特許第6113685号(P6113685)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6113685-ストロー・マドラー兼用具 図000002
  • 特許6113685-ストロー・マドラー兼用具 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6113685
(24)【登録日】2017年3月24日
(45)【発行日】2017年4月12日
(54)【発明の名称】ストロー・マドラー兼用具
(51)【国際特許分類】
   A47G 21/18 20060101AFI20170403BHJP
   A47G 21/00 20060101ALI20170403BHJP
【FI】
   A47G21/18
   A47G21/00 D
【請求項の数】2
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2014-106008(P2014-106008)
(22)【出願日】2014年5月22日
(65)【公開番号】特開2015-221077(P2015-221077A)
(43)【公開日】2015年12月10日
【審査請求日】2016年1月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】513051302
【氏名又は名称】堀田殖産株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102211
【弁理士】
【氏名又は名称】森 治
(72)【発明者】
【氏名】堀田 學
【審査官】 遠藤 邦喜
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭59−171580(JP,U)
【文献】 実開平01−071562(JP,U)
【文献】 実開昭58−082173(JP,U)
【文献】 実開昭56−027077(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0045169(US,A1)
【文献】 実開昭48−099374(JP,U)
【文献】 特開2001−000300(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3119677(JP,U)
【文献】 実開昭60−063277(JP,U)
【文献】 実開昭57−183271(JP,U)
【文献】 実開平01−151774(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 21/18
A47G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストロー部と、該ストロー部の先端に備えたマドラー部とからなり、該マドラー部を、ストロー部の軸線に対して直角に備えられる閉じた環形状をした管状体で構成し、かつ、該閉じた環形状をした管状体の周面に複数個の液体吸引口を備え、さらに、該液体吸引口からストロー部に連通する液体通路を備えてなるようにしたことを特徴とするストロー・マドラー兼用具。
【請求項2】
ストロー部と、マドラー部とが接続・分離可能であることを特徴とする請求項1に記載のストロー・マドラー兼用具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストロー機能と、マドラー機能とを備えたストロー・マドラー兼用具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
シロップやミルクを入れて飲用するアイスコーヒーやアイスティー、カクテル、水で薄めて飲用する濃縮飲料等のように濃度の異なる複数種類の液体を混合して飲用する層状に分離し易い飲料(本明細書において、「易分離飲料」という。)をストローを用いて飲用する場合、易分離飲料をそのまま飲用すると飲み始めと飲み終わりで味が変わるため、ストローによって撹拌したり、マドラーやスプーンを用いて撹拌してから飲用するようにしている。
【0003】
しかしながら、ストローによる撹拌は、十分な撹拌が行いにくく、また、マドラーやスプーンを用いる撹拌は、十分な撹拌が行える反面、マドラーやスプーンを添える必要があるという問題があった。
【0004】
この問題に対処するため、ストローの先端に撹拌部を備えるようにしたストローが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4676561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記のストローの先端に撹拌部を備えるようにしたストローは、撹拌部を、ストローの先端に形成した2〜4枚の羽根で構成したものからなるため、十分な撹拌性能を得にくいという問題があった。
【0007】
本発明は、上記従来のストローの先端に撹拌部を備えるようにしたストローの有する問題点に鑑み、易分離飲料の十分な撹拌性能が得られる、ストロー機能と、マドラー機能とを備えたストロー・マドラー兼用具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明のストロー・マドラー兼用具は、ストロー部と、該ストロー部の先端に備えたマドラー部とからなり、該マドラー部を、ストロー部の軸線に対して直角に備えられる閉じた環形状をした管状体で構成し、かつ、該閉じた環形状をした管状体の周面に複数個の液体吸引口を備え、さらに、該液体吸引口からストロー部に連通する液体通路を備えてなるようにしたことを特徴とする。
【0009】
この場合において、ストロー部と、マドラー部とを接続・分離可能に構成することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明のストロー・マドラー兼用具によれば、ストロー部の先端に備えたマドラー部が、ストロー部の軸線に対して直角に備えられる環形状をし、かつ、液体吸引口及び該液体吸引口からストロー部に連通する液体通路を備えてなることから、マドラー部によって易分離飲料の十分な撹拌性能が得られる、ストロー機能と、マドラー機能とを備えたストロー・マドラー兼用具を提供することができる。
【0011】
そして、マドラー部の閉じた環形状をした管状体の周面に複数個の液体吸引口を備えてなるようにすることにより、易分離飲料を安定して吸引するようにすることができる。
【0012】
また、ストロー部と、マドラー部とを接続・分離可能に構成することにより、ストロー部をワンウェイ方式とし、マドラー部をリユース方式としたり、容器の大きさに合わせたストロー部やマドラー部を適宜選択することができるようにする等、使用形態の多様化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明のストロー・マドラー兼用具の実施例を示し、(a1)及び(a2)は、ストロー・マドラー兼用具の使用形態を示す正面図、(b)はストロー部を示す正面図、(c)はマドラー部を示す斜視図、(d)はマドラー部の参考例を示す斜視図である。
図2トロー・マドラー兼用具の参考例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明のストロー・マドラー兼用具の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【0015】
図1に、本発明のストロー・マドラー兼用具の実施例を示す。
このストロー・マドラー兼用具は、ストロー部1と、このストロー部1の先端に備えたマドラー部2とからなり、このマドラー部2が、ストロー部1の軸線に対して直角に備えられる環形状をし、かつ、液体吸引口22及びこの液体吸引口22からストロー部1に連通する液体通路23を備えるようにしている。
【0016】
そして、ストロー部1と、マドラー部2とは、一体に形成することもできるが、本実施例においては、ストロー部1及びマドラー部2のそれぞれに形成した接続部11、21を介して、接続・分離可能に構成するようにしている。
ここで、ストロー部1とマドラー部2との接続は、一方の接続部(例えば、マドラー部2の接続部21)に、他方の接続部(例えば、ストロー部の接続部11)を差し込んで緩く接続するようにしたり、接続部11、21の両方又は一方にネジや螺旋等の嵌合又は抜け止め機構を形成して強固に接続するようにすることができる。
これにより、ストロー部1をワンウェイ方式とし、マドラー部2をリユース方式としたり、容器の大きさに合わせたストロー部1やマドラー部2を適宜選択することができるようにする等、使用形態の多様化を図ることができる。
【0017】
ストロー部1は、合成樹脂製、金属製、ガラス製等の任意の材料で形成した、任意の形状のものを使用することができるが、合成樹脂製のワンウェイ方式のもの(市販のストローを使用することもできる。)、特に、上部に蛇腹部12を形成したものを好適に用いることができる。
【0018】
マドラー部2は、合成樹脂製、金属製、ガラス製等の任意の材料で形成したものを使用することができるが、リユース方式のものを好適に用いることができる。
このマドラー部2の環形状は、閉ループからなる円環形状のほか、一部が開いたC字の円環形状(参考例)や、多角形の環形状等、任意の形状を採用することができる。
【0019】
また、マドラー部2に備える液体吸引口22及びこの液体吸引口22からストロー部1に連通する液体通路23は、マドラー部2の任意の箇所に備えることができ、例えば、マドラー部2を管状に形成し、管内を液体通路23にするとともに、外周面及び/又は内周面の適宜箇所に数個の液体吸引口22を備えるようにしたり、図1)に示す参考例のように、マドラー部2を中実状に形成し、接続部21に続けて縦方向に液体通路23を形成し、当該箇所に1個又は複数個の液体吸引口22を備えるようにすることができる。
【0020】
このストロー・マドラー兼用具は、ストロー部1の先端に備えたマドラー部2が、ストロー部1の軸線に対して直角に備えられる環形状をし、かつ、液体吸引口22及びこの液体吸引口22からストロー部1に連通する液体通路23を備えてなることから、マドラー部2によって易分離飲料の十分な撹拌性能が得ることができる。
【0021】
図2に、トロー・マドラー兼用具の参考例を示す。
このストロー・マドラー兼用具は、ストロー部1と、マドラー部2とを、合成樹脂製、金属製、ガラス製等の任意の材料で一体に形成したもので、マドラー部2を管状に形成し、管内を液体通路23にするとともに、マドラー部2の先端を開口して液体吸引口22としたものである。
なお、本参考例のその他の構成及び作用は、上記施例のストロー・マドラー兼用具と同様である。
【0022】
以上、本発明のストロー・マドラー兼用具について、の実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなくその趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明のストロー・マドラー兼用具は、ストロー機能と、マドラー機能とを備え、易分離飲料の十分な撹拌性能が得られる特性を有していることから、シロップやミルクを入れて飲用するアイスコーヒーやアイスティー、カクテル、水で薄めて飲用する濃縮飲料等のように濃度の異なる複数種類の液体を混合して飲用する層状に分離し易い飲料を飲用する用途に好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0024】
1 ストロー部
11 接続部
12 蛇腹部
2 マドラー部
21 接続部
22 液体吸引口
23 液体通路
図1
図2