特許第6113895号(P6113895)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6113895ベッド収納型バスタブ、ベッド収納型カウンターキッチン、及びワンルームマンション
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6113895
(24)【登録日】2017年3月24日
(45)【発行日】2017年4月12日
(54)【発明の名称】ベッド収納型バスタブ、ベッド収納型カウンターキッチン、及びワンルームマンション
(51)【国際特許分類】
   E04H 1/04 20060101AFI20170403BHJP
   A47B 83/00 20060101ALI20170403BHJP
   A47B 83/04 20060101ALI20170403BHJP
   A47K 3/00 20060101ALI20170403BHJP
【FI】
   E04H1/04 C
   E04H1/04 B
   A47B83/00
   A47B83/04
   A47K3/00 B
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-127483(P2016-127483)
(22)【出願日】2016年6月28日
【審査請求日】2016年6月28日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516193874
【氏名又は名称】白鳥 雅之
(74)【代理人】
【識別番号】110001793
【氏名又は名称】特許業務法人パテントボックス
(72)【発明者】
【氏名】白鳥 雅之
【審査官】 小野 郁磨
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−149008(JP,A)
【文献】 特開2012−157403(JP,A)
【文献】 住宅デザイン,[online],2014年 3月18日,インターネット<URL:http://juutakudesign.com/2014/03/post_786.html>
【文献】 空間建築ファクトリー,[online],2015年 8月31日,インターネット<URL: http://www.kkf.co.jp/design/tyuo/nn13815/>
【文献】 wagamamaya,[online],2015年 1月22日,インターネット<URL: http://wagamamaya.jugem.jp/?eid=459>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 1/04
E04H 1/12
A47B 83/00
A47B 83/04
A47K 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スライド移動できるベッドと、
前記ベッドを収納できる開口部が側面に形成された台座部と、
前記台座部の上に置かれたバスタブと、
を備え、
前記バスタブの上にはテーブルトップが配置されて、テーブルとして使用できるようになっているとともに、前記テーブルトップの側縁は、前記台座部の前記開口部のある側縁近傍まで張り出していることを特徴とする、ベッド収納型バスタブ。
【請求項2】
前記バスタブは、長尺方向に離れた脚部によって支持されていることを特徴とする、請求項1に記載されたベッド収納型バスタブ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載されたベッド収納型バスタブを備えることを特徴とするワンルームマンション。
【請求項4】
玄関に繋がるエントランスルームと、
前記エントランスルームと間仕切壁によって区切られ、前記ベッド収納型バスタブが配置されるリビングルームと、を備え、
前記エントランスルームには、便器が露出して配置されていることを特徴とする、請求項3に記載されたワンルームマンション。
【請求項5】
前記便器が配置される前記エントランスルームは、前記エントランスルーム側から施錠できるようになっていることを特徴とする請求項4に記載されたワンルームマンション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、狭小スペースに配置可能なベッド収納型バスタブ、ベッド収納型カウンターキッチン、及びワンルームマンションに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ワンルームマンションなどの狭小スペースでは、本格的なベッドをリビングルームに置くと、生活臭のあるリビングルームとなり接客間としては不適となる。また、寝室を別にして間仕切壁を設置すると、リビングルーム(接客間)のスペースがさらに矮小となり快適とならない。まして、独立型キッチンやダイニングテーブルなどを配置するのは困難である。また、ワンルームマンションのような狭小スペースに如何に広々とした入浴(バスタブに浸かる)スペース(view bath)を造ったり、豪邸にあるような入浴しながら開放感ある景色や映画、テレビ、音楽などな楽しめる空間を造ったり、広々としたカウンターキッチンを設置したりすることは困難である。
【0003】
これに関連して、例えば、特許文献1に記載された部屋内配置構造は、ホテル洋室の間取り構造において、相対向する部屋側壁のいずれか一方には、浴槽と身体洗い場から成る浴室と、トイレと洗面台とから成る洗面室が設けられ、他方にはベッドが設置してあるくつろぎ空間を備えていることを特徴とする。この構成により、旅館業法の最低客室床面積を遵守しつつ、かつ経営の効率を図るために客室床面積を出来る限り縮小しながらも、宿泊客の満足が得られる部屋の配置構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−129681号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1を含む従来のベッドや浴室(バスタブ)は、浴室、トイレ、ベッドのそれぞれが一定の面積を占めるため、狭小スペースでは接客間として快適ではないうえ、入浴中の開放感を感じることもできなかった。
【0006】
そこで、本発明は、狭小スペースであっても接客間として快適であり、かつ、入浴中に開放感のあるリビングルームを提供すること、及び本格的な料理を楽しむことのできるリビングルームを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明のベッド収納型バスタブは、スライド移動できるベッドと、前記ベッドを収納できる開口部が側面に形成された台座部と、前記台座部の上に置かれたバスタブと、を備えることを特徴としている。
同様に、本発明のベッド収納型カウンターキッチンは、スライド移動できるベッドと、前記ベッドを収納できる開口部が側面に形成された台座部と、前記台座部の上に置かれたカウンターキッチンと、を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
このように、本発明のベッド収納型バスタブは、スライド移動できるベッドと、前記ベッドを収納できる開口部が側面に形成された台座部と、前記台座部の上に置かれたバスタブと、を備えることを特徴としている。このような構成であるため、狭小スペースであっても接客間として快適であり、かつ、入浴中にも開放感のあるリビングルームを構築することができる。
同様に、本発明のベッド収納型カウンターキッチンは、スライド移動できるベッドと、前記ベッドを収納できる開口部が側面に形成された台座部と、前記台座部の上に置かれたカウンターキッチンと、を備えることを特徴としている。このような構成であるため客人の面前で料理をしたり、客人と一緒に料理他、ケーキやクッキー作りを楽しめる十分開放感のあるリビングルームを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】ワンルームマンションの間取り図である。
図2】実施例1のベッド収納型バスタブの正面図である。
図3】実施例1のベッド収納型バスタブのベッドを収納した状態の側面図である。
図4】実施例1のベッド収納型バスタブのベッドを引き出した状態の側面図である。
図5】実施例1のリビングルームの写真である。
図6】実施例1のベッド収納型バスタブのベッドを収納した状態の写真である。
図7】実施例1のベッド収納型バスタブのベッドを引き出した状態の写真である。
図8】実施例1のエントランスルームの写真である。
図9】実施例2のベッド収納型カウンターキッチンの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0011】
(構成)
まず、図1を用いて、本発明のベッド収納型バスタブ1を備えるワンルームマンションRの全体構成を説明する。ワンルームマンションRは、図1に示すように、玄関92に繋がるエントランスルーム9と、エントランスルーム9と間仕切壁8によって区切られ、ベッド収納型バスタブ1が配置されるリビングルーム7と、を備えている。
【0012】
間仕切壁8は、リビングルーム7とエントランスルーム9を仕切るための壁である。間仕切壁8は、部屋の壁と角度をもって交わる斜め壁部81を有しており、この斜め壁部81にドア82が取り付けられている。このドア82は、エントランスルーム9側に開くように取り付けられており、さらにエントランスルーム9側から施錠できるようになっている。
【0013】
エントランスルーム9は、玄関92に繋がる部屋である。エントランスルーム9には、便器91と、シャワールーム93と、洗面台94と、が設置されている。このうち、便器91は、仕切壁に囲まれることなく、エントランスルーム9内に露出している。すなわち、玄関92を開けると、又は、間仕切壁8のドア82を開けると、便器91(及び、用を足している人)が見える状態となっている。逆に言うと、玄関92を施錠し、かつ、間仕切壁8のドア82を施錠すると、便器91(及び、用を足している人)は見ることはできない。さらに、シャワールーム93も、透明なガラス等で囲まれている。
【0014】
リビングルーム7は、エントランスルーム9と間仕切壁8によって仕切られた部屋であり、ベランダに通じている。リビングルーム7には、キッチン71と、クローゼット72と、洗濯機73と、ベッド収納型バスタブ1と、が設置されている。
【0015】
そして、本実施例のベッド収納型バスタブ1は、図2図4に示すように、スライド移動できるベッド2と、ベッド2を収納できる開口部31が側面に形成された台座部3と、台座部3の上に置かれたバスタブ4と、を備えている。この他、給水設備61と、排水設備62が台座部3に設置されている。
【0016】
ベッド2は、使用しないときには台座部3の内部に形成された空間に収納されており(図3参照)、使用するときには台座部3の側面の開口部31を通じて横方向にスライド移動させて引き出すようになっている(図4参照)。台座部3には、他に収納部5も収納されており、枕や衣類などの小物類を収納できるようになっている。なお、図示しないが、ベッド2の下面には、キャスターなどを設置して摺動しやすくしてもよい。
【0017】
台座部3は、3つの側面と上面とによって箱状に形成されている。したがって、台座部3は、ベッド2と収納部5を収容できる程度の大きさの内部空間を備えている。そして、台座部3の一方の側面には開口部31が設けられており、この開口部31を通じてベッド2や収納部5を引き出せるようになっている。開口部31が設けられた一方の側面に対向する他方の側面には開口部は設けられておらず連続した壁となっている。上面は、バスタブ4や人が載るため、鋼製の枠などによって剛性の高い構造とされている。
【0018】
バスタブ4は、台座部3の上に載置される浴槽である。バスタブ4は、図2に示すように、長尺方向に離れた脚部41、・・・によって支持されている。そして、脚部41、・・・は、台座部3の開口部31のスパン中央を避けるように配置されている。したがって、脚部41、・・・を通じて台座部3の上面に作用する荷重は、台座部3の上面のスパン端部寄りに作用することとなる。
【0019】
さらに、バスタブ4の本体部42上には、透明なガラス等によって形成されるテーブルトップ43、・・・が配置されて、テーブルとして使用できるようになっている。テーブルトップ43、・・・は、軽量化のために4分割されてバスタブ4の上に設置されている。テーブルトップ43、・・・の側縁は、台座部3の開口部31のある側縁近傍まで張り出している。したがって、台座部3の下に置いたイス64に座った人でもテーブルトップ43上の飲食物に手が届くようになる。テーブルトップ43、・・・は、入浴中には取り外されて、台座部3上の脇に重ねて立てかけておくことができる。
【0020】
(作用・効果)
次に、本実施例のベッド収納型バスタブ1の奏する作用・効果を列挙して説明する。
【0021】
(1)上述してきたように、本実施例のベッド収納型バスタブ1は、スライド移動できるベッド2と、ベッド2を収納できる開口部31が側面に形成された台座部3と、台座部3の上に置かれたバスタブ4と、を備えている。このような構成であるため、狭小スペースであっても接客間として快適であり、かつ、入浴中にも開放感のあるリビングルーム7を構築することができる。
【0022】
(2)バスタブ4は、長尺方向に離れた脚部41、・・・によって支持されているため、台座部3の上面に作用する荷重を端部寄りに分散させて作用させることができる。したがって、台座部3の上面の中央寄りに作用させる場合と比べると、台座部3の剛性を小さくすることができ、台座部3の高さを低くすることができる。
【0023】
(3)バスタブ4の本体部42上にはテーブルトップ43が配置されて、テーブルとして使用できるようになっているとともに、テーブルトップ43の側縁は、台座部3の開口部31のある側縁近傍まで張り出していることで、台座部3の下に置いたイス64に座った人でも、テーブルトップ43上の飲食物に手が届くようになる。つまり、台座部3上にイスを置くこともできるが、そうするとスパンの中央寄りに荷重が作用することとなり好ましくない。そうすると必然的に、イス64は台座部3の下に置いて使用することとなる。このため、台座部3の下に置いたイス64に座った状態でテーブルトップ43上に手が届くようにすることが必要となる。なお、反対側面は、台座部3に開口部がなく連続した壁となっているため、イス63を台座部3上に置くことができる。
【0024】
(4)また、本実施例のワンルームマンションRは、上述したいずれかに記載されたベッド収納型バスタブ1を備えることで、狭小スペースであっても接客間として快適であり、かつ、入浴中にも開放感のあるリビングルーム7を構築することができる。
【0025】
(5)また、ワンルームマンションRは、玄関に繋がるエントランスルーム9と、エントランスルーム9と間仕切壁8によって区切られ、ベッド収納型バスタブ1が配置されるリビングルーム7と、を備え、エントランスルーム9には、便器91が露出して配置されている。このような構成であるため、用を足すときにも開放感を得ることができる。さらに、シャワーを浴びているときにも、開放感を得ることができる。
【0026】
(6)また、便器91が配置されるエントランスルーム9は、エントランスルーム9側から施錠できるようになっていることで、用を足しているときに他人に覗かれるおそれがなくなる。
【実施例2】
【0027】
以下、図9を用いて、実施例1とは異なりベッド収納型カウンターキッチン1Aについて説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
【0028】
本実施例のベッド収納型カウンターキッチン1Aは、図9に示すように、スライド移動できるベッド2と、ベッド2を収納できる開口部31が側面に形成された台座部3と、台座部3の上に置かれたカウンターキッチン71と、を備えている。このため、客人の面前で料理をしたり、客人と一緒に料理他、ケーキやクッキー作りを楽しめたりする、十分に開放感のあるリビングルームを構築することができる。
【0029】
なお、この他の構成および作用効果については、実施例1と略同様であるため説明を省略する。
【0030】
以上、図面を参照して、本発明の実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0031】
例えば、バスタブ4とカウンターキッチン71の両方をベッド2の上に配置することも、もちろんできる。他にも、バスタブ4とカウンターキッチン71の両方に対応する水回り設備を設置して、バスタブ4とカウンターキッチン71を入れ替えたりすることもできる。
【符号の説明】
【0032】
R:ワンルームマンション
1:ベッド収納型バスタブ
1A:ベッド収納型カウンターキッチン
2:ベッド
3:台座部
31:開口部
4:バスタブ
41:脚部
42:本体部
43:テーブルトップ
5:収納部
7:リビングルーム
71:キッチン(カウンターキッチン)
8:間仕切壁
9:エントランスルーム
91:便器
92:玄関
【要約】
【課題】狭小スペースであっても接客間として快適であり、かつ、入浴中に開放感のあるリビングルームを提供する。
【解決手段】ベッド収納型バスタブ1は、スライド移動できるベッド2と、ベッド2を収納できる開口部31が側面に形成された台座部3と、台座部3の上に置かれたバスタブ4と、を備えている。このような構成であるため、狭小スペースであっても接客間として快適であり、かつ、入浴中にも開放感のあるリビングルーム7を構築することができる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9