(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0016】
(減速機付モータ)
図1は、減速機付モータ1の斜視図、
図2は、減速機付モータ1の分解斜視図、
図3は、電動モータ2を示し、(a)は分解斜視図、(b)は(a)のアーマチュア6の拡大図である。
図1〜
図3に示すように、減速機付モータ1は、例えば、車両のパワーウインドウ装置の駆動源として用いられるものであって、電動モータ2と、電動モータ2の回転軸12に連結されるウォーム減速機構3とを備え、電動モータ2とウォーム減速機構3との間に、電動モータ2に電力を供給するためのコネクタユニット4が設けられている。
【0017】
(電動モータ)
図4はモータケース5を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。
図3、
図4に詳示するように、電動モータ2は、有底筒状のモータケース5内にアーマチュア6が回転自在に設けられ、モータケース5の開口部5a側にブラシホルダユニット7が内嵌固定されたものである。
【0018】
(モータケース)
ここで、モータケース5は、金属板をプレス加工等によって深絞り成型したものであって、有底筒状のヨーク部8と、ヨーク部8の開口部8a端に一体形成された長円形状のブラシホルダ収納部9とで構成されている。つまり、ブラシホルダ収納部9の開口部9aがモータケース5の開口部5aになっている。
ヨーク部8の周壁81は、軸方向平面視略6角形状に形成されており、6つの平坦部81aと、これら平坦部81aを連結する弧状部81bとで構成されている。各平坦部81aの内面には、それぞれセグメント型の永久磁石10が設けられている。つまり、ヨーク部8の周壁81は、永久磁石10間の磁路を形成する役割を有しており、周壁81には6つの永久磁石10が設けられていることになる。
【0019】
永久磁石10は、例えば、ネオジ焼結磁石などの希土類磁石により平板形状に形成されたものである。また、永久磁石10は、軸方向に長くなるように平面視略長方形状に形成されており、厚さ方向に対向配置され互いに平行な表裏面10a,10aと、表裏面10a,10aの短手方向両端において対向配置され、互いに平行な長側面10b,10bと、表裏面10a,10aの長手方向両端において対向配置され、互いに平行な短側面10c,10cと、を有している。
また、ヨーク部8の弧状部81bは、各永久磁石10の長側面10bの間に形成される空隙Kに対応して設けられた状態になっている。
【0020】
ヨーク部8の底壁82には、径方向略中央に軸方向外側に向かって突出する軸受け部11が一体形成されている。軸受け部11は有底円筒状に形成され、かつ底壁11aが外側を向くように形成されている。軸受け部11は、回転軸12の一端を回転自在に支持するものである。なお、底壁82は、軸受け部11の周囲に略円形に形成された平面により形成されている。
軸受け部11の内部には、底壁11aにスラストプレート13が載置されている。また、軸受け部11の内周面11bには、すべり軸受け14が圧入固定されている。さらに、軸受け部11の内部には、スラストプレート13とすべり軸受け14との間にスチールボール15が設けられている。そして、回転軸12のスラスト荷重は、スチールボール15を介してスラストプレート13で受けるようになっている。
【0021】
ここで、ヨーク部8には、周壁81の底壁82近傍から軸受け部11に至る間の範囲に、軸方向平面視略円形状の円形部16が形成されている。円形部16が形成されていることにより、周壁81と底壁82との接続部分には、丸面取り部16aが形成された状態になっている(
図4(b)参照)。
【0022】
ヨーク部8の開口部8a端に一体形成されたブラシホルダ収納部9は、軸方向略長円形状に形成されたものであって、軸方向に直交する方向に沿って長くなっている。ブラシホルダ収納部9は、回転軸12を中心にして対向配置され平面視長方形状の1対の平坦壁91,91と、平坦壁91,91の周方向両端、つまり、長手方向両端を連結する1対の弧状壁92,92とを有している。
【0023】
1対の平坦壁91,91は、それぞれ回転軸12を中心にして対向配置されたヨーク部8の平坦部81aと面一になるように設けられている。一方、ブラシホルダ収納部9の弧状壁92とヨーク部8の周壁81との間には、段差壁93が形成されている。この段差壁93によって、ヨーク部8の周壁81からブラシホルダ収納部9の弧状壁92に至る間が連続形成された状態になっている。
【0024】
ブラシホルダ収納部9の開口部9a端には、電動モータ2をウォーム減速機構3に締結固定するための外フランジ部17が形成されている。この外フランジ部17は、ブラシホルダ収納部9の長手方向に沿って長くなるように形成されている。外フランジ部17の短手方向の幅E1は、ブラシホルダ収納部9の1対の平坦壁91,91の距離よりもやや大きく設定されている。
【0025】
外フランジ部17の長手方向一端側には、ボルト孔18aが1つ形成されている。また、外フランジ部17の長手方向一端側には、ボルト孔18aを挟んで両側に、それぞれ切り欠き部19,19が形成されている。
一方、外フランジ部17の長手方向他端側には、短手方向両側に平面取り部20,20が形成されている。この平面取り部20,20の長手方向内側には、それぞれボルト孔18b,18cが形成されている。
【0026】
ここで、外フランジ部17と、ブラシホルダ収納部9の弧状壁92,92との接続部17aには、内面側にそれぞれ2箇所ずつ凹部21が形成されている。そして、これら凹部21は、回転軸12を中心にして振り分け配置された状態になっている。各凹部21は、ブラシホルダユニット7の位置決めを行うためのものである(詳細は後述する)。
【0027】
(アーマチュア)
図3に示すように、モータケース5内に回転自在に設けられたアーマチュア6は、回転軸12のヨーク部8に対応する位置に外嵌固定されたアーマチュアコア61と、アーマチュアコア61に巻装されたアーマチュアコイル62と、回転軸12の他端側に配置され、かつブラシホルダ収納部9に対応する位置に外嵌固定されたコンミテータ63とを備えている。アーマチュアコア61は、リング状の金属板64を軸方向に複数枚積層したものである。
【0028】
図7を併せて参照し、金属板64の外周部にはT字型の9つのティース65が周方向に沿って等間隔で放射状に形成されている。ティース65の先端部は周方向に沿って延在しており、アーマチュアコア61の外周部を形成している。すなわち、ティース65の先端部は、ヨーク部8の周壁81に配設されている永久磁石10の表裏面10aに径方向で対向した状態になっている。ティース65については後に詳述する。
【0029】
ここで、ティース65の先端部は軸方向平面視で弧状に形成されているのに対し、これに対向する永久磁石10の表裏面10aは平坦に形成されている。このため、永久磁石10の中央から周方向両端の長側面10bに向かうに従って、徐々に永久磁石10とアーマチュアコア61との間のエアギャップが大きくなる。
【0030】
このように構成されたティース65には、インシュレータ67が装着されている。インシュレータ67は、アーマチュアコイル62とアーマチュアコア61とを絶縁するためのものであって、断面略コの字状に形成されている。そして、1つのティース65の軸方向両端側から2つのインシュレータ67を装着し、ティース65の先端部を除いた全体をインシュレータ67によって被覆するようになっている。
【0031】
また、複数枚の金属板64を回転軸12に外嵌固定することにより、アーマチュアコア61の外周には、隣接するティース65間に、軸方向に沿って延びる蟻溝状のスロット66が9つ形成されている。
これらスロット66間にエナメル被覆の巻線62aを挿通し、ティース65に絶縁材であるインシュレータ67を介して巻線62aが巻装される。これにより、アーマチュアコア61の外周に、複数のアーマチュアコイル62が形成される。
【0032】
コンミテータ63は、回転軸12の他端側に外嵌固定されている。コンミテータ63の外周面には、導電材で形成されたセグメント68が9枚取り付けられている。
セグメント68は軸方向に長い板状の金属片からなり、互いに絶縁された状態で周方向に沿って等間隔に並列に固定されている。
したがって、この実施形態の電動モータ2は、永久磁石10が6つ、スロット66が9つ、セグメント68が9枚の6極9スロット9セグメントで構成された電動モータとなっている。
【0033】
各セグメント68のアーマチュアコア61側の端部には、外径側に折り返す形で折り曲げられたライザ69が一体成形されている。ライザ69には、アーマチュアコイル62の巻き始め端部と巻き終わり端部となる巻線62aが掛け回わされ、巻線62aはヒュージングによりライザ69に固定されている。これにより、セグメント68とこれに対応するアーマチュアコイル62とが導通される。
【0034】
(ブラシホルダユニット)
図5は、ブラシホルダユニット7の平面図である。
ここで、
図3、
図5に示すように、セグメント68には、ブラシホルダ収納部9に収納されているブラシホルダユニット7に設けられた一対のブラシ22が摺接されている。ブラシホルダユニット7は、開口部70aを有する箱状のユニット本体70を有している。ユニット本体70は、開口部70aをアーマチュアコア61側に向けた状態でブラシホルダ収納部9に収納されている。
【0035】
一方、ユニット本体70の底壁71は、ブラシホルダユニット7がブラシホルダ収納部9に収納された状態でブラシホルダ収納部9の開口部9aを閉塞している。ユニット本体70の底壁71は、ブラシホルダ収納部9の断面形状に対応するように長円形状に形成されており、1対の平坦辺71aと1対の弧状辺71bとを有している。
弧状辺71bには、ブラシホルダ収納部9に形成された凹部21に対応する位置に、凸部72が4箇所形成されている。
【0036】
これら凸部72は、凹部21に載置可能な大きさに形成されており、周方向の幅は凹部21の幅よりもやや短く設定されている。すなわち、ブラシホルダユニット7は、凸部72がブラシホルダ収納部9の凹部21に載置されることによって、軸方向の位置決めが行われるようになっている。
また、ユニット本体70の底壁71には、短手方向略中央であって、長手方向両端側に、ブラシホルダ部73が設けられている。ブラシホルダ部73は、略直方体の箱状に形成されたものであって、長手方向両端が開口されている。そして、ブラシホルダ部73は、長手方向が径方向に沿うような向きで配置されている。
【0037】
ブラシホルダ部73には、ブラシ22が径方向中央に向かって出没自在に内装されている。このため、ブラシ22は、ユニット本体70の長手方向両側に、回転軸12を中心して対向配置された状態になっている。
ブラシ22は、コンミテータ63のセグメント68に摺接し、アーマチュアコイル62に電流を供給するためのものである。ブラシ22は、ブラシホルダ部73の短手方向に隣接配置されたコイルスプリング23によって、セグメント68側に向かって付勢されている。
【0038】
また、ブラシホルダ部73には、底壁71とは反対側の面(
図5における手前側の面)に、スリット74が長手方向に沿うように形成されている。各ブラシ22には、スリット74を介してピグテール24の一端が接続されている。ピグテール24は、ブラシ22から底壁71の外周部に沿うような形で平面視略L字状に配索されている。そして、各ピグテール24の他端は、底壁71の平坦辺71a側に設けられた給電部25に接続されている。この給電部25は、コネクタユニット4と電気的に接続されるようになっている。
なお、
図5において特に図示しないが、ブラシ22と給電部25との間に配索されたピグテール24上に、供給される電流を平滑化する平滑コンデンサや、雑防阻止であるチョークコイルなどを設けてもよい。
【0039】
また、ユニット本体70の底壁71には、中央部に軸方向外側に向かって、つまり、アーマチュアコア61とは反対側に向かって膨出するように、膨出部75が形成されている。この膨出部75の中央には、略球状の断面を有する軸受け部76が一体成形されている。
この軸受け部76は、回転軸12の他端側を回転自在に支持するためのものであって、すべり軸受け26が圧入されている。すべり軸受け26は、外形が略球形状をしており、軸受け部76に組み付けられた状態で傾動することができる。すべり軸受け26が傾動することで、回転軸12が軸ずれをした場合でも対応可能となる。また、軸受け部76の周壁には、複数のスリット76aが周方向に等間隔で形成されており(
図3参照)、軸受け部76の内径とすべり軸受け26の外径の製作誤差をある程度許容できるようになっている。
【0040】
一方、ユニット本体70の周壁77は、底壁71の外周部から立ち上がり形成されている。周壁77は、ブラシホルダ収納部9の内周面に沿うように、1対の平坦部77aと、これら平坦部77aを連結する1対の弧状部77bとが一体成形されたものである。すなわち、周壁77は、ブラシホルダユニット7をモータケース5のブラシホルダ収納部9にインロー嵌合するためのインロー部としての役割を有している。
弧状部77bの周方向中央、つまり、弧状部77bのブラシホルダ部73に対応する位置には、開口部78が形成されている。開口部78が形成されることによって、ブラシホルダ部73へのブラシ22の組み付け作業が容易化されている。
【0041】
ここで、回転軸12の他端は、ブラシホルダ部73に設けられたすべり軸受け26を介してウォーム減速機構3側に向かって突出している。この突出した回転軸12の他端には、三つ又状に形成されたジョイントモータ27が取り付けられている。
ジョイントモータ27は、ウォーム減速機構3に回転軸12の回転力をウォーム減速機構3に伝達するジョイントユニット29の一方を構成するものであって、略円板状の本体部51を有している。本体部51の径方向中央には、この大部分に角孔52が形成されている。
【0042】
一方、回転軸12の他端には、二方面取り部53が形成されており、この二方面取り部53がジョイントモータ27の本体部51の角孔52に圧入されるようになっている。これにより、回転軸12とジョイントモータ27とが相対回転不能、かつ軸方向に移動可能に連結される。
本体部51の外周面には、軸方向平面視略扇状の凸部54が径方向外側に向かって3箇所設けられている。これら凸部54がジョイントユニット29の他方を構成する後述のジョイントフレーム28に着脱自在に係合することにより、回転軸12の回転力がウォーム減速機構3に伝達される。
【0043】
(コネクタユニット)
このように構成された電動モータ2は、
図2に示すように、コネクタユニット4を間に挟んでウォーム減速機構3にボルト105を介して締結固定されている。
コネクタユニット4は、不図示の外部電源と減速機付モータ1を電気的に接続するためのものである。コネクタユニット4は、ブラシホルダユニット7の底壁71の形状に対応するように長円形状に形成されたベース部41と、ベース部41の一側に突設されたコネクタ部42とで構成されている。
【0044】
ベース部41には、径方向中央にジョイントモータ27を挿通可能な開口部43が形成されている。また、ベース部41には、開口部43のコネクタ部42側に、ウォーム減速機構3側に向かって略垂直に立ち上がり形成された立ち上がり部44が設けられている。
立ち上がり部44には、基板45が固定されている。
基板45には、コネクタユニット4の回転位置を検出するための検出素子(不図示)が実装されている。この検出素子による検出信号は、コネクタ部42を介して外部制御機器に出力されるようになっている。この検出信号により、電動モータ2の回転制御が行われる。
【0045】
コネクタ部42は、不図示の外部電源などから延びるコネクタ(不図示)を嵌着可能な筒状の受部46を有している。受部46内には、電源用やセンサ用として用いられる複数の端子47の一端が突設されている。各端子47は、受部46からベース部41を介してウォーム減速機構3側に折り曲げられることで基板45に至るまで延在し、基板45と電気的に接続されているものと、受部46からベース部41を介して電動モータ2側に折り曲げられることでブラシホルダユニット7の給電部25に至るまで延在し、ブラシホルダユニット7の給電部25と電気的に接続されているものとがある。
そして、各端子47のうち、基板45に接続されているものは、センサ用の端子として用いられ、給電部25に接続されているものは、電源用の端子として用いられる。これにより、外部電源の電力がブラシホルダユニット7を介して電動モータ2へと供給される。
【0046】
(ウォーム減速機構)
図6は、ウォーム減速機構3の分解斜視図である。
図1、
図2、
図6に示すように、ウォーム減速機構3は、ギヤケーシング30内に、電動モータ2の回転軸12に連結されるウォーム軸33と、ウォーム軸33に噛合うウォームホイール34と、ウォームホイール34の回転を出力するドライブユニット35とを収納したものである。
ギヤケーシング30は、ウォーム軸33、ウォームホイール34、およびドライブユニット35とを収納するギヤ収納部31と、電動モータ2に対応する部位に配置され、コネクタユニット4のベース部41を受入れ可能な受入れ部48とが一体成形されたものである。
【0047】
受入れ部48は、電動モータ2側が開口した箱状に形成されたものである。受入れ部48の内周面は、コネクタユニット4のベース部41に対応するように、断面略長円形状に形成されている。また、受入れ部48の周壁48aには、コネクタユニット4のベース部41とコネクタ部42との接続部分を受け入れる凹部49が形成されている。
ギヤ収納部31は、ウォーム軸33を収納するためのウォーム軸収納部36と、ウォームホイール34、およびドライブユニット35を収納するウォームホイール収納部37とで構成されている。ウォーム軸33には、軸方向略中央の大部分に歯部33aが形成されており、この歯部33aがウォームホイール34に噛合う。
【0048】
ウォーム軸収納部36は、略円筒状に形成されたものであって、回転軸12の軸方向に沿って延在している。ウォーム軸収納部36には、受入れ部48とは反対側端の開口部36aに、この開口部36aを閉塞するエンドナット38が圧入されている。
エンドナット38の内側には、ウォーム軸33の一端を回転自在に支持するためのすべり軸受け101a、およびウォーム軸33のスラスト荷重を受けるためのスチールボール102が設けられている。すべり軸受け101aは、受入れ部48に圧入固定される。スチールボール102は、エンドナット38によってウォーム軸収納部36からの脱落が防止されるようになっていると共に、エンドナット38によってウォーム軸33のスラスト方向への位置調整を行うことができるようになっている。
【0049】
ウォーム軸収納部36の受入れ部48側端は、この受入れ部48と連通している。また、ウォーム軸収納部36の受入れ部48側端には、ウォーム軸33の他端を回転自在に支持するためのすべり軸受け101bが内嵌固定されている。ウォーム軸33の他端は、すべり軸受け101bを介して受入れ部48側へと突出した状態になっている。このウォーム軸33の他端であって突出した部位には、スプライン加工が施されており、ここにジョイントユニット29の他方を構成するジョイントフレーム28がスプライン嵌合されている。
【0050】
ジョイントフレーム28は、略円板状に形成された本体部55を有している。本体部55の径方向中央には、ウォーム軸33の他端を挿通可能な挿通孔56が形成されている。
この挿通孔56には、スプライン加工が施されており、これによってジョイントフレーム28とウォーム軸33とがスプライン嵌合されるようになっている。
本体部55の電動モータ2側の面には、軸方向に沿って突出する凸部57が3箇所一体形成されている。
【0051】
各凸部57は、前記ジョイントモータ27の3つの凸部54の間に介在するように構成されている。すなわち、電動モータ2が駆動することによりジョイントモータ27が回転すると、ジョイントモータ27の凸部54とジョイントフレーム28の凸部57とが周方向で係合し、両者27,28が一体となって回転する。このように、ジョイントモータ27とジョイントフレーム28は、それぞれ互いに軸方向で着脱自在、かつ回転方向(周方向)で係合可能に形成されており、ウォーム軸33に回転軸12の回転力が伝達されるようになっている。
【0052】
また、回転軸12とウォーム軸33との間には、スチールボール58が設けられている。このスチールボール58は、回転軸12とウォーム軸33とが直接当接し、各々の摺動抵抗が増大することを防止する役割を有すると共に、各軸12,38の軸方向のずれを規制する役割を有している。
【0053】
一方、ウォームホイール収納部37は、略有底円筒状に形成されている。ウォームホイール収納部37の底部37aには、径方向略中央に、裏側(
図6における下側)から内部に向かって挿入されたセンターシャフト111が突設されている。ウォームホイール34は、センターシャフト111に回転自在に軸支された状態でウォームホイール収納部37に収納されている。
【0054】
ウォームホイール34は、略円板状に形成されたものであって、外周面にウォーム軸33に噛合う歯部34aが形成されている。ウォームホイール34の径方向中央には、センターシャフト111を挿通するための挿通孔112が形成されている。センターシャフト111は、ウォームホイール34を貫通し、ウォームホイール34から突出した状態になっている。
【0055】
また、ウォームホイール34において、ウォームホイール収納部37の底部37aとは反対側の面には、挿通孔112の周囲に、軸方向平面視略扇状の収納凹部113が3箇所等間隔に形成されている。ウォームホイール34に3箇所収納凹部113が形成されることにより、挿通孔112の周囲には、3つの壁113aが放射状に形成された状態になる。また、各収納凹部113が軸方向平面視略扇状に形成されていることから、各壁113aは、軸方向平面視で径方向内側から径方向外側に向かって末広がり状になっている。
【0056】
これら収納凹部113には、ゴム製のダンパー114が収納されている。ダンパー114は、周方向に等間隔で配置された6つのダンパー本体115と、これらダンパー本体115の径方向内側に配置され、6つのダンパー本体115を連結するリング部116とで構成されている。
ダンパー本体115は、断面略蒲鉾状に形成されたものであって、ウォームホイール34の1つの収納凹部113に、2つのダンパー本体115が収納可能となる大きさに設定されている。これにより、ダンパー114の回転方向への移動がウォームホイール34の壁113aによって規制される。
【0057】
ダンパー114を挟んでウォームホイール34とは反対側には、ドライブユニット35がセンターシャフト111に回転自在に軸支されている。ドライブユニット35は、略円板状のベースプレート117を有している。ベースプレート117の直径は、ダンパー114のダンパー本体115の端面を被覆可能な大きさに設定されている。
ベースプレート117のダンパー114側の面には、凸部118が3箇所周方向に等間隔で突設されている。そして、各凸部118は、それぞれウォームホイール34の各収納凹部113に収納されている2つのダンパー本体115の間に介在している。
【0058】
すなわち、ウォームホイール34が回転すると、ウォームホイール34の壁113aとドライブユニット35の凸部118とがダンパー本体115を介して周方向で係合することになる。これにより、ウォームホイール34とドライブユニット35とが一体となって回転する。
また、ウォームホイール34の回転力のドライブユニット35への伝達がダンパー114を介して行われるので、ウォームホイール34、およびドライブユニット35に作用する衝撃を緩和することができるようになっている。
【0059】
一方、ベースプレート117のダンパー114とは反対側には、柱状に形成された出力部119が突設されている。出力部119は、円板状のベース部122と、このベース部122上に突設された連結部123とで構成されている。連結部123には、例えば、車両のパワーウインドウ装置(不図示)に連結される。これにより、このパワーウインドウ装置にウォームホイール34の回転が伝達可能になる。
出力部119、およびベースプレート117には、軸方向に貫通する貫通孔121が形成されている。この貫通孔121にセンターシャフト111が挿通され、ドライブユニット35が回転自在に軸支される。
【0060】
また、ウォームホイール収納部37には、この開口部37bを閉塞する略円環状のカバー131が設けられている。カバー131は、ウォームホイール収納部37内への塵埃や水滴などの浸入を防止すると共に、ドライブユニット35の抜け方向への移動を規制する役割を有している。カバー131は、略円環状に形成されたカバー本体132を有し、このカバー本体132の中央からドライブユニット35の出力部119が突出するようになっている。
【0061】
カバー131の内周縁には、ウォームホイール収納部37の内部の密閉性を高めるためにゴム製のシール部材133が設けられている。このシール部材133と出力部119のベース部122とが摺接することにより、ウォームホイール収納部37の内部への塵埃や水滴などの浸入を防止できる。
【0062】
一方、カバー131の外周縁には、係止片134が複数設けられている。係止片134は弾性変形可能に形成されたものであって、ウォームホイール収納部37の外周面に沿うようにして、ウォームホイール収納部37の底部37aに向かって延出している。
また、ウォームホイール収納部37の外周面には、係止片134に対応する部位に、係止突起135が形成されている。この係止突起135と係止片134とが係合することで、カバー131が固定されると共に、ドライブユニット35の抜け方向への移動が規制される。
【0063】
この他に、ギヤケーシング30には、ウォーム軸収納部36にボルト座141aが1箇所形成され、ウォームホイール収納部37にボルト座141bが2箇所形成されている。
これらボルト座141a,141bは、例えば、不図示のパワーウインドウ装置に減速機付モータ1を締結固定するために用いられるものである。各ボルト座141a,141bには、それぞれ不図示のボルトを挿通するための挿通孔142a,142bが形成されている。これら挿通孔142a,142bには、フランジ付ブッシュ143が挿入されている。
【0064】
次に、上述した構成の作用効果について説明する。
電動モータ2に、外部電源の電力をコネクタユニット4を介して供給すると、アーマチュアコア61に磁界が形成され、ヨーク部8に配設されている永久磁石10との間に磁気的な吸引力や反発力が生じ、アーマチュア6が回転する。
【0065】
ここで、永久磁石10が平板形状に形成されているので、永久磁石10の中央から周方向両端の長側面10bに向かうに従って、徐々に永久磁石10とアーマチュアコア61との間のエアギャップが大きくなる。
このため、アーマチュアコア61に対する永久磁石10の周方向両端を境にした磁束の変化を小さくすることができるので、コギングトルクが減少する。コギングトルクが減少することによって、電動モータ2の駆動時の振動や騒音を小さくすることができる。
【0066】
アーマチュア6が回転することにより、ジョイントユニット29を介して回転軸12に連結されたウォーム軸33が回転する。続いて、ウォーム軸33に噛合うウォームホイール34が回転する。ウォームホイール34が回転すると、これと一体となってドライブユニット35が回転する。このとき、ウォームホイール34とドライブユニット35との間には、ダンパー114が設けられているので、ウォームホイール34とドライブユニット35との間に生じる衝撃が緩和される。
【0067】
一方、例えば、ドライブユニット35に不図示のパワーウインドウ装置を連結した場合、このパワーウインドウ装置に何らかの外力が加わり、この外力がドライブユニット35に伝達されて場合であっても、ダンパー114により、ドライブユニット35からウォームホイール34に伝達される衝撃を緩和することができる。
【0068】
したがって、上述した構成によれば、6極9スロット9セグメントの電動モータ2において、セグメント型の永久磁石10として平板形状のものを用いることにより、永久磁石10に複雑な加工を施す必要がなくなる。このため、例えば、永久磁石10としてネオジ焼結磁石などの希土類磁石を使用した場合であっても切削加工等により容易に永久磁石10の薄型化を図ることが可能になる。よって、永久磁石10の軽量化、低コスト化を図ることができ、電動モータ2全体の小型化を図ることもできる。
【0069】
また、モータケース5において、ヨーク部8の周壁81を軸方向平面視略6角形状に形成し、周壁81を平坦部81aと弧状部81bとで構成している。そして、平坦部81aに永久磁石10を配置することにより、永久磁石10が平板形状であってもヨーク部8の内周面に確実に固着させることが可能になる。また、それぞれの平坦部81aの間に弧状部81bが形成されているため、ヨーク部8の剛性が向上し、電動モータ2の駆動時の振動や作動音を小さくすることができる。
【0070】
さらに、ヨーク部8の外径を大きくすることなく、永久磁石10を薄肉化する分だけアーマチュアコア61の外径を大きくすることができる。このため、従来よりも巻線62aの巻装スペースを確保することができ、アーマチュアコイル62を形成するにあたって、巻線62aの巻装ターン数を増加させることができる。このため、電動モータ2のトルク性能を向上させることが可能になる。
【0071】
さらに、永久磁石10を平板形状とすることで、永久磁石10の中央から周方向両端の長側面10bに向かうに従って、徐々に永久磁石10とアーマチュアコア61との間のエアギャップが大きくなる。このため、アーマチュア6の各ティース65の先端部が永久磁石10の両端を通過する際の磁気的な吸引力や反発力の変化を小さくすることができ、コギングトルクを減少させることが可能になる。
【0072】
そして、ブラシホルダユニット7を収納するブラシホルダ収納部9をヨーク部8に一体成形することで、モータケース5をヨーク部8とブラシホルダ収納部9とで構成している。このため、別途ブラシホルダユニット7を電動モータ2に組み付ける場合と比較して電動モータ2の小型化を図ることが可能になる。
【0073】
また、ブラシホルダ収納部9にブラシホルダユニット7をインロー嵌合させていると共に、ブラシホルダ収納部9に回転軸12の他端側を回転自在に支持するための軸受け部76を一体形成している。このため、ヨーク部8に対するブラシホルダユニット7の位置決めを正確に行うことができると共に、ヨーク部8に形成されている軸受け部11を基準にしてブラシホルダユニット7の軸受け部76の位置を容易に決定させることができる。したがって、各軸受け部11,76の相対的な位置決めを精度よく行うことが可能になる。
よって、回転軸12や各軸受け部11,76に無理な応力がかかるのを防止できる。これに加え、各軸受け部11,76の相対位置がずれることによる回転軸12のトルク負荷が増大することを防止でき、電動モータ2のモータ特性を向上させることが可能になる。
【0074】
さらに、ブラシホルダ収納部9を軸方向略長円形状に形成すると共に、このブラシホルダ収納部9に収納されるブラシホルダユニット7を軸方向平面視略長円形状に形成している。そして、ブラシホルダ収納部9の平坦壁91と、ヨーク部8の回転軸12を中心にして対向配置された平坦部81aとを互いに面一となるように形成している。このため、電動モータ2全体として扁平化、小型化を図ることができる。
【0075】
また、ブラシホルダユニット7の短手方向略中央であって長手方向両端側に、各ブラシホルダ部73を配置することで、さらに電動モータ2の扁平化、小型化を図ることができる。
これに加え、ブラシ22をコンミテータ63に向かって付勢するコイルスプリング23をブラシホルダ部73の短手方向に隣接配置している。このため、ブラシ22の長手方向端部にブラシ22を付勢する弾性部材(スプリング)を配置する場合と比較して、ブラシホルダ部73の長さを短く設定することができる。よって、ブラシホルダユニット7の長さを短く設定することが可能になる。
【0076】
さらに、ブラシホルダ収納部9の開口部9a端に外フランジ部17を形成し、外フランジ部17と、ブラシホルダ収納部9の弧状壁92,92との接続部17aに、凹部21を形成している。一方、ブラシホルダユニット7の凹部21に対応する部位に、凸部72を形成している。そして、ブラシホルダユニット7を組み付ける際、凸部72をブラシホルダ収納部9の凹部21に載置することで、ブラシホルダユニット7の軸方向の位置決めを容易、かつ正確に行うことができる。
このため、ブラシホルダユニットの組み付け精度、および組み付け作業性を向上させることができる。
【0077】
また、ヨーク部8には、周壁81の底壁82近傍から軸受け部11に至る間の範囲に、軸方向平面視略円形状の円形部16が形成されている。円形部16が形成されていることにより、周壁81と底壁82との接続部分には、丸面取り部16aが形成された状態になっている(
図4(b)参照)。
ここで、ヨーク部8の周壁81は軸方向平面視略6角形状に形成されている一方、底壁82には有底円筒形状の軸受け部11が形成されている。このように構成されたモータケース5をプレス加工等によって深絞り成型する場合、ブランクとしての金属板が周壁81の平坦部81aに引っ張られ、軸受け部11の真円度が低下する虞がある。また、軸受け部11の真円度を向上させるために、プレス工程数が増大し、加工コストが増大する虞がある。
しかしながら、モータケース5には、円形部16が形成されているので、深絞り成型する際、軸受け部11は外周全体が均等に引っ張られることになる。また、丸面取り部16aによって軸受け部11と周壁81との間隔が大きくとれるため、周壁81を形成する際の軸受け部11への真円度の影響を低減させることができる。このため、容易に軸受け部11の真円度を向上させることができ、加工コストを低減することが可能になる。
【0078】
さらに、電動モータ2の回転軸12とウォーム減速機構3のウォーム軸33とをジョイントユニット29を介して連結している。このため、ウォーム減速機構3に代わって、他の減速機構や外部機器などに電動モータ2を取り付ける場合であっても電動モータ2の回転軸12を設計変更する必要がなくなる。このため、電動モータ2の汎用性を高めることができる。しかも、電動モータ2の回転軸12に、予めジョイントユニット29の一方を構成するジョイントモータ27を取り付けておくことで、電動モータ2とウォーム減速機構3との取り付けを容易に行うことができる。このため、組み付け作業性を向上させることができる。
【0079】
なお、上述の実施形態では、セグメント型の永久磁石10を例えば、ネオジ焼結磁石などの希土類磁石により平板形状に形成し、かつ軸方向に長くなるように平面視略長方形状に形成した場合について説明したが、これに限られるものではなく、永久磁石10をネオジボンド磁石やフェライト磁石などを用いて形成してもよい。
【0080】
次に、アーマチュアコア61の特徴部分について説明する。
図7、
図8に示すように、アーマチュアコア61の各ティース65は、アーマチュアコア61における回転軸12を挿通するハブ部61aから周方向幅Hを略一定にして径方向外側へ延びるティース本体65aと、ティース本体65aの先端部から周方向両側へ張り出す一対の鍔部65bと、を有する。ティース65の先端部65cは、ティース本体65aの先端部及び両鍔部65bで構成される。ティース本体65aにおける両鍔部65bよりも径方向内側の胴部65dには、インシュレータ67を介して巻線62aが巻装される。
【0081】
周方向で隣接するティース65間において、それぞれの鍔部65bが周方向で互いに対向することで、両ティース65間の隙間がアーマチュアコア61の外周で局所的に小さくなる。周方向で互いに対向する鍔部65b間の隙間Cが小さいと、ティース本体65aを経て環状に流れる磁束の一部が鍔部65bを通じて隣接するティース65に漏れ易くなり、磁束密度を低下させてしまう。
【0082】
このため、本実施形態では、
図8に示すように、周方向で隣接するティース65間で互いに対向する鍔部65b間の隙間Cを、ティース本体65aの周方向幅Hの2倍を超える値(すなわち、C>2H)に設定することで、漏れ磁束のループを断ち易くしている(図示都合上、
図7ではアーマチュアコア61の形状が異なっている。)。
これにより、通電中のアーマチュアコイル62から隣接するアーマチュアコイル62への鍔部65bを通じた漏れ磁束が抑えられ、磁束密度の確保によるトルク定数の向上が図られる。
【0083】
図9に示すように、ティース65の先端部65cの外周側には、軸方向に延びる一対の溝79が形成される。両溝79は、ティース本体65aの周方向の両側面65eと面一となる第一内側面79aと、第一内側面79aから鍔部65bの張り出し方向に離間して配される第二内側面79bと、を有する。両溝79は、断面方形状の角溝であり、第一及び第二内側面79a,79b間の距離を溝幅とする。両溝79は、ティース本体65aの先端部を避けて、両鍔部65bの基端部の径方向外側に形成される。
【0084】
これら両溝79により、ティース65の先端部65cにおける磁束の周方向の流れが抑えられ、通電中のアーマチュアコイル62から隣接するアーマチュアコイル62への鍔部65bを通じた漏れ磁束がさらに低減される。また、ティース本体65aの周方向幅Hは、その径方向外側の末端まで均等に保たれるため、ティース本体65aを流れる磁束の量は、両溝79が無い場合と同様に確保される。なお、溝79は角溝に限らず、例えば断面半円状の丸溝であってもよい。
【0085】
図10は、縦軸を電動モータ2のトルク及び回転数、横軸を電動モータ2の電流としたモータ特性図である。
図10において、前記隙間Cがティース本体65aの周方向幅Hの2倍を超える場合のトルク及び回転数の線図を実線で示し、前記隙間Cがティース本体65aの周方向幅Hの2倍未満の場合のトルク及び回転数の線図を鎖線で示す。
【0086】
図10において、トルク及び回転数の線図の傾きは、電動モータ2のトルク定数に相当する。すなわち、前記隙間Cがティース本体65aの周方向幅Hの2倍を超える設定では、前記隙間Cがティース本体65aの周方向幅Hの2倍未満の設定よりもトルク定数が大きく、モータ特性を向上させる。
【0087】
特に、電動モータ2の拘束トルク直前(図中B1,B2部)においては、ブラシ22がセグメント68を跨ぐ状態と跨がない状態との間で変動を繰り返し、その揺り返しによって電流の最大値Imが大きくなり易い。このため、前記隙間Cの設定によりトルク定数を大きくして拘束トルク直前の電流の最大値Imを抑えることが効果的である。
【0088】
上述した構成によれば、アーマチュアコア61における周方向で隣接するティース65間で互いに対向する鍔部65bの間に、ティース本体65aの周方向幅Hの少なくとも2倍の隙間Cが形成されることで、通電中のアーマチュアコイル62から隣接するアーマチュアコイル62へ鍔部65bを通じて磁束が漏れ難くなり、磁束密度を高めてトルク定数の向上を図ることができる。
【0089】
(変形例)
次に、上記構成の変形例としてのアーマチュアコア161の特徴部分について説明する。上記構成と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。
図11に示すように、アーマチュアコア161のティース165は、前記ティース65に対し、ティース本体65aの胴部65dの径方向中間部に、周方向で対をなす凹部179を有する点で特に異なる。
両凹部179は、胴部65dにおける平坦状の側面65eに円弧状の凹面を形成する。これら両凹部179により、胴部65d(ティース本体65a)の径方向中間部には、前記周方向幅Hを局所的に減少させる絞り部179aが形成される。これにより、ティース本体65aにおける磁束の径方向の流れが抑えられ、漏れ磁束のループ形成を制限し、トルク定数の向上が図られる。
なお、
図11では前記周方向幅H及び隙間Cの設定を制限しないが、前述の如くC>2Hとなる設定にしてもよい。また、ティース65と同様に溝79を形成してもよい。
【0090】
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、例えば、電動モータ2にウォーム減速機構3を連結した構成以外にも、ウォーム減速機構3に代わって、台形ネジ等を用いたアクチュエータ機構や他の外部機器を連結するようにしてもよい。
その他、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。