特許第6113917号(P6113917)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6113917ワイヤレスセンサネットワークにおいて電力を低減するための装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6113917
(24)【登録日】2017年3月24日
(45)【発行日】2017年4月12日
(54)【発明の名称】ワイヤレスセンサネットワークにおいて電力を低減するための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20170403BHJP
   H04W 84/20 20090101ALI20170403BHJP
   H04W 4/04 20090101ALI20170403BHJP
【FI】
   H04W52/02 110
   H04W84/20
   H04W4/04 190
【請求項の数】16
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-517960(P2016-517960)
(86)(22)【出願日】2014年6月4日
(65)【公表番号】特表2016-523475(P2016-523475A)
(43)【公表日】2016年8月8日
(86)【国際出願番号】US2014040897
(87)【国際公開番号】WO2014197585
(87)【国際公開日】20141211
【審査請求日】2016年8月17日
(31)【優先権主張番号】61/830,974
(32)【優先日】2013年6月4日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/280,232
(32)【優先日】2014年5月16日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390020248
【氏名又は名称】日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】507107291
【氏名又は名称】テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド
(74)【上記1名の代理人】
【識別番号】100098497
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 恭三
(72)【発明者】
【氏名】アリトン イー シャファ
(72)【発明者】
【氏名】シャオリン ルー
(72)【発明者】
【氏名】ジャンウェイ ジョウ
【審査官】 伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−114898(JP,A)
【文献】 特表2008−503153(JP,A)
【文献】 特開2008−228180(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0272092(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0114940(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレスセンサデバイスであって、
ワイヤレスセンサネットワークを介して送信及び受信するように構成されるワイヤレストランシーバ
ホワイトリスト生成器であって、
前記ワイヤレスセンサネットワークを介して前記ワイヤレスセンサデバイスと直接的に通信するワイヤレスセンサノードを識別
前記ワイヤレスセンサデバイスと前記識別されたワイヤレスセンサノードの各々との間の通信のためにアサインされる時間スロットを識別
前記識別されたワイヤレスセンサノード対応する時間スロットのリストをつくり維持し、
前記ワイヤレスセンサデバイスと前記識別されたワイヤレスセンサノードの各々との間の通信のためにアサインされる前記時間スロットを含むフレームを識別し、
前記リストにおける前記フレームの識別を含む、
ように構成される、前記ホワイトリスト生成器
電力制御ロジックであって、
前記リストにおいて提供され前記識別されたワイヤレスセンサノードに対応する前記識別された時間スロットに基づいて各識別されたワイヤレスセンサノードからの伝送の受信のため前記トランシーバに電力供給し、
前記リストにおいて提供される前記識別されたワイヤレスセンサノードに対応する前記識別されたフレームに基づいて各識別されたワイヤレスセンサノードからの伝送の受信のために前記トランシーバに電力供給する、
ように構成される、前記電力制御ロジック
を含む、ワイヤレスセンサデバイス。
【請求項2】
請求項1に記載のワイヤレスセンサデバイスであって、
前記ホワイトリスト生成器が、所定の時間インタバルにわたって前記ワイヤレスセンサノードを識別するように更に構成される、ワイヤレスセンサデバイス。
【請求項3】
請求項1に記載のワイヤレスセンサデバイスであって、
前記トランシーバが、前記識別されたワイヤレスセンサノードのつとの前記ワイヤレスセンサデバイスの関連付け(association)の後、前記リストにおいて提供されように前記識別されたワイヤレスセンサノードの前記つに対応する時間スロットの間のみ送信するように更に構成される、ワイヤレスセンサデバイス。
【請求項4】
請求項1に記載のワイヤレスセンサデバイスであって、
前記ホワイトリスト生成器が、
中間ワイヤレスセンサノードを介して前記ワイヤレスセンサデバイスと間接的に通信する付加的なワイヤレスセンサノードの識別を受信
前記付加的なワイヤレスセンサノード、前記中間ワイヤレスセンサノードと前記付加的なワイヤレスセンサノードとの間の通信のためにアサインされる時間スロットとを前記リスト付加する
ように更に構成される、ワイヤレスセンサデバイス。
【請求項5】
請求項4に記載のワイヤレスセンサデバイスであって、
前記付加的なワイヤレスセンサノードの識別が、複数の連続的な中間ワイヤレスセンサノードを介して前記ワイヤレスセンサデバイスと通信するワイヤレスセンサノードの識別を含む、ワイヤレスセンサデバイス。
【請求項6】
請求項1に記載のワイヤレスセンサデバイスであって、
前記電力制御ロジックが、前記ワイヤレスセンサデバイスと直接通信するワイヤレスセンサノードの識別の前に、全ての時間スロットの間伝送の受信のため前記トランシーバに電力供給するように更に構成される、ワイヤレスセンサデバイス。
【請求項7】
方法であって、
ワイヤレスセンサネットワークを介してワイヤレスセンサデバイスと直接的に通信するワイヤレスセンサノードを前記ワイヤレスセンサデバイスにより識別すること
前記ワイヤレスセンサデバイスと前記識別されたワイヤレスセンサノードの各々との間の通信のためにアサインされる時間スロットを前記ワイヤレスセンサデバイスにより識別すること
前記識別されたワイヤレスセンサノード対応する時間スロットのリストを前記ワイヤレスセンサデバイスによりつくり維持すること
前記リストにおいて提供され前記識別されたワイヤレスセンサノードに対応する前記識別された時間スロットに基づいて各識別されたワイヤレスセンサノードからの伝送の受信のためトランシーバに前記ワイヤレスセンサデバイスにより電力供給すること
前記ワイヤレスセンサデバイスと前記識別されたワイヤレスセンサノードの各々との間の通信のためにアサインされる前記時間スロットを含むフレームを識別することと、
前記リストにおける前記フレームの識別を含むことと、
前記リストにおいて提供される前記識別されたワイヤレスセンサノードに対応する前記識別されたフレームに基づいて各識別されたワイヤレスセンサノードからの伝送の受信のために前記トランシーバに電力供給することと、
を含む、方法。
【請求項8】
請求項に記載の方法であって、
前記ワイヤレスセンサノード識別することが、前記ワイヤレスセンサネットワークの初期化における所定のインタバルにわたって実施される、方法。
【請求項9】
請求項に記載の方法であって、
前記識別されたワイヤレスセンサノードのつとの前記ワイヤレスセンサデバイスの関連付けの後、前記リストにおいて提供されように前記識別されたワイヤレスセンサノードの前記つに対応する時間スロットの間のみ送信することを更に含む、方法。
【請求項10】
請求項に記載の方法であって、
中間ワイヤレスセンサノードを介して前記ワイヤレスセンサデバイスと間接的に通信する付加的なワイヤレスセンサノードの識別を受信すること
前記付加的なワイヤレスセンサノード、前記中間ワイヤレスセンサノードと前記付加的なワイヤレスセンサノードとの間の通信のためにアサインされる時間スロットを前記リストに付加すること
を更に含む、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、
前記付加的なワイヤレスセンサノードの識別が、複数の連続的な中間ワイヤレスセンサノードを介して前記ワイヤレスセンサデバイスと通信するワイヤレスセンサノードの識別を含む、方法。
【請求項12】
請求項に記載の方法であって、
前記ワイヤレスセンサデバイスと直接通信するワイヤレスセンサノードの識別の前に、全ての時間スロットの間伝送の受信のため前記トランシーバに電力供給することを更に含む、方法。
【請求項13】
ワイヤレスセンサネットワークであって、
ワイヤレスに通信するように構成される複数のセンサノードであって、前記センサノードの各々が周期的レシーバアクティベーションを抑制するように構成され、前記センサノードの各々がホワイトリスト生成器電力制御ロジックを含む、前記複数のセンサノードを含み、
前記ホワイトリスト生成器が、
ネットワーク初期化インタバルの間、前記センサノードと直接的に通信する近隣のセンサノードを識別
前記センサノードと前記識別された近隣のセンサノードの各々との間の通信のためにアサインされる時間スロットを識別
前記識別された近隣のセンサノード対応する時間スロットのリストをつくり維持
前記近隣のセンサノードの各々との通信のためにアサインされる前記時間スロットを含むフレームを識別し、
前記リストにおける前記フレームの識別を含む、
ように構成され、
前記電力制御ロジックが、
前記リストにおいて提供され前記識別された近隣のセンサノードに対応する前記識別された時間スロットに基づいて各識別された近隣のセンサノードからの伝送の受信のためトランシーバに電力供給し、
前記リストにおいて提供される前記識別されたフレームに基づいて各識別された近隣のセンサノードからの伝送の受信のために前記トランシーバに電力供給する、
ように構成される、ワイヤレスセンサネットワーク。
【請求項14】
請求項13に記載のワイヤレスセンサネットワークであって、
前記ホワイトリスト生成器が、
前記近隣のセンサノードのつを介して間接的に通信する付加的なセンサノードの識別を受信
前記付加的なセンサノード、前記近隣のセンサノードと前記付加的なセンサノードとの間の通信のためにアサインされる時間スロットを前記リストに付加する
ように更に構成される、ワイヤレスセンサネットワーク。
【請求項15】
請求項14に記載のワイヤレスセンサネットワークであって、
前記付加的なセンサノードの識別が、異なるセンサノードを介して前記近隣のセンサノードのつと通信するセンサノードの識別を含む、ワイヤレスセンサネットワーク。
【請求項16】
請求項13に記載のワイヤレスセンサネットワークであって、
前記電力制御ロジックが、前記近隣のセンサノードの識別の前に全ての時間スロットの間伝送の受信のため前記トランシーバに電力供給するように更に構成される、ワイヤレスセンサネットワーク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、概してワイヤレスネットワークに関し、特に、ワイヤレスセンサネットワークにおいて電力を低減するための装置及び方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレスセンサネットワーク(WSN)は、工業プロセスモニタリング及び制御、環境及びハビタットモニタリング、トラフィック制御、ビルオートメーション、及びヘルスケア応用例を含む、種々の応用例分野において用いられる。幾つかの応用例において、電力供給されるセンサを過酷な環境において用いることができ、こういったセンサは長い時間期間無線の状態である。しかし、センサがバッテリーにより電力供給される場合、バッテリー容量が、無線であるセンサノードの配置を制限し得る。バッテリーを交換するための付加的なコスト及び複雑性がなければ、こういったバッテリー電力供給センサノード応用例は限られた寿命を有することになり得る。エナジーハーベスティングは、センサノードの寿命を延ばすための1つの代替策である。ハーベストするためにエネルギー源が周期的に利用可能である場合、バッテリー電力供給のみの場合より実質的に長い時間センサノードが動作し得る。しかし、センサノードのサイズ及びセンサノード配置のコストを低減するためにエナジーハーベスティングデバイスが小さい場合、エナジーハーベスティングデバイスは比較的少量のエネルギーのみをハーベストし得、これはデバイスのエネルギー消費を制約する。
【発明の概要】
【0003】
説明される例において、ワイヤレスセンサデバイスが、ワイヤレストランシーバ、ホワイトリスト生成器、及び電力制御ロジックを含む。ワイヤレストランシーバは、ワイヤレスセンサネットワークを介して送信及び受信するように構成される。ホワイトリスト生成器は、ワイヤレスセンサネットワークを介してワイヤレスセンサデバイスと直接的に通信するワイヤレスセンサノードを識別するように、及びワイヤレスセンサデバイスと識別されたワイヤレスセンサノードの各々との間の通信のためにアサインされる時間スロットを識別するように、及び識別されたワイヤレスセンサノード及び対応する時間スロットのリストをつくり維持するように構成される。電力制御ロジックは、リストにおいて提供された識別されたワイヤレスセンサノードに対応する識別された時間スロットに基づいて、各識別されたワイヤレスセンサノードからの伝送の受信のためのトランシーバに電力供給するように構成される。
【0004】
一例において、或る方法が、ワイヤレスセンサネットワークを介してワイヤレスセンサデバイスと直接的に通信するワイヤレスセンサノードをそのワイヤレスセンサデバイスにより識別することを含む。ワイヤレスセンサデバイスと、識別されたワイヤレスセンサノードの各々との間の通信のために、時間スロットがアサインされる。識別されたワイヤレスセンサノード及び対応する時間スロットのリストが、ワイヤレスセンサデバイスによりつくられ、維持される。各識別されたワイヤレスセンサノードからの伝送を受信するためのトランシーバが、リストにおいて提供された識別されたワイヤレスセンサノードに対応する識別された時間スロットに基づいてワイヤレスセンサデバイスにより電力供給される。
【0005】
別の例において、ワイヤレスセンサネットワークが、ワイヤレスに通信するように構成される複数のセンサノードを含む。センサノードの各々は、周期的レシーバアクティベーションを抑制するように構成され、ホワイトリスト生成器及び電力制御ロジックを含む。ホワイトリスト生成器は、ネットワーク初期化インタバルの間、センサノードと直接的に通信する近隣のセンサノードを識別するように、及び、センサノードと識別された近隣のセンサノードの各々との間の通信のためにアサインされた時間スロットを識別するように、及び、識別された近隣のセンサノード及び対応する時間スロットのリストをつくり維持するように構成される。電力制御ロジックは、リストにおいて提供された識別された近隣のセンサノードに対応する識別された時間スロットに基づいて各識別された近隣のセンサノードからの伝送の受信のためのトランシーバに電力供給するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】種々の実施例に従ったワイヤレスネットワークのブロック図である。
【0007】
図2図1のワイヤレスネットワークにおける通信に適したスロット/フレームタイミングの図である。
【0008】
図3図1のワイヤレスネットワークにアクセスするように構成されるワイヤレスデバイスのブロック図である。
【0009】
図4図1のワイヤレスネットワークにおける電力最適化のための方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
無線オペレーションは、バッテリーで動作するワイヤレスセンサネットワークデバイスにおける全電力消費の大部分を消費する。従って、ワイヤレスセンサネットワークデバイスの長寿命を確実にするため、無線利用は、デバイス間の充分な通信を提供する一方で、最小化されるべきである。幾つかの従来のセンサネットワークデバイスは、ビジーウェイト無線リスニングではなく、デューティサイクリング無線リスニングによって無線電力消費を最小化する。デューティサイクル無線リスニングにおいて、無線は、パケットを受信するために短時間の間周期的にアクティブにされる。これに対し、ビジーウェイト無線リスニングでは、無線は継続的に電力供給される。デューティサイクルリスニングを用いることで、無線電力消費が著しく低減され得る。
【0011】
デューティサイクルリスニングを用いる多くのセンサネットワークにおいて、周期的リスニングは電力消費の大部分を占める。これは、パケット伝送がリスニング期間よりもずっと稀である(例えば、1分当り1パケット送信されるなど)ためである。従って、低電力センサネットワークデバイスの寿命を延ばすための付加的な手法が望ましい。
【0012】
幾つかの実施例において、ワイヤレスセンサネットワーク初期化の間、ワイヤレスデバイスが、ネットワークにおける他のデバイスと、デバイスが通信する時間スロット/フレームとを識別する。各デバイスは、他のデバイスと通信するためにそのデバイスの無線が電力供給される時間スロット/フレームを特定するホワイトリストを構築及び維持する。ホワイトリストにおいて特定されたスロット/フレームの間のみ無線に電力供給することにより、ワイヤレスデバイスは、通信が起こり得る時間に無線に電力供給されることを確実にする一方で、その無線の電力消費を実質的に低減し得る。
【0013】
図1は、種々の実施例に従ったワイヤレスネットワーク100のブロック図である。ネットワーク100は、互いにワイヤレスに通信するデバイス102〜114を含む。デバイス102〜114をノードと呼ぶこともある。明確にするため、図1は、幾つかのワイヤレスノードのみを示すが、ネットワーク100は任意の数のワイヤレスノードを含み得る。デバイス102〜114は、制限されたエネルギーを提供する、バッテリー及びエナジーハーベスティングシステムなどの、ソースにより電力供給され得る。ネットワーク100はワイヤレスセンサネットワークであり得、デバイス102〜114の各々は、その環境の1つ又は複数のパラメータを測定し、ネットワーク100を介して測定値を送信する、ワイヤレスセンサデバイス/ノードであり得る。
【0014】
ネットワーク100において、ノード102がコーディネーターとして動作する。コーディネーターノード102は、ネットワーク100のための基地局として機能し得る。ノード104及び106はリーフノードであり、これらは、コーディネーターノード102から、コーディネーターノード102にリーフノード104及び106の各々と直接的に通信させ得る距離に位置する。ノード108は中間ノードであり、これも、コーディネーターノード102から、中間ノード108にコーディネーターノード102と直接的に通信させ得る距離に位置する。
【0015】
ノード102〜114は、制限されたワイヤレス通信レンジを有するので、ネットワーク100における幾つかのノードはコーディネーターノード102と直接的に通信することができない。例えば、ネットワーク100において、ノード110、112、及び114は、コーディネーターノード102からあまりに離れて配置されているため、コーディネーターノード102と直接通信することができない。従って、リーフノード110及び中間ノード112は、中間ノード108と直接的に通信し、中間ノード108を介してコーディネーターノード102と間接的に通信する。リーフノード114は、中間ノード108から、リーフノード114と中間ノード108との間の直接通信を妨げる距離に位置する。従って、リーフノード114は、中間ノード112と直接的に通信し、中間ノード112及び108を介して間接的にコーディネーターノード102と通信する。
【0016】
ノード102〜114は、IEEE802.15.4e TSCH(時間同期チャネルホッピング)及びワイヤレスHARTプロトコルなどの媒体アクセス制御プロトコルに基づいて時分割多元接続(TDMA)手法を用いて通信し得る。ネットワーク100のノードは、TDMAベースのデューティサイクリングのためのロジックを含む。
【0017】
図2は、ネットワーク100における通信に適したスロット/フレームタイミングの図である。図2において、通信時間はスーパーフレーム(又は「フレーム」)202A及び202Bに分けられる。各フレームは時間スロットを含む。図2の例において、各フレームは8つのタイムスロットを含む。他の実施例において、各フレームは異なる数のタイムスロットを含み得る。ネットワーク100において、ノード102〜114は、2つのノード間で通信が開始され得る、アサインされた1つ又は複数のタイムスロットである。例えば、図2において、ノードの第1の対が通信のためのアサインされたタイムスロット2であり、ノードの第2の対が通信のためのアサインされたタイムスロット5である。
【0018】
ノード102〜114は、デューティサイクリングを、図2のTDMAタイムスロット/フレームに適用する。TDMAデューティサイクリングにおいて、各ノード102〜114は、ネットワーク通信のためノードにアサインされたタイムスロット/フレームの間のみ、その無線に電力供給し得るか又はその他の方式でその無線をイネーブルにする。例えば、ノード102及び104が、通信のためのアサインされたタイムスロット2であり得る。従って、ノード102及び104は、フレームのタイムスロット2の間のみこれらのノード間の通信のため関連する無線に電力供給し得る。また、ノードは、通信のためのアサインされた特定のフレームであり得る。例えば、ノード102及び104が、一つおき、二つおき、又は三つおきのフレームなどで通信し得る。そのため、ノード102及び104は、フレーム202Aのタイムスロット2において関連する無線に電力供給し得、フレーム202Bのタイムスロット2において無線に電力供給しない。
【0019】
TDMAデューティサイクリングプロトコルは、利用に基づいて各タイムスロットのタイプを定義し得る。ビーコンタイムスロット及び制御タイムスロットは、2つのタイプのタイムスロットである。ビーコンは、TDMAネットワークの時間同期化情報を含む。時間同期化情報は、新しいデバイスに、それ自体を既存のネットワークに関する事前の知識なしにネットワークに同期化させ得る。また、初期同期化後でも、ビーコンは、デバイスにデバイス間のクロックドリフトを補償させ得る。ビーコンパケットの伝送及び受信の時間は、タイムスロットタイミングを調節するため及びネットワークのTDMAタイムスロット境界との整合を維持するためにデバイスによって用いられる。デバイスがビーコンパケットを受信し同期化情報を得た後、ビーコン受信の主な理由は、デバイス間のクロックドリフトを補償するため、及びタイムスロット変化などのネットワーク構成の変化を検出するためである。クロックドリフトが許容され得るとき、デバイスは、ビーコンタイムスロット上の不要なリスニングを抑制することによって幾つかのビーコン受信をスキップし得る。
【0020】
制御タイムスロットが、新しいデバイスに、ネットワークに加わるため又はネットワークに関連付けられるためにネットワークとパケットを交換させ得る。制御タイムスロットはまた、デバイスに、ネットワークのトポロジーを維持及び更新するためにパケットを交換させ得る。制御タイムスロットは、ネットワークが整定された後は用いられる頻度が減る。制御タイムスロットの利用は、新たなデバイスが、新しいデバイス及びトポロジー更新の関連付け(association)に関してパケット交換のセットをトリガする既存のネットワークに加わりたいときのみ頻繁になる。ネットワークが整定された後、デバイスは、制御タイムスロット上の幾つかの不要なリスニングを抑制し得る。
【0021】
従来のワイヤレスネットワークでは、スロット又はスロットフレームを抑制する/スキップすることが、ネットワークと接続する/関連付けることを試みるノードのための接続セットアップにおける遅延につながり得る。スロットが抑制されるとき、ノードが、関連付け要求フレームを送信し最終的にコーディネーターと接続するためにかなりの時間がかかり得る。ネットワーク100の実施例が、スロット/フレームを抑制するためにTDMAデューティサイクリングを適用する従来のネットワークに比して低減された接続セットアップ時間を提供し、一方で、スロット/フレーム抑制の電力利点も提供する。
【0022】
ネットワーク100は概して静的である。例えば、初期化インタバルの間、ノード102〜114がネットワーク100に加わり、ノード102〜114間の通信経路が確立される。その後、ネットワーク100に対する変化は頻繁ではなくなる。初期化インタバルの間、各ノードが、それが直接的及び間接的に通信する他のノードを識別し、互いのノードとの通信のためアサインされたスロット/フレームタイミングを識別する。識別されたノード及びタイミングに基づいて、各ノードが、通信のためその間無線が電力供給され得るスロット/フレームを定義するホワイトリストをつくり、逆に、無線がその間電力供給されないスロット/フレームを識別する。各ノードは、ネットワーク初期化の後無線電力を制御するためにそのホワイトリストを適用するが、初期化の間スロット/フレーム抑制は成されず、ノード接続時間が低減される。
【0023】
図3は、ネットワーク100において用いるのに適するワイヤレスデバイス102のブロック図である。ワイヤレスデバイス102に関して本明細書に記載される構造及び機能性は、ワイヤレスノード104〜114、及びネットワーク100の任意の他のワイヤレスノードに等しく適用可能である。デバイス102は、ホワイトリスト生成器302、トランシーバ304、電力制御ロジック306、処理及び制御ロジック308、及びアンテナ314を含む。ワイヤレスデバイス102は、明確にするため図3から省略されている種々の構成要素も含み得る。例えば、ワイヤレスデバイスは、デジタル化回路要素及びアナログ信号処理回路要素など、ワイヤレスデバイス102が動作する環境のパラメータを測定するためのトランスデューサ又はセンサを含み得る。
【0024】
アンテナ314は、伝導と電波の形態間で信号を変換する。アンテナ314はトランシーバ304に結合される。トランシーバ304は、レシーバ310及びトランスミッタ312を含む。レシーバ310は、アンテナ314により検出される信号(ワイヤレスチャネルを介して受信される信号など)のための、ダウンコンバージョン、復調、デコーディングなどを提供し、トランスミッタ312は、アンテナ314を介して伝送されるべき信号の、符号化、変調、増幅などを提供する。
【0025】
電力制御ロジック306はトランシーバ304に結合される。電力制御ロジック306は、レシーバ310及び/又はトランスミッタ312がイネーブルされるか否かを制御する信号を生成する。例えば、こういった信号は、レシーバ310及び/又はトランスミッタ312が所与のスロット/フレームにおいて電力供給されるか否かを制御し得る。幾つかの実施例において、電力制御ロジック306は、レシーバ310及び/又はトランスミッタ312への電力のスイッチングを制御し得る。他の実施例において、電力制御ロジック306は、レシーバ310及び/又はトランスミッタ312に提供されるクロック信号の供給及び/又は周波数を制御し得る。
【0026】
ホワイトリスト生成器302は、ワイヤレスデバイス102と通信するネットワーク100のノードを識別するリストを構築及び維持し、通信のためアサインされたスロット/フレームを識別する。このリストに基づいて、ホワイトリスト生成器302は、電力制御ロジック306に電力制御情報を提供する。ホワイトリスト生成器302は、ノード識別ロジック316とスロット/フレーム識別ロジック318とを含み、これらはホワイトリスト320を生成する。ノード識別ロジック316は、ワイヤレスデバイス102と直接的に通信するネットワーク100のノードを識別し、1つ又は複数の中間ノードを介してワイヤレスデバイス102と間接的に通信するネットワーク100のノードを識別する。スロット/フレーム識別ロジック318は、ワイヤレスデバイス102とネットワーク100の他のノードとの間の通信のためにアサインされたスロット/フレームを識別する。ホワイトリスト320は、ノード識別ロジック316及びスロット/フレーム識別ロジック318により識別されたノード及びスロット/フレーム情報を含む。ホワイトリスト320にストアされたスロット/フレーム情報は、レシーバ310及び/又はトランスミッタ312のイネーブルを制御するため電力制御ロジック306に提供される。
【0027】
処理及び制御ロジック308は、ワイヤレスデバイス102のための制御及びデータ処理を提供する。例えば、処理及び制御ロジック308は、ワイヤレスチャネルを介してデータを送信及び受信する際に用いるためのTDMAタイミングを提供し得、また、通信プロトコル処理、トランスデューサデータ処理などを提供し得る。幾つかの実施例において、処理及び制御ロジック308は、プロセッサ、命令及びデータストレージのためのメモリ、クロック及びタイミング回路要素、及び種々のその他の構成要素を含み得る。幾つかの実施例において、ホワイトリスト生成器302は、処理及び制御ロジック308と統合され得る。例えば、処理及び制御ロジックのプロセッサが、そのプロセッサにホワイトリスト生成器302の機能性を実施させる命令を実行し得る。
【0028】
処理及び制御ロジック308において用いるために適するプロセッサは、汎用マイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ、マイクロコントローラ、又は、コンピュータ可読ストレージ媒体からリトリーブされる命令を実行することが可能なその他のデバイスであり得る。プロセッサアーキテクチャは概して、実行ユニット(固定小数点、浮動小数点、及び整数など)、ストレージ(レジスタ及びメモリなど)、命令デコーディング、命令及びデータフェッチングロジック、周辺機器(割り込みコントローラ、タイマー、及びダイレクトメモリアクセスコントローラなど)、入力/出力システム(シリアルポート及びパラレルポートなど)、及び種々のその他の構成要素及びサブシステムを含む。
【0029】
処理及び制御ロジック308において用いるために適するメモリは、本明細書に開示する機能を実施するためにワイヤレスノード102のプロセッサによりリトリーブ及び実行される命令をストアするために適する非一時的(non-transistory)コンピュータ可読ストレージ媒体である。メモリは、揮発性ストレージ(静的又は動的ランダムアクセスメモリなど)及び/又は不揮発性ストレージ(FLASHストレージ及び読み出し専用メモリなど)を含み得る。
【0030】
ホワイトリスト生成器302及び電力制御ロジック306により提供される電力制御機能性は、ネットワーク100におけるワイヤレスデバイス102(又はその役割)、及び/又は、ネットワーク100におけるデバイス102の位置及び接続性により提供される機能性に部分的に基づき得る。
【0031】
直接的接続のシナリオにおいて、コーディネーターノードがリーフノードと直接的に通信する。ワイヤレスデバイス102がネットワーク100におけるコーディネーターであり、制限されない電力を提供するソース(AC電力源など)により電力供給される場合、電力制御ロジック306は、ワイヤレスデバイス102の寿命を延ばすための電力節約が不要であるため、レシーバ310及びトランスミッタ312が継続的に電力供給されることを可能にし得る。ワイヤレスデバイス102がネットワーク100のコーディネーターとして動作し、ワイヤレスデバイス102の電源(バッテリーなど)が、制限された電力を提供する場合、所定のネットワーク初期化インタバル(1日など)の間ホワイトリスト生成器302がホワイトリスト320をつくる。ネットワーク100が安定的であるとき(初期化インタバル満了したか又は所定の時間の間識別される新しいノードがないときなど)、ワイヤレスデバイス102と初期化インタバルの間識別されたノードとの間の通信のためにアサインされたスロット/フレームの間のみレシーバ310及び/又はトランスミッタ312に電力供給することによってレシーバ310及び/又はトランスミッタ312により消費される電力を低減するために、ホワイトリスト320が適用される。例えば、ホワイトリスト320は、通信のためにアサインされないスロット/フレームの間レシーバ310及び/又はトランスミッタ312電力をディセーブルするスロット/フレームスキッピング/抑制を制御するために適用される。幾つかの実施例において、ホワイトリストは、リーフノードがコーディネーターワイヤレスデバイス102に接続された後任意の時間にスロット/フレームスキッッピング/抑制をイネーブルするために適用され得る。ネットワーク初期化の間、ワイヤレスデバイス102は、スロット/フレームスキッッピング/抑制を適用しないことによりネットワーク初期化時間を低減し得る。
【0032】
ワイヤレスデバイス102がネットワーク100においてリーフノードとして動作している場合、ホワイトリスト生成器302は、ワイヤレスデバイス102がネットワークに加わるとき(それがコーディネーターノードとの接続を確立するときなど)ホワイトリスト320をつくり得る。リーフノードとして、ワイヤレスデバイス102は、ネットワーク100に加わった後任意の時間にスロット/フレームスキッッピング/抑制を指示するためにホワイトリスト320を適用し得る。リーフノードとして動作するとき、ワイヤレスデバイス102は、コーディネーターノードが常にオンであると想定し得る。
【0033】
間接的接続のシナリオにおいて、リーフノードが、中間ノードを介してコーディネーターに間接的に接続される。この間接的接続シナリオでは、ワイヤレスデバイス102は、制限されたエネルギー源により電力供給される場合、(直接接続シナリオについて説明したように)コーディネーターとして動作し、また、中間ノードに接続されるリーフノードの識別を(中間ノードから)受け取る。この間接的接続シナリオでは、コーディネーターノードとして動作するワイヤレスデバイス102は、中間ノードがリーフノード識別をワイヤレスデバイス102に提供するまでスロット/フレームスキッッピング/抑制に対してホワイトリスト320を適用しない可能性がある。ワイヤレスデバイス102が中間ノードとして動作する場合、ワイヤレスデバイス102は、直接接続シナリオについてコーディネーターノードがどのように動作するか記載されたものと同様に動作する。ワイヤレスデバイス102がリーフノードとして動作する場合、ワイヤレスデバイス102は、直接接続シナリオについてリーフノードがどのように動作するか記載されたものと同様に動作する。
【0034】
マルチホップ接続のシナリオにおいて、リーフノードが、複数の中間ノードを介してコーディネーターに間接的に接続される。このマルチホップ接続シナリオでは、ワイヤレスデバイス102は、制限されたエネルギー源により電力供給される場合、(間接的接続のシナリオについて説明したように)コーディネーターとして動作する。このマルチホップ接続シナリオでは、コーディネーターノードとして動作するワイヤレスデバイス102は、全ての中間ノードがリーフノード識別をワイヤレスデバイス102に提供するまで、スロット/フレームスキッッピング/抑制に対してホワイトリスト320を適用しない可能性がある。ワイヤレスデバイス102がコーディネーターと別の中間ノードとの間に配置される中間ノードとして動作する場合、ワイヤレスデバイス102は、間接的接続シナリオについてコーディネーターノードがどのように動作するか説明されたものと同様に動作する。ワイヤレスデバイス102がリーフノードのみに対して中間ノードとして動作する場合、ワイヤレスデバイス102は、間接的接続シナリオについて中間ノードがどのように動作するか説明されたものと同様に動作する。ワイヤレスデバイス102がリーフノードとして動作する場合、ワイヤレスデバイス102は、直接接続シナリオについてリーフノードがどのように動作するか説明されたものと同様に動作する。
【0035】
図4は、ネットワーク100における電力最適化のための方法400のフローチャートである。便宜上順次示されているが、示されるアクションの少なくとも幾つかが異なる順に実施され得及び/又は並行して実施され得る。また、幾つかの実施例が、示されるアクションの幾つかのみを実施し得る。方法400のオペレーションの少なくとも幾つかが、非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体からリトリーブされる命令を実行するプロセッサにより実施され得る。
【0036】
ブロック402において、ネットワーク100が初期化しており、ノードが他のノードとの通信を確立することによりネットワーク100に加わる。各ノードが、そのノードが直接的に通信するノード(近隣のノードなど)を識別する。
【0037】
ブロック404において、各ノードが、近隣のノードとの通信を確立しており、ノード間の通信のために時間スロット/フレームがアサインされる。フレーム毎に任意の数の時間スロットが、ノードによる使用のためアサインされ得、全てのフレームより少ないフレーム(交互のフレームなど)が、ノード間の通信のためにアサインされ得る。
【0038】
ブロック406において、ノード間の通信が起こり得る時間スロット/フレームを識別する、及び各時間スロット/フレーム組み合わせに関連付けられるノードを識別する情報を含むホワイトリストを各ノードが構築する。
【0039】
ブロック408において、各コーディネーターノードが、リーフノード、及び中間ノードに直接的に接続される付加的な中間ノードを識別する情報を(コーディネーターノードに直接的に接続される各中間ノードから)受け取る。例えば、コーディネーターノードは、リーフノード、及びコーディネーターノードに間接的に接続される中間ノードのアイデンティティに関する情報を受け取る。同様に、コーディネーターノードとアップストリーム中間ノードとの間に配置される各中間ノードが、リーフノード、及びアップストリーム中間ノードに直接的に接続される中間ノードを識別するアップストリーム中間ノードから情報を受け取り、この情報をコーディネーターノードに転送し得る。各ノードが、そのノードが間接的に接続されるノードに関する情報を(ノードのホワイトリスト320に)付加し得る。
【0040】
ブロック410において、ネットワーク100の各ノードは、どの時間にノードのレシーバ310及び/又はトランスミッタ312が他のノードとの通信のため電力供給されるかを制御するためにホワイトリスト320を適用する。任意選択で、コーディネーター及び/又は中間ノードは、ネットワーク初期化の間ホワイトリストを適用しない。
【0041】
特許請求の範囲内で、説明した例示の実施例に変形が成され得、多くの他の実施例が可能である。
図1
図2
図3
図4