(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1切断面と前記第2切断面との間の間隔が前記光学フィルムの厚さと同一であり、前記第3切断面と前記第4切断面との間の間隔が前記光学シートの厚さと同一であることを特徴とする請求項1に記載の光学シートの製造方法。
前記第1切断面及び前記第2切断面は前記第1光遮蔽層と前記カラーフィルタ層が積層する方向に対して直交する方向と平行であり、前記第3切断面及び前記第4切断面は前記第1切断面及び前記第2切断面に対して直交することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学シートの製造方法。
前記第1積層構造物を形成する段階は、1つの第1光遮蔽層上に1つのカラーフィルタ層をコーティングする工程、及び、前記1つのカラーフィルタ層上に他の1つの第1光遮蔽層をコーティングする工程を含むサイクルを繰り返して遂行する段階を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学シートの製造方法。
前記第1光遮蔽層は互いに同じ厚さを有し、前記カラーフィルタ層は互いに違う厚さを有し、前記第2光遮蔽層は互いに同じ厚さを有し、前記光学フィルムは互いに違う厚さを有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学シートの製造方法。
前記カラーフィルタ層は、赤色光に対応する第1カラーフィルタ層、緑色光に対応する第2カラーフィルタ層、及び青色光に対応する第3カラーフィルタ層を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学シートの製造方法。
前記光学シートは、赤色光に対応する第1カラーフィルタ層パターン、緑色光に対応する第2カラーフィルタ層パターン、及び青色光に対応する第3カラーフィルタ層パターンを含むことを特徴とする請求項9に記載の光学シートの製造方法。
スイッチング素子、第1電極、有機発光構造物、及び第2電極を含み、前記スイッチング素子、前記第1電極、前記有機発光構造物、前記第2電極が積層する方向に対して直交する第1方向と前記第1方向に直交し、かつ、前記スイッチング素子、前記第1電極、前記有機発光構造物、前記第2電極が積層する方向に対して直交する第2方向に沿って配列される複数の画素領域と、前記画素領域を囲む周辺領域を含む有機発光表示パネルを形成する段階と、
前記表示パネル上に光学シートを形成する段階を含み、
前記光学シートを形成する段階は、
複数の第1光遮蔽層のそれぞれと、少なくとも一部のカラーフィルタ層の厚さが他のカラーフィルタ層の厚さと相異なる複数のカラーフィルタ層のそれぞれと、を交互に繰り返し積層して第1積層構造物を形成する段階と、
前記第1積層構造物を切断して第1切断面を形成する段階と、
前記第1積層構造物を切断して前記第1切断面に対して平行な第2切断面を形成して、前記第1方向に延伸する複数の光遮蔽層パターンと複数のカラーフィルタ層パターンを含む光学フィルムを形成する段階と、
少なくとも1つの第2光遮蔽層と少なくとも1つの前記光学フィルムを交互に繰り返し積層して第2積層構造物を形成する段階と、
前記第2積層構造物を切断して第3切断面を形成する段階と、
前記第2積層構造物を切断して前記第3切断面に対して平行な第4切断面を形成する段階と、を含むことを特徴とする有機発光表示装置の製造方法。
前記第1切断面と前記第2切断面との間の間隔が前記光学フィルムの厚さと同一であり、前記第3切断面と前記第4切断面との間の間隔が前記光学シートの厚さと同一であることを特徴とする請求項11に記載の有機発光表示装置の製造方法。
前記画素領域は、第1画素領域、第2画素領域、及び第3画素領域を含み、前記光学シートは前記第1画素領域に対応する第1カラーフィルタ層パターン、前記第2画素領域に対応する第2カラーフィルタ層パターン、前記第3画素領域に対応する第3カラーフィルタ層パターンを含むことを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載の有機発光表示装置の製造方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、向上した光学的特性を有する新規かつ改良された光学シートの製造方法を提供することにある。
【0006】
また、本発明の他の課題は、向上した光学的特性を有する光学シートを具備する新規かつ改良された有機発光表示装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、少なくとも1つの第1光遮蔽層と少なくとも1つのカラーフィルタ層を交互に繰り返し積層して第1積層構造物を形成する段階と、前記第1積層構造物を切断して第1切断面を形成する段階と、前記第1積層構造物を切断して前記第1切断面に対して平行な第2切断面を形成して、前記第1光遮蔽層と前記カラーフィルタ層が積層する方向に対して直交する方向に延伸する複数の光遮蔽層パターンと複数のカラーフィルタ層パターンを含む光学フィルムを形成する段階と、少なくとも1つの第2光遮蔽層と少なくとも1つの前記光学フィルムを交互に繰り返し積層して第2積層構造物を形成する段階と、前記第2積層構造物を切断して第3切断面を形成する段階と、前記第2積層構造物を切断して前記第3切断面に対して平行な第4切断面を形成する段階と、を含むことを特徴とする光学シートの製造方法が提供される。
【0008】
かかる構成によれば、光学シートの製造方法において、別途のパターニング工程を遂行しないで、カラーフィルタ層パターンを含む光学シートを形成することができる。
【0009】
前記第1切断面と前記第2切断面との間の間隔が前記光学フィルムの厚さと同一であり、前記第3切断面と前記第4切断面との間の間隔が前記光学シートの厚さと同一としてもよい。
【0010】
前記第1切断面及び前記第2切断面は前記第1光遮蔽層と前記カラーフィルタ層が積層する方向に対して直交する方向と平行であり、前記第3切断面及び前記第4切断面は前記第1切断面及び前記第2切断面に対して直交としてもよい。
【0011】
前記第1積層構造物を形成する段階は、1つの第1光遮蔽層上に1つのカラーフィルタ層をコーティングする工程、及び、前記1つのカラーフィルタ層上に他の1つの第1光遮蔽層をコーティングする工程を含むサイクルを繰り返して遂行する段階を含んでもよい。
【0012】
前記第1積層構造物を形成する段階は、複数の第1光遮蔽層を準備する段階と、複数のカラーフィルタ層を準備する段階と、前記第1光遮蔽層と前記カラーフィルタ層を交互に繰り返して積層する段階とを含んでもよい。
【0013】
前記第2積層構造物を形成する段階は、1つの第2光遮蔽層上に1つの光学フィルムを形成する工程、及び、前記1つの光学フィルム上に他の1つの第2光遮蔽層をコーティングする工程を含むサイクルを繰り返して遂行する段階を含んでもよい。
【0014】
前記第2積層構造物を形成する段階は、複数の第2光遮蔽層を準備する段階と、複数の光学フィルムを準備する段階と、前記第2光遮蔽層と前記光学フィルムを交互に繰り返して積層する段階とを含んでもよい。
【0015】
前記第1光遮蔽層は互いに同じ厚さを有し、前記カラーフィルタ層も互いに同じ厚さを有し、前記第2光遮蔽層は互いに同じ厚さを有し、前記光学フィルムも互いに同じ厚さを有してもよい。
【0016】
前記第1光遮蔽層は互いに同じ厚さを有し、前記カラーフィルタ層は互いに違う厚さを有し、前記第2光遮蔽層は互いに同じ厚さを有し、前記光学フィルムは互いに違う厚さを有してもよい。
【0017】
前記カラーフィルタ層は、赤色光に対応する第1カラーフィルタ層、緑色光に対応する第2カラーフィルタ層、及び青色光に対応する第3カラーフィルタ層を含んでもよい。
【0018】
前記光学シートは、赤色光に対応する第1カラーフィルタ層パターン、緑色光に対応する第2カラーフィルタ層パターン、及び青色光に対応する第3カラーフィルタ層パターンを含んでもよい。
【0019】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、スイッチング素子、第1電極、有機発光構造物、及び第2電極を含み、前記スイッチング素子、前記第1電極、前記有機発光構造物、前記第2電極が積層する方向に対して直交する第1方向と前記第1方向に直交し、かつ、前記スイッチング素子、前記第1電極、前記有機発光構造物、前記第2電極が積層する方向に対して直交する第2方向に沿って配列される複数の画素領域と、前記画素領域を囲む周辺領域を含む有機発光表示パネルを形成する段階と、前記表示パネル上に光学シートを形成する段階を含み、前記光学シートを形成する段階は、少なくとも1つの第1光遮蔽層と少なくとも1つのカラーフィルタ層を交互に繰り返し積層して第1積層構造物を形成する段階と、前記第1積層構造物を切断して第1切断面を形成する段階と、前記第1積層構造物を切断して前記第1切断面に対して平行な第2切断面を形成して、前記第1方向に延伸する複数の光遮蔽層パターンと複数のカラーフィルタ層パターンを含む光学フィルムを形成する段階と、少なくとも1つの第2光遮蔽層と少なくとも1つの前記光学フィルムを交互に繰り返し積層して第2積層構造物を形成する段階と、前記第2積層構造物を切断して第3切断面を形成する段階と、前記第2積層構造物を切断して前記第3切断面に対して平行な第4切断面を形成する段階と、を含むことを特徴とする有機発光表示装置の製造方法が提供される。
【0020】
かかる構成によれば、前記光学シートが有機発光表示装置に使われる時、前記光学シートのカラーフィルタ層パターンを、前記有機発光表示装置の画素領域に対応させることで、輝度減少を防止し、外光現象を抑制して前記有機発光表示装置が現わす画像の明暗比を向上させることができる。
【0021】
前記第1切断面と前記第2切断面との間の間隔が前記光学フィルムの厚さと同一であり、前記第3切断面と前記第4切断面との間の間隔が前記光学シートの厚さと同一としてもよい。
【0022】
前記第1切断面及び前記第2切断面は、前記第1方向と平行であり、前記第3切断面及び前記第4切断面は前記第1方向に対して直交してもよい。
【0023】
前記第1光遮蔽層は互いに同じ厚さを有し、前記カラーフィルタ層も互いに同じ厚さを有し、前記第2光遮蔽層は互いに同じ厚さを有し、前記光学フィルムも互いに同じ厚さを有してもよい。
【0024】
前記カラーフィルタ層の厚さは、前記画素領域の幅または/及び高さのうち、いずれか一つに対応してもよい。
【0025】
前記光学フィルムの厚さは、前記画素領域の幅または/及び高さのうち、いずれか一つに対応してもよい。
【0026】
前記画素領域は、第1画素領域、第2画素領域、及び第3画素領域を含み、前記光学シートは前記第1画素領域に対応する第1カラーフィルタ層パターン、前記第2画素領域に対応する第2カラーフィルタ層パターン、前記第3画素領域に対応する第3カラーフィルタ層パターンを含んでもよい。
【発明の効果】
【0027】
以上説明したように本発明によれば、向上した光学的特性を有する光学シートの製造方法、及び、向上した光学的特性を有する光学シートを具備する有機発光表示装置の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の例示的な実施形態に係る光学シートの製造方法及び光学シートを含む有機発光表示装置の製造方法に対して添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0030】
<1.光学シートの製造方法>
(1−1.例示的な実施形態)
図1〜
図10は本発明の例示的な実施形態に係る光学シートの製造方法を説明するための斜視図である。
【0031】
図1を参照すると、第1光遮蔽層100a上に第1カラーフィルタ層110をコーティングすることができる。
【0032】
第1光遮蔽層100aは、光を遮断できる有機物質を含むことができる。例えば、第1光遮蔽層100aはバインダ樹脂及びブラック顔料などを含むことができる。また、第1光遮蔽層100aは予め決まった厚さを有することができる。例示的な実施形態において、第1光遮蔽層100aの厚さは、表示装置の隣接する画素領域の間の間隔に実質的に対応することができる。
【0033】
第1カラーフィルタ層110は、第1光遮蔽層100a上に塗布できる。例示的な実施形態において、第1カラーフィルタ層110は、ディップコーティング(dip coating)工程、スピンコーティング(spin coating)工程、スクリーンコーティング(screen coating)工程、スプレーコーティング(spray coating)工程、ナイフコーティング(knife coating)工程、グラビアコーティング(Gravure coating)工程、超音波微細噴霧コーティング(ultrasonic atomizing coating)工程、スプレーミスト噴霧コーティング(spray−mist atomizing coating)工程、オフセットプリンティング(offset printing)工程、インクジェットプリンティング(inkjet printing)工程、パッドプリンティング(pad printing)工程などにより形成できる。
【0034】
例示的な実施形態において、第1カラーフィルタ層110は、バインダ樹脂、光硬化開始剤及びカラー染料などを含む塗布液を使うスピンコーティング工程により第1光遮蔽層100a上に形成することができる。
【0035】
第1カラーフィルタ層110は、赤色光、緑色光、及び青色光のうちのいずれか1つに該当する光を通過させることができる。例示的な一実施形態において、第1カラーフィルタ層110は、赤色光に対して高い透過率を有することができる。
【0036】
また、第1カラーフィルタ層110は、予め決まった厚さを有することができる。第1カラーフィルタ層110の厚さは、表示装置の前記画素領域の幅または高さに実質的に対応することができる。例示的な一実施形態において、第1カラーフィルタ層110の厚さは、表示装置の前記画素領域の幅に実質的に対応することができる。
【0037】
図2を参照すると、第1カラーフィルタ層110上に、第1光遮蔽層100b及び第2カラーフィルタ層120をコーティングすることができる。
【0038】
第1光遮蔽層100bは、
図1を参照して説明した第1光遮蔽層100aと実質的に同一であるか、或いは実質的に類似する物質及び厚さを含むことができる。
【0039】
例えば、第1光遮蔽層100bは、ディップコーティング(dip coating)工程、スピンコーティング(spin coating)工程、スクリーンコーティング(screen coating)工程、スプレーコーティング(spray coating)工程、ナイフコーティング(knife coating)工程、グラビアコーティング(Gravure coating)工程、超音波微細噴霧コーティング(ultrasonic atomizing coating)工程、スプレーミスト噴霧コーティング(spray−mist atomizing coating)工程、オフセットプリンティング(offset printing)工程、インクジェットプリンティング(inkjet printing)工程、パッドプリンティング(pad printing)工程などにより第1カラーフィルタ層110上に塗布できる。
【0040】
第2カラーフィルタ層120は、第1光遮蔽層100b上に塗布できる。第2カラーフィルタ層120は、
図1を参照して説明した第1カラーフィルタ層110と実質的に同一または実質的に類似する工程により形成できる。例えば、第2カラーフィルタ層120は、バインダ樹脂、光硬化開始剤及びカラー染料などを含む塗布液を使うスピンコーティング工程により第1光遮蔽層100b上に形成できる。
【0041】
第2カラーフィルタ層120は、赤色光、緑色光及び青色光のうちのいずれか1つに該当する光を通過させることができる。例示的な一実施形態において、第2カラーフィルタ層120は、緑色光に対して高い透過率を有することができる。
【0042】
第2カラーフィルタ層120の厚さは、表示装置の前記画素領域の幅または高さに実質的に対応することができる。例示的な実施形態において、第2カラーフィルタ層120は第1カラーフィルタ層120と実質的に同一または類似する厚さを有することができる。
【0043】
図3を参照すると、第2カラーフィルタ層120上に、他の第1光遮蔽層100c及び第3カラーフィルタ層130をコーティングでき、上述したコーティング工程を繰り返して、第1積層構造物140を形成することができる。
【0044】
第1光遮蔽層100c及び第3カラーフィルタ層130をコーティングする工程は、
図2を参照して説明した第1光遮蔽層100b及び第2カラーフィルタ層120をコーティングする工程と実質的に類似する工程とすることができる。ただし、第3カラーフィルタ層130は、第2カラーフィルタ層120と異なる波長の光を通過させることができる。例示的な一実施形態において、第3カラーフィルタ層130は、青色光に対して高い透過率を有することができる。
【0045】
図1〜
図3を参照して説明したコーティング工程を反復的に遂行し、第1光遮蔽層100a、100b、100c、100d、及び、カラーフィルタ層110、120、130が交互に繰り返して積層された第1積層構造物140を形成することができる。例示的な実施形態において、第1〜第3カラーフィルタ層110、120、130は、
図1〜
図3を参照して説明した順序と同じ順序でコーティングできる。他の例示的な実施形態において、第1〜第3カラーフィルタ層110、120、130は、
図1〜
図3を参照して説明した順序と相異なる順序でコーティングできる。
【0046】
例示的な実施形態において、第1積層構造物140は、互いに実質的に同じ厚さを有する第1光遮蔽層100a、100b、100c、100dを含むことができ、互いに実質的に同じ厚さを有する第1〜第3カラーフィルタ層110、120、130を含むことができる。他の例示的な実施形態において、第1積層構造物140は、互いに実質的に相異なる厚さを有する第1光遮蔽層100a、100b、100c、100dを含むことができる。
【0047】
図3においては、第1積層構造物140がいくつかの第1光遮蔽層100a、100b、100c、100dと、カラーフィルタ層110、120、130を含むものとして示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1光遮蔽層100a、100b、100c、100dを形成するためのコーティング工程と、カラーフィルタ層110、120、130を形成するためのコーティング工程のサイクルは、数十〜数千回程度で繰り返すことができる。これにより、数十〜数千枚の第1光遮蔽層100a、100b、100c、100dと、カラーフィルタ層110、120、130が交互に繰り返して積層された第1積層構造物140を構成することができる。
【0048】
図4を参照すると、第1積層構造物140を切断して第1切断面142を形成することができる。
【0049】
第1積層構造物140は、光学的、物理的、熱的、化学的方法、または、これらの方法の2種類以上を組み入れた工程などにより切断することができる。例示的な実施形態において、第1積層構造物140は、レーザーを利用して切断することができる。他の例示的な実施形態によると、第1積層構造物140は回転する切刃により切断することもできる。
【0050】
上述した切断工程により第1切断面142を形成することができる。第1切断面142は、第1積層構造物140の表面に対して予め決まった角度で切断することができる。例えば、第1切断面142は、第1光遮蔽層100a、100b、100c、100dの上面に対して実質的に直交するように切断することができる。
【0051】
図5を参照すると、第1積層構造物140を切断して第2切断面144を形成し、第1光学フィルム150を形成することができる。
【0052】
第1切断面142を有する第1積層構造物140は、光学的、物理的、熱的、化学的方法、または、これらの方法の2種類以上を組み入れた工程などにより切断することができる。例えば、第1積層構造物140は、
図4を参照して説明した切断工程と実質的に同一または類似する工程により切断することができる。
【0053】
上述した切断工程により第2切断面144を形成することができる。例示的な実施形態において、第2切断面144は、第1切断面142と実質的に平行となるように切断することができる。また、第2切断面144は、第1切断面142と予め決まった距離で離隔することができる。第2切断面144と第1切断面142との間の距離は、表示装置の前記画素領域の幅または高さに実質的に対応することができる。例示的な実施形態において、第1〜第3カラーフィルタ層110、120、130の厚さが、前記表示装置の前記画素領域の幅に実質的に対応する場合、第2切断面144と第1切断面142との間の距離は、前記表示装置の前記画素領域の高さに実質的に対応することができる。他の例示的な実施形態において、第1〜第3カラーフィルタ層110、120、130の厚さが、前記表示装置の前記画素領域の高さに実質的に対応する場合、第2切断面144と第1切断面142との間の距離は、前記表示装置の前記画素領域の幅に実質的に対応することができる。
【0054】
上述した切断工程により、第1切断面142と第2切断面144を具備する第1光学フィルム150を収得することができる。この場合、第1光学フィルム150の厚さは、第1切断面142と第2切断面144との間の距離と実質的に同一とすることもできる。第1光学フィルム150は、一方向に沿って延伸する光遮蔽層パターン105と、第1〜第3カラーフィルタ層パターン115、125、135とを含むことができる。
【0055】
図4及び
図5において、説明及び描写の便宜上、第1切断面142を形成する工程と第2切断面144を形成する工程が順次に遂行されると示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1切断面142を形成する工程と第2切断面144を形成する工程は、同時に遂行されることもできる。
【0056】
図6を参照すると、第2光遮蔽層160a上に、第1光学フィルム150を形成することができる。
【0057】
第2光遮蔽層160aは、
図1を参照して説明した第1光遮蔽層100aと実質的に同一または類似する物質を含むことができる。
【0058】
第2光遮蔽層160a上に、
図1〜
図5を参照して説明した工程によって形成した第1光学フィルム150を配置することができる。この時、第1光学フィルム150は、光遮蔽層パターン105と、第1〜第3カラーフィルタ層パターン115、125、135とを含むことができる。
【0059】
例示的な実施形態において、第1光学フィルム150は、第2光遮蔽層160a上にラミネートすることができる。他の例示的な実施形態において、第1光学フィルム150と第2光遮蔽層160aとの間に接着層(図示せず)を形成することができる。
【0060】
第1光学フィルム150は予め決まった厚さを有することができる。例示的な一実施形態において、第1光学フィルム150の厚さは前記表示装置の前記画素領域の高さに実質的に対応することができる。
【0061】
図7を参照すると、第1光学フィルム150上に第2光遮蔽層160bをコーティングすることができる。
【0062】
第2光遮蔽層160bは、
図6を参照して説明した第2光遮蔽層160aと実質的に同一または実質的に類似する物質を含むことができる。また、例示的な実施形態において、第2光遮蔽層160bは、
図6を参照して説明した第2光遮蔽層160aと実質的に同じ厚さを有することができる。他の例示的な実施形態において、第2光遮蔽層160bは、
図6を参照して説明した第2光遮蔽層160aと相異なる厚さを有することができる。
【0063】
第2光遮蔽層160bは、
図2を参照して説明したコーティング工程と実質的に同一または実質的に類似する工程によりコーティングされることができる。
【0064】
図8を参照すると、上述した光学フィルムの形成工程及びコーティング工程を繰り返し遂行して、第2積層構造物170を形成することができる。
【0065】
図6及び
図7を参照して説明した工程を繰り返し遂行して、第2光遮蔽層160a、160b、160c、160dと、第1〜第3光学フィルム150、151、152とが交互に繰り返し積層された第2積層構造物170を形成することができる。即ち、第1光学フィルム150上に上述したコーティング工程を通じて第2光遮蔽層160bを形成し、第2光遮蔽層160b上に第2光学フィルム151を形成し、第2光学フィルム151上に上述したコーティング工程を通じて第2光遮蔽層160cを形成することができる。また、第2光遮蔽層160c上には、第3光学フィルム152及び第2光遮蔽層160dを形成することができる。第2及び第3光学フィルム151、152を形成するための工程は、第1光学フィルム150を形成するための工程と実質的に同一または類似とすることができる。
【0066】
例示的な実施形態によると、第2光遮蔽層160a、160b、160c、160dは、実質的に同じ厚さを有することができ、光学フィルム150、151、152も実質的に同じ厚さを有することができる。他の例示的な実施形態において、第2光遮蔽層160a、160b、160c、160dは、互いに相異なる厚さを有することができる。
【0067】
図8では、説明及び描写の便宜上、第2積層構造物170がいくつかの第2光遮蔽層160a、160b、160c、160dと、いくつかの光学フィルム150、151、152を含むとして示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第2光遮蔽層160a、160b、160c、160dを形成するためのコーティング工程と、光学フィルム150、151、152を形成するための工程とを含むサイクルは、数十〜数千回程度繰り返すことができる。これにより、数十〜数千枚の第2光遮蔽層160a、160b、160c、160dと、光学フィルム150、151、152とが、交互に繰り返し積層されて第2積層構造物170を構成することができる。
【0068】
図9を参照すると、第2積層構造物170を切断して、第3切断面172を形成することができる。
【0069】
第2積層構造物170は、
図4を参照して説明した工程と実質的に同一または類似する工程により切断することができる。これにより、第2積層構造物170の表面に対して予め決まった角度をなす第3切断面172を形成することができる。例えば、第3切断面172は、第2光遮蔽層160a、160b、160c、160dの上面に対して実質的に直交するように形成することができ、第1〜第3カラーフィルタ層パターン115、125、135が延伸する方向に実質的に直交するように形成することができる。
【0070】
図10を参照すると、第2積層構造物170を切断して第4切断面174を形成し、光学シート180を形成することができる。
【0071】
第3切断面172を有する第2積層構造物170は光学的、物理的、熱的、化学的方法、または、これらの方法の2種類以上を組み入れた工程などにより切断することができる。
【0072】
例示的な実施形態において、第4切断面174は、第3切断面172と実質的に平行とすることができる。また、第4切断面174は、第3切断面172と予め決まった距離で離隔することもできる。
【0073】
これにより、第3切断面172と第4切断面174を具備する光学シート180を収得することができる。光学シート180は、互いに離隔した第1〜第3カラーフィルタ層パターン115、125、135のアレイを含むことができる。例示的な実施形態において、
図10に示したように、第1カラーフィルタ層パターン115は、互いに同じY軸座標位置に配置されたアレイを形成することができ、第2カラーフィルタ層パターン125及び第3カラーフィルタ層パターン135も、互いに同じY軸座標位置に配置されたアレイを形成することができる。
【0074】
第1〜第3カラーフィルタ層パターン115、125、135は、前記表示装置の前記画素領域にそれぞれ対応することができる。例えば、第1〜第3カラーフィルタ層パターン115、125、135は、前記画素領域と実質的に同じ面積及び形態を有することができる。これにより、前記画素領域に対応する第1〜第3カラーフィルタ層パターン115、125、135を含む光学シート180を、別途のパターニング工程無しで形成することができる。
【0075】
(1−2.他の例示的な実施形態)
図11〜
図14は、本発明の他の例示的な実施形態に係る光学シートの製造方法を説明するための斜視図である。
【0076】
図11を参照すると、第1光遮蔽層200a、200b、200c、200d及び第1〜第3カラーフィルタ層210、220、230を交互に繰り返し積層して、第1積層構造物240を形成することができる。
【0077】
図1〜
図4を参照して説明した工程と実質的に同一または類似する工程を遂行して、第1積層構造物240を形成することができる。ただし、第1カラーフィルタ層210、第2カラーフィルタ層220、及び第3カラーフィルタ層230は、互いに相異なる厚さを有することができる。例示的な実施形態において、第2カラーフィルタ層220は、緑色光に対して高い透過率を有することができ、第1カラーフィルタ層210より大きい厚さを有することができる。図示はしていないが、他の例示的な実施形態において、第3カラーフィルタ層230は、青色光に対して高い透過率を有することができ、第1カラーフィルタ層210より大きい厚さを有することができる。前記第1〜第3カラーフィルタ層210、220、230の厚さは、それぞれ表示装置の画素領域の幅または高さに実質的に対応することができる。
【0078】
一方、第1積層構造物240は
図11によって限定されるものではなく、交互に繰り返し積層された数十〜数千枚の第1光遮蔽層とカラーフィルタ層を含むことができる。
【0079】
図12を参照すると、第1積層構造物240を切断して、第1光学フィルム250を形成することができる。
【0080】
第1積層構造物240を切断する工程は、
図4及び
図5を参照して説明した工程と実質的に同一または類似しているので、これに対する詳細な説明は省略する。これによって、第1光学フィルム250は互いに相異なる幅を有する第1〜第3カラーフィルタ層パターン215、225、235及び光遮蔽層パターン205を含むことができる。
【0081】
図13を参照すると、第2光遮蔽層260a、260b、260c、260d、及び、第1〜第3光学フィルム250、251、252を交互に繰り返し積層して第2積層構造物270を形成することができる。
【0082】
図11〜
図12を参照して説明した工程を繰り返して、第1〜第3光学フィルム250、251、252を形成することができる。その後、第2光遮蔽層260a、260b、260c、260dと、第1〜第3光学フィルム250、251、252とを交互に繰り返し積層して、第2積層構造物270を形成することができる。
【0083】
例示的な実施形態によると、第2光遮蔽層260a、260b、260c、260dは、実質的に同じ厚さを有することができる。
【0084】
説明及び描画の便宜上、
図13では、第2積層構造物270がいくつかの第2光遮蔽層260a、260b、260c、260dと、いくつかの光学フィルム250、251、252を含むことを示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第2光遮蔽層260a、260b、260c、260dを形成するためのコーティング工程と、光学フィルム250、251、252を形成するための工程を含むサイクルは、数十〜数千回程度繰り返すことができる。これにより、数十〜数千枚の第2光遮蔽層260a、260b、260c、260dと、光学フィルム250、251、252が、交互に繰り返し積層して、第2積層構造物270を構成することができる。
【0085】
図14を参照すると、第2積層構造物270を切断して、第3切断面272及び第4切断面274を有する光学シート280を形成することができる。
【0086】
第2積層構造物270は、
図4及び
図5を参照して説明した工程と実質的に同一または類似する工程を通じて切断することができる。これによって、第2積層構造物270の表面に対して予め決まった角度をなす第3切断面272及び第4切断面274を形成することができる。例えば、第3切断面272及び第4切断面274は、第2光遮蔽層260a、260b、260c、260dの上面に対して実質的に直交するように形成することができる。また、第4切断面274は、第3切断面272と予め決まった距離で離隔されることができる。
【0087】
これによって、第3切断面272と第4切断面274を具備する光学シート280を収得することができる。光学シート280は、互いに離隔された第1〜第3カラーフィルタ層パターン215、225、235のアレイ及び光遮蔽層パターン205を含むことができる。例示的な実施形態において、第1〜第3カラーフィルタ層パターン215、225、235は互いに相異なる幅と面積を有することができる。
【0088】
第1〜第3カラーフィルタ層パターン215、225、235は、前記表示装置の前記画素領域にそれぞれ対応することができる。例えば、第1〜第3カラーフィルタ層パターン215、225、235は、前記画素領域と実質的に同じ面積及び形態を有することができる。これによって、前記画素領域に対応する第1〜第3カラーフィルタ層パターン215、225、235を含む光学シート280を、別途のパターニング工程無しに形成することができる。
【0089】
(1−3.また他の例示的な実施形態)
図15及び
図16は、本発明のまた他の例示的な実施形態に係る光学シートの製造方法を説明するための斜視図である。
【0090】
図15を参照すると、第1光遮蔽層300a、300b、300c、300dと、第1〜第3カラーフィルタ層310、320、330とを交互に繰り返し配置することができる。
【0091】
例示的な実施形態において、数十〜数千枚の第1光遮蔽層が提供され、また、数十〜数千枚の第1カラーフィルタ層310、第2カラーフィルタ層320、及び第3カラーフィルタ層330が提供される。
【0092】
例示的な実施形態によると、第1光遮蔽層300a、300b、300c、300dは、
図1を参照して説明した第1光遮蔽層100a、100b、100c、100dと実質的に同一または類似していて、第1〜第3カラーフィルタ層310、320、330は、
図1〜
図3を参照して説明した第1〜第3カラーフィルタ層110、120、130と実質的に同一または類似とすることができる。
【0093】
例示的な実施形態において、第1光遮蔽層300a、300b、300c、300dのそれぞれは、ゴム系(rubber−based)接着剤、アクリル系(acryl−based)接着剤、ビニールエーテル系(vinyl ester−based)接着剤、シリコン系(silicon−based)接着剤、ウレタン系(urethane−based)接着剤などの、透明な感圧接着剤を追加で含むことができる。
【0094】
図16を参照すると、第1光遮蔽層300a、300b、300c、300dと、第1〜第3カラーフィルタ層310、320、330とを接着して、第1積層構造物340を形成することができる。
【0095】
例えば、第1光遮蔽層300a、300b、300c、300dが前記接着剤を追加で含む場合、第1光遮蔽層300a、300b、300c、300dと、第1〜第3カラーフィルタ層310、320、330とを接着するための別途の接着フィルムが要求されない。例示的な実施形態において、第1光遮蔽層300a、300b、300c、300dが感圧接着剤を含む場合、第1光遮蔽層300a、300b、300c、300dと、第1〜第3カラーフィルタ層310、320、330とを交互に繰り返して順次に積層した後、圧力を加えて第1積層構造物340を形成することができる。
【0096】
説明及び描画の便宜上、
図16において、第1積層構造物340は数個の第1光遮蔽層300a、300b、300c、300dと、数枚の第1〜第3カラーフィルタ層310、320、330とを含むことで示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1積層構造物340は交互に繰り返し積層された数十〜数千枚の第1光遮蔽層とカラーフィルタ層を含むことができる。
【0097】
以後、光学シートを形成するための工程は、
図4〜
図10を参照して説明した工程と実質的に同一または類似しているので、これに対する詳細な説明は省略する。
【0098】
<2.光学シートを具備する有機発光表示装置の製造方法>
図17〜
図19は、本発明の例示的な実施形態に係る光学シートを具備する有機発光表示装置の製造方法を説明するための斜視図及び断面図である。
【0099】
図17は本発明の例示的な実施形態に係る有機発光表示装置の製造方法を説明する分解斜視図であり、
図18及び
図19は、
図17のI−I'線に沿って切断した断面図である。
【0100】
図18を参照すると、前記有機発光表示装置の表示パネル500が提供される。
【0101】
第1基板510は、透明絶縁基板を含むことができる。例えば、第1基板510は、ガラス基板、石英基板、透明プラスチック基板などを含むことができる。他の例示的な実施形態において、第1基板510は軟性を有する基板(flexible substrate)で構成することもできる。
【0102】
前記有機発光表示装置が能動型駆動方式を採用する場合、スイッチング構造物を、第1基板510上に形成することができる。例示的な実施形態において、前記スイッチング構造物は、それぞれトランジスタのようなスイッチング素子と複数の絶縁層を含むことができる。
【0103】
前記スイッチング構造物のスイッチング素子が薄膜トランジスタTFTを含む場合、前記スイッチング素子を形成する工程はゲート電極552、ソース電極554、ドレーン電極556、半導体層530などを形成する段階を含むことができる。
【0104】
第1基板510上に半導体層530を形成することができる。また、イオン注入工程により、半導体層530はソース領域534、ドレーン領域536、及びチャネル領域532を含むように形成されることができる。その後、半導体層530を電気的に絶縁させるゲート絶縁膜540が形成されることができる。
【0105】
ゲート絶縁膜540上にはゲート信号が印加されるゲート電極552が形成されることができ、前記ゲート電極552を電気的に絶縁させる第1絶縁層560が形成されることができる。
【0106】
ゲート絶縁膜540及び第1絶縁層560を貫通して、ソース領域534と電気的に接触するソース電極554、及び、ドレーン領域536と電気的に接触するドレーン電極556を形成することができる。その後、ソース電極554及びドレーン電極556を絶縁させる第2絶縁層565が形成されることができる。
【0107】
図18に例示的に示したスイッチング素子において、半導体層530上部にゲート電極552が配置されるトップゲート(top−gate)構造の薄膜トランジスタを例示的に示したが、前記スイッチング素子の構成はこれに限定されない。例えば、前記薄膜トランジスタは、半導体層下にゲート電極が位置するボトムゲート(bottom−gate)構造とすることもできる。
【0108】
また、第2絶縁層565を貫通して、ドレーン電極556と電気的に接触する第1電極570を画素領域(I)に形成し、画素定義膜575を周辺領域(II)に形成することができる。その後、第1電極570及び画素定義膜575上に発光構造物及び第2電極620を形成することができる。
【0109】
前記発光構造物を形成する工程はそれぞれ正孔輸送層HIL590、有機発光層EL600、及び電子輸送層ETL610を形成する工程を含むことができる。例示的な実施形態において、有機発光層600は赤色光、緑色光または、青色光を発生させるための発光物質を使って形成することができる。他の例示的な実施形態によると、有機発光層600は互いに異なる波長を有する光を発生させる複数の発光物質が混合した物質を使って形成されることもできる。
【0110】
例示的な実施形態において、有機発光層600は画素領域(I)内に形成されることができ、画素定義膜575は周辺領域(II)内に形成されることができる。従って、有機発光層600から発生した光は画素領域(I)から放出され、画素定義膜575が配置された周辺領域(II)からは光が放出されないこともある。
【0111】
例示的な実施形態によると、第1電極570は前記発光構造物の正孔輸送層590に正孔(holes)を提供する陽極(anode)に該当し、第2電極620は電子輸送層610に電子を提供する陰極(cathode)に該当することができる。前記有機発光表示装置の発光方式により第1電極570は、透過電極または反透過電極に該当することができ、第2電極620は反射電極に該当することもできる。例えば、第1電極570は、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、インジウム錫酸化物(ITO)、錫酸化物(SnOx)、亜鉛酸化物(ZnOx)などのような透明導電性物質を使って形成されることができ、第2電極620はアルミニウム(Al)、白金(Pt)、銀(Ag)、金(Au)、クロム(Cr)、タングステン(W)、モルリブデニュム(Mo)、チタン(Ti)、これらの合金などのような相対的に高い反射率を有する金属を使って形成されることができる。
【0112】
第2基板660は第2電極620上に配置されることができる。第2基板660は透明基板を含むことができる。例えば、第2基板660はガラス基板、透明プラスチック基板などを含むことができる。一方、第2基板660は、軟性を有する基板で構成することもできる。例示的な実施形態において、第2基板660は第1基板510と実質的に同じ物質を含むことができるが、第1及び第2基板510、660が互いに相異なる物質を含むこともできる。
【0113】
表示パネル500は第1方向とこのような第1方向に対して実質的に直交する第2方向に沿って配列された画素領域(I)及び画素領域(I)を囲む周辺領域(II)を含むことができる。例示的な実施形態において、画素領域(I)は赤色光を発光するための第1画素領域、緑色光を発光するための第2画素領域及び青色光を発光するための第3画素領域を含むことができる。ここで、第1方向とは、
図17〜
図19に記載のように、スイッチング素子、第1電極、有機発光構造物、第2電極等が積層する方向に対して直交する方向をいう。また、第2方向とは、第1方向に直交し、かつ、スイッチング素子、第1電極、有機発光構造物、第2電極が積層する方向に対しても直交する方向をいい、具体的には、
図18及び
図19において、紙面の手前から奥に向かう方向を指す。
【0114】
図17及び
図19を参照すると、表示パネル500上に光学シート480を形成することができる。
【0115】
光学シート480は、
図1〜
図10を参照して説明した工程と実質的に同一または実質的に類似する工程によって形成されることができる。即ち、光学シート480は、第1〜第3カラーフィルタ層パターン415、425、435、及び、光遮蔽層パターン400を含むことができる。
【0116】
第1〜第3カラーフィルタ層パターン415、425、435は、それぞれ画素領域(I)に対応することができ、光遮蔽層パターン400は周辺領域(II)に対応することができる。例えば、第1カラーフィルタ層パターン415は前記第1画素領域に対応することができ、第2カラーフィルタ層パターン425は前記第2画素領域に対応でき、第3カラーフィルタ層パターン435は前記第3画素領域に対応することができる。
【0117】
また、光学シート480の厚さによって前記有機発光表示装置の視野角を調節することができる。例示的な実施形態において、光学シート480が比較的に厚い厚さを有する場合、前記有機発光表示装置の視野角を減少させることができる。即ち、画素領域(I)から発生して光学シート480に直交する方向に進行する光(即ち、前記有機発光表示装置の正面方向に進行する光)は第1カラーフィルタ層パターン415、第2カラーフィルタ層パターン425、または、第3カラーフィルタ層パターン435を通過することができる。反面、画素領域(I)から発生して光学シート480と所定の角度をなす方向に進行する光(即ち、前記有機発光表示装置の側面方向に進行する光)は、光遮蔽層パターン400によって遮断されることができる。結局、前記正面方向に進行する光は通過させ、前記の側面方向に進行する光を遮断させることができるので、前記有機発光表示装置の視野角を制限することができる。光遮蔽層パターン400は、第1〜第3カラーフィルタ層パターン415、425、435の左右の側面だけでなく、上下にも配置されることができるので、左右方向だけでなく上下方向の視野角を制限することができる。
【0118】
例示的な実施形態に係る有機発光表示装置の製造方法において、別途のパターニング工程を遂行しないが、互いに離隔して配置された第1〜第3カラーフィルタ層パターン415、425、435、及び、光遮蔽層パターン400を具備する光学シート480を形成することができる。また、このような光学シート480を前記有機発光表示装置の表示パネル500に形成して、前記表示パネルの輝度減少を抑制しながら、外光反射現象を抑制することができる。これにより、前記有機発光表示装置によって表示される画像の品質を改善することができる。
【0119】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0120】
本明細書において、特定の構造的ないし機能的説明は、単に本発明の実施形態を説明する目的で例示されたものである。本発明の実施形態は多様な形態で実施されることができ、本明細書に説明された実施形態に限定されると解釈されるべきではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物ないし代替物を含むと理解されるべきである。
【0121】
例えば、ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いる、または「接続されて」いると言及された場合には、その他の構成要素に直接的に連結されている、または、接続されていることも意味するが、中間に他の構成要素が存在する場合も含むと理解されるべきである。一方、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いる、または「直接接続されて」いると言及された場合には、中間に他の構成要素が存在しないと理解されるべきである。構成要素の間の関係を説明する他の表現、即ち、「〜の間に」と「直接〜の間に」または「〜に隣接する」と「〜に直接隣接する」等も同じように解釈されるべきである。
【0122】
本明細書で使用した用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されたもので、本発明を限定するものではない。例えば、単数の表現は文脈上明白に異なることがない限り、複数の表現を含む。本明細書で、「含む」、「備える」、または「有する」等の用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品または、これを組み合わせたのが存在するということを示すものであって、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品または、これを組み合わせたものの存在または、付加の可能性を、予め排除するわけではない。
【0123】
また、別に定義しない限り、技術的或いは科学的用語を含み、本明細書中において使用される全ての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、一般的に理解するのと同一の意味を有する。一般的な辞書において定義される用語と同じ用語は、関連技術の文脈上有する意味と同一の意味を有するものと理解されるべきで、本明細書において明白に定義しない限り、理想的或いは形式的な意味として解釈してはならない。
【0124】
第1、第2、第3、第4等の用語は多様な構成要素を説明するのに使用されるが、これらの構成要素はこのような用語によって限定されてはならない。これらの用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的で使われる。例えば、本発明の権利範囲から逸脱せずに第1構成要素を第2構成要素、第3構成要素、または第4構成要素などと命名することができ、同様に第2構成要素、第3構成要素、または第4構成要素も交互に命名することができる。