄板セグメント5の中空室内に、クリップ等が突入して係止されてよい。
【符号の説明】
【0052】
1 サンプロテクション装置
2 サンプロテクション懸垂部
3 軸
4 薄板
5 薄板セグメント
6 第1の部分セグメント
7 光スリット
8 第2の部分セグメント
8a 区分
8b 区分
8c 区分
8d 区分
9 ジョイント継手
10 第1のジョイント部材
11 第2のジョイント部材
図1
図2
図3