(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
監視動作開始時において射出成形機本体が型開動作及び突出し動作したときに当該射出成形機本体を撮像手段によって撮像することにより得られるビデオ信号を用いて、上記射出成形機本体の異常動作の判定において基準となる画像データとして監視基準画像データを得る監視基準画像データ取得手段と、
順次繰り返される上記射出成形機本体の射出成形サイクルにおいて、上記型開動作時又は上記突出し動作時に得られる上記ビデオ信号を用いて異常動作を検出する画像データとして監視検出画像データを得る監視検出画像データ取得手段と、
上記監視基準画像データのうち、異常動作の発生を監視すべき監視対象を監視する領域として設定された監視領域に外接する外接線である判定エリアで囲まれた画素でなる監視対象基準を、複数の上記監視対象毎に求める監視対象基準取得手段と、
上記監視検出画像データのうち、上記監視対象基準の表示範囲に対応する表示範囲の周囲において上記判定エリアに対し何画素広げた領域をサーチ範囲とするかを示すサーチ範囲指定値をユーザに数値のみで指定させることで、ユーザに指定させた1つの上記数値で複数の上記監視対象全てにおける上記サーチ範囲を設定するサーチ範囲指定手段と、
上記サーチ範囲を上記監視対象基準によってサーチしながら当該監視対象基準の画素の明るさと、上記監視検出画像データの画素の明るさとの相関演算を行い、一致度が大きいサーチ位置に上記監視対象が存在するものとして当該サーチ位置に上記監視領域を移動させる移動手段と、
移動された上記監視領域内部の画像部分について上記監視基準画像データと上記監視検出画像データとの明るさの比較結果を求めることにより、上記射出成形機本体の異常動作を監視する監視手段と
を有する射出成形機監視装置。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0019】
(1)射出成形機監視装置の全体構成
図1において、1は射出成形機本体を示し、可動側型2が固定側型3に圧接した型締め状態において導管4を通じて合成樹脂材料を射出することにより、可動側型2及び固定側型3内に射出成形製品を成形する。
【0020】
この射出成形製品は、可動側型2が固定側型3からガイド5に沿って離間した型開状態になったとき、可動側型2の内面に付着した状態で型開位置にまで持ち来され、その後可動側型2の後方から突出しピン(図示せず)が突出し動作をすることによって可動側型2から外され、取出機(図示せず)によって取り出される。
【0021】
かかる射出成形機本体1の射出成形サイクルは射出成形機本体駆動制御装置6に設けられているシーケンサによって自動的に制御される。
【0022】
射出成形機本体1の射出成形動作は射出成形機監視装置10に設けられている撮像手段としてのテレビジョンカメラ11によって撮像され、そのビデオ信号VD1が画像入力回路12においてビデオデータDATA1に変換されて画像処理回路13に入力されて保持される。
【0023】
画像処理回路13に保持されたビデオデータDATA1は、バス15を介してプログラムメモリ16のプログラムによって処理動作をする中央処理ユニット(CPU:Central Processing Unit)17に所定のタイミングで取り込まれると共に、各画素ごとにバス15を介してデータメモリ18に格納される。
【0024】
CPU17は、データメモリ18に格納されたビデオデータDATA1に基づいて、異常の発生の有無を判定し、当該判定結果を表す判定結果画像データDATA2をバス15を介して画像処理回路13に与える。
【0025】
画像処理回路13は、この判定結果画像データDATA2を画像表示回路19に与えることにより、画像表示回路19においてテレビジョンカメラ11から供給されるビデオ信号VD1に重畳して表示画像信号VD2としてモニタ20に与える。
【0026】
かくしてモニタ20は、ビデオ信号VD1に基づいて現在テレビジョンカメラ11が撮像している射出成形機本体1の画像に対して、CPU17が判定した異常状態(又は正常状態)を表す判定結果画像データDATA2に基づいて、異常が発生した画像部分に異常発生表示を表示してなる監視画面をユーザに提示する。
【0027】
またモニタ20には、タッチパネルでなる操作入力部25が組み込まれており、ユーザは当該操作入力部25を操作することにより、バス15を介して各種操作指令をCPU17に入力するようになされている。
【0028】
CPU17は、射出成形機本体駆動制御装置6から制御信号入出力部21を介して与えられる監視制御信号S1によって監視処理動作をすべきタイミングを判知して判定動作をすると共に、当該判定動作及び判定結果に基づいて制御信号入出力部21を介して射出成形機本体駆動制御装置6にシーケンス制御信号S2を与えることにより、射出成形機本体1を射出成形機監視装置10の監視動作と同期動作させるような制御を実行する。
【0029】
かくしてCPU17は、射出成形機本体1の射出成形サイクルの動作と同期しながら、以下に述べる監視処理動作を実行する。
【0030】
(2)監視処理
ユーザが操作入力部25を介して監視処理モードを指定すると、CPU17は、
図2の監視処理ルーチンRT1に入って、ステップSP1において型開限信号がオンになるのを待ち受け、射出成形機本体1が型開状態になるのを確認してその後の動作を実行するタイミングを射出成形機本体1に合わせる処理をし、これにより、射出成形機本体駆動制御装置6は、射出成形機本体1の可動側型2を型開位置にまで後退させたとき、監視制御信号S1としてオン状態に遷移した型開限信号を制御信号入出力部21を介してCPU17に与える。
【0031】
このときCPU17は、次のステップSP2においてシーケンス制御信号S2として型締めインターロック設定信号を制御信号入出力部21を介して射出成形機本体駆動制御装置6に与えることにより、射出成形機本体1を型締め動作させないように射出成形機本体駆動制御装置6を制御し、これにより射出成形機本体1を型開状態のまま保持させる。
【0032】
このように射出成形機本体1が型開状態を保持している状態において、CPU17は、次のステップSP3において、現在テレビジョンカメラ11から得られているビデオ信号VD1(型開状態にある射出成形機本体1の金型内部の映像を表している)を、画像入力回路12を介して1フレーム分のビデオデータDATA1として画像処理回路13に入力する。また画像表示回路19はビデオ信号VD1をテレビジョンカメラ11から供給され、当該ビデオ信号VD1を表示画像信号VD2としてモニタ20に与える。
【0033】
かくしてモニタ20は、ビデオ信号VD1に基づいて現在テレビジョンカメラ11が撮像している金型内部の映像をユーザに提示する。
【0034】
続いてCPU17はステップSP4において画像処理回路13に入力された型開状態を表す1フレーム分の画像データを1次監視基準画像データD1としてデータメモリ18に登録する。
【0035】
この実施の形態の場合、CPU17は、
図6に示すようにモニタ20に4個の射出成形製品IM1〜IM4が表示される1次監視基準画像データD1を登録する。
【0036】
かくしてデータメモリ18に登録された画像データは、射出成形機本体1が正常動作をしている時には、可動側型2に射出成形製品IM1〜IM4が付着した状態で可動側型2が型開位置に移動している状態を表しており、CPU17はこの型開状態の1フレーム分の画像データを、1次監視時の異常発生の有無を判断する際に用いる基準データとしてデータメモリ18に取得したことになる。
【0037】
続いてCPU17は、ステップSP5において、シーケンス制御信号S2として突出しインターロック解除信号を制御信号入出力部21を介して射出成形機本体駆動制御装置6に与えることにより、射出成形機本体1の突出し動作の開始を許すと共に、次のステップSP6において射出成形機本体駆動制御装置6から監視制御信号S1としてオン状態に遷移した突出し完了信号が制御信号入出力部21を介して到来するのを待ち受ける状態になる。
【0038】
やがてオン状態に遷移した突出し完了信号が到来すると、CPU17は次のステップSP7において現在テレビジョンカメラ11から得られているビデオ信号VD1(射出成形機本体1が突出し完了状態にあることを表している)を、画像入力回路12を介して1フレーム分のビデオデータDATA1として画像処理回路13に入力する。
【0039】
続いてCPU17はステップSP8において画像処理回路13に入力された突出し完了状態を表す1フレーム分の画像データを2次監視基準画像データD2としてデータメモリ18に登録する。
【0040】
この実施の形態の場合、CPU17は、
図6に示したようにモニタ20に4箇所のキャビティCV1〜CV4が表示される2次監視基準画像データD2を登録する。
【0041】
かくしてデータメモリ18に登録された画像データは、射出成形機本体1が正常動作をしている時には、射出成形機本体1が突出し動作をすることにより可動側型2に付着していた射出成形製品が外され、取出機により取り出された状態を表しており、CPU17はこの突出状態の1フレーム分の画像データを、2次監視時の異常発生の有無を判断する際に用いる基準データとしてデータメモリ18に取得したことになる。
【0042】
続いてCPU17は、ステップSP9において、型開動作時及び突出動作時において監視対象を監視する領域(以下これを監視領域とも呼ぶ)の位置をユーザにより設定され、当該監視領域をデータメモリ18に記憶する。
【0043】
ここで、監視領域とは、後述する1次監視及び2次監視において基準画像データと検出画像データとを比較する際に、当該基準画像データと検出画像データにおいて比較する画素データの範囲を示しており、CPU17は、当該監視領域の範囲外の画素データについては比較を行わないことにより、1次監視及び2次監視において、監視領域外で発生した、光の反射、ごみの付着等に起因する外乱映像を除去し、当該外乱映像に影響されることなく監視処理を行うことができるようになされている。
【0044】
この監視領域の設定においてCPU17は、
図7に示すように、2次監視基準画像データD2におけるキャビティCV1〜CV4それぞれを囲うように、ユーザがモニタ20を見ながら操作入力部25を用いて監視領域K1〜K4を設定入力したとき、当該キャビティCV1〜CV4をそれぞれ監視対象画像部分J1〜J4として設定すると共に、当該監視対象画像部分J1〜J4(すなわちキャビティCV1〜CV4)の表示位置P1〜P4を設定し、これを監視領域データD3としてデータメモリ18に格納する。
【0045】
またCPU17は、上述した1次監視基準画像データD1においては、射出成形製品IM1〜IM4それぞれを監視対象画像部分J1〜J4として設定する。
【0046】
これにより、監視領域データD3が表す位置データは、1次監視基準画像データD1においては射出成形製品IM1〜IM4の位置を、一方2次監視基準画像データD
2においてはキャビティCV1〜CV4の位置を表していることになる。
【0047】
続いてCPU17は、次のステップSP10においてシーケンス制御信号S2として突出しインターロック設定信号を制御信号入出力部21から射出成形機本体駆動制御装置6に与えることにより射出成形機本体1に対して突出し動作をさせない状態に制御した後、ステップSP11においてシーケンス制御信号S2として型締めインターロック解除信号を射出成形機本体駆動制御装置6に与え、これにより射出成形機本体1の型締め動作を許す状態に制御する。
【0048】
その後CPU17は、次のステップSP12において、テンプレート画像データTPをデータメモリ18に登録する。テンプレート画像データTPの登録においてCPU17は、
図8に示すように、2次監視基準画像データD2において設定された監視領域K1〜K4と同一の領域に、1次監視基準画像データD1における監視領域K1〜K4を設定し、当該監視領域K1〜K4それぞれに対し上下方向及び左右方向から外接する外接線により囲まれた判定エリアM1〜M4の画像部分を、後述する位置補正処理において監視対象基準となる1次テンプレート画像データTP1_1〜TP1_4(以下では1次テンプレート画像データTP1とも呼ぶ)として得る。
【0049】
ここで、テンプレート画像データとは、後述する位置補正処理において、ユーザにより設定され、テンプレート画像データが占める領域を含み当該テンプレート画像データよりも大きい領域であるサーチ範囲内部をサーチすることにより、当該テンプレート画像データと相関関係を有する画素データが存在するか否かを検出する際に用いられる画像データである。
【0050】
CPU17は、監視領域K1〜K4に外接する外接矩形である判定エリアM1〜M4の画像部分を1次テンプレート画像データTP1とすることにより、多角形でなる監視領域K1〜K4の画像部分を1次テンプレート画像データTP1とするよりも処理を単純化することができると共に、後述するサーチ範囲を設定する際にも当該サーチ範囲の形状を容易に設定することができる。
【0051】
同様にCPU17は、
図8に示したように2次監視基準画像データD2において設定された監視領域K1〜K4それぞれに対し上下方向及び左右方向から外接する外接線により囲まれた判定エリアM1〜M4の画像部分を、後述する位置補正処理において監視対象基準となる2次テンプレート画像データTP2_1〜TP2_4(以下では2次テンプレート画像データTP2とも呼ぶ)として得る。
【0052】
その後CPU17は、ステップSP13において
図5に示す位置補正設定画面DIPXをモニタ20に表示する。
【0053】
位置補正設定画面DIPXは、後述する監視サイクル処理ルーチンRT2(
図3、
図4)において、CPU17が1次監視及び2次監視を行う際に、監視対象となる射出成形製品又はキャビティの位置が基準に対してずれた場合に、当該射出成形製品又はキャビティを監視すべき領域である監視領域K1〜K4の位置を補正する機能である位置補正処理についての設定を行うために用いられる。
【0054】
位置補正設定画面DIPXは、位置補正実行操作部40と、サーチ範囲指定値
操作部41とを表示する。
【0055】
ユーザは、監視対象画像部分J1〜J4それぞれに設定された監視領域K1〜K4の位置を移動させることにより位置補正を行う位置補正処理を実行する場合には、位置補正実行操作部40におけるONボタン40Aを選択し、これとは逆に位置補正処理を実行しない場合には位置補正実行操作部40におけるOFFボタン40Bを選択する。
【0056】
さらにユーザは、サーチ範囲指定値操作部41を操作して数値を入力することにより、監視対象に対し位置補正を適用する範囲を示すサーチ範囲指定値CSを設定する。サーチ範囲指定値CSが設定されると、CPU17は、当該サーチ範囲指定値CSをデータメモリ18に記憶する。
【0057】
このようにサーチ範囲指定値CSは、モニタ20に表示された金型における射出成形製品IM1〜IM4又はキャビティCV1〜CV4の位置を確認したユーザによって手動で設定されるようになされていることにより、サーチ範囲指定値CSが予め固定値に設定されている場合と比較して、後述するサーチ範囲SHをユーザの意思により指定することができ、監視対象が大きく位置ずれすることが予測される場合にはサーチ範囲SHを広く設定することにより監視領域が監視対象に追従できる範囲を広げることができる。
【0058】
続いてCPU17は、次の監視サイクル処理ルーチンRT2に移り、射出成形機本体1の固定側型3及び可動側型2によって次の射出成形製品を射出成形するための射出成形サイクルを実行させる。
【0059】
(3)監視サイクル処理
CPU17は、
図3及び
図4に示す監視サイクル処理ルーチンRT2を実行することにより、射出成形機本体1が射出成形製品を1つずつ射出成形するごとに当該射出成形動作に異常が生じたか否かの監視処理を実行する。
【0060】
(3−1)1次監視処理
監視サイクル処理ルーチンRT2に入ると、CPU17は、ステップSP21において射出成形機本体1が現在射出成形した射出成形製品についてオン状態に遷移した型開限信号が射出成形機本体駆動制御装置6から監視制御信号S1として到来するのを待ち受ける状態になると共に、オン状態の型開限信号が到来したとき次のステップSP22において射出成形機本体駆動制御装置6に対するシーケンス制御信号S2として型締めインターロック設定信号を与え、これにより射出成形機本体1が型開状態になったことを確認すると共に、型締め動作をさせない状態に射出成形機本体1を制御する。
【0061】
この状態においてCPU17は、次のステップSP23において1フレーム分のビデオデータDATA1を1次監視検出画像データD4として画像処理回路13を介してデータメモリ18に記憶する。
【0062】
CPU17は、ステップSP24において、データメモリ18に記憶された
図10に示す1次監視検出画像データD4と、1次監視基準画像データD1とを比較する1次監視処理を実行した後、ステップSP25において比較結果が異常か否かの判定をする。
【0063】
ステップSP25においてCPU17は、監視領域K1〜K4(
図7)内に含まれる画素からなる基準画像データ及び検出画像データを、1次監視基準画像データD1及び1次監視検出画像データD4から得、この基準画像データと検出画像データとの偏差を各画素について求め、当該偏差が所定のしきい値を超えた画素の数を監視領域K1〜K4ごとに集計する。
【0064】
当該集計値が所定の許容値を超えたとき、CPU17は、1次監視において当該監視領域K1〜K4に異常が生じたと判断し、ステップSP26に進む。
【0065】
このようにCPU17は、上述したステップSP9(
図2)において設定した監視領域K1〜K4内部についてのみ1次監視基準画像データD1と1次監視検出画像データD4とを比較することにより、1次監視基準画像データD1全体と1次監視検出画像データD4全体とを比較する場合と比べて処理を軽減すると共に、監視領域外部で発生した外乱映像を除去するようになされている。
【0066】
ここで、1次監視において異常と判断された場合、このことは、可動側型2の型開限位置のばらつきにより、1次監視検出画像データD4(
図10)における射出成形製品IM1〜IM4の位置が1次監視基準画像データD1(
図6)における射出成形製品IM1〜IM4(すなわち監視対象画像部分J1〜J4)に対して位置ずれしたことに起因する第1の問題である場合と、固定側型残り又はショートモールドが発生したことに起因する第2の問題である場合とがある。
【0067】
図10に示した1次監視検出画像データD4のように、例えば監視対象画像部分J1が基準に対し左側へ位置ずれした場合、当該監視対象画像部分J1を監視する監視領域K1自体の位置は移動しないため、このように監視対象画像部分J1が位置ずれを起こした状態で当該監視対象画像部分J1を監視する監視領域K1について1次監視を実行すると、当該監視領域K1における1次監視基準画像データD1と1次監視検出画像データD4とは各画素の偏差が大きくなり、1次監視における異常と判断されてしまうこととなる。
【0068】
第2の問題のように固定側型残り又はショートモールドが発生したことに起因して異常と判断された場合は、射出成形製品が異常であり製品としては利用できないため、当該射出成形製品は廃棄されても構わないが、第1の問題のように射出成形製品に位置ずれが発生したことのみに起因して異常と判断された場合は、当該射出成形製品自体は正常に射出成形されており、そのような射出成形製品まで廃棄してしまうと合成樹脂材料及び射出成形サイクルの工程が無駄になってしまい、さらに、金型に複数付着している射出成形製品のうちの1つだけに位置ずれが発生したために当該射出成形製品以外の射出成形製品までも廃棄することとなってしまう。
【0069】
このため射出成形機監視装置10は、以下の位置補正処理を実行することにより、上述した1次監視処理において射出成形製品の位置ずれに起因して異常と判断してしまった場合でも、当該位置ずれの影響をなくして再度1次監視処理を実行することにより、射出成形製品の位置ずれのみに起因して異常と判断してしまうことを防ぎ、正常に射出成形された射出成形製品を廃棄しないようにすると共に、射出成形サイクルを中断することなく次の工程に進ませるようになされている。
【0070】
(3−2)位置補正処理及び部分1次監視処理
CPU17は、ステップSP26において、上述した位置補正実行操作部40(
図5)におけるONボタン40Aが選択されているか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、このことは位置補正処理を実行すべきであることを意味し、このときCPU17はステップSP27に移り位置補正処理を実行する。
【0071】
この位置補正処理は、型開動作時においてテレビジョンカメラ11のビデオ信号VD1に基づくビデオデータDATA1において得られる画像データにおいて監視対象となる射出成形製品IM1〜IM4のうち、位置ずれが発生した射出成形製品に対応した監視領域を移動させることにより、位置ずれの影響を受けることなく本来の正常判定結果を得られるようにし、異常判定性能を向上させたものである。
【0072】
ここでCPU17は、
図9に示すように判定エリアM1〜M4の周囲に適切な広さのサーチ範囲SH1〜SH4を設定すれば、
図10に示す1次監視検出画像データD4における例えば監視対象画像部分J1が、1次監視基準画像データD1における監視対象画像部分J1に対し、多少位置ずれしたとしても、サーチ範囲SH1内の位置ずれとして確認できる。因みに
図10において、サーチ範囲SH2〜SH4は図示せず省略する。
【0073】
この実施の形態の場合、CPU17は、
図9に示したように、判定エリアM1〜M4から、ステップSP13(
図2)において指定されたサーチ範囲指定値CSの画素数分だけ広げた領域をサーチ範囲SH1〜SH4として設定する。
【0074】
ここで、サーチ範囲SH1〜SH4は、後述する位置補正におけるサーチ処理において
監視領域K1〜K4に外接する判定エリアM1〜M4の画像データである
1次テンプレート画像
データTP1をサーチする範囲を示しており、CPU17は、当該サーチ範囲SH1〜SH4の範囲内において
1次テンプレート画像データTP1と相関関係の強い画像データが検出された場合、当該検出された位置に監視領域K1〜K4を位置補正するため、当該サーチ範囲SH1〜SH4は、1次監視基準画像データD1に対しどの程度の射出成形製品IM1〜IM4(すなわち監視対象画像部分J1〜J4)の位置ずれをユーザが許容するかを示していることとなる。
【0075】
さらにCPU17は、
図11に示すように、1次監視検出画像データD4における、1次監視基準画像データD1において設定した表示位置P1〜P4に監視対象基準としての1次テンプレート画像データTP1をおいたときに、サーチ範囲SH1〜SH4内を順次1画素ずつずらしながら1次テンプレート画像データTP1を水平サーチ方向d1及び又は垂直サーチ方向d2方向にサーチして行き、各サーチ位置において次式
【0077】
によって1次監視検出画像データD4と1次テンプレート画像データTP1との近似度を表す相関値Rを求める。
【0078】
(1)式は正規化相関関係を求める式で、相関値Rを1次テンプレート画像データTP1の各画素の濃度値T(これを明るさ値とも呼ぶ)と、当該1次テンプレート画像データTP1の各画素位置にあるサーチ範囲SH1〜SH4内の1次監視検出画像データD4の濃度値(すなわち明るさ値)Sとの相関関係を、1次テンプレート画像データTP1を構成する画素数Nについて求めるものである。
【0079】
かくしてCPU17は、(1)式によって求めた相関値Rのうち、もっとも大きい相関値が得られたサーチ位置に監視対象画像部分J1〜J4が存在するものとして、
図7に示した1次監視基準画像データD1における監視領域K1〜K4の位置を、表示位置P1〜P4から
図12に示す1次監視検出画像データD4のように位置合せ位置P1X〜P4Xに変更する。
【0080】
このようにCPU17は、判定エリアM1〜M4から、ユーザにより指定されたサーチ範囲指定値CSの画素数分だけ広げた領域をサーチ範囲SH1〜SH4として設定し、当該サーチ範囲SH1〜SH4内部を
1次テンプレート画像
データTP1によりサーチすることで、監視対象画像部分J1〜J4(すなわち射出成形製品IM1〜IM4)が位置ずれを起こしてしまっても、当該位置ずれがサーチ範囲SH1〜SH4内部に収まっている程度であれば、位置ずれを起こした監視対象画像部分に追従するように当該監視対象画像部分に対応した監視領域を移動させることができるため、後述する部分1次監視により、位置ずれの影響が除去された状態で再び監視処理を行うことができる。
【0081】
このように本実施の形態においては、1次監視検出画像データD4における射出成形製品IM1〜IM4が1次監視基準画像データD1に対し大きく位置ずれたとしても、当該位置ずれの影響を除去したいとユーザが望んでいる場合、ユーザがサーチ範囲指定値CSを大きい値に指定することにより、CPU17は判定エリアM1〜M4に対し大きく広がったサーチ範囲SH1〜SH4内部を
1次テンプレート画像データTP1によりサーチすることができ、監視領域の位置補正を行うことができる。
【0082】
一方、小さい位置ずれに対してのみ位置補正を実行するとユーザが望む場合は、ユーザがサーチ範囲指定値CSを小さい値に指定することにより、CPU17は判定エリアM1〜M4に対し少しだけ広がったサーチ範囲SH1〜SH4内部をテンプレート画像データTP1によりサーチすることができるため、射出成形機監視装置10は、ユーザの意思に沿って、監視対象画像部分の位置ずれをどの程度許容するかを設定することができる。
【0083】
以上のように位置補正処理を実行すると、その後CPU17はステップSP28に移って、データメモリ18に記憶された1次監視検出画像データD4と、1次監視基準画像データD1とを比較する部分1次監視処理を実行した後、ステップSP29において比較結果が異常か否かの判定をする。
【0084】
このときCPU17は、1次監視検出画像データD4における、上述した1次監視処理により異常と判定された射出成形製品を監視すべき監視領域内部の各画素データが、1次監視基準画像データD1の対応する画素のデータと一致するか否かを判定するため、例えば監視領域K1内部の画素データが1次監視基準画像データD1の対応する画素のデータと一致しない画素の数が所定数以上になったために1次監視において異常が生じた場合、部分1次監視処理においては、当該監視領域K1についてのみ1次監視処理を行うことにより、ステップSP24における1次監視処理を再び実行する場合と比べて処理を軽減するようになされている。
【0085】
ステップSP29において、一致しない画素の数が所定数以上になったとき、このことは位置補正処理を行っても位置ずれを補正しきれなかったか、若しくは固定側型残り、ショートモールドが発生したことを示しており、このときCPU17は、異常が生じたとしてステップSP30に移り異常警告出力を送出すると共にステップSP30〜SP33における異常時処理を行う。
【0086】
また、上述したステップSP26において否定結果が得られた場合、このことは上述したステップSP13(
図2)で位置補正設定画面DIPX(
図5)において位置補正実行操作部40におけるOFFボタン40Bが選択されており、射出成形製品の位置ずれに起因して1次監視により異常と判断された場合であっても、位置補正は実行せずに射出成形製品を廃棄して良いとユーザが判断していることを意味し、ことのときCPU17はステップSP30に移り異常時処理を行う。
【0087】
(3−3)異常時処理
このように部分1次監視処理で異常と判定された場合、実際上ユーザは射出成形機本体1(
図1)の安全扉を開いて手動操作パネル31を操作することにより射出成形機本体1を手動で動作させ、これにより異常の発生原因を手動で除去し、当該作業が終了したとき安全扉を閉めて再度自動監視サイクルに戻す。
【0088】
ここで射出成形機本体1の安全扉が閉められたとき、射出成形機本体駆動制御装置6は監視制御信号S1としてオフ状態に遷移したリセット信号を制御信号入出力部21を介してCPU17に送る。
【0089】
このときCPU17は、ステップSP31においてオフ状態に遷移したリセット信号を受けてステップSP32に移って異常警告出力を消去する。
【0090】
続いてCPU17は、次のステップSP33においてシーケンス制御信号S2として型締めインターロック解除信号を射出成形機本体駆動制御装置6に与え、これにより射出成形機本体1の型締め動作を許す状態に制御した後、上述のステップSP21に戻って次の射出成形サイクルに対する監視動作に入る。
【0091】
これに対して上述したステップSP25における1次監視処理又はステップSP29における部分1次監視処理において正常であるとの結果が得られたとき、このことは射出成形機本体1が1次監視において正常であるとの判定結果が得られたことになり、このときCPU17はステップSP41(
図4)に移る。
【0092】
(3−4)2次監視処理
CPU17は、ステップSP41において射出成形機本体駆動制御装置6に対するシーケンス制御信号S2として突出しインターロック解除信号を与えると共に、次のステップSP42において射出成形機本体駆動制御装置6からの監視制御信号S1としてオン状態に遷移した突出し完了信号が到来するのを待ち受ける。
【0093】
この状態において射出成形機本体1は型開状態から突出し動作をすることにより射出成形製品を可動側型2から突き出し、取出機に取り出させる。
【0094】
その結果突出し完了信号がオン状態に遷移すると、CPU17は、ステップSP43に移って射出成形機本体駆動制御装置6に対するシーケンス制御信号S2として突出しインターロック設定信号を与えることにより射出成形機本体1を突出し状態のまま保持させ、以下に述べる2次監視へ進む。
【0095】
続いてCPU17は、ステップSP44においてテレビジョンカメラ11のビデオ信号VD1に基づいて突出し状態における2次監視検出画像データD5をデータメモリ18に取り込んで記憶する。
【0096】
CPU17は、ステップSP45において、データメモリ18に記憶された2次監視検出画像データD5と、2次監視基準画像データD2とを比較する2次監視処理を実行した後、ステップSP46において比較結果が異常か否かの判定をする。
【0097】
ステップSP46においてCPU17は、
図7において設定した監視領域K1〜K4内に含まれる画素からなる基準画像データ及び検出画像データを、2次監視基準画像データD2及び2次監視検出画像データD5から得、この基準画像データと検出画像データとの偏差を各画素について求め、当該偏差が所定のしきい値を超えた画素の数を監視領域K1〜K4ごとに集計する。
【0098】
当該集計値が所定の許容値を超えたとき、CPU17は、2次監視において当該監視領域K1〜K4に異常が生じたと判断し、ステップSP47に進む。
【0099】
(3−5)位置補正処理及び部分2次監視処理
続いてCPU17は、ステップSP47において、上述した位置補正実行操作部40(
図5)におけるONボタン40Aが選択されているか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、このことは位置補正処理を実行すべきであることを意味し、このときCPU17はステップSP48に移り位置補正処理を実行する。
【0100】
この位置補正処理は、突出し動作時においてテレビジョンカメラ11のビデオ信号VD1に基づいて得られるビデオデータDATA1において得られる画像データにおいて監視対象となるキャビティCV1〜CV4のうち、位置ずれが発生したキャビティに対応した監視領域を移動させることにより、位置ずれの影響を受けることなく本来の正常判定結果を得られるようにし、異常判定性能を向上させたものである。
【0101】
この実施の形態の場合、CPU17は、上述したステップSP27における1次監視時の位置補正処理において
図9に示したように、判定エリアM1〜M4から、ステップSP13(
図2)において指定されたサーチ範囲指定値CSの画素数分だけ広げた領域をサーチ範囲SH1〜SH4として設定する。
【0102】
さらにCPU17は、上述した1次監視時の位置補正処理と同様にして、
図11に示したように、2次監視検出画像データD5における、2次監視基準画像データD2において設定した表示位置P1〜P4に監視対象基準としての2次テンプレート画像データTP2をおいたときに、サーチ範囲SH1〜SH4内を順次1画素ずつずらしながら2次テンプレート画像データTP2を水平サーチ方向d1及び又は垂直サーチ方向d2方向にサーチして行き、各サーチ位置において上述した(1)式によって2次監視検出画像データD5と2次テンプレート画像データTP2との近似度を表す相関値Rを求める。
【0103】
かくしてCPU17は、(1)式によって求めた相関値Rのうち、もっとも大きい相関値が得られたサーチ位置に監視対象画像部分J1〜J4(すなわちキャビティCV1〜CV4)が存在するものとして、
図7に示した2次監視検出画像データD5において設定した監視領域K1〜K4の位置を、表示位置P1〜P4から
図12に示す2次監視検出画像データD5のように位置合せ位置P1X〜P4Xに変更する。
【0104】
このように位置補正処理を実行すると、その後CPU17はステップSP49に移って、データメモリ18に記憶された2次監視検出画像データD5と、2次監視基準画像データD2とを比較する部分2次監視処理を実行した後、ステップSP50において比較結果が異常か否かの判定をする。
【0105】
このときCPU17は、2次監視検出画像データD5における、上述した2次監視処理により異常と判定されたキャビティを監視すべき監視領域内部の各画素データが、2次監視基準画像データD2の対応する画素のデータと一致するか否かを判定する。
【0106】
ステップSP50において、一致しない画素の数が所定数以上になったとき、このことは位置補正処理を行っても位置ずれを補正しきれなかったか、若しくは可動側型残り、ピン折れが発生したことを示しており、このときCPU17は、異常が生じたとしてステップSP30(
図3)に移り上述した異常時処理を行う。
【0107】
また、上述したステップSP47において否定結果が得られた場合、このことはキャビティの位置ずれに起因して2次監視により異常と判断された場合であっても、位置補正は実行せずに射出成形製品を廃棄して良いとユーザが判断していることを意味し、ことのときCPU17は上述したステップSP30に移り異常時処理を行う。
【0108】
これに対して上述したステップSP46における2次監視処理又はステップSP50における部分2次監視処理において正常であるとの結果が得られたとき、このことは射出成形機本体1が2次監視において正常であるとの判定結果が得られたことになり、このときCPU17はステップSP51及びSP52に移って登録画像の更新処理を実行する。
【0109】
(3−6)更新処理
この登録画像の更新においてCPU17は、現在データメモリ18に格納されている1次監視基準画像データD1を1次監視検出画像データD4によって登録し直すと共に、2次監視基準画像データD2を2次監視検出画像データD5によって更新する。
【0110】
かくして正常動作をしたときの検出画像データを基準画像データとして保持することにより、例えば外囲光が時間と共に変化したり、射出成形サイクルを繰り返したとき金型の位置が少しずつずれて行くような現象が生じても、当該現象に追従するように基準画像データを変更して行くことができることにより、実用上十分な精度で射出成形機の監視を続けることができる。
【0111】
続いてCPU17は、ステップSP53において、テンプレート画像データの更新処理を実行する。このテンプレート画像データの更新処理においてCPU17は、ステップSP52において更新された1次監視基準画像データD1に対して、上述したステップSP12(
図2)と同様の処理を実行することにより1次テンプレート画像データTP1を更新する。
【0112】
同様にCPU17は、ステップSP52において更新された2次監視基準画像データD2に対して、上述したステップSP12と同様の処理を実行することにより2次テンプレート画像データTP2を更新する。
【0113】
かくして1回の射出成形サイクルが終了したので、CPU17は、ステップSP54において射出成形機本体駆動制御装置6に対するシーケンス制御信号S2として型締インターロック解除信号を与えることにより射出成形機本体1が型締動作をして射出成形工程に入ることができる状態にした後、上述のステップSP21(
図3)に移って次の射出成形サイクルに対する監視動作に入る。
【0114】
ユーザが操作入力部25を操作することにより射出成形サイクルを終了させる場合には、CPU17はステップSP51(
図4)において肯定結果を得ることにより、監視サイクル処理ルーチンRT2のすべての処理を終了して、ステップSP55からメインルーチンすなわち監視処理ルーチンRT1(
図2)にリターンし、その後ステップSP60において当該監視処理ルーチンRT1のすべての処理を終了する。
【0115】
以上の構成において、CPU17は、ステップSP13において、判定エリアM1〜M4から何画素広げた領域をサーチ範囲SH1〜SH4とするかを示すサーチ範囲指定値CSをユーザにより指定され、当該サーチ範囲指定値CSをデータメモリ18に記憶する。
【0116】
またCPU17は、1次監視又は2次監視において画像データを取り込んだ後、ステップSP25又はSP46において異常があると判定したとき、ステップSP27又はSP48における位置補正処理において、検出された1次又は2次監視検出画像データD4又はD5における監視対象画像部分J1〜J4に位置ずれがあれば、ユーザにより指定されたサーチ範囲SH内部を1次又は2次テンプレート画像データTP1又はTP2でサーチ処理することにより、位置ずれした監視対象画像部分J1〜J4に追従するように監視領域K1〜K4を移動させて再度異常の有無の判定をする。
【0117】
以上の構成によれば、型開動作時又は突出し動作時における1次又は2次監視をする際に、監視対象が多少ずれたとしても、これに追従するように監視領域の位置を補正することにより、監視対象それ自体は正常であるのに位置ずれをしたためにそれが原因で異常と判定するおそれを有効に回避できることにより、一段と異常判定性能を高め得る射出成形機監視装置を実現できる。
【0118】
また従来の射出成形機監視装置においては、サーチ範囲SH1〜SH4が予め定められた範囲に固定されていたため、ユーザが監視対象の大きな位置ずれを許容すると望んでいる場合でも、サーチ範囲SH1〜SH4を広げることができず、また、監視対象が大きく位置ずれしてしまうと、サーチ範囲内部をテンプレート画像データによりサーチ処理しても当該サーチ範囲内部においてはテンプレート画像と相関関係が大きい画素データを発見できず、監視領域を監視対象の位置ずれに追従させられない場合があった。
【0119】
さらに従来の射出成形機監視装置においては、サーチ範囲SH1〜SH4が予め定められた範囲に固定されていたため、ユーザが監視対象の大きな位置ずれを許容したくないと望んでいる場合でもサーチ範囲SH1〜SH4を狭くすることができず、また、監視対象の位置ずれが小さい場合でも、サーチ範囲内部においてサーチ処理する必要性の低い領域までもテンプレート画像データによりサーチ処理してしまい、無駄な処理をしてしまう場合があった。
【0120】
これに対し本発明の射出成形機監視装置10は、サーチ範囲指定値CSをユーザに指定させるようにしたことによりサーチ範囲SH1〜SH4を自由に設定できるようにしたので、監視対象が大きく位置ずれすることが予測され、そのような大きな位置ずれをユーザが許容する場合には、サーチ範囲SH1〜SH4を広く設定することにより監視領域が監視対象に追従できる範囲を広げることができると共に、監視対象の位置ずれが小さいことが予測される場合又は大きな位置ずれをユーザが許容しない場合には、サーチ範囲SH1〜SH4を狭く設定することにより、テンプレート画像データによるサーチ処理を軽減することができるため、サーチ範囲SH1〜SH4が予め定められた範囲に固定されている場合と比べて、ユーザが射出成形製品又はキャビティの位置ずれをどの程度許容するかという意思に対応させて、サーチ範囲を設定することができる。
【0121】
(4)他の実施の形態
上述の実施の形態の場合、監視領域K1〜K4は、監視対象画像部分J1〜J4それぞれを個別に囲う領域を設定するようにしたが、これに代え、複数の監視対象画像部分として例えば監視対象画像部分J1とJ2とを囲う領域を設定したり、全ての監視対象画像部分として監視対象画像部分J1〜J4全てを囲う領域を設定しても良い。
【0122】
その場合CPU17は、指定した監視領域に外接する判定エリアよりもサーチ範囲指定値だけ広がった領域をサーチ範囲とし、上述した位置補正を実行するため監視対象画像部分J1〜J4それぞれについて個別に1次監視、2次監視を行い位置補正を行うよりも処理を簡略化することができる。