(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、図中同一又は相当する部分には同一符号を付す。
【0011】
以下に説明する実施形態は、本発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であれば下記の各構成要素を均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。また、以下の説明では、本発明の理解を容易にするため、重要でない公知の技術的事項の説明を適宜省略する。
【0012】
はじめに、
図1を参照して印刷条件提供システム1の構成を説明する。印刷条件提供システム1は、PC等のホストコンピュータ10と、プリンタ20とを備える。なお、プリンタ20は、印刷機能のみを備えたものでも良いし、印刷機能、コピー機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能を備えた複合機でも良い。ホストコンピュータ10は印刷条件設定装置、プリンタ20は印刷条件提供装置として機能する。また、ホストコンピュータ10とプリンタ20とは、LAN(Local Area Network)等のネットワーク、又はUSB(Universal Serial Bus)によって互いに接続される。
【0013】
印刷条件提供システム1は、ホストコンピュータ10からの要求に従って、プリンタ20からホストコンピュータ10に、印刷対象に係る好適な印刷条件を提供するためのシステムである。
【0014】
つづいて
図2を参照して、
図1に示したホストコンピュータ10及びプリンタ20の各構成を説明する。
【0015】
ホストコンピュータ10は、制御部111、表示部112、操作部113、記憶部114、LAN通信部115、USB通信部116を備える。
【0016】
制御部111は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、CPUのメインメモリとして機能するRAM(Random Access Memory)等を備える。なお、制御部111は、一部がASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の専用回路を備えてもよい。制御部111は、ホストコンピュータ10全体を制御する。
【0017】
制御部111は、印刷対象を表す印刷データと、ユーザの操作に従って設定された印刷条件を識別するための印刷識別情報(印刷条件ID)とを含む印刷ジョブを生成し、これをプリンタ20に送信する。これによりホストコンピュータ10は印刷データの印刷をプリンタ20に要求する。なお、制御部111の制御によって生成された印刷ジョブは、制御部111内のRAMに一旦スプールされる。また、制御部111は、プリンタ20の印刷状況を監視し、印刷状況に従ってRAMにスプールされた印刷ジョブをプリンタ20に順次送信する。
【0018】
表示部112は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置を備える。表示部112は、制御部111から供給される各種画像データに基づいて各種画像を画面に表示する。
【0019】
表示部112には、例えば
図3に示すように、印刷プレビュー画面112aが表示される。この印刷プレビュー画面112aは、後述する仮想プリンタドライバ114cを制御部111が起動させることにより表示される。
【0020】
印刷プレビュー画面112aは、印刷プレビュー表示領域112bと印刷条件設定領域112cとを備える。印刷プレビュー表示領域112bには、実際に印刷対象が印刷された場合の出力イメージ112eが表示される。各出力イメージ112eは、それぞれ1頁単位の印刷プレビューであってもよいし、複数頁の単位の印刷プレビューであってもよい。一方、印刷条件設定領域112cには、印刷条件を設定するための各種項目112d(両面印刷、集約印刷、トナーセーブ、用紙やOHP(Over Head Projector)等の被印刷媒体のサイズや、被印刷媒体の種類、供給トレイ、印刷の色(カラー,白黒)等)が表示される。なお、この項目112dの中には、後述する検索条件を設定する項目も含まれる。また、印刷条件設定領域112cには、実際に印刷を実行するための印刷ボタン112fが表示される。後述するユーザインタフェース装置の操作によって、この印刷ボタン112fが選択されると、制御部111は、印刷ジョブの送信先として予め設定されたプリンタ20に印刷ジョブを送信し、印刷対象の印刷を要求する。
【0021】
ユーザは印刷プレビュー表示領域112bに表示される出力イメージ112eを確認しながら、印刷条件設定領域112cにおいて印刷条件を設定する操作を行う。なお、ユーザの操作に従って、印刷プレビュー表示領域112bに表示される各出力イメージ112eを取捨選択、整列させることにより印刷対象のページ、順序が指定される。ユーザの操作に従って印刷条件が設定されると、印刷プレビュー表示領域112bには、設定が反映された出力イメージ112eが表示される。これにより、ユーザは、反映後の出力イメージ112eを確認することができるので、印刷条件の設定ミスによるミスプリントを防止できる。
【0022】
操作部113は、例えば、マウスやキーボード等のユーザインタフェース装置を備える。操作部113は、ユーザからの各種操作を受け付け、受け付けた各種操作にそれぞれ対応する操作信号を制御部111に供給する。例えば、操作部113は、ユーザの操作に従って、印刷条件を設定するための信号や、印刷を実行するための信号を制御部111に供給する。なお、操作部113は、表示部112の内部に備えられても良い。つまり表示部112と操作部113とをタッチパネルによって実現しても良い。
【0023】
LAN通信部115は、制御部111の制御のもと、LAN接続されたプリンタ20と通信を行う。USB通信部116は、制御部111の制御のもと、USB接続されたプリンタ20と通信を行う。
【0024】
記憶部114は、例えば、HDD(Hard disk drive)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の記憶装置を備える。記憶部114は、制御部111が各種処理を行うために使用する各種プログラム及びデータ、制御部111が各種処理を行うことにより生成又は取得した各種データを記憶する。
【0025】
また、記憶部114には、アプリケーションプログラム114a、プリンタドライバ114b、仮想プリンタドライバ114c、プレビュー制御データ114dが記憶される。
【0026】
アプリケーションプログラム114aは、例えば、文書作成や表計算等を行うためのプログラムである。
【0027】
プリンタドライバ(通常プリンタドライバ)114bは、プリンタ20を制御するためのソフトウェアであり、アプリケーションプログラム114aからの印刷命令を固有の印刷ジョブ(制御コマンド)に変換してプリンタ20に印刷を要求する。
【0028】
仮想プリンタドライバ(簡単エコ印刷ソフト)114cは、印刷対象を画像によって表す印刷プレビューデータを生成し、印刷プレビューデータを表示部112の画面に表示するためのソフトウェアである。
【0029】
仮想プリンタドライバ114cは、制御部111によって実行される。仮想プリンタドライバ114cの実行によって、制御部111は、問い合わせ部111a、受け取り部111b、表示制御部111c、印刷ジョブ送信部111dとして機能する。各部111a〜111dは、仮想プリンタドライバ114cの実行を終了するまで(印刷処理の実行または停止するまで)機能する。
【0030】
なお、仮想プリンタドライバ114cによって、表示部112の画面には、上述した印刷プレビュー画面112aが表示される。また、仮想プリンタドライバ114cには、ユーザが実際に印刷を実行する操作が行われたときの印刷ジョブの送信先(プリンタ20)が設定されている。
【0031】
プレビュー制御データ114dは、印刷条件に対応する印刷プレビューデータを表示するためのパラメータファイルである。プレビュー制御データ114dは、例えば
図4に示すように、印刷条件ID、印刷条件の内容や種別、印刷条件に対応する印刷プレビューデータを表示するためのプレビュー制御情報等を有する。制御部111は、ユーザによって設定された印刷条件の印刷条件IDを有するプレビュー制御データ114dを特定し、特定したプレビュー制御データに含まれるプレビュー制御情報に従って、印刷条件の設定が反映された出力イメージ112eを印刷プレビュー表示領域112bに表示させる。
【0032】
一方、プリンタ20は、制御部211、表示部212、操作部213、記憶部214、LAN通信部215、USB通信部216、供給・搬送部217、画像形成部218、ICカード通信部219を備える。
【0033】
制御部211は、例えば、CPU、CPUのメインメモリとして機能するRAM等を備える。なお、制御部211は、一部がASIC等の専用回路を備えてもよい。制御部211は、プリンタ20全体を制御する。制御部211は、ホストコンピュータ10から受信する印刷ジョブに基づいて印刷処理を行う。
【0034】
表示部212は、例えば、CRTやLCD等の表示装置を備える。表示部212は、制御部211から供給される各種画像データに基づいて各種画像を画面に表示する。
【0035】
操作部213は、例えば、複数の操作ボタンを備えるユーザインタフェース装置を備える。操作部213は、ユーザからの各種操作を受け付け、受け付けた各種操作にそれぞれ対応する操作信号を制御部211に供給する。なお、操作部213は、表示部212の内部に備えられても良い。つまり、表示部212と操作部213とをタッチパネルによって実現しても良い。
【0036】
LAN通信部215は、制御部211の制御のもと、LAN接続されたホストコンピュータ10と通信を行う。USB通信部216は、制御部211の制御のもと、USB接続されたホストコンピュータ10と通信を行う。
【0037】
供給・搬送部217は、例えば、供給トレイ、供給トレイから供給された用紙やOHP等の被印刷媒体を搬送する搬送装置とから構成される。供給・搬送部217は、制御部211の制御のもと、供給された被印刷媒体を画像形成部218に供給する。
【0038】
画像形成部218は、例えば、感光体ドラム、帯電機、印字ヘッド(LEDヘッド)、現像機、転写機を備える複数の画像形成ユニット(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックに対応する画像形成ユニット)を備える。画像形成部218は、制御部211の制御のもと、供給・搬送部217から受け取る被印刷媒体に、印刷ジョブに含まれる印刷データを設定条件に従って印刷する。
【0039】
ICカード通信部219は、例えば、ICカードリーダライタを備える。ICカード通信部219は、制御部211の制御のもと、一定の距離内に位置するICカードと無線通信を行い、ICカードに記憶された各種データの読み出し、または、ICカードへ各種データの書き込みを行う。
【0040】
記憶部214は、例えば、HDD、ROM、フラッシュメモリ等の記憶装置を備える。記憶部214は、制御部211が各種処理を行うために使用する各種プログラム及びデータ、制御部211が各種処理を行うことにより生成又は取得した各種データを記憶する。
【0041】
また、記憶部214には、プログラム214a、印刷制御データ214b、印刷履歴データ214cが記憶される。
【0042】
プログラム214aは、制御部211を、検索部211a、提供部211b、印刷実行部211cとして機能させるプログラムである。このプログラム214aは、プリンタ20の電源がオンになったときに制御部211によって実行され、電源がオフになるまで実行される。
【0043】
印刷制御データ214bは、印刷条件に従ってプリンタ20を制御するためのパラメータファイルである。印刷制御データ214bは、例えば
図5に示すように、印刷条件ID、印刷条件の内容や種別、プリンタ20を制御するための印刷制御情報等を有する。制御部211は、ユーザによって設定された印刷条件の印刷条件IDを有する印刷制御データを特定し、特定した印刷制御データに含まれる印刷制御情報に従って、プリンタ20を制御して印刷対象を印刷する。
【0044】
印刷履歴データ214cは、印刷対象に係る印刷条件の検索に用いられる。印刷履歴データ214cは、過去にプリンタ20が印刷した印刷対象の属性を識別するための属性識別情報をデータとして含む。属性識別情報は、例えば、印刷対象を作成した作成者を特定するためのユーザ名、印刷対象の作成に使用された装置を特定するためのホスト名、印刷対象の作成に用いられたアプリケーションを特定するためのアプリケーション名や印刷対象のファイル拡張子、印刷対象を特定するためのファイル名等がある。
【0045】
具体的には、印刷履歴データ214cは、
図6(a)に示すように、各印刷対象のユーザ名、アプリケーション名、ファイル名、及び印刷条件IDの属性識別情報が蓄積されてなる。印刷対象におけるユーザ名、アプリケーション名、ファイル名の各データは、当該印刷対象の属性識別情報から抽出されるデータである。また、印刷条件IDは、ホストコンピュータ10から受信した印刷ジョブに含まれる印刷条件IDである。印刷履歴データ214cは、制御部211の制御のもと、ホストコンピュータ10から受信した印刷ジョブから抽出され、記憶部214に順次記憶される。
【0046】
以上のように構築された印刷条件提供システム1の動作を概略的に説明する。
印刷条件提供システム1では、大きく分けて以下の2つの処理が行われる。
(a)ホストコンピュータ10において印刷対象に係る印刷条件を検索するための検索条件を設定し、設定した検索条件をホストコンピュータ10からプリンタ20に送信する問い合わせ処理。
(b)プリンタ20においてホストコンピュータ10から受信した検索条件によって該当する印刷条件を検索し、該当した印刷条件をホストコンピュータ10に提供する検索処理。
【0047】
印刷条件提供システム1は、上記の(a)及び(b)の処理によって、プリンタ20は、検索条件によって該当する印刷条件を検索し、該当した印刷条件をホストコンピュータ10に提供する。これにより、ホストコンピュータ10には、印刷対象に係る好適な印刷条件が表示され、ユーザは印刷対象に係る印刷条件を簡単に設定できる。
【0048】
次に、
図7を参照して、ホストコンピュータ10及びプリンタ20の動作を説明する。
【0049】
プリンタ20は、電源がオンになったときに、制御部211が記憶部214からプログラム214aを読み出して実行する。この実行に従って、制御部211は、検索部211a、提供部211b、印刷実行部211cとして機能する。
【0050】
一方、ユーザは、ホストコンピュータ10の操作部113を介して文書作成や表計算を行うアプリケーションプログラムによって作成されたデータ(印刷対象)を出力するための操作を行う。ユーザが記憶部114に記憶された仮想プリンタドライバ114cを選択する操作を行った場合、制御部111は、仮想プリンタドライバ114cを起動する。仮想プリンタドライバ114cの起動に従って、制御部111は、問い合わせ部111a、受け取り部111b、表示制御部111c、印刷ジョブ送信部111dとして機能する。
【0051】
図9(a)に示すように、ホストコンピュータ10の表示制御部111cは、表示部112に印刷プレビュー画面112aを表示する。また、問い合わせ部111aは、印刷対象に係る印刷条件がプリンタ20に記憶されているか否かを問い合わせるための問い合わせ処理を行う(ステップS110)。
【0052】
一方、プリンタ20の検索部211aは、ホストコンピュータ10から印刷条件の有無についての問い合わせがあるか、または、ホストコンピュータ10から印刷ジョブを受信するまで待機状態となる(ステップS210;NO,ステップS230;NO)。検索部211aは、ホストコンピュータ10から問い合わせがあったと判別した場合(ステップS210;YES)、検索処理を行う(ステップS220)
【0053】
ここで
図8を参照して、ホストコンピュータ10が行うステップS110の問い合わせ処理、及び、プリンタ20が行うステップS220の検索処理を説明する。
【0054】
はじめに、問い合わせ部111aは、検索条件を設定する(ステップS111)。検索条件の設定は、検索に用いられる属性識別情報及び検索方法を設定することによって行われる。なお、属性識別情報及び検索方法を設定するための情報が事前に設定されている場合、その情報に従って、問い合わせ部111aは、自動的に検索条件(属性識別情報及び検索方法)を設定する。
【0055】
具体的には、ユーザ名、アプリケーション名、ファイル名が、検索に用いられる属性識別情報として事前に設定されていた場合、問い合わせ部111aは、印刷対象が持つ属性識別情報から、例えば、ユーザ名「BBB」、アプリケーション名「POWERPOINT(登録商標)」、ファイル名「XX説明会資料」を自動的に抽出し、これらを検索に用いられる属性識別情報として設定する。
【0056】
また、検索方法は、完全一致及び前方一致のうちの何れかの方法が設定される。例えば、検索に用いられるユーザ名、アプリケーション名、ファイル名について検索方法(完全一致または前方一致)が事前に設定されていた場合、問い合わせ部111aは、事前に設定されていた検索方法を設定する。例えば、検索に用いられるユーザ名、アプリケーション名、ファイル名について、全て完全一致による検索方法が事前に設定されていた場合、完全一致による検索方法が設定される。なお、ファイル名について前方一致による検索方法が設定されている場合、ファイル名の先頭から所定数(例えば2つ)の文字(「XX」)が検索対象となる。
【0057】
このように事前に設定されていた検索条件を設定するための情報に従って、問い合わせ部111aは、
図10に示すような検索条件(ここではユーザ名「BBB」、アプリケーション名「POWERPOINT(登録商標)」、ファイル名「XX説明会資料」、検索方法「属性識別情報の全てを完全一致で検索」)を自動的に設定する。なお、属性識別情報及び検索方法を設定するための情報は、事前に設定されなくても良く、ユーザの操作に従って設定されても良い。
【0058】
問い合わせ部111aは、設定された検索条件をプリンタ20に送信し、印刷対象に係る印刷条件を問い合わせる(ステップS112)。
【0059】
その後、受け取り部111bは、プリンタ20からの問い合わせ結果を受信するまで待機状態となる(ステップS113;NO)。
【0060】
一方、プリンタ20の検索部211aは、ホストコンピュータ10から受信した検索条件に基づいて、該当する印刷履歴データ214cを検索する。
【0061】
具体的には、検索部211aは、検索条件として設定されたユーザ名「BBB」を含む属性識別情報を有する印刷履歴データ214cがあるか否かを判別する(ステップS221)。
【0062】
ユーザ名「BBB」を含む印刷履歴データ214cがあると判別された場合(ステップS221;YES)、検索部211aは、ステップS221で該当した印刷履歴データ214cが、検索条件として設定されたアプリケーション名「POWERPOINT(登録商標)」を含む属性識別情報を有するか否かを判別する(ステップS222)。
【0063】
アプリケーション名「POWERPOINT(登録商標)」を含む属性識別情報を有する印刷履歴データ214cがあると判別された場合(ステップS222;YES)、検索部211aは、ステップS222で該当した印刷履歴データ214cが、検索条件として設定されたファイル名「XX説明会資料」を含む属性識別情報を有するか否かを判別する(ステップS223)。
【0064】
そして、ファイル名「XX説明会資料」を含む属性識別情報を有する印刷履歴データ214cがあると判別された場合(ステップS223;YES)、提供部211bは、ステップS223で該当した印刷履歴データ214cに含まれる印刷条件IDを、問い合わせ結果としてホストコンピュータ10に送信する(ステップS224)。
【0065】
ここでは、
図6(a)に示すように、ユーザ名「BBB」、アプリケーション名「POWERPOINT(登録商標)」、ファイル名「XX説明会資料」を全て含む属性識別情報を有する印刷履歴データ214cが1つ記憶されている。この場合、提供部211bは、印刷履歴データ214cに含まれる印刷条件ID「12」をホストコンピュータ10に送信する(ステップS224)。なお、印刷履歴データ214cが複数該当した場合は、提供部211bは、該当した印刷履歴データ214cに含まれる印刷条件IDを、印刷履歴データ214c毎に、ホストコンピュータ10に送信する。
【0066】
一方、検索部211aによって、ユーザ名、アプリケーション名、ファイル名の全てを含む属性識別情報を有する印刷履歴データ214cがないと判別された場合(ステップS221;NO、S222;NO、S223;NO)、提供部211bは、該当する印刷条件がない旨をホストコンピュータ10に送信する(ステップS224)。以上によりプリンタ20が行う検索処理(ステップS220)は終了する。
【0067】
そして、ホストコンピュータ10の受け取り部111bがプリンタ20からの問い合わせ結果を受信すると(ステップS113;YES)、表示制御部111cは、受信した問い合わせ結果を印刷プレビュー画面112aに表示する(ステップS114)。例えば、表示制御部111cは、プリンタ20から提供された印刷条件を示す項目112g(「推奨1」)を
図9(b)に示すように印刷条件設定領域112cに表示する。なお、プリンタ20において、印刷履歴データ214cが複数該当した場合は、表示制御部111cは、該当した印刷履歴データ214cのそれぞれに対応する複数の項目112gを印刷条件設定領域112cに表示する。
以上によりホストコンピュータ10が行う問い合わせ処理(ステップS110)は終了する。
【0068】
その後、ユーザの操作に従って、プリンタ20から提供された印刷条件を示す項目112gが選択された場合、表示制御部111cは、その項目112gをネガポジ反転表示等し、選択状態を確認しやすくする。また、表示制御部111cは、プリンタ20から提供された印刷条件ID(ここでは「12」)を有するプレビュー制御データ114dを、
図4に示すプレビュー制御データ114dの中から特定する。表示制御部111cは、特定したプレビュー制御データに含まれるプレビュー制御情報に従って、印刷条件(例えば「集約印刷(4ページ)」)が設定されたときの出力イメージ112hを、
図9(c)に示すように印刷プレビュー表示領域112bに表示する。
【0069】
また、ユーザの操作に従って、選択された項目112gが再度選択されると、表示制御部111cは、その印刷条件を反映する前の出力イメージ112eに戻す。これにより、印刷プレビュー表示領域112bには、
図9(b)に示した出力イメージ112eが表示される。このように、ユーザは項目112gを選択する操作を行う度に、印刷条件を反映する前後の出力イメージを確認できるので、推奨された印刷条件を設定するか否かの判断がしやすい。なお、印刷条件設定領域112cに複数の項目112gが表示された場合には、ユーザは、各項目112gを一つずつ選択し、選択に従って表示されるプレビュー画面を確かめて、印刷条件を設定するか否かを判断する。
【0070】
図7に戻り、表示制御部111cは、検索条件の再設定操作、印刷条件の設定操作、印刷実行の操作を受け付け、印刷プレビュー画面112a上で何れかの操作がされたと判別されるまで待機状態となる(ステップS120;NO,ステップS130;NO、ステップS150;NO)。
【0071】
ユーザが、印刷条件を設定するための各種項目112dに含まれる検索条件を設定する項目に検索条件を新たに設定して検索を実行する操作を行った場合、表示制御部111cは、検索条件の再設定操作がされたと判別する(ステップS120;YES)。この場合、再設定された検索条件によって、上記ステップS110の問い合わせ処理が行われる。
【0072】
また、ユーザが、印刷条件設定領域112cに表示された、プリンタ20から提供された印刷条件を示す項目112g、または、その他の印刷条件を設定するための各種項目112dを選択する操作を行った場合、表示制御部111cは、印刷条件の設定操作がされたと判別する(ステップS130;YES)。この場合、表示制御部111cは、
図4に示すプレビュー制御データ114dの中から、設定された印刷条件IDを有するプレビュー制御データ114dを特定し、特定したプレビュー制御データ114dに含まれるプレビュー制御情報に従って、印刷条件が設定されたときの出力イメージを表示する(ステップS140)。また、表示制御部111cは、印刷条件の設定状態を一時記憶し、ユーザの操作に従って設定された印刷条件が変更される度に、一時記憶されている印刷条件の設定状態を更新する。
【0073】
さらに、ユーザが、印刷条件設定領域112cに表示された印刷ボタン112fを選択する操作を行った場合、表示制御部111cは、印刷実行の操作がされたと判別する(ステップS150;YES)。この場合、印刷ジョブ送信部111dは、現在設定されている印刷条件の印刷条件ID及び印刷対象を含む印刷ジョブを生成し、これをプリンタ20に送信する(ステップS160)。
【0074】
例えば、プリンタ20から提供された印刷条件(「集約印刷(4ページ)」)によって印刷を実行する場合、ユーザが、印刷条件設定領域112cに表示された項目112gを選択した状態で印刷ボタン112fを選択する操作を行う。これに従って印刷ジョブ送信部111dは、項目112gによって表される、プリンタ20から提供された印刷条件ID「12」及び印刷対象を含む印刷ジョブをプリンタ20に送信する。
【0075】
なお、プリンタ20から提供された印刷条件によらず、印刷条件設定領域112cの各種項目112dで選択された印刷条件によって印刷を実行する場合、ユーザは項目112gが選択されていない状態で印刷ボタン112fを選択する操作を行う。
【0076】
例えば、プリンタ20から提供された印刷条件(「集約印刷(4ページ)」)ではなく、「集約印刷(2ページ)」によって印刷を実行する場合、ユーザは、印刷条件設定領域112cの集約印刷の種類を選択する項目で集約印刷(2ページ)を選択する操作を行う。これに従って、表示制御部111cは、
図4に示すプレビュー制御データ114dの中から、集約印刷(2ページ)を表すプレビュー制御データ114dを特定し、プレビュー制御データ114dに含まれるプレビュー制御情報に従って、集約印刷(2ページ)が設定されたときの出力イメージ112hを印刷プレビュー表示領域112bに表示する。また、この状態でユーザが印刷ボタン112fを選択する操作を行った場合、印刷ジョブ送信部111dは、集約印刷(2ページ)を表す印刷条件ID「11」及び印刷対象を含む印刷ジョブをプリンタ20に送信する。
以上により、ホストコンピュータ10が行う印刷条件設定処理は終了する。
【0077】
一方、検索部211aによってホストコンピュータ10から問い合わせがないと判別された場合(ステップS210;NO)、または、検索部211aによってステップS220の検索処理が行われた後、印刷実行部211cは、ホストコンピュータ10から印刷ジョブを受信したか否かを判別する(ステップS230)。印刷実行部211cは、ホストコンピュータ10から印刷ジョブを受信したと判別した場合に(ステップS230;YES)、印刷実行処理を行う(ステップS240)。
【0078】
ここで
図11を参照して、プリンタ20が行うステップS240の印刷実行処理を説明する。
【0079】
印刷実行部211cは、記憶部214に記憶された印刷制御データ214bの中から、ホストコンピュータ10から受信した印刷ジョブに含まれる印刷条件IDを含む印刷制御データ214bを特定する。印刷実行部211cは、特定した印刷制御データ214bに含まれる印刷制御情報に従って、印刷対象について印刷処理を実行する(ステップS241)。
【0080】
例えば、ユーザが、印刷ジョブにプリンタ20から提供された印刷条件ID「12」が含まれていた場合、その印刷条件ID「12」に対応する集約印刷(4ページ)を行うための印刷制御情報により印刷対象は印刷される。一方、印刷ジョブに印刷条件ID「11」が含まれていた場合、その印刷条件ID「11」に対応する集約印刷(2ページ)を行うための印刷制御情報により印刷対象は印刷される。
【0081】
その後、印刷実行部211cは、印刷対象が持つ属性識別情報のうち、印刷履歴データ214c内の属性識別情報(ここではユーザ名、アプリケーション名、ファイル名)を抽出する(ステップS242)。
【0082】
印刷実行部211cは、抽出した属性識別情報が完全に一致する印刷履歴データ214cが記憶されているか否かを判別する(ステップS243)。
【0083】
そして、印刷実行部211cは、完全に一致する印刷履歴データ214cが記憶されていると判別した場合(ステップS243;YES)、該当した印刷履歴データ214cに含まれる印刷条件IDが、受信した印刷ジョブに含まれる印刷条件IDと完全に一致するか否かを判別する(ステップS244)。
【0084】
印刷実行部211cは、印刷条件IDが完全に一致すると判別した場合(ステップS244;YES)、該当した印刷履歴データ214cの更新は行わずに印刷実行処理を終了する。例えば、印刷対象から抽出した属性識別情報が、ユーザ名「BBB」、アプリケーション名「POWERPOINT(登録商標)」、ファイル名「XX説明会資料」であり、印刷条件IDが「12」であった場合、
図6(a)に示すように、記憶部214には、完全に一致する印刷履歴データ214cが記憶されているので、この場合は、該当した印刷情報履歴データ214cの更新はされない。
【0085】
一方、印刷実行部211cは、印刷条件IDが完全に一致しないと判別した場合(ステップS244;NO)、該当した印刷履歴データ214cの印刷条件IDを受信した印刷ジョブに含まれる印刷条件IDに更新する(ステップS245)。例えば、該当した印刷履歴データ214cに含まれる印刷条件IDが「12」であり、印刷ジョブに含まれる印刷条件IDが「11」であった場合、
図6(b)に示すように、該当した印刷履歴データ214cに含まれる印刷条件ID「12」は「11」に更新される。
【0086】
また、印刷実行部211cは、完全に一致する印刷履歴データ214cが記憶されていないと判別した場合(ステップS244;NO)、ステップS242で抽出した属性識別情報と、受信した印刷ジョブに含まれる印刷条件IDとを有する印刷履歴データ214cを記憶部214に新たに追加する。その後、印刷実行部211cは、印刷実行処理を終了する。
【0087】
以上説明した印刷条件提供システム1によれば、ホストコンピュータ10は、印刷対象に係る検索条件を設定し、プリンタ20は、ホストコンピュータ10で設定された検索条件によって該当する印刷条件を検索し、該当した印刷条件をホストコンピュータ10に提供できる。これにより、ユーザは、印刷対象が再印刷されるものでなくても印刷対象に係る好適な印刷条件を簡単に設定できる。
【0088】
なお、上記の実施形態では、ユーザ名、アプリケーション名、ファイル名の全てを、完全一致で検索する検索条件が設定された場合の例を説明したが、検索条件は、ユーザの操作に従って適宜に設定できる。例えば、ファイル名を除いてユーザ名及びアプリケーション名を設定しても良いし、アプリケーション名を除いてユーザ名及びファイル名を設定しても良い。このように、属性識別情報として使用されるユーザ名、アプリケーション名、ファイル名を適宜に組み合わせたり、または単独で用いても良い。この場合の検索条件は、標準仕様として自動で初期設定されても良いし、ユーザが任意で設定しても良い。
【0089】
具体的には、印刷対象が年賀状ソフトにより作成されたものである場合、ファイル名を除いてユーザ名及びアプリケーション名を属性識別情報として設定することにより、プリンタ20は、同じユーザが同じ年賀状ソフトによって印刷したときに設定された過去の印刷条件をホストコンピュータ10に提供できる。これにより、ユーザは、印刷対象が再印刷されるものでなくても好適な印刷条件を簡単に設定できる。
【0090】
また、検索方法は、前方一致、完全一致だけでなく、部分一致、後方一致、and検索、OR検索等が設定されても良い。また、検索方法は、所定の属性識別情報(例えばファイル名)のみに設定されても良い。また、前方一致、部分一致、後方一致について検索対象となる文字数が適宜に設定されても良い。また、検索対象となる文字数は設定されなくても良い。
【0091】
また、印刷履歴データ214cにおける属性識別情報は、ユーザ名、アプリケーション名、ファイル名以外に、ホスト名、ファイル拡張子等の属性識別情報を含んでも良く、これらを検索に用いられる属性識別情報として設定しても良い。
また、各種項目112dには、印刷対象の画像に、「複写禁止」、「極秘」、又は「社外秘」といった表記を合わせて印刷するセキュリティ印刷といった設定がされても良い。
【0092】
また、プリンタ20の提供部211bは、印刷履歴データ214cが複数該当した場合に、該当した印刷履歴データ214cに含まれる印刷条件IDの他、属性識別情報のデータの一部(例えばユーザ名またはファイル名のデータ)または全部をホストコンピュータ10に送信しても良い。この場合、ホストコンピュータ10の表示制御部111cは、受信した属性識別情報を印刷条件設定領域112cに表示する。例えば、プリンタ20に問い合わせを行ったときに送信された検索条件にファイル名が含まれていなかったとしても、プリンタ20内の複数のファイル名に設定された印刷条件のうち利用できるものがある場合がある。その場合、プリンタ20の提供部211bは、複数のファイル名のデータをホストコンピュータ10に送信し、ユーザは、印刷条件設定領域112cに表示された複数の印刷条件をファイル名毎に確認する。そして、ホストコンピュータ10の印刷ジョブ送信部111dがその中からユーザが選択した一のファイル名のデータをプリンタ20に送信して、これを受け取ったプリンタ20の提供部211bが、選択された一のファイル名に設定された印刷条件のデータをホストコンピュータ10に送信するようにしてもよい。
【0093】
また、ホストコンピュータ10の受け取り部111bが受信したプリンタ20からの問い合わせ結果が、1つの印刷履歴データ214cに対応するものであった場合、印刷条件を示す項目112dを印刷条件設定領域112cに表示せず、その印刷条件が設定された印刷ジョブを自動的に生成し、これをプリンタ20に送信しても良い。
【0094】
また、印刷条件が、例えばプリンタドライバの拡張機能によって追加的に設定されたカスタム仕様の被印刷媒体のような、プリンタ20における印刷条件として標準的に設定されていない印刷条件を表すものであった場合、そのようなカスタム設定による印刷条件がホストコンピュータ10に設定されていないことがある。例えば、その印刷条件ではじめて印刷を行う場合や、過去に設定した印刷条件をアンインストールした場合などである。そのような場合、その印刷条件が設定されたときの出力イメージ112hを印刷プレビュー表示領域112bに表示することが出来ない。そこで、この場合、印刷条件の再インストール(再設定)を促すメッセージ等の画像を表示部112に表示してもよい。このメッセージに従って、再インストールの手順を行えば、過去の印刷と同じ印刷条件で印刷を行うことができる。
【0095】
また、印刷条件提供システム1は、ホストコンピュータ10及びプリンタ20がそれぞれ1台である例を説明したが、ホストコンピュータ10及びプリンタ20の台数は、それぞれ限定されるものではない。よって、印刷システム1はホストコンピュータ10及びプリンタ20を複数備えても良い。
【0096】
また、印刷条件提供システム1において、ホストコンピュータ10及びプリンタ20以外に印刷条件を提供するためのサーバ装置を備え、このサーバ装置を印刷条件提供装置として適用しても良い。つまりホストコンピュータ10で設定された検索条件によって該当する印刷条件をサーバ装置で検索し、該当した印刷条件をサーバ装置からホストコンピュータ10に提供しても良い。
【0097】
さらに、印刷条件提供システム1は、ホストコンピュータ10のみから構成されても良い。つまりホストコンピュータ10内部で検索条件によって該当する印刷条件を検索し、該当した印刷条件をホストコンピュータ10の表示部112に表示させても良い。
【0098】
以上に本発明の実施形態について説明したが、これらの実施形態は一例であり、本発明の適用範囲はこれに限られない。すなわち、本発明の実施形態は種々の応用が可能であり、あらゆる実施の形態が本発明の範囲に含まれる。
【0099】
なお、上記実施形態で説明したホストコンピュータ10及びプリンタ20の各機能構成を実現させるためのプログラムは、それぞれ既存のパーソナルコンピュータや情報端末機器等を制御するCPU等が実行できるように提供されても良い。このようなプログラムの提供方法は任意である。例えば、プログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されたものが提供されても良い。さらに、プログラムは、搬送波に重畳し、インターネットなどの通信媒体を介して提供されても良い。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)にプログラムを掲示して配信してもよい。また、このプログラムを実行し、OS(Operating System)の制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上記の処理を実行できるように構成してもよい。
【0100】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲が含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0101】
(付記1)
印刷対象に係る印刷条件を設定する印刷条件設定装置と、
前記印刷条件設定装置に前記印刷条件を提供する印刷条件提供装置とを備え、
前記印刷条件設定装置は、
前記印刷対象に係る印刷条件を検索するための検索条件を設定し、前記検索条件に対応する印刷条件が記憶されているか否かを前記印刷条件提供装置に問い合わせる問い合わせ手段と、
前記印刷条件提供装置から前記検索条件に対応する印刷条件を受け取る受け取り手段と、
前記受け取り手段が受け取った前記印刷条件を示す項目を表示部に表示する制御を行う表示制御手段と、を備え、
前記印刷条件提供装置は、
前記印刷条件設定装置から前記検索条件を受け取り、受け取った前記検索条件に対応する印刷条件を記憶部に記憶された印刷条件の中から検索する検索手段と、
前記検索手段によって検索された結果、前記対応する印刷条件が前記記憶部に記憶されていた場合に、該対応する印刷条件を前記印刷条件設定装置に提供する提供手段と、を備えた、
ことを特徴とする印刷条件提供システム。
【0102】
(付記2)
前記印刷条件設定装置は、ユーザの操作に従って、前記表示部に表示された前記印刷条件を示す項目が選択された状態で印刷が要求された場合に、前記選択された項目により示される印刷条件を前記印刷対象の印刷を要求する印刷ジョブに含ませ、前記印刷条件を含んだ印刷ジョブを前記印刷条件提供装置に送信する印刷ジョブ送信手段を備え、
前記印刷条件提供装置は、前記印刷条件設定装置から送信された前記印刷ジョブを受信し、受信した前記印刷ジョブに含まれた前記印刷条件に従って前記印刷対象の印刷を実行する印刷実行手段を備えた、
ことを特徴とする付記1に記載の印刷条件提供システム。
【0103】
(付記3)
前記印刷条件設定装置において、前記問い合わせ手段は、前記印刷対象の属性を識別するための属性識別情報を前記検索条件として設定し、前記属性識別情報に対応する印刷条件が記憶されているか否かを前記印刷条件提供装置に問い合わせ、
前記印刷条件提供装置において、前記検索手段は、前記印刷条件設定装置から受け取った前記属性識別情報に対応する前記印刷条件を検索する、
ことを特徴とする付記1又は2に記載の印刷条件提供システム。
【0104】
(付記4)
前記印刷条件設定装置において、前記問い合わせ手段は、前記属性識別情報を検索するための検索方法を前記検索条件として設定し、前記検索方法によって前記属性識別情報に対応する印刷条件が記憶されているか否かを前記印刷条件提供装置に問い合わせ、
前記印刷条件提供装置において、前記検索手段は、前記印刷条件設定装置から受け取った前記検索方法によって前記属性識別情報に対応する前記印刷条件を検索する、
ことを特徴とする付記3に記載の印刷条件提供システム。
【0105】
(付記5)
前記印刷条件設定装置は、ユーザの操作に従って、前記表示部に表示された前記印刷条件を示す項目が選択された状態で印刷が要求された場合に、前記選択された項目により示される印刷条件を前記印刷対象の印刷を要求する印刷ジョブに含ませ、前記印刷条件を含んだ印刷ジョブを前記印刷条件提供装置に送信する印刷ジョブ送信手段を備え、
前記印刷条件提供装置において、前記提供手段は、前記検索手段によって前記対応する印刷条件が複数得られた場合に、該複数の印刷条件を前記印刷条件設定装置に提供し、
前記印刷条件設定装置において、前記表示制御手段は、前記受け取り手段が前記印刷条件提供装置から受け取った前記複数の対応する印刷条件を前記表示部に表示し、前記印刷ジョブ送信手段は、ユーザの操作に従って、前記複数の対応する印刷条件から選択された一の印刷条件を前記印刷対象の印刷を要求する印刷ジョブに含ませ、前記一の印刷条件を含んだ印刷ジョブを前記印刷条件提供装置に送信する、
ことを特徴とする付記1、3、4の何れかに記載の印刷条件提供システム。
【0106】
(付記6)
前記印刷条件提供装置において、前記提供手段は、前記検索手段によって前記対応する印刷条件が複数得られた場合に、該複数の印刷条件にそれぞれ対応する前記属性識別情報により表されるファイル名を前記印刷条件設定装置に提供し、
前記印刷条件設定装置において、前記表示制御手段は、前記印刷条件提供装置から受け取った前記ファイル名を前記表示部に表示し、前記問い合わせ手段は、ユーザの操作に従って、前記表示されたファイル名から選択された一のファイル名を前記印刷条件提供装置に送信し、
前記印刷条件提供装置において、前記提供手段は、前記印刷条件設定装置から送信された前記一のファイル名に対応する前記印刷条件を前記印刷条件設定装置に提供する、
ことを特徴とする付記3乃至5の何れかに記載の印刷条件提供システム。
【0107】
(付記7)
前記印刷条件提供装置は、前記印刷対象の属性を識別するための属性識別情報を前記印刷条件と共に記憶する印刷履歴記憶手段と、前記印刷条件設定装置から前記印刷対象の印刷を要求する印刷ジョブを受信し、受信した前記印刷ジョブに含まれた前記印刷条件に従って印刷を実行する印刷実行手段と、を備え、
前記印刷実行手段は、前記印刷条件設定装置から送信された前記印刷ジョブに含まれた前記属性識別情報と一致する属性識別情報が前記印刷履歴記憶手段に記憶されていないと判別した場合に、前記印刷ジョブに含まれた前記属性識別情報と前記印刷条件とを前記印刷履歴記憶手段に記憶する、
ことを特徴とする付記1、3乃至6の何れかに記載の印刷条件提供システム。
【0108】
(付記8)
前記印刷実行手段は、前記印刷条件設定装置から送信された前記印刷ジョブに含まれた前記属性識別情報と一致する属性識別情報が前記印刷履歴記憶手段に記憶され、前記属性識別情報と共に記憶された前記印刷条件が、前記印刷ジョブに含まれた前記印刷条件と異なると判別した場合に、前記属性識別情報と共に記憶された前記印刷条件を前記印刷ジョブに含まれた前記印刷条件に更新する、
ことを特徴とする付記7に記載の印刷条件提供システム。
【0109】
(付記9)
前記印刷条件設定装置において、前記表示制御手段は、前記印刷対象に係る印刷条件が予め標準的に設定されていない印刷条件であった場合に、前記印刷条件の設定を促す画像を前記表示部に表示する、
ことを特徴とする付記1乃至8の何れかに記載の印刷条件提供システム。
【0110】
(付記10)
印刷対象に係る印刷条件を検索するための検索条件を印刷条件設定装置から受け取り、受け取った前記検索条件に対応する印刷条件を記憶部に記憶された印刷条件の中から検索する検索手段と、
前記検索手段によって検索された結果、前記対応する印刷条件が前記記憶部に記憶されていた場合に、該対応する印刷条件を前記印刷条件設定装置に提供する提供手段と、
前記対応する印刷条件が提示されたユーザの操作に従って前記印刷条件設定装置から送信された印刷ジョブを受信し、受信した前記印刷ジョブに従って印刷を実行する印刷実行手段と、を備えた、
ことを特徴とする印刷条件提供装置。
【0111】
(付記11)
印刷条件提供装置が、
印刷対象に係る印刷条件を検索するための検索条件を印刷条件設定装置から受け取り、受け取った前記検索条件に対応する印刷条件を記憶部に記憶された印刷条件の中から検索する検索ステップと、
前記検索ステップで検索された結果、前記対応する印刷条件が前記記憶部に記憶されていた場合に、該対応する印刷条件を前記印刷条件設定装置に提供する提供ステップと、
前記対応する印刷条件が提示されたユーザの操作に従って前記印刷条件設定装置から送信された印刷ジョブを受信し、受信した前記印刷ジョブに従って印刷を実行する印刷実行ステップと、を実行する、
ことを特徴とする印刷条件提供方法。
【0112】
(付記12)
コンピュータを、
印刷対象に係る印刷条件を検索するための検索条件を印刷条件設定装置から受け取り、受け取った前記検索条件に対応する印刷条件を記憶部に記憶された印刷条件の中から検索する検索手段、
前記検索手段によって検索された結果、前記対応する印刷条件が前記記憶部に記憶されていた場合に、該対応する印刷条件を前記印刷条件設定装置に提供する提供手段、
前記対応する印刷条件が提示されたユーザの操作に従って前記印刷条件設定装置から送信された印刷ジョブを受信し、受信した前記印刷ジョブに従って印刷を実行する印刷実行手段、として機能させる、
ことを特徴とするプログラム。