【実施例】
【0021】
実施例1
実施例1として,繊維質基材が目付け量200g/m
2のポリエステル繊維から加工された不織布であって、この片面に0.3mmのポリエチレンフィルム製の非通気層を積層し,該非通気層に目付け量56g/m
2のポリエステル繊維から加工された不織布を積層した通気性シート体を使用した。下地への通気性シート体の貼り付けは,NCO基含有濃度2.5%,粘度4.0Pa・s/25℃,固形分80%の湿気硬化型ウレタン樹脂接着剤を使用し,下地に対する該接着剤の塗布量は0.3〜0.5kg/m
2とした。該接着剤を下地に塗布後,直ちに通気性シート体の繊維質基材面が下地側になるように通気性シート体を貼り付ける。次に硬化剤を配合した不飽和ポリエステル樹脂(アイカ工業(株)ジョリエースJE−2000)を1.2kg/m
2
塗布し,直ちに繊維強化材として目付け量450g/m
2 のガラス繊維マットJR−98(商品名,アイカ工業(株)製)を配設する。該不飽和ポリエステル樹脂が硬化後,更にトップコートとして硬化剤を配合した不飽和ポリエステル樹脂(アイカ工業(株),ジョリエースJE−2080)を0.4kg/m
2
塗布して不飽和ポリエステル樹脂繊維強化層を形成し,実施例1の防水仕上げ構造とした。
【0022】
実施例2
実施例2として,繊維質基材が目付け量200g/m
2のポリエステル繊維から加工された不織布であって、この片面に0.3mmのポリエチレンフィルム製の非通気層を積層し,該非通気層に目付け量90g/m
2のポリエステル繊維から加工された不織布を積層した通気性シート体を使用した。下地への通気性シート体の貼り付けは,NCO基含有濃度2.5%,粘度4.0Pa・s/25℃,固形分80%の湿気硬化型ウレタン樹脂接着剤を使用し,下地に対する該接着剤の塗布量は0.3〜0.5kg/m
2とした。該接着剤を下地に塗布後,直ちに通気性シート体の繊維質基材面が下地側になるように通気性シート体を貼り付ける。次に硬化剤を配合した不飽和ポリエステル樹脂(アイカ工業(株),ジョリエースJE−2000)を1.5kg/m
2
塗布し,直ちに繊維強化材として目付け量450g/m
2 のガラス繊維マットJR−98を配設する。該不飽和ポリエステル樹脂が硬化後,更にトップコートとして硬化剤を配合した不飽和ポリエステル樹脂(アイカ工業(株)
ジョリエースJE−2080)を0.4kg/m
2 塗布して不飽和ポリエステル樹脂繊維強化層を形成し,実施例2の防水仕上げ構造とした。
【0023】
実施例3
実施例3として,繊維質基材が目付け量200g/m
2のポリエステル繊維から加工された不織布であって、この片面に0.3mmのポリエチレンフィルム製の非通気層を積層し,該非通気層に目付け量115g/m
2のポリエステル繊維から加工された不織布を積層した通気性シート体を使用した。下地への通気性シート体の貼り付けは,NCO基含有濃度2.5%,粘度4.0Pa・s/25℃,固形分80%の湿気硬化型ウレタン樹脂接着剤を使用し,下地に対する該接着剤の塗布量は0.3〜0.5kg/m
2とした。該接着剤を下地に塗布後,直ちに通気性シート体の繊維質基材面が下地側になるように通気性シート体を貼り付ける。次に硬化剤を配合した不飽和ポリエステル樹脂(アイカ工業(株)ジョリエースJE−2000)を1.5kg/m
2
塗布し,直ちに繊維強化材として目付け量450g/m
2 のガラス繊維マットJR−98を配設する。該不飽和ポリエステル樹脂が硬化後,更にトップコートとして硬化剤を配合した不飽和ポリエステル樹脂(アイカ工業(株)
ジョリエースJE−2080)を0.4kg/m
2 塗布して不飽和ポリエステル樹脂繊維強化層を形成し,実施例3の防水仕上げ構造とした。
【0024】
実施例4
実施例4として,繊維質基材が目付け量200g/m
2のポリエステル繊維から加工された不織布であって、この片面に0.3mmのポリエチレンフィルム製の非通気層を積層し,該非通気層に目付け量130g/m
2のポリエステル繊維から加工された不織布を積層した通気性シート体を使用した。下地への通気性シート体の貼り付けは,NCO基含有濃度2.5%,粘度4.0Pa・s/25℃,固形分80%の湿気硬化型ウレタン樹脂接着剤を使用し,下地に対する該接着剤の塗布量は0.3〜0.5kg/m
2とした。該接着剤を下地に塗布後,直ちに通気性シート体の繊維質基材面が下地側になるように通気性シート体を貼り付ける。次に硬化剤を配合した不飽和ポリエステル樹脂(アイカ工業(株),ジョリエースJE−2000)を1.5kg/m
2
塗布し,直ちに繊維強化材として目付け量450g/m
2 のガラス繊維マットJR−98を配設する。該不飽和ポリエステル樹脂が硬化後,更にトップコートとして硬化剤を配合した不飽和ポリエステル樹脂(アイカ工業(株),
ジョリエースJE−2080)を0.4kg/m
2 塗布して不飽和ポリエステル樹脂繊維強化層を形成し,実施例4の防水仕上げ構造とした。
【0025】
実施例5
実施例5として,繊維質基材が目付け量200g/m
2のポリエステル繊維から加工された不織布であって、この片面に0.3mmのポリエチレンフィルム製の非通気層を積層し,該非通気層に目付け量160g/m
2のポリエステル繊維から加工された不織布を積層した通気性シート体を使用した。下地への通気性シート体の貼り付けは,NCO基含有濃度2.5%,粘度4.0Pa・s/25℃,固形分80%の湿気硬化型ウレタン樹脂接着剤を使用し,下地に対する該接着剤の塗布量は0.3〜0.5kg/m
2とした。該接着剤を下地に塗布後,直ちに通気性シート体の繊維質基材面が下地側になるように通気性シート体を貼り付ける。次に硬化剤を配合した不飽和ポリエステル樹脂(アイカ工業(株)ジョリエースJE−2000)を2.4kg/m
2
塗布し,直ちに繊維強化材として目付け量450g/m
2 のガラス繊維マットJR−98を配設する。該不飽和ポリエステル樹脂が硬化後,更にトップコートとして硬化剤を配合した不飽和ポリエステル樹脂(アイカ工業(株)
ジョリエースJE−2080)を0.4kg/m
2 塗布して不飽和ポリエステル樹脂繊維強化層を形成し,実施例5の防水仕上げ構造とした。
【0026】
比較例1
比較例1として,繊維質基材が目付け量200g/m
2のポリエステル繊維から加工された不織布であって、この片面に0.3mmのポリエチレンフィルム製の非通気層を積層し,該非通気層に目付け量230g/m
2のポリエステル繊維から加工された不織布を積層した通気性シート体を使用した。下地への通気性シート体の貼り付けは,NCO基含有濃度2.5%,粘度4.0Pa・s/25℃,固形分80%の湿気硬化型ウレタン樹脂接着剤を使用し,下地に対する該接着剤の塗布量は0.3〜0.5kg/m
2とした。該接着剤を下地に塗布後,直ちに通気性シート体の繊維質基材面が下地側になるように通気性シート体を貼り付ける。次に硬化剤を配合した不飽和ポリエステル樹脂(アイカ工業(株),ジョリエースJE−2000)を2.5kg/m
2
塗布し,直ちに繊維強化材として目付け量450g/m
2 のガラス繊維マットJR−98を配設する。該不飽和ポリエステル樹脂が硬化後,更にトップコートとして硬化剤を配合した不飽和ポリエステル樹脂(アイカ工業(株),
ジョリエースJE−2080)を0.4kg/m
2 塗布して不飽和ポリエステル樹脂繊維強化層を形成し,比較例1の防水仕上げ構造とした。
【0027】
比較例2
比較例2として,繊維質基材が目付け量200g/m
2のポリエステル繊維から加工された不織布であって、この片面に0.3mmのポリエチレンフィルム製の非通気層を積層し,該非通気層に目付け量90g/m
2のポリエステル繊維から加工された不織布を積層した通気性シート体を使用した。下地への通気性シート体の貼り付けは,NCO基含有濃度2.5%,粘度4.0Pa・s/25℃,固形分80%の湿気硬化型ウレタン樹脂接着剤を使用し,下地に対する該接着剤の塗布量は0.3〜0.5kg/m
2とした。該接着剤を下地に塗布後,直ちに通気性シート体の繊維質基材面が下地側になるように通気性シート体を貼り付ける。次に硬化剤を配合した不飽和ポリエステル樹脂(アイカ工業(株),ジョリエースJE−2000)を3.0kg/m
2
塗布し,直ちに繊維強化材として目付け量450g/m
2 のガラス繊維マットJR−98を配設する。該不飽和ポリエステル樹脂が硬化後,更にトップコートとして硬化剤を配合した不飽和ポリエステル樹脂(アイカ工業(株),
ジョリエースJE−2080)を0.4kg/m
2 塗布して不飽和ポリエステル樹脂繊維強化層を形成し,比較例2の防水仕上げ構造とした。
【0028】
比較例3
比較例3として,繊維質基材が目付け量200g/m
2のポリエステル繊維から加工された不織布であって、この片面に0.3mmのポリエチレンフィルム製の非通気層を積層し,該非通気層に目付け量40g/m
2のポリエステル繊維から加工された不織布を積層した通気性シート体を使用した。下地への通気性シート体の貼り付けは,NCO基含有濃度2.5%,粘度4.0Pa・s/25℃,固形分80%の湿気硬化型ウレタン樹脂接着剤を使用し,下地に対する該接着剤の塗布量は0.3〜0.5kg/m
2とした。該接着剤を下地に塗布後,直ちに通気性シート体の繊維質基材面が下地側になるように通気性シート体を貼り付ける。次に硬化剤を配合した不飽和ポリエステル樹脂(アイカ工業(株),ジョリエースJE−2000)を1.5kg/m
2
塗布し,直ちに繊維強化材として目付け量450g/m
2 のガラス繊維マットJR−98を配設する。該不飽和ポリエステル樹脂が硬化後,更にトップコートとして硬化剤を配合した不飽和ポリエステル樹脂(アイカ工業(株),
ジョリエースJE−2080)を0.4kg/m
2 塗布して不飽和ポリエステル樹脂繊維強化層を形成し,比較例3の防水仕上げ構造とした。
【0029】
評価方法
【0030】
耐疲労性
実施例1乃至実施例5及び比較例1乃至比較例3の防水仕上げ構造を,長手方向の中央に長手方向に直角に6mmのV形目地形状で切り込みを形成した厚さ8mmのフレキシブル板下地に長手方向に平行に長さ300mm,直角に幅100mmに短冊状に形成して試験体とした。その試験体を平面に保ちながらV形目地形状の切込みに対して直角方向に水平移動できる疲労試験機を用いて,20℃に温度調整した雰囲気下で2.5〜5.0mmのひずみ負荷を与えた。ひずみ負荷は周期2分間で100回を繰り返し,100回毎に塗膜の破断の有無を目視で確認し,以下を基準に評価した。○:1,500回において試験体3体とも破断がない。△:500回超1,500回未満において少なくとも試験体1体に破断がある。×:500回未満において試験片3体すべてに破断がある。
【0031】
仕上がり性
実施例1乃至実施例5及び比較例1乃至比較例3の防水仕上げ構造を,厚さ4mmのフレキシブル板下地に200mm×200mmに形成したものを試験体とした。その試験体の表面の仕上り状態を目視で確認し,以下を基準に評価した。○:ガラス繊維マットに樹脂が十分馴染んでおり,試験体の表面に空隙,凹凸がない。×:ガラス繊維マットに樹脂が馴染まず,試験体の表面に空隙,凹凸がある。
【0032】
評価結果
評価結果を表1に示す。
【0033】
【表1】