(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
本願発明者が検討した結果、見出した課題について説明する。
図27は、トリプルウェル構造を有する半導体装置101の断面図である。
図27に示すように、半導体基板(P型シリコン基板)102上に素子分離絶縁膜103及び層間絶縁膜104が形成されている。また、
図27に示すように、半導体基板102内にHVPW(High Voltage P Well
)105が形成され、HVPW105の周囲を取り囲むようにDNW(Deep N Well)1
06及びHVNW(High Voltage N Well)107が形成されている。HVPW105に
は、高電圧で駆動するN型MOSトランジスタ111が形成され、HVNW107には、高電圧で駆動するP型MOSトランジスタ112が形成されている。また、
図27に示すように、半導体基板102内にLVPW(Low Voltage P Well)108及びLVNW(Low Voltage N Well)109が形成されている。LVPW108には、低電圧で駆動するN型MOSトランジスタ113が形成され、LVNW109には、低電圧で駆動するP型MOSトランジスタ114が形成されている。
【0009】
DNW106とHVNW107との接続部分の面積が小さい場合、DNW106とHVNW107との間の抵抗が高くなり、I/O部でのラッチアップが発生する。HVNW107を全体的に深く形成することにより、DNW106とHVNW107との接続部分の面積を大きくすると、HVNW107に形成されているP型MOSトランジスタ112の特性が変わる可能性がある。HVNW107とHVNW107との間にLVPW108が形成されている場合、HVNW107を全体的に深く形成することにより、LVPW108の耐圧が下がる。LVPW108の耐圧を上げるため、LVPW108を深く形成しようとすると、LVPW108全体が広がり、半導体装置101全体が大きくなってしまう。
【0010】
以下、図面を参照して本実施形態に係る半導体装置及び半導体装置の製造方法について説明する。以下に示す半導体装置及び半導体装置の製造方法の構成は例示であり、本実施形態に係る半導体装置及び半導体装置の製造方法の構成は、以下に示す構成に限定されない。
【0011】
本実施形態では、半導体素子の一例であるN型MOSトランジスタ及びP型MOSトランジスタを備える半導体装置1を例として説明する。
図1Aは、半導体装置1の断面図である。半導体装置1は、半導体基板2、素子分離絶縁膜3、N型MOSトランジスタ4A、4B、P型MOSトランジスタ5A、5B、層間絶縁膜6、コンタクトプラグ7及び配線8を有している。半導体基板2は、例えば、表面が(001)面のP型の単結晶シリコン(Si)基板である。
【0012】
N型MOSトランジスタ4Aは、高電圧で駆動するN型のMOSトランジスタである。N型MOSトランジスタ4Aが形成される領域(N型MOS形成領域)9Aにおける半導体基板2内に、HVPW(High Voltage P Well)11が形成されている。HVPW11
は、第1導電型のウェルの一例である。
【0013】
半導体基板2内には、HVPW11の下方にDNW(Deep N Well)12が形成されて
いる。DNW12は、第2導電型の第1ウェルの一例である。半導体基板2内には、HVPW11の水平方向にHVNW(High Voltage N Well)13が形成されている。HVN
W13は、第2導電型の第2ウェルの一例である。このように、半導体装置1は、HVPW11の周囲をDNW12及びHVNW13で取り囲むトリプルウェル構造となっている。
【0014】
HVNW13は、半導体基板2の表面から所定の深さ(第1の深さ)まで形成された浅い領域13Aと、半導体基板2の表面から所定の深さ(第1の深さ)よりも深く形成された深い領域13Bとを有する。浅い領域13Aは、第1領域の一例である。深い領域13Bは、第2領域の一例である。HVNW13の浅い領域13Aは、半導体基板2の表面から下方向に向けて、半導体基板2内の第1の位置まで形成されており、HVNW13の深い領域13Bは、半導体基板2の表面から下方向に向けて、半導体基板2内の第2の位置まで形成されている。半導体基板2内の第2の位置は、半導体基板2内の第1の位置よりも深い位置である。
【0015】
HVNW13の深い領域13Bは、HVNW13の浅い領域13Aよりも半導体基板2内の深い位置まで形成されている。HVNW13の深い領域13Bは、DNW12と接続されており、DNW12とHVNW13との接続部分(接触部分)の面積が増大している。DNW12とHVNW13との接続部分の面積が増大することにより、DNW12とHVNW13との間の抵抗が低下する。
【0016】
HVNW13の浅い領域13Aの上方には素子分離絶縁膜3が形成されており、HVN
W13の深い領域13Bの上方には素子分離絶縁膜3が形成されていない。すなわち、半導体装置1は、HVNW13の浅い領域13Aの上方に半導体基板2に形成された素子分離絶縁膜3を有し、HVNW13の深い領域13Bの上方には、素子分離絶縁膜3の上面と連続する半導体基板2の上面が位置している。素子分離絶縁膜3は、STI(Shallow Trench Isolation)膜とも呼ばれる。HVPW11とHVNW13との接続部分(境界)の上部に、不純物層14が形成されている。不純物層14上に、シリサイドブロック層15が形成されている。
【0017】
図1Bに示すように、HVNW13が、HVPW11の水平方向でHVPW11を囲むようにして、半導体基板2内にHVNW13が形成されている。
図1Bは、半導体装置1の平面図である。
図1Bでは、半導体装置1の一部の構成要素についての図示を省略している。
図1Bに示す点線Aは、HVPW11とHVNW13との接続部分を示している。HVPW11とHVNW13との接続部分の上部に形成されている不純物層14を覆うようにシリサイドブロック層15が形成されている。不純物層14は、シリサイドブロック層15によって覆われているため、
図1Bでは、不純物層14は、シリサイドブロック層15によって隠れている。不純物層14は、平面視で、HVPW11とHVNW13との接続部分に沿って延伸された環状形状(リング形状)となっている。したがって、シリサイドブロック層15は、平面視で、HVPW11とHVNW13との接続部分に沿って延伸された環状形状(リング形状)となっている。
【0018】
図1Aの説明に戻る。N型MOSトランジスタ4Aは、ゲート電極21A、サイドウォール絶縁膜22A、ゲート絶縁膜(図示せず)、LDD(Lightly Doped Drain)領域2
3A、ソース/ドレイン領域24A及びタップ領域25Aを有している。ゲート電極21A、ソース/ドレイン領域24A及びタップ領域25A上には、金属シリサイド層26が形成されている。
【0019】
P型MOSトランジスタ5Aは、高電圧で駆動するP型のMOSトランジスタである。P型MOSトランジスタ5Aが形成される領域(P型MOS形成領域)10Aにおける半導体基板2内に、HVNW13が形成されている。P型MOSトランジスタ5Aは、ゲート電極21B、サイドウォール絶縁膜22B、ゲート絶縁膜(図示せず)、LDD(Lightly Doped Drain)領域23B、ソース/ドレイン領域24B及びタップ領域25Bを有
している。ゲート電極21B、ソース/ドレイン領域24B及びタップ領域25B上には、金属シリサイド層26が形成されている。
図1Aの左端に図示されているHVNW13には、タップ領域25Bが形成されているが、
図1Aではタップ領域25Bの図示を省略している。
【0020】
N型MOSトランジスタ4Bは、低電圧で駆動するN型のMOSトランジスタである。N型MOSトランジスタ4Bが形成される領域(N型MOS形成領域)9Bの半導体基板2内に、LVPW(Low Voltage P Well)31Aが形成されている。N型MOSトランジスタ4Bは、ゲート電極21C、サイドウォール絶縁膜22C、ゲート絶縁膜(図示せず)、ソース/ドレイン領域24C、タップ領域25C、ポケット領域27A及びエクステンション領域28Aを有している。ゲート電極21C、ソース/ドレイン領域24C及びタップ領域25C上には、金属シリサイド層26が形成されている。
【0021】
P型MOSトランジスタ5Bは、低電圧で駆動するトランジスタである。P型MOSトランジスタ5Bが形成される領域(P型MOS形成領域)10Bにおける半導体基板2内に、LVNW(Low Voltage N Well)32が形成されている。P型MOSトランジスタ5Bは、ゲート電極21D、サイドウォール絶縁膜22D、ゲート絶縁膜(図示せず)、ソース/ドレイン領域24D、タップ領域25D、ポケット領域27B及びエクステンション領域28Bを有している。ゲート電極21D、ソース/ドレイン領域24D及びタップ
領域25D上には、金属シリサイド層26が形成されている。
【0022】
HVNW13とHVNW13との間にLVPW31Bが形成されていてもよい。LVPW31Bは、第1導電型の第2ウェルの一例である。LVPW31Bは、HVNW13の浅い領域13Aと隣接して半導体基板2内に形成されているため、LVPW31Bの耐圧の低下が抑制されている。LVPW31Bには、タップ領域25Cが形成されているが、
図1Aではタップ領域25Cの図示を省略している。
【0023】
〈製造方法〉
実施形態に係る半導体装置1の製造方法について説明する。
図2から
図18は、実施形態に係る半導体装置1の製造方法の各工程を示す断面図である。実施形態に係る半導体装置1の製造方法では、まず、
図2に示す工程において、半導体基板2上にシリコン酸化膜(SiO膜)41を形成し、酸化膜41上にシリコン窒化膜(SiN膜)42を形成する。例えば、熱酸化法により、シリコン酸化膜41を形成し、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、シリコン窒化膜42を堆積する。
図2に示す工程において
、フォトリソグラフィにより、素子分離絶縁膜3が形成される箇所が開口されたフォトレジスト膜43を、シリコン窒化膜42上に形成する。
【0024】
次に、
図3に示す工程において、フォトレジスト膜43をマスクとしてドライエッチングを行うことにより、半導体基板2に溝44を形成する。その後、例えば、アッシングにより、残存するフォトレジスト膜43を除去する。
【0025】
次いで、
図4に示す工程において、CVD法により、溝44内にシリコン酸化膜を形成し、CMP(Chemical Mechanical Polishing)により平坦化を行うことにより、半導体
基板2に素子分離絶縁膜3を形成する。STI法により半導体基板2に素子分離絶縁膜3を形成する例を示しているが、例えば、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)法により半導体基板2に素子分離絶縁膜3を形成してもよい。
【0026】
次に、
図5に示す工程において、例えば、熱酸化法により、半導体基板2上にシリコン酸化膜45を形成する。シリコン酸化膜45は、犠牲酸化膜として機能する。
図5に示す工程において、フォトリソグラフィにより、半導体基板2上にフォトレジスト膜46を形成する。
図5に示す工程において、フォトレジスト膜46をマスクとして、P型不純物をイオン注入することにより、半導体基板2内にHVPW11を形成する。
図5に示す工程において、フォトレジスト膜46をマスクとして、N型不純物をイオン注入することにより、半導体基板2内にDNW12を形成する。同一のマスク(フォトレジスト膜46)を用いて、N型MOS形成領域9Aにおける半導体基板2内にHVPW11及びDNW12が形成される。
【0027】
HVPW11は、半導体基板2の表面から所定の深さに至る領域に形成される。例えば、硼素(B)を、加速エネルギー:150keV以上600keV以下、注入量(ドーズ量):1.0×10
12/cm
2以上1.0×10
14/cm
2以下、の条件でイオン注入することにより、HVPW11を形成する。DNW12は、HVPW11の下方に形成される。例えば、燐(P)を、加速エネルギー:700keV以上4.0MeV以下、注入量:1.0×10
12/cm
2以上1.0×10
14/cm
2以下、の条件でイオン注入することにより、DNW12を形成する。その後、例えば、アッシングにより、フォトレジスト膜46を除去する。
【0028】
次いで、
図6に示す工程において、フォトリソグラフィにより、半導体基板2上にフォトレジスト膜47を形成する。
図6に示す工程において、フォトレジスト膜47をマスクとして、N型不純物をイオン注入することにより、半導体基板2内にHVNW13を形成
する。例えば、HVNW13は、HVPW11の水平方向でHVPW11を囲むようにして、半導体基板2内に形成される。例えば、燐(P)を、加速エネルギー:360keV以上700keV以下、注入量:1.0×10
12/cm
2以上1.0×10
14/cm
2以下、チルト角:0°、の条件でイオン注入することにより、HVNW13を形成する。
【0029】
図6に示すように、素子分離絶縁膜3が形成されている箇所の下方にはHVNW13が浅く形成され、素子分離絶縁膜3が形成されていない箇所の下方にはHVNW13が深く形成されている。すなわち、素子分離絶縁膜3が形成されている箇所の下方にHVNW13の浅い領域13Aが形成され、素子分離絶縁膜3が形成されていない箇所の下方にHVNW13の深い領域13Bが形成されている。
【0030】
HVPW11とHVNW13との接続部分(境界)には、素子分離絶縁膜3が形成されていない。すなわち、素子分離絶縁膜3には、HVNW13の深い領域13Bを形成するための開口部が設けられ、素子分離絶縁膜3の開口部がHVPW11とHVNW13との接続部分に位置している。半導体基板2内にHVNW13を形成する際のイオン注入は、チャネリングが発生し得るチルト角で行われる。チャネリングが発生し得るチルト角は、例えば、0°であるが、チルト角0°以外の他のチャネリングが発生し得るチルト角でイオン注入を行ってもよい。ここでチャネリングとは、結晶構造を有する基板の原子が疎となっている方向からイオン注入を行ったときに、結晶の奥深くまでイオンが注入される確率が高まることをいう。
【0031】
素子分離絶縁膜3の開口部(素子分離絶縁膜3が形成されていない箇所)から不純物が半導体基板2内の深い位置まで注入されることによって、HVNW13が深い位置まで形成される。したがって、HVPW11とHVNW13との接続部分の下方には、HVNW13の深い領域13Bが形成される。HVNW13の深い領域13Bは、DNW12と接続されている。HVNW13が深い位置まで形成されることにより、DNW12とHVNW13との接続部分の面積が増大し、DNW12とHVNW13との間の抵抗が低下する。
【0032】
その後、例えば、アッシングにより、フォトレジスト膜47を除去する。次に、
図7に示す工程において、フォトリソグラフィにより、半導体基板2上にフォトレジスト膜48を形成する。
図7に示す工程において、フォトレジスト膜48をマスクとして、P型不純物をイオン注入することにより、半導体基板2内にLVPW31A及び31Bを形成する。LVPW31Aが、HVNW13の水平方向でHVNW13と隣接するようにして、半導体基板2内に形成される。LVPW31Bが、HVNW13の水平方向でHVNW13の浅い領域13Aと隣接するようにして、半導体基板2内に形成される。LVPW31Bは、HVNW13とHVNW13との間に形成されてもよい。例えば、硼素(B)を、加速エネルギー:75keV以上300keV以下、注入量:1.2×10
13/cm
2以上
1.0×10
14/cm
2以下、の条件でイオン注入することにより、LVPW31A及び
31Bを形成する。その後、例えば、アッシングにより、フォトレジスト膜48を除去する。
【0033】
次いで、
図8に示す工程において、フォトリソグラフィにより、半導体基板2上にフォトレジスト膜49を形成する。
図8に示す工程において、フォトレジスト膜49をマスクとして、N型不純物をイオン注入することにより、半導体基板2内にLVNW32を形成する。例えば、LVNW32が、LVPW31Aの水平方向でLVPW31Aと隣接するようにして、半導体基板2内にLVNW32が形成される。例えば、燐(P)を、加速エネルギー:120keV以上700keV以下、注入量:1.2×10
13/cm
2以上1
.0×10
14/cm
2以下、の条件でイオン注入することにより、LVNW32を形成す
る。その後、例えば、アッシングにより、フォトレジスト膜49を除去する。
【0034】
次に、
図9に示す工程において、シリコン酸化膜45を除去した後、半導体基板2上にゲート絶縁膜(図示せず)及びゲート電極21A〜21Dを形成する。ゲート絶縁膜は、ゲート電極21A〜21Dの直下に形成される。例えば、熱酸化法により半導体基板2上にシリコン酸化膜を形成し、CVD法によりシリコン酸化膜上にポリシリコン膜を形成する。その後、フォトリソグラフィ及びドライエッチングで、シリコン酸化膜及びポリシリコン膜をパターニングすることにより、半導体基板2上にゲート絶縁膜及びゲート電極21A〜21Dを形成する。
【0035】
次いで、
図10に示す工程において、フォトリソグラフィにより、半導体基板2上にフォトレジスト膜50を形成する。
図10に示す工程において、ゲート電極21A及びフォトレジスト膜50をマスクとして、N型不純物をイオン注入することにより、HVPW11とHVNW13との接続部分の上部に不純物層14を形成し、HVPW11内にLDD領域23Aを形成する。HVPW11とHVNW13との接続部分における半導体基板2の露出面の全面にN型不純物がイオン注入されることにより、不純物層14が、HVPW11とHVNW13との接続部分における半導体基板2の露出面の全体に形成される。例えば、燐(P)を、加速エネルギー:1keV以上80keV以下、注入量:2.0×10
12/cm
2以上1.0×10
15/cm
2以下、の条件でイオン注入することにより、不純物層14及びLDD領域23Aを形成する。その後、例えば、アッシングにより、フォトレジスト膜50を除去する。
【0036】
次に、
図11に示す工程において、フォトリソグラフィにより、半導体基板2上にフォトレジスト膜51を形成する。
図11に示す工程において、ゲート電極21B及びフォトレジスト膜51をマスクとして、P型不純物をイオン注入することにより、HVNW13内にLDD領域23Bを形成する。例えば、硼素(B)を、加速エネルギー:0.5keV以上60keV以下、注入量:2.0×10
12/cm
2以上1.0×10
15/cm
2以下、の条件でイオン注入することにより、LDD領域23Bを形成する。その後、例えば、アッシングにより、フォトレジスト膜51を除去する。
【0037】
次いで、
図12に示す工程において、フォトリソグラフィにより、半導体基板2上にフォトレジスト膜52を形成する。
図12に示す工程において、ゲート電極21C及びフォトレジスト膜52をマスクとして、P型不純物をイオン注入することにより、LVPW31A内にポケット領域27Aを形成する。
図12に示す工程において、ゲート電極21C及びフォトレジスト膜52をマスクとして、N型不純物をイオン注入することにより、LVPW31A内にエクステンション領域28Aを形成する。例えば、インジウム(In)を、加速エネルギー:10keV以上80keV以下、注入量:1.0×10
12/cm
2
以上1.0×10
15/cm
2以下、の条件でイオン注入することにより、ポケット領域2
7Aを形成する。例えば、砒素(As)を、加速エネルギー:0.5keV以上10keV以下、注入量:1.0×10
13/cm
2以上1.0×10
16/cm
2以下、の条件でイオン注入することにより、エクステンション領域28Aを形成する。その後、例えば、アッシングにより、フォトレジスト膜52を除去する。
【0038】
次に、
図13に示す工程において、フォトリソグラフィにより、半導体基板2上にフォトレジスト膜53を形成する。
図13に示す工程において、ゲート電極21D及びフォトレジスト膜53をマスクとして、N型不純物をイオン注入することにより、LVNW32内にポケット領域27Bを形成する。
図13に示す工程において、ゲート電極21D及びフォトレジスト膜53をマスクとして、P型不純物をイオン注入することにより、LVNW32内にエクステンション領域28Bを形成する。例えば、燐(P)を、加速エネルギー:10keV以上80keV以下、注入量:1.0×10
12/cm
2以上1.0×10
15/cm
2以下、の条件でイオン注入することにより、ポケット領域27Bを形成する。例
えば、硼素(B)を、加速エネルギー:0.1keV以上5keV以下、注入量:1.0×10
13/cm
2以上1.0×10
16/cm
2以下、の条件でイオン注入することにより、エクステンション領域28Bを形成する。その後、例えば、アッシングにより、フォトレジスト膜53を除去する。
【0039】
次いで、
図14に示す工程において、例えば、CVD法により、半導体基板2の全面にシリコン酸化膜54を堆積する。次に、
図15に示す工程において、フォトリソグラフィにより、不純物層14を覆うフォトレジスト膜55をシリコン酸化膜54上に形成する。
【0040】
図16に示す工程において、フォトレジスト膜55をマスクとして、ドライエッチングを行うことにより、半導体基板2の全面に堆積されたシリコン酸化膜54をパターニングする。半導体基板2の全面に堆積されたシリコン酸化膜54がパターニングされることにより、不純物層14を覆うシリサイドブロック層15が半導体基板2上に形成される。ゲート電極21A〜21Dの側面には、サイドウォール絶縁膜22A〜22Dが自己整合的に形成される。その後、例えば、アッシングにより、フォトレジスト膜55を除去する。
【0041】
図16に示す工程において、フォトリソグラフィにより、半導体基板2上に、ソース/ドレイン領域24A及び24Cが形成される箇所が開口されたフォトレジスト膜(図示せず)を形成する。
図16に示す工程において、ゲート電極21A、21C、サイドウォール絶縁膜22A、22C及びフォトレジスト膜をマスクとして、N型不純物をイオン注入する。N型不純物をイオン注入することにより、HVPW11内にソース/ドレイン領域24Aを形成し、LVPW31A内にソース/ドレイン領域24Cを形成する。その後、例えば、アッシングにより、フォトレジスト膜を除去する。
【0042】
図16に示す工程において、フォトリソグラフィにより、半導体基板2上に、ソース/ドレイン領域24B及び24Dが形成される箇所が開口されたフォトレジスト膜(図示せず)を形成する。
図16に示す工程において、ゲート電極21B、21D、サイドウォール絶縁膜22B、22D及びフォトレジスト膜をマスクとして、P型不純物をイオン注入する。P型不純物をイオン注入することにより、HVNW13内にソース/ドレイン領域24Bを形成し、LVNW32内にソース/ドレイン領域24Dを形成する。その後、例えば、アッシングにより、フォトレジスト膜を除去する。
【0043】
図16に示す工程において、フォトリソグラフィにより、半導体基板2上に、タップ領域25A及び25Cが形成される箇所が開口されたフォトレジスト膜(図示せず)を形成する。
図16に示す工程において、フォトレジスト膜をマスクとして、P型不純物をイオン注入する。P型不純物をイオン注入することにより、HVPW11内にタップ領域25Aを形成し、LVPW31A内にタップ領域25Cを形成する。その後、例えば、アッシングにより、フォトレジスト膜を除去する。
【0044】
図16に示す工程において、フォトリソグラフィにより、半導体基板2上に、タップ領域25C及び25Dが形成される箇所が開口されたフォトレジスト膜(図示せず)を形成する。
図16に示す工程において、フォトレジスト膜をマスクとして、N型不純物をイオン注入する。N型不純物をイオン注入することにより、HVNW13内にタップ領域25Bを形成し、LVNW32内にタップ領域25Dを形成する。その後、例えば、アッシングにより、フォトレジスト膜を除去する。
【0045】
図17に示す工程において、半導体基板2の全面に、例えば、チタン(Ti)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)等の金属膜を形成した後、熱処理を行う。これにより、ゲート電極21A〜21D、ソース/ドレイン領域24A〜24D及びタップ領域25A〜25D上に金属シリサイド層26が形成される。不純物層14を覆うようにシリサイドブ
ロック層15が形成されているため、不純物層14上には金属シリサイド層26が形成されていない。そのため、金属シリサイド層26を介したHVPW11とHVNW13との短絡を抑止することができる。例えば、薬液処理により、未反応の金属膜を選択的に除去する。
【0046】
図18に示す工程において、例えば、CVD法により、半導体基板2の全面にシリコン酸化膜を堆積することにより、半導体基板2上に層間絶縁膜6を形成する。
図18に示す工程において、コンタクトプラグ7が形成される箇所が開口されたフォトレジスト膜(図示せず)を形成する。フォトレジスト膜をマスクとして、層間絶縁膜6をドライエッチングすることにより、層間絶縁膜6にコンタクト孔を形成する。例えば、アッシングにより、フォトレジスト膜を除去する。例えば、CVD法により、層間絶縁膜6のコンタクト孔に、例えば、窒化チタン(TiN)膜及びタングステン(W)膜等を堆積する。CMPにより、層間絶縁膜6上の余分な窒化チタン膜及びタングステン膜等を除去することにより、層間絶縁膜6内にコンタクトプラグ7を形成する。
【0047】
図18に示す工程において、例えば、スパッタリングにより、層間絶縁膜6上にアルミニウム(Al)及び銅(Cu)等の金属膜を形成する。
図18に示す工程において、配線8が形成される箇所が開口されたフォトレジスト膜(図示せず)を形成する。フォトレジスト膜をマスクとして、金属膜をドライエッチングすることにより、層間絶縁膜6上に第1層目の配線8を形成する。例えば、アッシングにより、フォトレジスト膜を除去する。配線8を形成した後、第2層目以降の配線の形成等、所望のバックエンドプロセスが行われ、半導体装置1が製造される。
【0048】
上記では、HVNW13が浅い領域13A及び深い領域13Bを有する半導体装置1及び半導体装置1の製造方法の一例を示している。この例に限らず、n型、p型の導電型を反転することにより、HVPW11が浅い領域及び深い領域を有し、HVPW11の深い領域が、HVNW13の下方に形成されたDPW(Deep P Well)と接続されるようにし
てもよい。
【0049】
上記説明した実施形態を以下のように変形してもよい。以下の変形例1から変形例5を組み合わせて、本実施形態に係る半導体装置及び半導体装置の製造方法に適用してもよい。
【0050】
〈変形例1〉
上記では、不純物層14及びシリサイドブロック層15が、平面視で、HVPW11とHVNW13との接続部分に沿って延伸された環状形状である例を示している。この例に限らず、不純物層14及びシリサイドブロック層15は、HVPW11とHVNW13との接続部分の一部を跨ぐ矩形形状、楕円形状又は円形形状であってもよい。
【0051】
例えば、
図19Aに示すように、複数の不純物層14及び複数のシリサイドブロック層15が、HVPW11とHVNW13との接続部分の一部を跨いでいてもよい。
図19Aは、半導体装置1の平面図である。
図19Aでは、変形例1におけるHVPW11、HVNW13及びシリサイドブロック層15を図示し、それ以外の構成要素についての図示を省略している。HVPW11とHVNW13との接続部分の上部に形成されている不純物層14を覆うようにシリサイドブロック層15が形成されている。不純物層14は、シリサイドブロック層15によって覆われているため、
図19Aでは、不純物層14は、シリサイドブロック層15によって隠れている。HVNW11とHVPW13との接続部分のうち、シリサイドブロック層15で覆われていない部分は、素子分離絶縁膜3(図示せず)で覆われている。不純物層14及びシリサイドブロック層15は、平面視で、HVPW11とHVNW13との接続部分に沿って、分断されて形成されている。HVNW11と
HVPW13との接続部分は、シリサイドブロック層15及び素子分離絶縁膜3(図示せず)で覆われている。そのため、変形例1においてもHVNW11とHVPW13とを短絡する金属シリサイド層26の形成を抑止できる。
【0052】
例えば、
図19Bに示すように、一つの不純物層14及び一つのシリサイドブロック層15が、HVPW11とHVNW13との接続部分の一部を跨ぎ、それ以外の当該接続部分は素子分離絶縁膜3(図示せず)で覆われていてもよい。
図19Bは、半導体装置1の平面図である。
図19Bでは、半導体装置1の一部の構成要素についての図示を省略している。HVPW11とHVNW13との接続部分の上部に形成されている不純物層14を覆うようにシリサイドブロック層15が形成されている。不純物層14は、シリサイドブロック層15によって覆われているため、
図19Bでは、不純物層14は、シリサイドブロック層15によって隠れている。
図19Bに示す例では、一つの不純物層14及び一つのシリサイドブロック層15が、平面視で、HVPW11とHVNW13との接続部分の一部を跨ぐようにして形成されている。
【0053】
〈変形例2〉
上記では、HVNW13が、HVPW11の水平方向でHVPW11を囲むようにして、半導体基板2内にHVNW13を形成する例を示している。この例に限らず、HVNW13が、HVPW11の水平方向でHVPW11の一部と接するようにして、半導体基板2内にHVNW13を形成してもよい。例えば、
図20に示すように、HVNW13が、HVPW11の水平方向でHVPW11の一部と接するようにして、半導体基板2内にHVNW13を形成してもよい。
図20は、半導体装置1の平面図である。
図20では、変形例2におけるHVPW11、HVNW13及びシリサイドブロック層15を図示し、それ以外の構成要素についての図示を省略している。
【0054】
HVPW11とHVNW13との接続部分の上部に形成されている不純物層14を覆うようにシリサイドブロック層15が形成されている。また、HVPW11の外周のうち、シリサイドブロック層15が形成されていない部分は素子分離絶縁膜3(図示せず)で覆われている。そのため、変形例2においてもHVNW11とHVPW13とを短絡する金属シリサイド層26の形成を抑止できる。不純物層14は、シリサイドブロック層15によって覆われているため、
図20では、不純物層14は、シリサイドブロック層15によって隠れている。
図20に示す例では、一つの不純物層14及び一つのシリサイドブロック層15が、平面視で、HVPW11とHVNW13との接続部分の一部を跨ぐようにして形成されている。
【0055】
〈変形例3〉
上記では、N型不純物をイオン注入することにより、HVPW11とHVNW13との接続部分の上部に不純物層14を形成する例を示している。この例に限らず、P型不純物をイオン注入することにより、HVPW11とHVNW13との接続部分の上部に不純物層14を形成してもよい。この場合、
図10に示す工程において、HVPW11とHVNW13との接続部分における半導体基板2の露出面の全体を覆うように、フォトレジスト膜50を形成する。これにより、HVPW11とHVNW13との接続部分における半導体基板2の露出面にN型不純物を注入しないようにしておく。
【0056】
図11に示す工程において、フォトリソグラフィにより、HVPW11とHVNW13との接続部分における半導体基板2の露出面が開口されたフォトレジスト膜51を半導体基板2上に形成する。
図11に示す工程において、ゲート電極21B及びフォトレジスト膜51をマスクとして、P型不純物をイオン注入することにより、HVPW11とHVNW13との接続部分の上部に不純物層14を形成し、HVNW13内にLDD領域23Bを形成する。HVPW11とHVNW13との接続部分における半導体基板2の露出面の
全体にP型不純物をイオン注入することにより、不純物層14が、HVPW11とHVNW13との接続部分における半導体基板2の露出面の全体に形成される。
【0057】
〈変形例4〉
上記では、不純物層14を、HVPW11とHVNW13との接続部分における半導体基板2の露出面の全体に形成する例を示している。この例に限らず、
図21に示すように、不純物層14を、HVPW11とHVNW13との接続部分における半導体基板2の露出面の一部に形成してもよい。
図21は、半導体装置1の断面図である。HVPW11とHVNW13との接続部分における半導体基板2の露出面の一部にN型不純物又はP型不純物をイオン注入することにより、不純物層14が、HVPW11とHVNW13との接続部分における半導体基板2の露出面の一部に形成される。
【0058】
〈変形例5〉
上記では、HVPW11とHVNW13との接続部分における半導体基板2の露出面に不純物層14を形成する例を示している。この例に限らず、HVPW11とHVNW13との接続部分における半導体基板2の露出面に不純物層14を形成しないようにしてもよい。この場合、HVPW11とHVNW13との接続部分における半導体基板2の露出面を覆うようにフォトレジスト膜を形成して、HVPW11とHVNW13との接続部分における半導体基板2の露出面にN型不純物又はP型不純物をイオン注入しないようにする。
【0059】
〈検証〉
図22に示す条件を用いて製造された半導体装置1について、TCAD(Technology Computer Aided Design)シミュレーションを行い、HVNW13の深さ及びDNW12とHVNW13との間の抵抗を測定した。また、
図22に示す条件を用いて製造された半導体装置101について、TCAD(Technology Computer Aided Design)シミュレーションを行い、HVNW107の深さ及びDNW106とHVNW107との間の抵抗を測定した。
図23Aは、TCADシミュレーションの結果を示す図であって、半導体装置101の断面を示している。
図23Bは、TCADシミュレーションの結果を示す図であって、半導体装置1の断面を示している。
【0060】
図22の検証条件A及びBは、半導体装置101のHVPW105、DNW106及びHVNW107を形成する際のイオン注入の条件を示している。HVPW105を形成する際のP型不純物は硼素(B)であり、DNW106及びHVNW107を形成する際のN型不純物は燐(P)である。半導体装置101では、HVPW105とHVNW107との接続部分の上部に素子分離絶縁膜103を形成した状態で、半導体基板102内にHVNW107が形成されている。
【0061】
図22の検証条件C及びDは、半導体装置1のHVPW11、DNW12、HVNW13及び不純物層14を形成する際のイオン注入の条件を示している。HVPW11を形成する際のP型不純物は硼素(B)であり、DNW12及びHVNW13を形成する際のN型不純物は燐(P)である。不純物層14は、N型の不純物である燐(P)を用いて形成されている。半導体装置1では、HVPW11とHVNW13との接続部分の上部に素子分離絶縁膜3を形成しない状態で、半導体基板2内にHVNW13が形成されている。
【0062】
図23Aの検証結果Aは、
図22に示す検証条件Aを用いて製造された半導体装置101の断面を示している。
図23Aの検証結果Bは、
図22に示す検証条件Bを用いて製造された半導体装置101の断面を示している。
図23Bの検証結果Cは、
図22に示す検証条件Cを用いて製造された半導体装置1の断面を示している。
図23Bの検証結果Dは、
図22に示す検証条件Dを用いて製造された半導体装置1の断面を示している。
【0063】
図24及び
図25は、TCADシミュレーションの結果を示す図であって、
図23A及び
図23Bの点線で示す箇所における半導体基板2及び102の表面からの深さに対して、不純物の濃度がプロットされている。
図24は、不純物をイオン注入した直後の不純物の濃度が示されている。
図25は、半導体装置1及び半導体装置101の製造後における不純物の濃度が示されている。
図24及び
図25の点線Aは、
図23Aの検証結果Aに対応し、
図24及び
図25の点線Bは、
図23Aの検証結果Bに対応している。
図24及び
図25の実線Cは、
図23Bの検証結果Cに対応し、
図24及び
図25の実線Dは、
図23Bの検証結果Dに対応している。
図24及び
図25に示すように、
図22に示す検証条件4を用いてHVNW13が形成される場合、半導体基板2の表面から深い位置まで不純物が注入されている。
【0064】
HVPW11とHVNW13との接続部分の上部に素子分離絶縁膜3を形成しない状態で、チルト角0°で不純物をイオン注入することにより、HVNW13が深い位置まで形成される。この結果から、HVPW11とHVNW13との接続部分の上部に素子分離絶縁膜3を形成しない状態において、チルト角0°で不純物をイオン注入することにより、チャネリングが発生し得ることがわかる。ただし、チルト角0°は、チャネリングが発生し得るチルト角の一例である。HVPW11とHVNW13との接続部分の上部に素子分離絶縁膜3を形成しない状態において、チルト角0°以外の他のチルト角で不純物をイオン注入することにより、チャネリングは発生し得る。
【0065】
図26は、TCADシミュレーションの結果を示す図である。
図26の検証結果Aは、
図22の検証条件Aを用いて製造された半導体装置101について、DNW106とHVNW107との間の抵抗値を示している。
図26の検証結果Bは、
図22の検証条件Bを用いて製造された半導体装置101について、DNW106とHVNW107との間の抵抗値を示している。
図26の検証結果Cは、
図22の検証条件Cを用いて製造された半導体装置1について、DNW12とHVNW13との間の抵抗値を示している。
図26の検証結果Dは、
図22の検証条件Dを用いて製造された半導体装置1について、DNW12とHVNW13との間の抵抗値を示している。
【0066】
図26に示すように、
図22の検証条件Dを用いて製造された半導体装置1では、DNW12とHVNW13との接続部分の面積が増大することにより、DNW12とHVNW13との間の抵抗値が低下している。
図22の検証条件Dを用いて製造された半導体装置1のDNW12とHVNW13との間の抵抗値が、
図22の検証条件A及びBを用いて製造された半導体装置101のDNW106とHVNW107との間の抵抗値よりも約45%低減されている。
【0067】
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を示す。
【0068】
(付記1)
基板と、
前記基板内に形成された第1導電型のウェルと、
前記第1導電型のウェルの下方の前記基板内に形成された第2導電型の第1ウェルと、
前記第1導電型のウェルの水平方向の前記基板内に形成され、前記基板の表面から第1の深さまで形成された第1領域と、前記基板の表面から前記第1の深さよりも深く形成され、前記第1ウェルと接続する第2領域と、を有する第2導電型の第2ウェルと、を備えることを特徴とする半導体装置。
【0069】
(付記2)
前記第1領域の上方に、前記基板に形成された絶縁膜を有し、
前記第2領域の上方には、前記絶縁膜の上面と連続する前記基板の上面が位置することを特徴とする付記1に記載の半導体装置。
【0070】
(付記3)
前記第1領域と隣接して前記基板内に形成された第1導電型の第2ウェルを備えることを特徴とする付記1又は2に記載の半導体装置。
【0071】
(付記4)
前記第1導電型のウェルと前記第2導電型の第2ウェルとの接続部分の上部に不純物層が形成されていることを特徴とする付記1から3の何れか一項に記載の半導体装置。
【0072】
(付記5)
前記不純物層上には、シリサイドブロック層が形成されていることを特徴とする付記4に記載の半導体装置。
【0073】
(付記6)
基板内に第1導電型のウェルを形成する工程と、
前記第1導電型のウェルの下方の前記基板内に第2導電型の第1ウェルを形成する工程と、
前記基板の表面から第1の深さの第1領域と、前記第1ウェルと接続し、前記基板の表面から前記第1の深さよりも深い深さの第2領域と、を有する第2導電型の第2ウェルを、前記第1導電型の第1ウェルの水平方向の前記基板内に形成する工程と、を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0074】
(付記7)
前記第2ウェルを形成する工程の前に、前記基板に絶縁膜を形成する工程を備え、
前記第1領域の上方には、前記絶縁膜が形成されており、
前記第2領域の上方には、前記絶縁膜の上面と連続する前記基板の上面が位置することを特徴とする付記6に記載の半導体装置の製造方法。
【0075】
(付記8)
前記第1領域と隣接するように前記基板内に第1導電型の第2ウェルを形成する工程を備えることを特徴とする付記6又は7に記載の半導体装置の製造方法。
【0076】
(付記9)
前記第2導電型の第2ウェルを形成する工程は、チャネリングが発生し得るチルト角で不純物を注入することによって行われることを特徴とする付記6から8の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【0077】
(付記10)
前記第1導電型のウェルと前記第2導電型の第2ウェルとの接続部分の上部に不純物層を形成する工程を備えることを特徴とする付記6から9の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
【0078】
(付記11)
前記不純物層上に、シリサイドブロック層を形成する工程を備えることを特徴とする付記10に記載の半導体装置の製造方法。