【実施例】
【0029】
図1は本発明のLEDサインパネルの一実施例の構成を説明する説明図であり、a図は正面図、b図は構成部材を個別に配置した状態の底面図、c図は要部の断面構成を示す説明図である。
図2はLED光源の構成を示した説明図であり、a図は平面図、b図は正面図である。
【0030】
図1のa図に示す通り、本実施例のLEDサインパネル10は、一側方より入射したLED光源の光を対向する他側方へ導く導光板として機能する矩形状の透明な樹脂製のパネル材11を備える。このパネル材11の背面側には、パネル材11の周縁部に沿ってパネル材11の中央部の表示領域17を挟むように対向する2つの短辺部方向に一組の凹溝部12が形成されている。
【0031】
この凹溝部12の深さは均一であり、この凹溝部12の内部にはc図に示す通り、ヒートシンク部13の挿入部14に並設された複数のLED光源16が挿入される。LED光源16は個々のLEDの発光向きが互いに挿入部14のパネル材11の中心部側に向かう方向に配置されている。ヒートシンク部13は熱伝導率が高いアルミニウム製の素材からなる。尚、ヒートシンク部13は光度が高くても熱の発生が比較的少ないLED光源を採用することにより、ヒートシンク部13が存在しない構成としても良い。
【0032】
パネル材11の裏面側の略全面にはLED光源16の側方からの光を前面方向に反射する反射手段として反射板15が備わっている。この反射板15の表面は高い反射を行うように平滑な高輝度の面を備えている。この反射板15は、鏡面状に磨かれた金属板や高輝度で反射する白色のシール材等で構成される。
【0033】
また、この反射板15の表面には、反射板15に入射する入射光及び反射板で反射された反射光を乱反射させるために多数の細溝18が凹溝部12の短辺部に平行に形成されている。尚、これら多数の細溝18は中央部へ向かうほど細溝18間の間隔を短くして配されることにより、両端部のLED光源16からの光を表示領域17全体に均一に反射させるようにしている。
【0034】
また、LED光源16が直接視認されないように、凹部溝12のパネル材11の表側面(溝の底面)にLEDの光を反射させる反射層19が設けられている。この反射層19はLED光源の光の全てを反射させる全反射層であり、パネル材11の表面側、即ち、反射板15の反射面の対向面側からは全反射層19はその周囲が光るために黒い線として認識される。
【0035】
図2に示す通り、
図1のLED光源16は、凹溝部12の互いに対向する短辺部の各々に挿入可能な基板21上に、等間隔で18個の白色LED20が並設して配置されている。このLED光源16については、白色LEDの他にも、電球色LEDを単独又は白色と組み合わせて用いたり、赤色LED、緑色LED、青色LEDの三原色を単独又は組み合わせてLED群に配して用いてもよい。また、光の明るさや色温度を少なくとも2段階で変更するように構成してもよい。例えば、深夜等の弱い光でも認識が容易な状況では、間引いて発光させたり、白色LEDと電球色LEDとの両者を配しておき、深夜では電球色LEDのみを発光させたりすることも可能である。
【0036】
図3は本発明のLEDサインパネルの別の実施例の構成を説明する説明図であり、a図は正面図、b図は構成部材を個別に配置した状態の底面図、c図は要部の断面構成を示す説明図である。
図3に示したLEDサインパネルは、
図1のLEDサインパネルに対してLED光源を保持する凹溝部が直線でなく曲線状としている。
【0037】
即ち、
図3のa図に示す通り、本実施例のLEDサインパネル30は、先の実施例と同様に、LED光源の光を対向する他側方へ導く導光板として機能する矩形状の透明な樹脂製のパネル材31を備える。このパネル材31の背面側には、パネル材31の四隅部にパネル材31の中央部の表示領域37を囲むように1/4円状の凹溝部32が形成されている。
【0038】
この凹溝部32の深さは略均一であり、この凹溝部32の内部には、c図に示す通り、1つのLED光源36が挿入部34に設置された幅狭のヒートシンク部33を複数個均等間隔で保持されている。LED光源36が設けられた個々のヒートシンク部33は熱伝導率が高いアルミニウム製の素材からなり、パネル材31の背面から凹溝部32に挿入される。尚、ヒートシンク部33は光度が高くても熱の発生が比較的少ないLED光源を採用することにより、ヒートシンク部33が存在しない構成としても良い。
【0039】
パネル材31の裏面側の略全面にはLED光源36の側方からの光を前面方向に反射する反射手段として反射板35が備わっている。この反射板35の表面は高い反射を行うように平滑な高輝度の面を備えている。この反射板35は、鏡面状に磨かれた金属板や高輝度で反射する白色のシール材等で構成される。
【0040】
また、この反射板35の表面には、反射板35に入射する入射光及び反射板で反射された反射光を乱反射させるために多数の細溝38がパネル材31の短辺部に平行に形成されている。尚、これら多数の細溝38は中央部へ向かうほど細溝38間の間隔を短くして配されることにより、両端部のLED光源36からの光を表示領域37全体に均一に反射させるようにしている。
【0041】
また、LED光源36が直接視認されないように、1/4円状の凹部溝32のパネル材31の表側面(溝の底面)にLEDの光を反射させる反射層39が設けられている。この反射層39はLED光源の光の全てを反射させる全反射層であり、反射板35の対向面側からは全反射層39は黒い線として認識される。
図3のLEDサインパネル30を前後左右に並べるとパネル材31の四隅は円形状の凹溝部32となり、照明器具としての自由度が高まる。
【0042】
図4は本発明のLEDサインパネルの更に別の実施例の構成を説明する説明図であり、a図は正面図、b図は構成部材を個別に配置した状態の底面図、c図は要部の断面構成を示す説明図である。
図4に示したLEDサインパネルは、
図1及び
図3のLEDサインパネルに対して、LED光源を点状として配置したものとなっている。
【0043】
即ち、
図4のa図に示す通り、本実施例のLEDサインパネル40は、先の実施例と同様に、LED光源の光を対向する他側方へ導く導光板として機能する矩形状の透明な樹脂製のパネル材41を備える。このパネル材41の背面側には、パネル材41の全面に亘って均等な間隔で多数の孔部42が形成されている。
【0044】
この孔部42の深さは略均一であり、この孔部42の内部にはc図に示す通り、皿状の取付け部44上の1つのLED光源46が配されている。LED光源46は光度が高くても熱の発生が比較的少ないLED光源を採用することにより、皿状の取付け部44に直接取付け、パネル材41の裏面に取付ける構成となっている。孔部42は表面に向かうほど面積が大きくなり、LED光源46が直接視認されないように、その表側面(溝の底面)にLEDの光を反射させる反射層49が設けられている。反射層49はLED光源からの光の一部を透過する半反射層であり、その形状は表面側に突状の曲面であり、LED光源46の光を均等に透過するようになっている。
【0045】
パネル材41の裏面側の略全面にはLED光源46の側方からの光を前面方向に反射する反射手段として反射板45が備わっている。この反射板45の表面は高い反射を行うように平滑な高輝度の面を備えている。この反射板45は、鏡面状に磨かれた金属板や高輝度で反射する白色のシール材等で構成される。
【0046】
また、この反射板45の表面には、反射板45に入射する入射光及び反射板で反射された反射光を乱反射させるために多数の細溝48が各LED光源46を中心にした同心円状に形成されている。尚、これら多数の細溝48はLED光源46から離れるほど同心円状の細溝48間の間隔を短くして配されることにより、LED光源46からの光を表示領域47全体に均一に反射させるようにしている。
【0047】
また、半反射層の反射層49のLED光の透過率は、反射板45による反射光と同程度の光を透過するように選択される。これにより、LED光源の存在が遠目から判別し難い効果を奏する。これにより、例えば天井面の全体が均等に光る間接照明を設計することも可能となり、新たな照明器具として利用することができる新たなLED発光構造を得ることができる。