特許第6114466号(P6114466)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6114466試験管グリッパー及びこれを含む試験管準備装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6114466
(24)【登録日】2017年3月24日
(45)【発行日】2017年4月12日
(54)【発明の名称】試験管グリッパー及びこれを含む試験管準備装置
(51)【国際特許分類】
   B25J 15/08 20060101AFI20170403BHJP
   B01L 9/06 20060101ALI20170403BHJP
   G01N 35/04 20060101ALI20170403BHJP
   B65C 3/16 20060101ALI20170403BHJP
【FI】
   B25J15/08 B
   B01L9/06
   G01N35/04 G
   B65C3/16
【請求項の数】8
【全頁数】37
(21)【出願番号】特願2016-508857(P2016-508857)
(86)(22)【出願日】2014年4月9日
(65)【公表番号】特表2016-527089(P2016-527089A)
(43)【公表日】2016年9月8日
(86)【国際出願番号】KR2014003071
(87)【国際公開番号】WO2014171665
(87)【国際公開日】20141023
【審査請求日】2015年10月16日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0041052
(32)【優先日】2013年4月15日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2013-0041054
(32)【優先日】2013年4月15日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2013-0041056
(32)【優先日】2013年4月15日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】515285464
【氏名又は名称】エナジウム リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000280
【氏名又は名称】特許業務法人サンクレスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カン チョンフン
(72)【発明者】
【氏名】リー カンヒ
(72)【発明者】
【氏名】パク サンチュン
【審査官】 佐々木 一浩
(56)【参考文献】
【文献】 特表2011−514867(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 15/08
B01L 9/06
B65C 3/16
G01N 35/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パレット10の孔11に下端部が挿入された試験管2を把持してパレット10から分離移送させる試験管グリッパーにおいて、
ベース板254;
前記ベース板254と連結されるグリッパー本体330;
前記グリッパー本体330に対して上下移動が可能になるように構成されるフィンガー固定ブロック340;
前記フィンガー固定ブロック340を上下移動させる上下駆動部350;及び
前記フィンガー固定ブロック340に結合され、フィンガー固定ブロック340と一緒に連動して上下移動し、下降時に試験管を内部に収容できるように対向する把持端が互いに離隔され、上昇時に内部に収容された試験管を把持するように当該対向する把持端が互いに近接して移動するように構成されるフィンガー360;を含み、
前記試験管2の把持及び分離動作中に発生する試験管2の前後方向の反力に対して前記グリッパー本体330がベース板254を中心に前後方向に回転可能に構成される一方で、前記試験管2の把持及び分離動作中に発生する試験管2の左右方向の反力に対して前記フィンガー360がフィンガー固定ブロック340を中心に左右方向に回転可能に構成され、
前記グリッパー本体330は、ベース板254に対して前後方向に回転可能に連結され、自重によって回転軸を中心として回転して垂直位置を維持するように構成され、
前記グリッパー本体330とベース板254を連結し、前記回転軸を中心としてグリッパー本体330を前方に加圧して回転させる第1リターンスプリング325を含む試験管グリッパー。
【請求項2】
前記フィンガー360は、
前記フィンガー固定ブロック340と連結される第1固定片371と、前記第1固定片371から延長形成される第1把持端373が設けられる第1フィンガー370;
前記フィンガー固定ブロック340と回転可能に結合される第2固定片381と、前記第2固定片381から前記第1把持端373を対向するように延長形成される第2把持端383が設けられる第2フィンガー380;及び
前記第1フィンガー370と第2フィンガー380を連結し、前記第1把持端373と第2把持端383が互いに近接するように加圧する第2リターンスプリング390を含むことを特徴とする請求項1に記載の試験管グリッパー。
【請求項3】
前記グリッパー本体330には、
前記第1、第2フィンガー370、380が最大に下降した場合、第2固定片381に形成された突出支持端387と接触し、第1把持端373から第2把持端383を離隔させ、前記第1、第2フィンガー370、380が上昇時に第1把持端373に向けて第2把持端383を徐々に近接させる傾斜ガイド部3328を含む把持連動用ガイド3325が形成されることを特徴とする請求項2に記載の試験管グリッパー。
【請求項4】
前記第1固定片371は、前記フィンガー固定ブロック340から左右方向に回動可能に連結構成され、
前記フィンガー固定ブロック340と連結される第1固定片371の外周面には、第1フィンガー370の左右方向の回動を制限する第1、第2支持面3710、3712が設けられることを特徴とする請求項2に記載の試験管グリッパー。
【請求項5】
前記グリッパー本体330は、
前記ベース板254と連結される上部固定台331;
前記上部固定台331から下部に離隔され、前記フィンガー360の下降移動を制限する下部固定台333;及び
前記上部固定台331と下部固定台333を連結し、前記フィンガー固定ブロック340の上下移動を案内する連結ハウジング332;を含み、
前記フィンガー360に把持され、パレット孔11から分離された試験管の高さを感知する試験管高さ感知センサーを含むことを特徴とする請求項1に記載の試験管グリッパー。
【請求項6】
多数個の試験管2が垂直な状態に収容される左・右側収容部110A、110Bが上部に設けられ、前記左・右側収容部110A、110Bの間には、試験管2が貫通して移動する1つ以上の案内孔115が形成されたフレーム100;
前記フレーム100に設置され、前記左・右側収容部110A、110Bに収容された試験管2を前記案内孔115に移送させるグリッパー移送ユニット200;
前記グリッパー移送ユニット200に結合され、前記試験管2を把持するかまたは分離させるグリッパー300;及び
前記案内孔115の下方に配置され、前記案内孔115を貫通して移送された試験管2を支持するホールディング部材420により第1位置P1を維持する試験管2の周りにラベルを付着し、ラベルが付着された試験管2が外部に突出されるように、ホールディング部材420は、スイングモーター426と連結された回転軸425を中心に回転して、試験管2を第2位置P2に回転移動させながら外部に排出させるラベリングユニット400;を含み、
前記グリッパー300は、請求項1〜5のいずれか1項に記載のグリッパーである、試験管準備装置。
【請求項7】
前記フレーム100は、
前記グリッパー移送ユニット200が設置される上部フレーム110と、前記ラベリングユニット00が設置される下部フレーム150が層を成して配置され、
前記試験管準備装置は、
前記案内孔115を遮断させて内部に流入された試験管2を待機させるローディング手段120を含んで構成することを特徴とする請求項6に記載の試験管準備装置。
【請求項8】
前記グリッパー移送ユニット200は、
前後方の両端が前記フレーム100に対して左右方向に移動可能に結合されるガントリーブロック214を具備する左右移送部210;
前記ガントリーブロック214に対して前後方向に移動可能に結合される前後移動ブロック232を具備する前後移送部230;及び
前記前後移動ブロック232に対して回転可能に結合されるベース板254を具備する回転移送部250;を含み、
前記ベース板254と連結されたグリッパー300を前記左・右側収容部110A、110Bに対して左右方向X及び前後方向Yに移送させる一方で、前記左・右側収容部110A、110Bに向けるように回転させ、
前記回転移送部250は、
前記左側収容部110Aと前記右側収容部110Bとの間を往復して回転するように構成されることを特徴とする請求項6に記載の試験管準備装置。





【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試験管グリッパー及びこれを含む試験管準備装置に関し、特に病院、研究所、大学などで扱われる試験管に各種関連情報が印字されたラベルを付着して提供する試験管準備装置、及びパレットに挿入整列されている試験管の分離と移動を迅速且つ精密に行うことができる試験管用グリッパーに関する。
【背景技術】
【0002】
血液、動・植物の見本、化学物などの各種サンプルを保管するためには、一側が詰まった長い管形態の試験管が使用される。
【0003】
このような試験管は、内部に収納されたサンプル情報が記入されたラベルを付着した状態で使用することによって、作業の効率を高めるようにしている。
【0004】
特に、病院のように、多数の採血管試験管を扱う場合には、手作業に依存するものではなく、自動化ラベル工程が既に具現化されている。
【0005】
これと関連して、本発明の出願人は、韓国登録特許第0866410号を通じて試験管準備装置を提示したことがある。
【0006】
韓国登録特許第0866410号に掲示された試験管準備装置は、多数個の試験管が保持される収容部;該収容部の上部に配置され、X−Y平面及び昇降移動しながら収容部に積載した試験管をクランピングするか、またはアンクランピングする移送部;該移送部の下方に配置され、移送部から落下式に移送された試験管の周りにラベルを付着するラベル取付部;及び該ラベル取付部の下方に配置され、ラベル取付部でラベル付着が完了した試験管を下方に落下させて離脱させる排出部とを含んで構成している。
【0007】
このような従来の試験管準備装置は、2層構造の収容部と、各収容部の上部に配置される移送部と、ラベル取付部と、排出部とが全体的に4個の層を成しながら配置されていて、多数個の収容部と移送部を利用して多様な種類の試験管に対するラベリング作業を効率的に行うことができるという利点はあるが、全体的に大きく、重さが重く、装置の移動性が低下し、試験管を使用するユーザや設置環境に対して互換性に劣るという問題があった。
【0008】
また、従来の試験管準備装置は、多層構造を成す収容部ごとに移送部も多層構造を成しているため、装置の製作費用が増加し、生産性が劣る問題が発生した。
【0009】
試験管は、一般的に、内容物の確認が容易となるように、透明なガラスあるいは樹脂材質で製作される。
【0010】
特に、病院のように、多数の試験管(採血管)を扱う場合には、手作業に依存するものではなく、自動移送システムを利用して効率を高めるようにしている。
【0011】
前記のような試験管移送システムには、例えば試験管収集部、洗浄部、ラベリング部、検査部、移送コンベヤーなどの各領域に試験管を移送させるための移送ユニットが適材適所に配置されている。また、移送ユニットの出力端には、試験管を把持(Holding)するグリッパーが設けられる。
【0012】
一般的に、移送ユニットとして、1つ以上の直線(Linear)駆動部、多関節ロボットなどが設けられることがある。
【0013】
なお、図に示されたように、試験管2は、流通及び管理が容易となるように、まるで卵板のように、多数個の孔11が形成されたパレット10に下端部が挿入された状態で保管管理される。
【0014】
このようにパレット10に設けられた孔11に挿入整列された試験管2を1つずつ分離移動させるためには、グリッパー移送ユニットを利用してグリッパーを試験管2に移動させ、その後、グリッパーの把持フィンガー(把持端)を利用して試験管2の両側面を加圧する形態で把持し、このように試験管がグリッパーに把持された状態でグリッパー移送ユニットを上昇させることによって、パレット10の孔11から試験管2を分離させる構造がある。
【0015】
結局、このような構造の従来の試験管グリッパーには、試験管を挟んで把持フィンガー(把持端)を縮めるか、離隔させることができる駆動手段のみを設けることによって、グリッパーのコンパクトで且つ単純設計が容易であるが、パレットの孔から試験管を上昇させて分離するための上昇駆動部をグリッパー移送ユニットに付加的に構成しなければならないので、グリッパーが設置される移送ユニットが相対的に複雑になり、大きくなる傾向が発生し、グリッパーの把持動作と移送ユニットの上昇動作が互いに独立して行われるので、移送ユニットの制御も複雑になり、何よりも把持動作と上昇動作が順次に行われるので、1つの試験管を分離移動させるのに必要な時間が多くなるという問題点がある。
【0016】
このような問題を解消するために、本発明の出願人は、韓国登録特許第0866410号の試験管準備装置を提示したことがある。
【0017】
韓国登録特許第0866410号に掲示されたグリッパーの構成を見れば、グリッパー本体;前記グリッパー本体に対して上下移動が可能になるように構成されるフィンガー固定ブロック;前記フィンガー固定ブロックを上下移動させる上下駆動部;一端が前記フィンガー固定ブロックに固定結合される固定フィンガー;及び一端が前記フィンガー固定ブロックに回転可能にヒンジ結合される移動フィンガーが設けられる。この際、前記移動フィンガーは、前記固定フィンガーに向けて加圧状態を維持するようにリターンスプリングによって弾力的に設置されていて、前記グリッパー本体の下端部には、前記移動フィンガーの他端に設けられた突出支持端と接触する傾斜ガイドが設けられている。
【0018】
結局、このような構造の従来グリッパーは、上下駆動部の作動によって固定フィンガーと移動フィンガーがグリッパー本体の下端に位置するとき、移動フィンガーの突出支持端が傾斜ガイドに支持され、試験管を内部に収容できるように固定フィンガーと移動フィンガーが互いに離隔され、上下駆動部の作動によって固定フィンガーと移動フィンガーが上昇すると同時に、前記移動フィンガーの突出支持端が傾斜ガイドから回避されながら、リターンスプリングの復元力によって試験管を加圧する把持動作が実現されるようにしている。
【0019】
しかし、一般的に、パレットの孔に下端部が挿入された試験管は、正確な垂直状態を維持せず、少し斜めに傾いた状態を維持する場合があり、これは、パレット孔が不良であるか、あるいはパレット孔に試験管を挿入するとき、孔に正確に挿入されない場合に頻繁に発生することがある。
【0020】
このようにパレット孔に挿入整列された試験管が斜めに傾いて位置する場合、移送ユニットを利用して試験管に向けてグリッパーを前進させる過程で、試験管とフィンガーが衝突する現象が発生するようになり、もし、従来、フィンガー固定ブロックに固定された固定フィンガーに試験管が衝突するようになる場合には、パレット孔に挿入された試験管が倒れて、把持及び分離動作を行うことができない状況をもたらすか、さらには、試験管が破損される現象が発生することがある。
【0021】
比較的傾いた状態を維持する試験管は、下端部に比べて上端部で大きい勾配誤差を発生するようになり、韓国登録特許第0866410号に掲示されたグリッパーの場合、フィンガーが試験管の下端部に向けて前進移動する構造を成しているので、初期移送ユニットによって衝突なしに容易に移動を実現することができる。
【0022】
しかし、その後、試験管の上端部にフィンガーが上昇するうちに、試験管の上端部で相対的に大きい勾配誤差が発生することによって、把持動作で誤作動が発生する恐れがある。
【0023】
また、もし、パレットの孔に試験管の下端部が強く圧入されている場合には、試験管を把持した状態でグリッパーを上昇させる中に、パレット孔と試験管との間に強い摩擦力に起因して試験管を把持していたフィンガーがスリップし、試験管が正確に分離されない場合が発生する。
【0024】
このようにフィンガーが試験管からスリップする問題を解決するために、移動フィンガーを加圧しているリターンスプリングの弾性係数を高く設定するなど、フィンガーの強い把持力を実現する場合には、むしろ強い把持力に起因して試験管が歪むか、または割れるなどの問題が発生することがある。
【0025】
フィンガーの強い把持力を実現するための他の方式として、固定フィンガーと移動フィンガーとの間の距離を狭く設定してもよいが、この場合にも、同様に、強い把持動作によって試験管の損傷問題が発生するだけでなく、初期移送ユニットによって試験管に向けて前進するうちに、固定フィンガーと移動フィンガーとの間の空間が狭いため、前述したように、試験管と容易に衝突してしまい、これを克服するためには、多数のセンサーを付着しなければならないなど、精密制御を具現するための他の方案が講究されなければならない。
【0026】
本発明の出願人は、前記のようなラベリング装置を含む試験管移送システムの1つの種類として、韓国登録特許第0866410号の試験管準備装置を提示したことがある。
【0027】
韓国登録特許第0866410号に掲示されたラベリング装置の構成を見れば、移送ユニットから落下式に分離される試験管を内部に流入する停車空間部がフレームに設けられ;前記停車空間部に収容された試験管の周りに近接して配置され、試験管を回転させる駆動ローラーが固定設置され;試験管を挟んで前記駆動ローラーの反対側に配置され、前記駆動ローラーに向けて試験管を密着させる1つ以上の加圧ローラーが設置され;前記停車空間部の下方に配置され、ラベル付着が完了した試験管を下方に落下させる開閉カムが設置構成されている。
【0028】
結局、このような構造のラベリング装置は、上部に落下式に挿入される試験管が停車空間部に挿入した後、駆動ローラーに向けて加圧ローラーを移動させて、駆動ローラーと加圧ローラーとの間に試験管を密着固定させ、その後、駆動ローラーを回転させながら試験管の周りにラベルを付着するようになる。その後、試験管の下端を閉鎖している開閉用カムを開いて、ラベルが付着した試験管を下方に落下させて排出させる構造を成すようになる。
【0029】
このように韓国登録特許第0866410号に掲示されたラベリング装置は、ラベリングが行われた試験管をラベリング装置の下方に排出する構造を成しているので、ラベリング装置を中心に上部と下部に移送ユニットが積層構造で設計されなければならず、設置互換性に劣る問題がある。
【0030】
また、韓国登録特許第0866410号に掲示されたラベリング装置は、ラベルを側方に移動させるための別途の側方吐出手段を考慮してみるとしても、ラベル付着がなされる試験管の挿入空間の左側には、駆動ローラーを回転させるための駆動部が干渉され、右側には、加圧ローラーを加圧させるための駆動部が干渉され、試験管の吐出方向の変更のための構造変更が容易でなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0031】
本発明が解決しようとする課題は、試験管準備装置に必須に隋伴される構成である収容部、移送部、ラベル取付部の空間配置及び各部の構造を改善することによって、コンパクトであり、且つ軽量化、移動性に優れた試験管準備装置を提供することにある。
【0032】
本発明が解決しようとする他の課題は、収容部、移送部、ラベル取付部、及び吐出部の空間配置及び各部の構造を改善することによって、ラベリング付着作業だけでなく、試験管の把持、移送、及び吐出など試験管をより迅速に且つ精密にハンドリングできる試験管準備装置を提供することにある。
【0033】
本発明が解決しようとするさらに他の課題は、収容部に対して前後、左右方向に傾いて位置不良を維持しているか、あるいは収容部に対する試験管挿入形態と関係なく、誤作動なしに迅速に且つ安全に試験管の把持及び分離動作を実現することができる試験管準備装置を提供することにある。
【0034】
本発明が解決しようとするさらに他の課題は、パレットの孔に挿入整列されている試験管を迅速正確に分離移動させることができる試験管用グリッパーを提供することにある。
【0035】
特に、パレット孔に対して前後、左右方向に傾いて位置不良を維持しているか、あるいはパレット孔に対する試験管挿入形態と関係なく、誤作動なしに迅速に且つ安全に試験管の把持及び分離動作を実現することができる試験管用グリッパーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0037】
前述した課題を達成するための本発明は、多数個の試験管2が垂直した状態に収容される左・右側収容部110A、110Bが上部に設けられ、前記左・右側収容部110A、110Bの間には、試験管2が貫通して移動する1つ以上の案内孔115が形成されたフレーム100;
【0038】
前記フレーム100に設置され、前記左・右側収容部110A、110Bに収容された試験管2を前記案内孔115に移送させるグリッパー移送ユニット200;
【0039】
前記グリッパー移送ユニット200に結合され、前記試験管2を把持するか、または分離させるグリッパー300;及び
【0040】
前記案内孔115の下方に配置され、前記案内孔115を貫通して移送された試験管2の周りにラベルを付着するラベリングユニット400;を含んで構成されることを特徴とする。
【0041】
この際、前記フレーム100は、前記グリッパー移送ユニット200が設置される上部フレーム110と、前記ラベリングユニット300が設置される下部フレーム150が層を成して配置される。
【0042】
また、前記案内孔115を遮断させて、内部に挿入された試験管2を待機させるローディング手段120を含んで構成することができる。
【0043】
また、前記グリッパー移送ユニット200は、前後方の両端が前記フレーム100に対して左右方向に移動可能に結合されるガントリーブロック214を具備する左右移送部210;前記ガントリーブロック214に対して前後方向に移動可能に結合される前後移動ブロック232を具備する前後移送部230;及び前記前後移動ブロック232に対して回転可能に結合されるベース板254を具備する回転移送部250;を含み、前記ベース板254と連結されたグリッパー300を前記左・右側収容部110A、110Bに対して左右方向X及び前後方向Yに移送させる一方で、前記左・右側収容部110A、110Bに向けるように回転させるように構成されることができる。
【0044】
また、前記回転移送部250は、前記左側収容部110Aと前記右側収容部110Bとの間を往復して回転するように構成することができる。
【0045】
本発明の試験管グリッパーは、パレット10の孔11に下端部が挿入された試験管2を把持してパレット10から分離移送させて、
【0046】
前記グリッパー300は、ベース板254;前記ベース板254に連結され、前記グリッパー移送ユニット200に回転可能に連結されるグリッパー本体330;前記グリッパー本体330に対して上下移動が可能になるように構成されるフィンガー固定ブロック340;前記フィンガー固定ブロック340を上下移動させる上下駆動部350;及び前記フィンガー固定ブロック340に結合され、フィンガー固定ブロック340と一緒に連動して上下移動し、下降時に試験管を内部に収容できるように対向する把持端が互いに離隔し、上昇時に内部に収容された試験管を把持するように対向する把持端が互いに近接して移動するように構成されるフィンガー360;を含み、前記試験管2の把持及び分離動作中に発生する試験管2の前後方向Y’の反力に対して前記グリッパー本体330が前記グリッパー移送ユニット200を中心に前後方向Y’に回転する一方で、前記試験管2の把持及び分離動作中に発生する試験管2の左右方向X’の反力に対して前記フィンガー360がフィンガー固定ブロック340を中心に左右方向X’に回転可能に構成されたものとすることができる。
【0047】
また、前記グリッパー本体330と前記グリッパー移送ユニット200を連結して回転軸を中心として前記グリッパー本体330を前方に加圧して回転させる第1リターンスプリング325を含むことができる。
【0048】
また、前記フィンガー360は、前記フィンガー固定ブロック340と連結される第1固定片371と、前記第1固定片371から延長形成される第1把持端373が設けられる第1フィンガー370;前記フィンガー固定ブロック340と回転可能に結合される第2固定片と、前記第2固定片381から前記第1把持端373を対向するように延長形成される第2把持端383が設けられる第2フィンガー380;及び前記第1フィンガー370と第2フィンガー380を連結して前記第1把持端373と第2把持端383が互いに近接するように加圧する第2リターンスプリング390を含むことができる。
【0049】
また、前記グリッパー本体330には、前記第1、第2フィンガー370、380が最大に下降した場合、第2固定片381に形成された突出支持端387と接触し、第1把持端373から第2把持端383を離隔させ、前記第1、第2フィンガー370、380が上昇時に第1把持端373に向けて第2把持端383を徐々に近接させる傾斜ガイド部3328を含む把持連動用ガイド3325が形成されたものとすることができる。
【0050】
また、前記第1固定片371は、前記フィンガー固定ブロック340から左右方向X’に回動可能に連結構成されたものとすることができる。
【0051】
また、前記フィンガー固定ブロック340と連結される第1固定片371の外周面には、第1フィンガー370の左右方向X’の回動を制限する第1、第2支持面3710、3712が設けられる。
【0052】
また、前記グリッパー本体330は、前記グリッパー移送ユニット200のベース板254と連結される上部固定台331;前記上部固定台331から下部に離隔され、前記フィンガー360の下降移動を制限する下部固定台333;及び前記上部固定台331と下部固定台333を連結し、前記フィンガー固定ブロック340の上下移動を案内する連結ハウジング332;を含んで構成されたものとすることができる。
【0053】
なお、前記ラベリングユニット400は、前記案内孔115を貫通して移送された試験管2を支持するホールディング部材420が設けられるラベリングフレーム410;前記試験管2の周りの一側に配置されるように前記ラベリングフレーム410に軸結合され、ラベル付着のために前記試験管2に回転力を付与する駆動ローラー430;及び前記試験管2を挟んで前記駆動ローラー430の反対側に配置され、前記駆動ローラー430に向けて試験管2を接触させるか、離隔させる加圧ローラー440;を含み、前記ホールディング部材420は、前記案内孔115を貫通して移送される試験管2を内部に流入させる第1位置P1と試験管2を外部に排出させる第2位置P2との間の区間を回転するように構成したものとすることができる。
【0054】
また、前記ホールディング部材420は、前記第1位置P1から第2位置P2に回転しながら前記ラベリングフレーム410の内部から外部に突出するように構成することができる。
【0055】
また、前記ホールディング部材420は、試験管2を内部に挿入させる上部挿入口421;試験管2の下端を支持する下部ストッパ422;及び前記上部挿入口421と下部ストッパ422を連結し、一側には、試験管2の離脱を許容する側面開放口4230が形成された側面ストッパ423を含んで構成することができる。
【0056】
また、前記ラベリングフレーム410には、第2位置P2に回転するホールディング部材420の内部に挿入されるプッシャー470が設けられ、前記ホールディング部材420が第2位置P2に回転しながら内部に挿入された前記プッシャー470に試験管2が押し出されることによって、側面開放口4230を通じて試験管2が分離されるように構成したものとすることができる。
【0057】
また、前記ホールディング部材420の内部に挿入された試験管2の下端を支持する移動性ストッパ460を具備する試験管挿入深さ調節装置を含むことができる。
【0058】
また、前記駆動ローラー430が1個設けられる場合、前記加圧ローラー440は、前記駆動ローラー430とともに試験管2の周りに対して3個以上で支持点が確保されるように2個以上で構成されることが良い。
【0059】
また、前記加圧ローラー430は、前記ラベリングフレーム410に固定設置される固定性加圧ローラー441;及び前記試験管2の回転中心に向けて近接するか、または離隔されるように前記ラベリングフレーム410に連結設置される移動性加圧ローラー443;を含んで構成することができる。
【0060】
また、中央部が前記ラベリングフレーム410にヒンジ4451で結合され、前記ヒンジ4451を中心として、一端には、前記移動性加圧ローラー443が回転可能に結合され、他端には、作動シリンダー446が連結される回動部材445を含むこともできる。
【発明の効果】
【0061】
本発明は、収容部、移送部、ラベル取付部、及び排出部が2層フレーム構造に集約的に配置し、構造を改善することによって、全体の試験管準備装置の大きさがコンパクトになり、軽量化と移動性に優れ、周囲環境に対する設置互換性に優れた利点が発生する。
【0062】
また、1つの試験管に対する各部の作業時間が最適に配分され、不要な駆動環境を排除して、迅速精密さによる作業効率が優秀になる。
【0063】
また、収容部に収容された試験管の整列位置が不良状態を維持するか、あるいは収容部に試験管が圧入された状態を維持しても、誤作動なしに迅速で且つ安全に試験管の把持及び分離動作を実現することができ、試験管移送効率をさらに高めることができる。
【0064】
本発明は、パレット孔に下端部が挿入された試験管の整列位置が不良状態を維持するか、あるいはパレット孔と試験管の下端部との間に強い摩擦力が存在する場合であるとしても、誤作動なしに迅速で且つ安全に試験管の把持及び分離動作を具現することができ、試験管移送効率を高めることができる。
【0065】
本発明は、試験管を第1位置に収容した後、収容された第1位置でラベル付着を行い、その後、第1位置の試験管を所定角度で回転させて位置及び方向を切り替えて排出させることによって、周辺移送ユニットとの設置互換に優れた利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0066】
図1】試験管準備装置の斜視図である。
【0067】
図2】試験管準備装置を開放して示す斜視図である。
【0068】
図3】試験管準備装置のカバー部材を除去して示す斜視図である。
【0069】
図4】上部フレームの斜視図(a)と平面図(b)である。
【0070】
図5】一実施形態によるローディング手段の構成と作動を示すための平面例示図である。
【0071】
図6】他の実施形態による案内孔とローディング手段の構成を示すための斜視図である。
【0072】
図7】他の実施形態によるローディング手段の構成と作動を示すための平面例示図である。
【0073】
図8】グリッパー移送ユニットの構成及び作用を示すための斜視図である。
【0074】
図9】グリッパー移送ユニットの構成及び作用を示すための斜視図である。
【0075】
図10】グリッパー移送ユニットの構成及び作用を示すための斜視図である。
【0076】
図11】グリッパーの構成を示すための分離斜視図である。
【0077】
図12】グリッパーの側面図であって、チルティング回転軸の動作を示す作動例である。
【0078】
図13】連結ハウジングの構成を示す斜視図及び切開斜視図である。
【0079】
図14】連結ハウジングとフィンガー固定ブロックの連結構造を示す断面図である。
【0080】
図15】フィンガー固定ブロックとフィンガーの構成及び連結構造を示す斜視図である。
【0081】
図16】フィンガーの下降位置時にグリッパーの構造を示すために多様な方向で眺めた図である。
【0082】
図17】フィンガーの上昇位置時にグリッパーの構造を示すために多様な方向で眺めた図である。
【0083】
図18】フィンガー固定ブロックと第1フィンガーの連結構造を示す断面図である。
【0084】
図19】フィンガーの把持動作を示すために図16のC−C線に沿って切り取った断面図(a)と、図17のD−D線に沿って切り取った断面図(b)である。
【0085】
図20】試験管の把持動作中に試験管から伝達され得る反力を表示した概念図である。
【0086】
図21】ラベリングユニットの構成を示すための斜視図である。
【0087】
図22】ラベル供給装置の構成を示す平面例示図である。
【0088】
図23】ラベリングユニットの正面斜視図である。
【0089】
図24】ラベリングユニットの背面斜視図である。
【0090】
図25】前面フレームを分離して示すラベリングユニットの正面斜視図である。
【0091】
図26】ラベリングユニットの構成を示す分離斜視図である。
【0092】
図27】ホールディング部材の構成を示すために多様な方向で眺めた図である。
【0093】
図28】試験管挿入深さ調節装置の構成を示す分離斜視図(a)及び作動例示図(b)である。
【0094】
図29】駆動ローラーと加圧ローラーの構成を示す正面図である。
【0095】
図30図29のA−A線に沿って切り取った断面例示図である。
【0096】
図31】駆動ローラーと加圧ローラーによるラベル付着動作を示す平面図である。
【0097】
図32】ラベリングユニットに向けて試験管が挿入される状態を示す作動例示図である。
【0098】
図33】ラベリングユニットから試験管が排出される状態を示す作動例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0099】
上記に記載されたまたは記載されていない本発明の特徴と効果は、以下、添付図面を参照した本発明の実施形態を通じてさらに明らかにする。
【0100】
図1は、試験管準備装置の斜視図を、図2は、試験管準備装置を開放して示す斜視図を、図3は、本発明を構成するユニットを示すためにカバー部材を除去して示す斜視図である。
【0101】
本発明による試験管準備装置1は、フレーム100、グリッパー移送ユニット200、グリッパー300、ラベリングユニット400を含む。
【0102】
フレーム100は、試験管準備装置を構成する各ユニット及び試験管2を支持する部材であって、上部フレーム110と、支持フレーム130、及び下部フレーム150を含んで構成される。
【0103】
図4を参照すると、前記上部フレーム110は、上面に多数個の試験管2が収容される左側収容部110Aと右側収容部110Bを具備し、このような左・右側収容部110A、110Bには、多数個の試験管2が垂直な状態であらかじめ嵌入された1つ以上のパレット10が収容され得る空間が提供される。左・右側収容部110A、110Bには、互いに同一の種類の試験管2が収容されるか、あるいは互いに異なる種類の試験管2が設けられることができる。
【0104】
また、上部フレーム110には、前記グリッパー移送ユニット200とグリッパー300によって移送された試験管2を下方に移動させる1つ以上の案内孔115が設けられる。このような案内孔115は、左側収容部110Aと右側収容部110Bが互いに対向する上部フレーム110の中央部に配置される。
【0105】
実施形態による上部フレーム110は、前後方フレーム111と、該前後方フレーム111の中央部を連結する中央フレーム112を具備し、これにより、前記中央フレーム112を挟んで両側に左・右側収容部110A、110Bが配置されている。結局、前記中央フレーム112上には、試験管2を挿入して下方に移動させることができるように1つ以上の案内孔115が形成されている。このような案内孔115は、中央フレーム112の長さ方向のいずれの位置に形成されてもよいが、図示されたように、中央フレーム112の前方の一側に形成されることが好ましい。
【0106】
図5を参照すると、前記案内孔115には、グリッパー移送ユニット200及びグリッパー300によって移送された試験管2を保持させたまま待機させるローディング手段120を設けることができる。すなわち、このようなローディング手段120は、下方に配置されたラベリングユニット400で先立って移動した試験管2がラベリング作業中であるか、あるいはラベリングユニット400が維持補修などの理由で、駆動準備ができていない場合に備えて、前記グリッパー移送ユニット200及びグリッパー300によって移送された試験管2が案内孔115を貫通して下方に落下しないように一時的に待機させるものである。
【0107】
図6を参照すると、本実施形態によるローディング手段120は、案内孔部材121、遮断プレート123、及びローディング駆動部125を含む。
【0108】
前記案内孔部材121は、案内孔115が形成される部材であって、前記中央フレーム112の前方の一端に結合される。
【0109】
前記遮断プレート123は、案内孔115を開放させるかまたは遮断させる部材であって、一端が前記案内孔部材121にヒンジ1231で結合され、ヒンジ1231を中心に案内孔115の側方に回動可能に構成される。結局、ヒンジ1231を中心に回動しながら案内孔部材121に形成された案内孔115を開閉させる。
【0110】
前記ローディング駆動部125は、遮断プレート123がヒンジ1231を中心に回動することができるように駆動力を提供するものであって、前記案内孔部材121に設置構成され、前記遮断プレート123と連結される。このようなローディング駆動部125は、シリンダーあるいは電動モーターなどで構成することができる。
【0111】
結局、ローディング駆動部125の伸長あるいは収縮駆動によって、遮断プレート123は、ヒンジ1231を中心に回動しながら案内孔115を開閉させ、これにより、前記グリッパー移送ユニット200及びグリッパー300から移送され、前記案内孔115に保持された試験管2は、その下端が前記遮断プレート123に支持されて位置固定された状態を成すか、あるいは案内孔115を開放させて試験管2が案内孔115を貫通して下方に移動することができるようになる。
【0112】
なお、前記案内孔部材121に設けられる案内孔115は、2個以上設けることができる。
【0113】
図4を参照すると、例えば、案内孔115を2個で構成する場合、2個の案内孔115のうち1つの案内孔は、試験管準備装置の作動初期に、前記グリッパー移送ユニット200及びグリッパー300を利用して左・右側収容部110A、110Bに収容された試験管2を案内孔115に移送させる動作中に、1つの試験管2を案内孔にあらかじめ手動(ユーザによって)で保持させて、前記グリッパー移送ユニット200及びグリッパー300を用いた試験管2の初期移送動作とともに、前記ラベリングユニット400が前記手動であらかじめ保持された試験管20に対してラベリング作業をあらかじめ行うようにすることができる。その後、前記ラベリングユニット400は、前記グリッパー移送ユニット200及びグリッパー300によって移送される試験管2に対して順次ラベリング作業を継続して行うようになるものである。
【0114】
また、本発明による試験管準備装置は、実質的に前記グリッパー移送ユニット200及びグリッパー300を利用して前記左・右側収容部110A、110Bに収容された試験管2を案内孔115まで移送させる時間より、前記ラベリングユニット400を利用した1つの試験管2に対してラベリングを行う時間が短く所要されるので、図5に示されたように、1つの案内孔115を構成しても、試験管2の移動が停滞される問題が発生しない。しかし、もし、前記グリッパー移送ユニット200及びグリッパー300を利用して前記左・右側収容部110A、110Bに収容された試験管2を案内孔115まで移送させる時間より、ラベリングユニット400を利用して試験管2にラベリングを行う時間が多く所要されるときには、図6図7に示されたように、2個以上の案内孔115を構成することによって、グリッパー移送ユニット200及びグリッパー300を利用した試験管移送動作が間欠的に停止されることを予防し、前記ラベリングユニット400も停止されることなく、持続的なラベリング作業を行うことができるようになる。
【0115】
図6及び図7は、本発明の他の実施形態であって、2個の案内孔が設けられる場合、前記ローディング手段の構成及び作動を示すためのそれぞれ斜視図及び平面例示図(a)(b)である。
【0116】
2個の案内孔115、すなわち第1、第2案内孔1151、1152を具備する場合であるとしても、ローディング手段120は、図6に示された実施形態と同一の構成よりなることができる。すなわち、案内孔部材121、遮断プレート123、及びローディング駆動部125を含んで構成され、各構成に対する重複説明は省略する。未説明の符号’S1’は、第1、第2案内孔1151、1152に待機中の試験管2の有無を感知する試験管感知センサーであって、’116’は、前記グリッパー移送ユニット200及びグリッパー300によってA方向に移送される試験管2が最終的にグリッパー300から分離するとき、傾くことなく、案内孔115に向けて垂直に下降して挿入されることができるようにする「ガイダー」である。
【0117】
但し、図7を参照すると、第1、第2案内孔1151、1152を構成する場合、ローディング駆動部125の伸長あるいは収縮によって遮断プレート123は、ヒンジ1231を中心に前記第1、第2案内孔1151、1152の間を回動するように構成される。言い換えれば、図7(a)に示されたように、ローディング駆動部125が収縮することによって、遮断プレート123は、第1案内孔1151を遮断させる一方で、第2案内孔1152は開放させ、図7(b)に示されたように、ローディング駆動部125が伸長することによって、遮断プレート123は、反対に第1案内孔1151を開放させる一方で、第2案内孔1152を遮断させるように構成される。
【0118】
結局、前記グリッパー移送ユニット200及びグリッパー300は、前記第1案内孔1151と第2案内孔1152に向けて交互に試験管2を移送供給することができ、時には、第1案内孔1151または第2案内孔1152のうち1つの案内孔だけに向けて持続的に試験管2を供給してもよい。このように2個以上の案内孔115を構成する場合には、図32及び図33を参照すると、どんな案内孔115に試験管2が挿入されても、下方に配置されたラベリングユニット400に向けて試験管2の移動が正確に案内され得るように、案内孔115の下部には、下方に行くほど、次第に狭くなる傾斜ガイド117を含んで構成するようになる。
【0119】
継続して、図1及び図2に示されたように、上部フレーム110には、開閉用カバー117をさらに設けることができる。このような開閉用カバー117は、試験管準備装置の作動中に、左・右側収容部110A、110Bに収容された試験管2を外部と隔離させて、試験管2及び後述する移送ユニット200の清潔状態を確保し、もしも開かれている状態で不注意による試験管の位置が不良になるか、移送ユニット200の誤動作を予防するためである。このような開閉用カバー117の材質は、閉状態で内部識別が容易となるように透明材質を推薦する。また、開閉用カバー117は、図1(a)及び図2(a)に示されたように、左・右側収容部110A、110Bを一時に開閉させるか、あるいは図1(b)及び図2(b)に示されたように、左側収容部100Aと右側収容部100Bに対してそれぞれ独立して設置構成されてもよい。また、図示してはいないが、開閉用カバー117は、回動式開閉構造だけでなく、スライド開閉構造で構成されてもよい。
【0120】
前記支持フレーム130は、上部フレーム110を底部から一定の高さを有するように維持させて支持する部材であり、このような支持フレーム130を互いに連結して側面カバーが設置構成することができる。
【0121】
前記下部フレーム150は、前記上部フレーム110の案内孔115から下方に挿入された試験管2が移動する空間を提供する部材であって、このような下部フレーム150上に前記ラベリングユニット400が設置構成される。また、下部フレーム150の一側の開放部には、前記ラベリング完了した試験管2が載置されるトレーtが設けられる。また、本実施形態による下部フレーム150は、まるで引き出しのように、前記支持フレーム130に対してスライド開閉構造を成しており、このように、スライド開閉構造を成すことによって、内部に設置されているラベリングユニット400のラベル紙の交替だけでなく、ラベリングユニット400の維持管理が容易になることができる。このようなスライド開閉構造は、公知の技術事項であって、関連する詳細説明は省略する。
【0122】
以上のように、本発明は、案内孔115が形成された上部フレーム110を挟んで、上側には、左・右側収容部110A、110B、グリッパー移送ユニット200、及びグリッパー300が配置され、下側には、ラベリングユニット400、及び排出部が配置された2層構造を成すようにして、従来の韓国登録特許第0866410号に比べて全体的にコンパクトな構造を満足することができ、これにより、病院、実験室、研究室などユーザの狭小な空間での設置及び移動が非常に容易である。
【0123】
以下、後述するグリッパー移送ユニット200、グリッパー300、及びラベリングユニット400も、コンパクトな構造の試験管準備装置を満足するための形態を成す。
【0124】
図8図10は、グリッパー移送ユニットの構成及び作動を示す図である。
【0125】
グリッパー移送ユニット300は、前記上部フレーム110に設置され、上部フレーム110の左・右側収容部110A、110Bに収容された試験管2を上部フレーム110の案内孔115に移送させるユニットである。言い換えれば、グリッパー移送ユニット200は、グリッパー300を前記左・右側収容部110A、110Bに収容された試験管2に移送させるか、あるいは試験管2を把持したグリッパー300を前記案内孔115に移送させるものである。
【0126】
このためのグリッパー移送ユニット200は、左右移送部210、前後移送部230、及び回転移送部250を含んで構成される。
【0127】
前記左右移送部210は、グリッパー300を上部フレーム110の左右方向に移動させるための手段であって、左右移動ブロック212、ガントリーブロック214、及び左右駆動部216を含んで構成される。
【0128】
前記左右移動ブロック212は、前記上部フレーム110の前後方フレーム111に対してそれぞれ左右方向にスライド移動可能に結合される部材であって、前記前後方フレーム111と左右移動ブロック212の摺動面には、レール結合構造が満足される。
【0129】
前記ガントリーブロック214は、前記左右移動ブロック212に結合され、左右移動ブロック212と連動するガントリー構造物であって、上部フレーム110の前後方向に長さを有する水平台2140と、該水平台2140の両端をそれぞれ支持する前後方支持台2142よりなり、前記前後方支持台2142の下端は、前記左右移動ブロック212とそれぞれ結合される。
【0130】
ここで、前記左右移動ブロック212とガントリーブロック214の前後方支持台2142は、結合と分離が容易になるように、締結具によって結合構成される。これは、ガントリーブロック214と一緒に該ガントリーブロック214上に設置される前後移送部230、回転移送部250、及びグリッパー300の交替などの維持補修を容易にするためである。
【0131】
前記左右駆動部216は、前記左右移動ブロック212の左右方向駆動力を提供する手段であって、図8を参照すると、本実施形態による左右駆動部216は、前記上部フレーム110の前後方フレーム111の両端に駆動軸2161と被動軸2162が離隔されて軸設置され、前記駆動軸2161と被動軸2162は、プーリーとベルト2163によって互いに連結されて連動し、前記ベルト2163上に前記左右移動ブロック212の下端が固定結合されている。結局、駆動軸2161と連結された左右駆動モーター2160の正・逆方向の回転によって左右移動ブロック212と一緒にガントリーブロック214は、前後方フレーム111上で上部フレーム110の左右方向に往復移動するようになる。前記プーリーとベルトによる動力伝達部材は、スプラケットとチェーン、ボルトスクリューとナットブロック、ラックピニオンなどによって構成されてもよい。
【0132】
図8の未説明符号“1110”は、前後方フレーム111に設けられ、左右移動ブロック212とレール結合され、左右方向の移動を案内するガイドレールである。
【0133】
前記前後移送部230は、グリッパー300を上部フレーム110の前後方向に移動させるための手段であって、前後移動ブロック232、前後駆動部234を含んで構成される。
【0134】
前記前後移動ブロック232は、前記ガントリーブロック214の水平台2140に前後方向にスライド移動可能に結合される部材であって、前記水平台2140の下部と前後移動ブロック232の上部摺動面もレール結合構造が満足される。
【0135】
前記前後駆動部234は、前記前後移動ブロック232の前後方向駆動力を提供する手段であって、図9を参照すると、本実施形態による前後駆動部234は、ガントリーブロック214の水平台2140の両端に駆動軸2341と被動軸2342がそれぞれ軸設置され、前記駆動軸2341と被動軸2342は、プーリーとベルト2343によって互いに連結されて連動し、前記ベルト2343上に前記前後移動ブロック232が固定結合されている。結局、駆動軸2341と連結された前後駆動モーター2340の正・逆方向の回転によって前後移動ブロック232は、ガントリーブロック214の水平台2140上で前後方向に往復移動するようになる。
【0136】
前記回転移送部250は、グリッパー300が左側収容部110Aまたは右側収容部110Bに向けることができるようにグリッパー300を回転させるための手段であって、固定支持ブロック252、グリッパーベース板254、及び回転駆動部256を含んで構成される。
【0137】
前記固定支持ブロック252は、前記前後移動ブロック232に固定結合され、前後移動ブロック232と連動するように構成される。
【0138】
ここで、前後移動ブロック232と固定支持ブロック252は、互いに結合と分離が容易になるように締結具によって結合構成される。これは、前記固定支持ブロック252に設置される回転駆動部256だけでなく、グリッパー300の交替などの維持補修を容易にするためである。特に、固定支持ブロック252の上面には、前後移動ブロック232の下面に形成された接続孔2320に挿入される接続突起2520を形成し、前後移動ブロック232に対する固定支持ブロック252の結合時に接続孔2320に対する接続突起2520の自然な挿入過程から固定支持ブロック252の電気接続具2521に対する迅速で且つ正確な接続と組み立て位置を維持することができるようにしている。
【0139】
前記グリッパーベース板254は、後述するグリッパー300を支持する部材であって、前記固定支持ブロック252に対して回転可能に結合される。言い換えれば、グリッパーベース板254は、前記固定支持ブロック252の下端に垂直な回転軸2540で連結構成される。
【0140】
ここで、前記ベース板254は、前記固定支持ブロック252に対して回転軸2540を中心に正方向あるいは逆方向に継続した回転が可能になるように構成することができるが、好ましくは、左・右側収容部110A、110Bの間の区間(180度)を往復回転するように構成することが良い。言い換えれば、上部フレーム110の前方(案内孔に向ける0度)を中心に左右側に90度の回転角度を有すれば十分である。このために、前記固定支持ブロック252の一側には、ストッパ252aが設けられ、これと対応するように、前記グリッパーベース板254には、最大回転角を制限する防止鍔254aが形成される。
【0141】
前記回転駆動部256は、前記グリッパーベース板254の回転駆動力を提供する手段であって、本実施形態による回転駆動部256は、前記固定支持ブロック252に設置された回転駆動モーター2560と前記グリッパーベース板254の回転軸2540を減速ギア群2561で連結構成している。
【0142】
図11及び図12は、グリッパーの構成を示す図である。
【0143】
図11及び図12を参照すると、グリッパー300は、グリッパー本体320、フィンガー固定ブロック340、上下駆動部350、及びフィンガー360を含んで構成される。
【0144】
ベース板254は、グリッパー移送ユニットに連結される。すなわち、このようなベース板254は、直線(Linear)駆動部、多関節ロボットなどの出力端に結合され、本発明によるグリッパー本体330を支持する部材であって、このようなベース板254は、多様な種類の移送ユニットに結合のために、図示されたものとは異なって、多様な形状を成すか、または多様な構造の別途のブラケットを付加構成することができる。
【0145】
本実施形態によるベース板310は、グリッパー本体330と結合される下端部がプレート構造を成しながら一端(前方)にはチルティング回転軸320が貫通する軸孔311が設けられる。
【0146】
グリッパー本体330は、グリッパー300の各部を支持及び保護するハウジング構造物であって、前記回転移送部250を構成するベース板254の下部に結合され、垂直下部に延長するブロック形状を維持している。
【0147】
この際、グリッパー本体330は、前記ベース板254とチルティング回転軸320を媒介して連結構成される。すなわち、グリッパー本体330の上部の一端(前方)には、ベース板254に形成された軸孔2547と対応する軸孔3310が設けられる。
【0148】
前記ベース板254とグリッパー本体330を連結するチルティング回転軸320は、前記グリッパー移送ユニット200によって試験管2に向けて近接するか、または離隔される前後方向Y’に対して直交する左右方向X’に設置される。結局、グリッパー本体330は、チルティング回転軸320を中心に前後方向に回転可能な構造が満足するようになる。
【0149】
このようなチルティング回転軸320によってグリッパー本体330は、平常時に、自重によってベース板254から垂直位置(鉛直方向)を維持するようになる。この場合、グリッパー本体330は、フィンガー360が前方に突出した構造を成しているので、重さ中心の変化に起因して試験管2の把持可否によってグリッパー本体330の回転位置が変化することができる。以後、把持された試験管を正確に離脱させるためには、グリッパー本体330は、試験管2の把持可否と関係なく、ベース板254に対して常に垂直位置(鉛直位置)を維持しなければならない。
【0150】
本実施形態によれば、ベース板254とグリッパー本体330を連結するチルティング回転軸320は、グリッパー本体330の重さ中心(試験管の把持時)を通る垂直線より前方にかたよるように構成しており、また、ベース板254の一側には、グリッパー本体330の一端が接触する第1位置制限ストッパ313を具備し、グリッパー本体330は、自重によってチルティング回転軸320を中心に回転して、一端が前記第1位置制限ストッパ313に接触することによって、チルティング回転軸320を通る垂直線を経て前方に回転することが遮断される。なお、前記ベース板254の他側には、前記グリッパー本体330の他端が接触する第2位置制限ストッパ315がさらに設けられることができ、このように第2位置制限ストッパ315を具備する場合、試験管の把持動作中に試験管2から伝達される反力によってグリッパー本体330の後方に最大回転することができる回転角度が制限される。このようにグリッパー本体330に付与される前後方向の回転角D1は、パレット10の孔11に嵌入された試験管2の前後方向勾配と対応する角度を具現すればよいものであって、結局、グリッパー本体330のチルティング回転角度は、第1位置制限ストッパ313に対する第2位置制限ストッパ315の間隔を適切に設計変更することによって調節することができる。
【0151】
また、回転移送部250に設けられるベース板254とグリッパー本体330との間には、ベース板254からグリッパー本体330を離隔させてグリッパー本体330をさらに垂直位置に復帰させる第1リターンスプリング325が設けることができる。このように第1リターンスプリング325を設けることによって、チルティング回転軸320を中心にグリッパー本体330が後方に回転した後、自重によって垂直位置を復帰することに比べて、グリッパー本体330の垂直位置をさらに迅速に維持させることができる。このような第1リターンスプリング352は、試験管2から伝達される反力によってグリッパー本体330が後方に容易に回転することができるように適切なサイズの弾性係数を有するように設計されなければならない。
【0152】
本実施形態によるグリッパー本体330は、前記回転移送部250のベース板254とチルティング回転軸320に結合され、内部に上下駆動部350が装着される上部固定台331;前記フィンガー固定ブロック340の上下移動空間を確保するように上部固定台331から下方に離隔配置される下部固定台333;及び前記上部固定台331と下部固定台333を連結する連結ハウジング332を含む。
【0153】
前記上部固定台331は、側面で眺めたとき、断面が’U’字構造を成しながら上部の前端が前記ベース板254とチルティング回転軸320で連結設置される。また、中央の内部には、前記上下駆動部350を構成する上下駆動モーター351が装着される。
【0154】
図13及び図14を参照すると、前記連結ハウジング332は、上下移動する前記フィンガー固定ブロック340を取り囲む構造を成しながら、前方には、前記フィンガー360の把持端を突出させるように開放された構造を成す。図11の未説明の符号’3320’は、連結ハウジング332の後方に設置され、内部に各種センサー、制御パネル、及びケーブルの配置空間を提供する’ボードパネル’である。
【0155】
また、連結ハウジング332の前方の内部には、フィンガー固定ブロック340の上下移動を案内する摺動面3321が設けられ、このような摺動面3321には、垂直方向に多数個のガイドレール3322を設けることができる。
【0156】
また、連結ハウジング332の前方の内部に形成された摺動面3321の後端には、フィンガー360と連結される把持連動用ガイド3325が一体に設けられる。このような把持連動用ガイド3325は、上部から下部に垂直につながる垂直ガイド部3326と、前記垂直ガイド部3326の下端から側方に傾いて延長形成される傾斜ガイド部3328とで構成される。
【0157】
フィンガー固定ブロック340は、前記フィンガー360を固定支持する部材であって、前記グリッパー本体330に対して上下垂直移動を実現するようになる。
【0158】
図15を参照すると、本実施形態によるフィンガー固定ブロック340は、前記連結ハウジング332の摺動面3321に挿入されて上下移動が案内され、外周面には、前記連結ハウジング332の摺動面3321に形成されたガイドレール3322に挿入されて上下移動が案内されるガイドホーム343が設けられる。
【0159】
また、フィンガー固定ブロック340は、上下駆動部350を構成する上下駆動軸353に設けられるヒンジ軸355が貫通結合される軸孔341が設けられ、両側の内部には、前記フィンガー360を構成する第1固定片371と第2固定片381が接触するフィンガー支持部345が設けられる。
【0160】
結局、このようなフィンガー固定ブロック340は、上下駆動部350の作動によって連結ハウジング332の下端と上端との間を往復して直線移動する。
【0161】
前記上下駆動部350は、前記フィンガー固定ブロック340と連結され、フィンガー固定ブロック340の上下駆動力を提供する部材であって、実質的にフィンガー固定ブロック340の上下駆動及びフィンガー360の把持駆動力を同時に提供するものである。
【0162】
さらに図11を参照すると、本実施形態による上下駆動部350は、上部固定台331に装着される上下駆動モーター351と、前記上下駆動モーター351に連結され、上下移動する上下駆動軸353を含む。具体的には、上下駆動モーター351にねじ結合されるスクリュー型上下駆動軸353を具備し、前記上下駆動軸353の下端に設けられるヒンジ軸355がフィンガー固定ブロック340が回転可能に結合されている。
【0163】
結局、前記上下駆動モーター351の正・逆方向回転によって前記スクリュー型上下駆動軸353は連動して上下直線移動するようになり、前記上下駆動軸353と連動してフィンガー固定ブロック340は連結ハウジング332の内部で上下直線移動する。
【0164】
フィンガー360には、試験管2の周りの両側面を互いに向き合って加圧することによって、試験管2を把持することができるように互いに対向する第1、第2把持端373、383が設けられる。
【0165】
前述したように、フィンガー360は、試験管2の把持あるいは離脱動作のための別途の駆動部が設けられておらず、前記上下駆動部350によるフィンガー固定ブロック340の上下移動と連動して試験管2の把持及び離脱動作を実現する。
【0166】
言い換えれば、前記上下駆動部350の作動によって前記フィンガー固定ブロック340が下降位置にあるとき、対向する第1、第2把持端373、383は、試験管2をそれら間の空間に収容できるように互いに離隔され、前記上下駆動部350の作動によって前記フィンガー固定ブロック340が上昇位置にあるとき、対向する第1、第2把持端373、383は、それらの間に収容された試験管2を把持することができるように、互いに近接して移動する構造が満足するようになる。
【0167】
図15を参照すると、本実施形態によるフィンガー360は、第1フィンガー370と第2フィンガー380とで構成される。
【0168】
前記第1フィンガー370には、フィンガー固定ブロック340と結合される第1固定片371と、前記第1固定片371の一端から延長形成される第1把持端373が設けられる。また前記第1固定片371の中央部には、上下駆動軸353のヒンジ軸355が貫通する第1軸孔375が設けられ、外周面には、前記フィンガー固定ブロック340のフィンガー支持部345と接触するように構成される。
【0169】
この際、図18及び図19を参照すると、第1固定片371の外周面は、前記フィンガー支持部345と遊びを維持しながら当該遊びによってヒンジ軸355を中心に左右方向に回動可能に構成される。具体的に、前記フィンガー固定ブロック340の両側に設けられたフィンガー支持部345は、平坦構造を成す一方で、各フィンガー支持部345と接触する第1固定片371の外周面には、第1、第2支持面3710、3712が所定の勾配D3をもって形成されている。
【0170】
結局、第1フィンガー370は、ヒンジ軸355を中心に前記第1、第2支持面3710、3712の勾配D3に対応する左右方向に回動が可能な構造が満足するようになる。このように、前記第1フィンガー370に付与される左右方向の回転角D3は、パレット10の孔11に下端部が挿入された試験管2の左右方向の勾配と対応する角度を実現すればよいものであって、結局、1フィンガー370の左右方向の回転角D3の設定は、第1、第2支持面3710、3712の勾配D3を適切に設計変更することによって調節することができる。
【0171】
継続して、前記第2フィンガー380には、フィンガー固定ブロック340と結合される第2固定片381と、前記第2固定片381の一端から延長形成され、前記第1把持端373と対向する第2把持端383が設けられる。この際、前記第2固定片381は、前記第1固定片371と積層構造で結合されるものの、第2把持端383は、前記第1把持端373と対向する位置を維持するように構成される。また、前記第2固定片381の中央部には、上下駆動軸353のヒンジ軸355が貫通する第2軸孔385が設けられ、前記第2把持端383と反対である外周面の一側には、前記連結ハウジング332の把持連動用ガイド3325と接触する突出支持端387が設けられる。この際、前記突出支持端387には、連結ハウジング332の把持連動用ガイド3325と接触時に摩擦抵抗を低減し、安定的な動作を行い、騒音を減らすことができるように、ローラーあるいはベアリングが設けられることが良い。
【0172】
なお、前記第1フィンガー370と第2フィンガー380は、対向する第1把持端373と第2把持端383が互いに近接して加圧された状態を維持するように弾力的に設置構成される。図15及び図19を参照すると、本実施形態によれば、互いに積層構造を成す第1固定片371と第2固定片381との間に第2リターンスプリング390が介在され、ヒンジ軸355を中心に第1把持端373と第2把持端383が互いに近接して移動するように加圧している。結局、このような第2リターンスプリング390は、試験管2の側面に加えられる把持圧力に対応するものであって、使用される試験管によって弾性係数を適切に変更することによって把持圧力を調節することができる。
【0173】
図19の(a)を参照すると、結局、前記第1、第2フィンガー370、380は、最大に下降した状態で前記第2固定片381に形成された突出支持端387が前記連結ハウジング332に形成された傾斜ガイド部3328に案内され、前記第1把持端373から第2把持端383が離隔され、このように最大に下降した状態で上下駆動部350の作動で第1、第2フィンガー370、380で上昇する時点に前記傾斜ガイド部3328に案内され、前記第1把持端373に向けて第2把持端383が徐々に近接移動する。
【0174】
前記第1、第2フィンガー370、380が最大に下降して、第1、第2把持端373、383が離隔された状態で、前述したように、第1フィンガー370は、フィンガー固定ブロック340のフィンガー支持部345と接触する第1、第2支持面3710、3712が勾配D3を維持しているので、第1把持端373に反力が作用する場合、第2リターンスプリング390の復元力を克服し、第1、第2支持面3710、3712が有する勾配D3の遊び分だけ外側(左側)に回動することができる構造が満足される。
【0175】
また、第2フィンガー380もヒンジ軸355を中心に回転可能に設置されており、前記傾斜ガイド部3328と接触しない突出支持端387の他端は、開放構造を成しているので、第2把持端383に反力が作用する場合、第2リターンスプリング390の復元力を克服し、外側(右側)に回動することができる構造が満足される。
【0176】
なお、図19bを参照すると、上下駆動部350の作動によって前記フィンガー固定ブロック340が上昇位置にあるとき、第2固定片381に形成された突出支持端387は、連結ハウジング332の傾斜ガイド部3328を外れて垂直ガイド部3326に支持されることによって、第2把持端383は、第2リターンスプリング390の復元力によってヒンジ軸355を中心に回転し、第1把持端373に向けて近接して移動して試験管2が把持される。
【0177】
このように、第1、第2把持端373、383が試験管を把持した状態でも、前述したように、第1フィンガー370は第2リターンスプリング390の復元力を克服し、第1、第2支持面3710、3712が有する勾配D3の遊び分だけ外側(左側)に回動することができる構造が満足され、第2フィンガー380も第2リターンスプリング390の復元力を克服し、外側(右側)に回動することができる構造が満足される。
【0178】
なお、以下、このような構成よりなるグリッパー300に適用され得るセンサーについて説明する。
【0179】
まず、フィンガー360の最大上昇位置と最大下降位置を感知する上・下限感知センサーが構成されることができる。このような上・下限感知センサーは、フィンガー360が結合されたフィンガー固定ブロック340の上下移動区間を提供する連結ハウジング332に設けられる連結ボード3320に設置されることが好ましい。グリッパー300の上下移動区間は、パレット10の孔11から試験管2が分離され得る高さ、すなわちパレット10の孔11の深さより少なくても大きい上下移動区間が確保されればよいのであって、これは、上下駆動部350の上下移動区間をあらかじめ設定しておくことによって、その動作の実現は十分であるが、前記のように、上・下限感知センサーから毎度さらに正確な上・下限位置を受信し、これを基盤として上下駆動部350の駆動をコントロールすることによって、グリッパー300制御の迅速性と正確性を高めることができる。
【0180】
また、前記グリッパー移送ユニット200によって試験管2に向けてグリッパー300が前進する過程で第1、第2フィンガー370、380の間に試験管2が正確に進入(把持可能な位置)されたか否かを感知する試験管挿入位置感知センサーが適用されることができる。このような試験管挿入位置感知センサーは、フィンガー360、フィンガー固定ブロック340、連結ハウジング332、下部固定台333の中から選択された適正位置に設置構成することができる。
【0181】
また、前記グリッパー300は、フィンガー360の上昇動作と連動してフィンガー360の把持動作が連動して実現されるものであって、このようにパレット10孔11から試験管2を分離するために、フィンガー360の上昇動作と把持動作がすべて終了した後、試験管2がパレット10の孔11から完全に分離したか否かを判断する試験管高さ感知センサーが適用されることが良い。このような試験管高さ感知センサーは、フィンガー360に把持された試験管2の上端部と対向することができるグリッパー本体330の上部固定台331あるいは連結ハウジング332の前面部に設置することができる。
【0182】
このように、試験管高さ感知センサーを適用することによって、例えばフィンガー360の上昇及び把持動作時に当該パレット10孔11に試験管2の下端部が圧入され、孔11と試験管2との間に強い摩擦力が反力として作用する場合、試験管2の側面を加圧するフィンガー360が上昇時に試験管2からスリップ(Slip)する現象が発生することができる。この際、フィンガー360は、最大上昇位置を維持するが、試験管2は、パレット10の孔11から分離が完全にならない状況が招来されることができる。このように試験管高さ感知センサーは、試験管2の上昇(分離)動作中に誤作動を感知し、グリッパーの作動を停止するか、またはブザー、ランプ、ディスプレイなどのアラーム手段を通じて後措置を迅速に行うことができる。
【0183】
なお、図9の表示番号’S1’は、「試験管有無確認センサー」であって、図示されたように、試験管有無確認センサーS1は、グリッパー300の後方の一側に設置され、グリッパー300の後方領域を感知するように設置されている。例えば、このような試験管有無確認センサーS1は、左・右側収容部110A、110Bに収容された試験管2を把持するために前記グリッパー移送ユニット200の左右移送部210を駆動してグリッパー300を左・右側収容部110A、110Bに移送させる前に、前記左側収容部110Aあるいは右側収容部110Bに収容された試験管2の有無をあらかじめ確認することができるようにするためであり、前記グリッパー移送ユニット200の不要な移送動作を減らすことができる。また、グリッパー300の前方部には、フィンガー360部材が設置されるとともに、実際試験管2の把持有無及び把持状態を感知する各種感知センサーが設けられるところ、前記試験管有無確認センサーS1は、前記フィンガー360だけでなく、各種感知センサーから干渉が回避される。
【0184】
結局、左・右側収容部110A、110Bの間で前記グリッパー移送ユニット200の前後移送部230を駆動してグリッパー300を前後方向Yに移送させながら、試験管2の有無をあらかじめ確認し、その後、前記グリッパー移送ユニット200の回転移送部250を駆動してグリッパー300を回転(180度)させた後、前記グリッパー移送ユニット200の左右移送部210を駆動してグリッパー300を当該試験管2に移送完了させるようになる。
【0185】
以上の構成を含むグリッパー300について、以下ではパレット10孔11に挿入整列された試験管2の分離移送動作を説明する。
【0186】
まず、前記グリッパー移送ユニット200の左右移送部210を駆動してグリッパー300をパレット10が配置された左側収容部110Aあるいは右側収容部110Bに向けて前方Y’に移動させる。
【0187】
この際、グリッパー300は、図16及び図19aに示されたように、ベース板254からグリッパー本体330は自重及び第1リターンスプリング325によってチルティング回転軸320を中心に垂直位置を維持する。また、第1、第2フィンガー370、380は、連結ハウジング332の下端に最大に下降した状態を維持し、第2フィンガー380の突出支持端387が連結ハウジング332の傾斜ガイド部3328に支持されて第2リターンスプリング390の復元力を克服し、ヒンジ軸355を中心に第1フィンガー370から離隔されている。
【0188】
前記グリッパー移送ユニット200の継続した駆動から第1、第2フィンガー370、380の間に試験管が挿入される途中に、試験管挿入位置感知センサーによって第1、第2フィンガー370、380の間に正確に挿入されるかどうかが感知され、このような試験管挿入位置感知センサーの受信信号から移送ユニットの前進駆動を終了し、試験管の把持及び分離動作を直ちに引き続いて行うようになる。
【0189】
この際、前記第1、第2フィンガー370、380の間に試験管2が挿入される過程でもし第1フィンガー370あるいは第2フィンガー380に試験管2の側面部が少しでも接触する場合には、第1フィンガー370と第2フィンガー380は、前述したように、ヒンジ軸355を中心に左右方向X’にそれぞれ試験管2の反力を収容する動作を実現するようになり、当該フィンガー360に接触した試験管2は、むしろ第2リターンスプリング390の復元力によって反対方向に移動するようになって、第1、第2フィンガー370、380の間にさらに正確な位置を維持することができるようになる。
【0190】
また、パレット10の孔11に挿入された試験管が左右方向X’に傾いた位置不良状態を維持する場合には、当該試験管2が第1、第2フィンガー370、380の間に円滑に挿入させることができ、第2リターンスプリング390によって試験管と弾力的に衝突するので、試験管2の損傷をも予防することができる。
【0191】
また、このように第1、第2フィンガー370、380が左側と右側にそれぞれ拡張され得る遊びを確保することによって、相対的に精密度が高い高価な試験管挿入位置感知センサーではない低費用の感知センサーを使用しても、同一の動作制御を実現することができる利点が発生する。
【0192】
このように第1、第2フィンガー370、380の内部に試験管の挿入が完了すれば、上下駆動部350を上昇作動してフィンガー固定ブロック340と一緒に第1、第2フィンガー370、380を上昇させ、試験管2の把持及び分離動作を一時に実現するようになる。
【0193】
すなわち、上下駆動モーター351を作動してフィンガー固定ブロック340と一緒に第1、第2フィンガー370、380を上昇移動させる。このような上昇作動初期に第2フィンガー380の突出支持端387は、連結ハウジング332の傾斜ガイド部3328に沿って案内され、これと同時に、第2固定片381はヒンジ軸355を中心に回転して第1固定片371に向けて近接移動する。
【0194】
継続した上昇移動中に第2フィンガー380の突出支持端387が傾斜ガイド部3328から外れる時点で、第1フィンガー370と第2フィンガー380は、試験管2の両側を同時に接触して把持する。
【0195】
図20を参照すると、第1、第2フィンガー370、380が上昇し、試験管2を把持する瞬間、試験管2が前後方向Y’に傾いている場合には、試験管2から伝達される前後方向Y’の反力によってグリッパー本体330はチルティング回転軸320を中心に後方に回転しつつ引き続いてグリッパー本体330の自重と第1リターンスプリング325の復元力によってさらに反対方向に復帰回転するようになる。
【0196】
結局、前後方向Y’のチルティング作用によって第1、第2フィンガー370、380に把持された試験管2は、姿勢補正された垂直位置に復帰させることができ、その後、上下駆動部350の継続した上昇動作から第1、第2フィンガー370、380に把持された試験管2をパレット10孔11から容易に分離させることができるようになる。
【0197】
また、このようにチルティング回転軸320を中心に第1、第2フィンガー370、380が前後方向Y’に回動する動作は、まるで手で試験管をねじりながら上昇(分離)させる動作と似ている動作が具現化されるところ、そのため、試験管2がパレット10の孔11に圧入された状態を維持する場合であるとしても、容易な分離が可能なものである。
【0198】
なお、第1、第2フィンガー370、380が上昇し、試験管2を把持する瞬間、試験管2が左右方向X’に傾いている場合には試験管2から伝達される左右方向X’の反力によって第1フィンガー370と第2フィンガー380が独立して左右方向X’に回転し、引き続いて第2リターンスプリング390の復元力によってさらに反対方向に復帰回転するようになる。
【0199】
前記前後方向Y’の回転作用と同じ左右方向X’の回転作用によって第1、第2フィンガー370、380に把持された試験管2は、姿勢補正された垂直位置に復帰されることができ、試験管2をパレット10の孔11から容易に分離させることができ、このような第1、第2フィンガー370、380の左右方向X’に回動する動作も、手で試験管をねじりながら上昇(分離)させる動作を具現するようになるところ、そのため、試験管2がパレット10の孔11に圧入された状態を維持しても、容易な分離が可能なものである。
【0200】
このようにグリッパー300は、パレット孔11に挿入された試験管の前後方向Y’あるいは、左右方向X’の姿勢不良あるいはパレット孔11に対する圧入程度を考慮して試験管の把持及び分離動作を誤作動なしに迅速に且つ精密に実現することができるものである。
【0201】
なお、図21及び図22を参照すると、ラベリングユニット400が設置される下部フレーム150の上部の一側には、ラベリングユニット400に向けてラベル紙を供給するラベル供給装置500が設けられる。このようなラベル供給装置500は、一般的にラベル素地511がロール形態で巻き取られた素地ロール510と、前記素地ロール510から剥離された剥離紙521を回収する剥離紙ロール520が設けられ、前記素地ロール510に巻き取られたラベル素地511を繰り出しながら、剥離紙521は、剥離紙ロール520に巻き取られ、ラベル紙Lは、供給ローラー530の駆動力でラベリングユニット400に供給される構造を成すようになる。また、素地ロール510と剥離紙ロール520との間に配置され、素地ロール510から繰り出されるラベル素地511に特定のラベル情報をあらかじめ印刷させる印刷手段540が一緒に設けられてもよい。このようなラベル供給装置500と関連した技術事項は、既に広く公知になった技術構成から多様な形態で適用されることができ、本発明の技術要旨を不明にすることができると判断して、これ以上の具体的な説明は省略する。
【0202】
ラベリングユニット400は、前記グリッパー移送ユニット200及びグリッパー300を通じて前記案内孔115を貫通して下部に移動された試験管2を内部に挿入させて位置固定させて、試験管2の周りに前記ラベル供給装置500を通じて供給されるラベルを密着させてラベルとともに試験管を回転させながら試験管2の周りにラベルを付着させた後、ラベルが付着した試験管2を外部に排出させるものであって、前記案内孔115の下方に配置されるように下部フレーム150の上部に設置される。
【0203】
まず、ラベリング装置の一側には、ラベリング装置と連動してラベル紙を供給するラベル供給装置が設けられる。ラベル供給装置は、ラベリング装置の一側面に配置され、特定ラベル情報があらかじめ印刷したラベルを本発明によるラベリング装置に向けて供給する装置であって、一般的にラベル供給装置は、ラベル素地がロール形態で巻き取られた素地ロールと、前記素地ロールから剥離された剥離紙を回収する剥離紙ロールが設けられ、前記素地ロールに巻き取られたラベル素地を繰り出しながら、剥離紙は、剥離紙ロールに巻き取られ、ラベル紙だけがラベリング装置に供給される構造を成す。また、素地ロールと剥離紙ロールとの間に配置され、素地ロールから繰り出されるラベル素地に特定ラベル情報をあらかじめ印刷させる印刷手段が一緒に設けられてもよい。このようなラベル供給装置及び印刷手段と関連した技術事項は、既に広く公知になった技術構成から多様な形態で適用されることができる。
【0204】
図23図24、及び図25を参照すると、ラベリングユニット400は、ラベリングフレーム410、ホールディング部材420、駆動ローラー430、加圧ローラー440を含んで構成される。
【0205】
ラベリングフレーム410は、ラベリングユニット400の各構成要素が設置及び支持されるものであって、上部フレーム110に形成された案内孔115を貫通した試験管2を内部に収容するための試験管挿入孔410aが上部に設けられ、ラベル供給装置500から供給されるラベル紙を内部に収容するためのラベル供給用スロット410cが背面に設けられ、また、ラベル付着が完了した試験管2を排出するための試験管排出孔410bが一側面に設けられる。前記ラベル供給用スロット410cには、ラベル紙の有無を確認するラベル紙感知センサーを設けることができる。本実施形態によるラベリングフレーム410は、背面フレーム411、前面フレーム412、上部フレーム413によって結合構成され、全体的に四角形面の構造を成している。背面フレーム411、前面フレーム412、上部フレーム413を互いに組み立てることによって、上部に流入孔410aと側面に排出孔410bが’L’字構造を成して互いに延長している。
【0206】
ホールディング部材420は、内部に挿入された試験管2の適正な周りにラベルが付着され得るように試験管2を適正高さに固定支持する部材であって、内部に挿入された試験管2を適正高さで固定支持する機能だけでなく、ラベルが付着した試験管2を回転させて側方に排出させる機能を含む。すなわち、ホールディング部材420は、上部フレーム110の案内孔115を貫通した試験管2を内部に流入させる第1位置P1と、試験管2を外部に排出させる第2位置P2との間の区間を回転することができるように、前記ラベリングフレーム410に結合される。図示されたように、第1位置P1では、ラベリングフレーム410の内部に完全に挿入された状態を維持し、第2位置P2でラベリングフレーム410の外部に突出した状態を維持するようになる。
【0207】
図示された本実施形態では、第1位置P1が垂直状態であり、第2位置P2が水平状態を維持しているが、これとは別に、試験管2を水平に挿入させた後、垂直に排出させる構造を取ることもできる。
【0208】
図27を参照すると、本実施形態によるホールディング部材420は、ラベリングフレーム410の挿入孔410aを貫通する試験管2を内部に挿入させる上部挿入口421が設けられ、内部に挿入された試験管2の下端を支持する下部ストッパ422が設けられ、前記上部挿入口421と下部ストッパ422を連結して、内部に挿入された試験管2の離脱を遮断させる側面ストッパ423を一体に具備する。
【0209】
前記上部挿入口421には、外部から近接して移動する試験管2の挿入過程を案内する傾斜誘導部4210を設けることができる。
【0210】
前記側面ストッパ423は、以後に、試験管2の排出のために第2位置にP2に回転する過程で内部に試験管2を一緒に回転させるためのストッパ構造に過ぎないものであって、側面ストッパ423によって設けられる内部空間は、試験管2の直径より大きい空間が確保され、また、試験管2の周りを完全に取り囲む構造を取るものではなく、ホールディング部材420の側方に配置されるラベル紙、駆動ローラー430、加圧ローラー440がホールディング部材420に挿入された試験管2の周りに接触が許容され、且つ、ホールディング部材420の回転動作過程で干渉が回避され得るように、前記ラベル紙、駆動ローラー430、加圧ローラー440が配置される対応位置が部分的に開放された幾何学的形状を維持している。結局、側面ストッパ423は、下部ストッパ422とともに、第1位置P1から第2位置P2に試験管2を回転させる過程で試験管2がホールディング部材420から分離することを遮断させるための形状構造なら十分である。
【0211】
また、側面ストッパ423の一側には、試験管2の離脱を許容する側面開放口4230が形成される。このような側面開放口4230は、ホールディング部材420が第1位置P1から第2位置P2に回転する過程で試験管2が側面開放口4230に離脱しないように回転方向に対して直交する側面に設けられる。言い換えれば、図示された本実施形態のように、側面開放口4230を含む側面ストッパ423の断面構造が’U’字断面を維持するように構成される。もちろん図示された本実施形態とは異なって、’C’字断面のような弧形状の断面構造を取ることもできる。
【0212】
継続して、ホールディング部材420の下部ストッパ422には、軸孔4240が形成された延長ブラケット424が設けられ、前記軸孔4240を貫通してフレーム410に回転軸425結合される。
【0213】
また、このようなホールディング部材420には、第1位置P1で挿入された試験管の有無及び試験管の種類(高さ)を感知する試験管感知センサー(図示せず)を設けることができる。このような試験管感知センサーを通じて以後の排出過程でも試験管の排出可否を正確に確認することができる。
【0214】
前記ホールディング部材420の回転軸425は、スイングモーター426の出力軸と直接連結されることができ、図26に示されたように、回転軸425の側面にスイングモーター426を配置し、スイングモーター426の出力軸と回転軸425をベルトアンドプーリー方式の動力連結手段を実現することができ、これにより、フレーム410の前後方向の大きさをコンパクトに実現することができる。
【0215】
なお、前記のようなホールディング部材420によれば、第1位置P1で内部に試験管2が流入されれば、試験管2の下端が下部ストッパ422に支持される構造を取るようになり、前記左・右側収容部110A、110Bに収容された試験管2は、内容物や試験種類によって多様な大きさ(長さ)の試験管2が積載されることができ、もし長さが長い異なる種類の試験管2の場合、ラベルが付着される位置が試験管2の下側にかたよるようになる現象が発生し、これにより、多様な種類の試験管に対してラベル付着位置の均一化が確保されないなどの問題が発生することができる。
【0216】
このために、第1位置P1でラベリング待機中の試験管2の挿入深さを調節することができる試験管挿入位置調節装置を含んで構成することができる。図26図28を参照すると、本実施形態による試験管挿入位置調節装置は、第1位置P1を維持するホールディング部材420に挿入される試験管2の長さ方向(挿入方向)に移動可能に前記フレーム410上に設置される移動性ストッパ460を含む。
【0217】
このような移動性ストッパ460は、ホールディング部材420の下部ストッパ422より少なくとも高い位置を維持するようにして、ホールディング部材420が第1位置P1から第2位置P1に回転動作時に下部ストッパ422が移動性ストッパ460を貫通して移動しながら試験管2の下端を支持することができるように、移動性ストッパ460には、下部ストッパ422を貫通させるスロット461が設けられる。このように、移動性ストッパ460とホールディング部材420が重畳される構造を満足することによって、さらにコンパクト設計が可能である。
【0218】
また、移動性ストッパ460は、ホールディング部材420に挿入される試験管2の下端に衝撃を減少させることができるように弾性材質よりなるものであることができ、一般的に、試験管2の凸状の下端部に対応する形状の凹部を形成することができる。
【0219】
また、このような移動性ストッパ460の昇降高さを感知して、実際試験管に付着されるラベル高さを判断することができる試験管高さ感知センサー(図示せず)が設けられることができる。
【0220】
このような移動性ストッパ460は、昇降モーター462と連結されたスクリュー4620の端部に回転可能に結合され、昇降モーター462の正・逆方向回転によってスクリュー4620に沿って連動し、第1位置P1を維持するホールディング部材420に向ける試験管2の挿入方向に昇降移動する。
【0221】
このような移動性ストッパ460を含む試験管挿入位置調節装置を通じてホールディング部材420に挿入された試験管2は、長さと関係なく、当該試験管の中間適正位置にラベルを均一に付着させるか、あるいはユーザはラベルの付着位置を任意に設定することができるようになる。
【0222】
図26図29図30図31を参照すると、駆動ローラー430は、内部に挿入された試験管2に対してラベルを付着するための回転力を提供するための部材であって、第1位置P1を維持するホールディング部材420に挿入された試験管2の周りの一側(図面で左側)に配置されている。このような駆動ローラー430は、ラベリングフレーム410のラベル供給用スロット410cを通じて供給されるラベルLが試験管2と駆動ローラー430との間に挿入され得るように試験管2から所定の遊びを維持するように、ラベリングフレーム410上に垂直に回転軸431結合され、後述する加圧ローラー440の作動からラベルLを挟んでホールディング部材420に挿入された試験管2の周りに接触する。
【0223】
図示された本実施形態では、1個の駆動ローラー430を具備しているが、これとは異なって、2個以上の個数で設けられてもよい。また、試験管2の回転中心が捻れることを遮断するために、試験管2の長さ方向(挿入方向)にも多数個設けられてもよい。
【0224】
このような駆動ローラー430も、回転モーター432の出力軸に直接連結されることができ、図示された本実施形態のように、駆動ローラー430の回転軸431と回転モーター432の出力軸をベルトアンドプーリー方式の動力連結手段で連結構成してもよい。
【0225】
図26図29図30を参照すると、加圧ローラー440は、駆動ローラー430と試験管2を連結させて駆動ローラー430の回転力を試験管2に伝達させ、回転する試験管2の回転中心を前記駆動ローラー430とともに固定支持するための部材であって、第1位置P1を維持するホールディング部材420に挿入された試験管2を挟んで加圧ローラー430と略反対側に配置される。このような加圧ローラー440も、試験管2の周りを安定的に支持するために多数個で設けられる。
【0226】
本実施形態によれば、前記駆動ローラー430が1個設けられる場合、前記加圧ローラー440は、駆動ローラー430とともに試験管2の周りに対して3個の支持点が確保されるように2個の加圧ローラー440が設けられる。言い換えれば、1個の駆動ローラー430と2個の加圧ローラー440とで試験管2を挟んで三角構造を成すようになる。
【0227】
前記加圧ローラー440は、1つの固定性加圧ローラー441と1つの移動性加圧ローラー443で構成される。
【0228】
前記固定性加圧ローラー441は、ラベリングフレーム410に回転可能に固定設置され、前記移動性加圧ローラー443は、試験管2の回転中心に向けて近接するか、または離隔され得るように設置構成される。
【0229】
前記移動性加圧ローラー443の移動構造を満足するための本実施形態では、中央部が前記フレーム410にヒンジ4451で結合される回動部材445を含んで構成している。このような回動部材445は、ヒンジ4451を中心に一端が移動性加圧ローラー443が回転可能に結合され、他端には作動シリンダー446が結合される。
【0230】
結局、作動シリンダー446が膨張作動すれば、回動部材445は、ヒンジ4451を中心に回動しながら、移動性加圧ローラー443が試験管2の周りを試験管の回転中心に加圧することによって、試験管2は、駆動ローラー430、固定性加圧ローラー441、移動性加圧ローラー443によって周りに3個の支持点が維持される。
【0231】
反対に、作動シリンダー446が収縮作動すれば、回動部材445は、ヒンジ4451を中心に反対に回動しながら移動性加圧ローラー443が試験管2から離隔される。この際、移動性加圧ローラー443は、前記ホールディング部材420の回転動作時に干渉にならない分だけ、充分に試験管2から離隔配置されなければならない。
【0232】
前記作動シリンダー446は、通常、ガラス、樹脂などの材質よりなる試験管2の損傷が予防されるように、電磁バルブ(ソレノイドバルブ)、空圧シリンダーなどの形態が適用されることが良い。もちろん、これとは異なって、モーターで構成されてもよい。





【0233】
また、試験管2に密着する駆動ローラー430、加圧ローラー440の外周面には、試験管2に衝撃を低減することができるように、弾性材質を適用するか、あるいは回転する試験管2のスリップ(Slip)現象を減らすことができるように、摩擦を高めることができる材質が設けられることができる。
【0234】
また、図示されたように、このような加圧ローラー440も、試験管2の回転中心が捻れることを遮断するために試験管2の長さ方向(挿入方向)に多数個設けることができる。
【0235】
以下では、以上の構成よりなるラベリングユニット400の作用を説明する。
【0236】
図23図24図32、及び図33を参照すると、前記グリッパー移送ユニット200及びグリッパー300を通じて案内孔115に移送された試験管2は、案内孔115を貫通して落下しながら第1位置P1を維持しているホールディング部材420の上部挿入口410aを通じて内部に挿入される。
【0237】
このようにホールディング部材420に挿入された試験管2は、下端が移動性ストッパ460に支持され、側面ストッパ423の内部で一定の高さを維持するようになる。また、第1位置P1を維持するホールディング部材420は、ラベリングフレーム410の内部に挿入されているので、側面開放口4230がラベリングフレーム410によって自然に閉鎖される構造を成し、これにより、側面開放口4230を用いた試験管2の分離も遮断される。
【0238】
ここで、ユーザは、移動性ストッパ460の高さを調節することによって、ホールディング部材420に挿入された試験管2の挿入深さを調節することができる。
【0239】
その後、ラベル供給装置500を通じて供給されるラベルLがラベリングフレーム410に形成されたラベル供給用スロット410cを貫通して駆動ローラー430と試験管2との間に供給されれば、作動シリンダー446を作動させる。すなわち、作動シリンダー446のロードを膨張させれば、回転部材445は、ヒンジ4451を中心に回転し、他端に結合された移動性加圧ローラー443は、ホールディング部材420の内側に進入しながら試験管2の周りに密着する。継続した移動で反対側に配置されている駆動ローラー430と固定性加圧ローラー441に試験管2を密着させて、試験管2は、駆動ローラー430、固定性加圧ローラー441、移動性加圧ローラー443にすべて支持されて位置固定される。この際、駆動ローラー430と試験管2との間にはラベルLが介在されている。
【0240】
その後、回転モーター432を作動させて駆動ローラー430を回転させることによって、試験管2は、駆動ローラー430と反対方向に回転するようになり、回転速度と対応してラベルLが付着される。
【0241】
この際、回転中の試験管2に対して駆動ローラー430、固定性加圧ローラー441、移動性加圧ローラー443にすべて十分な摩擦力が維持され得るように、前記作動シリンダー446は、ラベルLの付着中に継続して前記移動性加圧ローラー443を加圧させる。
【0242】
このようにラベル付着が完了した後には、回転モーター432を停止させて駆動ローラー430の回転を停止させ、作動シリンダー446を収縮作動させて移動性加圧ローラー443を試験管2から離隔させる。
【0243】
その後、スイングモーター426を作動させて第1位置P1を維持しているホールディング部材420を、回転軸425を中心に回転させて、第2位置P2に移動させる。
【0244】
第2位置P2に移動したホールディング部材420は、ラベリングフレーム410の側方に突出されるので、側面開放口4230が露出して試験管2が側面開放口4230を通じて分離され、トレー(Tray)に向けて横になった状態で排出される。
【0245】
ここで、前記ホールディング部材420に設けられる側面開放口4230は、ホールディング部材420の回転方向に対して側面に向けるように形成されているので、円形断面の試験管2であるとしても、第2位置P2を維持しているホールディング部材420から外部の助力なしに分離されることが容易でないことがある。
【0246】
このために、ラベリングフレーム410には、ホールディング部材420の内部に挿入され得るように、前記ホールディング部材420の第2位置P2と対応する位置にプッシャー470(Pusher)を含んで構成することができ、そのため、ホールディング部材420が第2位置P2に回転すると同時に、プッシャー470がホールディング部材420の内部に挿入され、試験管2の周りを加圧するので、ホールディング部材420の側面開放口4230で試験管2を強制分離させてトレーtに落下させるようになる。
【0247】
このようにプッシャー470によってホールディング部材420から試験管2を外部に強制分離させる場合には、第2位置P2を維持するホールディング部材420の下部にトレーを設置して、ユーザがラベルが付着された試験管を直ちに使用することができるようにする場合が好適である。
【0248】
本発明は、前述した特定の好ましい実施形態に限定されず、請求範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく、当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者なら誰でも多様な変形実施が可能であることはもちろんであり、そのような変更は、請求範囲記載の範囲内にある。
図1(a)】
図1(b)】
図2(a)】
図2(b)】
図3
図4(a)】
図4(b)】
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16(a)】
図16(b)】
図16(c)】
図17(a)】
図17(b)】
図17(c)】
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28(a)】
図28(b)】
図29
図30
図31
図32
図33