(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6115974
(24)【登録日】2017年3月31日
(45)【発行日】2017年4月19日
(54)【発明の名称】測定電力オフセットを決定するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H04W 16/28 20090101AFI20170410BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20170410BHJP
H04B 17/24 20150101ALI20170410BHJP
H04J 99/00 20090101ALI20170410BHJP
【FI】
H04W16/28 130
H04W24/10
H04B17/24
H04J15/00
【請求項の数】15
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2015-527424(P2015-527424)
(86)(22)【出願日】2013年8月5日
(65)【公表番号】特表2015-534298(P2015-534298A)
(43)【公表日】2015年11月26日
(86)【国際出願番号】SE2013050950
(87)【国際公開番号】WO2014027944
(87)【国際公開日】20140220
【審査請求日】2015年3月30日
(31)【優先権主張番号】61/683,584
(32)【優先日】2012年8月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 治
(72)【発明者】
【氏名】ナンミ, サイラメシュ
(72)【発明者】
【氏名】カズミ, ムハンマド
(72)【発明者】
【氏名】リディアン, ナミール
【審査官】
三浦 みちる
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−004212(JP,A)
【文献】
特表2010−521827(JP,A)
【文献】
特表2011−512719(JP,A)
【文献】
Ericsson,Computation of Channel Quality Indicator with Demodulation Pilots in Four branch MIMO System,3GPP TSG-RAN WG1 #70 R1-123759,2012年 8月 5日
【文献】
Huawei, HiSilicon,Remaining considerations on scheduled pilots for 4-branch MIMO,3GPP TSG-RAN WG1#70 R1-123815,2012年 8月 5日
【文献】
Ericsson,Remaining Issues in the Pilot Design Schemes in Four branch MIMO System,3GPP TSG-RAN WG1 #70 R1-123754,2012年 8月 5日
【文献】
TSG RAN WG1,LS on RANI agreements on Four Branch MIMO transmission for HSDPA,3GPP TSG-RAN WG1#70 R1-124013,2012年 8月17日
【文献】
Ericsson,Introduction of 4Tx_HSDPA,3GPP TSG-RAN WG1#70b R1-124508,2012年10月12日,pp.1-2,15-17
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04B 17/24
H04J 99/00
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
共通パイロットと復調パイロットとが使用される4TX MIMOシステムにおいて、測定電力オフセットをユーザ装置(UE)(101)に提供するネットワークノード(1100)によって実行される方法であって、
第一スキーム(スキーム1)に基づいて第一測定電力オフセット(Γ1)を演算して求めること(1401)と、
第二スキーム(スキーム2)に基づいて第二測定電力オフセット(Γ2)を演算して求めること(1402)と、
前記Γ1と前記Γ2とを前記UEに対して通知すること(1403)と
を有し、
前記スキーム1に基づいて前記第一測定電力オフセット(Γ1)を演算して求めることは、Γ1 = PHSPDSCH − PCPICHを演算することを含み、
前記スキーム2に基づいて前記第二測定電力オフセット(Γ2)を演算して求めることは、Γ2 = PHSPDSCH − PCPICH −PDPICHを演算することを含み、
PHSPDSCHはハイスピード物理ダウンリンク共用チャネル(HS−PDSCH)のトータルでの送信電力を示しており、
PCPICHは、ハイスピードダウンリンク共用チャネル(HS−DSCH)のMIMO運用のために使用される共通パイロットのセットの合成送信電力を示しており、
PDPICHは、HS−DSCHのMIMO運用のために使用される復調パイロットのセットの合成送信電力を示している
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記Γ1と前記Γ2とを前記UEに対して通知することは、第一時点で前記Γ1を含むメッセージを前記UEに対して送信することと、第二時点で前記Γ2を含むメッセージを前記UEに対して送信することとを含み、前記第二時点は前記第一時点とは異なるものであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記UEは、i)前記Γ1と前記Γ2のうちの一つを選択し、ii)前記選択された測定電力オフセットを使用してチャネル状態情報(CSI)を演算して求めるように構成されており、
前記方法は、さらに、i)前記ネットワークノードが前記UEから前記演算により求められたCSIを受信することと、ii)前記ネットワークノードが、前記UEが前記CSIを求めるために使用した測定電力オフセットを判別することとを有することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記UEに対してハイスピード共用制御チャネル(HS−SCCH)オーダーを送信すること(1404)をさらに有し、前記UEは、前記Γ1と前記Γ2とのうちの一つを選択するためにHS−SCCHオーダーを使用するように構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
CSIを決定するために前記Γ1と前記Γ2とのどちらを使用すべきかを一つ以上の基準に基づいて決定することと、
前記UEが使用すべきである前記測定電力オフセットを決定した後で、前記決定された測定電力オフセットを示す情報を前記UEに対して送信することと
をさらに有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記CSIを決定するために前記UEが前記Γ1と前記Γ2とのどちらを使用すべきかを決定することは、ダウンリンクの信号品質、サービスタイプ、データレートのうちの一つ以上を決定することを含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記UEに対して前記Γ1と前記Γ2を通知することは、前記Γ1と前記Γ2を含むメッセージを前記UEに対して直接的に送信することを含むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記UEに対して前記Γ1と前記Γ2を通知することは、前記Γ1と前記Γ2を含むメッセージを無線ネットワーク制御装置(RNC)に対して送信することを含み、
前記RNCは、前記ネットワークノードから前記Γ1と前記Γ2とを受信したことに応答して前記UEに対して前記Γ1と前記Γ2とを送信するように構成されており、
前記ネットワークノードは基地局である
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
共通パイロットと復調パイロットとが使用される4TX MIMOシステムにおいて使用されるネットワークノード(1100)であって、データ記憶システム(1106)とデータ処理システム(1102)とを有しており、前記データ記憶システムは、前記データ処理システムによって実行可能なインストラクション(1143)を有しており、前記ネットワークノードは、
第一スキーム(スキーム1)に基づいて第一測定電力オフセット(Γ1)を演算して求めること(1401)と、
第二スキーム(スキーム2)に基づいて第二測定電力オフセット(Γ2)を演算して求めること(1402)と、
前記Γ1と前記Γ2とをUEに対して通知すること(1403)と
を実行するように動作し、
前記スキーム1に基づいて前記第一測定電力オフセット(Γ1)を演算して求めることは、Γ1 = PHSPDSCH − PCPICHを演算することを含み、
前記スキーム2に基づいて前記第二測定電力オフセット(Γ2)を演算して求めることは、Γ2 = PHSPDSCH − PCPICH −PDPICHを演算することを含み、
PHSPDSCHはハイスピード物理ダウンリンク共用チャネル(HS−PDSCH)のトータルでの送信電力を示しており、
PCPICHは、ハイスピードダウンリンク共用チャネル(HS−DSCH)のMIMO運用のために使用される共通パイロットのセットの合成送信電力を示しており、
PDPICHは、HS−DSCHのMIMO運用のために使用される復調パイロットのセットの合成送信電力を示している
ことを特徴とするネットワークノード。
【請求項10】
共通パイロットと復調パイロットとが使用される4TX MIMOシステムにおいて、第一測定電力オフセット(Γ1)と第二測定電力オフセット(Γ2)をユーザ装置(UE)(101)に対して送信する第一ネットワークノードによって実行される方法であって、
第一スキーム(スキーム1)と第二スキーム(スキーム2)とにそれぞれ基づいて演算されて求められた前記Γ1と前記Γ2であって、前記Γ1と前記Γ2とを演算して求めた演算担当ノード(105、102)から前記Γ1と前記Γ2とを受信すること(1502)と、
前記Γ1と前記Γ2とをメッセージに含めること(1504)と、
前記UEが前記Γ1と前記Γ2とを受信するよう前記メッセージを送信すること(1506)と
を有し、
前記演算担当ノードは、Γ1 = PHSPDSCH − PCPICHを演算することによって、前記スキーム1に基づいて前記第一測定電力オフセット(Γ1)を演算して求め、
前記演算担当ノードは、Γ2 = PHSPDSCH − PCPICH −PDPICHを演算することによって、前記スキーム2に基づいて前記第二測定電力オフセット(Γ2)を演算して求め、
PHSPDSCHはハイスピード物理ダウンリンク共用チャネル(HS−PDSCH)のトータルでの送信電力を示しており、
PCPICHは、ハイスピードダウンリンク共用チャネル(HS−DSCH)のMIMO運用のために使用される共通パイロットのセットの合成送信電力を示しており、
PDPICHは、HS−DSCHのMIMO運用のために使用される復調パイロットのセットの合成送信電力を示している
ことを特徴とする方法。
【請求項11】
前記メッセージを送信することは、前記メッセージを受信した後で前記UEに対して前記Γ1と前記Γ2とを送信するように構成された第二ネットワークノードに対して前記メッセージを送信することを含み、
前記第一ネットワークノードは第一の無線ネットワーク制御装置(RNC)であり、
前記第二ネットワークノードは第二のRNCであり、
前記演算担当ノードは基地局である
ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記Γ1と前記Γ2は、Iubインタフェース(117)を介して前記演算担当ノードから受信され、
前記メッセージは無線リソース制御(RRC)メッセージである
ことを特徴とする請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
共通パイロットと復調パイロットとが使用される4TX MIMOシステムにおいて使用され、第一スキーム(スキーム1)と第二スキーム(スキーム2)とにそれぞれ基づいて演算されて求められた第一測定電力オフセット(Γ1)と第二測定電力オフセット(Γ2)をユーザ装置(UE)(101)に対して送信する第一ネットワークノード(1100)であって、
前記Γ1と前記Γ2とを演算して求めた演算担当ノード(105、102)から前記Γ1と前記Γ2とを受信すること(1502)と、
前記Γ1と前記Γ2とをメッセージに含めること(1504)と、
前記UEが前記Γ1と前記Γ2とを受信するよう前記メッセージを送信すること(1506)と
を実行するように適合しており、
前記演算担当ノードは、Γ1 = PHSPDSCH − PCPICHを演算することによって、前記スキーム1に基づいて前記第一測定電力オフセット(Γ1)を演算して求め、
前記演算担当ノードは、Γ2 = PHSPDSCH − PCPICH −PDPICHを演算することによって、前記スキーム2に基づいて前記第二測定電力オフセット(Γ2)を演算して求め、
PHSPDSCHはハイスピード物理ダウンリンク共用チャネル(HS−PDSCH)のトータルでの送信電力を示しており、
PCPICHは、ハイスピードダウンリンク共用チャネル(HS−DSCH)のMIMO運用のために使用される共通パイロットのセットの合成送信電力を示しており、
PDPICHは、HS−DSCHのMIMO運用のために使用される復調パイロットのセットの合成送信電力を示している
ことを特徴とする第一ネットワークノード。
【請求項14】
前記第一ネットワークノードは第一の無線ネットワーク制御装置(RNC)であり、
前記演算担当ノードは基地局であり、
前記メッセージは無線リソース制御(RRC)メッセージである
ことを特徴とする請求項13に記載の第一ネットワークノード。
【請求項15】
前記第一ネットワークノードは、前記メッセージを受信した後で前記UEに対して前記Γ1と前記Γ2とを送信するように構成された第二ネットワークノードに対して前記メッセージを送信するように適合していることを特徴とする請求項13または14に記載の第一ネットワークノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の観点は、マルチアンテナ通信システムなど複数のパイロットを使用するネットワークにおいて測定電力オフセットを決定するシステムおよび方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
マルチプルインプット・マルチプルアウトプット(MIMO)はスペクトル効率を改善し、それによって全体的なシステムキャパシティを増加させる進化したアンテナ技術である。MIMO技術は一般的でかつ良く知られた表記である(MxN)を使用するものであるが、これはMIMOの構成を、送信アンテナの数(M)と受信アンテナの数(N)とにより表現したものである。様々な技術について使用されているか、現時点で議論されている一般的なMIMOの構成は、(2x1), (1x2), (2x2), (4x2), (8x2)および(8x4)である。(2x1)と(1x2)により表現される構成はMIMOの特別なケースであり、これらは送信ダイバーシチと受信ダイバーシチにそれぞれ対応している。(2 x 2)構成はWCDMAのリリース7で使用されており、((4x4), (4x2), (4x1))は第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)のリリース11で定義されている。
【0003】
現在のところ、ハイスピードダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)用の4Tx送信方式について3GPPの規格化において議論されている。過去のバージョンの規格では2TXアンテナ送信までしかサポートされていなかった。4TxのMIMO送信をサポートするためには、各空間レイヤーの特徴を示す4チャネルの推定値を取得することが必要であり、これは新しいパイロット信号を定義することを必要とする。パイロットは二つの主な機能を必要とするが、これらは、チャネルサウンディングを通じたランクと、チャネル品質インジケータ(CQI)(これはチャネル品質情報と呼ばれることもある)と、プリコーディングマトリックス(PCI)とを含むチャネル状態情報(CSI)の推定と、復調目的でのチャネル推定である。
【0004】
4ブランチのMIMOについては、少なくとも二つの異なるアプローチが可能であり、(1)CSIとデータ復調のためのチャネル推定との両方について共通のパイロットを用いるアプローチと、(2)CSI推定のための共通パイロットと、データ復調のためのチャネル推定用の追加のパイロットとを用いるアプローチである。
【0005】
上述の説明において「共通パイロット」とはすべてのユーザによって利用されるパイロットを意味し、ユーザ個別のビームフォーミングを必要とせずに送信されるものである。
【0006】
共通パイロットは、4TX送信を復調できないレガシー(旧来の)ユーザ(リリース7のMIMOやリリース99)がスケジューリングされる場合にも送信されうる。これらのレガシーユーザは共通パイロットにおけるエネルギーを利用することができない。それにもかかわらず、追加の共通パイロットにおけるエネルギーは、これらのレガシーユーザに対するハイスピード物理ダウンリンク共用チャネル(HS−PDSCH)スケジューリングについて利用可能なエネルギーの量を減少させるであろう。さらに、追加のパイロットは、これらのユーザに干渉を及ぼす。したがって、非4TXユーザに対する性能上の影響を低減するために、共通パイロットのパワー(電力)は低い値へと低減可能であることが必須であろう。
【0007】
ハイスピードダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)システムにおいて、ユーザ装置(UE)(例:通信デバイス)は、周期的にチャネル品質インジケータ(CQI)を報告(レポート)しなければならない。この周期は高次のレイヤーによって設定される。チャネル品質レポートの目的で、UEはパイロットのパワーと測定オフセット(別名:測定電力のオフセット)を知っていなければならない。
【0008】
リリース7のMIMO(2x2)において、CQIレポートの目的で、UEはHS−PDSCHのトータルでのパワー(P
HSPDSCH)を次の式によって仮定する。
P
HSPDSCH = P
CPICH + Γ (dB)
ここでトータルでの送信パワーは、レポートされるCQI値に対応したHS−PDSCHにわたって均一に分散しているものとし、測定電力オフセットΓ(つまりオフセット値)は高次レイヤーによってシグナリング(信号伝達)されるものとする。P
CPICHは、ハイスピードダウンリンク共用チャネル(HS−DSCH)のMIMO運用について使用されるCPICH(例:プライマリCPICHと3つのセカンダリーCPICH)のセットの合成送信電力を示している。
【0009】
基地局(例:ノードB)は例示的な無線リソース制御(RRC)メッセージについての高次のシグナリングを通じて測定電力オフセット情報を送信する。ユーザがスケジューリングされているときにHS−PDSCH電力はノードBによって送信される電力に依存するため、TTIごとに実際の測定電力オフセットは変化しうる。ユーザはTTIごとにスケジューリングされうる。オーバヘッドを削減するために、測定電力オフセットはHSDPAのセッションの開始時点でシグナリングされることが好ましい。したがって、ノードBは、現在または直近の測定電力オフセットとシグナリングされてきた測定電力オフセットとに基づいて実際のCQIを再演算する。ノードBは、シグナリングされる測定電力オフセットを把握する。4ブランチMIMOでは、2タイプのパイロットソリューションを使用することが決定された。各ケースにおいて、測定電力オフセットの演算は異なる。測定電力オフセットを決定し、この情報を伝達する新しい方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0010】
ここに開示されるものは、とりわけ、測定電力オフセットを演算し、この情報をUEに対して搬送することについての様々な実施形態である。様々な実施形態はミックスされた(混在した)パイロットのシナリオ、たとえば、共通パイロットとスケジューリングされた共通パイロットまたは復調共通パイロットのケースにおいて、使用されうる。
【0011】
ある観点によれば、ネットワークノードによって実行される方法が提供される。いくつかの実施形態によれば、本方法は、測定電力オフセット(MPO)を演算するために第一スキーム(スキーム1)または第二スキーム(スキーム2)とのいずれが使用されるべきかを決定する。いくつかの実施形態によれば、このステップは、決定された信号品質値(SQV)が閾値(T)を超えているかどうかを判定することから構成されるか、これを含んでいる。いくつかの実施形態によれば、当該ステップは、UEが推奨するスキーム(方式)がスキーム1またはスキーム2かを判定することから構成されているか、これを含む。スキーム1が選択されるべきと決定したこと(たとえば、SQVがTを超えたと判定したこと)に応答して、ネットワークノードは、MPOを演算するためにスキーム1を使用する。あるいは、スキーム2が選択されるべきと決定したこと(たとえば、SQVがTを超えていないと判定したこと)に応答して、ネットワークノードは、MPOを演算するためにスキーム2を使用する。ノードは演算により求めたMPOを含むメッセージを(直接的または間接的に)UEに対して送信する。
【0012】
他の観点によれば、ネットワークノードが提供される。いくつかの実施形態によれば、ネットワークノードは、データ記憶システムとデータ処理システムとを有している。データ記憶システムは、データ処理システムによって実行可能なインストラクション(命令)を有し、これによりネットワークノードは、第一測定電力オフセットΓ1を第一スキームであるスキーム1に基づいて決定し、第二測定電力オフセットΓ2を第2スキームであるスキーム2に基づいて決定し、UEに対してΓ1とΓ2とを通知するように動作する。
【0013】
他の観点によれば、UEに対して二つの測定電力オフセットとして第一測定電力オフセットΓ1と第二測定電力オフセットΓ2とを送信する第一ネットワークノードによって実行される方法が提供される。いくつかの実施形態によれば、本方法は、第一スキームであるスキーム1と第二スキームであるスキーム2とにそれぞれ基づいて演算されて求められるΓ1、Γ2を演算担当ノードから受信することと、無線リソース制御(RRC)メッセージにΓ1とΓ2を含めることと、UEに対してRRCメッセージを送信することとを含む。
【0014】
他の観点によれば、UEに対して二つの測定電力オフセットとして第一測定電力オフセットΓ1と第二測定電力オフセットΓ2とを送信する第一ネットワークノードが提供される。いくつかの実施形態によれば、第一ネットワークノードは、Γ1、Γ2を演算する演算担当ノードからΓ1、Γ2を受信することと、無線リソース制御(RRC)メッセージにΓ1とΓ2を搭載することと、UEに向けてRRCメッセージを送信することとを実行するように適合している。
【0015】
他の観点によれば、UEによって実行される方法が提供される。いくつかの実施形態によれば、本方法は、ネットワークノードから第一測定電力オフセット(MPO1)と第二測定電力オフセット(MPO2)とをUEが受信することを含む。UEは、MPO1とMPO2とのうち一つを選択する。いくつかの実施形態によれば、この選択は、決定したSQVが閾値(T)を超えているかどうかに基づいて実行され、他の実施形態によれば、この決定は受信したHS−SCCHのオーダー(指令)に基づいて実行される。MPO1を選択したことに応答してUEはCSI推定のためにMPO1を使用し、MPO2については使用しない(たとえば、CQI,PCIおよびRIのうちの一つ以上を決定するためにMPO1を使用する)。あるいは、MPO2を選択したことに応答してUEはCSI推定のためにMPO2を使用し、MPO1については使用しない(たとえば、CQI,PCIおよびRIのうちの一つ以上を決定するためにMPO2を使用する)。次に、UEはネットワークに対して、CSI(例:CQIとPCIとを特定したCSIレポート)を送信する。UEは、また、どの測定電力オフセット(すなわち、MPO1,MPO2)が選択されたかを示す情報(例:1ビットの情報)を含むメッセージをネットワークに送信してもよい。
【0016】
他の観点によれば、UEが提供される。いくつかの実施形態によれば、UEは、データ記憶システムとデータ処理システムとを有し、データ記憶システムはデータ処理システムによって実行可能なインストラクションを記憶しており、これによってUEは第一測定電力オフセットと第二測定電力オフセットをネットワークノードから受信し、これらの二つの測定電力オフセットの一つを選択し、チャネル状態情報CSIを推定するために、選択された測定電力オフセットを使用し、CSIを送信するように動作する。
【0017】
この開示のアドバンテージは、追加のパイロットを必要とすることから生じるレガシー端末での4TX MIMOの影響をリーズナブルなレベルに維持できることである。同時に、ハイパワーのパイロットを端末に提供できるとともに、データ検出を助けられる。
【0018】
上述した観点や他の観点、および、実施形態は添付の図面を参照しつつ以下で説明される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
添付の図面はここに取込まれ、明細書の一部を形成し、様々な実施形態を図解する。
【
図1】共通パイロットデザインを使用したシステムを示す図
【
図3】4x4MIMOと4x2MIMOとについて異なる3つのC/Iを用いたUEのリンクレベルスループットを示す図
【
図4】4x4MIMOと4x2MIMOとについて異なる3つのC/Iを用いたUEのリンクレベルスループットを示す図
【
図6】CSI推定のための共通パイロットとデータ復調のためのスケジューリングされたパイロットとに基づいたソリューションについてのリンク性能を示す図
【
図7】二つの異なるリンクアダプテーションアルゴリズムの性能を示す図
【
図9】ネットワークノードで実行されるいくつかの実施形態にしたがったプロセスを示すフローチャート
【
図10】UEで実行されるいくつかの実施形態にしたがったプロセスを示すフローチャート
【
図11】いくつかの実施形態にしたがったネットワークノードのブロック図
【
図12】いくつかの実施形態にしたがったUEのブロック図
【
図14A】ネットワークノード(例:基地局)で実行されるいくつかの実施形態にしたがったプロセスを示すフローチャート
【
図14B】ネットワークノード(例:基地局)で実行されるいくつかの実施形態にしたがったプロセスを示すフローチャート
【
図15】ネットワークノード(例:RNC)で実行されるいくつかの実施形態にしたがったプロセスを示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0020】
図13を参照すると、
図13にはここで記述される方法を適用可能なネットワーク100の一例が示されている。ネットワーク100は、無線通信デバイス100(ユーザ装置(UE)とも呼ばれうる)を、他のデバイスであり、パケットデータネットワーク110(例:インターネット)に接続したホスト112と通信できるようにする無線通信システムである。図示された例ででは、ネットワーク100は、リレー(中継)ノード105と、基地局102(ノードBとも呼ばれうる)と、無線ネットワーク制御装置(RNC)106と、コアネットワーク107とを有している無線アクセスネットワーク(RAN)を示している。
【0021】
I.MIMOシステムのためのパイロットデザインスキームの概要
上述したように、少なくとも二つのパイロットデザインスキームが意図されている。1)CSI推定とデータ復調のための共通パイロット、2)CSI推定のための共通パイロットと、プリコーディングを用いずにデータを復調するための追加のパイロット(スケジューリングされたパイロット、復調共通パイロット)。
【0022】
1.CSI推定とデータ復調のための共通パイロット
図1は共通パイロットデザインのシステムを示す図である。ノードB 102において送信機191は、既知のパイロットシンボルがチャネルサウンディング(チャネル測定)のために送信する。UE101において、受信機192は、パイロットシンボルを受信し、UEはチャネルサウンディングからチャネル品質(典型的にはSINR)を決定し、次のダウンリンク送信のための好ましいプリコーディングマトリックスとCQIとを演算して求める。この情報はフィードバックチャネル177を通じてノードBへ搬送される。ノードBはこの情報を処理し、プリコーディングマトリックス、変調方式およびいくつかのパラメータ(例:トランスポートブロックサイズなど)を決定し、この情報をUEに対してダウンリンク制御チャネルを介して搬送する。データはダウンリンク制御チャネルにおいて示された変調方式とコーディングレート(符号化率)を用いて送信される。データはアンテナポートへ渡される前に、プリコーディングベクトル/マトリクスを事前に乗算される。データ復調について、UEの受信機192はデータ復調のために共通パイロットシンボルからチャネルを推定する。
【0023】
共通パイロットだけのソリューションでは、追加のパイロットの電力を最小化しない限り、レガシーユーザに対してネガティブな影響が及ぶだろう。
図2は、セクタごとに異なる数のユーザが存在するセクタの全体についてパイロット削減スキームの性能を示している。このシミュレーションでは、すべてユーザが二つの受信アンテナを用いるリリース7のMIMOを利用できるものと仮定している。第三、第四のパイロットによる追加の干渉は異なる電力レベルにあるものとする。第一、第二アンテナについてのパイロット電力はそれぞれ−10dBと−13dBに設定されている。図示されているように、追加のパイロットの電力が削減されているため、システムスループット性能への影響が減少している。たとえば、パイロット電力が−19dB付近である場合、レガシーユーザに対する影響はほとんど無視できる。
【0024】
しかし、電力を最小化すると、4TXのユーザについての復調性能には不利な影響が出てしまう。
図3や
図4は、3つの異なるC/Iでの4x4MIMOと4x2MIMOについてのUEのリンクレベルスループットを示している。上述したように、共通パイロットで動作しているとき、第三、第四のパイロットで送信される電力は、レガシーユーザに対する影響を小さくするために、削減される必要がある。
【0025】
第一、第二アンテナのパイロット電力をそれぞれ−10dBと−13dBに維持しつつ、第三、第四のアンテナについてのパイロット電力を削減したときの性能がプロットされている。図示されているように、パイロットの電力が削減されると、CQIとデータ復調のためのチャネル推定が低下するため、性能が低下する。この低下は、C/Iが低い領域よりもC/Iが高い領域でシビアなものとなる。なぜならこれは、高いC/Iでは、高い確率でランク3やランク4の送信が実行され、および/または、高速なデータレートとなるため、パイロット電力のためのエネルギー量を大きくしなければならないからである。一方で、データレートやランク選択が低ければ、これはC/Iが低いときに生じるため、より低いパイロットのエネルギー量(すなわち、より高いトラヒック対パイロット比)で復調することが可能となる。
【0026】
いずれかの4ブランチMIMOユーザがスケジューリングされているときに追加のパイロットを導入することは追加のオーバヘッドをもたらすであろうし、すべてのシナリオで利点が生じないであろう。実際のところ、高いパイロット電力は、UEが高いランクで高いデータレートの復調を試みようとするときに必要となる。
【0027】
2.CSI推定のための共通パイロットとデータを復調するための追加のパイロット
図5はこのスキームを示すシステム図である。共通パイロットのスキームと同様に、チャネルサウンディングのために既知のパイロットシンボルが使用され、UEはフィードバックチャネルを通じて、好ましいプリコーディングマトリクスとCQIを搬送する。ダウンリンクのデータ送信について、ノードBは、この情報を使用し、プリコーディングマトリックス、CQIおよびトランスポートブロックサイズを選択する。データ送信について、データはノードBによって選択されたプリコーディングマトリックスを乗算され、送信される。データに加えて、共通パイロットと同様に追加のパイロットはプリコーディングを施されずに、すべてのアンテナまたは一部のアンテナ(たとえば、第三、第四アンテナ)から高い電力でもって送信される。これらの追加のパイロットをスケジューリングされたパイロットと呼ぶことにする。これらの追加のパイロットを使用することで、UEは、データ復調目的でチャネルを推定する。
【0028】
図6は、CSI推定のための共通パイロットとデータ復調のためのスケジューリングされたパイロットとに基づいたソリューションについてのリンク性能を示している。なお、理想的なチャネル推定では、スケジューリングされた共通パイロットソリューションの性能は、第三、第四アンテナで−13dBの場合、共通パイロットソリューションに対して、常に、劣ることになる。これは、これらのスケジューリングされたパイロットに割り当てられる追加の電力のためである。さらに、実際の推定について、スケジューリングされたパイロットの性能は、−13dBのパイロット電力の場合、共通パイロットソリューションに対して近いものとなる。ゆえに、このソリューションは、4ブランチMIMOシステムのリンク性能の観点から、魅力的である。
【0029】
スケジューリングされたパイロットの性能ゲインは、低ないし中程度のジオメトリーにおいてはほとんど無視できる。ゆえに、スケジューリングされたパイロットは、すべてのジオメトリーについて要求されるものではない。
【0030】
図6から、低から中程度のジオメトリー/データレートについては、リーズナブルな性能を得るために共通パイロットソリューションが十分であることを、理解できるであろう。追加のパイロットは、高いSNRまたは高いデータレートのアプリケーションにおいてより必要とされる。高いデータレートのアプリケーションにおいてパイロット電力を削減することの影響を示すために、我々は、二つのリンクアダプテーション(LA)を用いない、[-10 -13 -19 -19] dBのパイロット電力についての4x4MIMOのリンク性能をプロットした。第一リンクアダプテーションアルゴリズムにおいてはすべての変調方式、つまり、QPSK、16QAMおよび64QAMが考慮され、一方で、第二リンクアダプテーションアルゴリズムにおいてはQPSKと16QAMしか考慮されない。
図7は、これらの二つのリンクアダプテーションアルゴリズムの性能を示している。完全推定の結果も示されている。低ないし中程度のジオメトリーで、二つのリンクアダプテーションの性能は同じであり、一方で、高いジオメトリーでは64QAMを使用しないリンクアダプテーションアルゴリズムの性能がより良好である。従来のLAでの性能の低下は完全推定に対して約33%であるが、改良されたLAでは約16%である。
【0031】
一つのソリューションは、共通パイロットに加えてスケジューリングされたパイロットの両方を使用することである。ノードBはいくつかの基準に基づいて決定し、どのスキームを使用するかを決定する。UEは、ハイスピードダウンリンク共用制御チャネル(HS−SCCH)の制御チャネルを調べることによって、または、いくつかのHS−SCCHのオーダーによってどのスキームが使用されるかを特定できる。
【0032】
II.復調パイロットについての情報搬送
シミュレーションの結果と議論によれば、CSI推定のための共通パイロットが送信され、ノードBにおいて利用可能なユーザ情報に基づいてデータ復調についての追加のパイロットが選択される。
【0033】
ユーザ情報の一例は、CSIレポート(例:CQI,PCI,RIなど)、一般的なユーザ信号品質、データレート、サービスタイプ(例:高速なデータレートを必要とするか否かなど)、ジオメトリー(例:隣接セルからの受信電力に対する自己のセルからの受信電力の比)などである。信号品質は、たとえば、DL信号の受信についてのCQI,SINR,SNR,BLER,BER,ACK/NACKや、CPICHの測定値(CPICH RSCP、CPICH Ec/No)などによって表現可能である。たとえば、ユーザがセルの中心近くに存在する場合(高いジオメトリーゆえの高次の変調方式)、追加のパイロットがデータ復調のために送信可能である。あるいは、共通パイロットがデータ復調についても十分であろう。
【0034】
図8は、メッセージのシーケンスチャートを示している。このケースでは、共通パイロット801はノードBから継続的にCSI推定のために送信される。UEは、チャネル状態情報として、チャネル品質インジケータ(CQI)、プリコーディング制御インデックス(PCI)およびランク情報(RI)をこれらのチャネルを通じて演算して求め、アップリンクフィードバックチャネル(HS−DPCCH)においてこの情報802をレポートする。一度、ノードBがこの情報を受信すると、ノードBのスケジューラは共通パイロットが必要とされるのか、それとも復調のためにスケジューリングされたパイロットが必要とされるのかを決定する。これは、たとえば、一つ以上のSNR、ユーザの位置、割り当てられた変調方式および符号化レートなどに基づいて実行される。復調のためのパイロットが送信される必要がある場合、ネットワーク(例:ノードB)は、この情報を、HS−SCCHオーダー803(例:復調用のパイロットをスイッチオン(有効化)するための特別のビットパターン)を使用するセパレートされたシグナリングを通じて搬送する。UEがこのメッセージをデコードすることができれば、このオーダーに対するACK804をフィードバックチャネル(HS−DPCCH)を通じて送信する。データはHS−DPCCH805上で送信される。UEは、ノードBによって共通パイロットが再び使用されることを通知されるまで、復調のためにスケジューリングされたパイロットを使用することができる。
【0035】
III.測定電力オフセットを演算するための従来の方法
上述したように、ノードBは、UEにより報告されたCSI、実際のまたは直近の測定電力オフセットを使用し、現在の送信電力レベルと、シグナリングされた測定電力オフセット(つまり、CSI測定のためにUEにシグナリングされた値)とに基づいて実際のCSIを再度演算する。このセクションでは、我々は、どのようにしてノードBが測定電力オフセット(Γ)を演算することができるかを説明する。リリース7のMIMOでは、ノードBが次の式を用いて測定電力オフセットを演算する。
【0036】
Γ = P
HSPDSCH − P
CPICH (dB)
ここでP
HSPDSCHはノードBでのトータルの送信電力であり、HS−PDSCHのコードにわたって均一に分散しているものとする。P
CPICHはHS−DSCHのMIMO運用のために使用されるCPICHのセット(プライマリのC−PICHと第二アンテナでのS−CPICH)の合成送信電力を指している。
【0037】
UEに対するこの測定電力オフセットの情報を搬送するために、ノードBは無線リソース制御(RRC)のシグナリングを使用する。
【0038】
IV.測定電力オフセットを演算し、Iubを介してシグナリングし、UEに対してシグナリングする方法
A.実施形態1
この実施形態は、少なくとも主にUEが在圏している無線ノードに実装されうる。たとえば、UEが在圏しているリレーノード(たとえば、
図13のノード105を参照のこと)に実装されてもよいし、RNC106に実装されてもよいし、リレーノードを制御するドナーノードに実装されてもよいし、他のネットワークノードに実装されてもよい。
【0039】
図13に示すように、リレーノード(RN)105は、ドナーノード102(ドナーノードB(DNB)と呼ばれてもよい)への無線インタフェース117を介してネットワークに接続されている。DNB102は、RN105へのバックホールトランスポートを提供しており、すべてのUE101はRN105に接続している。
【0040】
この実施形態で、本方法は、一つ以上のクライテリア(基準)または条件に基づいて測定電力オフセット(MPO)を演算することを含んでいる。たとえば、サービング(在圏)無線ノード(例:ノード102またはRN105)は測定電力オフセットを演算するが、その際には(1)共通パイロットだけが使用されるときに提供される第一演算スキーム、または、(2)共通パイロットと復調パイロットとが使用されるときに提供される第2演算スキームが使用される。
【0041】
本方法は、この実施形態にしたがって、ネットワークノード(例:ノードB/RN)に、少なくとも一つの基準(例:信号品質など)に基づいて測定電力オフセットを演算するためにスキームを適合させることを必要とする。
【0042】
復調パイロットを使用するといった決定は、上述した一つ以上の基準(例:ダウンリンク信号品質、サービスのタイプ、データレートなど)に基づいていてもよい。DL信号品質はUEによりレポートされた測定値またはネットワークにおける推定値から決定可能である。
【0043】
復調パイロットを使用すること、または、測定電力オフセットを演算するスキームを適合させることの決定は、また、UEの推奨に基づいていてもよい。たとえば、測定電力オフセットを演算する3つのスキームは、事前に定義されてもよい(例:識別子の0と1によって表現される)。UEは、適切な基準(たとえば、DL信号品質、データレート、サービスのタイプなど)に基づいて、ネットワークが第一演算スキーム(0)を使用すべきか、それとも第二演算スキーム(1)を使用すべきかをネットワークに対して推奨してもよい。UEは、この推奨情報をHS−DPCCHを介して、または、いずれかのチャネルを介して直接的にCSIレポートを受信するノード(例:ノードB)に対して送信してもよい。ネットワーク(例:ノードB)は、自己のスキーム選択基準を使用するか、または、UEの推奨情報、もしくは、自己の基準とUEの推奨情報との組み合わせのいくつかを使用し、測定電力オフセットを演算するために使用すべきスキームを決定する。
【0044】
演算により求められた測定電力オフセットは、また、測定電力オフセットを演算して求めたノードによって他のノードへとシグナリングにより信号伝達されてもよい。演算担当ノードまたは他のノードは、UEに対して、導出または演算により求められた測定電力オフセットをシグナリングする。たとえば、演算担当ノードまたは他のノードはノードB102とRNC106であってもよい。このケースでは、測定電力オフセットはノードBとRNCとの間でIubインタフェース107を介してシグナリングされる。さらに、このケースでは、RNCにおいて受信された測定電力オフセットはRRCを使用してUEに対してシグナリングされる。他の例では、演算担当ノードは自ら測定電力オフセットをUEに対してシグナリングしてもよい(たとえば、ノードBは測定電力オフセットをUEに対してメディアアクセス制御(MAC)レイヤーを使用してシグナリングしてもよい)。本方法は、さらに、以下の例を通して図解される。
【0045】
UEが追加の復調パイロットを使用しないとき(つまり、ノードBによってシグナリングされないとき)、測定電力オフセット(Γ)の演算値は、以下の式によって演算されてもよい。
【0046】
Γ = P
HSPDSCH − P
CPICH dB (1)
ここで、P
HSPDSCHはノードB側での送信電力のトータルであり、HS−PDSCHコードにわたって均一に配分されているものと仮定される。CPICHはHS−DSCHのMIMO運用のために使用されるCPICHのセット(プライマリのC−PICHと第二、第三、第四の送信アンテナでのS−CPICH)の合成送信電力を指している。
【0047】
データ復調のために復調パイロットが使用されるとき(たとえば、ノードBが復調パイロットを使用すると決定したとき)、測定電力オフセット(Γ)は以下の式によって演算されうる。
【0048】
Γ = P
HSPDSCH − P
CPICH −P
DPICH dB (2)
ここで、P
HSPDSCHはノードB側での送信電力のトータルであり、HS−PDSCHコードにわたって均一に配分されているものと仮定される。P
CPICHはHS−DSCHのMIMO運用のために使用されるCPICHのセット(プライマリのC−PICHと第二の送信アンテナでのS−CPICH)の合成送信電力を指し、P
DPICHはHS−DSCHのMIMO運用のために使用されるCPICHのセット(第三、第四のアンテナでの復調パイロット)の合成送信電力を指している。上述の式において、復調パイロットは第三、第四のアンテナで使用されるものと仮定されている。
【0049】
よって、このケースによれば、ノードBは、RNCに対してと、RNCを介したUEに対してと、測定電力オフセットを2回ほどシグナリングしなければならない。一方は開始時に実行され、他方はノードBがHS−SCCHのオーダーについてACKを取得したときに実行される。UEは、CSIを推定するためにネットワーク(例:RNC)から最も直近に受信した最新の測定電力オフセットを使用しなければならない
実際のCSIを再演算するために、ノードBはまたCSI推定のためにUEに対してシグナリングするために使用した測定電力オフセットと同じ方法を使用する。
【0050】
したがって、いくつかの実施形態によれば、ノードBまたは他のネットワークノードは、以下のプロセス900(
図9を参照のこと)を実行する。ステップ902で、ノードBは、信号品質値(SQV)を決定する(オプションステップ)。ステップ904で、ノードBは、測定電力オフセット(MPO)を演算するために、第一スキームと第二スキームのいずれを使用すべきかを決定する。いくつかの実施形態によれば、ステップ904は、SQVが閾値(T)を超えているかどうかをノードBが判定することから構成されるか、これを含む。ステップ908で、第一スキーム(スキーム1)が選択されるべきと決定したこと(たとえば、SQVがTを超えていると判定したこと)に応答して、ノードBは、スキーム1を使用して、MPOを演算して求める。ステップ910で、第二スキーム(スキーム2)が選択されるべきと決定したこと(たとえば、SQVがTを超えていないと判定したこと)に応答して、ノードBは、スキーム2を使用して、MPOを演算して求める。ステップ912で、ノードBは、UEに対して(直接的または間接的に)演算して求めたMPOを含むメッセージを送信する。
【0051】
B.実施形態2
この実施形態は、1)UEに対してサービスを提供している無線ノード(例:ノードB、リレーノード)、2)測定電力オフセットを受信したUE、サービング(在圏)ノードおよびUEと通信する他のノード(例:RNC、リレーノードを制御するドナーノード)を含む。この実施形態によれば、ネットワークは、CSI推定のためにUEに対して二つの測定電力オフセットをシグナリングする。UEは、一つ以上の基準に基づき、これらの測定電力オフセットの一つを選択し、選択した測定電力オフセットを(たとえば、CSI推定のために)使用する。一つ以上の基準は、事前に定義されるか、UEに対してシグナリングされるか、またはこれらの組み合わせが適用されうる。たとえば、基準は、信号品質(例:BLER、SINR、SNRなど)や、サービスタイプ(例:低データレート、高データレートなど)に基づくことができる。たとえば、基準は、信号品質が閾値を超えている場合に第一電力オフセットがCSI推定のためにUEによって使用され、信号品質が閾値を超えていない場合に第二電力オフセットがCSI推定のためにUEによって使用されるといったものである。信号品質の観点による閾値は、事前に定義されてもよいし、UEに対してシグナリングされてもよい。
【0052】
したがって、UEは、プロセス1000(
図10を参照のこと)を実行し、ネットワークノード102、105、106はプロセス1400(
図14を参照のこと)を実行しうる。
【0053】
ここでプロセス1000(
図10)を参照すると、ステップ1001でUEは第一測定電力オフセット(MPO1)と第二測定電力オフセット(MPO2)とを受信する。ステップ1002(オプション)でUEは、信号品質値(SQV)(すなわち、信号品質を示す値)、サービスタイプおよびデータレートのうちの一つ以上を決定する。ステップ1003(オプション)でUEはHS−SCCHオーダーを受信する。ステップ1004でUEは、決定したSQV,サービスタイプおよび/またはデータレートに基づいてMPO1またはMPO2のどちらを選択すべきかを決定する。たとえば、いくつかの実施形態によれば、ステップ1004は、SQVが閾値(T)を超えているかどうかをUEが判定することから構成されているか、またはこれを含む。いくつかの実施形態によれば、ステップ1004は受信したHS−SCCHオーダーに基づいてMPO1またはMPO2のどちらを選択すべきかをUEが決定することから構成されているか、またはこれを含む。ステップ1008で、MPO1が選択されるべきことを決定したこと(たとえば、SQVがTを超えていると判定したこと)に応答して、UEは、MPO1を選択し、CSI推定のためにMPO1を使用し、MPO2については使用しない(たとえば、MPO1を使用してCQI,PICおよびRIのうちの一つ以上を決定する)。ステップ1010で、MPO2が選択されるべきことを決定したこと(たとえば、SQVがTを超えていないと判定したこと)に応答して、UEは、MPO2を選択し、CSI推定のためにMPO2を使用し、MPO1については使用しない(たとえば、MPO2を使用してCQI,PICおよびRIのうちの一つ以上を決定する)。ステップ1012で、UEは、CSIレポート(たとえば、CQIやPCIを特定するメッセージ)をネットワークに対して送信する。ステップ1014(オプション)で、UEは、どの電力オフセットが選択されたかを示すメッセージをネットワークに対して送信してもよい。
【0054】
図10に示したように、この実施形態のいくつかの観点によれば、UEは、レポートされるCSIを推定するために使用された、選択された電力測定オフセット(つまり、第一または第二のもの)をネットワークに対してレポートしてもよい。たとえば、二つのオフセットを示す表現は予め定義可能であり、識別子の0と1によって(つまり1ビットで)それぞれ表現可能である。たとえば、第一測定電力オフセットが使用された場合、UEは報告したCSIについて第一測定電力オフセットを使用していたことを示してもよい。このインジケーションは、CSIレポートに加えて、少なくとも1ビットのシグナリングを必要とする。これによりネットワーク(例:ノードB)は実際のCSIを演算するために同一の電力オフセットを使用することが可能となる。ネットワークノード(例:RNC)は、CSI推定のためにUEが使用した電力オフセットをUEが通知する必要があるかどうかを設定してもよい。
【0055】
この実施形態のいくつかの観点によれば、たとえば、ノードBとRNCとの間や、リレーノードとドナーノード(別名:制御ノード)との間など、ネットワークノード間での二つの測定電力オフセットのシグナリングが必要とされてもよい。たとえば、ノードBはIubインタフェースを介してRNCに対して二つのオフセットをシグナリングしてもよい。そして、RNCは、受信した値をRRCを介してUEに対してシグナリングしてもよい。RNCは、これらの値を、UEへのシグナリングを担当している他のRNCに対してシグナリングしてもよい。これは以下で説明される。
【0056】
ここでプロセス1400(
図14)を参照し、ステップ1401でネットワークノード(例:ノードB)は、第一測定電力オフセット(MPO1,別名はΓまたはΓ1)を演算して求める。
【0057】
ステップ1402で、ネットワークノードは第二測定電力オフセット(MPO2,別名はΓ1またはΓ2)を演算して求める。
【0058】
ステップ1403で、ネットワークノードは、直接的または間接的(たとえばRNCを介して間接的に)のどちらかによって、UEに対して、MPO1とMPO2を通知する。どちらのケースでも、測定電力オフセットはそれぞれMACメッセージとRRCメッセージを用いてシグナリングされてもよい。いくつかの実施形態によれば、ネットワークノードは、UEに対してMPO2を通知した時刻と異なる時刻においてUEに対してMPO1を通知する。二つの測定電力オフセットは以下の式にしたがって演算される。
【0059】
MPO1 = Γ1 = P
HSPDSCH − P
CPICH dB
MPO2 = Γ2 = P
HSPDSCH − P
CPICH − P
DPICH dB
ここで、P
HSPDSCHはノードB側での送信電力のトータルであり、HS−PDSCHコードにわたって均一に配分されているものと仮定される。P
CPICHは、HS−DSCHのMIMO運用のために使用されるCPICHのセット(プライマリのC−PICHと第二、第三、第四の送信アンテナでのS−CPICH)の合成送信電力を指し、Γ1とΓ2を演算するためのものであり、これは第二のアンテナにおけるP−CPICHと、S−CPICHからなる。
【0060】
一つの例をあげると、ネットワークノード(例:ノードB)は、UEに対してRNCを介し、二つの測定電力オフセット(MPO1とMPO2)を間接的に送信する。
【0061】
ここで
図14Bを参照すると、これはいくつかの実施形態についてのプロセス1450を図示しており、ネットワークノードは、二つのMPOのうちどちらを(MPO1またはMPO2)UEがCSIを演算するために使用すべきかを、一つ以上の基準(例:ダウリンクの信号品質、サービスタイプ、データレート)に基づき決定し、UEに対して上述したHS−SCCHオーダーを送信するが、HS−SCCHオーダーはUEがCSIを演算するために使用すべきものとしてネットワークノードが決定したものがどの測定電力オフセットであるかを示している(ステップ1404)。上述したように(
図10を参照のこと)、UEが使用すべきものとして選択したMPO(つまり、MPO1またはMPO2)は、いくつかの条件や基準に依存して(たとえば信号品質に基づいて)決定されてもよい。
【0062】
UEは選択された測定電力オフセットに基づいてCSIを演算して求め、求められたCSIをネットワークノードに報告する。UEはまた、報告したCSIを推定するためにどの電力オフセットが使用されたかについてネットワークに対して通知してもよい。次に、ステップ1405で、ネットワークノードは、UEによって決定されたCSIと、UEがCSIを決定するために使用したMPOを識別するための情報(例:単一ビット)を受信する。ステップ1406で、ネットワークノードは、UEによってCSI推定を実行するために使用されたMPOを用いてCSIを再度演算して求める。
【0063】
ここで
図15を参照すると、
図15はUEに対して二つのMPO(MPO1とMPO2)を通知する一つの実施形態のプロセスを示している。本プロセスはステップ1502から開始され、RNC106は、Iubインタフェース107を介してノードB102(演算担当ノード)から測定電力オフセット(つまり、MPO1とMPO2)を受信し、これはプロセス1400を用いて説明したようにノードB102によって演算して求められたものである。ステップ1504で、RNC106は、二つの測定電力オフセットを含むメッセージを送信する(つまり、メッセージは、UE101が二つのMPOを受信できるように、送信される)。たとえば、ある実施形態では、メッセージは、UEに対して基地局を介して送信される。他の実施形態によれば、メッセージは、二つのMPOをUE101に対して送信する他のRNC(図示略)に送信される。
【0064】
ここで
図11を参照すると、
図11はいくつかの実施形態によるネットワークノード1100(例:基地局102、リレー105、RNC106)のブロック図である。
図11が示すように、ネットワークノード1100は、データ処理システム1102とデータ記憶システム1106とを有し、データ処理システム1102は、マイクロプロセッサおよび/または特定用途集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの一つ以上の回路を有した一つ以上のデータ処理デバイスを備えうるものであり、データ記憶システム1106は、不揮発性の記憶デバイスおよび/または揮発性の記憶デバイス(例:ランダムアクセスメモリ(RAM))など一つ以上のコンピュータ可読媒体を有しうる。ネットワークノード1100はデータを無線により送受信するトランシーバ(通信部)1105と、ネットワークノード1100をネットワーク110(例:インターネットプロトコル(IP)ネットワーク)へ接続するネットワークインタフェース1111とを有しうる。
【0065】
いくつかの実施形態によれば、データ処理システム1102がマイクロプロセッサを含む場合、コンピュータプログラムプロダクトも提供され、このコンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータ可読プログラムコード1143(つまり、インストラクション)を有し、これはコンピュータプログラムを形成するものであり、磁気媒体(例:ハードディスク)、光学媒体(例:DVD)、メモリデバイス(例:ランダムアクセスメモリ)など(これらのみに限定されるわけではない)のコンピュータ可読媒体1142に記憶される。いくつかの実施形態によれば、コンピュータ可読プログラムコード1143は、データ処理システム1102によって実行されるときにコード1143によってネットワークノード1100にここに記述されたステップ(たとえば、
図9、
図14A,
図14Bと関連したフローチャートおよび/または説明により示された一つ以上のステップ)を実行させるように構成されている。いくつかの実施形態によれば、ネットワークノード1100は、ここに記述されたステップを、コード1143を必要とすることなく実行するように構成されていてもよい。たとえば、データ処理システム1102は、一つ以上の特定用途集積回路(ASIC)などの専用のハードウエアを備えてもよい。よって、上述した本発明の特徴は、ハードウエアおよび/またはソフトウエアによって実装されうる。たとえば、いくつかの実施形態によれば、上述したネットワークノード1100の機能コンポーネントは、コンピュータインストラクション1143を実行するデータ処理システム1102、いずれかのコンピュータインストラクション1143とは無関係に動作するデータ処理システム1102、または、ハードウエアおよび/またはソフトウエアのいずれかの適切な組み合わせによって実装されてもよい。
【0066】
ここで
図12を参照するが、
図12はいくつかの実施形態にしたがったUE101のブロック図である。
図12に示したように、UE101は、データ処理システム1202、データ記憶システム1206およびトランシーバ(通信部)1205を有し、データ処理システム1202は、マイクロプロセッサおよび/または特定用途集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの一つ以上の回路を有した一つ以上のデータ処理デバイスを備えうるものであり、データ記憶システム1206は、不揮発性の記憶デバイスおよび/または揮発性の記憶デバイス(例:ランダムアクセスメモリ(RAM))など一つ以上のコンピュータ可読媒体を有しうる。ネットワークノード1100はデータを無線により送受信するトランシーバ(通信部)1105と、ネットワークノード1100をネットワーク110(例:インターネットプロトコル(IP)ネットワーク)へ接続するネットワークインタフェース1111とを有しうるものであり、トランシーバ1205は、データを基地局(基地局102または105)に送信するもの(また、基地局からデータを受信するもの)である。
【0067】
いくつかの実施形態によれば、データ処理システム1202がマイクロプロセッサを含む場合、コンピュータプログラムプロダクトも提供され、このコンピュータプログラムプロダクトは、コンピュータ可読プログラムコード1243(つまり、インストラクション)を有し、これはコンピュータプログラムを形成するものであり、磁気媒体(例:ハードディスク)、光学媒体(例:DVD)、メモリデバイス(例:ランダムアクセスメモリ)など(これらのみに限定されるわけではない)のコンピュータ可読媒体1242に記憶される。いくつかの実施形態によれば、コンピュータ可読プログラムコード1243は、データ処理システム1202によって実行されるときにコード1243によってUE101にここに記述されたステップ(たとえば、
図10と関連したフローチャートおよび/または説明により示された一つ以上のステップ)を実行させるように構成されている。いくつかの実施形態によれば、UE101は、ここに記述されたステップを、コード1243を必要とすることなく実行するように構成されていてもよい。たとえば、データ処理システム1202は、一つ以上の特定用途集積回路(ASIC)などの専用のハードウエアを備えてもよい。よって、上述した本発明の特徴は、ハードウエアおよび/またはソフトウエアによって実装されうる。たとえば、いくつかの実施形態によれば、上述したUE101の機能コンポーネントは、コンピュータインストラクション1243を実行するデータ処理システム1202、いずれかのコンピュータインストラクション1243とは無関係に動作するデータ処理システム1202、または、ハードウエアおよび/またはソフトウエアのいずれかの適切な組み合わせによって実装されてもよい。
【0068】
上述したプロセスや図示されたプロセスは、複数のステップのシーケンスとして示されているが、これは図解の目的で提供されているにすぎない。よって、いつくかのステップが追加されたり、いくつかのステップが省略されたり、ステップの実行順番が変更されてもよいし、いくつかのステップが並列に実行されてもよい。