特許第6116610号(P6116610)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エスコ・コーポレイションの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6116610
(24)【登録日】2017年3月31日
(45)【発行日】2017年4月19日
(54)【発明の名称】摩耗アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/28 20060101AFI20170410BHJP
   E02F 3/92 20060101ALI20170410BHJP
【FI】
   E02F9/28 A
   E02F3/92 A
【請求項の数】10
【外国語出願】
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2015-80821(P2015-80821)
(22)【出願日】2015年4月10日
(62)【分割の表示】特願2011-280774(P2011-280774)の分割
【原出願日】2007年3月28日
(65)【公開番号】特開2015-148142(P2015-148142A)
(43)【公開日】2015年8月20日
【審査請求日】2015年4月10日
(31)【優先権主張番号】60/787,268
(32)【優先日】2006年3月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591019254
【氏名又は名称】エスコ・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】ESCO CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100093089
【弁理士】
【氏名又は名称】佐久間 滋
(72)【発明者】
【氏名】カーペンター,クリストファー・エム
(72)【発明者】
【氏名】コンクリン,ドナルド・エム
(72)【発明者】
【氏名】モリス,レイ・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ビアーデン,ジェームズ・イー
(72)【発明者】
【氏名】デュランド,セベム・ディー
(72)【発明者】
【氏名】ラディウス,デューガス
【審査官】 大熊 靖夫
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第03196956(US,A)
【文献】 特開2002−180505(JP,A)
【文献】 米国特許第03197894(US,A)
【文献】 特開2000−309954(JP,A)
【文献】 米国特許第03117386(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
掘削装置に固定するための磨耗部材(12、212)であって、
前端部(28)と、
後端部(46)と、
上側面(58)と、
下側面(60)と、
前記掘削装置に固定されたノーズ(14、214)を受け入れるために前記後端部(79,290)に開口(81、281)するソケット(16、216)と
を備え、
前記ソケット(16、216)は、前端部分(48)と後端部分(79)と縦軸線(26)とを備え、
前記前端部分(48)は、後方の荷重に抵抗するために縦軸線(26)に対して概ね横方向の前面と、前記上側面(58)又は下側面(60)の何れか一方に沿って前記前端部分(48)の実質的に全幅を横切って伸びる第1の安定化面(52)と、前記第1の安定化面(52)に対向して向いている一対の第2の安定化面(54)とを含み、
前記第1の安定化面(52)及び前記第2の安定化面(54)は、各々、前記縦軸線(26)に対して約7度以下の角度で前記前面から後方に伸び、
前記一対の第2の安定化面(54)は、前記上側面(58)又は下側面(60)の何れか他方に沿って前記ソケット(16、216)の外方隅部の空間を減少するように相互に関連して横方向に傾斜され、
前記第1の安定化面(52)及び前記第2の安定化面(54)は、前記ノーズ(14、214)の相補的な面(22;24、24)に抗して押圧し、
前記後端部分(79)は、前記縦軸線(26)に対して前記前端部分(48)の前記一対の第2の安定化面(54)から後方に伸びる上面(66)と、前記縦軸線(26)に対して前記第1の安定化面(52)が伸びる角度よりも大きな角度で後方に伸びる下面(68)を有することを特徴とする磨耗部材。
【請求項2】
請求項1に記載の磨耗部材であって、前記第1の安定化面(52)は、前記磨耗部材(12、212)の前記下側面(60)に沿って概ね伸びていることを特徴とする磨耗部材
【請求項3】
請求項1又は2に記載の磨耗部材であって、前記第2の安定化面(54)は、概ね平面であることを特徴とする磨耗部材
【請求項4】
請求項1乃至3のうちのいずれか一つに記載の磨耗部材であって、前記磨耗部材(12、212)は、前記磨耗部材を前記ノーズ(14、214)に取り外し可能に固定するためのロック(17、217)を受け入れる開口(81、281)を含むことを特徴とする磨耗部材
【請求項5】
請求項1乃至4のうちのいずれか一つに記載の磨耗部材であって、前記後端部分(79)は、前記ノーズ(14、214)の相補的な面に抗して押圧する複数の後安定化面(70)を有し、
前記複数の後安定化面(70)は、前記縦軸線(26)に対して約7度以下の角度で後方に伸びることを特徴とする磨耗部材
【請求項6】
請求項5に記載の磨耗部材であって、前記複数の後安定化面(70)の二つの後安定化面(70)は、垂直荷重及び側方荷重の双方に耐えるために、互いに横方向に傾斜されていることを特徴とする磨耗部材
【請求項7】
請求項6に記載の磨耗部材であって、前記第2の安定化面(54)は、概ね下方に向いており、互いに横方向に傾斜された前記後安定化面(70)は、概ね上方に向いていることを特徴とする磨耗部材
【請求項8】
請求項4に記載の磨耗部材であって、
前記開口(81、281)は、ソケット(16、216)と連通し、
前記ロック(17、217)は、前記ロックが前記磨耗部材(12、212)を前記ノーズ(14、214)に固定することができる保持位置と前記ロックが前記磨耗部材を前記ノーズから解放することができる解放位置との間で動くために前記開口(81、281)内に固定され、
前記ロック(17、217)は、ソケット(16、216)の中への前記ノーズ(14、214)の受け入れに関係なく、前記保持位置及び前記解放位置において前記開口(81、281)に保持されることを特徴とする磨耗部材
【請求項9】
請求項1乃至8のうちのいずれか一つに記載の磨耗部材であって、
前記磨耗部材(12、212)は、前記ノーズ(14、214)の相補的な面(42)に抗して押圧するための、前記ソケット(16、216)の外側にある複数の肩部(72)を含み、
前記複数の肩部(72)の各々は、前記縦軸線(26)に対して約7度以下の角度で軸方向に伸びることを特徴とする磨耗部材
【請求項10】
請求項9に記載の磨耗部材であって、前記上側面(58)又は下側面(60)は所定の表面を含み、該所定の表面は、前記複数の肩部(72)と重なると共に、前記複数の肩部(72)によって抵抗された荷重を支持するために一方の肩部(72)から他方の肩部(72)まで延在する、ことを特徴とする磨耗部材
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掘削装置に摩耗部材を固定するための摩耗アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
摩耗部品は、通常、摩耗から装置を保護するために、および掘削作業を促進するために
掘削バケットまたはカッターヘッドなどの掘削装置に取り付けられる。摩耗部品は掘削歯
、シュラウド等を含むことがある。この種の摩耗部品は典型的に、ベース、摩耗部材、お
よびベースに摩耗部材を取り外し可能に保持するためのロックを含む。
【0003】
掘削歯に関して、ベースは摩耗部材を支持するための前方に突出したノーズを含む。ベ
ースは、掘削刃の一体部分として形成されることができ、あるいは、溶接または機械的取
付けによって掘削刃に固定される一つ以上のアダプターとして形成されることができる。
摩耗部材は、ノーズの上に嵌合されるポイントである。ポイントは地面に貫入し地面を粉
砕するために前面掘削刃の方に狭くなる。組み合わされたノーズおよびポイントは、ロッ
クがノーズに対してポイントを取り外し可能に保持するようにその中へ受け入れられる開
口を協働して画定する。
【0004】
通常、これらの種類の摩耗部品は苛酷な条件および重荷重にさらされる。したがって、
摩耗部材はある期間にわたってすり減って、取り替えられることを必要とする。この種の
摩耗部材の強度、安定性、耐久性、貫入性、安全性、および/又は取替え容易性を高めよ
うとして多くの設計が様々な成功度で開発されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、高められた安定性、強度、耐久性、貫入性、安全性、および取替え容易性を
得るために掘削装置に摩耗部材を固定するための摩耗アセンブリの改良に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの態様によれば、ノーズ及びソケットは、それぞれオフセットされた上安
定化面及び下安定化面を備える。上安定化面及び下安定化面は、従来の歯と比較して、高
強度、優れた貫入性、改善された掘削機への物質の流れを提供する安定した流線形の設計
を提供する。
【0007】
本発明の他の態様によれば、ノーズ及びソケットの前及び後安定化面は、垂直な構成部
品を有する磨耗部材の荷重(本明細書では垂直荷重と呼ばれる)及び側方の構成部品を有
する磨耗部材の荷重(本明細書では側方荷重と呼ばれる)に耐えるために、それぞれ、傾
斜されている。さらに、シフトする荷重は、より大きな安定性及び磨耗の減少のためにノ
ーズとソケット間の相対的運動が少ないそのような傾斜した面によってよりよく耐えられ
ることができる。一つの好適な構成では、ノーズ及びソケットは、V字状の後安定化面と
逆V字状の前安定化面とを有する。
【0008】
本発明の他の一つの態様では、磨耗部材の本体と一体に形成された安定化肩部は、ノー
ズの相補的な支持部に抗して押圧して、アセンブリの安定性及び強度を高める。肩部は、
磨耗部材にかかった垂直荷重に耐える高安定形成部を形成するためにノーズの縦軸線に対
して実質的に平行である。磨耗部材の本体から後方に突出する耳部とは異なり、肩部は、
追加的な強度のために磨耗部材の本体によって後退されている。また、肩部の使用は、耳
部よりも少ない金属を必要とする。
【0009】
本発明の他の態様では、ノーズ及びソケットは、それぞれ第2の増加した面形状、より
好ましくは、後端部の第3の増加面形状に変化する前端部の第1の面形状を含む。一つの
好適な態様では、ノーズ及びソケットの前端部は、それぞれ、六角形に変化し順に後端部
の八角形に変化する三角形として概ね形成されている。そのような形状が変化する形状の
使用は、高い強度特性及び面の安定性を維持する間良好な貫入のための細長い磨耗部材の
使用を可能とする。
【0010】
本発明の他の態様では、ノーズの本体及びソケットの相補的な主要部分は、それぞれ、
上部分及び下部分を有する。上部分及び下部分のそれぞれは、中央面と、対応する中央面
に傾斜して外方に伸びる一対の側面とを有する。所望の安定、強度及び細い外形を達成す
るために、上部分及び下部分は、上中央面が後方に拡張する幅を有し、下中央面が後方に
狭くなる幅を有するように非対称である。
【0011】
本発明の他の態様では、ノーズ及びソケットの前端部は、それぞれ、上隅部の側方の突
出を最小にするために上方向に内方に傾斜された側壁で形成されている。そのような前端
部の傾斜した側壁の使用は、良好な地面への貫入のためにアセンブリの外形を小さくする
。上隅部を内方に傾斜させることによって、破損(例えば、ソケットの中を通る穴の形成
部)のリスクが減少され、従って、磨耗部材の使用期間を長くする。側壁に沿って傾斜し
た安定化面の使用は、その同一の面によって垂直荷重及び側方荷重の双方が耐えられるの
で磨耗をさらに軽減する。
【0012】
一つの好適実施態様では、ノーズ及びソケットは、それぞれ、概ね三角形状の前安定化
端部を含む。一つの態様では、三角形状の安定化端部は、概ね水平な下面及び逆V字状の
上面によって形成されている。上述のように、この構成は、貫入を高め、破損のリスクを
最小限にすることによって磨耗部材の使用期間を増加し、同一の面で側方荷重及び垂直荷
重の双方に耐える。
【0013】
本発明のさらに別の態様では、ノーズは、上カバー壁及び下カバー壁を含み、強度及び
貫入性の妥協として共通の楔形状を有する。しかしながら、従来の構成とは対照的に、所
望の安定化を提供が持続される間、上壁は、高い貫入性のために前端部を通じて下壁の方
へ収束し続ける。
【0014】
本発明の他の一つの態様では、ロックは、単一の一体コンポーネントとして出荷及び保
管の間、磨耗部材に一体に固定されている。ロックは、穴内へのノーズの挿入に関係なく
、ロックの開口内に維持され、その結果、出荷コストを軽減し、保管の必要性を軽減し、
在庫業務を少なくする。
【0015】
本発明の他の態様では、ロックは、挿入中のロックの落下や紛失のリスクを軽減するた
めに、保持位置と解放位置との双方において磨耗部材のロックの開口に取り外し可能に固
定されることができる。このようなアセンブリは、独立した構成要素を少なくし、容易な
取り付け方法を伴う。
【0016】
本発明のさらに別の態様では、ロック及び磨耗部材は、ねじ部材に依存しない容易な可
動システムによって、出荷中、保管中、取り付け中及び使用中において単一の一体コンポ
ーネントとして維持されることができる。この配置は、改善された不可欠なマネージメン
ト及びロックの紛失がない磨耗部材の容易な挿入を可能にする。
【0017】
本発明の他の態様では、ロックは、容易な使用及び安定性のために概ね縦方向に伸びる
軸線を中心に回転される。保持位置では、ロックは、ノーズの側壁に画定された穴内に嵌
合する。それは、従来の貫通穴を避け、ノーズの高い強度を提供する。さらに、ロックの
側面は、ロックのヒンジ又はラッチ部分を有しない、しっかりと安定したロック装置を形
成する。さらに、ロックは、使用容易性及び高い安全性のためにハンマーを使用しないで
使用できる。
【0018】
本発明の他の態様では、ロックは、保持位置と解放位置間のロックの枢動だけでなく、
保持位置及び/又は解放位置での固定を許容するシフト移動を可能にするために、ピボッ
ト支持部及び付勢部材で形成されている。本発明の一つの好適態様では、ロック本体部は
、少なくとも一つの梃子スロットを画定し、それによって梃子ツールは、容易な挿入及び
取り外しのためにロックをシフト及び回転させるためにロックとしっかりと係合できる。
【0019】
本発明の他の態様では、ロックは、ロック位置からロックを解放するのに使用される主
要位置形成部を含むラッチ形成部を具備する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は、掘削装置(図示せず)に摩耗部材12を取り外し可能に取り付けるための摩
耗アセンブリ10に関する。この応用例では、摩耗部材12は掘削バケットのリップに取
り付けられる掘削歯のためのポイントによって説明される。しかし、この摩耗部材は他の
種類の摩耗部品(例えば、シュラウド)の形式にすることができ、または他の掘削装置(
例えば、浚渫機のカッターヘッド)に取り付けられることもできる。そのうえ、前方の、
後方の、上の、下の、水平の、垂直の、などの相対語は、図1のアッセンブリの方位に関
して便宜上使用されるものであり、したがって、他の方向づけも可能である。
【0021】
1つの実施形態(図1乃至図32)では、摩耗部材すなわちポイント12は、ノーズ1
4に嵌合するように構成される。ノーズは、バケット(図示せず)あるいは他の装置に固
定されるベース15の前側部分である。ベース15の後取付部分19は、多くの一般的な
方法でバケットに固定されることができる。図示の実施例では、ベース15は、バケット
のリップまで伸び、バケットのリップに溶接された一対の後方脚部21(図1乃至3)を
含む。それにもかかわらず、ベースは、リップの部分として成型された、あるいはウイス
ラータイプのロックなどによってバケットリップに機械的に固定された一つの脚部だけを
含むことができる。ベースは、溶接または固定装置によってリップに固定される場合、ベ
ースは、通常、アダプターと称される。また、ベースは、複数の互いに連結されたアダプ
ターから成ることもできる。摩耗部材12は、ロック17によってノーズ14に取り外し
可能に固定される。
【0022】
ノーズ14は、本体18及び前端部20を有する(図3乃至図11)。前端部20は、
好ましくは、水平下面22と、逆V字状を全体的に画定する上方かつ外方に向いた一対の
傾斜面24とを有する概ね三角形状である。下面及び上面22、24は、ノーズの縦軸線
26に実質的に平行な前方安定化表面である。用語「実質的に平行な」とは、平行な表面
、ならびに製造目的のために小さな角度(例えば、約1°から約7°)で軸26から後方
に末広に発散する表面を含むことが意図される。小さな末広な発散は、ノーズからの摩耗
部材の取り外しを容易にすることができる。1つの好ましい実施形態では、各面22、2
4は、僅かに約5°で、および最も好ましくは約2°から約3°で軸26に対して後方に
末広に発散する。
【0023】
通常、掘削作業中に刃は、地面中で前方及び上方に押しつけられる。その結果、掘削刃
に通常荷重がかかる主要な方向は、後方及び下方である。ノーズ14の前面27は、ソケ
ット16の前面29と接し、主として後方の荷重に抵抗する。上安定化表面24は、軸線
26と実質的に平行であり、摩耗部材12の前端部に下方にかかった垂直荷重に対して安
定した抵抗を提供する。また、地面の凹凸、岩盤及び他の障害物のために、刃は、変化す
る荷重や側方荷重を受けやすい。上安定化表面24は傾斜されており、下方の垂直荷重と
側方荷重の双方に抵抗する。ノーズ14上の摩耗部材12の変化を小さくするために、垂
直荷重と側方荷重との間で変化する荷重は同じ上面24によって抵抗されるのがより好ま
しく、それによって、構成要素の摩耗を小さくする。下面22と比較して、双方の傾斜し
た上面24によって提供された大きな表面領域は、予期される大きな下方荷重に抵抗する
有益を提供する。
【0024】
通常、垂直荷重は、側方荷重よりも大きいので、上面24は、垂直よりも水平である方
が好ましく、すなわち、下面22に対して0度と45度との間の角度である方が好ましく
、もっとも好ましいのは、約40度の角度θである(図9)。それにもかかわらず、好ま
しい角度外の傾度は、特にライトデューティ作動あるいは重い側方荷重が発生することが
ある環境では可能である。下面22は、上方の垂直荷重に抵抗するために提供される。
【0025】
また、(ノーズの他の部品に沿った)三角形状の前端部は、摩耗部材12がノーズに正
確に取り付けられることを確実にする。すなわち、摩耗部材は、ノーズに間違った方法で
取り付けられることができない。さらに、摩耗部材は、リバーシブルな取り付けになって
いないため、ノーズ及びソケットは、付与された応用に対して形状を最適にするように形
成されることができる。例えば、ノーズは、大きな貫通に適した外形、摩耗部材の摩耗率
を下げる形状、及び所望の掘削作動で予期される特別な一揃いの荷重や摩耗パターンに対
して効率の良い構造に形成されることができる。
【0026】
摩耗部材の取り付けを安定にする成果で、ノーズの前端部とソケットを、矩形形状の安
定化表面と噛み合う平行六面体に形成することが知られている。時々、摩耗部材は、摩耗
部材を破損又は摩耗させるかもしれない高い圧力が隅部においてノーズにかかるので細く
でき、その結果、どちらの場合もビット部分28が摩損する前に摩耗部材を取り替えるこ
とを必要とする。通常、下方の荷重は、上方の荷重よりも大きく、バケット内への土物質
の流れと一致するので、そのような改善は、摩耗部材の頂部に沿って通常発生する。ノー
ズ14の上方に細くなった三角形状の前安定化端部に関して、上面24は、前安定化端部
の上方前端部を中心位置にシフトするために外側方向に下方に傾斜されている(図4、図
5及び図9)。これは、その側方端部の側面を小さくし、また、一般的な歯と比べてソケ
ット及びノーズの上側方端部の摩耗及びひずみを減少する。その結果、摩耗部材及びノー
ズの使用期間が増加される。さらに、ノーズ14の三角形状の前端部20は、地面の中へ
のよりよい圧入のために小さい形状を画定する。上方隅部において傾斜した面の使用は、
より大きな表面領域がバケット内へ土物質を運ぶのに役に立つように摩耗部材を形成する
ことを許容する。
【0027】
前安定化端部20は、上面及び下面22、24によって形成された三角形状である方が
好ましいが、上方前隅部の側方の突出を減少するのに、傾斜した側面を有する他の形状が
用いられることができる。このような構造で、傾斜した側壁は、概ね台形形状を画定する
ことができる。他の例として、上方隅部は、上方隅部を中心へ向けて移動するために面取
りをすることができる。側壁及び/又は上壁を除くように、あるいは側壁及び上壁をつな
ぐように面取りされる。他の例では、平面が好ましいが、傾斜した面が、例えば、概ね半
球形状の前端部を画定するために曲げられることができる。
【0028】
さらに、三角形状の前端部20あるいは傾斜した側壁を有する他の形状の前端部は、他
の周知の形状に関連して用いられることができる。単に例として、このような前端部は、
米国特許第5709043号のノーズに開示された安定化前端部の代わりに安定化前端部
として用いられることができる。さらに、前端部は、荷重及び摩耗が摩耗部材の頂面と対
照的に底面に沿って存在するのが予期される掘削作動の間は逆にすることができる。
【0029】
ノーズ14は、さらに、上壁31及び下壁33によって一部分が画定されている(図3
及び図10)。上壁及び下壁31、33は、前スラスト面27の方へ収束し、強度の妥協
及び圧入能力を提供するために共通の楔形状を形成する。しかしながら、前安定化面で形
成された共通のノーズとは違って、上壁31の中央部分34は、細い外形及び犠牲的な安
定がない高められた圧入のために、下壁33の方へ前端部20を通ってスラスト面27に
対して収束し続ける。この前端部20を通じた上壁31の連続した先細り及び付随するノ
ーズの細さは、傾斜した安定化面24の使用のために安定化支持を提供することができる
【0030】
上述したように、上壁31及び下壁33は、後方向に軸線26から離れて発散するよう
に傾斜されている。支障を減少すると共に、バケットへの土物質の流れを高めるために、
上壁31は、下壁33よりも軸線26に対してより浅く傾斜している。さらに、ノーズ1
4は、強度及び支持のための拡大した面を有する大きい大きさの後端部の高い圧入及び安
定化のために、小面22、24を有する比較的小さい大きさの前端部20から後方に変化
する(図3乃至図11)。図示の実施態様では、ノーズは、概ね三角形状の前端部から六
面体に変化し、その後端部において八面体に変化する。
【0031】
好適な構造では、強度、安定化及び細い形状のために、ノーズ14は、(中央の小面3
4が前端部20の有意な幅を維持するか否かに依存する)前端部の三つ又は四つの小面か
ら本体18の六つの小面に変化する。本体18は、好ましくは、強い形状を提供するため
に、上中央面34、一対の傾斜した側面36、下中央面38及び傾斜した側面40を備え
る。中央面34、38の使用は、アッセンブリの端から端までの深さを減少し、よりよい
圧入のためにより細長い突出を提供する。バケットへの土物質の流れを容易にするために
、上中央面34は、後方に伸びる幅を有し横方向に水平である方が好ましい。また、下中
央面38は、概ね横方向に水平であるが、後方に狭くなる幅を有する方が好ましい。これ
は、特に、上面31と比較して下面33のより大きな傾斜の利益をもたらす。平らな小面
34、36、38及び40が好ましいが、曲がった小面も使用することができる。それに
もかかわらず、ノーズがいくつかの小面を有する比較的小さな大きさの前端部から拡大し
た小面を有する大きな大きさの後端部に変化する他の形状及び配置が可能である。
【0032】
下側面40は、後安定化面(図5図7乃至図9)を画定するために軸線26に対して
実質的に平行である方が好ましい。前安定化面24と比較して、後安定化面40は、垂直
荷重及び側方荷重の双方に抵抗するために側方に傾斜されている。後安定化面40の傾斜
は、垂直荷重に基づく摩耗部材の安定化と、十分な強度を有するアッセンブリの提供との
間のバランスで選択される。従って、側面40は、中央面38に対して105度から18
0度の間の角度θで傾斜されるのが好ましく、128度の角度で傾斜されるのがより好ま
しい(図11)。それにもかかわらず、安定化面40は、特にライトデューティ作動ある
いは重い側方荷重が発生することがある環境では、好適な角度外で傾斜されることができ
る。中央面38の後方への狭さは、安定化面40の後方への拡大を増大し、特にノーズ1
4の後部における荷重に抵抗するためのより大きな面領域を提供する。
【0033】
好適な実施態様では、本体25は、その後端部41において八面構造に変化する(図4
図5図7及び図8)。図示の例では、ノーズ14は、さらに、よりよい圧入のために
ノーズの形状を減少するため及び側方荷重に抵抗する追加的な支持を提供するための一対
の対向して垂直に配置された面43を含む。各々が(ロックに関連する表面すなわち隆起
部及び溝の表面を除く)前の段階よりも多くの面を有する三つの段階によって変化するノ
ーズ及びソケットの使用は、改善された動作及び圧入のための有利な強度及び細さの組み
合わせを提供する。好適な実施態様では、最初の前段階は4つの面を含み、前安定化端部
の後方への中間段階は6つの面を含み、後段階は(所望であればそれはロックの前方へ伸
びることができるけれども)ロックの後方へ8つの面を画定する。代替的に、面34が前
端部20を通じて伸びていない場合には、最初の段階は、3つの面を有する。どちらの場
合でも、前端部20は、概ね三角形状であると考えられる。
【0034】
ベース15は、下方の荷重に耐える摩耗部材12の追加的な安定化のために、ノーズ1
4と隣接する支持部42を含む(図4乃至図9)。好適な構成では、支持部42は、軸線
26に対して実質的に平行であり、垂直荷重及び側方荷重の双方に抵抗するために横方向
に傾斜することができるけれども概ね水平方向に向いている。一つの支持部42は、(面
36、40の交差点の上あるいは該交差点のすぐ上でもよいが)面36、40の交差点の
すぐ下にあるノーズ14の各側面に位置づけられる。好適な構成では、上安定化面42は
、下安定化面40から横方向(外側方向)にずれている(オフセットされている)。ベー
ス15の下及び上安定化面40、42の関係を並置したこのオフセットは、上面36が面
、例えばミラー下面40を安定にするように設計されている場合よりも細長い歯のシステ
ムの使用を可能にする。支持部42は、上方の荷重に対する安定化を提供するので、上面
36は、軸線26に実質的に平行な安定化面を画定しないで、軸線方向及び横方向の双方
向に傾斜されている。この構成に関し、側面36は、さらに上方に延びるのを避けると共
に、バケットへの土物質の流れを妨げるのを避ける。それにもかかわらず、面36を、支
持部42を有してまたは支持部42を有せずに安定化面として形成することができ、ある
いは、安定化面の他の配置を使用することができる。さらには、支持部42は垂直の荷重
だけに抵抗するように構成されているのが好ましいので、所望であれば、一側面上の単一
の支持部を提供することができる。
【0035】
磨耗部材12は、前掘削縁部44を有するビット28と、後方に開口したソケット16
を有する取付端部46とを含む(図1乃至図3及び図12乃至図17)。ノーズとソケッ
トの違いがあるけれども、ソケット16は、ノーズ14を嵌合的に受け入れるように形成
されている方が好ましい。従って、ソケット16は、安定化下面52と一対の安定化上面
54を有する概ね三角形状の安定化前端部48を含む方が好ましい(図14)。安定化面
52、54は、軸線26に対して実質的に平行である。ノーズ14と同様に、ソケット1
6は、上側面58と下側面60とによって画定された大きな主要部分56の方へ変化する
。上側面58は、ノーズ14の面34、36に対応する上面64及び側面66を含む。同
様に、下側面60は、ノーズ14の面38、40に対応する下面68及び側面70を含む
。側面70は、特定の荷重のもとで側面40に対して耐えるために縦軸線26に実質的に
平行である。また、側面71は、側面43に対して耐えるために提供されている。
【0036】
取付端部46は、下面60の後端部を超えて後端部上に懸かる上面58のオフセット部
分74によって形成された肩部72をさらに含む(図1、2、2及び14乃至17)。肩
部72は、軸線26に対して実質的に平行であり、支持部72に抗して耐えるために概ね
水平に向いている。肩部72は、周知の肩持ち梁のような耳部のように後方に伸びるとい
うよりはむしろ上面58と一体である。それから、この配置は、肩持ち梁のような耳部と
比較すると、より大きな支持を有する肩部72を提供すると共に、より少ない金属の使用
を必要とする。それにもかかわらず、支持部42に抗して耐える耳部を提供することがで
きる。
【0037】
ノーズのあらゆる部分は、時々磨耗部材からの荷重に耐えるかもしれないが、安定化面
22、24、40、42、52、54、70、72は、磨耗部材にかかった垂直及び側方
の荷重に抵抗するための主要な面であることを目的とする。垂直成分を有する荷重が磨耗
部材12の掘削縁部44に沿ってかかった場合、磨耗部材は、ノーズから離れて前方に回
転するように推進される。例えば、下方の荷重L1が掘削縁部44の上部にかかったとき
図1)、磨耗部材12は、ノーズ14の前方に回転するように推進され、ソケット16
の前安定化面54がノーズ14の前端部にある安定化面24に抗して耐える。また、磨耗
部材12の下面60の後端部79は、ノーズ14の下面33に抗して上方に上げられ、ソ
ケット16の後安定化面70は、ノーズ14の安定化面40に抗して耐える。
【0038】
安定化面40、70の係合は、ロックへの少ない依存を有する一般的な収束面の使用と
比較して、ポイントに対してよりしっかりとした支持を提供する。例えば、安定化面40
、70を有しないで上壁及び下壁を収束することによって画定されたノーズ及びソケット
を持つ歯に荷重L1がかかった場合には、ノーズから離れて磨耗部材を回転する推進は、ノ
ーズ及びソケットの後端部にある収束壁の接面によって部分的に抵抗される。これらの収
束壁は、縦軸線に軸方向に傾斜されるので、これらの相互の接面は前方にポイントを推進
し、それは、ロックによって抵抗されなければならない。従って、そのような周知の構成
では、ポイントをノーズに固定するために大きなロックが必要とされる。次には、より大
きなロックはノーズおよびポイントにより大きな開口を必要とし、したがってアセンブリ
の強度全体を低下させる。本発明では、(安定化面24、54に関連して)安定化面40
、70は、磨耗部材12の前方への推進を最小にするために縦軸線26に対して実質的に
平行である。その結果、磨耗部材は、ノーズにしっかりと支持され、アッセンブリの強度
及び安定性を増加し、磨耗を減少し、小さなロックの使用を可能とする。
【0039】
安定化面22、42、52、72は、上向きの垂直荷重に対して本質的に同じように作
用する。上方荷重L2(図1)は、ソケット16の前安定化面52にノーズ14の前端部
の安定化面22に抗して推進させる。また、ノーズ14上の磨耗部材12の上方への回転
は、磨耗部材12及びノーズ14の後端部にある支持部42に抗して耐える肩部72によ
って抵抗される。これらの安定化面22、42、52、72は、荷重の大部分が後方及び
下方にあることになっているので、安定化面40、70よりも小さい面にすることができ
る。
【0040】
上述のように、図示の実施態様では、安定化面24、40、54、70は、横方向に傾
斜されている。これらの角度がついた安定化面は、対称である方が好ましいが、非対称な
配置が可能である。安定化面24、40、54、70の横方向の傾斜は、それらがL3(
図1)などの側方の荷重に抵抗することを可能にする。例えば、側方の荷重L3の応用は
、磨耗部材12をノーズ14対して横方向に傾斜させる。側方の荷重L3がかかった状態
では、前安定化面54は、内側に向けて横方向に押され、ノーズ14の前安定化面24に
抗して推進する。ソケット16の向き合っている側壁の面70の後部分79は、内側に向
けて押され,対応する面40に抗して推進する。向き合っている安定化面24、54、4
0、70は、反対方向の側方荷重に対して同様に作用する。
【0041】
同じ面が、垂直荷重及び側方荷重の双方に抵抗することは利点が有る。一般的に、荷重
は、バケットあるいは他の掘削機が地中で押し進められたときに方向を変えるのに適用さ
れる。横方向に傾斜した面に関し、荷重がシフトされても、例えば、垂直荷重から側方荷
重に変えられても、支持係合が同じ面間で継続する。この配置では、ポイントの移動及び
構成要素の磨耗を小さくすることができる。荷重の大部分が後方及び下方にあることにな
っており、この方向での水平な安定化面の使用が、深さが小さいアッセンブリの設計を可
能にするので、安定化面22、42、52、72は、好適実施態様では傾斜されていない
【0042】
安定化面22、24、40、42、52、54、70、72は、水平である方が好まし
いが、異なる形状にすることができる。例えば、安定化面は、大まかな凸面あるいは凹面
曲線で形成されることができる。さらに、後安定化面40、70は、概ね、ノーズ及びソ
ケットの後端部にあるいはその近傍に配置されている場合が最も効果的である。従って、
図示の実施態様では、安定化面40、70の前部分は、先端に向かって先細になる。勿論
、前部分は、他の細長い形状あるいは非収束形状にすることができるし、あるいは完全に
削除することができる。さらに、支持は、全ての又は或る安定化面の一部分だけに発生す
ることができる。
【0043】
ある構成では、ロック17は、磨耗部材12に画定された貫通穴83と、ノーズ14の
一方側に画定されたポケットあるいは穴83とで形状された開口内に嵌合する(図1及び
図2)。ロック17は、ロック17が磨耗部材12をノーズ14に保持する保持位置(図
1、2、30)と、磨耗部材12がノーズ14に取り付けられるまたはノーズ14から取
り除かれる解放位置(図31、32)との間で移動可能である。
【0044】
貫通穴81は、側面66(図1、2及び図12乃至図16)を貫通するのが好ましいが
、磨耗部材の他の部分に形成されることができる。貫通穴81は、二つの端壁85、87
と、前壁89と、後壁91とを有する概ね矩形の形状を有しているが、他の形状にするこ
ともできる。一方の端壁85は、円球根形状のピボット部材93を画定する(図16)。
円球根93は、円球根の磨耗リスクを軽減するために、ノーズ14の方へ内側に向いてい
るのが好ましい。円球根93は、磨耗部材に対して縦方向に概ね伸びる軸線を画定し、使
用中において荷重が最小限に抑えられるように構成されている。反対側の端壁87は、概
ね端壁85の方へ伸びる突出形状の止め部95を画定する。後壁91は、ロックに対する
大きな支承面を提供するために、及び、ロックが一方側のみを固定するせいで磨耗部材1
2がベース15に傾く傾向を減少するために支承モーメントを内方に移動するために、ソ
ケット16の中に伸びる拡張部分91aを有する方が好ましい。ノーズ14は、後壁91
の内方拡張部の存在に対応する凹部94を含む。
【0045】
ロック17(図18乃至図22)は、幅が狭い端部103、幅が広い端部105、前面
107及び後面109を有するが、他の形状も可能である。幅が狭い端部103は、ピボ
ット部材113として形成されており、ピボット部材113は、ロックが保持位置と解放
位置との間で枢軸回転することができるように端壁85の円球根93と協働する弧状凹部
を画定するのが好ましい。ピボット部材93、113は、円球根がロック17に形成され
、凹部が磨耗部材に形成されるように反対にすることができるし、あるいは、枢軸を画定
する、異なった構成にすることができる。幅が広い端部105は、端壁87と協働してロ
ック17を保持位置及び解放位置に保持するためのラッチ形成部を含む。
【0046】
さらに、ピボット部材93が端壁87上に形成され、ラッチ形成部115が端壁85と
係合するようになっているが、これらは、図示のように、取付中又は取り外し中において
隣接する磨耗アッセンブリに対する障害を最小限にするのが好ましい。
【0047】
図示の実施態様では、ロック17は、互いに接着されたあるいは別の方法で互いに固定
された、本体110、弾性部材112及びシールド部114で構成されている。本体11
0は、端壁87と止め部95とに係合するラッチ形成部115を画定する。シールド部1
14は、円球根93と係合するために弾性部材112上に重なる。弾性部材112は、弾
性的圧縮性を有するロック17を提供する。
【0048】
ノーズ14の穴83は、集合的に概ねL形状であり、前壁133及び後壁135を有す
るベース壁129、131によって画定されているのが好ましい(図4、6、7及び8)
。穴83は、ノーズ14を貫通していないので、より大きなノーズの強度を保持する。ベ
ース壁129は、過大な差込を防止するためにロック17がそれに抗して当てることがで
きる台を提供する。ベース131は、保持位置に回転されたときにロック17の弧状の通
路をならうように曲げられている方が好ましい。
【0049】
保持位置と解放位置との間のロックの枢動のためにピボット部材113が円球根93に
抗して押圧するように、ロック17が貫通穴81内に嵌合する(図23乃至32)。磨耗
部材12を固定するために、ロック17は円球根93を中心にして回転され、穴83内に
完全に嵌合する。好適な実施態様では、ツールTが、ロックを保持位置に移動するのに使
用される。すなわち、ツールTは、円球根93のスロット132(図12及び図13)内
に配置されて、ロック17を保持位置に動かすのに使用される(図23乃至図25)。ツ
ールは、弾性部材112の圧縮で、止め部95と隣接する端壁87を通り越して指状部1
16を押すことができる。この位置で、指状部116は、ソケット16内の面66と対向
し、保持位置から離れる方向へのロック17の移動を防止する。その結果、端壁87は、
ロック17に対しての歯止めとして機能する。歯止めとして機能する別個の構造が使用さ
れることができるが、必要ではない。ロック17は二つの離間した指状部116を有する
のが好ましいが、単一の指状部116を使用することができる。凹部134は、ツールT
の所望の動きに対応するために磨耗部材12の外面125に提供されるのが好ましい。し
かしながら、他の動かす構造を使用することができる。
【0050】
保持位置では、ロック17の前面107は、穴83の前壁133に向き合っており、
ロック17の後面108は、貫通穴81の後壁91に向き合っている。このように、磨耗
部材12は、ベース15にしっかりと固定される。図示の実施態様では、ラッチ形成部1
15は、アッセンブリからロックが外れるのを防止するために後側の面66に当たる指状
部116を有し、(ロック17は、好ましくは、端壁87に対して締め付けられていない
が)弾性部材112は、ロック17の挿入後に面66の背後に指状部材116を偏らせる
。この位置において、ロック17の外側面123は、概ね、磨耗部材12の外側面125
と一直線状を成すか、あるいは磨耗部材12の外側面125に対して僅かにくぼんでいる
図30)。このように、ロックは、磨耗から部分的に保護され、そして、バケット内へ
の土物質の流れに対して邪魔にならないように形成されている。
【0051】
ロック17は、幅が広い端部105に沿った凹部120をさらに含む。ノッチ120(
切り欠き)は、止め部95を受け入れて、その解放位置でロック17を保持し(図23
32、32)、弾性部材112は、この位置でロックを取り外し可能に保持する。突出部
120aは、ロック17が貫通穴81から出るのを防止するために凹部120の遠位端で
外方に伸びる方が好ましい。好適な構成では、ロック17は、磨耗部材12の貫通穴81
から取り除かれる必要が無い。ロック17は、製造時において(解放位置で)磨耗部材1
2に取り付けられ、顧客に出荷される(図30a)。顧客は、使用のために必要とされる
まで磨耗部材にロックを取り付けておく。くぼみ130は、組み合わされた磨耗部材とロ
ックの取り付け中にその解放位置でロック17の通路に対応するために、ノーズ14に提
供されている方が好ましい(図4及び図7)。また、逃げ部130aは、ポイントの取り
付け中において円球根93の通路を許容するように提供される方が好ましい。その後、ロ
ックは、その保持位置まで回転され、磨耗部材21をベース15に固定する(図30)。
この配置は、出荷及び保管コストを減少し、出荷中又は現場の取り付け場所でのロックの
紛失を実質的になくし、そして、取り付けプロセスを容易にする。それにもかかわらず、
ロック17は、所望であれば、出荷中、保管中、返還中、取り付け中及び/又は取り除き
中に、磨耗部材12から完全に取り除かれることができる。
【0052】
上述したように、ロック17は、保持位置に配置され、磨耗部材12をベース15に固
定する。ロック17は、ベース15なしに解放位置で磨耗部材12と組み合わされて出荷
及び/又は保管されるのが好ましい。ロック17は、保持位置又は所望であれば後方位置
で保管及び/又は出荷するように構成されることができる。ロック17は、ノーズ14が
ない時に貫通穴81を通してソケット16の中に落ちるのを防止する隣接部(アバットメ
ント)128を含む方が好ましい。
【0053】
ロック17は、ロック17をアッセンブリから取り除くのを援助するためのノッチ12
2、124、126を更に含む(図18及び図22)。特に、ツールTは、保持位置から
解放位置までロック17を枢動するに必要なのでノッチ122、124、126(図26
乃至図29)に係合するのに使用される。例えば、ロック17を取り外す場合、ツールは
、始めにノッチ126(図26)に配置され、そして、弾性部材112(図27)の偏り
に抗してロック17を円球根93の方に偏らせ、そして、指状部116が端壁87を通り
越して回転して貫通穴81(図28)の外側に位置するように、ロック17を外方に回転
させる、てこの支点のように、止め部95を用いて動かされる。それから、ツールTは、
ノッチ124及びノッチ122内に連続的に配置され、ロック17を開放位置に回転する
。この連続するノッチは、より優れたてこの作用及び使い易さのためである。
【0054】
一つの構成では、ロック17の前及び後面107、109は、ポケット83の対向する
前及び後壁133、135に概ね平行である。このように、しっかりとした係合は、ロッ
クとポケットとの間で保持される。それにもかかわらず、代替的な構成では、ロック17
の面107及び109は、内側面149の方に収束し、ポケット83の同様な収束壁13
3、135と係合する。このように、壁が完全に配置されるまで係合しないので、ロック
は、ポケット83から容易に取り付けたり取り除かれたりすることができる。
【0055】
代替的な実施態様では、磨耗アッセンブリ210は、リッパー機械用の歯として示され
ている(図33乃至図37)。磨耗アッセンブリは、ポイント形状の磨耗部材212と、
リッパーアームに固定されるようになっているベース215と、磨耗部材212をベース
215に固定するためのロック217とを含む。ベース215は、磨耗部材212のソケ
ット216の中に受け入れられるノーズ214を含む。ノーズ214及びソケット216
の形状は、磨耗アッセンブリ10に関して上述されたノーズ14及びソケット16とほぼ
同じである。それにもかかわらず、それらは、図示のようにロック装置に関連した構成の
削除や側面43、71の削除などの変形をすることができる。また、それらは、種々の面
の大きさの変更に対応することができる。ノーズ214及びソケット216は、それぞれ
、六面構造の中で後方に変化する、概ね三角形状の前端部220を含む。図示の例では、
ノーズ及びソケットは、(所望であれば可能であるが)磨耗アッセンブリ10の場合のよ
うに八面構造の中で後で変化しない。
【0056】
アッセンブリ210では、ロック217は、参照により本明細書に組み込まれている米
国特許第7、174、661号で説明されるような楔230およびスプール231を含む
。楔230は、円錐形状で、螺旋状溝234の形態のねじ構造を有する(図34及び図3
7)。スプール231は、一対のアーム236とアームと相互に連結された本体238と
を含む。本体238は、楔230を収容するトラフ240を画定する。トラフ240は、
溝234内に収容するための離間配置された螺旋状突起部242を含む。このように、楔
230はスプール231に螺合され、楔をレンチあるいは他のツールで回転させることに
よりアッセンブリの中に入れられる。
【0057】
穴283は、ノーズ214の中央区分を通って水平に伸び、ロック217を受け入れる
図33)が、垂直にあるいは斜めに延びることができる。磨耗部材212は、ノーズ2
14がソケット216内に完全に収容されたときに(図33乃至図37)、穴283と一
直線に配置する一対の貫通穴281を画定する。貫通穴281及び穴283は、ロック2
17を収容するための開口285を集合的に画定する。楔230が穴283の前壁292
に抗して押圧する間、アーム236は、貫通穴281の後端部290に抗して接する。ア
ーム236は、それぞれ、使用中にロック217の不注意による取り外しを防ぐために、
磨耗部材212に画定されたレリーフ296内に配置されるリップ294を含む方が好ま
しい(図37)。代替的に、(アームを有しない)スプールが前壁292と係合し、楔が
後端部290と係合するようにロック17を反対にすることができる。
【0058】
使用中、貫通穴281が概ね穴283を一直線に配置されて開口285を収束的に画定
するように、磨耗部材212はノーズ214上に配置される。アーム236が貫通穴28
1の後端部290に抗して接し、楔230がトラフ240の中にゆるく収容された状態で
ロック217は開口285の中に配置される。楔230は回転されると、ロックが磨耗部
材212をベース215にしっかりと固定するまで螺旋状溝234内への突起部242の
受け入れが楔を開口285の中にさらに引き込む。
【0059】
本発明の好ましい実施例を上文中に論じた。特許請求の範囲に定義された本発明の精神及び広範な特徴から逸脱することなく、様々な他の実施例並びに多くの変更を実施できる。
[形態1] 掘削装置に固定するための摩耗部材であって、
前端部と、
後端部と、
前記掘削装置に固定されたベースを受け入れるために前記後端部に開口する、縦軸線を有するソケットと、
前記後端部の近傍にある安定化面とを備え、
前記各安定化面は、前記縦軸線に対して実質的に平行に軸方向に伸びて前記ベースの相補的な面に抗して押圧し、
第1の安定化面は概ね下方に向いており、第2の安定下面は概ね上方に向いており、該第1の安定化面と該第2の安定化面は、互いに外側方向にオフセットされていることを特徴とする磨耗部材。
[形態2] 前記ソケットの外側に配置された複数の第1の安定化面と、前記ソケット内に配置された第2の安定化面とを含むことを特徴とする形態1に記載の磨耗部材。
[形態3] 前記第1の安定化面は、互いに横方向に傾斜されていることを特徴とする形態2に記載の磨耗部材。
[形態4] 前記第2の安定化面は、概ね互いに平行であることを特徴とする形態3に記載の磨耗部材。
[形態5] 前記第2の安定化面の一つは、前記磨耗部材の各側面に沿って配置されていることを特徴とする形態4に記載の磨耗部材。
[形態6] 前記磨耗部材を前記ベースに取り外し可能に固定するためのロックを受け入れる開口を更に含むことを特徴とする形態5に記載の磨耗部材。
[形態7] 掘削装置に固定するための摩耗部材であって、
前端部と、
後端部と、
前記掘削装置に固定されたノーズを受け入れるために前記後端部に開口するソケットとを備え、
前記ソケットは、前端部分と後端部分と縦軸線とを備え、
前記前端部分及び後端部分は、それぞれ、前記縦軸線に対して実質的に平行に軸方向に伸びて前記ノーズの相補的な面に抗して押圧する複数の安定化面を含み、
前端部分及び後端部分のそれぞれの二つの前記安定化面は、互いに横方向に傾斜されていることを特徴とする磨耗部材。
[形態8] 前記前端部分の前記安定化面は、前記後端部分の前記安定化面と対向する方向に概ね向いていることを特徴とする形態7に記載の磨耗部材。
[形態9] 前記磨耗部材を前記ノーズに取り外し可能に固定するためのロックを受け入れる開口を更に含むことを特徴とする形態7に記載の磨耗部材。
[形態10] 掘削装置に固定するための摩耗部材であって、
前端部と、
後端部と、
前記掘削装置に固定されたノーズを受け入れるために前記後端部に開口するソケットとを備え、
前記ソケットは、上壁、下壁及び側壁によって画定されており、
前記後端部は、前記各側壁に沿った肩部を画定するオフセット部分を有し、前記上壁は、前記下壁と比べて異なる後方拡張部を有することを特徴とする磨耗部材。
[形態11] 前記肩部は、前記上壁が互いの肩部間に伸びた状態で概ね下方に向いており、前記下壁と比べてさらに後方に向いていることを特徴とする形態10に記載の磨耗部材。
[形態12] 前記ソケットは、縦軸線を有し、前記肩部は、前記縦軸線に対して実質的に平行に軸方向に伸びることを特徴とする形態11に記載の磨耗部材。
[形態13] 前記ソケットは、前記縦軸線に対して実質的に平行に軸方向に伸び、前記肩部と対向する方向に概ね向いている安定化面を含むことを特徴とする形態12に記載の磨耗部材。
[形態14] 前記磨耗部材は、前記磨耗部材を前記ノーズに取り外し可能に固定するためのロックを受け入れる開口を含むことを特徴とする形態13に記載の磨耗部材。
[形態15] 掘削装置に固定するための摩耗部材であって、
前端部と、
後端部と、
前記掘削装置に固定されたノーズを受け入れるために前記後端部に開口するソケットとを備え、
前記ソケットは、前端部分と後端部分と縦軸線とを備え、
前記前端部分は、概ね、前記縦軸線に対して横断する三角形状であることを特徴とする磨耗部材。
[形態16] 前記ソケットの前記三角形状の前端部分は、前記縦軸線に対して実質的に平行に軸方向に伸びる安定化面によって画定されていることを特徴とする形態15に記載の磨耗部材。
[形態17] 前記ソケットは、概ね三角形状から前記縦軸線に対して横断する概ね六角形状に変化することを特徴とする形態15に記載の磨耗部材。
[形態18] 前記ソケットは、概ね六角形状から前記縦軸線に対して横断する概ね八角形状に変化することを特徴とする形態17に記載の磨耗部材。
[形態19] 前記ソケットの後端部分は、前記縦軸線に対して実質的に平行に伸びる複数の安定化面を含むことを特徴とする形態15に記載の磨耗部材。
[形態20] 前記ソケットの前端部分は、概ね水平な下面と、逆V字状の一対の上面とによって画定されていることを特徴とする形態15に記載の磨耗部材。
[形態21] 前記磨耗部材は、前記磨耗部材を前記ノーズに取り外し可能に固定するためのロックを受け入れる開口を含むことを特徴とする形態15に記載の磨耗部材。
[形態22] 掘削装置に固定するための摩耗部材であって、
前端部と、
後端部と、
上面と、
下面と、
前記掘削装置に固定されたノーズを受け入れるために前記後端部に開口するソケットとを備え、
前記ソケットは、前端部分と後端部分と縦軸線とを備え、
前記前端部分は、前記上面又は下面の一方に沿って前記前端部分の幅を横切って実質的に伸びる第1の面と、前記第1の面に概ね対向する方向に向いている一対の第2の面とを含み、
前記上面又は下面の他方に沿って前記ソケットの外方隅部の空間を減少するために前記第2の面は相互に関連して傾斜されていることを特徴とする磨耗部材。
[形態23] 前記第1の面と前記第2の面は、それぞれ、前記縦軸線に対して実質的に平行に軸方向に伸びていることを特徴とする形態22に記載の磨耗部材。
[形態24] 前記第1の面は、前記磨耗部材の前記下面に沿って概ね伸びていることを特徴とする形態23に記載の磨耗部材。
[形態25] 前記第2の面は、概ね平面であることを特徴とする形態24に記載の磨耗部材。
[形態26] 前記磨耗部材は、前記磨耗部材を前記ノーズに取り外し可能に固定するためのロックを受け入れる開口を含むことを特徴とする形態24に記載の磨耗部材。
[形態27] 掘削装置に固定するための摩耗部材であって、
前端部と、
後端部と、
前記掘削装置に固定されたノーズを受け入れるために前記後端部に開口するソケットと、
前記ソケットと連通する貫通穴と、
ロックとを備え、
前記ロックは、該ロックが前記磨耗部材を前記ノーズに固定することができる保持位置と該ロックが前記ノーズから解放されることができる解放位置との間で動くために前記貫通穴に一体的に連結されており、
前記ソケットの中への前記ノーズの受け入れに関係なく、前記保持位置及び前記解放位置のそれぞれにおいて前記ロックを取り外し可能に保持するために、前記ロック及び前記貫通穴は協働的に構成されていることを特徴とする磨耗部材。
[形態28] 前記ロックは、枢軸を中心とした枢動のために前記貫通穴に固定されていることを特徴とする形態27に記載の磨耗部材。
[形態29] 前記枢軸は、概ね軸方向に伸びていることを特徴とする形態28に記載の磨耗部材。
[形態30] 前記ロックは、前記保持位置と前記解放位置との間の動きに関してねじ調整がないことを特徴とする形態27に記載の磨耗部材。
[形態31] 掘削装置に固定するための摩耗部材であって、
地面に貫入するための幅が狭い前縁部を画定する前端部と、
後端部と、
前記掘削装置に固定されたノーズを受け入れて掘削歯を画定するために前記後端部に開口する、上面と下面と側面とによって画定されたソケットと、
前記ソケットと連通する貫通穴と、
ロックとを備え、
前記ロックは、該ロックが前記磨耗部材を前記ノーズに固定することができる保持位置と該ロックが前記ノーズから解放されることができる解放位置との間で枢動するために前記貫通穴に受け入れられており、
枢軸は、概ね軸方向に伸びていることを特徴とする磨耗部材。
[形態32] 掘削装置に固定するための摩耗部材であって、
前端部と、
後端部と、
前記掘削装置に固定されたノーズを受け入れるために前記後端部に開口する、上面と下面と前面と側面とによって画定されたソケットとを備え、
前記ソケットは、縦軸線と、対向する方向に概ね向いている安定化面を有する前端部分とを備え、
各安定化面は、前記縦軸線に対して実質的に平行に軸方向に伸び、前記上面は、前記前端部を通じて前記下面の方へ収束することを特徴とする磨耗部材。
[形態33] 前記磨耗部材を前記ノーズに取り外し可能に固定するためのロックを受け入れる開口を更に含むことを特徴とする形態32に記載の磨耗部材。
[形態34] 掘削装置に固定するための摩耗部材であって、
前端部と、
後端部と、
前記掘削装置に固定されたノーズを受け入れるために前記後端部に開口するソケットとを備え、
前記ソケットは、上面及び下面を有する主要部分を含み、
前記上面及び前記下面は、それぞれ、中央面と二つの対向する側面とを含み、
前記二つの対向する側面は、それぞれ、対応する中央面に対して傾斜しており、
上中央面は、後方に拡張する幅を有し、下中央面は、後方に狭くなる幅を有することを特徴とする磨耗部材。
[形態35] 前記磨耗部材を前記ノーズに取り外し可能に固定するためのロックを受け入れる開口を更に含むことを特徴とする形態34に記載の磨耗部材。
[形態36] 掘削装置に固定するための摩耗部材であって、
前端部と、
後端部と、
前記掘削装置に固定されたノーズを受け入れるために前記後端部に開口するソケットとを備え、
前記ソケットは、前安定化端部と主要部分を含み、
前記主要部分は、六角形断面を概ね画定する前方部分と、八角形断面を概ね画定する後方部分とを有することを特徴とする磨耗部材。
[形態37] 前記磨耗部材を前記ノーズに取り外し可能に固定するためのロックを受け入れる開口を更に含むことを特徴とする形態36に記載の磨耗部材。
[形態38] 掘削装置に固定するための摩耗アセンブリであって、
前記掘削装置に固定されたベースと、
磨耗部材とを備え、
前記磨耗部材は、
前端部と、
後端部と、
前記掘削装置に固定されたベースを受け入れるために前記後端部に開口する、縦軸線を有するソケットと、
前記後端部の近傍にある安定化面とを有し、
前記各安定化面は、前記縦軸線に対して実質的に平行に軸方向に伸びて前記ベースの相補的な面に抗して押圧し、
第1の安定化面は概ね下方に向いており、第2の安定下面は概ね上方に向いており、該第1の安定化面と該第2の安定化面は、互いに外側方向にオフセットされており、
前記磨耗アセンブリは更に
前記磨耗部材を前記ベースに取り外し可能に固定するためのロックを備えることを特徴とする摩耗アセンブリ。
[形態39] 磨耗部材を前記掘削装置に固定されたベースに取り付けるためのロックであって、
前記磨耗部材が前記ベースに固定される保持位置にある前記ロックを固定するための第1のラッチ形成部と、前記磨耗部材が前記ベースから解放されることができる解放位置にある前記ロックを固定するための第2のラッチ形成部とを有する第1の端部と、
前記保持位置と前記解放位置との間の前記ロックの枢動のために前記磨耗部材上に形成された対応するピボット部材と協働するピボット部材を画定する第2の端部とを備えていることを特徴とするロック。
[形態40] 前記第1の端部と前記第2の端部との間で伸びる前壁及び後壁を更に含み、
前記前壁は、ベース壁に対向するようになっており、前記後壁は、磨耗部材の壁と対向するようになっており、前記ロックが前記保持位置にあるときに前記ベースから前記磨耗部材が解放されるのを防止することを特徴とする形態40に記載のロック。
[形態41] 掘削磨耗アセンブリを出荷する方法であって、
ロックを提供することと、
掘削装置に固定されたノーズを受け入れるようになっているソケットと、前記ロックを受け入れるための前記ソケットと連通する貫通穴とを有する磨耗部材を提供することと、
前記ノーズが前記ソケットに挿入された状態で前記ロックが取り外し可能に前記開口に保持されるように前記貫通穴に前記ロックを挿入することと、
前記ロックが前記貫通穴に保持された状態の前記磨耗部材を出荷することとを備えていることを特徴とする方法。
【図面の簡単な説明】
【0060】
図1図1は、本発明にかかる摩耗アッセンブリの斜視図である。
図2図2は、摩耗アッセンブリの側面図である。
図3図3は、縦軸線に沿って垂直に切り取られた摩耗アッセンブリの断面図である。
図4図4は、摩耗アッセンブリのベースの上方斜視図である。
図5図5は、ベースのノーズの下方斜視図である。
図6図6は、ノーズの上面図である。
図7図7は、ベースの側面図である。
図8図8は、ノーズの側面図である。
図9図9は、ベースの前面図である。
図10図10は、図9の切断線10−10で切り取ったベースの断面図である。
図11図11は、図8の切断線11−11で切り取ったベースの断面図である。
図12図12は、摩耗アッセンブリの摩耗部材の斜視図である。
図13図13は、図12の円C内の摩耗部材の部分の拡大図である。
図14図14は、摩耗部材の背面図である。
図15図15は、摩耗部材の側面図である。
図16図16は、図14の切断線16−16で切り取った斜視図である。
図17図17は、図14の切断線17−17で切り取った斜視図である。
図18図18は、摩耗アッセンブリ用ロックの斜視図である。
図19図19は、摩耗アッセンブリ用ロックの斜視図である。
図20図20は、ロックの前面図である。
図21図21は、ロックの側面図である。
図22図22は、図21の切断線22−22で切り取った断面図である。
図23図23は、動かす工具で摩耗アッセンブリの中にロックを段階的に挿入することを示す横断面図である。
図24図24は、動かす工具で摩耗アッセンブリの中にロックを段階的に挿入することを示す横断面図である。
図25図25は、動かす工具で摩耗アッセンブリの中にロックを段階的に挿入することを示す横断面図である。
図26図26は、動かす工具で摩耗アッセンブリからロックを段階的に取り外すことを示す横断面図である。
図27図27は、動かす工具で摩耗アッセンブリからロックを段階的に取り外すことを示す横断面図である。
図28図28は、動かす工具で摩耗アッセンブリからロックを段階的に取り外すことを示す横断面図である。
図29図29は、動かす工具で摩耗アッセンブリからロックを段階的に取り外すことを示す横断面図である。
図30図30は、摩耗アッセンブリの中に保持位置にあるロックを有する摩耗アッセンブリの拡大横断面図である。
図30a図30aは、保持位置にあるロックと結合した摩耗アッセンブリの拡大横断面図である。
図31図31は、取り外し位置にあるロックを有する摩耗部材の斜視図である。
図32図32は、取り外し位置にあるロックの拡大横断面図である。
図33図33は、本発明にかかる摩耗アッセンブリの第2実施態様の斜視図である。
図34図34は、第2実施態様の分解斜視図である。
図35図35は、第2実施態様のノーズの側面図である。
図36図36は、第2実施態様の摩耗部材の背面図である。
図37図37は、縦軸線に沿って垂直に切り取られた部分断面図である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図30a
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37