【実施例】
【0074】
次に実施例をもって本発明をより詳細に説明するが、発明はこれらにより、何ら限定されるものではない。
1 (メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体の製造[参考製造例1] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)40g、エチルアクリレート(EA)
(注4)31g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
(注5)27g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)
(注6)4g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を87g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=2:31:27:40(注1)IPA 関東化学株式会社製(注2)V−601 和光純薬工業株式会社製(注3)X−24−8201 信越化学工業社製 (注4)EA 関東化学株式会社社製(注5)HEMA 関東化学株式会社社製(注6)MAPTAC エボニック・デグサ・ジャパン株式会社製,50%水溶液
【0075】
[参考製造例2] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール
(注1)50gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−22−174DX)
(注7)40g、エチルアクリレート
(注4)31g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(注5)27g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド
(注6)4g、イソプロパノール
(注1)170gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を90g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−22−174DX=2:31:27:40(注7)X−22−174DX 信越化学工業社製
【0076】
[参考製造例3] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−22−174ASX)
(注8)40g、エチルアクリレート
(注4)31g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(注5)27g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド
(注6)4g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を83g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−22−174ASX=2:31:27:40(注8)X−22−174ASX 信越化学工業社製
【0077】
[参考製造例4] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)40.4g、エチルアクリレート
(注4)27.3g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(注5)31.3g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド
(注6)2g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を86g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=1:27.3:31.3:40.4
【0078】
[参考製造例5] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール
(注1)50gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)40g、エチルアクリレート
(注4)26g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(注5)30g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド
(注6)8g、イソプロパノール
(注1)120gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を83g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=4:26:30:40
【0079】
[参考製造例6] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)20g、エチルアクリレート
(注4)41.5g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(注5)36.5g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド
(注6)4g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を86g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=2:41.5:36.5:20
【0080】
[参考製造例7] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール
(注1)50gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)50g、エチルアクリレート
(注4)23g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(注5)25g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド
(注6)4g、イソプロパノール
(注1)100gを3〜4時間かけて添加した。次いで、IPAに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を96g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=2:23:25:50
【0081】
[参考製造例8] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)40g、エチルアクリレート(EA)
(注4)31g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
(注5)27g、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド(DADMAC)
(注9)3.34g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を87g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 DADMAC:EA:HEMA:X−24−8201=2:31:27:40(注9)DADMAC 東京化成工業株式会社製,60%水溶液
【0082】
[参考製造例9] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)40g、エチルアクリレート(EA)
(注4)30g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
(注5)27g
、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)
(注6)6g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を89g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、11℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=3:30:27:40
【0083】
[参考製造例10] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)30g、エチルアクリレート(EA)
(注4)35g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
(注5)32g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)
(注6)6g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を88g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、11℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=3:35:32:30
【0084】
[参考製造例11] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)30g、エチルアクリレート(EA)
(注4)36g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
(注5)32g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)
(注6)4g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を88g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、11℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=2:36:32:30
【0085】
[参考製造例12] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)30g、エチルアクリレート(EA)
(注4)37g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
(注5)32g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)
(注6)2g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を90g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、10℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=1:37:32:30
【0086】
[参考製造例13] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−22−174DX)
(注7)30g、エチルアクリレート(EA)
(注4)36g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
(注5)32g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)
(注6)4g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を86g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、11℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−22−174DX=2:36:32:30
【0087】
[参考製造例14] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)40g、エチルアクリレート(EA)
(注4)16g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
(注5)42g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)
(注6)2g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を91g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、30℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=1:16.2:42.4:40.4
【0088】
[参考製造例15] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)40g、エチルアクリレート(EA)
(注4)27g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
(注5)31g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)
(注6)2g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を88g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、15℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=1:27.3:31.3:40.4
【0089】
[参考製造例16] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)20.2g、エチルアクリレート(EA)
(注4)65.7g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
(注5)13.1g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)
(注6)2g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ
込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を87g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、−10℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=1:65.7:13.1:20.2
【0090】
実施例1 本発明品1〜17及び比較品1〜8:毛髪化粧料
表1〜3に示す組成の毛髪化粧料を下記製造方法により調製し、「フレーキングのなさ」、「再整髪性」、「毛髪へのツヤ感の付与」、「ふんわり感」の各項目について、以下に示す評価方法及び判定基準により評価判定し、結果を併せて表1〜3に示した。
【0091】
【表1】
【0092】
【表2】
【0093】
【表3】
【0094】
(製造方法)
A:成分1〜23を均一に混合する。
B:Aをアトマイザー容器に充填し、毛髪化粧料を得た。
【0095】
〔評価項目の評価方法〕
化粧品評価専門パネル20名に、前記発明品及び比較品の毛髪化粧料を使用してもらい、「フレーキングのなさ」、「再整髪性」、「毛髪へのツヤ感の付与」、「ふんわり感」の各項目について、各自が以下の評価基準に従って5段階評価し、更に全パネルの評点の平均点を、小数点1桁目を二捨三入、七捨八入して、0.5ごとに記載した。
【0096】
以下に、本発明の毛髪化粧料を使用した際の評価基準を示す。なお、評価は効果を非常に感じる場合を5点、効果を全く感じない場合を1点として、5段階の評点を記入することで行った。
<評価基準>:フレーキングのなさ
[評価結果] :[評点]
フレーキングが全くない : 5点
フレーキングがあまりない : 4点
フレーキングはややある : 3点
フレーキングがある : 2点
フレーキングが非常にある : 1点
<評価基準>:再整髪性
[評価結果] :[評点]
再整髪性が非常にある : 5点
再整髪性がある : 4点
再整髪性はややある : 3点
再整髪性があまりない : 2点
再整髪性が全くない : 1点
<評価基準>:毛髪へのツヤ感の付与
[評価結果] :[評点]
ツヤ感が非常にある : 5点
ツヤ感がある : 4点
ツヤ感はややある : 3点
ツヤ感があまりない : 2点
ツヤ感が全くない : 1点
<評価基準>:毛髪へのふんわり感の付与
[評価結果] :[評点]
ふんわり感が非常にある : 5点
ふんわり感がある : 4点
ふんわり感はややある : 3点
ふんわり感があまりない : 2点
ふんわり感が全くない : 1点
【0097】
評点の判定基準
[判定] :評点の平均点
◎ :評点4点以上
○ :評点3点以上4点未満
△ :評点2点以上3点未満
× :評点2点未満
【0098】
表1〜表3の結果から明らかなように、本発明品1〜17の毛髪化粧料は、「フレーキングのなさ」、「再整髪性」、「毛髪へのツヤ感の付与」、「ふんわり感」の全ての項目に優れた毛髪化粧料であった。
これに対して、成分(A)を配合せずに製造した比較品1では、「ふんわり感」「毛髪へのツヤ感の付与」が良好ではなかった。成分(B)を配合せずに製造した比較品2、成分(C)を配合せずに製造した比較品3では、「再整髪」が良好ではなく、また「毛髪へのツヤ感の付与」や「ふんわり感」においても満足できるものではなかった。成分(D)を配合せずに製造した比較品4は、「毛髪へのツヤ感の付与」において満足できるものではなかった。また、成分(C)の代わりにグルコースを配合した比較品5は「再整髪性」に優れず、成分(B)の代わりにアニオン性高分子を配合した比較品6〜8は、均一な毛髪化粧料を得ることができなかった。これは、アルギン酸NaやカルボキシメチルセルロースNa等のアニオン性の物質が、成分(A)と製造時に不溶性物質を生成し分離したためである。
【0099】
実施例2 ヘアジェル
(処方) (%)
1 ポリビニルピロリドン 5.0
2 ポリウレタン−14 2.0
3 参考製造例1の(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体 0.5
4 イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.2
5 香料 0.2
6 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.5
7 グリセリン 2.0
8 1,3−ブチレングリコール 2.0
9 ポリエチレングリコール(数平均分子量6000) 2.0
10 ソルビトール 1.0
11 パラオキシ安息香酸エステル 0.1
12 フェノキシエタノール 0.1
13 加水分解ダイズタンパク 0.5
14 グリシン 0.5
15 エタノール 30.0
16 精製水 残量
【0100】
(製造方法)
A:成分4,5,15を均一に混合する。
B:A以外の成分を加熱し、均一に混合する。
C:BとCを混合し、ヘアジェルを得た。
【0101】
実施例2のヘアジェルは、ふんわり感に優れながらも、再整髪性とフレーキングのなさを両立し、さらに毛髪に対してツヤ感を付与することに優れたものであった。
【0102】
実施例3 ヘアスプレー
(処方)
原液 (%)
1 アクリルアミド/ジメチルアミノプロピルアクリルアミド/メトキシ
PEGメタクリレート共重合体 5.0
2 参考製造例1の(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体 1.0
3 ポリエチレングリコール(数平均分子量20000) 3.0
4 ポリエチレングリコール(数平均分子量400) 1.0
5 マルチトール 1.0
6 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 1.0
7 サリチル酸エチルヘキシル 1.0
8 ジメチルポリシロキサン(10cs) 2.0
9 ラベンダー油 1.0
10 イソプロパノール 2.0
11 エタノール 残量
ガス (%)
1 LPG 60.0
2 ジメチルエーテル 40.0
【0103】
(製造方法)
A:成分1〜10を均一に混合する。
B:Aの原液60部に対し、ガス40部をエアゾール容器に充填し、ヘアスプレーを得た。
【0104】
実施例3のヘアスプレーは、ふんわり感に優れながらも、再整髪性とフレーキングのなさを両立し、さらに毛髪に対してツヤ感を付与することに優れたものであった。
【0105】
実施例4 ヘアムース
(処方)
原液 (%)
1 ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体 2.0
2 参考製造例1の(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体 2.0
3 ポリエチレングリコール(数平均分子量1000) 2.0
4 ポリエチレングリコール(数平均分子量2000000) 1.0
5 ソルビトール 1.0
6 プロピレングリコール 1.0
7 ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル 0.2
8 メチルフェニルポリシロキサン 2.0
9 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.2
10 スクレロチウムガム 0.2
11 シア脂 1.0
12 エタノール 2.0
13 精製水 残量
ガス (%)
LPG 100.0
【0106】
(製造方法)
A:成分1〜12を均一に混合する。
B:Aの原液95部に対し、ガス5部をエアゾール容器に充填し、ヘアムースを得た。
【0107】
実施例4のヘアムースは、ふんわり感に優れながらも、再整髪性とフレーキングのなさを両立し、さらに毛髪に対してツヤ感を付与することに優れたものであった。