特許第6113791号(P6113791)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6113791
(24)【登録日】2017年3月24日
(45)【発行日】2017年4月12日
(54)【発明の名称】表示装置及びバックライトモジュール
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1333 20060101AFI20170403BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20170403BHJP
   F21V 29/503 20150101ALI20170403BHJP
   F21V 29/507 20150101ALI20170403BHJP
   F21V 29/70 20150101ALI20170403BHJP
   F21V 23/06 20060101ALI20170403BHJP
   G02F 1/13357 20060101ALI20170403BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20170403BHJP
【FI】
   G02F1/1333
   F21S2/00 443
   F21S2/00 444
   F21V29/503
   F21V29/507
   F21V29/70
   F21V23/06
   G02F1/13357
   F21Y101:02
【請求項の数】15
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-157853(P2015-157853)
(22)【出願日】2015年8月10日
(65)【公開番号】特開2016-110064(P2016-110064A)
(43)【公開日】2016年6月20日
【審査請求日】2015年8月10日
(31)【優先権主張番号】103142813
(32)【優先日】2014年12月9日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】510097611
【氏名又は名称】揚昇照明股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】陳 靖▲ちぇん▼
(72)【発明者】
【氏名】楊 文彬
(72)【発明者】
【氏名】廖 ▲啓▼聲
(72)【発明者】
【氏名】蕭 淳中
(72)【発明者】
【氏名】呂 瑞安
(72)【発明者】
【氏名】馮 華▲徳▼
【審査官】 廣田 かおり
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−137672(JP,A)
【文献】 特開2007−240689(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第104089216(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1333
F21S 2/00
F21V 23/06
F21V 29/503
F21V 29/507
F21V 29/70
G02F 1/13357
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搭載面、第1接続面及び第2接続面を有する放熱部と、
前記搭載面に搭載される表示パネルと、
前記第1接続面に接続され、且つ入光面及び出光面を有する導光板と、
前記第2接続面に接続され、且つ前記導光板と前記表示パネルとの間に位置する光学フィルムセットと、
前記放熱部の上に配置され、且つ前記導光板の前記入光面に位置合わせした光源セットとを含み、
前記放熱部が凸縁を有し、前記凸縁が対向する第1側及び第2側を有し、前記搭載面及び前記第2接続面が前記第1側に形成され、前記第1接続面が前記第2側に形成され、
前記導光板の前記出光面が前記光学フィルムセットに向っている表示装置。
【請求項2】
前記表示パネルは表示面、当該表示面に対向する背面、及び前記表示面と前記背面とを接続させる側面を有し、前記搭載面に前記背面が搭載され、
前記放熱部が止め部を有し、前記止め部が前記側面を止める請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
第1貼り付け材を含み、前記導光板が前記第1貼り付け材によって前記第1接続面に貼り付けられる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1貼り付け材が前記導光板の前記出光面の一部に貼り付けられる、請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1貼り付け材は第1分離層及び二つの第1貼り付け層を含み、前記二つの第1貼り付け層がそれぞれ前記第1分離層の対向する両側に貼り付けられる、請求項3に記載の表示装置。
【請求項6】
前記光学フィルムセットは位置決め開口を有し、前記第2接続面上に位置決め凸部を有し、前記位置決め凸部が前記位置決め開口に挿入される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記表示装置は、対向する前側及び後側を有し、且つ前蓋及び複数の第2貼り付け材を含み、前記前側において画像を表示し、前記前蓋が前記複数の第2貼り付け材それぞれによって前記放熱部及び前記表示パネルに貼り付けられることで前記前側に配置される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
各前記第2貼り付け材は第2分離層及び二つの第2貼り付け層を含み、前記二つの第2貼り付け層がそれぞれ前記第2分離層の対向する両側に貼り付けられる、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記表示装置は、対向する前側及び後側を有し、且つ後蓋及び第3貼り付け材を含み、前記前側において画像を表示し、前記後蓋が前記第3貼り付け材によって前記放熱部に貼り付けられることで前記後側に配置される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第3貼り付け材は第3分離層及び二つの第3貼り付け層を含み、前記二つの第3貼り付け層がそれぞれ前記第3分離層の対向する両側に貼り付けられる、請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
搭載面、第1接続面及び第2接続面を有する放熱部と、
前記搭載面に搭載される表示パネルと、
前記第1接続面に接続され、且つ入光面及び出光面を有する導光板と、
前記第2接続面に接続され、且つ前記導光板と前記表示パネルとの間に位置する光学フィルムセットと、
前記放熱部の上に配置され、且つ前記導光板の前記入光面に位置合わせした光源セットとを含み、
前記導光板の前記出光面が前記光学フィルムセットに向っており、
前記放熱部は第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面が前記導光板の前記入光面に向っており、
前記光源セットは基板、少なくとも一つの発光素子及びコネクタを含み、前記基板が前記放熱部に配置され、且つ互いに屈曲した第1セグメント及び第2セグメントを有し、前記第1セグメント及び前記第2セグメントがそれぞれ前記第1表面及び前記第2表面に位置し、前記発光素子及び前記コネクタがそれぞれ前記第1セグメント及び前記第2セグメントに配置される、表示装置。
【請求項12】
前記放熱部は複数の構成部を含み、前記複数の構成部が順次に連結されて筐体を構成し、前記筐体が前記表示パネル、前記導光板及び前記光学フィルムセットを囲む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項13】
前記放熱部は一体成型の筐体であり、前記筐体が前記表示パネル、前記導光板及び前記光学フィルムセットを囲む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項14】
前記導光板がガラス導光板である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項15】
第1接続面及び第2接続面を有する放熱部と、
前記第1接続面に接続され、且つ入光面及び出光面を有する導光板と、
前記第2接続面に接続される光学フィルムセットと、
前記放熱部上に配置され、且つ前記導光板の前記入光面に位置合わせした光源セットとを含み、
前記放熱部が凸縁を有し、前記凸縁が対向する第1側及び第2側を有し、前記第2接続面が前記第1側に形成され、前記第1接続面が前記第2側に形成され、
前記導光板の前記出光面が前記光学フィルムセットに向っているバックライトモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置に関し、特に表示パネルとバックライトを有する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体産業及び関連電気産業の益々の発展に伴い、スマートフォーン(smart phone)、ノートコンピュータ(notebook)、タブレットコンピュータ(tablet PC)、薄型テレビ等のデジタル表示装置は一層便利性、多機能及びデザイン性を追求する方向へ発展しつつある。これらの製品を利用する時、表示スクリーンは不可欠な構成であり、液晶表示装置(liquid crystal display、LCD)が表示スクリーンの主流になっている。液晶表示装置の液晶パネルは自ら発光できないため、画像表示に必要な光を提供するには、液晶パネルの下にバックライトモジュール(backlight module)を設置する必要がある。
【0003】
一般的に、バックライトモジュールの導光板の材料としてポリメチルメタクリレート(PMMA)等のプラスチックが多く用いられるが、このような材料による導光板は構造強度が比較的に低く、且つ熱を受けた時に反り変形が発生しやすいため、導光板の最小厚度が制限され、表示装置の薄型化に不向きである。これにより、一般的な表示装置のバックライトモジュールでは、光学フィルムセット及び表示パネル等の構成部品を組み立てるために、背板の上にプラスチックフレームを設置する必要がある。しかし、多すぎる部品により表示装置全体の厚度を有効に低減することができず、これも表示装置の薄型化に不利である。また、構成部品が多すぎると、表示装置の組み立て困難度及び製造コストが上がる。従って、表示装置を如何にして薄型化するかは解決すべき問題である。
【0004】
台湾実用新案公報第TWM482084号は貼り付け枠無しの背板を開示しており、背板の内へ凹んだ側板を利用して導光板を固定するものである。台湾公開特許公報第TW201405211号が開示した表示装置は、その導光板の材料がガラスであり、且つ両面テープによって裏カバーに貼り付かられている。台湾公開特許公報第TW201304961号は貼り合わせ構造を開示しており、第1両面テープ及び第2両面テープがそれぞれ第1物体及び第2物体に貼り付けられ、且つ、分離膜が第1両面テープと第2両面テープの間に貼り付けられている。
この「背景技術」段落の内容は本発明の内容の理解を助けるためのものであり、「背景技術」段落に記載される内容は、当技術分野の常用知識を持っている者が把握していること以外の従来技術も含むことができる。「背景技術」段落に記載される内容は、「背景技術」の内容又は本発明の一個又は複数個の実施例が解決しようとする問題を代表するものではなく、本発明の出願前に当技術分野の常用知識を持っている者が既に把握又は承知しているものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】台湾実用新案公報第TWM482084号
【特許文献2】台湾公開特許公報第TW201405211号
【特許文献3】台湾公開特許公報第TW201304961号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、薄型化設計に有利で、且つ組立てが簡単で製造コストを節約できる表示装置を提供する。
【0007】
本発明は薄型化設計に有利なバックライトモジュールを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のその他の目的と利点について、本発明が開示する技術特徴から一層理解を深めることができる。
【0009】
前記一つまたは一部またはすべての目的、或いはその他の目的を達成するために、本発明の一実施例は表示装置を提供し、当該表示装置は放熱部、表示パネル、導光板、光学フィルムセット及び光源セットを含む。放熱部は搭載面、第1接続面及び第2接続面を有する。搭載面に表示パネルが搭載される。導光板は第1接続面に接続され、且つ入光面及び出光面を有する。光学フィルムセットは第2接続面に接続され、且つ導光板と表示パネルとの間に位置し、導光板の出光面が光学フィルムセットに向っている。光源セットは放熱部の上に配置され、且つ導光板の入光面に位置合わせている。
【0010】
一実施例において、表示パネルは表示面、当該表示面に対向する背面、及び表示面と背面とを接続させる側面を有し、搭載面に背面が搭載され、放熱部が止め部を有し、止め部が側面を止める。
【0011】
一実施例において、表示装置は第1貼り付け材を含み、導光板が第1貼り付け材によって第1接続面に貼り付けられる。
【0012】
一実施例において、第1貼り付け材が導光板の出光面の一部に貼り付けられる。
【0013】
一実施例において、第1貼り付け材は第1分離層及び二つの第1貼り付け層を含み、二つの第1貼り付け層がそれぞれ第1分離層の対向する両側に貼り付けられる。
【0014】
一実施例において、光学フィルムセットは位置決め開口を有し、第2接続面上に位置決め凸部を有し、位置決め凸部が位置決め開口に挿入される。
【0015】
一実施例において、表示装置は対向する前側及び後側を有し、且つ前蓋及び複数の第2貼り付け材を含み、表示装置は前側において画像を表示し、前蓋が複数の第2貼り付け材それぞれによって放熱部及び表示パネルに貼り付けられることで前側に配置される。
【0016】
一実施例において、各第2貼り付け材は第2分離層及び二つの第2貼り付け層を含み、二つの第2貼り付け層がそれぞれ第2分離層の対向する両側に貼り付けられる。
【0017】
一実施例において、表示装置は対向する前側及び後側を有し、且つ後蓋及び第3貼り付け材を含み、表示装置は前側において画像を表示し、後蓋が第3貼り付け材によって放熱部に貼り付けられることで後側に配置される。
【0018】
一実施例において、第3貼り付け材は第3分離層及び二つの第3貼り付け層を含み、二つの第3貼り付け層がそれぞれ第3分離層の対向する両側に貼り付けられる。
【0019】
一実施例において、放熱部が凸縁を有し、凸縁が対向する第1側及び第2側を有し、搭載面及び第2接続面が第1側に形成され、第1接続面が第2側に形成される。
【0020】
一実施例において、放熱部は第1表面及び第2表面を有し、第1表面が導光板の入光面に向っており、光源セットは基板、少なくとも一つの発光素子及びコネクタを含み、基板が放熱部に配置され、且つ互いに屈曲した第1セグメント及び第2セグメントを有し、第1セグメント及び第2セグメントがそれぞれ第1表面及び第2表面に位置し、発光素子及びコネクタがそれぞれ第1セグメント及び第2セグメントに配置される。
【0021】
一実施例において、放熱部は複数の構成部を含み、複数の構成部が連結されて筐体を構成し、筐体が表示パネル、導光板及び光学フィルムセットを囲む。
【0022】
一実施例において、放熱部は一体成型の筐体であり、筐体が表示パネル、導光板及び光学フィルムセットを囲む。
【0023】
一実施例において、導光板がガラス導光板である。
【0024】
前記一つまたは一部またはすべての目的、或いはその他の目的を達成するために、本発明の一実施例はバックライトモジュールを提供し、当該バックライトモジュールは放熱部、導光板、光学フィルムセット及び光源セットを含む。放熱部は第1接続面及び第2接続面を有する。導光板は第1接続面に接続され、且つ入光面及び出光面を有する。光学フィルムセットは第2接続面に接続され、導光板の出光面が光学フィルムセットに向っている。光源セットは放熱部の上に配置され、且つ導光板の入光面に位置合わせている。
【0025】
以上により、本発明の実施例は少なくとも以下のうち一つの利点を有する。本発明の上記の実施例において、表示装置は既存の放熱部を利用して表示パネルを搭載するとともに、導光板及び光学フィルムセットを接続させることで、従来の表示装置のように別途プラスチックフレームを配置することで表示パネルと導光板及び光学フィルムセットを組み立てる必要がなく、表示装置の部品数を削減し、組立ての困難度及び製造コストを低減させることが可能で、且つ表示装置の薄型化に有利である。また、本発明の表示装置は、構造強度が比較的に高く、且つ熱を受けた時に反り変形しにくい導光板を用いるため、導光板の厚度を比較的に小さくすることができて、表示装置の薄型化に有利である。
【0026】
本発明の上記特徴と利点をより明確にすべく、以下は実施例とともに、図面を参照しながら詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の一実施例に係る表示装置の一部を示す概略図である。
図2図1の表示装置の第1貼り付け材の一部を拡大した概略図である。
図3図1の表示装置の第2貼り付け材の一部を拡大した概略図である。
図4図1の表示装置の第3貼り付け材の一部を拡大した概略図である。
図5図1の放熱部の平面概略図である。
図6】本発明の別の実施例に係る表示装置の一部を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照しながら複数の実施例を詳しく説明することで、本発明の上記及びその他の技術内容、特徴と効果を解明する。以下の実施例における方向用語、例えば、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」などは図面参照に限り用いられる方向である。従って、これらの方向用語は説明に使われるが、本発明を限定するものではない。
【0029】
図1は本発明の実施例に係る表示装置の一部を示す概略図である。図1に示すように、本実施例の表示装置100は放熱部110、表示パネル120、導光板130、光学フィルムセット140(図面において三枚を例示)及び光源セット150を含む。表示装置100は、例えば薄型テレビまたはその他の表示装置であって、本発明ではその種類について限定しない。放熱部110、導光板130、光学フィルムセット140及び光源セット150はバックライトモジュールを構成し、表示パネル120の画像表示に必要な光を提供する。
【0030】
詳しく言うと、放熱部110は搭載面110a、第1接続面110b及び第2接続面110cを有する。放熱部110の搭載面110aに表示パネル120が搭載され、導光板130が放熱部110の第1接続面110bに接続され、且つ互いに垂直な入光面130a及び出光面130bを有し、光学フィルムセット140が放熱部110の第2接続面110cに接続され、且つ導光板130と表示パネル120との間に位置し、また、放熱部110の第2接続面110cに光学フィルムセット140が搭載され、導光板130の出光面130bが光学フィルムセット140に向っている。光源セット150は放熱部110の上に配置され、放熱部110によって放熱が行われる。光源セット150が発する光が入光面130aから導光板130に入り、且つ導光板130に伝導されて出光面130bから表示パネル120へ照射するように、光源セット150は導光板130の入光面130aに位置合わせている。
【0031】
上記の配置方式により、表示装置100が既存の放熱部110を利用して表示パネル120を搭載し、且つ導光板130及び光学フィルムセット140を接続させるため、従来の表示装置のようにプラスチックフレームを別途配置して表示パネル、導光板及び光学フィルムセットを組み立てる必要がなく、表示装置100の部品数を削減し、組立ての困難度及び製造コストを低減させることが可能であり、且つ表示装置100の薄型化に有利である。また、表示装置100が用いる導光板130は、例えばガラス導光板であり、導光板130が比較的に高い構造強度を有し、且つ熱を受けた時に反り変形が発生しにくいため、導光板130の厚さを比較的に小さくすることが可能であり、表示装置100の薄型化に有利である。なお、本発明では導光板130の材料について限定せず、比較的に高い構造強度を有し、且つ熱を受けた時に反り変形が発生しにくい材料であれば、導光板に用いることができる。
【0032】
図1に示すように、本実施例の放熱部110は凸縁116を有し、凸縁116は対向する第1側116a及び第2側116bを有する。搭載面110a及び第2接続面110cは凸縁116の第1側116aに形成され、第1接続面110bが凸縁116の第2側116bに形成されている。その他の実施例において、搭載面110a、第1接続面110b及び第2接続面110cがそれぞれ放熱部110のその他の適切な位置にあってもよく、本発明では限定しない。
【0033】
本実施例の表示パネル120は表示面120a、表示面120aに対向する背面120b及び表示面120aと背面120bを接続させる側面120cを有する。放熱部110の搭載面110aに表示パネル120の背面120bが搭載される。放熱部110は止め部112を有し、止め部112は表示パネル120の側面120cを止めることで、表示パネル120の位置を決める。本実施例において、表示装置100は表示パネル120を駆動する駆動素子160を含み、駆動素子160は放熱部110の上に配置され、且つ表示パネル120と電気的に接続する。また、表示装置100は緩衝部170a及び緩衝部170bを含み、緩衝部170aは表示パネル120の背面120bと放熱部110の搭載面110aとの間に配置され、緩衝部170bは表示パネル120の側面120cと放熱部110の止め部112との間に配置されている。なお、緩衝部170a及び緩衝部170bは、例えばゴム、シリコーン等の弾性を有する材料であり、表示パネル120と放熱部110の間に緩衝力を提供し、表示パネル120の破損を防ぐ。しかし、緩衝部170a及び緩衝部170bはその他の適切な材料であってもよく、本発明では限定しない。
【0034】
本実施例の表示装置100は少なくとも一つの第1貼り付け材180aを含み(図では複数個)、導光板130は第1貼り付け材180aによって放熱部110の第1接続面110aに貼り付けられ、なお、第1貼り付け材180aは例えば導光板130の出光面130bの一部に貼り付けられる。図2図1の表示装置の第1貼り付け材の一部を拡大した概略図である。図2を参照してさらに詳しく言うと、第1貼り付け材180aは第1分離層S1及び二つの第1貼り付け層A1を含み、二つの第1貼り付け層A1はそれぞれ第1分離層S1の対向する両側に貼り付けられ、二つの第1貼り付け層A1は第1分離層S1によって互いに分離しており、導光板130と放熱部110の取り外しや再取り付けを簡単にできるようにしている。
【0035】
図1が示しように、本実施例の光学フィルムセット140は位置決め開口140aを有し、放熱部110は第2接続面110cの上に位置決め凸部114を有し、位置決め凸部114が位置決め開口140aに挿入されることで光学フィルムセット140の位置を決める。その他の実施例において、放熱部110はその他の適切な構造によって光学フィルムセット140の位置を決めるなど、本発明では限定しない。また、その他の図示していない実施例において、放熱部110の第2接続面110cと光学フィルムセット140の間にもう一つの緩衝部を設置することで、放熱部110の第2接続面110cと光学フィルムセット140の間に緩衝力を提供し、放熱部110の熱が光学フィルムセット140に伝導され、光学フィルムセット140に反り変形、融けなどの熱損傷が発生することを防止できる。
【0036】
本実施例の表示装置100は図1に示すように、さらに前蓋190a、後蓋190b、二つの第2貼り付け材180b及び第3貼り付け材180cを含む。具体的に言うと、表示装置100は対向する前側100a及び後側100bを備え、且つ前側100aにおいて画像を表示する。前蓋190aは二つの第2貼り付け材180bそれぞれによって放熱部110及び表示パネル120に貼り付けられて、前側100aに配置される。後蓋190bは第3貼り付け材180cによって放熱部110に貼り付けられて、後側100bに配置される。また、表示装置100はさらに固定部170cを備え、固定部170cは前蓋190aと駆動素子160の間に配置されている。なお、固定部170cは駆動素子160を固定するためのものであり、且つ、固定部170cは例えばゴム、シリコーン等の弾性を有する材料であって、前蓋190aと駆動素子160に緩衝力を提供し、駆動素子160の破損を防止する。また、固定部170cがその他の適切な材料であってもよいとして、本発明では限定しない。
【0037】
図3図1の表示装置の第2貼り付け材の一部を拡大した概略図である。図3を参照しながらより詳しく説明する。各第2貼り付け材180bは第2分離層S2及び二つの第2貼り付け層A2を含み、二つの第2貼り付け層A2はそれぞれ第2分離層S2の対向する両側に貼り付けられ、二つの第2貼り付け層A2は第2分離層S2によって互いに分離し、前蓋190aと表示パネル120のとり外しや再取り付けを簡単にできるようにしている。図3は前蓋190aと表示パネル120を貼り付けるための第2貼り付け材180bを示しているが、前蓋190aと放熱部110を貼り付けるための第2貼り付け材180bの構成も図3が示したものと同じであるため、ここで省略する。
【0038】
図4図1の表示装置の第3貼り付け材の一部を拡大した概略図である。図4を参照しながらより詳しく説明する。各第3貼り付け材180cは第3分離層S3及び二つの第3貼り付け層A3を含み、二つの第3貼り付け層A3はそれぞれ第3分離層S3の対向する両側に貼り付けられ、二つの第3貼り付け層A3は第3分離層S3によって互いに分離し、後蓋190bと放熱部110の取り外しや再取り付けを簡単にできるようにしている。
【0039】
図5図1の放熱部の平面概略図である。図5に示すように、本実施例の放熱部110の材料は例えばアルミニウム又はアルミニウム軽合金であり、且つ複数の構成部C(図では四つ)を含む。これらの構成部Cは溶接によって順次に連結されて筐体を構成し、この筐体は図1に示すように、パネル120、導光板130及び光学フィルムセット140を囲む。上記のように、放熱部110を筐体に設計し、この筐体を表示装置100の主な支持構造とし、且つ優れた構造強度を有する導光板130を選択することで、表示装置100の前蓋190a及び後蓋190bに対する構造強度の要求を満たし、前蓋190a及び後蓋190bを比較的に軽量に設計することができる。その他の実施例において、放熱部110はネジ固定、ほぞ継ぎ(tenon)、貼り付け又はその他の方法によって連結されて筐体を構成し、或いは放熱部110は一体成型の筐体であってもよく、本発明では限定しない。
【0040】
図1に示すように、本実施例の放熱部110は第1表面P1及び第2表面P2を有し、第1表面P1は導光板130の入光面130aに向っており、第2表面P2は例えば第1表面P1に対し垂直になる形で背蓋190bに向っている。光源セット150は基板152、少なくとも一つの発光素子154及びコネクタ(connector)156を含む。基板152は放熱部110に配置され、且つ互いに屈曲した第1セグメント152a及び第2セグメント152bを有し、第1セグメント152a及び第2セグメント152bはそれぞれ放熱部110の第1表面P1及び第2表面P2に位置する。さらに詳しく言うと、基板15は例えば回路基板であり、なお、フレキシブル基板(FPCB)、メタルコアプリント基板(MCPCB)或いは屈曲して放熱部110の第1表面P1及び第2表面P2にそれぞれ配置可能なその他の回路基板にすることが可能であり、本発明では限定しない。発光素子154は例えば発光ダイオード素子であり、且つ第1セグメント152aに配置され、コネクタ156は第2セグメント152bに配置される。以上のように、基板152を屈曲構造に設計することで、基板152が表示装置100の厚さ方向Dにおいて延伸する長さを短縮させて、表示装置100の厚さを一層低減できる。
【0041】
図6は本発明の別の実施例に係る表示装置の一部を示す概略図である。図6の表示装置200において、放熱部210、表示パネル220、導光板230、光学フィルムセット240、光源セット250、基板252、発光素子254、駆動素子260、緩衝部270a、緩衝部270b、固定部270c、第1貼り付け材280a、第2貼り付け材280b、第3貼り付け材280c、前蓋290a、後蓋290bの配置及び機能方式は、図1の放熱部110、表示パネル120、導光板130、光学フィルムセット140、光源セット150、基板152、発光素子154、駆動素子160、緩衝部170a、緩衝部170b、固定部170c、第1貼り付け材180a、第2貼り付け材180b、第3貼り付け材180c、前蓋190a、後蓋190bの配置及び機能方式と同じであるため、ここで省略する。表示装置200が表示装置100と異なる点は、光源セット250のコネクタ256が放熱部210に向って配置され、且つ放熱部210の溝212内に収納されており、図1のコネクタ156のように背蓋190bに向って配置され、背蓋190bの外まで伸びていない。これにより、表示装置200の厚さを一層低減させることができる。
【0042】
以上をまとめると、本発明の実施例は少なくとも以下の中の一つの利点を有する。本発明の上記実施例において、表示装置は既存の放熱部を利用して表示パネルを搭載し、且つ導光板及び光学フィルムセットを接続させ、従来の表示装置のようにプラスチックフレームを別途配置することで表示パネル、導光板及び光学フィルムセットを組み立てる必要がないため、表示装置の部品数を削減し、組立ての困難度及び製造コストを低減させることが可能であり、且つ表示装置の薄型化に有利である。その他、本発明の表示装置は、比較的に高い構造強度を有し、且つ熱を受けた時に反り変形が発生しにくい導光板を用いるため、導光板の厚さを比較的に小さくすることが可能であり、表示装置の薄型化に有利である。また、放熱部を筐体に設計し、且つこの筐体を表示装置の主な支持構造とし、優れた構造強度を有する導光板を選択することにより、表示装置の前蓋及び後蓋の構造強度に対する要求を満たし、前蓋及び後蓋を比較的に軽量設計にすることができる。また、光源セットの基板を屈曲構造に設計することで、基板が表示装置の厚さ方向において延伸する長さを短縮させて、表示装置の厚さを一層低減させることができる。
【0043】
上記は本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明の実施範囲を限定するものではない。即ち、本発明の請求項及び発明の内容に対し施した簡単で同じ効果をもたらす変更や修正も本発明の範囲内に属する。また、本発明のいずれの実施例或いは請求項が必ずしも本発明で開示したすべての目的、利点または特徴を備えるとは限らない。また、要約と表題は特許文献の検索を補助するためであり、本発明の権利範囲を限定するものでな。たま、本明細書或いは請求項における「第1」、「第2」等の用語は素子(element)を命名する名称、或いは異なる実施例や範囲を区別するためのものであり、部品数の上限や下限を限定するものではない。
【符号の説明】
【0044】
100、200 表示装置
100a 前側
100b 後側
110、210 放熱部
110a 搭載面
110b 第1接続面
110c 第2接続面
112 止め部
114 位置決め凸部
116 凸縁
116a 第1側
116b 第2側
120、220 表示パネル
120a 表示面
120b 背面
120c 側面
130、230 導光板
130a 入光面
130b 出光面
140、240 光学フィルムセット
140a 位置決め開口
150、250 光源セット
152、252 基板
152a 第1セグメント
152b 第2セグメント
154、254 発光素子
156、256 コネクタ
160、260 駆動素子
170a、170b、270a、270b 緩衝部
170c、270c 固定部
180a、280a 第1貼り付け材
180b、280b 第2貼り付け材
180c、280c 第3貼り付け材
190a、290a 前蓋
190b、290b 後蓋
212 溝
A1 第1貼り付け層
A2 第2貼り付け層
A3 第3貼り付け層
C 構成部
D 厚さ方向
P1 第1表面
P2 第2表面
S1 第1分離層
S2 第2分離層
S3 第3分離層
図1
図2
図3
図4
図5
図6