【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、その第1の局面は次のように規定される。即ち、
施設に関する情報を格納する施設データベースと、音声クエリの入力を受け付ける入力受付部と、前記入力を受け付けた音声クエリを構成する音声データを所定形式のデータに変換する形式変換部と、前記変換されたデータに基づいて、前記施設検索部での検索が実行可能な前記実行クエリを生成する第1の生成部と、前記施設データベースを参照して該生成された実行クエリに対応する施設の検索を実行する施設検索部と、該施設検索部が予め設定された検索実行タイミングで検索を実行するよう制御する検索実行制御部と、前記検索された施設を出力する検索結果出力部と、を備える施設検索装置であって、
前記検索された実行クエリをその検索実行時刻と関連付けて格納する検索クエリ履歴データベースと、
前記検索クエリ履歴データベースを参照して、前記生成された実行クエリとしての第1の実行クエリより前に検索された第0の実行クエリを特定する特定部と、
前記第1の実行クエリと前記第0の実行クエリとが一致するか否か判定する判定部と、を備え、
前記検索実行制御部は、前記判定の結果、前記第1の実行クエリと前記第0の実行クエリとが一致するとき、前記施設検索部の検索を実行待ちとし、前記入力受付部が新たな音声クエリの入力を受け付けたとき前記実行待ちを解除する、
施設検索装置。
【0006】
このように規定される第1の局面の施設検索装置によれば、入力された音声クエリを所定形式のデータに変換後、施設検索を実行可能な実行クエリを生成し、該生成された実行クエリに基づき、予め設定された検索実行タイミングで施設検索を実行する施設検索装置において、該生成された第1の実行クエリと該第1の実行クエリより前に検索された第0の実行クエリとを比較し、両者が一致する場合には、上記予め設定された検索実行タイミングをキャンセルして施設検索を実行待ちとし、新たな音声クエリの入力を受け付けたとき、該実行待ちを解除する。該実行待ちが解除されると、上記予め設定された検索実行タイミングで施設検索が実行されることになる。このように入力中の実行クエリが該実行クエリより前に検索実行された実行クエリと一致する場合には、次の音声クエリの入力を受け付けるまで施設検索を実行待ちとすることで、従来のように、既に検索実行された実行クエリと同一の実行クエリで検索が実行されることなく、検索ユーザが続く音声クエリを入力するまで検索実行を待機してくれるため、検索ユーザの便宜に資する。
【0007】
前記所定形式はテキスト形式とすることができる(第2の局面)。施設データベース及び検索クエリ履歴データベースに格納される各データはテキスト形式で格納されていることが大半であるため、それらのデータと照合し比較するために、音声クエリもテキスト形式に変換することが好ましい。
【0008】
前記第1の生成部は、前記変換されたデータに基づいて音声認識揺れを考慮して複数の前記実行クエリを生成することとしてもよい(第3の局面)。当該音声認識揺れを考慮した実行クエリは、例えば、濁音、半濁音、長音の有無、母音が同一であることによる音の類似、などを考慮して生成される。また、実行クエリが英語である場合には、上記の他、例えば、「r」と「l」、「m」と「n」、「s」と「th」と「sh」、「u」と「ar」、「ea」と「ee」等のように発音の類似に基づいて音声認識揺れ文字列を作成することができる。音声認識揺れを考慮して実行クエリを生成することにより、より実態に即した施設検索が可能となる。
【0009】
前記判定部は、音節単位又は単語単位で前記第1の実行クエリが前記第0の実行クエリと一致するか否か判定することとしてもよい(第4の局面)。
ここで、音節単位とは、母音を中心に区切られる単位であり、母音のみ、子音+母音、等の単位で区切られる。単語単位とは、例えば、単語ごとに収録された辞書データベースを参照して認識される単語の単位を意味する。
【0010】
また、この発明の第5の局面は次のように規定される。即ち、
施設に関する情報を格納する施設データベースに格納する第1の格納ステップと、音声クエリの入力を受け付ける入力受付ステップと、前記入力を受け付けた音声クエリを構成する音声データを所定形式のデータに変換する形式変換ステップと、前記変換されたデータに基づいて、後記施設検索ステップでの検索が実行可能な実行クエリを生成する第1の生成ステップと、前記施設データベースを参照して該生成された実行クエリに対応する施設の検索を実行する施設検索ステップと、該施設検索ステップにおいて予め設定された検索実行タイミングで検索を実行するよう制御する検索実行制御ステップと、前記検索された施設を出力する検索結果出力ステップと、を備える施設検索方法であって、
前記検索された実行クエリをその検索実行時刻と関連付けて検索クエリ履歴データベースに格納する第2の格納ステップと、
特定部が、前記検索クエリ履歴データベースを参照して、前記生成された実行クエリとしての第1の実行クエリより前に検索された第0の実行クエリを特定する特定ステップと、
判定部が、前記第1の実行クエリと前記第0の実行クエリとが一致するか否か判定する判定ステップと、を備え、
前記検索実行制御ステップは、前記判定の結果、前記第1の実行クエリと前記第0の実行クエリとが一致するとき、前記施設検索ステップの検索を実行待ちとし、前記入力受付ステップで新たな音声クエリの入力を受け付けたとき前記実行待ちを解除する、
施設検索方法。
このように規定される第5の局面の発明によれば、第1の局面と同等の効果を奏する。
【0011】
この発明の第6の局面は次のように規定される。即ち、
第5の局面に規定の方法において、前記所定形式はテキスト形式である。
このように規定される第6の局面の発明によれば、第2の局面と同等の効果を奏する。
【0012】
この発明の第7の局面は次のように規定される。即ち、
第5又は第6の局面に規定の方法において、前記第1の生成ステップでは、前記変換されたデータに基づいて音声認識揺れを考慮して複数の前記実行クエリを生成する。
このように規定される第7の局面の発明によれば、第3の局面と同等の効果を奏する。
【0013】
この発明の第8の局面は次のように規定される。即ち、
第5〜第7の局面に規定の方法において、前記判定ステップでは、音節単位又は単語単位で前記第1の実行クエリが前記第0の実行クエリと一致するか否か判定する。
このように規定される第8の局面の発明によれば、第4の局面と同等の効果を奏する。
【0014】
更に、この発明の第9の局面は次のように規定される。即ち、
コンピュータを、施設に関する情報を施設データベースに格納する第1の格納手段と、音声クエリの入力を受け付ける入力受付手段と、前記入力を受け付けた音声クエリを構成する音声データを所定形式のデータに変換する形式変換手段と、前記変換されたデータに基づいて、後記施設検索手段での検索が実行可能な実行クエリを生成する第1の生成手段と、前記施設データベースを参照して該生成された実行クエリに対応する施設の検索を実行する施設検索手段と、該施設検索手段が予め設定された検索実行タイミングで検索を実行するよう制御する検索実行制御手段と、前記検索された施設を出力する検索結果出力手段、として機能させるコンピュータプログラムであって、コンピュータを、更に、
前記検索された実行クエリをその検索実行時刻と関連付けて検索クエリ履歴データベースに格納する第2の格納手段と、
前記検索クエリ履歴データベースを参照して、前記生成された実行クエリとしての第1の実行クエリより前に検索された第0の実行クエリを特定する特定手段と、
前記第1の実行クエリと前記第0の実行クエリとが一致するか否か判定する判定手段、として機能させ、
前記検索実行制御手段は、前記判定の結果、前記第1の実行クエリと前記第0の実行クエリとが一致するとき、前記施設検索手段の検索を実行待ちとし、前記入力受付手段が新たな音声クエリの入力を受け付けたとき前記実行待ちを解除する、
コンピュータプログラム。
このように規定される第9の局面の発明によれば、第1の局面と同等の効果を奏する。
【0015】
この発明の第10の局面は次のように規定される。即ち、
第9の局面に規定のコンピュータプログラムにおいて、前記所定形式はテキスト形式である。
このように規定される第10の局面の発明によれば、第2の局面と同等の効果を奏する。
【0016】
この発明の第11の局面は次のように規定される。即ち、
第9又は第10の局面に規定のコンピュータプログラムにおいて、前記第1の生成手段は、前記変換されたデータに基づいて音声認識揺れを考慮して複数の前記実行クエリを生成する。
このように規定される第11の局面の発明によれば、第3の局面と同等の効果を奏する。
【0017】
この発明の第12の局面は次のように規定される。即ち、
第9〜第11の局面に規定のコンピュータプログラムにおいて、前記判定手段は、音節単位又は単語単位で前記第1の実行クエリが前記第0の実行クエリと一致するか否か判定する。
このように規定される第12の局面の発明によれば、第4の局面と同等の効果を奏する。
【0018】
第9〜第12のいずれかの局面に規定されるコンピュータプログラムを記録する記録媒体が第13の局面として規定される。