【実施例1】
【0017】
<概要>
本実施例の発明にかかる蓄光表示部材の製造方法は、鋳型に液状蓄光材原料を配した後、所定時間静置し液状蓄光材原料を固めて固化蓄光材原料とし、さらにその後に固化蓄光材原料を鋳型の一部と密着した状態で取り出して蓄光表示部材を生成するものである。
【0018】
<処理の流れ>
(全般)
図1は、本実施例の蓄光表示部材の製造方法における処理の流れの一例を示す図である。本図に示すように、本実施例の発明に係る蓄光表示部材の製造方法は、配鋳型ステップS0101と、固化ステップS0102と、部材生成ステップS0103とを有する。以下、これら各ステップについて、順次詳細に説明する。
【0019】
(配鋳型ステップ)
配鋳型ステップは、鋳型に液状蓄光材原料を配するステップである。鋳型の材料には特に限定はなく、例えば金属製のものやセラミック製のものが用いられる。
【0020】
液状蓄光材原料は鋳型に流し込んだ時に鋳型の形状に沿ってすき間なく行き渡る程度に粘性の低いものであることが望ましい。好適な材料の一例としては、アルミン酸ストロンチウム塩(SrAl2O4など)を母結晶とする蓄光材原料を液体アクリル樹脂、液体ポリカーボネイト樹脂などのバインダーに混合させたものが挙げられる。
【0021】
図2は、配鋳型ステップにおける具体的な工程について説明するための図である。これらの図においては、二つの鋳型部分の間にすき間を形成し、当該すき間に液状蓄光材原料を流し込んで蓄光層を形成する例で説明する。
【0022】
図2に本実施例で用いられる鋳型の形状の一例を示す。例えば(a)に示す鋳型は、二個の鋳型部分(本図では分離している例を示したが、蝶番などで一体に形成されていてもよい)である下鋳型部0201、上鋳型部0202からなり、下鋳型部は、略円柱を底面に垂直な方向に略半分にした形状の凹部0203を有し、上鋳型部はこの凹部の形状に概ね見合う形状の凸部0204を有し、両鋳型部を重ね合せたときに両者の間に略等間隔のすき間が形成されるようになっている。また、
図2(b)に示す鋳型は、下鋳型部が略半球形状の凹部0203を有し、上鋳型部はこの凹部の形状に概ね見合う形状の凸部0204を有するものである。これらはあくまで一例であって、鋳型の形状はこれらとは異なるものであってもよく、凹凸や形状にも限定はない。従って、両鋳型部を重ね合せたときに両者の間にできるすき間も略等間隔である必要はなく、例えばすき間が略半円柱形状や略半球形状に近いものであってもよい。要するに下鋳型部が凹部を有し、上鋳型が当該凹部に対応する凸部を有し、両鋳型部を重ね合せたときに両者の間にすき間が形成されるようになっていればよい。
【0023】
このような鋳型に液状蓄光材原料を配するための具体的手順としては、大別して二通りの方法が考えられる。
図3及び
図4は、鋳型に液状蓄光材原料を配するための具体的手順について説明するための図である。上記二通りの方法のうちの一つは、
図3に示す方法(以下「第一の方法」という)である。本図は、
図2(a)に示した鋳型を用いる例で説明するものである。このうち
図3(a)、(b)は
図2(a)の下鋳型部0201のX−X線垂直断面図である。
図3(a)に示すように、第一の方法においてはまず下鋳型部0301を配置する。次に
図3(b)に示すように、当該下鋳型部の凹部0303に液状蓄光材原料0305(斜線で示す)を流し込む。さらに
図2(a)の上鋳型部も含めたX−X垂直断面図である(c)、(d)に示すように((c)は
図2(a)と同様に上下鋳型部が離れた状態、(d)は重ねあわされた状態である)、上鋳型部0302を、その凸部0304が下鋳型部の凹部との間に若干のすき間が生じるようにあてがう。(c)はあてがう前の状態、(d)は上鋳型部を(c)に示す矢印方向に移動させて下鋳型部にあてがった状態である。(d)の状態においては、凹部に流し込まれていた液状蓄光材原料0305が当該すき間に沿って広がり、鋳型の形状に見合う形状となる。従って、流し込む液状蓄光材原料の量は、当該すき間に沿って鋳型の形状に見合う形状となった状態を考慮して決められる。
【0024】
もう一つの方法は
図4に示す方法(以下「第二の方法」という)である。本図も
図3とほぼ同様の鋳型を用いる例で示す。この場合、まず
図4(a)に示すように下鋳型部0401と上鋳型部0402を準備し、上鋳型部の凸部0404を矢印方向に移動させて下鋳型部の凹部0403との間に若干のすき間が生じるようにあてがう。次に、当該すき間に液状蓄光材原料を流し込む。(b)は上鋳型部を下鋳型部にあてがうことにより生じたすき間に液状蓄光材原料0405(斜線で示す)が流し込まれた状態である。
図4には現れていないが、この第二の方法の場合、上鋳型部と下鋳型部の形状は、両者を重ね合せたときに外部からすき間に液状蓄光材原料を流し込むための貫通孔をいずれかの鋳型部が有する形状であることが必要となる。具体的には、例えば(c)に示すように、二つの鋳型部のうち蓄光表示部材の構成部分として残さない方の鋳型部(本図の例では上鋳型部がこれにあたるものとする)に外部からすき間に液状蓄光材原料を流し込むための貫通孔0406を設けることが考えられる。この方法においても、凹部に流し込まれた液状蓄光材原料は、当該すき間に沿って広がり鋳型の形状に見合う形状となる。従って、この場合も流し込む液状蓄光材原料の量は、当該すき間に沿って鋳型の形状に見合う形状となった状態を考慮して決められる。
図3に示した第一の方法と異なり、この第二の方法によれば、例えば
図4(d)に示すように、下鋳型部0401が凸部0407、上鋳型部0402が凹部0408を有し、二つの鋳型部のすき間の形状が上に凸であっても、貫通孔0406を介して当該すき間に液状蓄光材原料を流し込むことが可能となる。
【0025】
(固化ステップ)
固化ステップは、配鋳型ステップののち所定時間静置し液状蓄光材原料を固めて固化蓄光材原料とするステップである。なお、固化を促進するため所定時間静置する際に鋳型を冷却してもよい。あるいは、液状蓄光材原料に混ぜて固化を促進する作用を有する凝固剤を用いてもよい。かかる凝固剤として、例えば液体アクリル樹脂をバインダーとする液状蓄光材原料に対しては、例えばアクリル樹脂硬化剤として知られているアジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、コハク酸などの多価カルボン酸系硬化剤など(特開平10−226760号公報参照)や硫酸ヒドラジン、モノ塩酸ヒドラジンなどのヒドラジド化合物を用いることが考えられる。これらの凝固剤は、例えば下鋳型部に液状蓄光材原料を流し込んだ後、上鋳型部を重ね合せる直前に当該液状蓄光材原料に加えられる。さらに、液状蓄光材原料としてアクリル系紫外線硬化樹脂やエポキシ系紫外線硬化樹脂を用いて紫外線の照射によって固化させるようにしてもよい。
【0026】
(蓄光層を多層構造にした例)
本実施例の製造方法は、固化蓄光材原料を多層構造とする工程を含むものであってもよい。
図10は、かかる固化蓄光材原料を多層構造とする工程を含む製造方法について説明するための図である。本図に示す例は、
図4(b)に示したのと同様に、下鋳型部1001に上鋳型部1002を重ね合せて生じるすき間に液状蓄光材原料を流し込んで固化する例であるが、
図4(b)の例では、単一の種類の液状蓄光材原料0405を一気にすき間全体に流し込むようにしているのと異なり、本例では、異なる種類の液状蓄光原材料1005a〜1005eを順次流し込むようにしている。異なる種類の液状蓄光原材料とは、蓄光顔料やバインダーの種類(素材)が異なることをいう。なお、蓄光顔料に代えて、あるいは蓄光顔料に加えて蓄光染料を用いてもよい。
このような製造方法を用いれば、異なる発光色等からなる多層の固化蓄光材原料からなる蓄光層を有する蓄光表示部材を提供することができる。異なる発光色を有する異なる種類の蓄光原材料の例としては、上述のアルミン酸ストロンチウム塩(SrAl2O4 など)を母結晶とするもの(発光色は緑色)のほか、硫化亜鉛(ZnS)を母結晶とするもの(発光色は黄緑色)が考えられる。このほか、様々な色の顔料を混合することで固化蓄光材原料が当該顔料の色に近い色で発色するようにしたものも考えられる。このような顔料としては、例えば、カーボンブラック(黒色)、フタロシアニンブルー(青色)、ジメチルキナクリドン(赤色)、モノアゾ(黄色)、酸化チタン(白色)などが考えられる。
【0027】
流込み・固化のための具体的工程としては、例えば、まず第一の液状蓄光材原料を上下鋳型部のすき間の一部を満たすだけの一定量流し込み、固化させて第一の固化蓄光材原料1005aとする。次に、第二の液状蓄光材原料をすき間の残りスペースの一部を満たすだけの一定量前記の第一の固化固化蓄光材原料の上層に流し込み、固化させて第一の固化固化蓄光材原料1005bとする。以後同様の手順を繰り返して、第三〜第五の固化蓄光材原料1005c〜1005eを形成する。即ち、この例では、配鋳型ステップと固化ステップが形成される固化蓄光材原料の層の数だけ複数回繰り返されることになる。このような製造方法によれば、生成される蓄光表示部材に外部から視認可能な状態で多層の固化蓄光材原料が現れることになるので、複数色で発光する蓄光表示部材を得ることができ、この結果、見た目に鮮やかな蓄光表示部材を提供することができる。
【0028】
(部材生成ステップ)
部材生成ステップは、固化蓄光材原料を鋳型の一部と密着した状態で取り出し蓄光表示部材とするステップである。「固化蓄光材原料を鋳型の一部と密着した状態で取り出す」とは、(1)一方の鋳型部の全部と密着し、他方の鋳型部とは完全に分離された状態、(2)一方の鋳型部の全部と密着し、他方の鋳型部の一部とも密着した状態、(3)一方の鋳型部の一部と密着し、他方の鋳型部とは完全に分離された状態、(4)一方の鋳型部の一部と密着し、他方の鋳型部の一部とも密着した状態、のいずれか一の状態で固化蓄光材原料を取り出すことをいう。なお、「鋳型部の全部」というのは、鋳型部のうち固化蓄光材原料が接していた部分の全部という意味であり、「鋳型部の一部」とは、鋳型部のうち固化蓄光材原料が接していた部分の一部という意味である。
【0029】
図5は、部材生成ステップにて生成された蓄光表示部材の形状の一例を示す図であり、
図3(d)に示した状態から固化蓄光材原料を鋳型の一部と密着した状態で取り出すことで生成された蓄光表示部材の形状の例を示したものである。このうち、
図5(a)に示す「鋳型の一部と密着した状態」は、固化蓄光材原料0505(斜線で示す)が下鋳型部(図示されない)から分離され、上鋳型部0502のみと密着した状態である。また、
図5(b)に示すものは、固化蓄光材原料0505が上鋳型部(図示されない)から分離され、下鋳型部0501のみと密着した状態である。これらは上記(1)の「一方の鋳型部の全部と密着し、他方の鋳型部とは完全に分離された状態」で固化蓄光材原料を取り出す例に該当する。
【0030】
また、
図5(c)、(d)に示したものは、上記(3)の「一方の鋳型部の一部と密着し、他方の鋳型部とは完全に分離された状態」で固化蓄光材原料を取り出す例である。例えば(c)では、固化蓄光材原料0505(斜線で示す)が下鋳型部(図示されない)から分離されるとともに、上鋳型部の一部(0502a、0502b及び0502cで示す範囲)と接していた固化畜光材原料だけが上鋳型部と密着した状態で取り出され、固化畜光材原料が接していた部分のうち上以外の部分(0502aと0502bの間の部分及び0502bと0502cの間の部分)と接していた固化畜光材原料は下鋳型部とともに除去された状態が示されている。(d)も同様に下鋳型部の一部(0501a、0501bで示す範囲)と接していた固化畜光材原料だけが下鋳型部と密着した状態で取り出された例である。このような取り出し方をするための方法としては、例えば、予め鋳型部のうち固化蓄光材原料と密着させる部分に密着材を塗布し、固化蓄光材原料を除去する部分に離型材を塗布しておく方法が考えられる。
【0031】
このような形状の蓄光表示部材は鋳型にこのような凹凸形状を設けておくことでも生成することは可能であるが、鋳型の形状が複雑となる。本例によれば、単純な形状の鋳型を用いたままで複雑な形状の蓄光表示部材を提供することが可能となる。
【0032】
また、例えば(c)、(d)に示したものをワンセットとして、例えば
図3(d)のような状態で上下鋳型部のすき間に固化蓄光材原料を形成した後、(c)と(d)のように二分して取り出し、両者とも蓄光表示部材として用いるようにしてもよい。
さらに、(c)などに示した状態の固化蓄光原材料どうしの間に異なる種類の固化蓄光材原料を形成してもよい。このようにすれば、上述の固化蓄光材原料を多層構造とする場合と同様の効果を奏することが可能となる。
【0033】
なお、固化蓄光材原料を上鋳型部又は下鋳型部と密着して取り出す際に、当該鋳型部のうち一部分だけを蓄光表示部材の構成部分とし、残余部分を除去するようにしてもよい。
図5(e)、(f)はかかる例を示す。(e)は上鋳型部0502のうち一部分0502dが簡単に取り外せる構造になっている例である。同様に(f)は、下鋳型部0501のうち一部分0501cと固化蓄光材原料0505を密着した状態で取り出して蓄光表示部材を生成する例である。鋳型部の一部分を簡単に取り外せるようにするための構造としては、例えば、当該一部分をはめ込み式にしておくとか、簡単に剥離可能な接着剤で他の部分に接着しておくなどの方法を用いればよい。
【0034】
さらに、上述のように「固化蓄光材原料を鋳型の一部と密着した状態で取り出す」パターンには、一方の鋳型部の全部又は一部と密着し、かつ他方の鋳型部の一部とも密着した状態も含まれる。この場合、例えば、一方の鋳型部を透明材料とすれば、このままの状態で蓄光表示部材としての使用が可能となる。
図5(g)はかかる一例を示す。本図の例は、下鋳型0501の一部が透明材料0501d(例えば透明ガラスなど)で形成され、かつ鋳型から当該透明材料部分だけを簡単に取り外せる構造になっている例であり、固化蓄光材原料0505をかかる下鋳型の一部と上鋳型の一部0502dと密着した状態で取り出すことで形成される蓄光表示部材の例である。
【0035】
本実施例の製造方法によれば、このように鋳型の一部を蓄光表示部材の生成後もこれから分離せずに蓄光表示部材の構成部分として用いるようにしているので、改めて蓄光表示部材をその配置場所に貼り付けたりする必要がなく、簡単に蓄光表示部材を製造することが可能となる。
【0036】
(反射層形成ステップを有する例)
本実施例の蓄光表示部材の製造方法は、配鋳型ステップの前に、鋳型のうち蓄光表示部材の構成部分となる部分に反射層を形成する反射層形成ステップを有していてもよい。反射層は、反射材原料を含む層状の部材であり、蓄光材からの光を反射させて蓄光表示部材の視認性を向上させるためのものである。反射材原料としては、例えば酸化チタン、シリカなどの白色顔料が用いられる。反射層を形成する方法には特に限定はなく、例えば、液状反射材原料を鋳型に流し込んでもよいし、反射材原料を鋳型に塗布するようにしてもよい。かかる反射層形成ステップを有する場合は、配鋳型ステップにおける液状蓄光材原料の鋳型への流し込みは、反射材原料が固化・乾燥した後に行われる。
【0037】
(透明保護層形成ステップを有する例)
また、本実施例の蓄光表示部材の製造方法は、固化ステップもしくは部材生成ステップの後に透明保護層形成ステップを有していてもよい。透明保護層形成ステップは、固化された蓄光材原料の上層に透明保護層を形成するステップである。透明層は、透明樹脂などの透明材料によって形成される層状の部材であって、その配置の目的は、蓄光層の損傷・劣化や汚れを防止することにある。透明保護材原料としては、例えば、PTFEなどの透明フッ素樹脂などが用いられる。透明保護層を形成する方法にも特に限定はなく、例えば、部材生成ステップにて取り出された蓄光表示部材に透明保護層材原料を塗布する方法が考えられる。なお、
図5(e)に示したような予め下鋳型の一部が透明材料で形成されるような場合には、当該透明材料が透明保護層の役割を果たすため、透明保護層形成ステップは不要である。
【0038】
(本実施例の製造方法を用いた蓄光表示部材の具体例)
本実施例の製造方法を用いれば、配置場所の形状に合わせて鋳型を成形しておき、当該鋳型の一部とともにこれを蓄光表示部材として用いることができる。このため、屋内屋外を問わず様々な場所、特に配置場所の形状に凹凸があるような場合に好適な蓄光表示部材を提供することが可能となる。例えば、屋内であれば、階段などの丸みを帯びた手すりに蓄光表示部材を配置する場合、
図2(a)に示したような形状の鋳型を用いて下鋳型部と密着した状態の蓄光表示部材とすれば、これを上面が平面である手すり用の土台の上に設置することで手すりとして使用することができる。また、
図2(b)に示したような形状の鋳型を用いて上鋳型部と密着した状態の蓄光表示部材とすれば、これをドアの引き手として設置することができる。屋外においても例えばガードレールや橋の欄干などとして同様の蓄光表示部材を配置することができる。
【0039】
このように、本実施例の製造方法においては、蓄光表示部材を生成する際に設置場所の一部の構造部材(階段の手すり、ドアの引き手など)を含めた形とすることができるため、例えば家屋の設計段階において手すりやドアの引き手にふさわしい形状に合わせて蓄光表示部材の形状を決めることができる。従って、家屋全体の美観に配慮したデザインの蓄光表示部材を提供することも可能となる。
【0040】
本実施例の製造方法を用いた蓄光表示部材の具体的な形状、寸法の一例としては、例えば
図5(a)、(c)に示した断面が略半円形状の手すりの形状をした蓄光表示部材(全体の形状、寸法は適宜設計される)において、固化蓄光材原料の厚みが0.5〜1.0ミリメートル程度のものが考えられる。また、反射層を有する場合にはその厚みが0.1ミリメートル程度、透明保護層を有する場合にはその厚みが0.4〜0.8ミリメートル程度であるものが考えられる。また、
図5(b)、(d)に示した断面が略半円形状のドアの引き手の形状をした蓄光表示部材(全体の形状、寸法は適宜設計される)において固化蓄光材原料等の厚みが同様の寸法であるものが考えられる。
【0041】
<効果>
本実施例の発明によれば、予め配置場所に応じた蓄光表示部材の形状に合わせて成形された鋳型に液状蓄光材原料を流し込んで製造するようにするとともに、鋳型の一部は蓄光表示部材の生成後もこれから分離せずに蓄光表示部材の構成部分として用いることで、改めて蓄光表示部材をその配置場所に貼り付けたりする必要がなく、簡単に蓄光表示部材を製造することができる蓄光表示部材の製造方法を提供することが可能となる。