(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の製造方法では、電極組立体全体の重量ばらつきを小さくすることができるものの、互いに隣接する極板同士に着目すると互いの容量に差がある部分が発生することがある。電極組立体にこのような部分があると、SOC(State Of Charge:充電状態)ムラが発生する場合があり、例えば、蓄電装置の寿命が短くなるおそれがある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、電極組立体を製造するに際し、電極組立体全体における正極と負極との重量ばらつきを低減すると共に、正極と負極との間の容量ばらつきを低減することができる電極組立体の製造方法及び電極組立体の製造装置を提供することにある。また、電極組立体全体における正極と負極との重量ばらつきを低減すると共に、正極と負極との間の容量ばらつきを低減することができる電極組立体を備える蓄電装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一側面に係る電極組立体の製造方法は、複数の正極及び負極のそれぞれについて、重量に基づいて設定された複数の正極群及び負極群にそれぞれ仕分ける仕分け工程と、複数の正極群及び負極群を重量に基づいてそれぞれ順番に並べた際に、重量が最も小さな1番目から重量がm
P番目までの正極群及び重量が最も小さな1番目から重量がm
N番目までの負極群から、正極及び負極を交互に取り出し、正極及び負極のそれぞれの重量が徐々に重くなるように又は軽くなるように正極及び負極を交互に積み重ねて、複数の第1半積層体を形成する第1積層工程と、重量がm
P+1番目から重量が最も大きなn
P番目までの正極群及びm
N+1番目から重量が最も大きなn
N番目までの負極群から、正極及び負極を交互に取り出し、正極及び負極のそれぞれの重量が徐々に重くなるように又は軽くなるように正極及び負極を交互に積み重ねて、複数の第2半積層体を形成する第2積層工程と、複数の第1半積層体及び複数の第2半積層体の中から、一の第1半積層体と一の第2半積層体とを合わせた重量が目標値を基準とした許容範囲内となるように、一の第1半積層体と一の第2半積層体との組合せを選択する組み合わせ工程と、組み合わせ工程において選択された一の第1半積層体と一の第2半積層体とを、正極及び負極のそれぞれの重量が積層方向に沿って徐々に重くなるように又は軽くなるように積み重ねて電極組立体を形成する第3積層工程と、を含んでいる。
【0009】
本発明の一側面に係る電極組立体の製造装置は、複数の正極及び負極のそれぞれについて、重量に基づいて設定された複数の正極群及び負極群にそれぞれ仕分ける仕分け部と、複数の正極群及び負極群を重量に基づいてそれぞれ順番に並べた際に、重量が最も小さな1番目から重量がm
P番目までの正極群及び重量が最も小さな1番目から重量がm
N番目までの負極群から、正極及び負極を交互に取り出し、正極及び負極のそれぞれの重量が徐々に重くなるように又は軽くなるように正極及び負極を交互に積み重ねて、複数の第1半積層体を形成する第1積層部と、重量がm
P+1番目から重量が最も大きなn
P番目までの正極群及びm
N+1番目から重量が最も大きなn
N番目までの負極群から、正極及び負極を交互に取り出し、正極及び負極のそれぞれの重量が徐々に重くなるように又は軽くなるように正極及び負極を交互に積み重ねて、複数の第2半積層体を形成する第2積層部と、複数の第1半積層体及び複数の第2半積層体の中から、一の第1半積層体と一の第2半積層体とを合わせた重量が目標値を基準とした許容範囲内となるように、一の第1半積層体と一の第2半積層体との組合せを選択する組み合わせ部と、組み合わせ部によって選択された一の第1半積層体と一の第2半積層体とを、正極及び負極のそれぞれの重量が積層方向に沿って徐々に重くなるように又は軽くなるように積み重ねて電極組立体を形成する第3積層部と、を備えている。
【0010】
これらの製造方法及び製造装置では、第1半積層体と第2半積層体とをそれぞれ複数形成した後に、第1半積層体と第2半積層体とを合わせた重量が目標値を基準とした許容範囲内となるように選択し、これらを積み重ねて電極組立体を形成している。これにより、電極組立体としての全体重量のばらつきを所定内の範囲に設定し易くできる。また、重量に基づいてそれぞれ設定された正極群及び負極群に仕分けられた正極及び負極を、正極及び負極のそれぞれの重量が徐々に重くなるように又は軽くなるように積み重ねるので、隣り合う正極と負極との重量差(活物質の重量差)を一定の範囲に設定し易くできる。すなわち、隣り合う正極と負極とにおいて、正極の容量Pに対する負極の容量Nの比(N/P)を所定内の範囲に設定し易くなる。
【0011】
なお、ここでは、正極群における順番m
Pと負極群における順番m
Nとで互いに異なっていてもよい。例えば、正極群を4番目までとし、負極群を5番目までとしてもよい。また、同様に、正極群における重量の順番n
Pと負極群における重量の順番n
Nとが互いに異なっていてもよい。
【0012】
また、一実施形態において、電極組立体の製造方法は、第1積層工程では、正極及び負極のそれぞれの重量が徐々に重くなるように正極及び負極を交互に積み重ねて、複数の第1半積層体を形成し、第2積層工程では、正極及び負極のそれぞれの重量が徐々に重くなるように正極及び負極を交互に積み重ねて、複数の第2半積層体を形成し、第3積層工程では、組み合わせ工程において選択された一の第1半積層体と一の第2半積層体とを、第1半積層体における積み終わり側の電極と第2半積層体における積み始め側の電極とが互いに対向するように積み重ねて電極組立体を形成してもよい。
【0013】
また、一実施形態において、電極組立体の製造装置では、第1積層部が、正極及び負極のそれぞれの重量が徐々に重くなるように正極及び負極を交互に積み重ねて、複数の第1半積層体を形成し、第2積層部が、正極及び負極のそれぞれの重量が徐々に重くなるように正極及び負極を交互に積み重ねて、複数の第2半積層体を形成し、第3積層部が、組み合わせ部において選択された一の第1半積層体と一の第2半積層体とを、第1半積層体における積み終わり側の電極と第2半積層体における積み始め側の電極とが互いに対向するように積み重ねて電極組立体を形成してもよい。
【0014】
これらの製造方法及び製造装置では、第1半積層体における積み終わり側の電極及び第2半積層体における積み始め側の電極同士が互いに対向するように積み重ねることで、正極及び負極のそれぞれの重量が徐々に軽くなるように又は重くなるような電極組立体を形成することができる。第1半積層体における積み終わり側の電極及び第2半積層体における積み始め側の電極同士を互いに対向して積み重ねるだけの簡易な作業で電極組立体を形成することができる。
【0015】
また、一実施形態において、電極組立体の製造方法は、第1半積層体における積み終わり側の電極の極性と、第2半積層体における積み始め側の電極の極性とが互いに異なっていてもよい。
【0016】
また、一実施形態において、電極組立体の製造装置は、第1半積層体における積み終わり側の電極の極性と、第2半積層体における積み始め側の電極の極性とが互いに異なっていてもよい。
【0017】
これらの電極組立体の製造方法及び製造装置では、第1半積層体における積み終わり側の電極が正極であれば、第2半積層体における積み始め側の電極を負極とし、第1半積層体における積み終わり側の電極が負極であれば、第2半積層体における積み始め側の電極を正極としている。これにより、正極と負極とが交互に積層された電極組立体を形成することができる。
【0018】
また、一実施形態において、電極組立体の製造方法は、第1積層工程では、正極及び負極のそれぞれの重量が徐々に重くなるように正極及び負極を交互に積み重ねて、複数の第1半積層体を形成し、第2積層工程では、正極及び負極のそれぞれの重量が徐々に軽くなるように正極及び負極を交互に積み重ねて、複数の第2半積層体を形成し、第3積層工程では、組み合わせ工程において選択された一の第1半積層体と一の第2半積層体とを、第1半積層体における積み終わり側の電極と第2半積層体における積み終わり側の電極とが互いに対向するように積み重ねて電極組立体を形成してもよい。
【0019】
また、一実施形態において、電極組立体の製造装置は、第1積層部では、正極及び負極のそれぞれの重量が徐々に重くなるように正極及び負極を交互に積み重ねて、複数の第1半積層体を形成し、第2積層部では、正極及び負極のそれぞれの重量が徐々に軽くなるように正極及び負極を交互に積み重ねて、複数の第2半積層体を形成し、第3積層部では、組み合わせ部によって選択された一の第1半積層体と一の第2半積層体とを、第1半積層体における積み終わり側の電極と第2半積層体における積み終わり側の電極とが互いに対向するように積み重ねて電極組立体を形成してもよい。
【0020】
これらの電極組立体の製造方法及び製造装置では、第1半積層体及び第2半積層体のそれぞれの積み終わり側の電極同士が対向するように積み重ねることで、正極及び負極のそれぞれの重量が徐々に軽くなるように又は重くなるような電極組立体を形成することができる。第1半積層体及び第2半積層体は、それぞれ最後に積み重ねられた側の電極同士を互いに対向して積み重ねるだけの簡易な作業で電極組立体を形成することができる。
【0021】
また、一実施形態において、電極組立体の製造方法は、第1半積層体における積み終わり側の電極の極性と、第2半積層体における積み終わり側の電極の極性とが互いに異なっていてもよい。
【0022】
また、一実施形態において、電極組立体の製造装置は、第1半積層体における積み終わり側の電極の極性と、第2半積層体における積み終わり側の電極の極性とが互いに異なっていてもよい。
【0023】
これらの電極組立体の製造方法及び製造装置では、第1半積層体における積み終わり側の電極が正極であれば、第2半積層体における積み終わり側の電極を負極とし、第1半積層体における積み終わり側の電極が負極であれば、第2半積層体における積み終わり側の電極を正極としている。これにより、正極と負極とが交互に積層された電極組立体を形成することができる。
【0024】
また、一実施形態において、ケースと、ケース内に収容されており、上記の製造方法により製造された電極組立体と、を備える、蓄電装置とすることもできる。
【0025】
この構成の蓄電装置では、電極組立体全体における正極と負極との重量ばらつきが低減されると共に、正極と負極との間の容量ばらつきが低減された電極組立体を備えることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、電極組立体を製造するに際し、電極組立体全体における正極と負極との重量ばらつきを低減すると共に、正極と負極との間の容量ばらつきを低減することができる。また、電極組立体全体における正極と負極との重量ばらつきが低減されると共に、正極と負極との間の容量ばらつきが低減された電極組立体を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照して一実施形態に係る電極組立体の製造方法及び製造装置について説明する。図面の説明において、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
【0029】
最初に、一実施形態に係る電極組立体の製造方法によって製造される電極組立体を含む蓄電装置について説明する。蓄電装置200は、たとえばリチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池である。なお、蓄電装置200としては、二次電池に限られず、たとえば電気二重層キャパシタなどとしてもよい。
【0030】
図1及び
図2に示される蓄電装置200は、ケース10と、ケース10内に収容された電極組立体20とを備える。ケース10は、例えばアルミニウム系金属又はステンレス鋼などの金属から形成されていてもよい。電極組立体20は、正極30と、負極40と、正極30と負極40との間に配置されたセパレータ50とを備えている。この電極組立体20は、後段にて詳述する製造方法によって製造される。
【0031】
正極30及び負極40は、シート状に形成されている。本実施形態の蓄電装置200では、セパレータ50はシート状に形成されている。複数の正極30及び複数の負極40は、Y軸方向にセパレータ50を介して交互に積層されている。なお、セパレータ50は、袋状に形成されてもよい。この場合、袋状のセパレータ50内には、正極30が収容される。ケース10内には、電解液60が充填され得る。電解液60の例には、有機溶媒系又は非水系の電解液などが含まれる。
【0032】
正極30は、正極金属箔30Bと、正極金属箔30B上に設けられた正極活物質層30Cとを備える。正極活物質層30Cは、正極金属箔30Bの両面に設けられ得る。正極金属箔30Bは、例えばアルミニウム箔である。正極活物質層30Cは、正極活物質と導電助材とバインダとを含んでいてもよい。正極活物質の例には、複合酸化物、金属リチウム及び硫黄などが含まれる。複合酸化物は、マンガン、ニッケル、コバルト及びアルミニウムの少なくとも1つとリチウムとを含む。
【0033】
正極30は、縁に形成されたタブ30Aを有している。タブ30Aには、正極活物質が保持されていない。正極30は、タブ30Aを介して導電部材32に接続されている。導電部材32は、正極端子34に接続されている。正極端子34は、絶縁リング36を介してケース10に取り付けられてもよい。
【0034】
負極40は、負極金属箔40Bと、負極金属箔40B上に設けられた負極活物質層40Cとを備える。負極活物質層40Cは、負極金属箔40Bの両面に設けられ得る。負極金属箔40Bは、例えば銅箔である。負極活物質層40Cは、負極活物質とバインダとを含んでもよい。負極活物質の例には、黒鉛、高配向性グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ、ハードカーボン及びソフトカーボンなどのカーボン、リチウム及びナトリウムなどのアルカリ金属、金属化合物及びSiOx(0.5≦x≦1.5)などの金属酸化物、ホウ素添加炭素などが含まれる。
【0035】
負極40は、縁に形成されたタブ40Aを有している。タブ40Aには、負極活物質が保持されていない。負極40は、タブ40Aを介して導電部材42に接続されている。導電部材42は、負極端子44に接続されている。負極端子44は、絶縁リング46を介してケース10に取り付けられてもよい。
【0036】
セパレータ50の例には、ポリエチレン(PE)及びポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びメチルセルロースなどからなる織布又は不織布などが含まれる。
【0037】
本実施形態の蓄電装置200では、第1金属板12と、第2金属板14と、絶縁部材16とを更に備えている。ケース10と電極組立体20との間には、第2金属板14が配置される。第2金属板14は、例えば、単一の板状部材であるが、積層された複数の金属箔であってもよい。第2金属板14には、活物質層が設けられていない。第2金属板14は、安全対策用の未塗工電極である。
【0038】
ケース10と第2金属板14との間には、第1金属板12が配置される。第1金属板12は、例えば、単一の板状部材であるが、積層された複数の金属箔であってもよい。第1金属板12には、活物質層が設けられていない。第1金属板12は、安全対策用の未塗工電極である。第1金属板12は、袋状の絶縁部材16に収容されている。絶縁部材16は、例えば樹脂シートなどの樹脂層として形成されてもよい。
【0039】
本実施形態の蓄電装置200では、第1金属板12、絶縁部材16及び第2金属板14によって安全対策用の短絡ユニット65が構成される。安全対策用の短絡ユニット65は、蓄電装置200を圧潰させる力が加わったり、蓄電装置200に釘などが刺さったりした場合に、未塗工電極である第1金属板12と第2金属板14との間で短絡電流を流すことにより、活物質が塗工された正極30と負極40とが短絡した時の熱暴走を防止する。
【0040】
図3は、一実施形態に係る電極組立体20の製造方法における各工程を示すフローチャートである。
図3に示すように、一実施形態に係る電極組立体20の製造方法は、仕分け工程S1と、第1積層工程S2と、第2積層工程S3と、組み合わせ工程S4と、第3積層工程S5と、を含んでいる。
【0041】
電極組立体20の製造方法では、まず、複数の正極30及び負極40のそれぞれについて、重量に基づいて設定されたn
P群の正極群及びn
N群の負極群にそれぞれ仕分ける(仕分け工程S1)。例えば、一実施形態の電極組立体20の製造方法では、
図4に示すように、重量W
Pの分布がW
0≦W
P<W
8の複数の正極30について、正極30の重量W
Pに基づいて設定された8つの正極群(P
1:W
0≦W
P<W
1、P
2:W
1≦W
P<W
2、P
3:W
2≦W
P<W
3、P
4:W
3≦W
P<W
4、P
5:W
4≦W
P<W
5、P
6:W
5≦W
P<W
6、P
7:W
6≦W
P<W
7、P
8:W
7≦W
P<W
8)に仕分けし、重量W
Nの分布がW
0≦W
N<W
9の複数の負極40について、負極40の重量W
Nに基づいて設定された9つの負極群(N
1:W
0≦W
N<W
1、N
2:W
1≦W
N<W
2、N
3:W
2≦W
N<W
3、N
4:W
3≦W
N<W
4、N
5:W
4≦W
N<W
5、N
6:W
5≦W
N<W
6、N
7:W
6≦W
N<W
7、N
8:W
7≦W
N<W
8、N
9:W
8≦W
N<W
9)に仕分けることができる。
【0042】
また、仕分け工程S1では、後述する第1積層工程S2及び第2積層工程S3において交互に積み重ねる際に、隣り合う正極30と負極40とにおいて正極30の容量Pに対する負極40の容量Nの比(N/P)が所定の値となるような正極群(P
1〜P
8)及び負極群(N
1〜N
9)が設定されている。
【0043】
以下、複数の正極群及び負極群を重量の小さな群から大きな群となるようにそれぞれ順番に並べた際に、重量の最も小さな1番目の正極群から重量がm
P番目の正極群までを抽出すると共に、重量の最も小さな1番目の負極群から重量がm
N番目の負極群までを抽出したグループを第1グループG
1とし、m
P+1番目の正極群から最も重量の大きなn
P番目の正極群までを抽出すると共に、m
N+1番目の負極群から最も重量の大きなn
N番目の負極群までを抽出したグループを第2グループG
2として説明する。例えば、一実施形態の電極組立体20の製造方法では、
図5に示すように、最も重量の小さな1番目の正極群P
1及び負極群N
1から4番目の正極群P
4及び負極群N
4までをそれぞれ抽出した第1グループG
1と、5番目の正極群P
5から最も重量の大きな8番目の正極群P
8を抽出すると共に、5番目の負極群N
5から最も重量の大きな9番目の負極群N
9を抽出した第2グループG
2とする。
【0044】
次に、第1グループG
1の正極群及び負極群から交互に正極30及び負極40を取り出し、正極30及び負極40のそれぞれの重量が徐々に重くなるように正極30及び負極40を交互に積み重ねて、複数の第1半積層体20Aを形成する(第1積層工程S2)。例えば、一実施形態の電極組立体20の製造方法では、
図6に示すように、負極群N
1、正極群P
1、負極群N
2、正極群P
2、負極群N
3、正極群P
3、負極群N
4、及び正極群P
4の順番で交互に負極40及び正極30を取り出す。また、負極40と正極30とを取り出す間には、別途用意されたセパレータ50が取り出される。これにより、正極30及び負極40のそれぞれの重量W
P,W
Nが積層されるにしたがって徐々に重くなった複数の第1半積層体20Aが形成される。
【0045】
次に、第2グループG
2の正極群及び負極群から交互に正極30及び負極40を取り出し、正極30及び負極40のそれぞれの重量が徐々に重くなるように正極30及び負極40を交互に積み重ねて、複数の第2半積層体20Bを形成する(第2積層工程S3)。例えば、一実施形態の電極組立体20の製造方法では、
図7に示すように、負極群N
5、正極群P
5、負極群N
6、正極群P
6、負極群N
7、正極群P
7、負極群N
8、正極群P
8、負極群N
9の順番で交互に正極30及び負極40を取り出す。また、第2積層工程S3においても、負極40と正極30との間には、別途用意されたセパレータ50が配置される。これにより、正極30及び負極40のそれぞれの重量が積層されるにしたがって徐々に重くなった複数の第2半積層体20Bが形成される。
【0046】
次に、複数の第1半積層体20A
1〜20A
n及び複数の第2半積層体20B
1〜20B
nの中から、一の第1半積層体20Aと一の第2半積層体20Bとを合わせた重量W
Tが目標値W
Dを基準とした許容範囲内となるように、一の第1半積層体20Aと一の第2半積層体20Bとの組合せを選択する(組み合わせ工程S4)。例えば、一実施形態の電極組立体20の製造方法では、
図8に示すように、一の第1半積層体20Aと一の第2半積層体20Bとを合わせた重量W
Tが目標値W
Dを基準とした所定の範囲内となるように、一の第1半積層体20A
3と一の第2半積層体20B
2との組合せを選択したり、一の第1半積層体20A
n−1と一の第2半積層体20B
4との組合せを選択したりすることができる。
【0047】
次に、組み合わせ工程S4において選択された一の第1半積層体20Aと一の第2半積層体20Bとを、積層方向に沿って徐々に重くなるように積み重ねて電極組立体20を形成する(第3積層工程S5)。例えば、一実施形態の電極組立体20の製造方法では、
図9に示すように、組み合わせ工程S4において選択された一の第1半積層体20A
3における積み終わり側の電極(P
4(30))と、組み合わせ工程S4において選択された一の第2半積層体20B
2における積み始め側(N
5(40))の電極とを、セパレータ50を介して互いに対向するように積み重ねて電極組立体20を形成することができる。すなわち、第1半積層体20A
3における正極群P
4から取り出した正極30と、第2半積層体20A
3における負極群N
5から取り出した負極40とがセパレータ50を介して互いに対向するように積み重ねて電極組立体20を形成することができる。
【0048】
以上、仕分け工程S1〜第3積層工程S5を経ることにより、
図2に示すような電極組立体20が製造される。
【0049】
次に、上述した電極組立体の製造方法によって電極組立体20を製造するための電極組立体の製造装置70について説明する。
図10は、一実施形態に係る電極組立体の製造装置70の概略構成を示す図である。
図10に示すように、電極組立体20の製造装置70は、制御部90と、仕分け部71,81と、第1積層部101と、第2積層部111と、第3積層部121と、を備えている。
【0050】
制御部90は、電極組立体20の製造装置70における各種動作を制御する部分であり、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read OnlyMemory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクなどで構成される。
図10に示すように、制御部90は、組み合わせ部93を主に有している。このような概念的な部分が実行する機能は、CPUなどの制御のもと実行される。
【0051】
仕分け部71は、複数の正極30について、重量W
Pに基づいて設定された8つの正極群P
1〜P
8に仕分ける部分である。具体的には、搬送装置72が、複数の正極30が収納されたストッカー73から1枚の正極30を取り出す。搬送装置72は、例えばレール79に沿って
図10に示す前後(奥行)左右方向に移動可能に配置されており、正極30を吸着して搬送する。ストッカー73には、重量計が内蔵されており、搬送装置72により正極30が取り出された際の重量の変化から、搬送装置72が取り出した正極30の重量を算出する。
【0052】
ストッカー73に隣接する位置には、8つの正極群P
1〜P
8にそれぞれ対応するストッカー75が配置されている。
図10には図示しないが、例えば、奥行方向に8つのストッカー75が配置されている。搬送装置72は、先の工程にて算出された重量に基づいて、取り出した正極30を、その正極30の重量に対応する正極群のストッカー75に格納する。
【0053】
仕分け部81は、複数の負極40について、重量W
N基づいて設定された9つの負極群N
1〜N
9に仕分ける部分である。具体的には、搬送装置82が、複数の負極40が収納されたストッカー83から1枚の負極40を取り出す。搬送装置82は、
図10に示す前後左右方向に移動可能に配置されており、負極40を吸着して搬送する。ストッカー83には、重量計が内蔵されており、搬送装置82により負極40が取り出された際の重量の変化から、搬送装置82が取り出した負極40の重量を算出する。
【0054】
ストッカー83に隣接する位置には、9つの負極群N
1〜N
9にそれぞれ対応するストッカー85が配置されている。
図10には図示しないが、例えば、奥行方向に9つのストッカー85が配置されている。搬送装置82は、先の工程にて算出された重量に基づいて、取り出した負極40を、その負極の重量に対応する負極群のストッカー85に格納する。
【0055】
第1積層部101は、8つの正極群P
1〜P
8を重量の小さな群から大きな群となるようにそれぞれ順番に並べた際の最も重量の小さな1番目の正極群P
1から4番目の正極群P
4と、9つの負極群N
1〜N
9を重量の小さな群から大きな群となるようにそれぞれ順番に並べた際の最も重量の小さな1番目の負極群N
1から4番目の負極群N
4との中から正極30及び負極40を交互に取り出し、正極30及び負極40のそれぞれの重量が徐々に重くなるように正極30及び負極40を交互に積み重ねて、複数の第1半積層体20Aを形成する部分である。
【0056】
例えば、搬送装置77は、負極群N
1のストッカー85から負極40を取り出し、ストッカー85に隣接して配置された位置合わせ部104にて位置合わせを行った後、位置合わせ部104に隣接して配置されたストッカー105に載置する。搬送装置77は、負極40(正極30)を吸着して搬送する。位置合わせ部104での位置合わせは、負極40に対する吸着位置を調整する。これにより、ストッカー105の所定位置に負極40を載置することができる。次に、搬送装置77は、図示しないセパレータ群からセパレータ50を取り出し、負極40と同様の位置合わせを行った後、ストッカー105に載置する。次に、搬送装置77は、正極群P
1のストッカー75から正極30を取り出し、ストッカー75に隣接して配置された位置合わせ部103にて位置合わせを行った後、位置合わせ部103に隣接して配置されたストッカー105に載置する。すなわち、搬送装置77は、先にストッカー105に載置された負極40及びセパレータ50の上に正極30を積み重ねる。
【0057】
上述したように、負極群N
1、セパレータ群、正極群P
1、セパレータ群、負極群N
2、セパレータ群、正極群P
2、セパレータ群、負極群N
3、セパレータ群、正極群P
3、セパレータ群、負極群N
4、セパレータ群及び正極群P
4の順番でそれぞれの群の中から負極40、セパレータ50及び正極30をそれぞれ取り出し、ストッカー105に載置する。これにより、正極30及び負極40のそれぞれの重量が徐々に重くなるように積み重ねられた、複数の第1半積層体20Aが形成される。複数の第1半積層体20Aは、
図10の奥行方向に配置されている。
【0058】
第2積層部111は、8つの正極群P
1〜P
8を重量の小さな群から大きな群となるようにそれぞれ順番に並べた際の重量の大きさが5番目の正極群P
5から最も重量の大きな8番目の正極群P
8と、9つの負極群N
1〜N
9を重量の小さな群から大きな群となるようにそれぞれ順番に並べた際の重量の大きさが5番目の負極群N
5から重量が最も大きな9番目の負極群N
9との中から正極30及び負極40を交互に取り出し、正極30及び負極40のそれぞれの重量が徐々に重くなるように正極30及び負極40を交互に積み重ねて、複数の第2半積層体20Bを形成する部分である。
【0059】
例えば、具体的な第2半積層体20Bの形成方法は、第1半積層体20Aの形成方法と同様であるので、ここでは詳細な説明は省略する。すなわち、負極群N
5、セパレータ群、正極群P
5、セパレータ群、負極群N
6、セパレータ群、正極群P
6、セパレータ群、負極群N
7、セパレータ群、正極群P
7、セパレータ群、負極群N
8、セパレータ群、正極群P
8、セパレータ群及び負極群N
9の順番でそれぞれの群の中から負極40、セパレータ50及び正極30をそれぞれ取り出し、ストッカー105に載置する。これにより、正極30及び負極40のそれぞれの重量が徐々に重くなるように積み重ねられた、複数の第2半積層体20Bが形成される。複数の第2半積層体20Bは、
図10の奥行方向に配置されている。なお、第1半積層体20A及び第2半積層体20Bを形成するにあたり、ストッカー105は配置されていなくてもよい。
【0060】
組み合わせ部93は、複数の第1半積層体20A及び複数の第2半積層体20Bの中から、一の第1半積層体20Aと一の第2半積層体20Bとを合わせた重量W
Tが目標値W
Dを基準とした許容範囲内となるように、一の第1半積層体20Aと一の第2半積層体20Bとの組合せを選択する部分である。
【0061】
具体的には、第1積層部101及び第2積層部111において、第1半積層体20A及び第2半積層体20Bがそれぞれ形成された時点で、正極30及び負極40の合計重量が記憶部に記憶されているので、組み合わせ部93は、これらの情報に基づいて、一の第1半積層体20Aと一の第2半積層体20Bとを合わせた重量W
Tが目標値W
Dを基準とした許容範囲内となるように、一の第1半積層体20Aと一の第2半積層体20Bとの組合せを選択する。組み合わせ部93は、このように選択した選択情報を記憶部に記憶しておいてもよい。
【0062】
第3積層部121は、組み合わせ部93において選択された一の第1半積層体20Aと一の第2半積層体20Bとを、積層方向に沿って徐々に重くなるように積み重ねて電極組立体20を形成する部分である。第3積層部121では、
図9に示すように、一の第1半積層体20A
3における積み終わり側の電極(P
4(30))と、一の第2半積層体20B
2における積み始め側(N
5(40))の電極とが、セパレータ50を介して互いに対向するように積み重ねられて電極組立体20が形成される。例えば、第3積層部121は、一のストッカー105内に形成された第2半積層体20Bをチャック(図示せず)などで保持して、一のストッカー105内に形成された第1半積層体20Aの上方まで移動させ、第1半積層体20Aに対して位置合わせをした状態でチャックを開放する。これにより、一の第1半積層体20A
3における積み終わり側の電極と、一の第2半積層体20B
2における積み始め側の電極とを、セパレータ50を介して互いに対向するように積み重ねて電極組立体20が形成することができる。
【0063】
上記実施形態の電極組立体20の製造方法及び製造装置70では、第1半積層体20Aと第2半積層体20Bとをそれぞれ複数形成した後に、第1半積層体20Aと第2半積層体20Bとを合わせた重量W
Tが目標値W
Dを基準とした許容範囲内となるように選択し、これらを積み重ねている。これにより、電極組立体20としての全体重量のばらつきを所定内の範囲に設定し易くできる。また、重量W
P,W
Nに基づいてそれぞれ設定された正極群(P
1〜P
8)及び負極群(N
1〜N
9)に仕分けられた正極30及び負極40を、正極30及び負極40のそれぞれの重量W
P,W
Nが徐々に重くなるように、正極30及び負極40を交互に積み重ねるので、隣り合う正極30と負極40との重量差を一定の範囲に設定し易くできる。すなわち、隣り合う正極と負極とにおいて、正極30の容量Pに対する負極40の容量Nの比(N/P)を所定内の範囲に設定し易くなる。
【0064】
ここで、仕分け工程S1では、第1積層工程S2及び第2積層工程S3において交互に積み重ねる際に、隣り合う正極30の容量Pに対する負極40の容量Nの比(N/P)が所定の値となるような正極群(P
1〜P
8)及び負極群(N
1〜N
9)に設定することができる。具体的には、互いに隣接して配置されるようになる正極及び負極を考慮し、正極群及び負極群の重量を設定する。例えば、正極群P
1及び負極群N
1に属する正極30及び負極40は、互いに隣接して配置されることを考慮して、正極群P
1に属することとなる正極30の重量と、負極群N
1に属することとなる負極40の重量とが設定される。このような正極群(P
1〜P
8)及び負極群(N
1〜N
9)の設定がなされることにより、正極の容量Pに対する負極の容量Nの比(N/P)が所定の値となるようにコントロールすることができるので、性能に優れた電極組立体20を提供することができる。
【0065】
以上、一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0066】
上記実施形態の電極組立体20の製造方法及び製造装置70では、各正極群(P
1〜P
8)及び負極群(N
1〜N
9)から取り出す正極30及び負極40の回数を1回ずつとする例(連続的に重くなる)を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、負極群N
1及び正極群P
1から1回ずつ、負極群N
2及び正極群P
2から2回ずつ、負極群N
3及び正極群P
3から3回ずつ、負極群N
4及び正極群P
4から4回ずつ(段階的に重くなるように)、正極30及び負極40を取り出してもよい。また、例えば、負極群N
5及び正極群P
5から4回ずつ、負極群N
6及び正極群P
6から3回ずつ、負極群N
7及び正極群P
7から2回ずつ、負極群N
8、正極群P
8及び負極群N
9から1回ずつ(段階的に重くなるように)、正極30及び負極40を取り出すようにしてもよい。
【0067】
ストッカー73に収納されている複数の正極30の重量分布は、正極30の設計重量を中心として正規分布に従っている場合が多い。上述したように、正規分布に従って多く出現する正極30の正極群(例えば、正極群P
4及びP
5など)から取り出す回数を相対的に多くすることで、所定の正極群に属する正極30ばかりがなくなるようなこと、又は、余るようなことを回避することができる。ストッカー83に収容されている複数の負極40についても同様のことが言える。なお、上述した正極群及び負極群から取り出す正極30及び負極40の回数は例示であり、上述したものに限定されるものではない。
【0068】
また、上記実施形態の電極組立体20の製造方法及び製造装置70とは反対に、正極30及び負極40のそれぞれの重量が徐々に軽くなるように積み重ねて、複数の第1半積層体20Aを形成し、正極30及び負極40のそれぞれの重量が徐々に軽くなるように積み重ねて、複数の第2半積層体20Bを形成してもよい。この場合、組み合わせ部93において選択された一の第1半積層体20Aと一の第2半積層体20Bとを、積層方向に沿って徐々に軽くなるように積み重ねて電極組立体20を形成することができる。
【0069】
上記実施形態の電極組立体20の製造方法及び製造装置70では、
図5に示すように、最も重量の小さな1番目の正極群P
1及び負極群N
1から4番目の正極群P
4及び負極群N
4までをそれぞれ抽出したグループを第1グループG
1とし、5番目の正極群P
5から最も重量の大きな8番目の正極群P
8を抽出すると共に、5番目の負極群N
5から最も重量の大きな9番目の負極群N
9を抽出したグループを第2グループG
2として説明をしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、最も重量の小さな1番目の正極群P
1から4番目の正極群P
4までを抽出すると共に、最も重量の小さな1番目の負極群N
1から5番目の負極群N
5までを抽出したグループを第1グループG
1とし、5番目の正極群P
5から最も重量の大きな8番目の正極群P
8を抽出すると共に、6番目の負極群N
6から最も重量の大きな9番目の負極群N
9を抽出したグループを第2グループG
2としてもよい。すなわち、他の実施形態の電極組立体20の製造方法では、負極群N
1、正極群P
1、負極群N
2、正極群P
2、負極群N
3、正極群P
3、負極群N
4、正極群P
4及び負極群N
5の順番で交互に負極40及び正極30を取り出して第1半積層体20Aを形成し、正極群P
5、負極群N
6、正極群P
6、負極群N
7、正極群P
7、負極群N
8、正極群P
8及び負極群N
9の順番で交互に正極30及び負極40を取り出して第2半積層体20Bを形成してもよい。
【0070】
上記実施形態の電極組立体20の製造方法及び製造装置70では、第2グループG
2の正極30及び負極40を交互に取り出し、正極30及び負極40のそれぞれの重量が徐々に重くなるように正極30及び負極40を交互に積み重ねて、複数の第2半積層体20Bを形成する例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第2グループG
2の正極30及び負極40を交互に取り出し、正極30及び負極40のそれぞれの重量が徐々に軽くなるように正極30及び負極40を交互に積み重ねて、複数の第2半積層体20Bを形成してもよい。すなわち、他の実施形態の電極組立体20の製造方法では、負極群N
9、正極群P
8、負極群N
8、正極群P
7、負極群N
7、正極群P
6、負極群N
6、正極群P
5及び負極群N
5の順番で交互に正極30及び負極40を取り出して第2半積層体20Bを形成してもよい。この場合には、
図9に示すように、一の第1半積層体20A
3の積み終わり側の電極(P
4(30))と、一の第2半積層体20B
2の積み終わり側(N
5(40))の電極とが、セパレータ50を介して互いに対向するように積み重ねられて電極組立体20が形成される。例えば、第3積層部121は、一のストッカー105内に形成された第2半積層体20Bをチャック(図示せず)などで保持して、一のストッカー105内に形成された第1半積層体20Aの上方まで移動させ、第1半積層体20Aに対して位置合わせ及び上下反転させた状態でチャックを開放してもよい。
【0071】
上記実施形態の電極組立体20の製造方法及び製造装置70では、第1半積層体20Aと第2半積層体20Bとを積み重ねて電極組立体20としたときに、電極組立体20の両端の電極の極性が負極となる例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、電極組立体20の両端の電極の極性が正極となってもよい。この場合には、例えば、正極群P
1、負極群N
1、正極群P
2、負極群N
2、正極群P
3、負極群N
3、正極群P
4、負極群N
4及び正極群P
5、の順番で交互に正極30及び負極40を取り出して第1半積層体を形成すると共に、負極群N
5、正極群P
6、負極群N
6、正極群P
7、負極群N
7、正極群P
8、負極群N
8、正極群P
9の順番で交互に負極40及び正極30を取り出して第2半積層体20Bを形成し、第1半積層体における積み終わり側の電極(正極)と、第2半積層体における積み始め側の電極(負極)とをセパレータを介して対向するように積み重ねることにより、電極組立体20を形成してもよい。
【0072】
また、上記実施形態の電極組立体20の製造方法及び製造装置70では、複数の正極30及び負極40のそれぞれについて、重量に基づいて設定された8つの正極群P
1〜P
8及び9つの負極群N
1〜N
9にそれぞれ仕分ける例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、複数の正極30及び負極40のそれぞれについて、重量に基づいて設定された7つの正極群P
1〜P
7及び8つの負極群N
1〜N
8にそれぞれ仕分けるなど、重量に基づいて複数の群が設定されていればよい。
【0073】
また、上記実施形態の電極組立体20の製造方法及び製造装置70では、活物質の重量に関連性が高い電極の重量に基づいて、仕分け、積み重ね、組合せなどを行う例を挙げて説明した。この発明の思想に基づけば、本発明は、活物質の重量に関連性が高い、例えば、電極の厚みなどに基づいて、仕分け、積み重ね、組合せなどを行うこともできる。