(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2CPUは、前記情報処理装置における処理の状態が予め設定された条件に合致する場合、前記第1CPUを前記スリープ状態とし、当該第2CPUが前記通信手段とデータの入出力を行なうことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
前記第2CPUは、前記第1CPUによって行うべき処理が発生した場合、前記第1CPUを前記通常状態とし、前記通信手段と前記第1CPUとが当該第2CPUのプロセッサコアを介さずに前記ダイレクトメモリアクセスによるデータ転送によりデータの入出力を行なうようにすると共に、当該第2CPUは処理の実行が抑制されたスリープ状態となることを特徴とする請求項2に記載の情報
処理装置。
外部機器と通信を行う通信手段と、第1CPUと、前記通信手段と前記第1CPUとの間に接続され、ダイレクトメモリアクセスによるデータの転送が可能な第2CPUと、から構成された情報処理装置の動作制御方法であって、
前記通信手段、前記第1CPU及び第2CPUは、同一のデータ形式でデータを入出力するシリアルインターフェースをそれぞれ備え、当該シリアルインターフェースを介してデータの入出力を行ない、
前記通信手段と前記第1CPUが、前記第2CPUのプロセッサコアを介さずに前記ダイレクトメモリアクセスによるデータ転送によってデータの入出力を行なうステップを含むことを特徴とする動作制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置1のハードウェアの構成を示すブロック図である。
情報処理装置1は、例えばリスト装着型のウェアラブル端末として構成される。本実施形態において、情報処理装置1は、携帯電話機と連携して着信を通知したり、通話やデータ転送を行ったりすることが可能な装置である。
【0011】
情報処理装置1は、第1CPU(Central Processing Unit)11と、第2CPU12と、通信モジュール13と、入力部14と、出力部15と、通知デバイス16とを備えている。
第1CPU11は、情報処理装置1全体を主として制御し、通信モジュール13を介して外部の機器と通信を行ったり、各種プログラムに従って各種処理を実行したりする。
また、第1CPU11は、プロセッサコア11aと、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)インターフェース(UARTIF)11bとを備えている。
【0012】
プロセッサコア11aは、第1CPU11に入力されたコマンドのデコードや実行を行う。
UARTIF11bは、第2CPU12との間で信号を入出力するためのインターフェースである。
本実施形態において、第1CPU11は、通信モジュール13を介して通信を行う場合、第2CPU12によるDMA(Direct Memory Access)を用いたデータ転送(DMA転送)を介して通信モジュール13と信号の入出力を行う。このとき、第1CPU11は、UARTIF11bによって、第2CPU12と信号の入出力を行う。また、第1CPU11は、処理の実行が不要な場合等、予め設定された条件に合致する場合に、プロセッサコア11aが動作を停止したスリープ状態となる。なお、第1CPU11がスリープ状態となっている場合、第2CPU12からの復帰割り込み信号(後述)が入力されると、第1CPU11のプロセッサコア11aが動作を再開し、スリープ状態から復帰する。第1CPU11は、例えば、動作クロック周波数が数百MHz〜数GHzあるいはそれ以上のプロセッサによって構成される。第1CPU11として、例えば、スマートフォンやタブレットPC向けの汎用のプロセッサを用いることができる。
【0013】
第2CPU12は、第1CPU11を補助する制御を行うと共に、予め設定された状況において、DMA転送によってCPUコアを介さずに入力された信号を出力先に出力する。
また、第2CPU12は、プロセッサコア12aと、UARTIF12b,12cと、メモリ12dとを備えている。
プロセッサコア12aは、第2CPU12に入力されたコマンドのデコードや実行を行う。本実施形態において、第2CPU12は、第1CPU11がスリープ状態でない場合、プロセッサコア12aはスリープ状態となり、第2CPU12に入力された信号は、DMA転送によって、第1CPU11あるいは通信モジュール13に出力される。
【0014】
UARTIF12bは、通信モジュール13との間で信号を入出力するためのインターフェースである。UARTIF12bに入力された信号は、プロセッサコア12aがスリープ状態でない場合、プロセッサコア12aに出力され、プロセッサコア12bがスリープ状態である場合、DMA転送のためにメモリ12dに出力される。また、UARTIF12bは、プロセッサコア12aから入力された信号を通信モジュール13に出力したり、DMA転送が実行される場合に、メモリ12dに記憶されたデータをプロセッサコア12aを介することなく読み出して、通信モジュール13に出力したりする。
【0015】
UARTIF12cは、第1CPU11との間で信号を入出力するためのインターフェースである。UARTIF12cに入力された信号は、プロセッサコア12aがスリープ状態でない場合、プロセッサコア12aに出力され、プロセッサコア12aがスリープ状態である場合、DMA転送のためにメモリ12dに出力される。また、UARTIF12cは、プロセッサコア12aから入力された信号を第1CPU11に出力したり、DMA転送が実行される場合に、メモリ12dに記憶されたデータをプロセッサコア12aを介することなく読み出して、第1CPU11に出力したりする。
【0016】
本実施形態において、第2CPU12は、第1CPU11がスリープ状態となっている場合、通信モジュール13から入力される信号を処理し、入力された信号に応じて、通知デバイス16を駆動したり、第1CPU11をスリープ状態から復帰させるための復帰割り込み信号を第1CPU11に出力したりする。また、第2CPU12は、第1CPU11と通信モジュールとが信号の入出力を行う場合、DMA転送によってプロセッサコア12aを介することなく、入力された信号を出力する。このとき、第2CPU12は、UARTIF12b,12cによって、第1CPU11及び通信モジュール13と信号の入出力を行う。第2CPU12は、第1CPU11よりも低消費電力なプロセッサによって構成され、例えば、動作クロック周波数が数十MHz以下のプロセッサによって構成することができる。第2CPU12として、例えば、組み込み機器向けのマイコンを用いることができる。
【0017】
通信モジュール13は、第1CPU11または第2CPU12の制御に従って、ブルートゥースによる無線通信を行う。本実施形態において、通信モジュール13は、レガシーモード及びローエナジーモードの2つの通信モードに対応している。
また、通信モジュール13は、UARTIF31aを備えている。
UARTIF13bは、第2CPU12との間で信号を入出力するためのインターフェースである。
本実施形態において、第1CPU11のUARTIF11b、第2CPU12のUARTIF12b,12c及び通信モジュール13のUARTIF13aは、それぞれ同一のデータ形式でデータの転送を行う入出力インターフェースである。
【0018】
入力部14は、マイクや各種釦等で構成され、ユーザの操作に応じて各種情報を入力する。
出力部15は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、画像や音声を出力する。
通知デバイス16は、情報処理装置1を振動させる振動モータを備え、第2CPU12の制御に従って、振動モータを駆動することにより、通話の着信やメールの受信等、各種イベントをユーザに通知する。
なお、情報処理装置1は、上記ハードウェアの他、画像を撮像する撮像部、各種情報を記憶する記憶部あるいはリムーバブルメディアのドライブ等の各種ハードウェアを適宜備えることができる。
【0019】
図2は、このような情報処理装置1の機能的構成のうち、動作制御処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
動作制御処理とは、情報処理装置1の状況に応じて、第1CPU11におけるスリープ状態への移行及び第2CPU12におけるDMA転送の実行を切り替える一連の処理をいう。
【0020】
動作制御処理が実行される場合、
図2に示すように、第1CPU11において、割り込み受付部51と、状態制御部52とが機能し、第2CPU12において、割り込み受付部61と、切り替え制御部62と、割り込み通知部63とが機能する。
割り込み受付部51は、第2CPU12からの割り込み信号を受け付ける。具体的には、割り込み受付部51は、プロセッサコア11aがスリープ状態である場合に、第2CPU12から、プロセッサコア11aを通常の動作を行う状態(ノーマル状態)に復帰させる割り込み信号(以下、「復帰割り込み信号」と呼ぶ。)を受け付けると、プロセッサコア11aをスリープ状態からノーマル状態に復帰させる。また、割り込み受付部51は、プロセッサコア11aがノーマル状態である場合に、第2CPU12から、通信モジュール13によって入力された通信(通話の着信やファイルの受信等)に関する割り込み信号(以下、「通信割り込み信号」と呼ぶ。)を受け付けると、プロセッサコア11aに通信割り込み信号を出力する。
【0021】
状態制御部52は、予め設定された条件(以下、「低消費電力モード移行条件」と呼ぶ。)に従って、第1CPU11をスリープ状態またはノーマル状態のいずれかに切り替える。ここで、低消費電力モード移行条件として、第1CPU11による処理が不要な場合を種々定義することができる。本実施形態においては、通信モジュール13を介して、情報処理装置1によって通話が行われる場合及びファイル転送が行われる場合に第1CPU11をノーマル状態とし、それ以外の場合は、第1CPU11をスリープ状態として第2CPU12が処理を行うものとする。
第2CPU12において、割り込み受付部61は、通信モジュール13から入力される割り込み信号を受け付ける。
【0022】
切り替え制御部62は、第2CPU12においてDMA転送の実行を行うか否かを切り替える。具体的には、切り替え制御部62は、割り込み受付部61によって通信モジュール13からの割り込み信号が受け付けられた場合に、割り込み信号が示す割り込みの内容が通話の着信及びファイルの受信であるとき、第2CPU12においてDMA転送を行う状態に切り替える。また、切り替え制御部62は、第1CPU11から通信モジュール13を介した通信(通話やファイルの転送等)を行うための指示信号が入力された場合、第2CPU12においてDMA転送を行う状態に切り替える。一方、切り替え制御部62は、情報処理装置1における処理が低消費電力モード移行条件に合致するか否かの判定を行い、通信モジュール13と第1CPU11とが通信を行わない状態では、第2CPU12においてDMA転送を行わない状態に切り替える。
切り替え制御部62は、第2CPU12においてDMA転送を行う状態とする場合、第2CPU12(具体的には、プロセッサコア12a)をスリープ状態とし、UART12b,12cの入出力先をプロセッサコア12aからメモリ12dに切り替える。なお、切り替え制御部62は、第2CPU12においてDMA転送を行わない状態とする場合、第2CPU12のプロセッサコア12aを復帰させ、第2CPU12をノーマル状態とする。
【0023】
割り込み通知部63は、割り込み受付部61によって通信モジュール13からの割り込み信号が受け付けられた場合に、第1CPU11に対して、割り込み信号を出力する。具体的には、割り込み通知部63は、割り込み受付部61によって通信モジュール13からの割り込み信号が受け付けられると、プロセッサコア11aがスリープ状態である場合、復帰割り込み信号を出力する。また、割り込み通知部63は、割り込み受付部61によって通信モジュール13からの割り込み信号が受け付けられると、プロセッサコア11aがスリープ状態でない場合及びスリープ状態から復帰した後に、通信割り込み信号を出力する。
このように、情報処理装置1の状態が第1CPU11をスリープ状態とする低消費電力モード移行条件に合致した場合、情報処理装置1は、第1CPU11をスリープ状態とし、第2CPU12が負荷の軽い処理を行う状態となる。そして、通話やファイルの転送が行われる場合等、負荷の重い処理を行う必要が生じた場合、第2CPU12が第1CPU11をスリープ状態からノーマル状態に復帰させると共に、第2CPU12において、第1CPU11と通信モジュール13との間のDMA転送を行う状態(以下、「低消費電力モード」と呼ぶ。)となる。
【0024】
次に、動作を説明する。
図3は、
図2の機能的構成を有する
図1の情報処理装置1が実行する動作制御処理の流れを説明するフローチャートである。
動作制御処理は、情報処理装置1の電源投入と共に開始され、電源がOFFとされるまで繰り返し実行される。
【0025】
ステップS1において、第2CPU12の切り替え制御部62は、第2CPU12が外部の機器とリンクを形成しているか否かの判定を行う。
第2CPU12が外部の機器とリンクを形成している場合、ステップS1においてYESと判定されて、処理はステップS2に移行する。
一方、第2CPU12が外部の機器とリンクを形成していない場合、ステップS1においてNOと判定されて、動作制御処理が繰り返される。
【0026】
ステップS2において、切り替え制御部62は、第2CPU12において実行されているアプリケーションを確認する。
【0027】
ステップS3において、切り替え制御部62は、第2CPU12において実行されているアプリケーションの負荷が高いか否かの判定を行う。このとき、切り替え制御部62は、例えば、第2CPU12において実行されているアプリケーションが通話やファイルの転送等、高い負荷を有するものと予め定められたものであるか否かによって、第2CPU12において実行されているアプリケーションの負荷が高いか否かの判定を行うことができる。
第2CPU12において実行されているアプリケーションの負荷が高くない場合、ステップS3においてNOと判定されて、処理はステップS4に移行する。
一方、第2CPU12において実行されているアプリケーションの負荷が高い場合、ステップS3においてYESと判定されて、処理はステップS6に移行する。
【0028】
ステップS4において、切り替え制御部62は、第2CPU12による通信モジュール13を介した外部機器との通信を維持する。
ステップS5において、切り替え制御部62は、第1CPU11から通信モジュール13を介した通信を行うための指示信号が入力されたか否かの判定を行う。
第1CPU11から通信モジュール13を介した通信を行うための指示信号が入力されていない場合、ステップS5においてNOと判定されて、処理はステップS4に移行する。
一方、第1CPU11から通信モジュール13を介した通信を行うための指示信号が入力された場合、ステップS5においてYESと判定されて、処理はステップS6に移行する。
【0029】
ステップS6において、切り替え制御部62は、第2CPU12をDMA転送を行う状態とすると共に、割り込み通知部63は、第1CPU11に対して復帰割り込み信号及び通信割り込み信号を出力する。これに応じて、第1CPU11の状態制御部52は、第1CPU11をノーマル状態に切り替え、第1CPU11において通信モジュール13を介した通信が行われる状態となる。
ステップS7において、切り替え制御部62は、第2CPU12において実行されている負荷の高いアプリケーションが終了したか否かの判定を行う。
第2CPU12において実行されている負荷の高いアプリケーションが終了していない場合、ステップS7においてNOと判定されて、処理はステップS6に移行する。
一方、第2CPU12において実行されている負荷の高いアプリケーションが終了した場合、ステップS7においてYESと判定されて、処理はステップS8に移行する。
【0030】
ステップS8において、切り替え制御部62は、第2CPU12をDMA転送を行わない状態とし、第2CPU12による通信モジュール13を介した外部機器との通信を行う。
ステップS9において、状態制御部52は、第1CPU11をスリープ状態に切り替える。即ち、情報処理装置1は、低消費電力モードに移行する。
ステップS9の後、動作制御処理が繰り返される。
【0031】
図4は、動作制御処理が実行された場合の情報処理装置1の動作例を示す模式図である。
図4に示すように、情報処理装置1は、通常の状態において、第1CPU11がスリープ状態とされ、第2CPU12がノーマル状態とされる。このとき、通信モジュール13は、第2CPU12と接続された状態となっている。
この場合、情報処理装置1は、低消費電力で動作する状態となり、接続先の携帯電話等からのバイブレーション動作の指示等、簡単な信号の通信のみが可能な状態となる。
【0032】
そして、通信モジュール13が、接続先の携帯電話等から着信を示す信号を受信した場合、通信モジュール13から第2CPU12に割り込み信号が出力され、第2CPU12は、通知デバイス16の振動モータを駆動する。
【0033】
ユーザが通知デバイス16の通知動作を終了させる操作を行った場合、第2CPU12は、通知デバイス16の振動モータの駆動を停止し、ノーマル状態に戻る。このとき、通信モジュール13と第2CPU12とが接続された状態が維持される。
一方、通信モジュール13が、接続先の携帯電話等から着信を示す信号を受信した場合に、ユーザが通話開始ボタンを押すと、第2CPU12は第1CPU11に復帰割り込み信号を出力し、第1CPU11をノーマル状態とすると共に、第2CPU12はDMA転送を行う状態に移行する。このとき、第1CPU11は、第2CPU12から入力される通信割り込み信号に対応して、第2CPU12におけるDMA転送を介して通信モジュール13と接続された状態となる。これにより、情報処理装置1は、高い負荷の処理を実行可能になる。
その後、ユーザが通話終了ボタンを押すと、第1CPU11は再びスリープ状態に移行すると共に、第2CPU12がノーマル状態に移行する。このとき、第2CPU12は、DMA転送を行わない状態となり、通信モジュール13と接続された状態となる。
【0034】
以上のように構成される情報処理装置1は、通信モジュール13と、第1CPU11と、第2CPU12と、UARTIF11b,12b,12c,13aとを備える。
通信手段は、外部機器と無線通信を行う。
第1CPU11は、処理の実行が抑制されたスリープ状態と処理を実行する通常状態とを切り替え可能である。
第2CPU12は、通信モジュール13と第1CPU11との間に接続され、第1CPU11よりも低消費電力で動作可能であって、ダイレクトメモリアクセスによるデータの転送が可能である。
UARTIF11b,12b,12c,13aは、通信モジュール13、第1CPU11、第2CPU12それぞれに備えられ、同一のデータ形式でデータを入出力する。
これにより、第2CPU12が通信モジュール13と接続された状態と、第2CPU12がダイレクトメモリアクセスによるデータの転送を行うことにより、通信モジュール13と第1CPU11とが接続された状態とを切り替えることができる。そして、第1CPU11が通信モジュール13と接続されていないときは、スリープ状態とすることができる。
したがって、無線通信機能を備えた情報処理装置において、より効果的に消費電力の低減を図ることができる。
【0035】
また、第2CPU12は、情報処理装置1における処理の状態が予め設定された条件に合致する場合、第1CPU11をスリープ状態とし、当該第2CPU12が通信モジュールと接続された状態とする。
これにより、情報処理装置1の処理委の状態に応じて、第1CPU11を低消費電力の状態とすることができ、より効果的に消費電力の低減を図ることができる。
【0036】
また、第2CPU12は、第1CPU11によって行うべき処理が発生した場合、第1CPU11を通常状態とし、通信モジュール13と第1CPU11とをUARTIF12b,12cを介するダイレクトメモリアクセスによって接続すると共に、当該第2CPU12は処理の実行が抑制されたスリープ状態となる。
これにより、第1CPU11によって処理を行う必要が生じた場合には、第1CPU11を通信モジュール13と接続し、それ以外の場合には、通信モジュール13を第2CPU12と接続することができるため、より効果的に消費電力の低減を図ることができる。
【0037】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0038】
上述の実施形態では、第2CPU12がDMA転送を行う状態となる場合に、プロセッサコア12aがスリープ状態となる場合を例に挙げて説明したが、これに限られない。
即ち、第1CPU11がノーマル状態となる場合、第2CPU12のプロセッサコア12aもノーマル状態としたままで、DMA転送を行うこととしてもよい。この場合にも、動作が不要な場合に、消費電力が大きい第1CPU11をスリープ状態とできるため、情報処理装置1の低消費電力化を図ることができる。
【0039】
また、上述の実施形態では、通信モジュール13の通信方式がブルートゥースである場合を例に挙げて説明したが、これに限られない。即ち、赤外線通信等、各種無線通信の方式を用いる場合に、本発明を適用することができる。
【0040】
また、上述の実施形態では、本発明が適用される情報処理装置1は、ウェアラブル端末を例として説明したが、特にこれに限定されない。
例えば、本発明は、無線通信機能を有する電子機器一般に適用することができる。具体的には、例えば、本発明は、ノート型のパーソナルコンピュータ、テレビジョン受像機、ビデオカメラ、携帯型ナビゲーション装置、携帯電話機、スマートフォン、ポータブルゲーム機等に適用可能である。
【0041】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、
図2の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理装置1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に
図2の例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0042】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0043】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布されるリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディアは、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、または光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk),Blu−ray(登録商標) Disc(ブルーレイディスク)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されているROM(Read Only Memory)や、記憶部に含まれるハードディスク等で構成される。
【0044】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0045】
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0046】
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
外部機器と無線通信を行う通信手段と、
処理の実行が抑制されたスリープ状態と処理を実行する通常状態とを切り替え可能な第1制御手段と、
前記通信手段と前記第1制御手段との間に接続され、前記第1制御手段よりも低消費電力で動作可能であって、ダイレクトメモリアクセスによるデータの転送が可能な第2制御手段と、
を備え、
前記通信手段、前記第1制御手段及び前記第2制御手段は、同一のデータ形式でデータを入出力する入出力インターフェースをそれぞれ備えることを特徴とする情報処理装置。
[付記2]
前記第2制御手段は、前記情報処理装置における処理の状態が予め設定された条件に合致する場合、前記第1制御手段を前記スリープ状態とし、当該第2制御手段が前記通信手段と接続された状態とすることを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
[付記3]
前記第2制御手段は、前記第1制御手段によって行うべき処理が発生した場合、前記第1制御手段を前記通常状態とし、前記通信手段と前記第1制御手段とを前記入出力インターフェースを介するダイレクトメモリアクセスによって接続すると共に、当該第2制御手段は処理の実行が抑制されたスリープ状態となることを特徴とする付記2に記載の情報処理装置。
[付記4]
外部機器と無線通信を行う通信手段と、処理の実行が抑制されたスリープ状態と処理を実行する通常状態とを切り替え可能な第1制御手段と、前記通信手段と前記第1制御手段との間に接続され、前記第1制御手段よりも低消費電力で動作可能な第2制御手段と、を備え、前記通信手段、前記第1制御手段及び前記第2制御手段は、同一のデータ形式でデータを入出力する入出力インターフェースをそれぞれ備え、
前記第2制御手段が、前記通信手段と前記第1制御手段とをダイレクトメモリアクセスによるデータの転送によって接続するステップを含むことを特徴とする動作制御方法。