特許第6115987号(P6115987)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6115987映像表示装置、映像表示方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6115987
(24)【登録日】2017年3月31日
(45)【発行日】2017年4月19日
(54)【発明の名称】映像表示装置、映像表示方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/2668 20110101AFI20170410BHJP
   H04N 21/462 20110101ALI20170410BHJP
   H04N 21/4223 20110101ALI20170410BHJP
【FI】
   H04N21/2668
   H04N21/462
   H04N21/4223
【請求項の数】9
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2013-28550(P2013-28550)
(22)【出願日】2013年2月18日
(65)【公開番号】特開2014-158193(P2014-158193A)
(43)【公開日】2014年8月28日
【審査請求日】2015年4月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005810
【氏名又は名称】日立マクセル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】特許業務法人 武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉澤 和彦
【審査官】 古川 哲也
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−500646(JP,A)
【文献】 特開2008−263458(JP,A)
【文献】 特開2005−156996(JP,A)
【文献】 特開2001−103384(JP,A)
【文献】 特表2011−504710(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/058549(WO,A1)
【文献】 国際公開第99/66722(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00 − 21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル放送の放送信号を受信可能であり、インターネットに接続された複数のコンテンツサーバと通信可能な映像表示装置であって、
前記放送信号を受信するデジタル放送受信部と、
前記デジタル放送受信部で受信した放送信号から情報を分離する分離部と、
前記映像表示装置の操作者分析を行って操作者情報を生成する操作者情報生成部と、
インターネットの接続先と通信可能な通信部と、
映像表示部と、を備え、
前記分離部は、前記放送信号からデジタル放送番組の映像と前記デジタル放送番組に関連する映像コンテンツのインターネットでの取得先を示したロケーション情報とを分離可能であり、
前記通信部は、前記複数のコンテンツサーバのうち前記ロケーション情報にもとづいて定まる一のコンテンツサーバに対して、前記操作者情報生成部で生成した操作者情報を送信し、該操作者情報に応じて前記一のコンテンツサーバが送信した映像コンテンツを受信し、
前記映像表示部は、前記デジタル放送受信部で受信して前記分離部で分離したデジタル放送番組の映像と前記通信部で受信した映像コンテンツの一方を選択して表示することを特徴とする映像表示装置。
【請求項2】
前記映像表示装置は、更に、
前記映像表示装置の操作者の顔画像を入力する映像入力部を備え、
前記操作者情報生成部は、前記映像入力部で入力した顔画像に基づいて前記映像表示装置の操作者の性別及び/または年齢を推測することにより前記操作者情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
【請求項3】
前記映像表示装置は、更に、
前記映像表示装置の操作者の声データを入力する音声入力部を備え、
前記操作者情報生成部は、前記音声入力部で入力した声データに基づいて前記映像表示装置
の操作者の性別及び/または年齢を推測することにより前記操作者情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
【請求項4】
デジタル放送の放送信号を受信可能であり、インターネットに接続された複数のコンテンツサーバと通信可能であり、情報端末と通信可能な映像表示装置であって、
前記放送信号を受信するデジタル放送受信部と、
前記デジタル放送受信部で受信した放送信号から情報を分離する分離部と、
インターネットの接続先および前記情報端末と通信可能な通信部と、
前記通信部が前記情報端末から受信した前記情報端末の操作者に関する情報に基づいて前記情報端末の操作者の性別及び/または年齢の情報を有する操作者情報を生成する操作者情報生成部と、
映像表示部と、を備え、
前記分離部は、前記放送信号からデジタル放送番組の映像と前記デジタル放送番組に関連する映像コンテンツのインターネットでの取得先を示したロケーション情報とを分離可能であり、
前記通信部は、前記複数のコンテンツサーバのうち前記ロケーション情報にもとづいて定まる一のコンテンツサーバに対して、前記操作者情報生成部で生成した操作者情報を送信し、該操作者情報に応じて前記一のコンテンツサーバが送信した映像コンテンツを受信し、
前記映像表示部は、前記デジタル放送受信部で受信して前記分離部で分離したデジタル放送番組の映像と前記通信部で受信した映像コンテンツの一方を選択して表示することを特徴とする映像表示装置。
【請求項5】
前記分離部は、前記デジタル放送受信部で受信した放送信号からデジタル放送番組の番組情報を分離し、
前記映像表示部は、前記分離部で分離した番組情報に記載されている、前記デジタル放送番組の映像が前記通信部で受信する映像コンテンツと差替え可能か否かを示す情報に基づいて表示コンテンツを選択するものであり、
該情報が差替え可能ではないことを示す場合には前記デジタル放送受信部で受信したデジタル放送番組の映像を選択して表示し、該情報が差替え可能を示す場合には前記通信部で受信した映像コンテンツを選択して表示することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の映像表示装置。
【請求項6】
デジタル放送の放送信号を受信可能であり、インターネットに接続された複数のコンテンツサーバと通信可能な映像表示装置における映像表示方法であって、
前記放送信号を受信するデジタル放送受信ステップと、
前記デジタル放送受信ステップで受信した放送信号から情報を分離する分離ステップと、
前記映像表示装置の操作者分析を行って操作者情報を生成する操作者情報生成ステップと、
インターネットの接続先と通信する通信ステップと、
映像表示を行う映像表示ステップと、を備え、
前記分離ステップにおいて、前記放送信号からデジタル放送番組の映像と前記デジタル放送番組に関連する映像コンテンツのインターネットでの取得先を示したロケーション情報とを分離可能であり、
前記通信ステップにおいて、前記複数のコンテンツサーバのうち前記ロケーション情報にもとづいて定まる一のコンテンツサーバに対して、前記操作者情報生成ステップで生成した操作者情報を送信し、該操作者情報に応じて前記一のコンテンツサーバが送信した映像コンテンツを受信し、
前記映像表示ステップにおいて、前記デジタル放送受信ステップで受信したデジタル放送番組の映像と前記通信ステップで受信した映像コンテンツの一方を選択して表示することを特徴とする映像表示方法。
【請求項7】
デジタル放送の放送信号を受信可能であり、インターネットに接続された複数のコンテンツサーバと通信可能であり、情報端末と通信可能な映像表示装置における映像表示方法であって、
前記放送信号を受信するデジタル放送受信ステップと、
前記デジタル放送受信ステップで受信した放送信号から情報を分離する分離ステップと、
前記情報端末と通信する第1の通信ステップと、
前記第1の通信ステップにおいて前記情報端末から受信した前記情報端末の操作者に関する情報にもとづいて前記情報端末の操作者の性別及び/または年齢の情報を有する操作者情報を生成する操作者情報生成ステップと、
インターネットの接続先と通信する第2の通信ステップと、
映像表示を行う映像表示ステップと、を備え、
前記分離ステップにおいて、前記放送信号からデジタル放送番組の映像と前記デジタル放送番組に関連する映像コンテンツのインターネットでの取得先を示したロケーション情報とを分離可能であり、
前記第2の通信ステップにおいて、前記複数のコンテンツサーバのうち前記ロケーション情報にもとづいて定まる一のコンテンツサーバに対して、前記操作者情報生成ステップで生成した操作者情報を送信し、該操作者情報に応じて前記一のコンテンツサーバが送信した映像コンテンツを受信し、
前記映像表示ステップにおいて、前記デジタル放送受信ステップで受信したデジタル放送番組の映像と前記第2の通信ステップで受信した映像コンテンツの一方を選択して表示することを特徴とする映像表示方法。
【請求項8】
デジタル放送の放送信号を受信可能であり、インターネットに接続された複数のコンテンツサーバと通信可能な映像表示装置に複数のステップを実行させるプログラムであって、該複数のステップには、
前記放送信号を受信するデジタル放送受信ステップと、
前記デジタル放送受信ステップで受信した放送信号から情報を分離する分離ステップと、
前記映像表示装置の操作者分析を行って操作者情報を生成する操作者情報生成ステップと、
インターネットの接続先と通信する通信ステップと、
映像表示を行う映像表示ステップとがあり、
前記分離ステップにおいて、前記放送信号からデジタル放送番組の映像と前記デジタル放送番組に関連する映像コンテンツのインターネットでの取得先を示したロケーション情報とを分離可能であり、
前記通信ステップにおいて、前記複数のコンテンツサーバのうち前記ロケーション情報にもとづいて定まる一のコンテンツサーバに対して、前記操作者情報生成ステップで生成した操作者情報を送信し、該操作者情報に応じて前記一のコンテンツサーバが送信した映像コンテンツを受信し、
前記映像表示ステップにおいて、前記デジタル放送受信ステップで受信したデジタル放送番組の映像と前記通信ステップで受信した映像コンテンツの一方を選択して表示することを特徴とするプログラム。
【請求項9】
デジタル放送の放送信号を受信可能であり、インターネットに接続された複数のコンテンツサーバと通信可能であり、情報端末と通信可能な映像表示装置に複数のステップを実行させるプログラムであって、該複数のステップには、
前記放送信号を受信するデジタル放送受信ステップと、
前記デジタル放送受信ステップで受信した放送信号から情報を分離する分離ステップと、
前記情報端末と通信する第1の通信ステップと、
前記第1の通信ステップにおいて前記情報端末から受信した前記情報端末の操作者に関する情報にもとづいて前記情報端末の操作者の性別及び/または年齢の情報を有する操作者情報を生成する操作者情報生成ステップと、
インターネットの接続先と通信する第2の通信ステップと、
映像表示を行う映像表示ステップとがあり、
前記分離ステップにおいて、前記放送信号からデジタル放送番組の映像と前記デジタル放送番組に関連する映像コンテンツのインターネットでの取得先を示したロケーション情報とを分離可能であり、
前記第2の通信ステップにおいて、前記複数のコンテンツサーバのうち前記ロケーション情報にもとづいて定まる一のコンテンツサーバに対して、前記操作者情報生成ステップで生成した操作者情報を送信し、該操作者情報に応じて前記一のコンテンツサーバが送信した映像コンテンツを受信し、
前記映像表示ステップにおいて、前記デジタル放送受信ステップで受信したデジタル放送番組の映像と前記第2の通信ステップで受信した映像コンテンツの一方を選択して表示することを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像表示技術に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル放送等の、視聴者が無料で視聴できる映像コンテンツの場合、その製作費用は自社製品の宣伝を目的とするスポンサー企業の宣伝広告費により賄われることが多い。このため、無料映像コンテンツには各スポンサー企業のコマーシャル(Commercial Message:以下、CMと称する)映像が付帯することが一般的である。また、各スポンサー企業はこのCM映像により高い宣伝効果が得られることを期待する。
【0003】
一方、近年では、HDD(Hard Disc Drive)レコーダ等の録画再生装置が十分に普及しており、デジタル放送番組をリアルタイムに視聴せずに録画再生装置に一旦録画し、後日改めて視聴するスタイルも一般的なものとなっている。このようなスタイルでデジタル放送番組を視聴した場合、映像コンテンツに付帯するCM映像がその宣伝広告の時機を逸し、十分な宣伝効果を得られなくなることも考えられる。前記状況を改善する技術としては、下記特許文献1に記載の技術がある。
【0004】
下記特許文献1には、『CMを含むテレビ番組を録画可能な録画部と、再生部と、再生される番組に含まれているCMと異なるCMを取得するCM取得部と、再生の際に番組に含まれるCMを、CM取得部が取得したCMに差し替えて再生するように再生部を制御する制御部と、を有する録画再生装置』に関する技術が記載されており、この技術により、録画再生装置に録画したデジタル放送番組を再生する際に、最新のCM映像を視聴者に提供することを可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−152810公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
スポンサー企業が宣伝の対象としている製品は一つとは限らない。例えば、自動車メーカであれば、セダンやスポーツカー、コンパクトカー等、多種多様な車種を生産し、それぞれの車種毎に、異なる客層をターゲットとしたCM映像を用意するであろう。また、CM映像による宣伝を効果的に行うためには、各CM映像を、ターゲットとする客層に該当する視聴者へ確実に提示することが望ましい。即ち、映像コンテンツを視聴しようとする視聴者がどの客層に属するかを識別し、更に、前記識別した情報に基づいて選択したCM映像を前記映像コンテンツとともに前記視聴者に提供することが可能であれば、好適な宣伝効果が期待できる。
【0007】
しかしながら、現状のデジタル放送のシステムにおいては、各放送局は、視聴者がどのような人物であるかに関わらず、予め決められたスケジュールに従って映像コンテンツ及びCM映像を配信するのみである。前記特許文献1にも、前述の処理を実現する技術の開示は為されていない。
【0008】
また、前記CM映像の例に限らず、例えば、ドラマ等においても、視聴者が男性であるか女性であるかの情報に基づいて映像コンテンツの一部ストーリーを選択し、視聴者が男性の場合には男性視点のストーリーを、女性の場合には女性視点のストーリーを提供する、等の処理を行えば、視聴者は配信されたドラマをより楽しめるようになるであろう。
【0009】
本発明は、前記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、より好適に映像コンテンツの選択及び表示を行うことである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために、本発明の一実施の態様は、例えば、デジタル放送の放送信号を受信可能であり、インターネットに接続された複数のコンテンツサーバと通信可能な映像表示装置であって、前記放送信号を受信するデジタル放送受信部と、前記デジタル放送受信部で受信した放送信号から情報を分離する分離部と、前記映像表示装置の操作者分析を行って操作者情報を生成する操作者情報生成部と、インターネットの接続先と通信可能な通信部と、映像表示部を備え、前記分離部は、前記放送信号からデジタル放送番組の映像と前記デジタル放送番組に関連する映像コンテンツのインターネットでの取得先を示したロケーション情報とを分離可能であり、前記通信部は、前記複数のコンテンツサーバのうち前記ロケーション情報にもとづいて定まる一のコンテンツサーバに対して、前記操作者情報生成部で生成した操作者情報を送信し、該操作者情報に応じて前記一のコンテンツサーバが送信した映像コンテンツを受信し、前記映像表示部は、前記デジタル放送受信部で受信して前記分離部で分離したデジタル放送番組の映像と前記通信部で受信した映像コンテンツの一方を選択して表示するように構成すればよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、より好適に映像コンテンツの選択及び表示を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】映像表示装置のブロック図である。
図2】映像表示システムの構成図である。
図3】CMサーバ及びコンテンツサーバのブロック図である。
図4】顔画像を用いた操作者分析処理を説明する概念図である。
図5】声データを用いた操作者分析処理を説明する概念図である。
図6】操作者分析処理を操作者分析サーバに代替させる場合の処理を説明する概念図である。
図7】操作者分析処理における年齢推測処理を説明する概念図である。
図8】携帯情報端末との通信による操作者分析処理を説明する概念図である。
図9】操作者分析処理の結果に応じて行う映像コンテンツ選択処理を説明するフローチャートである。
図10】操作者分析処理の結果に応じて行う映像コンテンツ選択処理を説明する概念図である。
図11】デジタル放送番組の映像コンテンツの構成を説明する概念図である。
図12】デジタル放送番組の番組情報を説明する概念図である。
図13】スポンサー企業が用意するCM映像の種類とターゲットとする客層に関して説明する概念図である。
図14】映像パートの差替え処理を説明する概念図である。
図15】操作者分析処理の結果に応じて行う映像コンテンツ選択処理により得られる映像選択結果を説明する概念図である。
図16】操作者分析処理の結果に応じて行う映像コンテンツ選択処理を説明する概念図である。
図17】操作者分析処理の結果に応じて行う映像コンテンツ選択処理を説明するフローチャートである。
図18】ストリーミング番組の映像コンテンツの構成を説明する概念図である。
図19】操作者分析処理の結果に応じて行う映像コンテンツ選択処理により得られる映像選択結果を説明する概念図である。
図20】操作者分析処理の結果に応じて行う映像コンテンツ選択処理を説明する概念図である。
図21】操作者分析処理の結果に応じて行う映像コンテンツ選択処理により得られる映像選択結果を説明する概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態の例を、図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0014】
図1は、本実施例の映像表示装置のブロック図である。映像表示装置100は、主制御部101、システムバス102、ROM103、RAM104、放送受信部110、表示部121、表示処理部122、スピーカ123、音声処理部124、操作者情報取得部130、データ通信部141、ストレージ部150、外部インタフェース160、操作部170、で構成される。
【0015】
図2は、本実施例の映像表示装置100を含む映像表示システムの構成図である。映像表示システムは、映像表示装置100及びアンテナ100A、LAN201、ルータ装置202、WAN203、放送局210、アプリケーションサーバ221、CMサーバ222、コンテンツサーバ223、操作者分析サーバ224、携帯情報端末300、で構成される。人物400は、映像表示装置100で映像コンテンツの視聴を行う視聴者(操作者)である。
【0016】
CMサーバ222およびコンテンツサーバ223は、例えば、図3に示すサーバ2100のように構成すればよい。サーバ2100は、例えば、通信I/F2101、映像蓄積部2102、制御部2103などを備える。通信I/F2101はネットワークに接続されており、ネットワークを介して他の機器と情報を送受信できる。映像蓄積部2102には、映像データを蓄積できる。CMサーバ222であれば、映像蓄積部2102に複数のCM映像を蓄積する。コンテンツサーバ223であれば、映像蓄積部2102に複数の映像コンテンツを蓄積する。制御部2103は、通信I/F2101を介して受信した他の機器からの情報を解釈し、当該解釈の結果に応じて、映像蓄積部2102に蓄積される複数の映像データから必要な映像データを選択し、通信I/F2101を介して出力するように、映像蓄積部2102および通信I/F2101を制御するものである。
【0017】
映像表示装置100は、デジタル放送番組の録画再生機能を内蔵する録画機能付きテレビ装置であっても良いし、録画再生機能を内蔵せず外部に接続したHDD装置等にデジタル放送番組の録画再生を行うことが可能な録画対応テレビ装置であっても良い。インターネット等のネットワーク上に接続されたコンテンツサーバが蓄積する映像コンテンツを表示可能なインターネット対応テレビ装置であっても良い。また、デジタル放送受信機能及び受信したデジタル放送番組の録画再生機能を有する携帯電話、スマートホン、タブレット端末、据え置き型/携行型PC(Personal Computer)、デジタルカメラ、携帯型ゲーム機等であっても良い。インターネット等のネットワーク上に接続されたコンテンツサーバが蓄積する映像コンテンツを表示可能な携帯電話、スマートホン、タブレット端末、据え置き型/携行型PC、デジタルカメラ、携帯型ゲーム機等であっても良い。更には、HDDレコーダやBD(Blu−ray Disc)レコーダ等の録画再生装置とモニタ装置の組み合わせであっても良い。デジタル放送番組及び/またはインターネット等のネットワーク上に接続されたコンテンツサーバが蓄積する映像コンテンツを受信可能なSTB(Set Top Box)や据え置き型ゲーム機とモニタ装置の組み合わせであっても良い。
【0018】
以下、図1を用いて、映像表示装置100の詳細な構成について説明する。
【0019】
主制御部101は、所定のプログラムに従って映像表示装置100全体を制御するマイクロプロセッサユニットである。システムバス102は主制御部101と映像表示装置100内の各部との間でデータ送受信を行うためのデータ通信路である。ROM(Read Only Memory)103は、オペレーティングシステムや所定のアプリケーションプログラムなど、映像表示装置100の基本動作プログラムが格納されたメモリであり、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)やフラッシュROMのような書き換え可能なROMが用いられる。ROM103に格納されたプログラムを更新することにより、基本動作プログラムのバージョンアップや機能拡張が可能であるものとする。なお、ROM103は、図1に示したような独立構成とはせず、後述のストレージ部150内の一部記憶領域を使用しても良い。RAM(Random Access Memory)104は基本動作プログラム若しくは各アプリケーション実行時のワークエリアとなる。また、ROM103及びRAM104は主制御部101と一体構成であっても良い。
【0020】
放送受信部110は、デジタル放送波の受信及びデコード等の信号処理を行う。特に、チューナ111は、アンテナ100Aが受信した放送波から映像表示装置100の操作者が選局したチャンネルの信号を抽出し、TS(Transport Stream)信号を復調する。分離部112は、前記TS信号をそれぞれパケット化された映像データと音声データと付随情報データとに分離し、映像データは映像デコーダ113に、音声データは音声デコーダ114に、付随情報データは情報デコーダ115に出力する。映像デコーダ113は、分離部112から出力された映像データをデコードし、映像信号として表示処理部122に出力する。音声デコーダ114は、分離部112から出力された音声データをデコードし、音声信号として音声処理部124に出力する。情報デコーダ115は、分離部112から出力された付随情報データを処理するものであり、特に各番組の番組名、ジャンル、放映開始/終了日時、等の番組情報を含むSI(Service Information)情報等を取得する。
【0021】
表示部121は、例えば液晶パネルなどの表示デバイスであり、表示処理部122で処理した映像信号を映像表示装置100の操作者に提供する。また、表示処理部122は、入力した映像信号に対して、必要に応じてフォーマット変換、メニューやその他のOSD(On Screen Display)信号の重畳処理等も行う。スピーカ123は音声処理部124で処理した音声信号を映像表示装置100の操作者に提供する。
【0022】
操作者情報取得部130は、映像入力部131、音声入力部132、操作者分析部133、で構成され、映像入力部131、音声入力部132、等を介して映像表示装置100の操作者に関する情報の取得を行う。映像入力部131は、レンズから入力した光を電気信号に変換することにより周囲や対象物の画像データを入力するカメラである。映像入力部131は、映像表示装置100に内蔵されて一体構成となっていても良いし、別体のカメラを後述のUSBインタフェース等に接続したものであっても良い。音声入力部132はマイクであり、操作者の声などの音声データを入力する。音声入力部132は、映像表示装置100に内蔵されて一体構成となっていても良いし、別体のマイクを後述のUSBインタフェース等に接続したものであっても良い。
【0023】
操作者分析部133は、映像入力部131から入力した顔画像若しくは音声入力部132から入力した声にデジタル信号処理を施すことにより、若しくはその他の手法により、映像表示装置100の操作者の性別や年齢等を推測若しくは確認する処理(以下、操作者分析処理と称す)を行う。なお、図1においては、操作者分析部133を独立した構成として記述しているが、主制御部101がRAM104をワークエリアとして同機能を実現するように動作しても良い。
【0024】
データ通信部141は、インターネット等のネットワークと有線通信または無線通信により接続してデータの送受を行う。移動体電話通信網と接続してデータの送受を行うものであっても良い。前記双方の機能を有していても良い。データ通信部141は符号回路や復号回路等を備えるものとする。
【0025】
ストレージ部150は、映像表示装置100の各動作設定値や映像表示装置100の操作者の情報、映像表示装置100で動作する各種アプリケーションの記憶に使用する他、デジタル放送番組の録画等に使用する。ストレージ部150は、データ通信部141を介して受信した映像コンテンツを一時的に記憶するコンテンツ一時記憶領域151、映像表示装置100の操作者に関する情報等を記憶する個別情報記憶領域152、デジタル放送番組の録画及びデジタル放送番組録画に関連する情報(予約情報等)を記憶する番組記録領域153、及びその他情報憶記憶領域154、で構成される。ストレージ部150は、映像表示装置100に電源が供給されていない状態であっても記憶している情報を保持する必要がある。したがって、例えばフラッシュROMやSSD(Solid State Drive)、HDD等のデバイスが用いられる。
【0026】
その他情報記憶領域154の一部領域を以ってROM103の機能の全部または一部を代替しても良い。また、映像表示装置100は、アプリケーションサーバ221から、WAN(Wide Area Network)203、ルータ装置202及びLAN(Local Area Network)201を介して、新規アプリケーションをダウンロードすることにより機能拡張が可能であるものとする。この際、ダウンロードした前記新規アプリケーションはその他情報記憶領域154に記憶される。その他情報記憶領域154に記憶された前記新規アプリケーションがRAM104上に展開されて実行されることにより、映像表示装置100は多種の新規機能を実現可能であるものとする。
【0027】
なお、WAN203はインターネット等の広域ネットワークであり、LAN201は宅内等に構成される狭域ネットワークである。WAN203とLAN201はルータ装置202により接続され、交互にデータ通信が可能となる。
【0028】
外部インタフェース160は、映像表示装置100の機能を拡張するためのインタフェース群であり、本実施例では、映像インタフェース161、音声インタフェース162、USB(Universal Serial Bus)インタフェース163、で構成される。映像インタフェース161及び音声インタフェース162は、外部映像/音声出力機器からの映像信号/音声信号の入力、外部映像/音声入力機器への映像信号/音声信号の出力を行う。映像表示装置100がHDDレコーダやBDレコーダ、STB等の場合、映像インタフェース161及び音声インタフェース162にモニタ装置を接続すれば良い。USBインタフェース163はキーボード等のUSB機器若しくはメモリカード類の接続等を行う。映像表示装置100が録画再生機能を内蔵せず外部に接続したHDD装置等にデジタル放送番組の録画を行う場合、USBインタフェース163にHDD装置等を接続すれば良い。
【0029】
操作部170は、映像表示装置100に対する操作指示の入力を行う指示入力部であり、本実施例では、ボタンスイッチを並べた操作キー171及び図示を省略したリモコンからの赤外線信号を受信するリモコン受信部172で構成される。なお、操作キー171に代替して、表示部121に重ねて配置したタッチパネルを用いて映像表示装置100の操作を行っても良い。両者を併用しても良い。USBインタフェース163に接続したキーボード等を用いて映像表示装置100の操作を行っても良い。データ通信部141を介して接続した携帯情報端末300やその他のPC等を用いて映像表示装置100の操作を行っても良い。
【0030】
なお、図1に示した映像表示装置100の構成例は、外部インタフェース160等、本発明に必須ではない構成も含んでいるが、これらが無くとも本発明の効果を損なうことはない。また、メール処理部、加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ、GPS(Global Positioning System)受信部、等の構成が更に含まれた構成であっても良い。
【0031】
本実施例の映像表示装置100は、操作者分析部133における操作者分析処理の結果に応じて、映像コンテンツの選択及び表示を行う機能を有する。まず、前記操作者分析処理に関して、以下に説明する。
【0032】
図4は、操作者分析処理を、映像入力部131から入力した操作者の顔画像を用いて行う場合の例を説明する図である。
【0033】
同図に示したように、人物A(400a)が映像表示装置100の視聴者(操作者)である場合、まず、映像入力部131が映像表示装置100を視聴する人物A(400a)の画像を入力する。更に、操作者分析部133が、前記入力した画像から人物A(400a)の顔画像を抽出するとともに、前記抽出した顔画像から映像表示装置100を視聴する人物A(400a)の性別及び年齢を推測する操作者分析処理を行う。映像表示装置100を視聴する人物が複数いる場合には、複数の人物の各々に対して前記顔画像から人物の性別及び年齢を推測する操作者分析処理を行うようにする。
【0034】
また、図5は、操作者分析処理を、音声入力部132から入力した操作者の声を用いて行う場合の例を説明する図である。
【0035】
同図に示したように、人物A(400a)が映像表示装置100の視聴者(操作者)である場合、まず、音声入力部132が映像表示装置100を視聴する人物A(400a)の発する声を入力してデジタルサンプリングする。更に、操作者分析部133が、前記デジタルサンプリングされた声データから映像表示装置100を視聴する人物A(400a)の性別及び年齢を推測する操作者分析処理を行う。映像表示装置100を視聴する人物が複数いる場合には、複数の人物の各々に対して前記声から人物の性別及び年齢を推測する操作者分析処理を行うようにする。
【0036】
図4および図5の例では、映像表示装置100を視聴する人物A(400a)の性別及び年齢を推測する操作者分析処理を、操作者分析部133にて行うようにしている。一方、他の構成例としては、例えば図6に示すように、映像入力部131から入力した人物A(400a)の顔画像若しくは音声入力部132から入力した人物A(400a)の声のデータを、データ通信部141等を介して操作者分析サーバ224に送信し、前記送信したデータに基づいて操作者分析サーバ224から返信される人物A(400a)の性別及び年齢の推測結果を取得するようにしても良い。即ち、図4及び図5の例において操作者分析部133が行った操作者分析処理を操作者分析サーバ224に代替させるものである。このようにすれば、映像表示装置100における操作者分析処理に係る負荷を軽減することが可能となる。
【0037】
操作者分析処理は、顔画像若しくは声のデータから映像表示装置100を視聴する人物の性別及び年齢を推測する処理を行うものであるが、特に年齢を推測する処理においては、推測結果にある程度の幅を持たせるようにしても良い。例えば、図7に示すように、映像表示装置100を視聴する人物の取り得る年齢を10歳毎の範囲に区切り、前記人物の年齢が何れの年齢範囲に属するかを推測する。年齢範囲は、前述の10歳毎に限らず、5歳毎や1歳毎、等の範囲で区切るようにしても良い。
【0038】
なお、前記操作者分析処理における顔画像から人物の性別及び年齢を推測する方法及び声から人物の性別及び年齢を推測する方法に関しては、既存の公知技術を用いれば良い。したがって、詳細の説明は省略する。
【0039】
図8は、さらに異なる構成例として、操作者分析処理を操作者が所有する携帯電話等の携帯情報端末との通信により行う場合の例を説明する図である。
【0040】
同図に示したように、人物A(400a)が映像表示装置100の視聴者(操作者)である場合、まず、操作者分析部133が、データ通信部141等を介して、人物A(400a)が所有する携帯情報端末300に個人情報の送信を要求する。携帯情報端末300では、図示を省略した内部メモリに所有者の個人情報が記憶されており、且つ、前記個人情報を外部に送信可能な状態である場合には、映像表示装置100から送信された前記要求に応じて、前記個人情報を映像表示装置100に送信する。操作者分析部133は、携帯情報端末300から送信された前記個人情報の解析を行うことにより、映像表示装置100を視聴する人物A(400a)の性別及び年齢を確認する操作者分析処理を行う。
【0041】
なお、前記個人情報は、人物A(400a)が携帯情報端末300に入力した自らのプロフィール等であり、例えば、性別や年齢が記載されているものとする。その他、電話番号や住所等の連絡先が記載されていても良い。操作者分析部133は、前記個人情報に記載されている、携帯情報端末300の所有者である人物A(400a)の性別及び年齢を参照することで、操作者分析処理を行う。携帯情報端末300に記憶されているプロフィールに性別や年齢の記載がない場合でも、例えば顔写真の登録があれば、図4を用いて説明した例と同様の、顔画像から映像表示装置100を視聴する人物A(400a)の性別及び年齢を推測する操作者分析処理を行うことが可能である。また、携帯情報端末300に人物A(400a)がSNS(Social Networking Service)等にアクセスしたことを示す履歴が残っている場合には、前記履歴に基づいて図示を省略したSNSサーバにアクセスすることにより、前記SNSサーバに記憶されている人物A(400a)のプロフィールを取得するようにしても良い。
【0042】
ここで、『個人情報を外部に送信可能な状態』とは、前記個人情報の送信を要求する処理が正当なものであることが確認されている状態を指す。例えば、携帯情報端末300を映像表示装置100のリモコンとして活用するための専用アプリケーションを動作させ、携帯情報端末300と映像表示装置100との間で認証処理が完了している状態、等である。或いは、近接無線通信技術等を使用し、携帯情報端末300と映像表示装置100との距離が所定値以下となった場合にのみ、前記個人情報の要求及び送信を行うようにしても良い。
【0043】
前述で説明した様々な操作者分析処理は、映像表示装置100の稼働中、常時行うようにしても良い。消費電力の低減等を考慮して、所定の時間間隔毎に行うようにしても良い。予め定めた所定のタイミング(電源オン時、スリープ状態からの復帰時、映像表示装置100と携帯情報端末300との通信確立時、デジタル放送番組の区切り目毎、チャンネル変更時、等)でのみ行うようにしても良い。
【0044】
以上、操作者分析処理の様々な例を、図を用いて説明した。これらの例で説明した操作者分析処理の方法は単独で用いるのみではなく、複数の方法を組み合わせて用いるようにしても良い。また、操作者分析が可能な方法であれば、前述の例と異なる方法を用いて行っても良い。操作者分析処理の異なる方法としては、例えば、映像表示装置100の電源オン時に視聴者(操作者)にプロフィールを入力させる、公的な個人識別番号等に基づいて個人情報を一括管理するデータベースにアクセスすることにより個人情報を取得する、等が考えられる。
【0045】
本実施例の映像表示装置100は、前述の操作者分析処理で推測若しくは確認した操作者の性別及び/または年齢に応じて、映像コンテンツを選択する処理及び前記選択した映像コンテンツを表示する処理を、更に行う。図9は、本実施例の映像表示装置100の、操作者分析処理の結果に応じて映像コンテンツの選択及び表示を行う処理を説明するフローチャートである。また、以下では、図10に示すように、放送局210が放送したデジタル放送番組の一般向けCM映像を、操作者分析処理の結果に応じてCMサーバ222から取得した、操作者に適したCM映像と差替えて表示する場合の例に関して説明する。
【0046】
映像表示装置100は、電源オン状態では、例えば、所定の時間間隔毎に前述の操作者分析処理を行い、その分析結果をRAM104上に保持する(S101)。なお、映像表示装置100の視聴者(操作者)が変更された場合、RAM104上に記憶されている操作者分析結果は適宜更新されるものとする。更に、映像表示装置100は、放送局210から放送されるデジタル放送波の受信を行うとともに、視聴者(操作者)の指示に基づいてデジタル放送番組の選局を行う(S102)。
【0047】
ここで、前記視聴者(操作者)が選局したデジタル放送番組の映像コンテンツは、図11に示すように、四つの本編パート(本編1〜4)と五つのCMパート(CM1〜5)で構成され、それぞれの映像パートが同図に示したようなタイムスケジュールで放送されるものとする。また、前記デジタル放送番組の番組情報は、図12に示すような情報を有しているものとする。
【0048】
前記デジタル放送番組は自動車メーカX社がスポンサーとなって製作された番組であるものとし、前記五つのCMパートには自動車メーカX社の販売する製品のCM映像が放送されるものとする。自動車メーカX社は、図13に一覧を示すように、三種類のセダンタイプ、三種類のスポーツカー、一種類のワンボックスカー、及び三種類のコンパクトカーを製造/販売し、それぞれ図示したような客層をターゲットとしたCM映像を用意しているものとする。また、個別の車種の宣伝よりも企業のブランドイメージの向上を目的としたCM映像を、更に、用意しているものとする。前記各CM映像は、放送局210に提供されるとともに、CMサーバ222の映像蓄積部2102に格納される。
【0049】
S102において、前記視聴者(操作者)が視聴を希望するデジタル放送番組を選局した映像表示装置100は、次に、情報デコーダ115で付随情報データから前記デジタル放送番組の番組情報を取得する。更に、主制御部101が、前記取得した番組情報を参照することにより、前記デジタル放送番組の映像コンテンツが差替え可能か否かの確認を行う(S103)。
【0050】
前記デジタル放送番組の番組情報が図12に示したものである場合、その記載内容から、主制御部101は、前記デジタル放送番組の映像コンテンツの一部映像パートが差替え可能である事、差替え可能な映像パートの時間的位置、及び差替え用の映像が格納されているサーバのURL(Uniform Resource Locator)を確認する。この場合、主制御部101は、前記確認した情報に基づいて、RAM104に記憶されている操作者分析結果を、データ通信部141を介してCMサーバ222に送信するとともに、差替え用の映像(CM映像)の送信をCMサーバ222に要求する(S104)。前記差替え用の映像の送信要求に応じてCMサーバ222から送信された差替え用のCM映像は、データ通信部141で受信され、ストレージ部150のコンテンツ一時記憶領域151、若しくはRAM104に記憶される(S105)。
【0051】
なお、CMサーバ222においては、制御部2103の制御により、映像表示装置100から送信された前記操作者分析結果及び前記差替え用の映像の送信要求を、通信I/F2101で受信する。更に、前記受信した差替え用の映像の送信要求に応じて、前記操作者分析結果に基づいた、映像表示装置100の視聴者(操作者)に適したCM映像を、映像蓄積部2102に格納されているCM映像群から選択して、通信I/F2101を介して、映像表示装置100に送信するように動作する。
【0052】
また、表示処理部122は、S102で受信/選局した前記デジタル放送番組の映像コンテンツの各映像パート(本編パート及びCMパート)を表示部121に順次表示していく。同時に、主制御部101が、情報デコーダ115が付随情報データから取得した時間経過情報と、S103で前記デジタル放送番組の番組情報から確認した差替え可能な映像パートの時間的位置の情報とを比較することにより、次に表示部121に表示しようとしている映像パートの差替えを行うか否かの判断を行う(S106)。
【0053】
S106における判断の結果、次に表示部121に表示しようとしている映像パートの差替えを行う場合には、主制御部101は、コンテンツ一時記憶領域151、若しくはRAM104に記憶されている差替え用のCM映像を読み出し、必要に応じてデコード処理等を行い、表示処理部122を介して表示部121に表示する(S107)。一方、次に表示部121に表示しようとしている映像パートの差替えを行わない場合には、放送局210から受信した前記デジタル放送番組の映像コンテンツに含まれていた元の映像パートを、表示処理部122を介してそのまま表示部121に表示する(S108)。
【0054】
なお、図9に示したフローチャートにおいて、破線で囲まれたS106〜S108の処理は、前記デジタル放送番組の映像コンテンツに含まれる全ての映像パートに対する処理が終わるまで繰り返されるものとする。
【0055】
視聴者(操作者)が選局したデジタル放送番組の映像コンテンツの元の構成が図11に示したものであり、前記デジタル放送番組の番組情報が図12に示したものである場合において、図9のフローチャートの各処理を行った結果を図14に示す。同図に示したように、『CM1』パート、『本編1〜5』パート及び『CM5』パートは、S106における判断処理により、そのまま表示部121に表示される。一方、『CM2〜4』パートはCMサーバ222から取得してコンテンツ一時記憶領域151、若しくはRAM104に記憶されていた『CM6〜8』パートと差替えられ、前記『CM6〜8』パートが表示部121に表示される。
【0056】
なお、前記『CM6〜8』パートには、CMサーバ222において、操作者分析結果に応じて、映像表示装置100の視聴者(操作者)に適したCM映像が選択される。
【0057】
例えば、図15に示すように、映像表示装置100の視聴者(操作者)が人物A(400a)であり、操作者分析処理により人物A(400a)の性別/年齢が『男性』/『40〜49歳』と推測された場合、CMサーバ222は、『CM6〜8』パートとして、それぞれ『CMセB』(セダンタイプB宣伝用のCM映像)、『CMスA』(スポーツカーA宣伝用のCM映像)、『CMワン』(ワンボックスカー宣伝用のCM映像)を選択する。また、前記視聴者(操作者)が人物B(400b)の場合には、『CMセC』(セダンタイプC宣伝用のCM映像)、『CMワン』(ワンボックスカー宣伝用のCM映像)、『CMコB』(コンパクトカーB宣伝用のCM映像)が、前記視聴者(操作者)が人物C(400c)の場合には、『CMスB』(スポーツカーB宣伝用のCM映像)、『CMコA』(コンパクトカーA宣伝用のCM映像)、『CMコC』(コンパクトカーC宣伝用のCM映像)が、前記視聴者(操作者)が人物D(400d)の場合には、『CMスC』(スポーツカーC宣伝用のCM映像)、『CMコB』(コンパクトカーB宣伝用のCM映像)、『CMコC』(コンパクトカーC宣伝用のCM映像)が、それぞれ選択される。映像表示装置100の視聴者(操作者)が複数いる場合には、性別及び年齢層を限定しないCM映像である、『CMワン』(ワンボックスカー宣伝用のCM映像)、『CMコC』(コンパクトカーC宣伝用のCM映像)、『CM企業』(企業イメージアップ用のCM映像)等を選択すれば良い。
【0058】
S103の処理において、前記デジタル放送番組の映像コンテンツが差替え可能ではないと確認された場合、若しくは、S101の操作者分析処理において有効な操作者分析結果を得られなかった場合(例えば、操作者分析処理に失敗した場合等)、主制御部101は、S102で放送局210から受信/選局した前記デジタル放送番組の映像コンテンツの各映像パート(本編パート及びCMパート)を、表示処理部122を介してそのまま表示部121に順次表示するようにする(S109)。
【0059】
以上の処理により、本実施例の映像表示装置100は、操作者分析処理で推測若しくは確認した操作者の性別及び年齢に応じて、映像表示装置100の視聴者(操作者)に好適な映像コンテンツを選択する処理及び前記選択した映像コンテンツを表示する処理を行うことが可能となる。
【実施例2】
【0060】
以下では、本発明の実施例2に関して説明する。なお、本実施例における構成及び効果等のうち、以下に説明の無い部分については、実施例1と同様であるものとする。このため、以下では、本実施例と実施例1との相違点を主に説明し、共通する点については重複を避けるため説明を省略する。
【0061】
本実施例におけるシステム構成例を図16に示す。図16の構成においては、映像表示装置100は、コンテンツサーバ223が蓄積するストリーミング番組の映像コンテンツを操作者分析処理の結果に応じて適宜選択取得し、映像表示装置100の操作者に適したコンテンツ構成として表示部121に表示することが可能である。図17に、操作者分析処理の結果に応じて映像コンテンツの選択及び表示を行う、本実施例の映像表示装置100及びコンテンツサーバ223の動作を説明するフローチャートを示す。
【0062】
映像表示装置100は、電源オン状態では、例えば、所定の時間間隔毎に操作者分析処理を行い、その分析結果をRAM104上に保持する(S201)。なお、本実施例においても、操作者分析処理に関しては前記実施例1と同様の処理を行うものとする。また、映像表示装置100の視聴者(操作者)が変更された場合、RAM104上に記憶されている操作者分析結果は適宜更新されるものとする。
【0063】
また、映像表示装置100の視聴者(操作者)がコンテンツサーバ223の映像蓄積部2102に蓄積されているストリーミング番組の視聴を行おうとする場合、前記視聴者(操作者)の操作指示に従い、主制御部101は、データ通信部141を介してコンテンツサーバ223にストリーミング番組一覧の送信要求を行う。通信I/F2101で前記ストリーミング番組一覧の送信要求を受信したコンテンツサーバ223は、前記要求に応じてストリーミング番組一覧を、通信I/F2101を介して、映像表示装置100に送信する(S302)。主制御部101は、データ通信部141を介して、コンテンツサーバ223から送信されたストリーミング番組一覧を取得する(S202)。
【0064】
S202で取得したストリーミング番組一覧は、表示部121に表示される。前記視聴者(操作者)は、表示部121に表示されたストリーミング番組一覧の中から視聴を希望するストリーミング番組を選択し、前記選択したストリーミング番組の再生を指示する(S203)。前記指示に従い、主制御部101は、RAM104に記憶されている操作者分析結果を、データ通信部141を介してコンテンツサーバ223に送信するとともに、前記選択したストリーミング番組の送信をコンテンツサーバ223に要求する(S204)。一方、コンテンツサーバ223においては、前記送信された操作者分析結果及び前記選択したストリーミング番組の送信要求を通信I/F2101で受信する(S304)。
【0065】
ここで、コンテンツサーバ223の映像蓄積部2102に蓄積されている各ストリーミング番組の映像コンテンツは、一つ若しくは複数の映像パートで構成され、また、その一部若しくは全ての映像パートが操作者分析処理の結果に応じて選択可能なように構成されているものとする。例えば、S203で選択されたストリーミング番組の映像コンテンツは、図18に示すように、五つの映像パートで構成され、『映像パート3』及び『映像パート5』が、操作者分析処理の結果に応じて、それぞれ三つの映像パートから選択可能なように構成されているものとする。
【0066】
ストリーミング番組の映像コンテンツを構成する各映像パートは、それぞれ独立したものであっても良いし、関連性を持ったものであっても良い。例えば、図18に示したストリーミング番組の映像コンテンツにおいては、『映像パート1』はスポンサー企業によるCM映像であり、『映像パート2〜5』は一篇のドラマを構成するものとする。
【0067】
S304で受信したストリーミング番組の送信要求に応じて、コンテンツサーバ223は、制御部2103の指示に基づき、前記選択されたストリーミング番組の映像コンテンツの各映像パートを、S304で受信した操作者分析結果に基づいて選択し(S305)、通信I/F2101を介して、映像表示装置100に対して送信する(S306)。なお、前記映像パートを選択する処理及び送信する処理は、前記選択されたストリーミング番組の映像コンテンツの全映像パートに対する処理が終了するまで繰り返される(S307)。
【0068】
例えば、図19に示すように、映像表示装置100の視聴者(操作者)が人物E(400e)であり、操作者分析処理により人物E(400e)の性別が『男性』と推測された場合、コンテンツサーバ223は、『共通パート1〜2』、『男性向パート3』、『共通パート4』及び『男性向パート5』の各映像パートを選択して、映像表示装置100に送信する。また、前記視聴者(操作者)が人物F(400f)の場合には、『共通パート1〜2』、『女性向パート3』、『共通パート4』及び『女性向パート5』の各映像パートが選択されて、送信される。映像表示装置100の視聴者(操作者)が男女混在で複数いる場合、若しくは映像表示装置100から操作者分析結果の送信が無かった場合には、コンテンツサーバ223は、性別を限定しない映像パートである『共通パート1〜5』を選択する。
【0069】
S306でコンテンツサーバ223から送信された各映像パートは、データ通信部141で受信され、ストレージ部150のコンテンツ一時記憶領域151、若しくはRAM104に記憶される(S206)。更に、主制御部101が、コンテンツ一時記憶領域151、若しくはRAM104に記憶されている前記ストリーミング番組の映像コンテンツを読み出し、必要に応じてデコード処理等を行い、表示部121に表示する(S208)。
【0070】
なお、S208におけるストリーミング番組の映像コンテンツの、表示部121への表示処理は、必ずしもS206におけるコンテンツサーバ223から送信された各映像パートのコンテンツ一時記憶領域151、若しくはRAM104への記憶処理を全て終えてから開始する必要はなく、適宜並行して行うようにしても良い。
【0071】
以上の処理により、本実施例の映像表示装置100及びコンテンツサーバ223は、操作者分析処理で推測若しくは確認した操作者の性別に応じて、映像表示装置100の視聴者(操作者)に好適な映像コンテンツの選択処理及び表示処理を可能とする。即ち、コンテンツサーバ223に蓄積された同一のストリーミング番組が選択された場合であっても、映像表示装置100において、男性は男性向けにコンテンツ構成をアレンジされたストリーミング番組を楽しむことが可能であり、女性は女性向けにコンテンツ構成をアレンジされたストリーミング番組を楽しむことが可能となる。
【実施例3】
【0072】
以下では、本発明の実施例3に関して説明する。なお、本実施例における構成及び効果等のうち、以下に説明の無い部分については、実施例2と同様であるものとする。このため、以下では、本実施例と実施例2との相違点を主に説明し、共通する点については重複を避けるため、説明を省略する。
【0073】
本実施例の映像表示装置100及びコンテンツサーバ223も、実施例2と同様に、図17に示したフローチャートに従って動作するものとする。但し、本実施例の映像表示装置100においては、図8に示したように、操作者分析処理を携帯情報端末300との通信により行うものとする。また、携帯情報端末300の図示を省略した内部メモリには、携帯情報端末300を所有する人物について、性別や年齢の他に例えば嗜好に関する情報も、個人情報として登録しておくことが可能であるものとする。なお、前記嗜好に関する情報は、例えば、携帯情報端末300を所有する人物が自動車を趣味とする場合、『自動車』等のキーワードを登録しておくようにすれば良い。
【0074】
S201の処理において、映像表示装置100は、所定の時間間隔毎に前述の操作者分析処理を行い、その分析結果をRAM104上に保持するようにする。なお、本実施例においては、前記分析結果(操作者分析結果)は、携帯情報端末300を所有する人物の性別及び嗜好に関する情報である。
【0075】
また、映像表示装置100の視聴者(操作者)がコンテンツサーバ223の映像蓄積部2102に蓄積されているストリーミング番組の視聴を行おうとする場合、前記視聴者(操作者)の操作指示に従い、主制御部101は、データ通信部141を介してコンテンツサーバ223にストリーミング番組一覧の送信要求を行う。この際、主制御部101は、前記嗜好に関する情報を併せて送信するようにする。前記ストリーミング番組一覧の送信要求及び前記嗜好に関する情報を受信したコンテンツサーバ223は、S302の処理において、前記要求に応じてストリーミング番組一覧を映像表示装置100に送信する。
【0076】
但し、本実施例のコンテンツサーバ223がS302の処理において送信するストリーミング番組一覧は、コンテンツサーバ223の映像蓄積部2102に記憶されている全ての映像コンテンツの一覧ではなく、前記受信した携帯情報端末300を所有する人物の嗜好に関する情報に基づいて選別された映像コンテンツの一覧となる。
【0077】
例えば、携帯情報端末300を所有する人物が自らの嗜好に関する情報として、『自動車』等のキーワードを、携帯情報端末300の図示を省略した内部メモリに登録していた場合、映像表示装置100から前記嗜好に関する情報を受信したコンテンツサーバ223は、自動車メーカ(前述のX社以外のメーカも含む)がスポンサーとなって製作された映像コンテンツや、その他の自動車を取り扱った映像コンテンツ等を、コンテンツサーバ223の映像蓄積部2102に記憶されている全ての映像コンテンツから選別して一覧を作成する。この結果、S203で表示部121に表示されるストリーミング番組一覧の映像コンテンツは、『映像パート1』に自動車メーカのCM映像を有するコンテンツ等となる。
【0078】
以下、実施例2と同様の処理が行われることにより、映像表示装置100の視聴者(操作者)は、操作者分析処理で確認した操作者の嗜好に関する情報に応じて選別された、前記嗜好に合わせた映像パートを有する映像コンテンツのみを、映像コンテンツ選択の際の選択肢とすることができるようになる。
【実施例4】
【0079】
以下では、本発明の実施例4に関して説明する。なお、本実施例における構成及び効果等のうち、以下に説明の無い部分については、実施例2と同様であるものとする。このため、以下では、本実施例と実施例2との相違点を主に説明し、共通する点については重複を避けるため、説明を省略する。
【0080】
本実施例におけるシステム構成例を図20に示す。本実施例の映像表示装置100においては、視聴者(操作者)がコンテンツサーバ223の映像蓄積部2102に蓄積されているストリーミング番組の視聴を行った際に、前記ストリーミング番組のファイル名や視聴回数を含む情報(以下、ストリーミング視聴情報と称す)を、図20に示したように、携帯情報端末300の図示を省略した内部メモリに記憶させるようにする。なお、前記ストリーミング視聴情報を記憶させる場所としては、前述の携帯情報端末300の図示を省略した内部メモリの他、ストレージ部150の個別情報記憶領域152であっても良い。
【0081】
また、本実施例の映像表示装置100は、操作者分析処理を、携帯情報端末300との通信により行うものとし、まず、操作者分析部133が、データ通信部141を介して、映像表示装置100の視聴者(操作者)が所有する携帯情報端末300に、前記ストリーミング視聴情報の送信を要求する。携帯情報端末300は、映像表示装置100から送信された前記要求に応じて、図示を省略した内部メモリに記憶されている前記ストリーミング視聴情報を映像表示装置100に送信する。操作者分析部133は、携帯情報端末300から送信された前記ストリーミング視聴情報を参照することにより、映像表示装置100の視聴者(操作者)のストリーミング番組の視聴状況(履歴)を把握する操作者分析処理を行う。
【0082】
本実施例の映像表示装置100及びコンテンツサーバ223も、図17に示したフローチャートと略同様の動作で、操作者分析処理の結果に応じて映像コンテンツを選択する処理及び表示する処理を行う。
【0083】
但し、S204における操作者分析結果の送信処理では、映像表示装置100の視聴者(操作者)の性別の推測/確認結果ではなく、前記ストリーミング視聴情報に係るデータを送信するようにする。即ち、操作者分析部133が、前記ストリーミング視聴情報の中から、S203で視聴者(操作者)が選択したストリーミング番組のファイル名を検索することにより、映像表示装置100の視聴者(操作者)が過去に同一のストリーミング番組を視聴したことがあるか否か、また、視聴したことがある場合にはその視聴回数を確認する。更に、前記確認結果を、データ通信部141を介してコンテンツサーバ223に、前記選択したストリーミング番組の送信要求とともに送信するようにする。
【0084】
また、コンテンツサーバ223では、前記ストリーミング番組の送信要求に応じて、前記選択されたストリーミング番組の映像コンテンツの各映像パートを、映像表示装置100から送信された前記確認結果に基づいて選択して送信する。本実施例では、例えば図21に示すように、前記視聴者(操作者)が前記選択したストリーミング番組を過去に一度も視聴したことが無い場合には、コンテンツサーバ223は、『映像パート3』及び『映像パート5』として、それぞれ『共通パート3』及び『共通パート5』を選択するようにする。また、前記選択したストリーミング番組の過去の視聴回数が1回の場合には『男性パート3』及び『男性パート5』を、過去の視聴回数が2回の場合には『女性パート3』及び『女性パート5』を選択するようにすれば良い。
【0085】
また、前記視聴者(操作者)が前記選択したストリーミング番組を過去に一度も視聴したことが無い場合には、コンテンツサーバ223は、『映像パート1〜3』のみを選択して『映像パート4〜5』を選択しないようにし、過去の視聴回数が1回の場合には、『映像パート1〜4』のみを選択して『映像パート5』を選択しないようにし、更に、過去の視聴回数が2回の場合には、『映像パート1〜5』の全ての映像パートを選択するように動作しても良い。
【0086】
以上の処理により、本実施例の映像表示装置100及びコンテンツサーバ223は、操作者分析処理で確認した操作者の過去のストリーミング番組視聴履歴に応じて、映像表示装置100の視聴者(操作者)に好適な映像コンテンツの選択処理及び表示処理を可能とする。即ち、コンテンツサーバ223に蓄積された同一のストリーミング番組が選択された場合であっても、過去の視聴回数に応じて、都度異なるコンテンツ構成にアレンジされた展開を楽しむことが可能となる。
【0087】
以上、本発明の実施形態の例を、実施例1〜実施例4を用いて説明した。なお、本発明の技術を実現する構成は前記実施例に限られるものではない。例えば、ある実施例の構成と別の実施例の構成とを組み合わせても良い。前記デジタル放送番組や前記映像コンテンツの表示を、上述の実施例のように、映像表示装置100の表示部121で行うだけでなく、表示処理部122の出力を、データ通信部141を介して携帯情報端末300に送信することにより、前記デジタル放送番組や前記映像コンテンツを携帯情報端末300の表示部に表示するようにしても良い。これらは全て本発明の範疇に属するものである。また、文中や図中に現れる数値やメッセージの文章等もあくまでも一例であり、異なるものを用いても本発明の効果を損なうことはない。
【0088】
また、前述した本発明の機能等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウエアで実現しても良い。また、マイクロプロセッサ等がそれぞれの機能等を実現するプログラムを解釈して実行することによりソフトウエアで実現しても良い。なお、前記プログラムは、予め映像表示装置100のROM103若しくはストレージ部150内のその他情報記憶領域154等に格納された状態であっても良いが、インターネット上のアプリケーションサーバ221からデータ通信部141を介して取得するものであっても良い。また、メモリカードに格納された前記プログラムを、USBインタフェース163を介して取得しても良い。
【0089】
また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えても良い。
【符号の説明】
【0090】
100:映像表示装置、100A:アンテナ、101:主制御部、102:システムバス、103:ROM、104:RAM、110:放送受信部、111:チューナ、112:分離部、113:映像デコーダ、114:音声デコーダ、115:情報デコーダ、121:表示部、122:表示処理部、123:スピーカ、124:音声処理部、130:操作者情報取得部、131:映像入力部、132:音声入力部、133:操作者分析部、141:データ通信部、150:ストレージ部、151:コンテンツ一時記憶領域、152:個別情報記憶領域、153:番組記録領域、154:その他情報憶記憶領域、160:外部インタフェース、161:映像インタフェース、162:音声インタフェース、163:USBインタフェース、170:操作部、171:操作キー、172:リモコン受信部、201:LAN、202:ルータ装置、203:WAN、210:放送局、221:アプリケーションサーバ、222:CMサーバ、223:コンテンツサーバ、224:操作者分析サーバ、300:携帯情報端末、400:視聴者(操作者)、2100:CMサーバ及びコンテンツサーバ、2101:通信I/F、2102:映像蓄積部、2103:制御部
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