(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0028】
<第1実施形態>
(1)空気調和機10の全体構成
図1は、第1実施形態に係る空気調和機10の冷媒回路を示す模式図である。
【0029】
空気調和機10は、室外機20と、室内機30と、を備えている。なお、本実施形態の空気調和機10は、
図1に示すように、1台の室外機20と、複数台の室内機30とが冷媒配管によって並列に接続されているマルチ型の空気調和機である。なお、複数台の室外機20と、複数台の室内機30とが接続されていてもよい。また、本実施形態の空気調和機10は、1台の室外機20に1台の室内機30が接続されたペア型の空気調和機であってもよい。この空気調和機10は、冷房運転及び暖房運転を含む各種運転を行う。
【0030】
また、この空気調和機10では、室外機20と室内機30とが冷媒配管によって接続されることで、蒸気圧縮式の冷媒回路11が構成されている。冷媒回路11には、圧縮機21と、室内熱交換器33と、電動膨張弁22と、室外熱交換器24と、が順に接続されている。
【0031】
(1−1)室外機20の基本構成
室外機20は、室外に設置されており、
図1に示すように、圧縮機21、四路切替弁23、アキュムレータ25、室外熱交換器24、室外ファン28、及び、電動膨張弁22等を内部に収納している。
【0032】
圧縮機21は、回転数が可変なインバータ式の圧縮機であって、吸入したガス冷媒を圧縮するためのものである。
【0033】
電動膨張弁22は、室内熱交換器33と室外熱交換器24との間の冷媒圧力の調整や冷媒流量の調整等を行うための弁である。なお、本実施形態では、膨張機構として電動膨張弁22が採用されているが、冷媒圧力の調整や冷媒流量の調整等を行うことができる機構であれば膨張機構はこれに限定されない。
【0034】
室外熱交換器24は、室外空気を熱源として冷媒と熱交換を行う。室外ファン28が室外熱交換器24に接触する空気流れを生成し、室外熱交換器24は、室外空気と室外熱交換器24を流れる冷媒とを熱交換する。室外熱交換器24は、主に、長手方向両端で複数回折り返されてなる伝熱管と、伝熱管から挿通される複数のフィンとから構成されている。室外熱交換器24は、暖房運転時には蒸発器として機能し、冷房運転時には凝縮器として機能する。
【0035】
室外ファン28は、室外空気を室外機20内に取り込み、室外熱交換器24において冷媒と熱交換させた後に、室外機20外に排出するためのファンである。なお、本実施形態における室外ファン28は、ファンモータ28aによって駆動されるプロペラファンである。
【0036】
また、四路切替弁23は、冷媒回路11を流れる冷媒の流路を変更する切替機構を構成している。四路切替弁23は、第1状態(
図1の実線参照)と、第2状態(
図1の破線参照)とを切り換える。第1状態(
図1の実線参照)では、四路切替弁23は、圧縮機21の吐出部21aと室外熱交換器24とを接続し、かつ、室内熱交換器33と圧縮機21の吸入部21bとを接続する。第2状態(
図1の破線参照)では、四路切替弁23は、圧縮機21の吐出部21aと室内熱交換器33と接続し、かつ、室外熱交換器24と圧縮機21の吸入部21bとを接続する。第1の状態は冷房運転時の状態であり、第2の状態は暖房運転時の状態である。四路切替弁23の切換によって、冷媒回路11における冷媒の循環方向が可逆に構成されている。
【0037】
さらに、アキュムレータ25は、液冷媒とガス冷媒とを分離するためのものである。アキュムレータ25は、冷媒回路11において、圧縮機21の吸入部21bと四路切替弁23とを接続する冷媒配管に設けられている。
【0038】
(1−2)室内機30の基本構成
室内機30は室内に設置される。室内機30は、室内熱交換器33及び室内ファン34を内部に収容している。
【0039】
室内熱交換器33は、室内空気を熱源として冷媒と熱交換を行うためのものである。室内ファン34が室内熱交換器33に接触する空気流れを生成し、室内熱交換器33は、室内の空気と室内熱交換器33を流れる冷媒とを熱交換する。室内熱交換器33は、主に、長手方向両端で複数回折り返されてなる伝熱管と、伝熱管から挿通される複数のフィンとから構成されている。室内熱交換器33は、暖房運転時には、凝縮器として機能し、冷房運転時には蒸発器として機能する。
【0040】
室内ファン34は、室内の空気を室内機30内に取り込み、室内熱交換器33との間で熱交換を行った後の空気を室内に吹き出させるためのファンである。
【0041】
(1−3)動作
(1−3−1)冷房運転
冷房運転を行う場合には、四路切替弁23の切換により第1状態(
図1の実線参照)に設定される。圧縮機21の吐出部21aから吐出された高温高圧のガス状冷媒は、四路切替弁23経て室外熱交換器24に導入される。高温高圧のガス状冷媒は、室外熱交換器24において室外空気との間で熱交換され、凝縮・液化する。液化した冷媒は、全開の電動膨張弁22を経て室内機30の室内熱交換器33に導入される。液化した冷媒は、室内熱交換器33において室内空気との間で熱交換され、蒸発する。冷媒の蒸発によって冷却された室内空気は、室内ファン34によって室内に吹き出される。また、室内熱交換器33で蒸発して気化した冷媒は、室外機20に戻り、四路切替弁23及びアキュムレータ25を経て圧縮機21の吸入部21bに導入される。
【0042】
(1−3−2)暖房運転
暖房運転を行う場合には、四路切替弁23の切換により第2状態(
図1の破線参照)に設定される。圧縮機21の吐出部21aから吐出された高温高圧のガス状冷媒は、四路切替弁23経て室内熱交換器33に導入される。高温高圧のガス状冷媒は、室内熱交換器33において室内空気との間で熱交換され、凝縮・液化する。冷媒の凝縮によって加熱された室内空気は、室内ファン34によって室内に吹き出される。また、室内熱交換器33で凝縮して液化した冷媒は、室外機20に戻る。室外機20に戻った冷媒は、電動膨張弁22で低圧に減圧される。その後、冷媒は、室外熱交換器24において室外空気と熱交換され、蒸発する。蒸発して気化した冷媒は、四路切替弁23及びアキュムレータ25を経て圧縮機21の吸入部21bに導入される。
【0043】
(2)室外機20における支柱43の締結構造
次に、室外機20における支柱43の締結構造について説明する。
図2は、本実施形態に係る室外機20の外観斜視図である。
図3は、天板41、上側板45及び下側板47を取り外した室外機20の斜視図である。
【0044】
以下において、室外機20の長手方向、つまり基礎脚60の延びる長手方向をX方向とする。また、室外機20の短手方向、つまり基礎脚60と交差する方向をY方向とする。また、支柱43が延びる上下方向をZ方向とし、天板41側が上であり、基礎脚60側が下である。
【0045】
(2−1)室外機20の外観構成及び骨組み
まず、室外機20の外観構成及び骨組みについて、
図2及び
図3を用いて説明する。
【0046】
図2に示すように、本実施形態の室外機20は概ね直方体状に形成されている。ただし、室外機20の形状はこれに限定されず、立方体形状であってもよい。室外機20は、天板41、支柱43、上側板45、下側板47、底フレーム49及び基礎脚60により外観及び骨組みが構成されている。
【0047】
天板41は、室外機20の上部を覆う、長方形状の板状部材である。天板41の吹出口41−3には複数の開口42aを有する網部材42が嵌め込まれている。天板41については後述する。
【0048】
支柱43は、直方体状の室外機20の角部に配置されている。本実施形態では、4本の支柱43(支柱43−1、支柱43−2、支柱43−3、支柱43−4)がそれぞれ、直方体状の4角に配置されている。支柱43については後述する。
【0049】
上側板45は室外機20の上部側面を覆う板状の部材である。下側板47は室外機20の下部側面の所定箇所を覆う板状の部材である。つまり、下側板47は、室外熱交換器24の所定領域が露出されるように、室外機20の下部側面を覆う。
【0050】
底フレーム49は、室外機20の下部に設けられている、長方形状の板状部材である。底フレーム49は、室外機20内部に配置される室外熱交換器24、圧縮機21(図示せず)等を支持する。
【0051】
基礎脚60は、長方形状の底フレーム49の対向する2辺に対応して設けられている。本実施形態では、基礎脚60は、底フレーム49のX方向に延びる辺に沿って設けられている。基礎脚60の上部は底フレーム49と接触して支持する。一方、基礎脚60の下部は接地面に当接する。これにより、基礎脚60は、底フレーム49を支持し、室外機20全体を支持する。基礎脚60については後述する。
【0052】
室外機20の内部上方には、室外ファン28及びベルマウス50が設けられている。つまり、室外ファン28及びベルマウス50は、天板41及び上側板45により囲まれる空間に収納されている。本実施形態の室外機20は上吹きタイプであり、室外機20上部に室外ファン28が設けられている。室外ファン28は駆動モータ(図示せず)の回転駆動により、室外機20の下方から空気を取り込み、上方の吹出口41−3から空気を吹き出す。ベルマウス50は、空気を上方へ導くように、室外ファン28の外周部を覆っている。
【0053】
室外機20の内部下方には、室外熱交換器24、圧縮機21(図示せず)及び電装品ユニット(図示せず)等が収納されている。室外熱交換器24には、室外ファン28の駆動により室外機20外部から空気が通過する。このとき、室外熱交換器24は、冷媒と空気との間で熱交換を行う。
【0054】
(2−1−1)支柱43
次に、支柱43の構成について説明する。
図4は、支柱43の下部の斜視図である。
図5は、支柱43の上部の斜視図である。
【0055】
本実施形態では複数の支柱43(支柱43−1、支柱43−2、支柱43−3、支柱43−4)が設けられており、室外機20の角部にそれぞれ設けられる。つまり、
図3に示すように4本の支柱43が、それぞれ室外機20の4箇所の角部に取り付けられている。支柱43はZ方向(上下方向)に長く延び、室外機20全体の骨格をなしている。
【0056】
本実施形態の支柱43は、
図4、
図5に示すように、板状の部材が折り曲げられることで形成されている。なお、
図4、
図5では、特に支柱43−1の構成を示している。支柱43は、第1支柱板43a、第2支柱板43b、第3支柱板43c、第4支柱板43d、第5支柱板43e及び天板対向部43fを含む。第1〜第5支柱板43a〜43e及び天板対向部43fは一連に形成されている。第1〜第5支柱板43a〜43eは、Z方向に長く延びている板状の部材である。
【0057】
ここで、
図5に示すように、支柱43の上面視において、第3支柱板43cの湾曲又は屈曲部分を通る中心線をA−Aとする。つまり、中心線A−Aは、第1連結板43c−2及び第2連結板43c−3から概ね45°の角度をなす。第1〜第5支柱板43a〜43eは、中心線A−Aに対して概ね対称である。
【0058】
第3支柱板43cは、上面視において、中央部において概ね90度に湾曲又は屈曲するように形成されている。第3支柱板43cは、角部43c−1、第1連結板43c−2及び第2連結板43c−3を含む。角部43c−1は、X方向とY方向とが交差する角において、概ね90度に湾曲又は屈曲した部材である。第1連結板43c−2は、上面視において、角部43c−1からY方向に沿って角部43c−1から連続する板状部材である。第2連結板43c−3は、上面視において、角部43c−1からX方向に沿って角部43c−1から連続する板状部材である。
【0059】
第4支柱板43dは、上面視において、X方向に沿うように、第3支柱板43cの第1連結板43c−2に対して概ね90°で内側に向かって折り曲げられて形成されている。また、第5支柱板43eは、上面視において、Y方向に沿うように、第3支柱板43cの第2連結板43c−3に対して概ね90°で内側に向かって折り曲げられて形成されている。第4支柱板43dと第5支柱板43eとは互いに離隔している。よって、第3〜第5支柱板43c〜43eは、上面視において、一部が開口した矩形状の空間44を形成している。つまり、支柱43の上面視において、第4支柱板43dと第5支柱板43eとの離隔している部分が、矩形状の空間44の開口を形成している。
【0060】
第1支柱板43aは、上面視において、第4支柱板43dから、前述の矩形状の空間44の外側に向かって概ね90°で折り曲げられて形成されている。第1支柱板43aは、上面視においてY方向に沿っている。また、第2支柱板43bは、上面視において、第5支柱板43eから、空間44の外側に向かって概ね90°で折り曲げられて形成されている。第2支柱板43bは、上面視においてX方向に沿っている。このような構成により、第3支柱板43c(43c−1、43c−2、43c−3)は、上面視において、第1支柱板43a及び第2支柱板43bの平面から突出するような構造となっている。
【0061】
なお、
図2に示すように、各支柱43(支柱43−1、支柱43−2、支柱43−3、支柱43−4)において、第3支柱板43cは、室外機20の角部に対応している。また、隣接する支柱43は、互いに対称に構成されている。よって、支柱43−1は
図4、
図5のように構成されているのに対して、支柱43−2は支柱43−1に対して対称に構成されている。同様に、支柱43−3は、支柱43−1に対して対称に構成されている。同様に、支柱43−3は、支柱43−2又は支柱43−4に対して対称に構成されている。
【0062】
これにより、例えば、支柱43−1の第1支柱板43a(
図4、
図5)と、支柱43−2の第1支柱板43a(
図2、
図3)は、Y−Z方向を含む側面(
図3の第1側面20a)側に位置している。また、例えば、支柱43−3の第1支柱板43aと、支柱43−4の第1支柱板43aは、第1側面20aと対向するY−Z方向を含む側面側に位置している。
【0063】
また、例えば、支柱43−1の第2支柱板43b(
図4、
図5)と、支柱43−4の第2支柱板43b(
図2、
図3)は、X−Z方向を含む側面(
図3の第2側面20b)側に位置している。また、例えば、支柱43−2の第2支柱板43bと、支柱43−3の第2支柱板43bは、第2側面20bと対向するX−Z方向を含む側面側に位置している。
【0064】
第1支柱板43aにおいて、空間44側の面は第1支柱板状面43a−1である。第1支柱板状面43a−1は、後述の第1上向支持部61aの第1支持板状面61a―1と接触する(
図10、
図17)。あるいは、第1支柱板状面43a−1は、後述の横向支持部63aの横支持板状面63a―1と接触する(
図13)。また、第2支柱板43bにおいて、空間44側の面は第2支柱板状面43b−1である。第2支柱板状面43b−1は、後述の第2上向支持部61bの第2支持板状面61b―1と接触する(
図13、
図15、
図17)。
【0065】
天板対向部43fは、天板41に対向する平面であり、第3支柱板43cの上部に設けられている。天板対向部43fは、第3支柱板43cが延びるZ方向(上下方向)に対して概ね90°で折り曲げられて形成されている。天板対向部43fは、第1天板対向部43f−1及び第2天板対向部43f−2を含む。第1天板対向部43f−1は、第1連結板43c−2の上端から、空間44に向かって内側に概ね90°で折り曲げられて形成されている。第2天板対向部43f−2は、第2連結板43c−3の上端から、空間44に向かって内側に概ね90°で折り曲げられて形成されている。天板対向部43fは、天板41の4隅において天板41の下面と接触する。
【0066】
(2−1−2)基礎脚60
次に、基礎脚60の構成について説明する。
図6は、基礎脚60の上面斜視図である。
図7は、
図6の基礎脚60のαで囲まれた部分の拡大図である。
図8は、
図6の基礎脚60のβで囲まれた部分の拡大図である。
【0067】
本実施形態では、1対の基礎脚60が設けられている。本実施形態では、1対の基礎脚60は、室外機20のX方向(長手方向)に沿って、底フレーム49の対向する2辺に取り付けられている。2本の基礎脚60は、X方向に延びる中心線に対して対称な構造であるので、1本の基礎脚60についてのみ説明する。なお、以下の説明において、1対の基礎脚60が対向する側を内側とし、内側の反対を外側とする。
【0068】
基礎脚60は、底板61、端部上面部62、端部側面部63、中央上面部64及び中央側面部65を含む。基礎脚60の各部分は板状の部材を折り曲げることにより形成されている。
【0069】
底板61は、接地面に接触する板状部分であり、室外機20のX方向に沿って延びている。底板61は、底板61の一部を折り曲げて形成された第1上向支持部61aを有する。
図6〜
図8の例では、第1上向支持部61aは、基礎脚60のX方向端部において、底板61の短辺の一部を折り曲げて形成されている。第1上向支持部61aは、底板61に対して上方に概ね90°、つまりZ方向に立ち上がっている。第1上向支持部61aは、上方に立ち上がっている状態で、第1支柱板43aと接触可能な位置に形成される。
【0070】
第1上向支持部61aは、後述の締結部材66aが挿入される挿入孔61a−2を有している。また、第1上向支持部61aは、基礎脚60の外方に面し、かつY−Z面に沿う第1支持板状面61a―1を有する。
【0071】
端部側面部63は、底板61の端部において、底板61のX方向に沿う内側の辺から折り曲げて形成されている。端部側面部63は、底板61に対して上方に概ね90°で立ち上がっている。
【0072】
端部上面部62は、底板61に概ね平行に対向するように、端部側面部63から概ね90°で折り曲げられて形成されている。端部上面部62は、基礎脚60の角部であって、端部上面部62の外方の角に、概ね矩形状の突出部62aを有する。突出部62aは、前述の支柱43の矩形状の空間44に対応するように形成されている。よって、支柱43の矩形状の空間44に突出部62aを挿入することで、支柱43を基礎脚60に嵌め合わせることができる。端部上面部62のうち、突出部62aを除く部分は、底フレーム49と接触し得る。
【0073】
中央側面部65は、底板61のX方向に沿う外側の辺から折り曲げて形成されている。中央側面部65は、基礎脚60の端部、つまり端部側面部63が形成されている端部を除く中央部に形成されている。中央側面部65は、底板61に対して上方に概ね90°で立ち上がっている。中央側面部65には、開口65aが形成されている。本実施形態では、2個の開口65aが設けられているが、これに限定されない。
【0074】
中央上面部64は、底板61に概ね平行に対向するように、中央側面部65から概ね90°で折り曲げられて形成されている。中央上面部64は、底フレーム49と接触し得る。中央上面部64には、基礎脚60と底フレーム49との締結のための締結面部64aが設けられている。本実施形態では、2個の締結面部64aが設けられているが、これに限定されない。
【0075】
基礎脚60が延びるX方向の中央部において直交する中心線B−B(
図6)を中心として、基礎脚60は対称に形成されている。よって、基礎脚60の両端部には、同様の形状の第1上向支持部61a及び端部上面部62等が形成されている。
【0076】
(2−1−3)天板41
次に、天板41の構成について具体的に説明する。
図9は、天板41の上面斜視図である。天板41は、室外機20の上部を覆う板状部材である。天板41は、天板面板41−1と、縁部板41−2とを含む。天板面板41−1は、平面状の板状部材である。縁部板41−2は、天板面板41−1の外周に沿って設けられ、天板面板41−1と概ね90°で折れ曲がる部材である。天板面板41−1は、室外ファン28に対応して、開口からなる吹出口41−3を有する。本実施形態では、2つの室外ファン28(
図3)に対応して2つの吹出口41−3が設けられている。天板41の4角は、それぞれ支柱43(支柱43−1、支柱43−2、支柱43−3、支柱43−4)の上端の形状に対応している。具体的には、天板41の4角は、上面視において、第3支柱板43cに対応する形状を有している。そして、天板41は、支柱43の天板対向部43fと接触する。
【0077】
(2−2)支柱43と基礎脚60との締結構造の詳細
次に、支柱43と基礎脚60との締結構造の詳細について説明する。
図10は、
図6のαの部分において、支柱43と第1上向支持部61aとを締結した構成を示す模式図である。つまり、
図10では、
図7の基礎脚60の端部(
図6のαの部分)と、支柱43−1とを締結している。
図11は、
図6のβの部分において、支柱43と第1上向支持部61aとを締結した構成を示す模式図である。つまり、
図11では、
図8の基礎脚60の端部(
図6のβの部分)と、支柱43−2とを締結している。
【0078】
図10、
図11を参照すると、支柱43の下端部と、基礎脚60のX方向端部とが嵌め合わされて締結されている。ここで、支柱43の空間44と、基礎脚60の突出部62aとは概ね同一形状をしている。そして、支柱43の空間44に、基礎脚60の突出部62aが挿入されている。例えば、支柱43の空間44と、基礎脚60の突出部62aとが位置合わせされ、支柱43が上部から基礎脚60に嵌め合わされる。
【0079】
また、第1支柱板43aの挿入孔(図示せず)と、第1上向支持部61aの挿入孔61a−2とが位置合わせされ、締結部材66aが挿入される。これにより、第1支柱板43aと第1上向支持部61aとが、締結部材66aを介して互いに締結されている。このとき、第1支柱板43aの第1支柱板状面43a−1と、第1上向支持部61aの第1支持板状面61a―1とが面接触している。
【0080】
なお、本実施形態では、全ての支柱43(支柱43−1、支柱43−2、支柱43−3、支柱43−4)において、支柱43と基礎脚60とが上述と同様に締結されている。
【0081】
上述の基礎脚60の第1上向支持部61aは、接地面に当接する底板61から立ち上がるように形成されている。このように第1上向支持部61aは底板61に直結しつつ立ち上がるため、第1上向支持部61aの剛性を高めることができる。つまり、底板61から浮いた状態で水平方向に屈曲する基礎脚60の平面が支柱43を支持する力よりも、底板61に直結して上方に立ち上がる第1上向支持部61aが支柱43を支持する力の方が大きい。よって、支柱43の基礎脚60への締結強度を向上することができる。
【0082】
また、第1上向支持部61aは底板61から上方に向かって立ち上がる。そして、第1上向支持部61aは、立ち上がりの底辺においては基礎脚60の底板61と直結している。よって、第1上向支持部61aは、底板61を含む面に沿う方向には揺動しにくい。つまり、第1上向支持部61aは、X−Y面に沿う方向には揺動しにくい。ここで、支柱43は、基礎脚60の底板61と交差する方向(第1上向支持部61aの立ち上がり方向)と同様に上方に向かって延びる。よって、支柱43と第1上向支持部61aとは共に上方に沿った状態で面接触して締結される。そして、支柱43は、底板61を含む面に沿う方向に揺動しにくい第1上向支持部61aと締結されるため、支柱43が底板61を含む面に沿う方向に揺動するのを抑制できる。これにより、支柱43の揺動を抑えて、支柱43を基礎脚60に安定的に締結することができる。
【0083】
ここで、上記の第1上向支持部61aは、基礎脚60の底板61の端部を上方に折り曲げることによって形成されている。第1上向支持部61aを底板61の一部により形成するため、第1上向支持部61aが底板61から連続して一体に形成されている。よって、第1上向支持部61aは、第1上向支持部61aのみによって支柱43を支持するだけでなく、第1上向支持部61aから底板61に亘る部分により支柱43を支持する。そのため、基礎脚60が支柱43を支持する力が大きく、支柱43を基礎脚60に安定的に締結することができる。
【0084】
また、第1上向支持部61aを底板61の一部により形成するため、第1上向支持部61aを別途の部材により形成する場合に比べて、基礎脚60のコストを抑制できる。また、別部材である第1上向支持部61aを基礎脚60に締結するための別途の締結部材を省き、基礎脚60のコストをさらに抑制できる。
【0085】
また、上記の構成によれば、第1支柱板43aの第1支柱板状面43a−1と、第1上向支持部61aの第1支持板状面61a―1とが面接触している。よって、接触面積を大きくできる。また、その接触部分において基礎脚60の第1上向支持部61aと支柱43とが締結部材66aにより締結される。これにより、支柱43を基礎脚60に安定的に締結することができる。
【0086】
また、以上のような構成によれば支柱43を基礎脚60に安定的に締結できるため、室外機20全体の捩れ変形を抑制できる。よって、隣接する支柱43間に捩れ変形防止のための補強板を設ける必要が無い。そのため、室外機20全体のコストを抑制することができる。
【0087】
(2−3)変形例
(2−3−1)変形例1A
次に、支柱43と、本実施形態の変形例1Aに係る基礎脚60との締結構造について説明する。変形例1Aに係る基礎脚60は、第2上向支持部61b及び横向支持部63aを有する。
図12は、変形例1Aに係る基礎脚60の端部の模式図である。
図13は、支柱43と、第2上向支持部61b及び横向支持部63aとを締結した構成を示す模式図である。
【0088】
変形例1Aの基礎脚60(
図12)では、本実施形態の基礎脚60(
図6〜
図8)の第1上向支持部61aの代わりに第2上向支持部61bが設けられている。また、
図12の基礎脚60では、さらに横向支持部63aが設けられている。
図6〜
図8と異なる部分について説明し、重複する部分については説明を適宜省略する。
【0089】
基礎脚60の底板61は、底板61の一部を折り曲げて形成された第2上向支持部61bを有する。
図12では、第2上向支持部61bは、底板61の一部に切り込み61b−3を入れて形成されている。ただし、第2上向支持部61bの一部は底板61と連結している。第2上向支持部61bは、切り込み61b−3により囲まれる部分を底板61に対して上方に概ね90°、つまりZ方向に立ち上げることで形成される。第2上向支持部61bは、上方に立ち上がっている状態で、第2支柱板43bと接触可能な位置に形成される。
【0090】
第2上向支持部61bは、後述の締結部材66bが挿入される挿入孔61b−2を有している。また、第2上向支持部61bは、基礎脚60の外方に面し、かつX−Z面に沿う第2支持板状面61b―1を有する。第2支持板状面61b―1は、第2支柱板43bの第2支柱板状面43b−1と面接触する。
【0091】
基礎脚60の端部側面部63は、横向支持部63aを有している。横向支持部63aは、端部側面部63の一部を、第2上向支持部61bと交差する方向に折り曲げることにより形成される。つまり、横向支持部63aは、端部側面部63から、Y−Z面に沿うように折り曲げられる。横向支持部63aは、第1支柱板43aと接触可能な位置に形成される。
【0092】
横向支持部63aは、後述の締結部材66cが挿入される挿入孔63a−2を有している。また、横向支持部63aは、基礎脚60の外方に面し、かつY−Z面に沿う横支持板状面63a―1を有する。横支持板状面63a―1は、第1支柱板43aの第1支柱板状面43a−1と面接触する。
【0093】
図12、
図13を参照すると、第2支柱板43bの挿入孔(図示せず)と、第2上向支持部61bの挿入孔61b−2とが位置合わせされ、締結部材66bが挿入される。これにより、第2支柱板43bと第2上向支持部61bとが、締結部材66bを介して互いに締結される。このとき、第2支柱板43bの第2支柱板状面43b−1と、第2上向支持部61bの第2支持板状面61b―1とが面接触している。
【0094】
また、第1支柱板43aの挿入孔(図示せず)と、横向支持部63aの挿入孔63a−2とが位置合わせされ、締結部材66cが挿入される。これにより、第1支柱板43aと横向支持部63aとが、締結部材66cを介して互いに締結される。このとき、第1支柱板43aの第1支柱板状面43a−1と、横向支持部63aの横支持板状面63a―1とが面接触している。
【0095】
なお、本変形例では、全ての支柱43(支柱43−1、支柱43−2、支柱43−3、支柱43−4)において、支柱43と基礎脚60とが上述と同様に締結されている。
【0096】
上述の基礎脚60の第2上向支持部61bは、接地面に当接する底板61から立ち上がるように形成されている。このように第2上向支持部61bは底板61に直結しつつ立ち上がるため、第2上向支持部61bの剛性を高めることができる。よって、支柱43の基礎脚60への締結強度を向上することができる。
【0097】
また、第2上向支持部61bは底板61から上方に向かって立ち上がっており、底板61と直結している。よって、第2上向支持部61bは、底板61を含む面に沿う方向には揺動しにくい。支柱43は、底板61を含む面に沿う方向に揺動しにくい第2上向支持部61bと締結されるため、支柱43が底板61を含む面に沿う方向に揺動するのを抑制できる。これにより、支柱43の揺動を抑えて、支柱43を基礎脚60に安定的に締結することができる。
【0098】
ここで、上記の第2上向支持部61bは、基礎脚60の底板61の一部により形成するため、第2上向支持部61bが底板61から連続して一体に形成されている。よって、第2上向支持部61bは、第2上向支持部61bから底板61に亘る部分により支柱43を支持する。そのため、基礎脚60が支柱43を支持する力が大きく、支柱43を基礎脚60に安定的に締結することができる。
【0099】
また、第2上向支持部61bを底板61の一部により形成するため、基礎脚60のコストを抑制できる。
【0100】
また、上記の構成によれば、支柱43と、第2上向支持部61b及び横向支持部63aとが面接触している。よって、接触面積が大きく、支柱43を基礎脚60に安定的に締結することができる。
【0101】
なお、上記では、支柱43は、基礎脚60の第2上向支持部61bと締結されるだけでなく、さらに基礎脚60の横向支持部63aと締結されている。支柱43と基礎脚60との締結箇所を増やすことで、支柱43と基礎脚60との締結強度を高めることができる。ここで、横向支持部63aは、底板61から浮いた状態で折り曲げられている。よって、支柱43と基礎脚60の横向支持部63aとの締結だけでは、支柱43の基礎脚60への締結強度が弱い。しかし、支柱43を基礎脚60の第2上向支持部61bと締結することで、支柱43の基礎脚60への締結強度を向上することができる。
【0102】
また、以上のような構成によれば支柱43を基礎脚60に安定的に締結できるため、室外機20全体の捩れ変形を抑制できる。よって、隣接する支柱43間に捩れ変形防止のための補強板を設ける必要が無い。そのため、室外機20全体のコストを抑制することができる。
【0103】
(2−3−2)変形例1B
次に、支柱43と、本実施形態の変形例1Bに係る基礎脚60との締結構造について説明する。変形例1Bに係る基礎脚60は、第2上向支持部61bを有する。
図14は、変形例1Bに係る基礎脚60の端部の模式図である。
図15は、支柱43と、第2上向支持部61bとを締結した構成を示す模式図である。
【0104】
変形例1Bの基礎脚60(
図14)では、変形例1Aの基礎脚60(
図12)の横向支持部63aが省略され、第2上向支持部61bが設けられている。
図12と重複する部分については説明を適宜省略する。
【0105】
基礎脚60の底板61は、底板61の一部を折り曲げて形成された第2上向支持部61bを有する。
図14では、第2上向支持部61bは、底板61の一部に切り込み61b−3を入れて形成されている。
【0106】
第2上向支持部61bは、後述の締結部材66bが挿入される挿入孔61b−2を有している。また、第2上向支持部61bは、基礎脚60の外方に面し、かつX−Z面に沿う第2支持板状面61b―1を有する。第2支持板状面61b―1は、第2支柱板43bの第2支柱板状面43b−1と面接触する。
【0107】
図14、
図15を参照すると、第2支柱板43bの挿入孔(図示せず)と、第2上向支持部61bの挿入孔61b−2とが位置合わせされ、締結部材66bが挿入される。これにより、第2支柱板43bと第2上向支持部61bとが、締結部材66bを介して互いに締結される。このとき、第2支柱板43bの第2支柱板状面43b−1と、第2上向支持部61bの第2支持板状面61b―1とが面接触している。
【0108】
なお、本変形例では、全ての支柱43(支柱43−1、支柱43−2、支柱43−3、支柱43−4)において、支柱43と基礎脚60とが上述と同様に締結されている。
【0109】
上述の構成により、変形例1Aの第2上向支持部61bと同様の作用効果を得ることができる。以下に簡単に説明する。上述の基礎脚60の第2上向支持部61bは、接地面に当接する底板61から立ち上がるように形成されている。そのため、第2上向支持部61bの剛性を高めることができる。よって、支柱43の基礎脚60への締結強度を向上することができる。
【0110】
また、支柱43は、底板61を含む面に沿う方向に揺動しにくい第2上向支持部61bと締結されるため、支柱43が底板61を含む面に沿う方向に揺動するのを抑制できる。これにより、支柱43の揺動を抑えて、支柱43を基礎脚60に安定的に締結することができる。
【0111】
ここで、第2上向支持部61bは底板61から連続して一体に形成されている。よって、第2上向支持部61bは、第2上向支持部61bから底板61に亘る部分により支柱43を支持する。そのため、基礎脚60が支柱43を支持する力が大きく、支柱43を基礎脚60に安定的に締結することができる。
【0112】
また、第2上向支持部61bを底板61の一部により形成するため、基礎脚60のコストを抑制できる。
【0113】
また、上記の構成によれば、支柱43と第2上向支持部61bとが面接触している。よって、接触面積が大きく、支柱43を基礎脚60に安定的に締結することができる。
【0114】
また、以上のような構成によれば支柱43を基礎脚60に安定的に締結できるため、室外機20全体の捩れ変形を抑制でき、別途の補強板を設ける必要が無い。そのため、室外機20全体のコストを抑制することができる。
【0115】
(2−3−3)変形例1C
次に、支柱43と、本実施形態の変形例1Cに係る基礎脚60との締結構造について説明する。変形例1Cに係る基礎脚60は、第1上向支持部61a及び第2上向支持部61bを有する。
図16は、変形例1Cに係る基礎脚60の端部の模式図である。
図17は、支柱43と、第1上向支持部61a及び第2上向支持部61bとを締結した構成を示す模式図である。
【0116】
変形例1Cの基礎脚60(
図16)では、本実施形態の基礎脚60の第1上向支持部61a(
図6〜
図8)と、変形例1Bの基礎脚60(
図14)の第2上向支持部61bとが設けられている。
図6〜
図8、
図14と重複する部分については説明を適宜省略する。
【0117】
第1上向支持部61aは、基礎脚60のX方向端部において、底板61の短辺の一部を折り曲げて形成されている。第2上向支持部61bは、底板61の一部に切り込み61b−3を入れて形成されている。
【0118】
第1上向支持部61aは、後述の締結部材66aが挿入される挿入孔61a−2を有している。また、第1上向支持部61aは、基礎脚60の外方に面し、かつY−Z面に沿う第1支持板状面61a―1を有する。第1支持板状面61a―1は、第1支柱板43aの第1支柱板状面43a−1と面接触する。
【0119】
第2上向支持部61bは、後述の締結部材66bが挿入される挿入孔61b−2を有している。また、第2上向支持部61bは、基礎脚60の外方に面し、かつX−Z面に沿う第2支持板状面61b―1を有する。第2支持板状面61b―1は、第2支柱板43bの第2支柱板状面43b−1と面接触する。
【0120】
図16、
図17を参照すると、第1支柱板43aの挿入孔(図示せず)と、第1上向支持部61aの挿入孔61a−2とが位置合わせされ、締結部材66aが挿入される。これにより、第1支柱板43aと第1上向支持部61aとが、締結部材66aを介して互いに締結される。このとき、第1支柱板43aの第1支柱板状面43a−1と、第1上向支持部61aの第1支持板状面61a―1とが面接触している。
【0121】
第2支柱板43bの挿入孔(図示せず)と、第2上向支持部61bの挿入孔61b−2とが位置合わせされ、締結部材66bが挿入される。これにより、第2支柱板43bと第2上向支持部61bとが、締結部材66bを介して互いに締結される。このとき、第2支柱板43bの第2支柱板状面43b−1と、第2上向支持部61bの第2支持板状面61b―1とが面接触している。
【0122】
なお、本変形例では、全ての支柱43(支柱43−1、支柱43−2、支柱43−3、支柱43−4)において、支柱43と基礎脚60とが上述と同様に締結されている。
【0123】
上述の構成により本実施形態及び変形例1Bと同様の作用効果を得ることができる。以下に簡単に説明する。上述の基礎脚60の第1上向支持部61a及び第2上向支持部61bは、接地面に当接する底板61から立ち上がるように形成されている。そのため、第1及び第2上向支持部61a、61bの剛性を高めることができる。よって、支柱43の基礎脚60への締結強度を向上することができる。
【0124】
また、支柱43は、底板61を含む面に沿う方向に揺動しにくい第1及び第2上向支持部61a、61bと締結されるため、支柱43が底板61を含む面に沿う方向に揺動するのを抑制できる。これにより、支柱43の揺動を抑えて支柱43を基礎脚60に安定的に締結することができる。
【0125】
ここで、第1及び第2上向支持部61a、61bは底板61から連続して一体に形成されている。よって、第1及び第2上向支持部61a、61bは、第1及び第2上向支持部61a、61bから底板61に亘る部分により支柱43を支持する。そのため、基礎脚60が支柱43を支持する力が大きく、支柱43を基礎脚60に安定的に締結することができる。
【0126】
また、第1及び第2上向支持部61a、61bを底板61の一部により形成するため、基礎脚60のコストを抑制できる。
【0127】
また、上記の構成によれば、支柱43と、第1及び第2上向支持部61a、61bとが面接触している。よって、接触面積が大きく、支柱43を基礎脚60に安定的に締結することができる。
【0128】
ここで、室外機20は概ね箱状であり、
図3に示すように第1側面20aと、第1側面20aと交差する第2側面20bを含む。第1側面20aはY−Z面に沿う面である。第2側面20bはX−Z面に沿う面である。第1側面20a側においては、支柱43の第1支柱板状面43a−1と、第1上向支持部61aの第1支持板状面61a―1とが面接触して締結される。また、第2側面20b側においては、支柱43の第2支柱板状面43b−1と、第2上向支持部61bの第2支持板状面61b―1とが面接触して締結される。複数箇所において支柱43と第1及び第2上向支持部61a、61bとが締結されるため、支柱43の基礎脚60への締結強度を向上することができる。また、支柱43と第1及び第2上向支持部61a、61bとの締結箇所が、第1側面20aと第2側面20bとに設けられている。よって、室外機20が第1側面20a方向及び第2側面20b方向のいずれの方向から力を受けた場合であっても、支柱43と第1及び第2上向支持部61a、61bとが安定的に固定されている。
【0129】
また、以上のような構成によれば支柱43を基礎脚60に安定的に締結できるため、室外機20全体の捩れ変形を抑制でき、別途の補強板を設ける必要が無い。そのため、室外機20全体のコストを抑制することができる。
【0130】
(3)捩れ評価試験
次に室外機20の捩れ評価試験の結果について説明する。捩れ評価試験は、次の第1の条件の室外機20での捩れ変形量と、第2の条件の室外機20での捩れ変形量とを対比して評価することにより行った。
【0131】
第1の条件は、支柱43と、上記の
図12、
図13の変形例1Aから第2上向支持部61bを除いた基礎脚60とを締結した場合である。つまり、支柱43と、基礎脚60の横向支持部63aとが締結されている場合である。このとき、2本の基礎脚60の端部それぞれに横向支持部63aが形成されている。そして、4本の支柱43は、それぞれ対応する基礎脚60の横向支持部63aと締結されている。
【0132】
第2の条件は、支柱43と、上記の変形例1Aに係る基礎脚60とが締結されている場合である。つまり、
図12、
図13に示すように、支柱43と、基礎脚60の第2上向支持部61b及び横向支持部63aとが締結されている場合である。このとき、2本の基礎脚60の端部それぞれに第2上向支持部61b及び横向支持部63aが形成されている。そして、4本の支柱43は、それぞれ対応する基礎脚60の第2上向支持部61b及び横向支持部63aと締結されている。
【0133】
第1の条件と、第2の条件との差は、支柱43が第2上向支持部61bと締結されていないか(第1の条件)、支柱43が第2上向支持部61bと締結されているか(第2の条件)である。
【0134】
図18は、捩れ評価試験において室外機20に外力を加えた箇所を示す模式図である。
図18に示すように、1本の支柱43の下部から2/3程度の位置において、室外機20の外側に向かってY方向に外力を加える。外力の大きさは、850.0Nである。
【0135】
上記の捩れ評価試験の結果は、下記表1に示す通りである。
【0137】
上記表1に示すように、支柱43が第2上向支持部61bと締結されていない場合(第1の条件)では、室外機20の捩れ変形量が22.9mmであった。また、支柱43が第2上向支持部61bと締結されている場合(第2の条件)では、室外機20の捩れ変形量が17.2mmであった。第2の条件では、第1の条件に比べて捩れ変形量が24.9%低下している。よって、支柱43を第2上向支持部61bと締結することによって、顕著に捩れ変形量を低下できることが分かった。
【0138】
(4)特徴
(4−1)
室外機20は、底フレーム49と、基礎脚60と、支柱43とを備える。基礎脚60は、接地面に当接する底板61を含み、底フレーム49を支持する。支柱43は、基礎脚60に締結され、基礎脚60の底板61と交差する方向に延びる。基礎脚60の底板61は、底板61から立ち上がる第1又は第2上向支持部61a、61bを有する。支柱43は、基礎脚60の第1又は第2上向支持部61a、61bに締結部材66a、66bを介して締結されている。
【0139】
上述の基礎脚60の第1又は第2上向支持部61a、61bは、接地面に当接する底板61から立ち上がるように形成されている。このように第1又は第2上向支持部61a、61bは底板61に直結しつつ立ち上がるため、第1又は第2上向支持部61a、61bの剛性を高めることができる。つまり、底板61から浮いた状態で水平方向に屈曲する基礎脚60の平面が支柱43を支持する力よりも、底板61に直結して上方に立ち上がる第1又は第2上向支持部61a、61bが支柱43を支持する力の方が大きい。よって、支柱43の基礎脚60への締結強度を向上することができる。
【0140】
また、第1又は第2上向支持部61a、61bは底板61から上方に向かって立ち上がる。そして、第1又は第2上向支持部61a、61bは、立ち上がりの底辺においては基礎脚60の底板61と直結している。よって、第1又は第2上向支持部61a、61bは、底板61を含む面に沿う方向には揺動しにくい。ここで、支柱43は、基礎脚60の底板61と交差する方向(第1又は第2上向支持部61a、61bの立ち上がり方向)と同様に上方に向かって延びる。よって、支柱43と第1又は第2上向支持部61a、61bとは共に上方に沿った状態で面接触して締結される。そして、支柱43は、底板61を含む面に沿う方向に揺動しにくい第1又は第2上向支持部61a、61bと締結されるため、支柱43が底板61を含む面に沿う方向に揺動するのを抑制できる。これにより、支柱43の揺動を抑えて支柱43を基礎脚60に安定的に締結することができる。
【0141】
また、上記構成によれば支柱43を基礎脚60に安定的に締結できるため、室外機20全体の捩れ変形を抑制できる。よって、隣接する支柱43間に捩れ変形防止のための補強板を設ける必要が無い。そのため、室外機20全体のコストを抑制することができる。
【0142】
(4−2)
第1又は第2上向支持部61a、61bは、基礎脚60の底板61の一部を折り曲げることにより形成されている。
【0143】
例えば、第1上向支持部61aは、基礎脚60の底板61の端部を上方に折り曲げることによって形成されている。また、第2上向支持部61bは、基礎脚60の底板61の一部に切り込みを入れ、底板61から折り曲げることによって形成されている。第1又は第2上向支持部61a、61bを底板61の一部により形成するため、第1又は第2上向支持部61a、61bが底板61から連続して一体に形成されている。よって、第1又は第2上向支持部61a、61bは、第1又は第2上向支持部61a、61bのみによって支柱43を支持するだけでなく、第1又は第2上向支持部61a、61bから底板61に亘る部分により支柱43を支持する。そのため、基礎脚60が支柱43を支持する力が大きく、支柱43を基礎脚60に安定的に締結することができる。
【0144】
また、第1又は第2上向支持部61a、61bを底板61の一部により形成するため、第1又は第2上向支持部61a、61bを別途の部材により形成する場合に比べて、基礎脚60のコストを抑制できる。また、別部材である第1又は第2上向支持部61a、61bを基礎脚60に締結するには別途の締結部材が必要である。しかし、第1又は第2上向支持部61a、61bは基礎脚60と一体であるため、別途の締結部材を省略できる。よって、基礎脚60のコストをさらに抑制できる。
【0145】
(4−3)
基礎脚60は、底板61と交差する端部側面部63をさらに含む。基礎脚60の端部側面部63は、横向支持部63aを有している。横向支持部63aは、第1又は第2上向支持部61a、61bと交差する方向に端部側面部63の一部を折り曲げることにより形成される。支柱43は、基礎脚60の横向支持部63aに締結部材66cを介してさらに締結されている。
【0146】
支柱43は、基礎脚60の第1又は第2上向支持部61a、61bと締結されるだけでなく、さらに基礎脚60の端部側面部63の横向支持部63aと締結されていてもよい。支柱43と基礎脚60との締結箇所を増やすことで、支柱43と基礎脚60との締結強度を高めることができる。ここで、横向支持部63aは、底板61から浮いた状態で水平方向に折り曲げられている。よって、支柱43と基礎脚60の横向支持部63aとの締結だけでは、支柱43の基礎脚60への締結強度が弱い。しかし、支柱43を基礎脚60の第1又は第2上向支持部61a、61bと締結することで、支柱43の基礎脚60への締結強度を向上することができる。
【0147】
(4−4)
第1又は第2上向支持部61a、61bは、第1又は第2支持板状面61a―1、61b―1を有している。支柱43は、第1又は第2支持板状面61a―1、61b―1に接触する第1又は第2支柱板状面43a−1、43b−1を有している。第1又は第2支持板状面61a―1、61b―1と、第1又は第2支柱板状面43a−1、43b−1と、の接触部分において、支柱43が締結部材66a、66bを介して基礎脚60に締結されている。
【0148】
基礎脚60の第1又は第2上向支持部61a、61bと支柱43とが面で接触するため、接触面積を大きくできる。また、その接触部分において基礎脚60と支柱43とが締結部材66a、66bにより締結される。これにより、支柱43を基礎脚60に安定的に締結することができる。
【0149】
(4−5)
基礎脚60は、第1上向支持部61aと、第2上向支持部61bと、を有する。第1上向支持部61aは、基礎脚60の延びる方向と交差する第1支持板状面61a−1を有する。第2上向支持部61bは、第1支持板状面61a−1と交差する第2支持板状面61b−1を有する。支柱43は、第1支柱板43aと、第2支柱板43bと、を有している。第1支柱板43aは、第1支持板状面61a−1に接触する第1支柱板状面43a−1を有する。第2支柱板43bは、第2支持板状面61b−1に接触する第2支柱板状面43b−1を有する。
【0150】
室外機20は概ね箱状であり、第1側面20aと、第1側面20aと交差する第2側面20bと、を含む。第1側面20a側においては、第1上向支持部61aの第1支持板状面61a−1と支柱43の第1支柱板状面43a−1とが面接触して締結される。また、第2側面20b側においては、第2上向支持部61bの第2支持板状面61b−1と支柱43の第2支柱板状面43b−1とが面接触して締結される。複数箇所において支柱43と第1及び第2上向支持部61a、61bとが締結されるため、支柱43の基礎脚60への締結強度を向上することができる。また、支柱43と第1及び第2上向支持部61a、61bとの締結箇所が、第1側面20a側と第2側面20b側とに設けられている。よって、室外機20が第1側面20a方向及び第2側面20b方向のいずれの方向から力を受けた場合であっても、支柱43と第1及び第2上向支持部61a、61bとが安定的に固定されている。
【0151】
<第2実施形態>
次に第2実施形態に係る室外機20の構成について説明する。第2実施形態では、支柱43(支柱43−1、支柱43−2、支柱43−3、支柱43−4)の上端は、天板41と締結されている。また、基礎脚60は、第1実施形態の変形例1Aの横向支持部63a(
図12、
図13)のみを有している。よって、支柱43の下端は、横向支持部63aのみと締結されている。その他の構成は、第1実施形態と同様であるので重複する部分について説明を適宜省略する。
【0152】
(1)支柱43と天板41との締結構造
図19は、支柱43と天板41との締結構造を示す一例である。
図20は、支柱43と天板41との締結構造を示す他の一例である。
図21は、支柱43と天板41との締結構造を示す他の一例である。
【0153】
図19では、第3支柱板43cの第1連結板43c−2の上端と、天板41の縁部板41−2とが締結部材71aによって締結されている。また、第3支柱板43cの第2連結板43c−3の上端と、天板41の縁部板41−2とが締結部材71bによって締結されている。4本の支柱43全てが同様に天板41と締結される。これにより、複数の支柱43の上端が一枚の天板41に固定される。よって、複数の支柱43を一体化して、各々の支柱43がばらばらに変形するのを抑制し、室外機20全体の捩れ変形を抑制できる。
【0154】
図20では、第3支柱板43cの角部43c−1と天板41の縁部板41−2とが締結部材71cによって締結されている。4本の支柱43全てが同様に天板41と締結される。
図21では、第3支柱板43cの天板対向部43fと天板41とが締結部材71d、71eによって締結されている。具体的には、天板対向部43fの第1天板対向部43f−1(
図5)と、天板41の天板面板41−1とが締結部材71dによって締結される。また、天板対向部43fの第2天板対向部43f−2(
図5)と、天板41の天板面板41−1とが締結部材71eによって締結される。4本の支柱43全てが同様に天板41と締結される。
図20、
図21の構成においても、
図19と同様の効果を得ることができる。つまり、複数の支柱43を天板41との固定により一体化して、各々の支柱43がばらばらに変形するのを抑制し、室外機20全体の捩れ変形を抑制できる。
【0155】
なお、
図19において、支柱43と天板41の縁部板41−2とは、締結部材71a及び締結部材71bのいずれか一方とのみ締結されてもよい。また、
図21において、支柱43と天板41とは、締結部材71d及び締結部材71eのいずれか一方のみによって締結されていてもよい。
【0156】
(2)捩れ評価試験
次に室外機20の捩れ評価試験の結果について説明する。
図22は、捩れ評価試験において支柱43と天板41との締結箇所を示す天板41の上面図である。捩れ評価試験は、次の第1〜第3の条件の室外機20での捩れ変形量を対比して評価することにより行った。
【0157】
第1の条件は、支柱43と天板41とが締結されていない場合である。
【0158】
第2の条件は、
図22において、(a)、(b)、(c)、(d)の4箇所において、支柱43と天板41とを締結した場合である。つまり、
図20に示すように、第3支柱板43cの角部43c−1と、天板41の縁部板41−2とが締結部材71cによって締結されている。4本の支柱43の全てが天板41と締結されている。
【0159】
第3の条件は、
図22において、(e)、(f)、(g)、(h)、(i)、(j)、(k)、(l)の8箇所において、支柱43と天板41とを締結した場合である。つまり、
図19に示すように、第1、第2連結板43c−2、43c−3の上端と、天板41の縁部板41−2とが締結部材71a、71bによって締結されている。4本の支柱43の全てが天板41と締結されている。
【0160】
上記の第1〜第3の条件にいずれにおいても、支柱43の下端は、基礎脚60の横向支持部63aのみと締結されている。
【0161】
捩れ評価試験は、第1実施形態の捩れ評価試験と同様に、
図18に示す外力を室外機20に加えて行った。
【0162】
上記の捩れ評価試験の結果は、下記表2に示す通りである。
【0164】
上記表2に示すように、支柱43が天板41と締結されていない場合(第1の条件)では、室外機20の捩れ変形量が22.9mmであった。また、第3支柱板43cの角部43c−1が天板41と締結されている場合(第2の条件)では、室外機20の捩れ変形量が19.5mmであった。また、第3支柱板43cの第1、第2連結板43c−2、43c−3が天板41と締結されている場合(第3の条件)では、室外機20の捩れ変形量が19.4mmであった。第2の条件では、第1の条件に比べて捩れ変形量が14.8%減少している。また、第3の条件では、第1の条件に比べて捩れ変形量が15.3%減少している。よって、支柱43を天板41と締結することによって、顕著に捩れ変形量を低下できることが分かった。なお、第3支柱板43cの角部43c−1と天板41とを締結する場合(第2の条件)と、第3支柱板43cの第1、第2連結板43c−2、43c−3と天板41とを締結する場合(第3の条件)とでは大きな差は無い。このことから、角部43c−1又は第1、第2連結板43c−2、43c−3と、天板41とを締結すれば、室外機20の捩れ変形量を低下できることが分かる。
【0165】
(3)特徴
支柱43(支柱43−1、支柱43−2、支柱43−3、支柱43−4)は複数である。室外機20は、底フレーム49に対向し、複数の支柱43の上端と締結部材71a〜71eにより締結されている天板41をさらに備える。
【0166】
支柱43が基礎脚60に安定的に固定されているだけでなく、支柱43が天板41にさらに固定されている。つまり、支柱43の上端及び下端がそれぞれ基礎脚60及び天板41に締結されている。よって、支柱43の固定の安定度が増す。特に、複数の支柱43の上端が一枚の天板41に固定される。よって、複数の支柱43を一体化して、各々の支柱43がばらばらに変形するのを抑制し、室外機20全体の捩れ変形を抑制できる。
【0167】
<第3実施形態>
次に第3実施形態に係る室外機20の構成について説明する。
【0168】
(1)支柱43と、基礎脚60及び天板41との締結構造
第1実施形態では、支柱43の第1上向支持部61a及び第2上向支持部61bの少なくとも1つと、基礎脚60とが締結されている。第2実施形態では、4本の支柱43と天板41とが締結されている。第3実施形態では、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせる。つまり、第1実施形態に示すように支柱43と基礎脚60とを締結し、さらに、4本の支柱と天板41とを締結する。
【0169】
第3の実施形態では、支柱43と基礎脚60とは次のいずれかの方法により締結されている。1つの方法として、基礎脚60の第1上向支持部61aと、支柱43の第1支柱板43aとが、締結部材66aを介して締結されている(
図10、
図11)。また、別の方法として、基礎脚60の第2上向支持部61bと、支柱43の第2支柱板43bとが、締結部材66bを介して締結されている。さらに、基礎脚60の横向支持部63aと、支柱43の第1支柱板43aとが締結部材66cを介して締結されている(
図12、
図13)。また、別の方法として、基礎脚60の第2上向支持部61bと、支柱43の第2支柱板43bとが、締結部材66bを介して締結されている(
図14、
図15)。また、別の方法として、基礎脚60の第1上向支持部61aと、支柱43の第1支柱板43aとが、締結部材66aを介して締結されている。さらに、基礎脚60の第2上向支持部61bと、支柱43の第2支柱板43bとが、締結部材66bを介して締結されている(
図16、
図17)。
【0170】
また、第3の実施形態では、支柱43と天板41とは次のいずれかの方法により締結されている。1つの方法として、第3支柱板43cの第1及び第2連結板43c−2、43c−3の上端と、天板41の縁部板41−2とが、締結部材71a、71bによって締結されている(
図19)。また、別の方法として、第3支柱板43cの角部43c−1と、天板41の縁部板41−2とが、締結部材71cによって締結されている(
図20)。また、別の方法として、第3支柱板43cの天板対向部43fと、天板41とが、締結部材71d、71eによって締結されている(
図21)。なお、
図19において、支柱43と天板41の縁部板41−2とは、締結部材71a及び締結部材71bのいずれか一方とのみ締結されてもよい。また、
図21において、支柱43と天板41とは、締結部材71d及び締結部材71eのいずれか一方のみによって締結されていてもよい。
【0171】
第3実施形態では、支柱43の下端が基礎脚60に安定的に固定されているだけでなく、支柱43の上端が天板41にさらに固定されている。つまり、支柱43の上端及び下端がそれぞれ基礎脚60及び天板41に締結されている。よって、支柱43の固定の安定度が増す。特に、複数の支柱43の上端が一枚の天板41に固定される。よって、複数の支柱43を一体化して、各々の支柱43がばらばらに変形するのを抑制し、室外機20全体の捩れ変形を抑制できる。
【0172】
(2)捩れ評価試験
次に室外機20の捩れ評価試験の結果について説明する。捩れ評価試験は、次の第1〜第3の条件の室外機20での捩れ変形量を対比して評価することにより行った。
【0173】
第1の条件では、支柱43と、第1実施形態の
図12、
図13の変形例1Aから第2上向支持部61bを除いた基礎脚60と、を締結している。つまり、支柱43と、基礎脚60の横向支持部63aとが締結されている。また、支柱43と天板41とは締結されていない。
【0174】
第2の条件では、支柱43と、第1実施形態の変形例1に係る基礎脚60とが締結されている。つまり、
図12、
図13に示すように、支柱43と、基礎脚60の第2上向支持部61b及び横向支持部63aとが締結されている。さらに、第2実施形態の
図20に示すように、第3支柱板43cの角部43c−1と、天板41の縁部板41−2とが、締結部材71cによって締結されている。
【0175】
第3の条件では、第2の条件と同様に、支柱43と、基礎脚60の第2上向支持部61b及び横向支持部63aとが締結されている。一方、第2の条件とは異なり、
図19に示すように、第3支柱板43cの第1及び第2連結板43c−2、43c−3の上端と、天板41の縁部板41−2とが、締結部材71a、71bによって締結されている。
【0176】
捩れ評価試験は、第1実施形態と同様に
図18に示す外力を室外機20に加えて行った。
【0177】
上記の捩れ評価試験の結果は、下記表3に示す通りである。
【0179】
上記表3に示すように、室外機20の捩れ変形量が22.9mm(第1の条件)から14.7mm、14.4mm(第2、第3の条件)に低下している。つまり、第2、第3の条件の場合は、捩れ変形量が第1の条件に比べてそれぞれ35.8%、37.1%低下している。これは、支柱43と基礎脚60の第2上向支持部61bとの締結に加え、支柱43と天板41とを締結している結果である。
【0180】
ここで、第1実施形態の表1によると、支柱43と第2上向支持部61bとを締結することで、捩れ変形量を24.9%低下できる。また、第2実施形態の表2によると、支柱43と天板41とを締結することで、捩れ変形量を14.8%〜15.3%低下できる。そして、第3実施形態において第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせることで、上記表3の通り、捩れ変形量を35.8%〜37.1%低下できる。この結果から、第3実施形態によれば、第1及び第2実施形態よりも室外機20の捩れ変形量を低下できる。つまり、支柱43と上向支持部(第1上向支持部61a及び/又は第2上向支持部61b)とを締結し、さらに支柱43と天板41とを締結することで、室外機20の捩れ変形量をさらに低下できる。
【0181】
なお、
図19において、支柱43と天板41の縁部板41−2とは、締結部材71a及び締結部材71bのいずれか一方とのみ締結されてもよい。この時の捩れ評価試験の結果は、下記表4に示す通りである。
【0182】
第4の条件では、上記の第3の条件と同様に、支柱43と、基礎脚60の第2上向支持部61b及び横向支持部63aとが締結されている。一方、第3の条件とは異なり、第3支柱板43cの第1連結板43c−2の上端と、天板41の縁部板41−2とが、締結部材71aによって締結されている。
【0183】
第5の条件では、上記の第3の条件と同様に、支柱43と、基礎脚60の第2上向支持部61b及び横向支持部63aとが締結されている。一方、第3の条件とは異なり、第3支柱板43cの第1連結板43c−3の上端と、天板41の縁部板41−2とが、締結部材71bによって締結されている。
【0185】
上記の表3の第3の条件では、支柱43と天板41の縁部板41−2とは、締結部材71a及び締結部材71bの両方と締結されている。一方、表4の第4、第5の条件の場合、支柱43と天板41の縁部板41−2とは、締結部材71a及び締結部材71bのいずれか一方のみと締結されている。第3の条件と、第4、第5の条件とを比較した場合、室外機20の捩れ変形量は同程度である。よって、支柱43と天板41の縁部板41−2とが、締結部材71a及び締結部材71bのいずれか一方とのみ締結されていても、室外機20の捩れ変形量を低下できていることが分かる。
【0186】
さらに、
図21において、支柱43と天板41とは、締結部材71d及び締結部材71eのいずれか一方のみによって締結されていてもよい。この時の捩れ評価試験の結果は、下記表5に示す通りである。
【0187】
第6の条件では、上記の第3の条件と同様に、支柱43と、基礎脚60の第2上向支持部61b及び横向支持部63aとが締結されている。一方、第3の条件とは異なり、第1天板対向部43f−1及び第2天板対向部43f−2と、天板41とが、締結部材71d及び締結部材71eによって締結されている。
【0188】
第7の条件では、上記の第3の条件と同様に、支柱43と、基礎脚60の第2上向支持部61b及び横向支持部63aとが締結されている。一方、第6の条件とは異なり、第1天板対向部43f−1と、天板41の天板面板41−1とが、締結部材71dによって締結されている。
【0189】
第8の条件では、上記の第3の条件と同様に、支柱43と、基礎脚60の第2上向支持部61b及び横向支持部63aとが締結されている。一方、第6の条件とは異なり、第2天板対向部43f−2と、天板41の天板面板41−1とが、締結部材71eによって締結されている。
【0190】
つまり、上記の表3の第3の条件では、支柱43と天板41の縁部板41−2とが、締結部材71a及び締結部材71bの両方により締結されている。一方、第6の条件では、支柱43の第1及び第2天板対向部43f−1、43f−2と、天板41の天板面板41−1とが、締結部材71d及び締結部材71eにより締結されている。第7、第8の条件では、支柱43の第1及び第2天板対向部43f−1、43f−2のいずれか一方と、天板41の天板面板41−1とが、締結部材71d又は締結部材71eにより締結されている。
【0192】
第3の条件と、第6の条件とを比較した場合、室外機20の捩れ変形量は同程度である。よって、支柱43と、天板41の縁部板41−2又は天板面板41−1のいずれかが締結されることで、室外機20の捩れ変形量を低下できていることが分かる。
【0193】
また、第6の条件と、第7、第8の条件とを比較した場合、室外機20の捩れ変形量は同程度である。よって、第1天板対向部43f−1又は第2天板対向部43f−2のいずれかと、天板41とが、締結部材71d又は締結部材71eによって締結されることで、室外機20の捩れ変形量を低下できていることが分かる。
【0194】
<その他の実施形態>
(1)
上記第1、第3実施形態(
図6〜
図11)では、基礎脚60の4か所の全ての端部に、第1上向支持部61aが設けられている。そして、第1上向支持部61aと支柱43とが締結されている。しかし、例えば、2本の基礎脚60それぞれに、少なくとも1つの第1上向支持部61aが設けられており、その第1上向支持部61aと支柱43とが締結されていてもよい。また、例えば、1本の基礎脚60の1つの端部にのみ第1上向支持部61aが設けられていてもよい。ただし、多数の第1上向支持部61aと各支柱43とが締結されている方が好ましい。なぜなら、複数個所において支柱43を基礎脚60に安定的に固定し、室外機20の捩れ変形量を抑制できるからである。
【0195】
また、上記第1実施形態例の変形例1A(
図12、
図13)では、基礎脚60の4か所の全ての端部に、第2上向支持部61bが設けられている。しかし、例えば、2本の基礎脚60それぞれに少なくとも1つの第2上向支持部61bが設けられており、その第2上向支持部61bと支柱43とが締結されていてもよい。また、例えば、1本の基礎脚60の1つの端部にのみ第2上向支持部61bが設けられていてもよい。ただし、多数の第2上向支持部61bと各支柱43とが締結されている方が、支柱43を基礎脚60に安定的に固定できる。さらに、基礎脚60の横向支持部63aは任意に設けられていればよい。例えば、1本の基礎脚60に少なくとも1つの横向支持部63aが設けられており、その横向支持部63aと支柱43とが締結されていてもよい。あるいは、横向支持部63aは設けられていなくてもよい。
【0196】
また、上記第1実施形態例の変形例1B(
図14、
図15)では、基礎脚60の4か所の全ての端部に、第2上向支持部61bが設けられている。しかし、例えば、2本の基礎脚60それぞれに、少なくとも1つの第2上向支持部61bが設けられており、その第2上向支持部61bと支柱43とが締結されていてもよい。また、例えば、1本の基礎脚60の1つの端部にのみ第2上向支持部61bが設けられていてもよい。ただし、多数の第2上向支持部61bと各支柱43とが締結されている方が、支柱43を基礎脚60に安定的に固定できる。
【0197】
また、上記第1実施形態例の変形例1C(
図16、
図17)では、基礎脚60の4か所の全ての端部に、第1及び第2上向支持部61a、61bがセットで設けられている。しかし、2本の基礎脚60に、少なくとも1つの第1上向支持部61a又は少なくとも1つの第2上向支持部61bが設けられていればよい。つまり、少なくとも1つの基礎脚60の端部に第1上向支持部61aが設けられ、少なくとも1つの基礎脚60の端部に第2上向支持部61bが設けられていればよい。例えば、第1及び第2上向支持部61a、61bのセットが基礎脚60の1つの端部にのみ設けられ、基礎脚60の他の端部にはセットが設けられていなくてもよい。また、例えば、基礎脚60の1つの端部には、第1上向支持部61aのみが設けられ、基礎脚60の他の端部には、第2上向支持部61bのみが設けられていてもよい。
【0198】
(2)
上記第1〜第3実施形態では、第1上向支持部61a、第2上向支持部61b及び横向支持部63aは概ね矩形状である。しかし、第1上向支持部61a、第2上向支持部61b及び横向支持部63aの形状はこれに限定されず、例えば円形状、楕円状、三角形状及び台形状などの形状であってもよい。
【0199】
(3)
上記第1〜第3実施形態では、上吹きタイプの室外機20を説明した。しかし、横吹きタイプなど多様なタイプの室外機20に本発明を適用可能である。また、上記第1〜第3実施形態では、室外機20における支柱43の締結構造を説明した。しかし、室内機30の支柱の締結においても上記締結構造を適用可能である。
【0200】
(4)
上記実施形態の支柱43は、第1〜第5支柱板43a〜43e及び天板対向部43fを含む。しかし、支柱43が、第1上向支持部61a及び第2上向支持部61bの少なくとも1つと締結可能であればよく、支柱43の形状はこれに限定されない。
【0201】
例えば、支柱43は、第3支柱板43cのみからなっていてもよい。この場合、第1上向支持部61a及び/又は第2上向支持部61bは、第3支柱板43cと接触可能な位置に形成される。そして、第3支柱板43cと、第1上向支持部61a及び/又は第2上向支持部61bと、が締結されることで、支柱43が基礎脚60に固定される。
【0202】
また、支柱43は、天板対向部43fが無くてもよい。
【0203】
(5)
基礎脚60は、少なくとも第1上向支持部61a又は第2上向支持部61bを含んでいればよく、その他の構成は限定されない。例えば、上記実施形態では、端部上面部62及び中央上面部64が切り離されている。しかし、端部上面部62及び中央上面部64が一連の上面部を構成していてもよい。また、開口65aの位置及び数も上記実施形態に限定されず、多様に形成できる。