特許第6114283号(P6114283)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6114283閉じられた身体の空気層の中の粒子の減少又は除去に関する改良
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6114283
(24)【登録日】2017年3月24日
(45)【発行日】2017年4月12日
(54)【発明の名称】閉じられた身体の空気層の中の粒子の減少又は除去に関する改良
(51)【国際特許分類】
   A61B 90/00 20160101AFI20170403BHJP
   A61B 18/00 20060101ALI20170403BHJP
【FI】
   A61B90/00
   A61B18/00
【請求項の数】15
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-532464(P2014-532464)
(86)(22)【出願日】2012年9月5日
(65)【公表番号】特表2014-531270(P2014-531270A)
(43)【公表日】2014年11月27日
(86)【国際出願番号】GB2012052172
(87)【国際公開番号】WO2013045886
(87)【国際公開日】20130404
【審査請求日】2015年8月28日
(31)【優先権主張番号】1116889.5
(32)【優先日】2011年9月30日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】512016788
【氏名又は名称】アサラス メディカル インストゥルメンツ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100067541
【弁理士】
【氏名又は名称】岸田 正行
(74)【代理人】
【識別番号】100103506
【弁理士】
【氏名又は名称】高野 弘晋
(74)【代理人】
【識別番号】100180699
【弁理士】
【氏名又は名称】成瀬 渓
(72)【発明者】
【氏名】アモア,フランシス
(72)【発明者】
【氏名】グリフィス,ドミニク
【審査官】 中村 一雄
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/010148(WO,A2)
【文献】 特表2005−525221(JP,A)
【文献】 米国特許第06379427(US,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0018398(US,A1)
【文献】 特開2007−125414(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 90/00
A61B 18/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
体内の処置の間、閉じられた空気層内で粒子の数を除去又は減少する装置(100)であって
体(180)と、
前記筐体の下面に配置され、処置が行われる患者の皮膚に置かれる前記筺体外部の
第一の電極(140)と、
前記患者の前記皮膚を通り抜けて開口の中に挿入され、前記処置が行われる体内の体腔(C)の中に出現することができるように、前記筺体から下方に延びる電気的に絶縁された長尺プローブ(130)と、
前記プローブの自由端に位置する第二の電極(150)と、
前記体腔の中で粒子の局所イオン化(local ionisation)を引き起こすのに十分な電圧を前記第一の電極と前記第二の電極との間に発生させ、それらが前記第二の電極から離れて移動し、その結果、前記閉じられた空気層から又は前記処置の前記場所の周囲で、前記処置の間に発生する粒子の数を除去又は減少させる回路手段(110)と、備える前記装置。
【請求項2】
前記第一の電極は体内の処置が行われている前記皮膚の下の部位に隣接する患者の前記皮膚に配置されるように構成される請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第一の電極は実質的に環状の形状を有する請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記プローブは前記環状の形状の第一の電極の軸(axis)から延びるように構成される請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記プローブの長さは調整可能である請求項1から4のいずれか一つに記載の装置。
【請求項6】
前記回路手段は前記筺体の中に配置される請求項1から5のいずれか一つに記載の装置。
【請求項7】
前記回路手段は前記筺体から離れて配置される請求項1から5のいずれか一つに記載の装置。
【請求項8】
前記第二の電極は実質的にブラシ様(brush-like)の形状を有する請求項1から7のいずれか一つに記載の装置。
【請求項9】
前記第二の電極は繊維型(filament-type)構造を有する請求項1から7のいずれか一つに記載の装置。
【請求項10】
前記回路手段は約30KVまで上昇する電圧を供給するように構成される請求項1から9のいずれか一つに記載の装置。
【請求項11】
前記回路手段は5KVから15KVの間の範囲で電圧を供給するように構成される請求項1から10のいずれか一つに記載の装置。
【請求項12】
前記回路手段は導電体と直接接触することで、又は間接的に電磁誘導によって、再充電することができる再充電可能なバッテリー(170)により電気が供給される請求項1から11のいずれか一つに記載の装置。
【請求項13】
前記回路手段は変圧器及び直接電流整流器(direct current rectifier)を介して、主電力供給装置(mains power supply)により電力が供給される請求項1から11のいずれか一つに記載の装置。
【請求項14】
前記装置はカテーテル(310)を前記患者の前記体腔の中に導入するためのイントロデューサーツール(200)をさらに有する請求項1から13のいずれか一つに記載の装置。
【請求項15】
前記プローブは気密シールを供給するために前記カテーテルの中で固定可能である請求項14に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体に対する医療又は美容処置などの体内の処置の間に発生する煙粒子などの粒子の減少又は除去に関する。
【0002】
本明細書において粒子という単語は、処置が行われ、または処置の前、間、後、局部空気層の中で浮遊する、煙、煙粒子、液滴(droplets)又は他の物質を含むことを意味する。
【背景技術】
【0003】
肉の切除や傷の焼灼の結果として、外科的処置などの処置の間に発生する粒子は処置を行う者の視界を不明瞭にしたり、手術スタッフの健康を害する可能性があるということはよく知られている。一般的に、煙除去方法などの粒子除去方法は、例えば、吸引の後、手術室外部への放出、又は煙粒子のろ過(filtering out)及び空気の再循環によって、煙が物理的に除去される方法を通常含む。しかしながら、実際のところ、これは実現可能ではない可能性があり、単に部分的に達成される可能性もあり、つまり、処置に参加するそれらのものの健康が危険にさらされ、より直接的には、閉じられた空気層中の不要な粒子の存在によって生じる視界不良により、処置を行う者が妨げられるかもしれない。閉じられた空気層は、通常、腹腔鏡手術などの間、人工的に膨張される人体の領域であるかもしれない。腹腔鏡手術では、手術が開始されるのに先立ち、人体の前記領域を膨らませるため、アクセスポート(access port)を介してCO2などの適切な不活性ガスが患者に導入される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
凍結外科(cryosurgery)が使用された場合であっても、単体又は共同で局部空気層(local atmosphere)中に浮遊する霧のように振る舞う凍結ガス、水滴(water droplets)又は他の物質が発生する可能性があり、この場合もまた処置に従事する者の視界を不明瞭にする。WO2011/010148では、粒子をイオン化するために高電圧を使用し、行われる処置の場所から、部分的に又は完全にそれらを除去し、閉じられた空気層内における粒子の減少又は除去をする機器と方法が説明されており、そして、本願発明は工程を単純化することでこの技術がさらに改善され得るという理解に由来する。単純化した工程によって、例えば、手術をうける患者には、要求される処置を行うのにかかる時間を最小限にとどめることが出来る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明の第一の態様によれば、体内の処置の間、閉じられた空気層内で粒子の数を除去又は減少する装置であって、筺体と、前記筐体の下面に配置され、処置が行われる患者の皮膚に置かれる前記筺体外部の第一の電極と、前記患者の前記皮膚を通り抜けて開口の中に挿入され、前記処置が行われる体内の体腔の中に出現することができるように、前記筺体から下方に延びる電気的に絶縁された長尺プローブと、前記プローブの自由端に位置する第二の電極と、前記体腔の中で粒子の局所イオン化(local ionisation)を引き起こすのに十分な電圧を前記第一の電極と前記第二の電極との間に発生させ、それらが前記第二の、電子、放電、電極から離れて移動し、その結果、前記閉じられた空気層から又は前記処置の前記場所の周囲で、前記処置の間に発生する粒子の数を除去又は減少させる回路手段と、を備える装置が提供される。
【0006】
この構成により、当該装置を実質的にポータブルとすることができ、バッテリーを使用可能とするなど大部分を内蔵型とすることができ、プローブや第二の電極などの装置の特定部位をディスポーザブルなどの交換式とすることが可能であり、二次汚染に対する可能性を引き上げることなく、同一の装置を異なる患者に安全に使用することができる。そのような装置は、使用の間の無菌を保障するために、それに対する繰り返される滅菌サイクルを行えるような手段で構成される。そのため、本願発明は筺体を有するのに適しており、筺体は体内の処置が行われている皮膚の下の部位に隣接する、患者の皮膚に配置されるように構成され、使いやすい環状又は他の適切な形状とすることができる第一の電極を備え、開口部の中に挿入されることが可能であり、患者の皮膚を通り抜けて処置が行われる部位の周囲の患者の体の中の人工的に膨張される局部空気層(local atmosphere)の中に出現できるように、それ自身が環状体の軸(axis)から使いやすく延びるプローブを有し、プローブの長さは使いやすく調整可能又は第二の電極が人体のどの部位にも直接接触しないように選択される。結果として、閉じられた空気層のイオン化された粒子は、その後、処置が行われている際に、継続的に第二の電極から離れて移動し、その結果、処置を行う者に対して最良の視界を保障又は少なくとも改善する。
【0007】
イオン化電圧を発生する手段は使いやすく筺体の中にあるがそれは代わりにそこから離れて発生されることが出来、電池式とすることに代えて電気の幹線から電気を供給することが出来る。
【0008】
第二の電極は、使いやすいどんな形状とすることもできるが、特に、周囲における粒子のイオン化をすぐに改善するために、相対的に大きい表面積を提供するブラシ様(brush-like)とすることができる。
【0009】
第二の電極は、代替的にどんな繊維タイプ(filament-type)の構造からも形成されることができる。
【0010】
体腔の中で粒子の局所イオン化(local ionisation)を引き起こすのに十分な電圧を前記第一及び第二の電極の間に発生する回路手段は、約30KVまで上昇する電圧を供給することができるが、好ましくは5KVと15KVとの間である。
【0011】
回路手段は、導電体と直接接触することで、又は間接的に電磁誘導によって、再充電することができる再充電可能なバッテリーにより、電気が供給される。
【0012】
当該装置はさらに、患者の体腔の中にカテーテルを導入するために針が使用され、その後取り除かれるように、カテーテルの径よりも一般的に小さい径のテーパーする固い針などのイントロデューサーツールを備えることができ、カテーテルはとがった先からその上にマウントされ、しかしプローブの径よりも大きく、第二の電極を伴う。前記プローブは前記カテーテルの中で気密シールを供給するように固定されており、そのため、空洞を膨らませるために使用するガスの意図的でない損失を抑制する。
【0013】
本願発明の態様によれば、体内の処置の間、閉じられた空気層内で粒子の数を除去又は減少する方法であって、いずれかの要求される順序において、本願発明の第一の態様及びその変形に一致する装置を供給する工程と、前記第一の電極が電気的に患者の皮膚に接続されるように、体内の処置が行われる患者の体に対してそれを配置する工程と、前記第二の電極を前記閉じられた空気層に挿入する工程と、その後、その中で粒子をイオン化し、それらが前記第二の電極から離れて移動し、その結果、すべての分子の数または減少した分子の数で前記処置が可視化されて行われることを可能とする工程と、を有する前記方法が提供される。イオン化は負極コロナによって作られることが最も好ましく、陽極コロナも同様に使用することができるが、粒子の洗浄効果が低い可能性がある。
【0014】
本願発明はいろいろな方法で行われることができ、単に例として、ある実施様態に関して記載する。記載は添付の図面に基づいて作成される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本願発明の装置を使用したときの略図を示す。
図2図1に示す装置に電力供給する簡易回路を示す。
図3図1に示す装置の透視図を詳細に示す。
図4図3に示す装置の底面図を示す。
図5図6のプローブカテーテルとともに使用するのに最適なカテーテルイントロデューサーツールを示す。
図6図5のイントロデューサーツールとともに使用されるプローブカテーテルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
まず図1について説明する。そこには、患者Pの体腔Cの部位から煙粒子Sを、例えばその部位で体内の外科的処置が行われている間に除去するために使用される粒子除去装置100が示される。装置100は、再充電バッテリー形式のDC電源170によって駆動される電極A、Bを有する高電圧回路110を備えるシリンダー形(cylindrical)の筺体180を有する。しかしながら、電源は代わりに非再充電型のバッテリーとすることもでき、又は変圧器及び電気の幹線に接続可能又は接続される連携するDC整流器(DC rectifier)の形をとることもできる。
【0017】
筺体180の底面は、環状であり、示される位置に第一の電極140があり、患者Pの外皮に置かれ、実際は、それらの間の導電性を改善するために、電気的に導電なゲルが患者又は第一の電極140に塗布され得る。
【0018】
筺体180から中心の下方に伸びるのは、回路110の極Bに電気的に接続されるブラシ様の第二の電極150を自由端に有する管状の絶縁プローブ130である。
【0019】
次に、図2について説明する。そこには、粒子除去装置100に電気を供給する簡易高電圧回路が示されており、患者Pとの接触を介して第一の電極140と第二の電極150との間に存在する高電圧、弱電流、電場を引き起こすのに十分な、極Aと極Bとの間に要求される高い電圧に電圧を増大するために低電圧DC源が使用され、結果として、その領域で粒子のイオン化を、それらが第二の電極150から離れて移動するように、引き起こす。それらの粒子は体の表面に集まることができ、処置が完了した時点でその後取り除かれる。
【0020】
図3及び図4は、それぞれ装置100の上部及び下部の透視図を示す。図3では、筺体180の上部の表面は、例えばバッテリー170の充電状態や高電圧回路110の機能(functioning)を含む、装置のステータスを示す弓状のディスプレイ182を有する。ディスプレイ180の反対側には、装置の作動、停止及び要求に応じてそれをテストするための一組のコントロール184がある。
【0021】
図4は、どのように環状の第一の電極140が筺体180の下面の周囲に位置しているか示し、空洞C内の閉じられた空気層が記載されるように実質的に粒子フリー(particle-free)な状態に保持されることできるように、患者Pの体を介して第一の電極140と第二の電極150との間で粒子のイオン化を改善するための、ブラシ様であるという理由で、相対的に大きい表面積を提供する第二の電極150もまた示す。
【0022】
図5は、硬い柄(solid stem)201と、一端のつまみ(finger grip)202と、他端の鋭くとがった先(sharp point)203とを有する針の形状であるプローブカテーテルイントロデューサーツール200を示す。図6に示されるプローブカテーテル310は管状の柄部311とじょうご状上端部(funnel-shaped upper end)312と尖っていない下端部(blunt lower end)320とを有する。
【0023】
この構成により、カテーテル310がイントロデューサーツール200の上にマウントされることができ、それは患者Pの腹部の壁などの外壁に穴をあけるために使用され、その後プローブ130の自由端を受けるための場所にカテーテル310を残してツール200が取り除かれ、そのため、第二の電極150がじょうご312を介して、プローブ130及び第二の電極150がカテーテル310の下端側320から体腔C内に出現する。
【0024】
イントロデューサーツール及び/又はカテーテルの外径は、それが取り除かれたときの手術後の縫合を不要にするため、小さいものが好ましく、例えば、5mm以下が好ましい。膨張する体腔からガスが漏れることを抑制又は防止する実質的に気密なシールを形成するため、プローブ130の外表面は、カテーテルの内表面に対して、シール可能であることが好ましい(例えば、Oリングシール、レバーロック、又はほかの同様の手段を使用した、その丈のいくつかの部位のタイトな締り嵌め(interference fit)によって)。
【0025】
カテーテルの長さ及び/又はプローブの長さは調整可能である事が好ましく、どれ位プローブが体内に挿入されたのかを使用者が測定できるように、深さ測定器(depth indicators)を備えることができる。腹腔鏡や内視鏡などの手術可視化装置(surgical visualisation instrument)を使用して、手術の処置の間に、その深さを確定することができるように、深さ測定器(depth indicators)はプローブ130の外部において可視であることが好ましい。
【0026】
プローブの深さ/位置を一時的に固定するように、カテーテルと関連しプローブを固定するためのカテーテル留め具を備えることができる。プローブの深さ及び/又は位置が患者の体に対して固定できるように、カテーテル留め具もまた患者の体に固定可能とすることもできる。
【0027】
本願発明の一様態をただ記載し、説明した。そして、ほかの様態や、変更、追加、省略が本願発明の範囲内において可能であることは容易に明白である。
【0028】
筺体180の中に収容されるバッテリー170を示したが、回路110に電気を供給する手段がほかの位置に備えられていても評価されるだろう。バッテリー170を筺体180から取り除くことを可能としてよい。この改良では、充電端末に晒す必要なく、装置100をクレイドルに設置して再充電されることができるように、バッテリー170を誘導リンク(inductive link)を介して充電可能とすることができるが、他に健康上のリスクをもたらす可能性がある。装置100は消耗品にすることができ、この場合、再充電可能なバッテリーを使用する必要がない。容量タイプの蓄電装置(capacitive type electrical storage)もまた、バッテリー蓄電(battery electrical storage)に替えて又は同様に使用することができる。
【0029】
請求項の範囲内で他の改良が可能である。例えば、高電圧発生源を外界から絶縁し、上述した2つの電極のみを外部から接続可能とすることも予想される。これは装置のより安全な作動を許容し、電気ショックの機会を減らす。本出願に記載される実施態様は、第一の電極140が取り付けられる筺体180に第二の電極150を直接備え付けられるものとして記載した。しかしながら、そのような第二の電極150の備えつけは、筺体180から取り外し可能とするものが、永久的にそれに固定されるよりも、評価されるだろう。そして、これは、適切な電気的なコネクターと絶縁性の第二の電極とともに使用するためのレセプタクル(receptacle)とを使用することで達成される。さらに、筺体180と第一の電極140を第二の電極150の挿入される位置から少し距離の離れた無菌の手術領域の位置に設置することを外科医に許容するために、短い電気的ケーブルを配置することができる。
【0030】
ブラシ様の第二の電極150は「毛(bristle)」の構成を有し、約100ミクロンの細さを超える金属の毛は針のように振る舞い、体腔内で使用された場合、その結果内臓を指してしまう可能性があるため、それぞれのサイズは注意深く選択される。同様に約50ミクロン以下の細さの毛はあまりに脆弱である傾向があるため、約75ミクロンの毛が理想的である。しかしながら、10から100ミクロンの毛が条件を満足するものである。毛の数は煙の洗浄の割合に大きく影響せず、わずか10の毛で十分に機能することが発見された。しかしながら、有益で、頑丈で、効果的な電極のためには、上述したサイズの毛であり、約40の数の毛が使用される。他の原料も適切ではあるが、医療用のステンレススチールから製造されたとき、毛はよく機能することが発見された。
【0031】
本願発明の装置及び方法は、医療又は美容の処置を行う患者の部位の例えば煙粒子の除去又は減少という最終的な目的を有する要求に応じて変更可能であり、それによって、本願発明の装置及び方法なしの場合より、より少ない粒子しかその部位に存在しないことによる結果として、処置を行うものはよりよい視野が提供される。
【0032】
本特許出願はWO2011/010148を考慮して説明されており、その開示は言及によりこの中に組み込まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6