特許第6113738号(P6113738)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6113738無線通信システムにおいて基地局がD2D(Device−to−Device)通信をサポートする方法及びD2D端末が效率的にD2D通信要請信号を送信する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6113738
(24)【登録日】2017年3月24日
(45)【発行日】2017年4月12日
(54)【発明の名称】無線通信システムにおいて基地局がD2D(Device−to−Device)通信をサポートする方法及びD2D端末が效率的にD2D通信要請信号を送信する方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20170403BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20170403BHJP
【FI】
   H04W72/04 150
   H04W72/04 130
   H04W92/18
【請求項の数】10
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2014-538704(P2014-538704)
(86)(22)【出願日】2012年10月24日
(65)【公表番号】特表2015-503259(P2015-503259A)
(43)【公表日】2015年1月29日
(86)【国際出願番号】KR2012008762
(87)【国際公開番号】WO2013062310
(87)【国際公開日】20130502
【審査請求日】2015年10月21日
(31)【優先権主張番号】61/550,458
(32)【優先日】2011年10月24日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】リム, ドンガック
(72)【発明者】
【氏名】チョ, ハンギュ
【審査官】 松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/149420(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおいてD2D(Device−to−Device)端末により信号を送信する方法であって、前記方法は、
上位層シグナリングを介して基地局からD2D探索設定情報を受信することであって、前記D2D探索設定情報は、
周波数ドメインにおけるD2D探索領域の開始点と、
前記D2D探索領域の割当周期情報と、
前記周波数ドメインにおける前記D2D探索領域のサイズに関連する情報と
を含む、ことと、
前記D2D探索設定情報に基づいて前記D2D探索領域上で少なくとも一つの他のD2D端末の探索信号を検出することと、
D2D通信を要請する第1信号を前記基地局に送信することと、
前記基地局から、D2D端末間のD2D通信を要請する第2信号を送信するために割り当てられたリソースに関する情報を受信することと、
前記割り当てられたリソースを介して前記第2信号を少なくとも一つの他のD2D端末に送信することと
を含み、
前記リソースは、前記第1信号に基づいて前記D2D通信を要請するD2D端末の数に基づいて割り当てられ、
前記リソースは、前記第1信号を送信する前記D2D端末のインデックスと前記第2信号を受信する前記少なくとも一つの他のD2D端末のインデックスとの組合せに対して時間、周波数、コード及び空間ドメインのうちの少なくとも一つで前記リソースが前記第1信号を送信した前記D2D端末に対して区別されるように、割り当てられる、方法。
【請求項2】
前記第1信号を送信する前記D2D端末のインデックスと前記第2信号を受信する前記少なくとも一つの他のD2D端末のインデックスは、STID(station identifier)、C−RNTI(cell−radio network temporary identifier)、D2D専用ID、ピア探索を通じて設定されたピア探索ID、及び前記基地局により割り当てられたD2D論理ナンバーのうちの一つに対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1信号を送信する前記D2D端末のインデックスと前記第2信号を受信する前記少なくとも一つの他のD2D端末のインデックスとの組合せは、前記時間ドメインでシンボル単位に、前記周波数ドメインでサブキャリア又はキャリア単位に割り当てられて区別される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
無線通信システムにおいて信号を送信するためのD2D(Device−to−Device)端末であって、前記D2D端末は、
上位層シグナリングを介して基地局からD2D探索設定情報を受信するように構成された受信器であって、前記D2D探索設定情報は、
周波数ドメインにおけるD2D探索領域の開始点と、
前記D2D探索領域の割当周期情報と、
前記周波数ドメインにおける前記D2D探索領域のサイズに関連する情報と
を含む、受信器と、
前記D2D探索設定情報に基づいて前記D2D探索領域上で少なくとも一つの他のD2D端末の探索信号を検出するように構成されたプロセッサと、
D2D通信を要請する第1信号を前記基地局に送信するように構成された送信器と
を備え、
前記受信器は、さらに、前記基地局から、D2D端末間のD2D通信を要請する第2信号を送信するために割り当てられたリソースに関する情報を受信するように構成されており、
前記送信器は、さらに、前記割り当てられたリソースを介して前記第2信号を少なくとも一つの他のD2D端末に送信するように構成されており、
前記リソースは、前記第1信号に従って前記D2D通信を要請するD2D端末の数に基づいて割り当てられ、
前記リソースは、前記第1信号を送信する前記D2D端末のインデックスと前記第2信号を受信する前記少なくとも一つの他のD2D端末のインデックスとの組合せに対して時間、周波数、コード及び空間ドメインのうちの少なくとも一つで前記リソースが前記第1信号を送信した前記D2D端末に対して区別されるように、割り当てられる、D2D端末。
【請求項5】
無線通信システムにおいてD2D(Device−to−Device)端末により信号を受信する方法であって、前記方法は、
上位層シグナリングを介して基地局からD2D探索設定情報を受信することであって、前記D2D探索設定情報は、
周波数ドメインにおけるD2D探索領域の開始点と、
前記D2D探索領域の割当周期情報と、
前記周波数ドメインにおける前記D2D探索領域のサイズに関連する情報と
を含む、ことと、
前記D2D探索設定情報に基づいて前記D2D探索領域上で他のD2D端末の探索信号を検出することと
を含む、方法。
【請求項6】
前記D2D探索設定情報に基づいて前記D2D探索領域を介して探索信号を送信することをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記D2D探索設定情報は、時間ドメインにおける前記D2D探索領域の割当情報をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
無線通信システムにおいて信号を受信するためのD2D(Device−to−Device)端末であって、前記D2D端末は、
上位層シグナリングを介して基地局からD2D探索設定情報を受信するように構成された受信器であって、前記D2D探索設定情報は、
周波数ドメインにおけるD2D探索領域の開始点と、
前記D2D探索領域の割当周期情報と、
前記周波数ドメインにおける前記D2D探索領域のサイズに関連する情報と
を含む、受信器と、
前記D2D探索設定情報に基づいて前記D2D探索領域上で他のD2D端末の探索信号を検出するように構成されたプロセッサと
を備える、D2D端末。
【請求項9】
前記D2D探索設定情報に基づいて前記D2D探索領域を介して探索信号を送信するように構成された送信器をさらに備える、請求項8に記載のD2D端末。
【請求項10】
前記D2D探索設定情報は、時間ドメインにおける前記D2D探索領域の割当情報をさらに含む、請求項8に記載のD2D端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信に関し、特に、無線通信システムにおいて基地局がD2D(Device−to−Device)通信をサポートする方法及びD2D端末が效率的にD2D通信要請信号を送信する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンやタブレットPCの普及及び高容量マルチメディア通信の活性化に伴ってモバイルトラフィックが急増しつつあり、今後、モバイルトラフィックは毎年約2倍ずつ増すと予想される。このようなモバイルトラフィックの大部分は基地局を介して送信されているため、通信サービス事業者らは深刻な網負荷という現下の問題に直面している。そこで、通信事業者らは、増加するトラフィックを処理するために網設備を増やし、モバイルWiMAX、LTE(Long Term Evolution)のような多量のトラフィックを效率的に処理できる次世代移動通信標準の商用化を急いでいた。しかし、今後さらに急増するトラフィックの量に耐えられるには、別の解決策が必要な時期に来ている。
【0003】
機器間直接(device−to−device;D2D)通信は、基地局のような基盤施設を用いることなく、隣接したノード間にトラフィックを直接授受する分散型通信技術である。D2D通信環境において携帯端末などの各ノードは自ら、物理的に隣接した他の端末を探し、通信セッションを設定した後、トラフィックを送信する。このようにD2D通信は基地局に集中するトラフィックを分散させてトラフィック過負荷の問題を解決できるもので、4G以降の次世代移動通信技術の要素技術として脚光を浴びている。このような理由で、3GPPやIEEEなどの標準団体は、LTE−AやWi−Fiに基づいてD2D通信標準制定を推進しており、クアルコムなどでも独自のD2D通信技術を開発している。
【0004】
D2D通信は、移動通信システムの性能向上に寄与する他、新しい通信サービスも創出できるものと期待される。また、D2D通信は、隣接性ベースのソーシャルネットワークサービスやネットワークゲームなどのサービスもサポートすることができる。D2Dリンクをリレーとして用いると、陰影地域における端末の接続性問題を解決することもできる。このように、D2D技術は多様な分野で新しいサービスを提供すると予想される。
【0005】
赤外線通信、ZigBee、RFID(radio frequency identification)及びこれに基づくNFC(near field communications)などの機器間通信技術は既に広く用いられている。しかし、これらの技術はごく制限された距離(1m内外)内で特殊な目的の通信のみをサポートするため、厳密には、基地局のトラフィックを分散させるD2D通信技術とは分類し難い。
【0006】
以上、D2D通信について説明したが、既存端末とのリソース衝突を防止し、D2D端末間の探索信号及びD2D通信要請信号のためのリソースを效率的に割り当てる方法についての研究は皆無である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明で達成しようとする技術的課題は、無線通信システムにおいて基地局がD2D通信をサポートする方法を提供することである。
【0008】
本発明で達成しようとする他の技術的課題は、無線通信システムにおいてD2D端末が信号を送信する方法を提供することである。
【0009】
本発明で達成しようとするさらに他の技術的課題は、無線通信システムにおいてD2D通信をサポートする基地局を提供することである。
【0010】
本発明で達成しようとするさらに他の技術的課題は、無線通信システムにおいてD2D信号を送信する端末を提供することである。
【0011】
本発明で達成しようとする技術的課題は、上記の技術的課題に制限されず、言及していない他の技術的課題は、以下の記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者には明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の技術的課題を達成するための、無線通信システムにおいて基地局がD2D(Device−to−Device)通信をサポートする方法は、第1複数のD2D端末からD2D通信を要請する第1信号を受信することと、前記第1信号に基づいて前記D2D通信を要請したD2D端末の数を把握することと、前記把握された第1複数のD2D端末の数に基づいてD2D端末間にD2D通信を要請する第2信号を送信するためのリソースを割り当てることと、前記割り当てられたリソースに関する情報を、前記第1信号を送信した前記第1複数のD2D端末に送信することと、を含み、前記リソース割当は、前記第1信号を送信した前記第1複数のD2D端末に対して、前記第2信号を送信するD2D端末のインデックスと前記第2信号を受信するD2D端末のインデックスとの組合せに対して時間、周波数、コード及び空間ドメイン上で少なくとも一つで区別されるように割り当てることができる。前記割り当てられたリソースに関する情報は、前記把握された第1複数のD2D端末の数に関する情報、及び前記第1信号を送信した前記第1複数のD2D端末の識別子と前記第1複数のD2D端末の数に対するマップ規則に関する情報のうち少なくとも一つの情報をさらに含むことができる。前記方法は、前記第1信号を送信できる送信区間に関する情報を前記第1複数のD2D端末に送信することをさらに含み、前記受信した第1信号は、前記送信区間に関する情報に含まれた第1送信区間で受信したものであってもよい。
【0013】
前記方法は、第2複数の端末から前記第1信号を第2送信区間で受信することと、前記第2送信区間で受信した前記第1信号に基づいて前記第2複数のD2D端末の数を把握することと、前記把握された第2複数のD2D端末の数に基づいて前記第2信号を送信するためのリソースを再割当することと、をさらに含むことができる。
【0014】
前記方法は、前記第1複数の端末を複数のグループにグルーピングすることをさらに含み、前記把握された第1複数のD2D端末の数に基づいて前記第2信号を送信するためのリソースを前記グループ別に割り当て、前記割り当てられたリソースに関する情報を前記各グループに送信することができる。前記各グループ別に割り当てられたリソースは、時間、周波数、コード及び空間ドメイン上で少なくとも一つで区別されたり、又は前記各グループ内で前記第2信号を送信するD2D端末のインデックスと前記第2信号を受信するD2D端末のインデックスとの組合せに対して、時間、周波数、コード及び空間ドメイン上で少なくとも一つで区別されるようにリソースが割り当てられてもよい。前記方法は、前記第1複数の端末でグルーピングされたグループ数に関する情報を送信することをさらに含んでもよい。
【0015】
前記方法において、前記割り当てられたリソースに関する情報は、放送チャネル又は制御チャネルを介して送信されてもよい。
【0016】
上記他の技術的課題を達成するための、無線通信システムにおいてD2D(Device−to−Device)端末が信号を送信する方法は、D2D通信を要請する第1信号を基地局に送信することと、前記基地局から、前記D2D端末間にD2D通信を要請する第2信号を送信するために割り当てられたリソースに関する情報を受信することと、前記割り当てられたリソースを介して前記2信号を少なくとも一つの他のD2D端末に送信することと、を含み、前記リソースは、前記第1信号に基づいて前記D2D通信を要請したD2D端末の数に基づいて割り当てられ、前記割り当てられたリソースは、前記第1信号を送信した前記D2D端末のインデックスと前記第2信号を受信する前記少なくとも一つの他のD2D端末のインデックスとの組合せに対して時間、周波数、コード及び空間ドメイン上で少なくとも一つで区別されるように割り当てられたものであってよい。前記第1信号を送信したD2D端末のインデックスと前記第2信号を受信する前記少なくとも一つの他のD2D端末のインデックスは、STID(station identifier)、C−RNTI(cell−radio network temporary identifier)、D2D専用ID、ピア探索を通じて設定されたピア探索ID、及び基地局が割り当てたD2D論理ナンバー(logical number)のいずれか一つに対応することができる。前記第1信号を送信した前記D2D端末のインデックスと前記第2信号を受信する前記少なくとも一つの他のD2D端末のインデックスとの組合せは、時間軸でシンボル単位に、周波数軸でサブキャリア又はキャリア単位に割り当てられて区別されてもよい。
【0017】
上記さらに他の技術的課題を達成するための、無線通信システムにおいてD2D(Device−to−Device)通信をサポートする基地局は、第1複数のD2D端末からD2D通信を要請する第1信号を受信するように構成された受信器と、前記第1信号に基づいて前記D2D通信を要請したD2D端末の数を把握し、前記把握された第1複数のD2D端末の数に基づいて、D2D端末間にD2D通信を要請する第2信号を送信するためのリソースを割り当てるプロセッサと、前記割り当てられたリソースに関する情報を、前記第1信号を送信した前記第1複数のD2D端末に送信するように構成された送信器と、を備え、前記プロセッサによるリソース割当は、前記第1信号を送信した前記第1複数のD2D端末に対して、前記第2信号を送信するD2D端末のインデックスと前記第2信号を受信するD2D端末のインデックスとの組合に対して時間、周波数、コード及び空間ドメイン上で少なくとも一つで区別されるように割り当てられればよい。
【0018】
上記さらに他の技術的課題を達成するための、無線通信システムにおいて信号を送信するためのD2D(Device−to−Device)端末は、D2D通信を要請する第1信号を基地局に送信するように構成された送信器と、前記基地局から、前記D2D端末間にD2D通信を要請する第2信号を送信するために割り当てられたリソースに関する情報を受信するように構成された受信器と、前記受信した割り当てられたリソースを介して前記2信号を少なくとも一つの他のD2D端末に送信するように制御するプロセッサと、を備え、前記リソースは、前記第1信号に基づいて前記D2D通信を要請したD2D端末の数に基づいて割り当てられ、前記割り当てられたリソースは、前記第1信号を送信した前記D2D端末のインデックスと前記第2信号を受信する前記少なくとも一つの他のD2D端末のインデックスとの組合せに対して時間、周波数、コード及び空間ドメイン上で少なくとも一つで区別されるように割り当てられたものであってよい。
本明細書は、少なくとも、以下の項目も提供する。
(項目1)
無線通信システムにおいて基地局がD2D(Device−to−Device)通信をサポートする方法であって、
第1複数のD2D端末からD2D通信を要請する第1信号を受信することと、
前記第1信号に基づいて前記D2D通信を要請したD2D端末の数を把握することと、
前記把握された第1複数のD2D端末の数に基づいてD2D端末間にD2D通信を要請する第2信号を送信するためのリソースを割り当てることと、
前記割り当てられたリソースに関する情報を、前記第1信号を送信した前記第1複数のD2D端末に送信することと、
を含み、
前記リソース割当は、前記第1信号を送信した前記第1複数のD2D端末に対して、前記第2信号を送信するD2D端末のインデックスと前記第2信号を受信するD2D端末のインデックスとの組合せに対して時間、周波数、コード及び空間ドメイン上で少なくとも一つで区別されるように割り当てることを特徴とする、基地局のD2D通信サポート方法。
(項目2)
前記割り当てられたリソースに関する情報は、前記把握された第1複数のD2D端末の数に関する情報、及び前記第1信号を送信した前記第1複数のD2D端末の識別子と前記第1複数のD2D端末の数に対するマップ規則に関する情報のうち少なくとも一つの情報をさらに含む、項目1に記載の基地局のD2D通信サポート方法。
(項目3)
前記第1信号を送信できる送信区間に関する情報を前記第1複数のD2D端末に送信することをさらに含み、
前記受信した第1信号は、前記送信区間に関する情報に含まれた第1送信区間で受信したものである、項目1に記載の基地局のD2D通信サポート方法。
(項目4)
第2複数の端末から前記第1信号を第2送信区間で受信することと、
前記第2送信区間で受信した前記第1信号に基づいて前記第2複数のD2D端末の数を把握することと、
前記把握された第2複数のD2D端末の数に基づいて前記第2信号を送信するためのリソースを再割当することと、
をさらに含む、項目3に記載の基地局のD2D通信サポート方法。
(項目5)
前記第1複数の端末を複数のグループにグルーピングすることをさらに含み、
前記把握された第1複数のD2D端末の数に基づいて前記第2信号を送信するためのリソースを前記グループ別に割り当て、
前記割り当てられたリソースに関する情報を前記各グループに送信することを特徴とする、項目1に記載の基地局のD2D通信サポート方法。
(項目6)
前記各グループ別に割り当てられたリソースは、時間、周波数、コード及び空間ドメイン上で少なくとも一つで区別されたり、又は
前記各グループ内で前記第2信号を送信するD2D端末のインデックスと前記第2信号を受信するD2D端末のインデックスとの組合せに対して、時間、周波数、コード及び空間ドメイン上で少なくとも一つで区別されるようにリソースが割り当てられることを特徴とする、項目5に記載の基地局のD2D通信サポート方法。
(項目7)
前記第1複数の端末でグルーピングされたグループ数に関する情報を送信することをさらに含む、項目4に記載の基地局のD2D通信サポート方法。
(項目8)
前記割り当てられたリソースに関する情報は、放送チャネル又は制御チャネルを介して送信される、項目1に記載の基地局のD2D通信サポート方法。
(項目9)
無線通信システムにおいてD2D(Device−to−Device)端末が信号を送信する方法であって、
D2D通信を要請する第1信号を基地局に送信することと、
前記基地局から、前記D2D端末間にD2D通信を要請する第2信号を送信するために割り当てられたリソースに関する情報を受信することと、
前記割り当てられたリソースを介して前記第2信号を少なくとも一つの他のD2D端末に送信することと、
を含み、
前記リソースは、前記第1信号に基づいて前記D2D通信を要請したD2D端末の数に基づいて割り当てられ、
前記割り当てられたリソースは、前記第1信号を送信した前記D2D端末のインデックスと前記第2信号を受信する前記少なくとも一つの他のD2D端末のインデックスとの組合せに対して時間、周波数、コード及び空間ドメイン上で少なくとも一つで区別されるように割り当てられたものである、D2D端末の信号送信方法。
(項目10)
前記第1信号を送信したD2D端末のインデックスと前記第2信号を受信する前記少なくとも一つの他のD2D端末のインデックスは、STID(station identifier)、C−RNTI(cell−radio network temporary identifier)、D2D専用ID、ピア探索を通じて設定されたピア探索ID、及び基地局が割り当てたD2D論理ナンバー(logical number)のいずれか一つに対応する、項目9に記載のD2D端末の信号送信方法。
(項目11)
前記第1信号を送信した前記D2D端末のインデックスと前記第2信号を受信する前記少なくとも一つの他のD2D端末のインデックスとの組合せは、時間軸でシンボル単位に、周波数軸でサブキャリア又はキャリア単位に割り当てられて区別される、項目9に記載のD2D端末の信号送信方法。
(項目12)
無線通信システムにおいてD2D(Device−to−Device)通信をサポートする基地局であって、
第1複数のD2D端末からD2D通信を要請する第1信号を受信するように構成された受信器と、
前記第1信号に基づいて前記D2D通信を要請したD2D端末の数を把握し、前記把握された第1複数のD2D端末の数に基づいて、D2D端末間にD2D通信を要請する第2信号を送信するためのリソースを割り当てるプロセッサと、
前記割り当てられたリソースに関する情報を、前記第1信号を送信した前記第1複数のD2D端末に送信するように構成された送信器と、
を備え、
前記プロセッサによるリソース割当は、前記第1信号を送信した前記第1複数のD2D端末に対して、前記第2信号を送信するD2D端末のインデックスと前記第2信号を受信するD2D端末のインデックスとの組合に対して時間、周波数、コード及び空間ドメイン上で少なくとも一つで区別されるように割り当てられることを特徴とする、基地局。
(項目13)
無線通信システムにおいて信号を送信するためのD2D(Device−to−Device)端末であって、
D2D通信を要請する第1信号を基地局に送信するように構成された送信器と、
前記基地局から、前記D2D端末間にD2D通信を要請する第2信号を送信するために割り当てられたリソースに関する情報を受信するように構成された受信器と、
前記受信した割り当てられたリソースを介して前記第2信号を少なくとも一つの他のD2D端末に送信するように制御するプロセッサと、
を備え、
前記リソースは、前記第1信号に基づいて前記D2D通信を要請したD2D端末の数に基づいて割り当てられ、
前記割り当てられたリソースは、前記第1信号を送信した前記D2D端末のインデックスと前記第2信号を受信する前記少なくとも一つの他のD2D端末のインデックスとの組合せに対して時間、周波数、コード及び空間ドメイン上で少なくとも一つで区別されるように割り当てられたものである、D2D端末。
【発明の効果】
【0019】
本発明の様々な実施例によって、D2D端末間の探索信号及びD2D通信要請信号のための領域が效率的に割り当てることによって、リソースを效率的に使用することができる。
【0020】
本発明から得られる効果は以上に言及した効果に制限されず、言及していない他の効果は、下の記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者にとって明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明に関する理解を助けるために詳細な説明の一部として含まれる添付図面は、本発明に係る実施例を提供し、詳細な説明と共に本発明の技術的思想を説明する。
図1図1は、無線通信システム100において基地局105及び端末110の構成を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の実施例1に係る、D2D通信を要請するD2D通信要請信号を送信するためのリソース構成の一例を示す図である。
図3図3は、本発明の実施例1に係る、D2D通信信号送信のための領域を時間軸に拡張して構成する一例を示す図である。
図4図4は、本発明の実施例1に係る、D2D通信を要請するD2D通信要請信号を送信するためのリソース構成の一例を示す図である。
図5図5は、本発明の実施例2に係るD2D通信を要請するD2D通信要請信号を送信するためのリソース構成の一例を示す図である。
図6図6は、D2D通信要請信号を送信する手順の一例を示す図である。
図7図7は、本発明の実施例3に係る、D2D通信を要請するD2D通信要請信号を送信するためのリソース構成の一例を示す図である。
図8図8は、本発明の実施例4に係る、D2D通信を要請するD2D通信要請信号を送信するためのリソース構成の一例を示す図である。
図9図9は、本発明の実施例1によって、基地局がサポートできる最大のD2D端末の数(K)によるD2D端末の探索実行のためのリソース構造の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の好適な実施形態を、添付の図面を参照して詳しく説明する。添付の図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態を説明するためのもので、本発明を実施できる唯一の実施形態を表すためのものではない。以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかし、当業者にとってはこのような具体的な細部事項なしにも本発明を実施できるということが理解される。例えば、以下の詳細な説明は、移動通信システムが3GPP LTE、LTE−Aシステムである場合を取り上げて具体的に説明するが、3GPP LTE、LTE−Aシステム特有の事項を除いては、他の任意の無線通信システムにも適用可能である。
【0023】
場合によっては、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置を省略したり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で図示することがある。また、本明細書全体を通じて同一の構成要素には同一の図面符号を付して説明する。
【0024】
なお、以下の説明において、端末は、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、AMS(Advanced Mobile Station)などの、移動又は固定型のユーザー端機器を総称し、また、基地局は、Node B、eNode B、BS(Base Station)、AP(Access Point)などの、端末と通信するネットワーク端の任意のノードを総称するものとする。本明細書ではIEEE 802.16システムに基づいて説明するが、本発明の内容は、各種の他の通信システムにも適用可能である。
【0025】
移動通信システムにおいて、端末は、基地局から下りリンク(Downlink)で情報を受信し、基地局に上りリンク(Uplink)で情報を送信することができる。端末が送信又は受信する情報にはデータ及び種々の制御情報があり、端末が送信又は受信する情報の種類用途に応じて様々な物理チャネルが存在する。
【0026】
以下の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)などのような様々な無線通信システムに利用することができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)によって実現することができる。TDMAは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM(登録商標) Evolution)のような無線技術によって実現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術によって実現することができる。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project) LTE(Long Term Evolution)は、E−UTRAを用いるE−UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、下りリンクでOFDMAを採用し、上りリンクでSC−FDMAを採用する。LTE−A(Advanced)は、3GPP LTEの進展したバージョンである。
【0027】
また、以下の説明で使われる特定用語は本発明の理解を助けるために提供したものであり、このような特定用語の使用は、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で他の形態に変更してもよい。
【0028】
図1は、無線通信システム100において基地局105及び端末110の構成を示すブロック図である。
【0029】
無線通信システム100を簡略に示すために、一つの基地局105と一つの端末110(D2D端末含む)を図示したが、無線通信システム100は、一つ以上の基地局及び/又は一つ以上の端末を含むことができる。
【0030】
図1を参照すると、基地局105は、送信(Tx)データプロセッサ115、シンボル変調器120、送信器125、送受信アンテナ130、プロセッサ180、メモリー185、受信器190、シンボル復調器195、受信(Rx)データプロセッサ197を備えることができる。そして、端末110は、送信(Tx)データプロセッサ165、シンボル変調器170、送信器175、送受信アンテナ135、プロセッサ155、メモリー160、受信器140、シンボル復調器145、受信(Rx)データプロセッサ150を備えることができる。送受信アンテナ130,135がそれぞれ基地局105及び端末110において一つとして図示されているが、基地局105及び端末110は、複数個の送受信アンテナを備えている。したがって、本発明に係る基地局105及び端末110はMIMO(Multiple Input Multiple Output)システムをサポートする。また、本発明に係る基地局105は、SU−MIMO(Single User−MIMO)方式も、MU−MIMO(Multi User−MIMO)方式もサポートすることができる。
【0031】
下りリンク上で、送信データプロセッサ115は、トラフィックデータを受信し、受信したトラフィックデータをフォーマットしてコーディングし、コーディングされたトラフィックデータをインターリーブ及び変調して(又はシンボルマップして)、変調シンボル(「データシンボル」)を提供する。シンボル変調器120は、これらのデータシンボルとパイロットシンボルを受信及び処理して、それらシンボルのストリームを提供する。
【0032】
シンボル変調器120は、データ及びパイロットシンボルを多重化してそれを送信器125に送信する。このとき、それぞれの送信シンボルは、データシンボル、パイロットシンボル、又はゼロの信号値であってよい。それぞれのシンボル周期において、パイロットシンボルが連続して送信されてもよい。パイロットシンボルは、周波数分割多重化(FDM)、直交周波数分割多重化(OFDM)、時分割多重化(TDM)、又はコード分割多重化(CDM)シンボルであってよい。
【0033】
送信器125は、シンボルのストリームを受信してそれを一つ以上のアナログ信号に変換し、それらのアナログ信号をさらに調整して(例えば、増幅、フィルタリング、及び周波数アップコンバート(upconvert)して)、無線チャネルを介した送信に適合する下りリンク信号を生成する。そして、送信アンテナ130は、生成された下りリンク信号を端末に送信する。
【0034】
端末110の構成において、受信アンテナ135は、基地局からの下りリンク信号を受信し、受信した信号を受信器140に提供する。受信器140は、受信した信号を調整し(例えば、フィルタリング、増幅、及び周波数ダウンコンバート(downconvert)し)、調整された信号をデジタル化してサンプルを獲得する。シンボル復調器145は、受信したパイロットシンボルを復調し、それをチャネル推定のためにプロセッサ155に提供する。
【0035】
また、シンボル復調器145は、プロセッサ155から下りリンクに対する周波数応答推定値を受信し、受信したデータシンボルに対してデータ復調を行って、(送信されたデータシンボルの推定値である)データシンボル推定値を獲得し、データシンボル推定値を受信(Rx)データプロセッサ150に提供する。受信データプロセッサ150は、データシンボル推定値を復調(すなわち、シンボルデマップ(demapping))し、デインターリーブ(deinterleaving)し、デコードして、送信されたトラフィックデータを復旧する。
【0036】
シンボル復調器145及び受信データプロセッサ150による処理はそれぞれ、基地局105におけるシンボル変調器120及び送信データプロセッサ115による処理と相補的である。
【0037】
端末110は、上りリンク上で、送信データプロセッサ165がトラフィックデータを処理して、データシンボルを提供する。シンボル変調器170は、データシンボルを受信して多重化し、変調を行って、それらシンボルのストリームを送信器175に提供することができる。送信器175は、シンボルのストリームを受信及び処理して上りリンク信号を生成する。そして、送信アンテナ135は、生成された上りリンク信号を基地局105に送信する。
【0038】
基地局105では、端末110から上りリンク信号を受信アンテナ130を通して受信し、受信器190は、受信した上りリンク信号を処理してサンプルを獲得する。続いて、シンボル復調器195はサンプルを処理して、上りリンクで受信したパイロットシンボル及びデータシンボル推定値を提供する。受信データプロセッサ197は、データシンボル推定値を処理して、端末110から送信されたトラフィックデータを復旧する。
【0039】
端末110及び基地局105のそれぞれのプロセッサ155,180は端末110及び基地局105での動作をそれぞれ指示(例えば、制御、調整、管理など)する。それぞれのプロセッサ155,180は、プログラムコード及びデータを格納するメモリー160,185に接続することができる。メモリー160,185は、プロセッサ180に接続してオペレーティングシステム、アプリケーション、及び一般ファイル(general files)を格納する。
【0040】
プロセッサ155,180は、コントローラ(controller)、マイクロコントローラ(microcontroller)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、マイクロコンピュータ(microcomputer)などと呼ぶこともできる。一方、プロセッサ155,180は、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア、又はこれらの結合によって具現することができる。ハードウェアを用いて本発明の実施例を具現する場合には、本発明を実行するように構成されたASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)などをプロセッサ155,180に具備することができる。
【0041】
一方、ファームウェアやソフトウェアを用いて本発明の実施例を具現する場合には、本発明の機能又は動作を実行するモジュール、手順又は関数などを含むようにファームウェアやソフトウェアを構成することができる。本発明を実行できるように構成されたファームウェア又はソフトウェアは、プロセッサ155,180内に設けたり又はメモリー160,185に格納して、プロセッサ155,180によって駆動させることができる。
【0042】
端末及び基地局と無線通信システム(ネットワーク)間の無線インターフェースプロトコルのレイヤは、通信システムでよく知られたOSI(open system interconnection)モデルにおける下位の3層に基づいて第1レイヤ(L1)、第2レイヤ(L2)、及び第3レイヤ(L3)に分類することができる。物理レイヤは第1レイヤに属し、物理チャネルを介して情報送信サービスを提供する。RRC(Radio Resource Control)レイヤは第3レイヤに属し、UEとネットワーク間の制御無線リソースを提供する。端末及び基地局は無線通信ネットワークとRRCレイヤを介してRRCメッセージを交換することができる。
【0043】
以下に説明する「D2D端末」とは、3GPP LTE、LTE−A、IEEE 802システムなどのような無線通信システム(或いは、セルラーネットワーク)で端末間直接通信をサポートし、D2D通信が可能な端末を指す。セルラーネットワークにおいてセル内に存在する端末は、通信を行うために基地局に接続(access)して、基地局とデータを授受するための制御情報を受信した後、基地局とデータを交換することができる。すなわち、端末は基地局を介してデータを送受信するため、他の端末にデータを送信するために自身のデータを基地局に送信し、これを受信した基地局は受信したデータを他の端末に送信する。このように、ある端末が他の端末にデータを送信するには基地局を介入しなければならず、基地局はデータ送受信のためのチャネル及びリソースをスケジューリングし、当該スケジューリング情報を各端末に送信しなければならない。
【0044】
基地局を介した端末間通信を行うには、それぞれ基地局にデータを送受信するチャネル及びリソース割当が必要であるが、D2D通信は、端末が基地局や中継機を介さずに所望するデータ送信先の端末と直接に信号を送受信する構造を有している。そのため、D2D通信では、基地局の制御なしにも信号を送受信できるようにチャネル及びリソース構造を設計する必要がある。この場合、セルラーネットワークで動作時に既存セルラー端末とチャネル及びリソース割当衝突を避けるための方法が必要である。
【0045】
D2D通信を行うD2D端末は、D2D通信によってデータを他のD2D端末に送信する前に、データを送受信できるような周辺のD2D端末の存在を確認するためにD2Dピア探索(D2D peer discovery)を行う必要がある。このようなD2Dピア探索は、フレーム構造において探索区間(discovery interval)内で行うことができ、この探索区間は全てのD2D端末に共有される。D2D端末は、探索区間内で探索領域における論理チャネル(logical channel)をモニタし、他のD2D端末が送信する探索信号を受信することができる。他のD2D端末の送信信号を受信したD2D端末は、受信信号を用いて隣接したD2D端末のリストを作成する。そして、探索区間で他のD2D端末が使用しないチャネル又はリソースを探索チャネル/リソースとして選択し、探索信号(例えば、自身の情報(すなわち、識別子))を放送し、他のD2D端末は、この放送された探索信号を受信することによって当該D2D端末がD2D通信可能な範囲内に存在するということを知る。
【0046】
D2D通信を行うD2D端末は探索を行って、周辺に位置するD2D端末を把握してリストアップ(listup)することができる。把握した隣接リストの中からD2D通信を行う端末を設定し、D2D通信を要請するD2D通信要請信号を送信してD2D動作を確定する。この場合、D2D通信要請信号を送信するためのチャネル構造又はリソース領域設定方法を設計する必要がある。
【0047】
本発明では、D2D通信を行うために、セル内のD2D端末が探索を行った後に、他のD2D端末にD2D通信を要請する信号を送信するためのチャネルを割当(或いは形成)する方法を提案する。D2D端末間のD2D通信要請信号の送受信のためのチャネルは、D2D端末の数によって様々な方法で構成することができる。以下では、ピア探索後に、D2D通信を行うためのD2D通信要請信号(要請信号など様々に呼ぶこともできる。)を送信するための方法について説明する。
【0048】
(実施例1:サポート可能な最大の端末の数を用いて構成する方法)
一般に、基地局がサポートできるD2D端末の数は決まっている。したがって、セル内で基地局に接続又は登録できる、すなわち、基地局がサポートできる最大のD2D端末の数をKとすると、基地局は、K個のD2D端末がD2D通信を行う場合を考慮してD2D通信要請信号を送信できる領域を構成する。ここで、Kは、最大のピア探索D2D端末の数であってもよい。この時、K個のD2D端末がそれぞれ、残りK−1個のD2D端末にD2D通信要請信号を送信することがあり、受信D2D端末は、K−1個の他のD2D端末からD2D通信要請信号を受信することがある。したがって、基地局は、D2D端末のD2D通信要請信号の送受信のために、K×KののD2D通信要請信号を送受信するためのリソースを割り当てればよい(正確にいえば、自身に送受信するリソースを除けばK×(K−1)であってよい)。
【0049】
D2D端末は基地局からD2D通信要請信号の送受信のために割り当てられた領域に関する情報を受信し、当該割り当てられたD2D通信要請信号の送信領域を通じて、D2D通信しようとする端末に、D2D通信要請信号を送信することができる。また、当該割り当てられた領域をモニタしてD2D通信要請信号を検出したD2D端末は、D2D通信要請信号の送られた位置から、信号を送信したD2D端末を確認できる。
【0050】
図2は、本発明の実施例1に係る、D2D通信を要請するD2D通信要請信号を送信するためのリソース構成の一例を示す図である。
【0051】
D2D通信要請信号を送信するリソース領域は、送信D2D端末のインデックス(Tx device index)と受信D2D端末のインデックス(Rx device index)別に、図2に示すように構成することができる。図2で、横軸は時間軸、縦軸は周波数軸を表す。ここで、送信或いは受信D2D端末のインデックスは、D2D端末のSTID(station identifier)、C−RNTI(cell−radio network temporary identifier)、D2D専用ID、ピア探索を通じて設定されたピア探索ID、又は基地局が割り当てたD2D論理ナンバー(logical number)などの様々な形態で表現することができる。D2D通信要請信号を送信するための領域は、キャリア(或いはサブキャリア)或いはシンボルにマップすることができ、送信或いは受信D2D端末のインデックスは、シングルサブキャリア(シンボル)又は複数のサブキャリア(或いはシンボル)で構成することができる。
【0052】
図2では横軸が時間軸、縦軸が周波数軸を表しているが、その逆の場合も可能である。又は、コード軸や、空間(spatial)ドメインを含むこともでき、複数のドメインをハイブリッド(hybrid)に連結することもできる。ここでは、説明の便宜上、時間及び周波数領域として説明するものとする。
【0053】
また、周波数領域において、システムで使用するサブキャリア(或いはキャリア)数が、基地局がサポートするD2D端末の数よりも少ない場合、基地局はD2D端末のD2D通信信号送信のための領域を時間軸に拡張して構成することができる。この場合、K個のD2D端末をサポートするとすれば、信号送信のための領域は、図3のように構成するこどかできる。
【0054】
図3は、本発明の実施例1に係る、D2D通信信号送信のための領域を時間軸に拡張して構成する一例を示す図である。
【0055】
D2D通信要請信号の送受信のためのリソース領域構造に関する情報は、基地局が放送信号を通じてセル内のD2D端末に放送してもよく、上位層シグナリング(higher layer signaling)を通じてD2D端末に送信してもよい。基地局は放送チャネル(例えば、PBCH(Physical Broadcast CHannel))又は制御チャネル(例えば、PDCCH(Physical Downlink Control CHannel))を介して、D2D端末に、D2D通信要請信号を送受信するためのリソース割当に関する情報を送信することができる。このとき、D2D通信要請信号を送信するためのリソース割当に関する設定情報は、割当リソース位置情報、割り当てられる周期情報、割り当てられたリソースのサイズ情報、割り当てられたD2D端末の識別子、及びリソースのマップに関する情報などを少なくとも一つ含むことができる。
【0056】
このように、基地局がサポートできる最大のD2D端末の数(K)を用いてリソースを割り当てる場合、基地局は、実際に基地局に接続したD2D端末数にかかわらず、常に最大のD2D端末の数をサポートできるリソースを予約(reserve)しなければならず、リソースの効率性に劣るという欠点はあるが、一度設定した構成(configuration)を変更することなく使用するため、構造に関する指示又は変更指示のために追加のシグナリングをする必要がないという利点がある。
【0057】
図4は、本発明の実施例1に係る、D2D通信を要請するD2D通信要請信号を送信するためのリソース構成の一例を示す図である。
【0058】
D2D通信要請信号を受信するD2D端末のデコーディング複雑度(decoding complexity)及び電力低減のために、各受信D2D端末別に自身にD2D通信送信を要請したD2D端末があるか否かをまずチェックしてみるためのリソース(410)を割り当てることができる。すなわち、各受信D2D端末は、自身に割り当てられた専用リソースをチェックし、もし自身に送られたD2D通信要請信号が存在すると判断されたら、どのD2D端末が送ったかをチェックするために、自身と残りD2D端末とのD2D通信要請信号送信のために予約されているリソース(410)をチェックする。もし、自身に送られたD2D通信要請信号が存在しないと判断されたら、残りK−1個のリソース(420)をチェックする動作を省略できるため、D2D端末の電力低減及びデコーディング複雑度の軽減を図ることができる。
【0059】
一方、D2D通信要請信号を送信するD2D端末の立場では、自身と該当のD2D端末との送信のために専用されたリソースの他、該当のD2D端末があらかじめチェックできるリソース(410)にもD2D通信送信要請信号を送信する。もし、図4のように、K×Kの場合を考慮すると(このとき、送信D2D端末と受信D2D端末の数とは一致しなくてもよい。)、例えば、自身に送受信する(k,k)(ここで、k=0,…,K−1)というリソースは意味がない場合がある。この場合、当該リソース(410)を各受信D2D端末があらかじめチェックしてみるリソースと定義し、受信D2D端末は、当該リソース(410)をチェックした後、残りのリソース(420)をデコードするか否かを決定できる。そして、例えば、a番のD2D端末がb番のD2D端末にD2D通信要請信号を送信するとすれば、a番のD2D端末は、(a,b)と(b,b)にD2D通信要請信号を送信することができる。a番のD2D端末以外にb番D2D端末にD2D通信要請信号を送信するD2D端末のいずれも(b,b)にD2D通信要請信号を送信することができる。この時の信号は、既存D2D通信要請信号とは異なる信号(直交したりコード拡散/ホップした信号)であってもよく、異なる電力値で送信されてもよい。
【0060】
可能な限り、各受信D2D端末別にあらかじめチェックすべきリソースは、受信D2D端末別に割り当てられるリソースの時間順序上で先頭に来る方が有利である。このような構造が図4に示されている。このような構造は、上述したサポート可能な最大のD2D端末の数を用いて構成する方法にのみ適用できるものではなく、以下に説明した他の実施例でも拡張して適用することができる。
【0061】
上述したサポート可能な最大の端末の数を用いて構成する方法において、リソースをより效率的に使用するための方法として、下記の諸方法を考慮することができる。
【0062】
(実施例2:動的に変わる端末数を用いて構成する方法)
基地局内で動作するD2D端末の数は可変的である。すなわち、基地局にD2D通信を要請してピア探索を行うD2D端末(すなわち、基地局に接続したD2D端末)の数は可変的である。この可変的なD2D端末の数(M)を用いて、それらD2D端末がD2Dを行うためのD2D通信要請信号を送信する領域を構成することができる。この時のD2D端末数(M)は、一般的に、上述のサポート可能な最大の端末の数を用いて構成する場合において定義した最大端末数(K)よりも小さいか等しい値を有する。基地局は、M個のD2D端末に対するD2D通信要請信号送信と受信のためにM×Mだけの領域を形成して使用する。正確には、自身に送受信する区間を除いてM×M−1であってよい。このとき、M×Mの領域は、送信D2D端末と受信D2D端末の数によって別々に表現することができる。
【0063】
M個のD2D端末の数については、端末が基地局への接続過程(access processing)中にD2Dに対する能力(capability)を基地局と交渉したり、基地局に指示することができる。上記接続過程は、レンジングプロセス(ranging process)或いは関連プロセス(association process)で行われてもよい。
【0064】
又は、基地局は、一定領域或いは時点でD2D端末から受信したD2D情報を受信してセル内D2D端末の数を把握することもできる。
【0065】
例えば、基地局は、上記の実施例1ではK×Kで構成したD2D通信要請信号送受信領域をM×Mに減らすことによって、D2D通信要請信号送受信のために予約するリソースの浪費を2×M×(K−M)+(k−M)(ここで、M≦K)だけ減らすことができる。したがって、D2D端末間信号送受信のために予約すべきリソースの量を減らし、それだけのリソースを制御情報又はデータ送信のために使用することによって、システム性能及び周波数効率を向上させることができる。
【0066】
基地局は、D2D端末の要請(又は接続/登録)に応じて動的にD2D端末の数を把握したり、又はピア探索に参加するD2D端末の数を用いて、D2D通信送信要請信号の送受信のための領域を構成することができる。その場合、D2D端末の数を頻繁に変更或いは修正してD2D端末に指示しなければならず、複雑度及びシグナリングオーバーヘッドが増加する。これを解決するには、D2D端末要請(又はピア探索)のためのリソース割当区間或いは周期を定めてそれをD2D端末に指示することによって、頻繁なD2D端末数変更を防止すればよい。このD2D端末要請区間及び周期に関する情報は、基地局が上位層シグナリングなどを通じてD2D端末に送信したり、ページング信号又は放送チャネル(例えば、PBCH)を通じてセル内のD2D端末に送信することができる。
【0067】
図5は、本発明の実施例2に係る、D2D通信を要請するD2D通信要請信号を送信するためのリソース構成の一例を示す図である。
【0068】
図5を参照すると、実施例2に係るリソース割当として、常に動的にM×Mだけのリソースを割り当ててもよく、又は、固定的にK×Kリソースを定めておいた後、その中から、Mに対する指示(indication)に基づき、定められた規則に従ってM×Mだけの一部リソースがD2D通信要請信号のために割り当てられ、残りのリソースは他の用途に使われるようにしてもよい。
【0069】
(実施例3:実際にD2D通信要請信号を送信するD2D端末数に基づいて構成する方法)
D2D通信を要請し、ピア探索に参加する全てのD2D端末が、信号を送受信するために特定時間に同時にD2D通信要請信号を送信するわけではないことに着目し、基地局は、それら全てのD2D端末から、実際にD2Dベースの送受信をするためにD2D通信要請を行うD2D端末を把握して、D2D通信要請信号を送信するための領域を構成することもできる。基地局は、セル内の暫定D2D端末の中から、実際にD2D通信を行おうとするD2D端末を、次の図6のような手順によって把握することができる。
【0070】
図6は、D2D通信要請信号を送信する手順の一例を示す図である。
【0071】
セル内のD2D端末(D2D端末1、D2D端末2、D2D端末3、D2D端末4)は、基地局(BS)と接続/登録過程を行う(S610)。その後、各D2D端末は、周辺D2D端末を探すための探索(discovery)を行う(S620)。周辺D2D端末とD2D通信を行おうとする各D2D端末は、基地局にD2D指示/要請信号(indication/request signal)を送信する(S630)。ここで、D2D指示/要請信号は、D2D通信を要請するD2D端末の識別子(identification)情報、及び所望するD2D通信先のD2D端末の指示(indication)情報の全部又は一部を含むことができる。又は、基地局に数字のみを知らせるために識別子情報を含まなくてもよい。
【0072】
基地局は、D2D端末が送信するD2D指示/要請信号を受信することによって、セル内で特定D2D端末とD2D通信を行おうとする端末の数(N)が把握できる。この時、送信D2D端末及び受信D2D端末の数によって、D2D端末の数をx及びyと定めることができる。D2D通信を行おうとするD2D端末の数を把握した基地局は、これらの各D2D端末がD2D通信要請信号を送信するためのリソースを割り当て、割り当てられたリソース領域の構成情報をD2D端末に放送する(S640)。この情報は、送信D2D端末に加え、受信D2D端末にも送信される。又は、セル内の全ての端末或いはD2D端末にのみ送信されてもよい。この情報は、D2D通信を行おうとする端末の数(N)に関する情報、及びD2D通信要請信号を送信したD2D端末と受信D2D端末識別子のNに対するマップ規則に関する情報などを含むことができる。D2D通信を行おうとする端末の数(N)とD2D通信を要請するD2D端末識別子に対するマップ規則は、シグナリングの他、暗示的に知ることもできる。基地局が把握した端末の数をNと定義し、一般的にN≦Mのような特徴を有する。
【0073】
基地局は、D2D指示/D2D要請信号を送信する端末の数(N)によって、D2D通信要請信号を送信及び受信するための領域を変更することができる。そのため、D2D端末がD2D指示/D2D要請信号を随時送信すると、基地局は、D2D端末がD2D指示/D2D要請信号を送信する度にD2D通信要請信号の送受信のための領域を再構成してそれをD2D端末に指示しなければならない。その分、基地局はD2D通信要請信号の送信領域の構成を頻繁に変更しなければならず、それを指示するオーバーヘッドを有することになる。
【0074】
これを解決するために、基地局は、D2D端末がD2D指示/D2D要請信号を送信する区間或いは周期を設定してそれをD2D端末に送信することもできる。D2D指示/D2D要請信号を送信する区間に関する情報及びD2D指示/D2D要請信号を送信する区間の周期情報は、基地局が放送チャネルを介してセル内のD2D端末に放送してもよく、ユニキャストシグナルを用いて各D2D端末別に送信してもよい。
【0075】
一方、実際に基地局がN値を動的に変える場合には、基地局がNを推定できるようにD2D端末がD2D指示/要請信号を送信しなければならないというシグナリングオーバーヘッドを誘発するため、基地局が、この過程無しにN値を実際のピア探索端末数よりも小さい値に設定しておいてもよい。このようにNを設定する方法としては、(1)基地局がNを静的/半−静的/動的(Static/Semi−static/Dynamic)に定めてシグナルする方法(2)ピア探索数の関数としてNが定義されるようにし、この関数関連情報を基地局とD2D端末間に共有する方法、が挙げられる。
【0076】
図7は、本発明の実施例3に係る、D2D通信を要請するD2D通信要請信号を送信するためのリソース構成の一例を示す図である。
【0077】
図7に示すように、D2D通信のためにピア探索を行うD2D端末の数がM(以下の説明でMをKに置き換えてもよい)個であり、このとき、これらD2D端末の中で、実際にD2D送受信を行うために基地局に要請したD2D端末の数がNであるとすれば、基地局は、N個のD2D端末がM個のD2D端末のいずれか一つにD2D通信要請信号を送信できるということから、D2D通信要請信号を送信するための領域をN×M或いはM×Nに設定することができる。
【0078】
したがって、上記実施例2の図5と比較してM×(M−N)だけのリソースを他の用途に使用することによって、周波数効率及びシステムの性能を向上させることが可能になる。
【0079】
(実施例4:D2D端末グルーピングを用いた、グループ別チャネル或いはリソース構成方法)
図8は、本発明の実施例4に係る、D2D通信を要請するD2D通信要請信号を送信するためのリソース構成の一例を示す図である。
【0080】
基地局は、D2D端末をグルーピングし、各D2D端末に各自の含まれたグループ情報を指示する。又は、D2D端末が、D2D端末IDとグループIDとのマップ規則から自身の属したグループを確認してもよい。例えば、D2D端末ID(又はピア探索ID)をグループ数でモジューロ演算して、グループIDを定めることができる。このとき、グループ数に関する情報は、基地局がシグナリングしてもよい。この時、D2D端末グルーピングに対する上位層シグナリングしたり、放送チャネル(例えば、PBCH)、PDCCHのCSSを介してD2D端末に送信したり、PDCCHを介して各D2D端末にユニキャスト信号で送信することができる。
【0081】
また、グループを形成するD2D端末は、基地局に接続/登録した(又はピア探索に参加する)D2D端末にしたり、ピア探索を行ったD2D端末にしたり、又は、上記実施例3と同様に実際にD2D通信要請信号を送信しようとするD2D端末にすることができる。そして、このようなグルーピングは、基地局がD2D端末に対して受信した信号の受信強度とセルIDに基づいて形成することができる。基地局は、受信した信号の強度が類似なD2D端末をグルーピングすることができる。
【0082】
上記定義されたD2D端末で構成されたグループは、a個のD2D端末で構成され、基地局は、このようなグループをb個形成することができる。又は、各グループ別にD2D端末の数aを異なるようにしてもよい。
【0083】
したがって、基地局は、各グループに含まれたD2D端末のD2D通信要請信号の送受信のために、b個のD2D通信要請信号を送信するための送信チャネル(request transmission channel)を形成する。図8に示すように、送信チャネルはp×qの領域で構成され、このとき、チャネルを構成するp又はqは、グループに含まれたaと関連することができ、pとqは、周波数(或いはサブキャリア)、時間(シンボル)、コード、空間ドメイン(spatial domain)、或いはこれらの混合されたハイブリッド形態でマップすることができる。
【0084】
各グループに含まれたD2D端末は、グループ内でD2D端末が区別されるようにインデックスが割り当てられたり、インデックスを任意に決定して識別子として使用することができる。したがって、グルーピングされたD2D端末は、グループ内のインデックスを用いて、D2D通信要請信号を、当該グループ別に割り当てられたチャネルを介して送信することができる。例えば、チャネルのy軸インデックスaは、グループ内のD2D通信要請信号を送信したD2D端末にマップされ、他のD2D端末は、当該チャネルをモニタすることによって、D2D端末が送信したD2D通信要請信号を受信することができる。
【0085】
D2D端末が受信したD2D通信要請信号がそのD2D端末に対するものか、他のD2D端末に対するものかを判別するために、D2D通信要請信号はG_Idx(グループインデックス)とMs_Idx(グループ内のD2D端末インデックス)又はD2D端末識別情報を含むことができる。そのために、D2D通信要請信号を送信するD2D端末は、所望するD2D通信先のD2D端末のグループインデックスとグループ内のD2D端末インデックスを含めて、割り当てられたチャネル要素(channel element)を用いて送信することができる。このような情報(D2D通信要請信号に含まれるグループインデックス及びグループ内のD2D端末インデックス)を乗せるために、基地局は、この情報の長さを考慮し、グループ当たりチャネルを構成する時にqを決定する。基地局は、qを同一グループ内のD2D端末に設定してもよく、グループ外のD2D端末に設定してもよい。時間によってpとqのマップ関係を変えながら、全てのD2D端末がD2D通信要請信号をチェックしてみるように設定する必要がある。
【0086】
上記の諸実施例で示したD2D通信要請信号送信のために割り当てたリソースに、D2D端末は、次のようなマップを適用してD2DのためのD2D通信要請信号を送信することができる。
【0087】
〈Case 1:D2D端末識別子でダイレクトマップ〉
D2D端末には基地局から識別子が割り当てられる。そのため、基地局は、D2D端末に割り当てた識別子を、D2D通信要請信号を送信するリソース領域のx、y軸インデックスにそれぞれマップさせ(例えば、IDの早い順で、又はその逆順で順次に適用する)、これをD2D通信要請信号送信のためのリソース構成情報に含めてD2D端末に送信したり、又はユニキャスト信号で知らせることができる。
【0088】
〈Case 2:論理(仮想)ナンバリングを用いてマップ〉
基地局はD2D端末に仮想識別子(virtual ID)又は論理ナンバーを割り当てる。このとき、基地局がD2D端末に割り当てた仮想識別子又は論理ナンバーは、基地局がD2D端末のD2D通信要請信号送信のために割り当てた領域のx/y軸のインデックスにマップされ、これに関する情報は、基地局が端末に当該領域に関する構成(configuration)情報と共に送信することができる。したがって、端末は、割り当てられた領域で基地局から自身に割り当てられた論理ナンバー/仮想識別子に該当するリソースを用いてD2D通信要請信号を送信する。
【0089】
〈Case 3:探索のためのリソースマップ規則を用いる方法〉
D2D端末は、自分の周辺に位置している他のD2D端末を把握するために探索を行うが、この動作のために、基地局から探索領域に関する構成(configuration)情報が割り当てられる。このとき、探索のための領域が、D2D端末から他のD2D端末に探索信号を送信するための分離されたリソース(separated resource)で構成されて定められた場合、探索のためのリソースマップを、D2D通信要請信号送信のためのリソースに適用して使用することができる。すなわち、探索のために各D2D端末に割り当てられたリソース構成を、D2D通信要請信号送信のためのリソースにも同一に適用する。
【0090】
上記の諸図面で横軸(x軸)と縦軸(y軸)で表した送信D2D端末インデックス及び受信D2D端末インデックスは、D2D端末のSTID、C−RNTI、D2D専用ID、ピア探索(peer discovery)を通じて設定されたピア探索ID、又は基地局が割り当てたD2D論理ナンバーで表現することができる。このインデックスは、D2D通信要請信号を送信するための領域を構成するサブキャリア(或いはキャリア)又はシンボルにマップすることができ、シングルキャリア(或いはサブキャリア)/シンボル、又はマルチキャリア(或いはマルチサブキャリア)/シンボルで構成することができる。また、x軸が時間軸、y軸が周波数軸を表したり、その逆も可能である。又は、コード軸や、空間ドメインを含むこともでき、複数のドメインをハイブリッドに連結してもよい。
【0091】
D2D通信要請信号送信のために割り当てられたリソース領域に対するインデックスは、循環シフト値(cyclic shift value)又はホップパターン(hopping pattern)を用いて一定周期/期間ごとに変更することができる。このように、基地局がD2D端末に対するD2D通信要請信号の送信リソースの位置を一定周期或いは期間に対して変更することによって、チャネルによる影響を減らし、D2D通信要請信号の送信機会(opportunity)を一定に維持することが可能になる。
【0092】
本発明で提案したD2D通信要請信号の送信領域設定のように、D2D端末の探索について、基地局は次のように探索領域を形成して各D2D端末にその情報を送信することができる。したがって、基地局がD2D端末にそれぞれ、探索シグナルを送信するリソースを指定して知らせ、このとき、基地局がD2D端末に送信する探索領域は、次のように構成することができる。
【0093】
実施例1で表したように、基地局がサポートできる最大のD2D端末の数(K)の場合に、基地局は、D2D端末が探索を行うための探索領域を、図9のように構成することができる。
【0094】
図9は、本発明の実施例1によって、基地局がサポートできる最大のD2D端末の数(K)によるD2D端末の探索実行のためのリソース構造の一例を示す図である。
【0095】
図9に示すように、基地局は、K個のD2D端末が相互間に探索信号を送受信できるようにするために、K×Kだけのリソースを探索領域に割り当て、それに関する設定情報(例えば、割当リソース位置情報、開始点(例として、キャリア(サブキャリア)/シンボルインデックス)、割当周期情報、割当リソースサイズ情報、D2D端末とリソースマップに関する情報など)などを、放送シグナリング又は上位層シグナリングなどによってセル内のD2D端末に送信する。このとき、探索領域のリソースとD2D端末間のマップは、前述したような方法を用いて行えばよく、D2D端末は、このマップ情報に基づいて定められたリソースを用いて探索信号を他のD2D端末に送信する。
【0096】
例えば、図9に示すように、縦軸が送信D2D端末を表し、横軸が受信D2D端末を表すとき、D2D端末1が縦軸のインデックス2にマップされる場合、D2D端末1は縦軸のインデックス2に該当する領域を通じて探索信号を送信し、この時、横軸のインデックス3に該当する受信D2D端末2は、これらの軸に該当するリソースをモニタすることによって、自身の周辺に存在するD2D端末を把握することができる。すなわち、当該領域において(2、3)に該当するリソースで探索信号を受信することによってD2D端末1を探索することができる。
【0097】
基地局がD2D端末の探索領域を構成するために利用する端末の数Kは、基地局に接続/登録(access/registration)した端末の数、すなわち、セル内に存在するD2D端末の数(P)に置き換えてもよく、このとき、P≦Kは次のように定義できる。すなわち、基地局で探索を行うD2D端末の数は、基地局がサポートできる最大のD2D端末の数と等しいか又は一般に小さい値を有する。ここで、D2D端末の数Pは次のような用途に使用することができる。
【0098】
まず、基地局がK個のD2D端末数を考慮して探索リソースを構成して利用する場合、このリソース領域に対してP個のD2D端末の数に該当するリソースのみを用いて探索を行うようにすることができる。すなわち、基地局がD2D端末の数(P)に関する情報を放送チャネル(例えば、PBCH、PDCCHのCSS)、PDCCH、又は上位層シグナリングを通じてセル内のD2D端末に送信することから、探索信号送信を行うD2D端末の数が減ったため、全体探索のために割り当てられた領域のうち、D2D端末はPに該当するリソース領域を用いることによって、探索信号を検出する領域又はブラインドデコーディング(blind decoding)する数を減らすことができる。
【0099】
他の方法として、基地局は、P個の端末のための探索領域を新しく設定してそれに関する情報を各D2D端末に送信し、D2D端末は、P×Pで構成された領域を用いて探索を行う。このように基地局がP個のD2D端末に対する探索領域を設定すると、探索のためにリソースをあらかじめ予約することから浪費されるリソースの効率性を向上させることができる。
【0100】
このような図9においても、前述したように、横軸(x軸)及び縦軸(y軸)に表した送信D2D端末インデックス及び受信D2D端末インデックスは、D2D端末のSTID、C−RNTI、D2D専用ID、ピア探索(peer discovery)を通じて設定されたピア探索ID、又は基地局が割り当てたD2D論理ナンバーで表現することができる。このインデックスは、D2D通信要請信号を送信するための領域を構成するサブキャリア(或いはキャリア)又はシンボルにマップすることができ、シングルキャリア(或いはサブキャリア)/シンボル、又はマルチキャリア(或いはマルチサブキャリア)/シンボルで構成することができる。また、x軸が時間軸を、y軸が周波数軸を表してもよく、その逆も可能である。又は、コード軸や、空間ドメインを含むこともでき、複数のドメインをハイブリッドに連結してもよい。
【0101】
D2D通信要請信号送信のために割り当てられたリソース領域に対するインデックスは、循環シフト値又はホップパターンを用いて一定周期/期間ごとに変更することができる。このように、基地局はD2D端末に対するD2D通信要請信号の送信リソースの位置を一定周期或いは期間に対して変更することによって、チャネルによる影響を減らし、D2D通信要請信号の送信機会(opportunity)を一定に維持することができる。
【0102】
上述した本発明の様々な実施例によれば、D2D端末間の探索信号及びD2D通信要請信号のための領域を效率的に割り当てることによって、リソースを效率的に使用することができる。
【0103】
上記の例で明示したD2D端末の数によるリソース領域n×nは、送信D2D端末の数と受信D2D端末の数とが異なることがあるため、x×yで表現することができる。
【0104】
以上説明した実施例は、本発明の構成要素と特徴を所定の形態に結合したものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施することもでき、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更することもできる。ある実施例の一部構成や特徴は他の実施例に含めることもでき、又は、他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替えてもよい。特許請求の範囲で明示的な引用関係にない請求項を結合して実施例を構成してもよく、出願後の補正によって新しい請求項として含めてもよいことは明らかである。
【0105】
本発明は、本発明の精神及び必須特徴から逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化できることは当業者にとっては明らかである。したがって、上記の詳細な説明は、いかなる面においても制限的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付した請求項の合理的解釈によって決定しなければならず、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0106】
無線通信システムにおいて基地局がD2D(Device−to−Device)通信をサポートする方法とD2D端末が效率的にD2D通信要請信号を送信する方法は、3GPP LTE、LTE−A、IEEE 802など、様々な通信システムで産業上利用可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9