特許第6116867号(P6116867)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社カネカの特許一覧

<>
  • 特許6116867-有機EL発光システム 図000002
  • 特許6116867-有機EL発光システム 図000003
  • 特許6116867-有機EL発光システム 図000004
  • 特許6116867-有機EL発光システム 図000005
  • 特許6116867-有機EL発光システム 図000006
  • 特許6116867-有機EL発光システム 図000007
  • 特許6116867-有機EL発光システム 図000008
  • 特許6116867-有機EL発光システム 図000009
  • 特許6116867-有機EL発光システム 図000010
  • 特許6116867-有機EL発光システム 図000011
  • 特許6116867-有機EL発光システム 図000012
  • 特許6116867-有機EL発光システム 図000013
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6116867
(24)【登録日】2017年3月31日
(45)【発行日】2017年4月19日
(54)【発明の名称】有機EL発光システム
(51)【国際特許分類】
   H01L 51/50 20060101AFI20170410BHJP
   H05B 33/26 20060101ALI20170410BHJP
   H05B 33/06 20060101ALI20170410BHJP
   H05B 33/12 20060101ALI20170410BHJP
【FI】
   H05B33/14 A
   H05B33/26 Z
   H05B33/06
   H05B33/12 B
【請求項の数】8
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2012-254524(P2012-254524)
(22)【出願日】2012年11月20日
(65)【公開番号】特開2014-103268(P2014-103268A)
(43)【公開日】2014年6月5日
【審査請求日】2015年9月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000941
【氏名又は名称】株式会社カネカ
(74)【代理人】
【識別番号】100100480
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 隆
(72)【発明者】
【氏名】濱田 幸信
【審査官】 濱野 隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−329313(JP,A)
【文献】 特開2007−005243(JP,A)
【文献】 特表2007−511046(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/069204(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0094394(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0101870(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0111211(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 51/50
H05B 33/06
H05B 33/12
H05B 33/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の有機ELパネルと、外部と電気的に接続可能な給電部材を有した有機EL発光システムであって、
前記複数の有機ELパネルは、前記給電部材によって、面状の広がりをもって配置されるものであって、基材上に、少なくとも第1電極層と、第2電極層と、前記両電極層に挟まれた有機発光層とを有しており、
前記給電部材に接触させることによって複数の有機ELパネルが電気的に直列に接続された直列接続群を複数有し、
面状の広がりをもって配置された複数の有機ELパネルを全体的に発光可能であり、
前記給電部材は、第1桟部を有し、
前記第1桟部は、複数の有機ELパネルを取り付ける部位であって、かつ、前記有機ELパネル間を接続する給電配線を複数内蔵していることを特徴とする有機EL発光システム。
【請求項2】
複数の有機ELパネルと、外部と電気的に接続可能な給電部材を有した有機EL発光システムであって、
前記複数の有機ELパネルは、前記給電部材によって、面状の広がりをもって配置されるものであって、基材上に、少なくとも第1電極層と、第2電極層と、前記両電極層に挟まれた有機発光層とを有しており、
前記給電部材は、特定の二つの有機ELパネルの間に他の一又は複数の有機ELパネルを挟んだ状態で、前記特定の有機ELパネル間を電気的に直列接続する橋渡し導電部を有し、
当該橋渡し導電部によって複数の有機ELパネルが電気的に直列に接続された直列接続群を複数有し、
面状の広がりをもって配置された複数の有機ELパネルを全体的に発光可能であり、
前記給電部材は、第1桟部を有し、
前記第1桟部は、複数の有機ELパネルを取り付ける部位であって、かつ、前記有機ELパネル間を接続する給電配線を複数内蔵していることを特徴とする有機EL発光システム。
【請求項3】
隣接する有機ELパネルは、互いに異なる給電配線に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機EL発光システム。
【請求項4】
給電部材は、複数の第1桟部と、当該第1桟部と交差する第2桟部を有し、
前記第1桟部は、複数の有機ELパネルを取り付ける部位であって、かつ、給電配線を複数内蔵しており、
前記第2桟部は、互いに隣接する第1桟部間を物理的に接続するものであって、かつ、当該隣接する第1桟部の給電配線間を電気的に直列接続する迂回配線を備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の有機EL発光システム。
【請求項5】
前記給電部材は、特定の二つの有機ELパネルの間に他の一又は複数の有機ELパネルを挟んだ状態で、前記特定の有機ELパネル間を電気的に直列接続する橋渡し導電部を有し、
前記給電配線は、前記橋渡し導電部の一部を構成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の有機EL発光システム。
【請求項6】
点灯時に発光色が異なる2種類以上の有機ELパネルを有し、
前記直列接続群のうち、少なくとも1つの直列接続群は、同一種類の有機ELパネルで構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の有機EL発光システム。
【請求項7】
前記給電部材は、複数の第1桟部と、当該第1桟部と交差する第2桟部を有し、
前記有機ELパネルは、平面充填となるように給電部材上に敷設されており、
有機ELパネル間の接触部位は、第1桟部又は第2桟部上に位置することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の有機EL発光システム。
【請求項8】
給電部材は、複数の第1桟部と、当該第1桟部と交差する第2桟部を有し、
第1桟部及び第2桟部は、格子状に組み合わされて前記有機ELパネルと相似形状の開口を形成しており、
当該開口に有機ELパネルは嵌挿されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の有機EL発光システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機EL(Electro Luminescence)パネルを敷き詰めて形成される有機EL発光システムに関するものである。また、本発明は、当該有機EL発光システムを構成する給電部材に関連するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、白熱灯や蛍光灯に代わる照明装置として有機ELパネルが注目され、多くの研究がなされている。
【0003】
ここで、有機ELパネルは、有機EL装置に封止構造やケーシングを施したものである。また、有機EL装置は、ガラス基板等の基材に、有機EL素子を積層し、この有機EL素子に給電するための給電構造を形成したものである。
また、有機EL素子は、一方又は双方が透光性を有する2つの電極を対向させ、この電極の間に有機化合物からなる発光層を積層したものである。有機EL装置は、電気的に励起された電子と正孔との再結合のエネルギーによって発光する。
詳説すると、有機EL素子は、有機EL素子の電極間に複数の層が積層した構造を有しており、一方の電極側から順に正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層からなる積層構造をとっている。そして、正孔は、一方の電極から正孔注入層、正孔輸送層を経由して発光層に至り、電子は、他方の電極から電子注入層、電子輸送層を経由して発光層に至り、発光層内で正孔と電子が再結合する。すなわち、有機EL素子は、発光層の材料を適宜選択することにより、種々の波長の光を発光することができ、所望の発光色を選択することができる。
【0004】
照明装置に使用される有機ELパネルは、白色の光源として使用される場合が多い。このとき、1つの発光層のみで、白色光源を取り出すのは困難であり、従来から、光の三原色である赤(Red)、青(Blue)、緑(Green)の3色の発光層を組み合わせて、白色光源として使用している(例えば、特許文献1)。
つまり、照明に使用される有機電界発光素子(有機EL装置)は、複数の発光層を積層した構造を有しており、それぞれの発光層で電子と正孔を再結合させることで、光を加色していき、白色の光を取り出す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−253722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、大型照明に有機ELパネルを用いる場合、1枚の有機ELパネルではその面内に電圧の分布が生じやすく、発光むらが生じやすい。そのため、複数の有機ELパネルを電気的に接続して、1つの発光平面を形成する場合がある。
従来、青色系の発光層は、他の色の発光層に比べて劣化しやすく、寿命が短いことが知られており、実質的な有機ELパネルの寿命は、青色系の発光色の寿命となることが多い。そのため、大型照明に有機ELパネルを用いる場合、他の発光色を呈する発光層の寿命が残っているにもかかわらず、照明として機能しないため、その都度、発光不能となった有機ELパネルを交換する必要があった。
また、近年の照明装置は、単純な点灯と消灯の切り替えだけではなく、発光色の明るさを調整する調光機能が求められることが多い。ところが、特許文献1の有機電界発光素子(有機ELパネル)を大型照明として用い、調光機能を付加させると、発光むらが生じやすい。すなわち、それぞれの電流値を高い精度で調整が必要であり、コストが高くなるという問題がある。
【0007】
そこで、本発明者は、従来のようにそれぞれの有機ELパネル単体から白色光を取り出すのではなく、発光色の異なる複数種類の有機ELパネルを面状に広がりをもって敷設し、1つの有機ELパネルから発せられる光と、当該有機ELパネルに隣接するそれぞれの有機ELパネルから発せられる光と、の重なりを利用して、合成色である白色の発光色を取り出すことを考えた。また、同色の発光色を有する有機ELパネル間をそれぞれ電気的に直列接続することによって、例えば、複数の有機ELパネルの内、寿命が短いとされる青色の発光色を有した有機ELパネルのみを交換することが可能となり、それぞれの有機ELパネルの寿命を最大限に生かせると考えた。また、この構造を採用することによって、直列接続された有機ELパネル間の電流値等を調整することによって調光機能を付加できると考えた。
ところが、この構造の場合、有機ELパネルの種類の分だけ、それぞれ独立した配線構造が必要となり、配線構造が煩雑となる。そのため、誤配線が生じる可能性が高くなるという新たな問題が生じていた。
【0008】
そこで、本発明は、誤配線を防止可能な有機EL発光システムを提供することを課題とするものである。本発明は、安価に調光機能を付加可能な有機EL発光システムを提供することに関連する。また、当該有機EL発光システムを構成するに当たって、誤配線を防止可能な給電部材を提供するに関連する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、複数の有機ELパネルと、外部と電気的に接続可能な給電部材を有した有機EL発光システムであって、前記複数の有機ELパネルは、前記給電部材によって、面状の広がりをもって配置されるものであって、基材上に、少なくとも第1電極層と、第2電極層と、前記両電極層に挟まれた有機発光層とを有しており、前記給電部材に接触させることによって複数の有機ELパネルが電気的に直列に接続された直列接続群を複数有し、面状の広がりをもって配置された複数の有機ELパネルを全体的に発光可能であり、前記給電部材は、第1桟部を有し、前記第1桟部は、複数の有機ELパネルを取り付ける部位であって、かつ、前記有機ELパネル間を接続する給電配線を複数内蔵していることを特徴とする有機EL発光システムである。
請求項2に記載の発明は、複数の有機ELパネルと、外部と電気的に接続可能な給電部材を有した有機EL発光システムであって、前記複数の有機ELパネルは、前記給電部材によって、面状の広がりをもって配置されるものであって、基材上に、少なくとも第1電極層と、第2電極層と、前記両電極層に挟まれた有機発光層とを有しており、前記給電部材は、特定の二つの有機ELパネルの間に他の一又は複数の有機ELパネルを挟んだ状態で、前記特定の有機ELパネル間を電気的に直列接続する橋渡し導電部を有し、当該橋渡し導電部によって複数の有機ELパネルが電気的に直列に接続された直列接続群を複数有し、面状の広がりをもって配置された複数の有機ELパネルを全体的に発光可能であり、前記給電部材は、第1桟部を有し、前記第1桟部は、複数の有機ELパネルを取り付ける部位であって、かつ、前記有機ELパネル間を接続する給電配線を複数内蔵していることを特徴とする有機EL発光システムである。
上記した発明は、複数の有機ELパネルと、外部と電気的に接続可能な給電部材を有した有機EL発光システムであって、前記複数の有機ELパネルは、面状の広がりをもって配置されるものであって、基材上に、少なくとも第1電極層と、第2電極層と、前記両電極層に挟まれた有機発光層とを有しており、前記給電部材は、特定の二つの有機ELパネルの間に他の一又は複数の有機ELパネルを挟んだ状態で、前記特定の有機ELパネル間を電気的に直列接続する橋渡し導電部を有し、当該橋渡し導電部によって複数の有機ELパネルが電気的に直列に接続された直列接続群を複数有し、面状の広がりをもって配置された複数の有機ELパネルを全体的に発光可能である有機EL発光システムに関連する。
【0010】
ここでいう「他の一又は複数の有機ELパネルを挟んだ状態」とは、必ずしも有機ELパネル全体が挟まれている必要はなく、一又は複数の有機ELパネルのそれぞれの一部分が挟まれていればよい。
【0011】
上記した発明の構成によれば、当該橋渡し導電部によって複数の有機ELパネルが電気的に直列に接続された直列接続群を複数有している。言い換えると、直列接続群を構成する有機ELパネルは、全て同電流となっており、均等に光る。そのため、直列接続群間の相対的な電流量を変更させることによって、調光機能を付加させることが可能である。また、例えば、それぞれの直列接続群を異なる発光色を呈する有機ELパネルで構成することによって、発光色が混ざり合って、白色光に見せることが可能である。さらに、例えば、それぞれの直列接続群を電気的に並列に接続することによって、各直列接続群を構成する有機ELパネルごとに、交換が可能であり、各直列接続群を構成する有機ELパネルの寿命を最大限に延ばすことができる。
上記した発明の構成によれば、1つの給電部材に有機ELパネルを取り付けて、直列接続群に属する有機ELパネルをそれぞれ接続するので、部品点数が少なく、配線構造が複雑になりにくい。そのため、誤配線が生じにくい。
請求項3に記載の発明は、隣接する有機ELパネルは、互いに異なる給電配線に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機EL発光システムである。
請求項4に記載の発明は、給電部材は、複数の第1桟部と、当該第1桟部と交差する第2桟部を有し、前記第1桟部は、複数の有機ELパネルを取り付ける部位であって、かつ、給電配線を複数内蔵しており、前記第2桟部は、互いに隣接する第1桟部間を物理的に接続するものであって、かつ、当該隣接する第1桟部の給電配線間を電気的に直列接続する迂回配線を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の有機EL発光システムである。
請求項5に記載の発明は、前記給電部材は、特定の二つの有機ELパネルの間に他の一又は複数の有機ELパネルを挟んだ状態で、前記特定の有機ELパネル間を電気的に直列接続する橋渡し導電部を有し、前記給電配線は、前記橋渡し導電部の一部を構成することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の有機EL発光システムである。
【0012】
請求項に記載の発明は、点灯時に発光色が異なる2種類以上の有機ELパネルを有し、前記直列接続群のうち、少なくとも1つの直列接続群は、同一種類の有機ELパネルで構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の有機EL発光システムである。
【0013】
ここでいう「同一種類の有機ELパネル」とは、点灯時の発光色が同じ色を呈する有機ELパネルを表す。
【0014】
本発明の構成によれば、直列接続群のうち、少なくとも1つの直列接続群は、同一種類の有機ELパネルで構成されている。すなわち、直列接続群に流す電流量等を調整することによって、直列接続群を構成する有機ELパネルと、その他の有機ELパネルとの発光によって成される白色光の色度を調整することが可能であり、全体的な調光・調色機能を付加させることが可能である。
【0015】
上記した発明は、点灯時に発光色が異なる有機ELパネルの種類は、2種類以上4種類以下であってもよい。
【0016】
この発明の構成によれば、点灯時に発光色が異なる有機ELパネルの種類は、2種類以上4種類以下である。有機ELパネルの種類が4種類より多くなると、同色の有機ELパネル間の距離が離れすぎて、使用者に白色に発光しているように見えなくなるおそれがある。
【0017】
上記の有機EL発光システムにおいて、前記異なる2種類以上の有機ELパネルのうち1種類は、550nm未満の波長にのみ発光ピークを有する青色系発光パネルであり、少なくとも他の1種類は、550nm以上の波長にのみ発光ピークを有する赤色系発光パネルであることが好ましい。
【0018】
上記した発明は、前記有機ELパネルは、両面が発光するとしてもよい。
【0019】
この発明の構成によれば、両面が発光するため、発光面積が大きい。
【0020】
上記した発明は、給電部材は、第1桟部を有し、前記第1桟部は、複数の有機ELパネルを取り付ける部位であって、かつ、前記橋渡し導電部の一部を構成する給電配線を複数内蔵しており、隣接する有機ELパネルは、互いに異なる給電配線に接続されている有機EL発光システムに関連する
【0021】
この発明の構成によれば、第1桟部は、複数の有機ELパネルを取り付ける部位であって、かつ、前記橋渡し導電部の一部を構成する給電配線を複数内蔵しており、隣接する有機ELパネルは、互いに異なる給電配線に接続されている。すなわち、1つの第1桟部によって隣接する有機ELパネル間を物理的に接続しており、第1桟部内に埋まった複数の給電配線によって、異なる直列接続群に属する有機ELパネルにそれぞれ給電可能となっている。このように複数の給電配線は、第1桟部内に固定されており、不可分一体となっているので、配線構造が複雑にならず、誤配線が生じにくい。またノイズも入りにくい。
【0022】
請求項に記載の発明は、給電部材は、複数の第1桟部と、当該第1桟部と交差する第2桟部を有し、前記第1桟部は、複数の有機ELパネルを取り付ける部位であって、かつ、前記橋渡し導電部の一部を構成する給電配線を複数内蔵しており、前記第2桟部は、互いに隣接する第1桟部間を物理的に接続するものであって、かつ、当該隣接する第1桟部の給電配線間を電気的に直列接続する迂回配線を備える。
【0023】
本発明の構成によれば、前記第2桟部は、互いに隣接する第1桟部間を物理的に接続するものであって、かつ、当該隣接する第1桟部の給電配線間を電気的に直列接続する迂回配線を備える。すなわち、第1桟部内に内蔵した給電配線間を第2桟部の迂回配線が電気的に接続するため、迂回配線は、直接的に有機ELパネルと接触せず、有機EL発光システムの組み立てが容易である。
【0024】
請求項に記載の発明は、給電部材は、複数の第1桟部と、当該第1桟部と交差する第2桟部を有し、前記有機ELパネルは、平面充填となるように給電部材上に敷設されており、有機ELパネル間の接触部位は、第1桟部又は第2桟部上に位置することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の有機EL発光システムである。
本発明は、前記有機ELパネルは、平面充填となるように給電部材上に敷設されており、有機ELパネル間の接触部位は、第1桟部又は第2桟部上に位置する。
【0025】
本発明の構成によれば、前記有機ELパネルは、平面充填となるように給電部材上に敷設されている。すなわち有機ELパネル間が隙間無く配されているため、単位面積当たりの発光面積を大きくすることができる。
また、有機ELパネル間の接触部位は、第1桟部又は第2桟部上に位置するため、有機ELパネル間の物理的な接続強度が高い。
【0026】
請求項に記載の発明は、給電部材は、複数の第1桟部と、当該第1桟部と交差する第2桟部を有し、第1桟部及び第2桟部は、格子状に組み合わされて前記有機ELパネルと相似形状の開口を形成しており、当該開口に有機ELパネルは嵌挿されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の有機EL発光システムである。
本発明は、第1桟部及び第2桟部は、格子状に組み合わされて形成されて、有機ELパネルと相似形状の開口を形成しており、当該開口に有機ELパネルは嵌挿されている。
【0027】
本発明の構成によれば、第1桟部及び第2桟部は、格子状に組み合わされて形成されて、有機ELパネルと相似形状の開口を形成しており、当該開口に有機ELパネルは嵌挿されている。すなわち、第1桟部及び第2桟部は、各有機ELパネルの額縁として機能する。そのため、有機ELパネルのそれぞれの剛性を向上させることが可能である。
【0028】
上記した発明は、外部と電気的に接続可能な給電部材であって、複数の有機ELパネル間のそれぞれの電気接続に寄与する給電部材において、前記複数の有機ELパネルは、基材上に、少なくとも第1電極層と、第2電極層と、前記両電極層に挟まれた有機発光層とを有しており、複数の有機ELパネルを電気的に直列接続し、複数の直列接続群を形成するものであり、当該複数の直列接続群のうち、一の直列接続群を形成する有機ELパネルを、他の直列接続群を形成する有機ELパネルの間に混在した状態で接続する給電部材に関連する。
【0029】
この発明の構成によれば、1つの給電部材に有機ELパネルを取り付けて、直列接続群に属する有機ELパネルをそれぞれ接続するので、部品点数が少なく、配線構造が複雑になりにくい。そのため、誤配線が生じにくい。
【発明の効果】
【0030】
本発明の有機EL発光システム及び給電部材によれば、有機ELパネル間の誤接続が起こりにくい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の第1実施形態における有機EL発光システムの斜視図である。
図2図1の有機EL発光システムの分解斜視図である。
図3図2の第1桟部のA−A断面斜視図である。
図4図3の第1桟部の分解斜視図である。
図5図2の給電部材の説明図であり、(a)は、給電部材の斜視図であり、(b)は、(a)のB領域の断面斜視図である。
図6図5(b)の給電部材の一部破断斜視図である。
図7図1の有機ELパネルに内蔵する有機EL装置の説明図である。
図8図1の有機ELパネルの接続構造の説明図であり、(a)は、有機ELパネルの接続構造の実際の位置関係を考慮した電気回路図であり、(b)は、(a)を簡略化した電気回路図である。
図9図1の有機EL発光システムを拡張した場合の説明図である。
図10】他の実施形態の有機ELパネルの接続構造の説明図であり、(a)は、有機ELパネルの接続構造の実際の位置関係を考慮した電気回路図であり、(b)は、(a)を簡略化した電気回路図である。
図11】他の実施形態の有機ELパネルの接続構造の説明図であり、(a)は、有機ELパネルの接続構造の実際の位置関係を考慮した電気回路図であり、(b)は、(a)を簡略化した電気回路図である。
図12】他の実施形態の有機EL発光システムの断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
なお、以下の説明において、特に断りがない限り、有機EL発光システム1の上下の位置関係は、図1の姿勢を基準に説明する。すなわち、光取り出し側が上である。また、図面は、理解を容易にするために全体的に実際の大きさ(長さ、幅、厚さ)に比べて誇張して描写していることがある。
【0033】
本実施形態の有機EL発光システム1は、図2のように有機ELパネル2が面状に広がりをもって敷設されて形成されており、各有機ELパネル2を給電部材6によって接続している。
具体的には、有機EL発光システム1は、図1のように有機ELパネル2が縦横碁盤状に並設されて形成されており、縦方向(行方向C)又は横方向(列方向R)に隣接する有機ELパネル2間を枡席状の給電部材6で接続したものである。
【0034】
また、有機EL発光システム1は、給電部材6によって、各有機ELパネル2間が平面充填になるように接続されている。すなわち、有機EL発光システム1は、各有機ELパネル2が隙間なく配されており、全ての有機ELパネル2が全体的に発光可能となっている。
【0035】
有機EL発光システム1に用いられている有機ELパネル2は、発光色が異なる複数種類の有機ELパネルを使用している。そして、有機EL発光システム1は、それぞれの有機ELパネル2から発せられる光を重ね合わせることによって、使用者に有機EL発光システム1が白色に発光しているように見せることが可能となっている。
また、有機EL発光システム1は、同色に発光する有機ELパネル2を電気的に直列接続することによって、それぞれの色に対応する有機ELパネル2をそれぞれ独立して発光することが可能となっており、電流量を制限することによって、調光・調色機能も持ち合わせている。
【0036】
なお、使用する有機ELパネル2の種類は、発光させたい色や調光・調色の精度、明るさ、有機ELパネル2の大きさによって適宜選択されるものであり、特に限定されないが、2種類以上4種類以下で使用していることが好ましい。有機ELパネル2の種類が1種類の場合には、単色光となり発光色の重なりによる調光・調色機能を付加できない。有機ELパネル2の種類が4種類より多くなると、同色の有機ELパネル2間の距離が離れすぎて、使用者に白色に発光しているように見えなくなるおそれがある。
本実施形態では、発光色が異なる有機ELパネル2を4種類使用しており、それぞれの有機ELパネル2を明確に区別するため、以下の説明においては、それぞれ同色の発光色ごとに区別して第1有機ELパネル10(10a〜10d)、第2有機ELパネル11(11a〜11d)、第3有機ELパネル12(12a〜12d)、第4有機ELパネル13(13a〜13d)という。
また、これらの有機ELパネルの構造は、有機EL装置5の発光色以外は同様である。
【0037】
以下、有機EL発光システム1の各構成部材の構成について説明する。
有機ELパネル2は、図7に示される有機EL装置5を内蔵している。
有機EL装置5は、図7のように、基板42(基材)上に第1電極層43と、機能層45と、第2電極層46がこの順に積層した有機EL素子41(積層体)を備えたものである。第1電極層43と第2電極層46は、機能層45を挟んで対向しており、第1電極層43と第2電極層46の間に通電することによって、機能層45に通電して電子と正孔との再結合が起こり発光する。すなわち、第1電極層43と機能層45と第2電極層46間で自己通電経路を形成している。
そして、本実施形態の有機EL装置5は、機能層45の構成部材をそれぞれ変更することによって所望の発光色を呈するように設計している。詳細な層構造については、後述する。
【0038】
また、有機EL装置5は、図7のように基板42を平面視すると、点灯時に実際に発光する発光領域50と、当該発光領域50の周りを囲むように額縁領域51を有している。
発光領域50は、四角形状の領域であり、有機EL装置5の基板42側に有機ELパネル2の発光面(基板42側の面であって、使用者が実際に発光を視認する面)を含んでいる。本実施形態の発光領域50は、基板42と相似形状であって、正方形状の領域となっている。
額縁領域51は、図7のように発光領域50を環状に取り囲む領域であり、点灯時に発光しない非発光の領域である。この額縁領域51は、外部との電気的な接点として機能する電極部52を複数備えている。
【0039】
電極部52は、図7のように、有機EL素子41内の第1電極層43に電気的に接続される第1電極部55と、有機EL素子41内の第2電極層46に電気的に接続される第2電極部56からなり、第1電極部55と第2電極部56は発光領域50を挟んで、互いに対向する位置にある。
【0040】
給電部材6に目を移すと、給電部材6は、複数の有機ELパネル2を支持又は固定可能な枠体であり、図2図5のように複数の第1桟部7と複数の第2桟部8が格子状に交差して形成されている。
【0041】
第1桟部7は、複数の有機ELパネル2が取り付けられる部位であって、かつ各有機ELパネル2に給電する部位である。また、第1桟部7は、図5のように長板状又は箔状であって、縦方向(行方向C)に延びる部位である。本実施形態では、第1桟部7は箔状となっている。
第1桟部7は、それぞれの有機ELパネル2に給電する給電部25を複数備えている。
給電部25は、複数種類存在し、第1有機ELパネル10に給電する第1給電部26と、第2有機ELパネル11に給電する第2給電部27と、第3有機ELパネル12に給電する第3給電部28と、第4有機ELパネル13に給電する第4給電部29がある。そして、取り付ける有機ELパネル2の種類に合わせて、給電部25の種類が決定されて位置決めされている。
【0042】
例えば、図5(a)に示される1つの第1桟部7(7c)に注目すると、第1桟部7c上であって、図5(b)のように第2有機ELパネル11と第1有機ELパネル10が載置される部位には、第1桟部7の表面に第2給電部27及び第1給電部26が露出しており、第2有機ELパネル11の電極部52(図7参照)と第2給電部27が接触し、第1有機ELパネル10の電極部52(図7参照)と第1給電部26が接触することとなる。
同様に、第1桟部7c上であって、第4有機ELパネル13と第3有機ELパネル12が載置される部位には、第1桟部7の表面に第4給電部29及び第3給電部28が露出しており、第4有機ELパネル13の電極部52と第4給電部29が接触し、第3有機ELパネル12の電極部52と第3給電部28が接触することとなる。
【0043】
本実施形態では、第1桟部7は、図2図5のように行方向Cにおいて、第1有機ELパネル10と第2有機ELパネル11が載置される部位と、第3有機ELパネル12と第4有機ELパネル13が載置される部位が交互に並ぶ関係となっているので、第1給電部26及び第2給電部27の組み合わせと、第3給電部28及び第4給電部29の組み合わせも、行方向Cに交互に並ぶ配列となっている。
【0044】
図5(a)に示される第1桟部7cに対して列方向Rに隣接する第1桟部7b,7dに注目すると、第1桟部7b,7d上での第1給電部26と第2給電部27の位置関係及び第3給電部28と第4給電部29の位置関係は、第1桟部7cの場合と逆転している。
すなわち、第1桟部7の第1有機ELパネル10と第2有機ELパネル11が載置される部位は、第1桟部7の並列方向R(列方向R)において、一方から順に第1給電部26、第2給電部27、第2給電部27、第1給電部26、・・・、の配列となっている。同様に、第1桟部7の第3有機ELパネル12と第4有機ELパネル13が載置される部位は、第1桟部7の並列方向R(列方向R)において、一方から順に第3給電部28、第4給電部29、第4給電部29、第3給電部28、・・・、の配列となっている。
【0045】
第2桟部8は、図5のように複数の有機ELパネル2の縁近傍が取り付けられる部位であって、かつ所定の有機ELパネル2を迂回する迂回配線76,78,80,82を備えた部位である。また、第2桟部8は、長板状又は箔状であって、第1桟部7に対して交差する方向に延びる部位である。本実施形態では、第2桟部8は箔状となっている。
本実施形態では、第1桟部7と第2桟部8は互いに直交しており、縦横碁盤状に配されている。すなわち、第2桟部8は、横方向(列方向R)に延びている。
【0046】
ここで、給電部材6の各部位の位置関係について説明すると、隣接する第1桟部7間の間隔はいずれも等しくなっており、隣接する第2桟部8間の間隔もいずれも等しくなっている。また、第1桟部7間の間隔と第2桟部8間の間隔は等しくなっている。すなわち、第1桟部7と第2桟部8のそれぞれの交点は縦横均等に分布している。
また、給電部材6は、第1桟部7と第2桟部8によって、取り付けられる有機ELパネル2と相似形状をした開口37を形成している。すなわち、開口37は、四角形状となっており、本実施形態では、正方形状となっている。
このように、給電部材6は、同一形状の開口37を複数有しており、開口37は一定の間隔で配されている。
【0047】
また、給電部材6は多層配線基板で形成されており、給電部材6を形成する各層構成について説明すると、給電部材6は、図3のように複数の導電部材20,21,22,23がそれぞれ第1絶縁フィルム15、第1絶縁基材16、第1接着部材17、第2絶縁基材18、第2絶縁フィルム19によってそれぞれ挟まれた構造をしている。
すなわち、給電部材6は、図3図4のように有機ELパネル2との接続側と反対側(下側)から順に第1絶縁フィルム15、第4導電部材23(橋渡し導電部)、第1絶縁基材16、第1導電部材20(橋渡し導電部)、第1接着部材17、第2導電部材21(橋渡し導電部)、第2絶縁基材18、第3導電部材22(橋渡し導電部)、第2絶縁フィルム19から形成されている。
【0048】
第1絶縁フィルム15及び第2絶縁フィルム19は、絶縁性を有したフィルムであり、いわゆるカバーレイフィルムである。
【0049】
第1絶縁基材16及び第2絶縁基材18は、絶縁性を有した板状又はシート状の部材であり、給電部材6の骨格となる部材である。
【0050】
第1接着部材17は、絶縁性を有した接着剤であり、第1絶縁基材16及び第2絶縁基材18を貼り合わせる部材である。
第1接着部材17は、液体状やゲル状の接着剤が固化したものである。なお、第1接着部材17は、板状やシート状の接着剤であってもよい。
【0051】
第1導電部材20は、導電性を有した部材であって、特定の有機ELパネル2の第1電極部55と、他の有機ELパネル2の第2電極部56を接続する部材である。すなわち、第1導電部材20は、特定の有機ELパネル2間を電気的に直列接続する部材である。具体的には、第1導電部材20は、第1有機ELパネル10間を電気的に直列接続する部材である。
【0052】
第1導電部材20は、図5図6のように、複数の第1給電部26と、第1導電配線31から形成されている。
第1給電部26は、いわゆるスルーホールであり、第1有機ELパネル10の第1電極部55又は第2電極部56との接点となる部位である。
第1導電配線31は、線状又は箔状の部位であり、隣接する第1有機ELパネル10間に位置する一又は複数の他の有機ELパネル11,12,13を迂回して、隣接する第1有機ELパネル10間を物理的に接続する部位である。
本実施形態では、第1導電配線31は、箔状となっており、第2有機ELパネル11を迂回して、列方向Rに隣接する第1有機ELパネル10を物理的に接続している。
つまり、第1導電配線31は、第1桟部7から第2桟部8を経由して隣接する第1桟部7に敷設しており、列方向Rに隣接する第1給電部26間を物理的に接続している。具体的には、第1導電配線31は、図5(a)のように平面視すると「コ」字状となっており、第1桟部7に内蔵される第1給電配線75(給電配線)と、第2桟部8に内蔵され第1給電配線75,75間を物理的に接続する第1迂回配線76(迂回配線)とから形成されている。
【0053】
第2導電部材21は、導電性を有した部材であって、特定の有機ELパネル2の第1電極部55と、他の有機ELパネル2の第2電極部56を接続する部材である。すなわち、第2導電部材21は、特定の有機ELパネル2間を電気的に直列接続する部材である。具体的には、第2導電部材21は、第2有機ELパネル11間を電気的に直列接続する部材である。
【0054】
第2導電部材21は、図5図6のように、複数の第2給電部27と、第2導電配線32から形成されている。
第2給電部27は、いわゆるスルーホールであり、第2有機ELパネル11の第1電極部55又は第2電極部56との接点となる部位である。
第2導電配線32は、線状又は箔状の部位であり、隣接する第2有機ELパネル11間に位置する一又は複数の他の有機ELパネル10,12,13を迂回して、物理的に隣接する第2有機ELパネル11間を接続する部位である。
本実施形態では、第2導電配線32は、箔状となっており、第1有機ELパネル10を迂回して、列方向Rに隣接する第2有機ELパネル11を物理的に接続している。
第2導電配線32は、第1桟部7から第2桟部8を経由して隣接する第1桟部7に敷設しており、列方向Rに隣接する第2給電部27間を物理的に接続している。すなわち、第2導電配線32は、図5のように平面視すると「コ」字状となっており、第1桟部7に内蔵される第2給電配線77(給電配線)と、第2桟部8に内蔵され第2給電配線77,77間を物理的に接続する第2迂回配線78(迂回配線)とから形成されている。
【0055】
第3導電部材22は、導電性を有した部材であって、特定の有機ELパネル2の第1電極部55と、他の有機ELパネル2の第2電極部56を接続する部材である。すなわち、第3導電部材22は、特定の有機ELパネル2間を電気的に直列接続する部材である。具体的には、第3導電部材22は、第3有機ELパネル12間を電気的に直列接続する部材である。
【0056】
第3導電部材22は、図5のように、複数の第3給電部28と、第3導電配線33から形成されている。
第3給電部28は、いわゆるスルーホールであり、第3有機ELパネル12の第1電極部55又は第2電極部56との接点となる部位である。
第3導電配線33は、線状又は箔状の部位であり、隣接する第3有機ELパネル12間に位置する一又は複数の他の有機ELパネル10,11,13を迂回して、物理的に隣接する第3有機ELパネル12間を接続する部位である。
本実施形態では、第3導電配線33は、第4有機ELパネル13を迂回して、列方向Rに隣接する第3有機ELパネル12を物理的に接続している。
第3導電配線33は、第1桟部7から第2桟部8を経由して隣接する第1桟部7に敷設しており、列方向Rに隣接する第3給電部28間を物理的に接続している。すなわち、第3導電配線33は、図5のように平面視すると「コ」字状となっており、第1桟部7に内蔵される第3給電配線79(給電配線)と、第2桟部8に内蔵され第3給電配線79,79間を物理的に接続する第3迂回配線80(迂回配線)とから形成されている。
【0057】
第4導電部材23は、導電性を有した部材であって、特定の有機ELパネル2の第1電極部55と、他の有機ELパネル2の第2電極部56を接続する部材である。すなわち、第4導電部材23は、特定の有機ELパネル2間を電気的に直列接続する部材である。具体的には、第4導電部材23は、第4有機ELパネル13間を電気的に直列接続する部材である。
【0058】
第4導電部材23は、複数の第4給電部29と、第4導電配線34から形成されている。
第4給電部29は、いわゆるスルーホールであり、第4有機ELパネル13の第1電極部55又は第2電極部56との接点となる部位である。
第4導電部材23は、線状又は箔状の部位であり、隣接する第4有機ELパネル13間に位置する一又は複数の他の有機ELパネル10,11,12を迂回して、物理的に隣接する第4有機ELパネル13間を接続する部位である。
本実施形態では、第4導電部材23は、箔状となっており、第3有機ELパネル12を迂回して、列方向Rに隣接する第4有機ELパネル13を物理的に接続している。
第4導電配線34は、第1桟部7から第2桟部8を経由して隣接する第1桟部7に敷設しており、列方向Rに隣接する第4給電部29間を物理的に接続している。すなわち、第4導電配線34は、図5のように平面視すると「コ」字状となっており、第1桟部7に内蔵される第4給電配線81(給電配線)と、第2桟部8に内蔵され第4給電配線81,81間を物理的に接続する第4迂回配線82(迂回配線)とから形成されている。
【0059】
なお、各導電配線31,32,33,34の断面積は、175μm2以上となっていることが好ましい。175μm2未満になると、導電配線31,32,33,34が通過する電流密度が大きくなりすぎて、断線するおそれがある。
【0060】
続いて、有機EL発光システム1における有機ELパネル2と給電部材6との位置関係について説明する。
有機EL発光システム1は、図2のように給電部材6上に有機ELパネル2が載置されている。具体的には、給電部材6の開口37の重なり方向(上下方向)の投影面上に対応する有機ELパネル2の発光領域50(図7参照)が位置している。言い換えると、給電部材6の第1桟部7及び第2桟部8上に対応する有機ELパネル2の額縁領域51(図7参照)が位置している。
【0061】
また、特定の第1桟部7の給電部25上には、有機ELパネル2の第1電極部55又は第2電極部56の一方の電極部が接触しており、当該第1桟部7の隣の第1桟部7の給電部25に当該有機ELパネル2のもう一方の電極部が接触している。
すなわち、前記特定の第1桟部7の給電部25と、前記隣の第1桟部7の給電部25は有機ELパネル2を挟んで電気的に直列接続されており、点灯時においては、有機ELパネル2内に、前記特定の第1桟部7の給電部25と前記隣の第1桟部7の給電部25の間を導電する導電経路が形成されることになる。要するに、有機ELパネル2の導電経路を電流が通過して同一種類の導電部材間を電気が流れていく。
【0062】
続いて、有機EL発光システム1における各有機ELパネル2間の関係について説明する。
【0063】
有機EL発光システム1は、上記したように給電部材6によって、各有機ELパネル2間が接続されており、全ての有機ELパネル2が全体的に発光可能となっている。具体的には、有機EL発光システム1は、図2のように4種類の有機ELパネル10,11,12,13によって、一つのユニット(以下、有機ELパネル群60)を形成しており、有機ELパネル群60が面上に広がりをもって分布されている。
【0064】
そして、本実施形態の有機EL発光システム1では、図1のように4行4列に有機ELパネル2が配列されている。
横方向(列方向R)においては、第1行には、第1有機ELパネル10a,第2有機ELパネル11a,第1有機ELパネル10b,第2有機ELパネル11bの順に交互に配されている。
第2行には、第3有機ELパネル12a,第4有機ELパネル13a,第3有機ELパネル12b,第4有機ELパネル13bの順に交互に配されている。
第3行には、第2有機ELパネル11c,第1有機ELパネル10c,第2有機ELパネル11d,第1有機ELパネル10dの順に交互に配されている。
第4行には、第4有機ELパネル13c,第3有機ELパネル12c,第4有機ELパネル13d,第3有機ELパネル12dの順に交互に配されている。
このように、有機EL発光システム1は、いずれの行においても、2種類の有機ELパネル10,11又は有機ELパネル12,13が交互に配列されており、同一色の有機ELパネルは、当該同一色の有機ELパネル間に少なくとも1種類の異なる有機ELパネル2を挟んで、並設されている。例えば、同一色の有機ELパネル10a,10bは、有機ELパネル10a,10b間に少なくとも1種類の異なる有機ELパネル11aを挟んで、並設されている。
【0065】
縦方向(行方向C)においては、第1列には、第1有機ELパネル10a,第3有機ELパネル12a,第2有機ELパネル11c,第4有機ELパネル13cの順に配されている。
第2列には、第2有機ELパネル11a,第4有機ELパネル13a,第1有機ELパネル10c,第3有機ELパネル12cの順に配されている。
第3列には、第1有機ELパネル10b,第3有機ELパネル12b,第2有機ELパネル11d,第4有機ELパネル13dの順に配されている。
第4列には、第2有機ELパネル11b,第4有機ELパネル13b,第1有機ELパネル10d,第3有機ELパネル12dの順に配されている。
このように、有機EL発光システム1は、行方向Cにおいて、4種類の有機ELパネルのうち、全種類の有機ELパネルが同一列に並んでいる。すなわち、いずれの有機ELパネルにおいても、自己に隣接する有機ELパネルの種類が異なっており、自己の発光色と異なっている。また、自己に最近接する同一種類の有機ELパネルの距離が等間隔となっている。
【0066】
本実施形態の有機EL発光システム1は、列方向において、有機ELパネル群60が2つ並んでおり、第3列と第4列に属する有機ELパネル群60は、第1列と第2列に属する有機ELパネル群60の行方向に並んだ有機ELパネルが入れ替わった関係となっている。
別の観点からみると、第3列と第4列に属する有機ELパネル群60は、第1列と第2列に属する有機ELパネル群60を、列方向に有機ELパネル1枚分だけスライドした位置にあるともいえる。
【0067】
第1行に配列する、第1有機ELパネル10a、第2有機ELパネル11a、第1有機ELパネル10b、第2有機ELパネル11bの4枚の有機ELパネルの接続関係に注目すると、第1有機ELパネル10aの第2電極部56と、第2有機ELパネル11aを挟んで隣接する第1有機ELパネル10bの第1電極部55が第1導電部材20によって接続されており、第2有機ELパネル11aの第2電極部56と、第1有機ELパネル10bを挟んで隣接する第2有機ELパネル11bの第1電極部55が第2導電部材21によって接続されている。
すなわち、第1有機ELパネル10aと第1有機ELパネル10b間には、第2有機ELパネル11aとは電気的に絶縁された導電経路が形成されており、互いに電気的に直列に接続されている。同様に第2有機ELパネル11aと第2有機ELパネル11b間には、第1有機ELパネル10bとは電気的に絶縁された導電経路が形成されており、互いに電気的に直列に接続されている。
【0068】
第2行に配列する、第3有機ELパネル12a、第4有機ELパネル13a、第3有機ELパネル12b、第4有機ELパネル13bの4枚の有機ELパネル2の接続関係に注目すると、第3有機ELパネル12aの第2電極部56と、第4有機ELパネル13aを挟んで隣接する第3有機ELパネル12bの第1電極部55が第3導電部材22によって接続されており、第4有機ELパネル13aの第2電極部56と、第3有機ELパネル12bを挟んで隣接する第4有機ELパネル13bの第1電極部55が第4導電部材23によって接続されている。
すなわち、第3有機ELパネル12aと第3有機ELパネル12b間には、第4有機ELパネル13aとは電気的に絶縁された導電経路が形成されており、互いに電気的に直列に接続されている。同様に第4有機ELパネル13aと第4有機ELパネル13b間には、第3有機ELパネル12bとは電気的に絶縁された導電経路が形成されており、互いに電気的に直列に接続されている。
【0069】
第3行の接続関係については、第1行の第1有機ELパネル10と第2有機ELパネル11の位置関係がそれぞれ逆転したこと以外は同様であり、第4行の接続関係については、第2行の第3有機ELパネル12と第4有機ELパネル13の位置関係がそれぞれ逆転したこと以外は同様であるため、説明を省略する。
【0070】
このように、有機EL発光システム1は、列方向Rに配列した同一種類の有機ELパネル2間で、電気的に直列接続された複数の直列接続群70,71,72,73を形成している。
【0071】
有機EL発光システム1に外部電源を接続した場合の各有機ELパネル2間の電気的な接続関係に注目すると、上記したように第1有機ELパネル10aと第1有機ELパネル10bは電気的に直列に接続されて直列接続群70(70a)を形成しており、第1有機ELパネル10cと第1有機ELパネル10dは電気的に直列に接続されて直列接続群70(70b)を形成している。そして、図8(a),図8(b)のように直列接続群70aと直列接続群70bは、電気的に並列の関係となっている。
なお、図8(a)は、有機EL発光システム1の実際の位置関係を考慮した電気回路図であり、図8(b)は、図8(a)を簡略化した電気回路図である。
【0072】
第2有機ELパネル11aと第2有機ELパネル11bは電気的に直列に接続されて直列接続群71(71a)を形成しており、第2有機ELパネル11cと第2有機ELパネル11dは電気的に直列に接続されて直列接続群71(71b)を形成している。そして、図8(a),図8(b)のように直列接続群71aと直列接続群71bは、電気的に並列の関係となっている。
【0073】
第3有機ELパネル12aと第3有機ELパネル12bは電気的に直列に接続されて直列接続群72(72a)を形成しており、第3有機ELパネル12cと第3有機ELパネル12dは電気的に直列に接続されて直列接続群72(72b)を形成している。そして、図8(a),図8(b)のように直列接続群72aと直列接続群72bは、電気的に並列の関係となっている。
【0074】
第4有機ELパネル13aと第4有機ELパネル13bは電気的に直列に接続されて直列接続群73(73a)を形成しており、第4有機ELパネル13cと第4有機ELパネル13dは電気的に直列に接続されて直列接続群73(73b)を形成している。そして、図8(a),図8(b)のように直列接続群73aと直列接続群73bは、電気的に並列の関係となっている。
【0075】
直列接続群70a及び直列接続群70bは、直列接続群71a及び直列接続群71b、直列接続群72a及び直列接続群72b、並びに直列接続群73a及び直列接続群73bと電気的に並列の関係となっている。
【0076】
直列接続群70a及び直列接続群70bは、それぞれ外部電源と閉回路を形成している。同様に、直列接続群71a及び直列接続群71b、直列接続群72a及び直列接続群72b、並びに直列接続群73a及び直列接続群73bは、それぞれ外部電源と閉回路を形成している。
【0077】
以上のように、有機EL発光システム1は、それぞれの直列接続群70,71,72,73が外部電源と閉回路を形成しており、可変抵抗やマイコンを使用したPWM制御等によってそれぞれの有機ELパネルへの電流量等を制御することによって調光することが可能となっている。
【0078】
なお、可変抵抗を使用してそれぞれの有機ELパネルへの電流量等を制御する場合には、正確に制御する観点から各直列接続群70a,70b,71a,71b,72a,72b,73a,73bに対して可変抵抗を取り付けることが好ましい。
【0079】
また、本実施形態の有機EL発光システム1によれば、直列接続群70,71,72,73は互いに電気的に並列に接続されているため、例えば、各第1有機ELパネル10が劣化して発光不能状態になったとしても、給電部材6で接続したまま、短絡した有機EL装置5のみを新しい有機EL装置5に交換することによって、第1有機ELパネル10を発光可能状態に復帰することが可能である。すなわち、第1有機ELパネル10a,10b,10c,10dと、第2有機ELパネル11a,11b,11c,11dと、第3有機ELパネル12a,12b,12c,12dと、第4有機ELパネル13a,13b,13c,13dに内蔵されるそれぞれの有機EL装置5の寿命を最大限に利用することが可能である。
【0080】
また、本実施形態の有機EL発光システム1によれば、直列接続群70,71,72,73を構成する有機ELパネルに流れる電流は制御可能であり、さらに直列接続群70,71,72,73を構成する有機ELパネルはまんべんなく全体に分布しているため、色むらがなく、均一に発光させることが可能となっている。
【0081】
本実施形態の有機EL発光システム1によれば、給電部材6は、箔状の第1桟部7と第2桟部8が組み合わされて形成されているため、有機ELパネルの薄いという特長を殆ど損なわない。
【0082】
続いて、有機EL装置5の層構成について説明する。
【0083】
基板42の材質は、透明性と絶縁性を備えたものであれば、特に限定されるものではない。本実施形態では、ガラス基板を採用している。
また、基板42は、面状に広がりをもっている。具体的には、多角形又は円形をしており、四角形であることが好ましい。本実施形態では、正方形状のガラス基板を採用している。
【0084】
第1電極層43は、透明導電性酸化物によって形成された層であり、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)などが採用できる。
【0085】
機能層45は、図7のように第1電極層43と第2電極層46との間に設けられ、少なくとも一層の有機発光層を備えた層である。
具体的には、機能層45の構成は、図7のように、第1電極層43側から順に、正孔注入層61,正孔輸送層62,有機発光層63,電子輸送層64,及び電子注入層65を有している。正孔注入層61,正孔輸送層62,有機発光層63,電子輸送層64,及び電子注入層65はいずれも公知の有機材料等によって形成されている。
【0086】
上記したように、本実施形態では、有機発光層63の種類によって、有機EL装置5の発光色を制御し、それぞれの有機ELパネル10,11,12,13間で、発光色が異なるものにしている。
【0087】
具体的には、第1有機ELパネル10は、有機発光層63の種類によって、550nm未満の波長にのみ発光ピークを有する青色系発光色を有した有機ELパネルとなるように設計しており、第2有機ELパネル11は、有機発光層63の種類によって、550nm以上の波長にのみ発光ピークを有する赤色系発光色を有した有機ELパネルとなるように設計している。
なお、本実施形態では、4色の有機ELパネルを使用しているため、第1有機ELパネル10は、有機発光層63の種類によって、400nm以上500nm未満の波長にのみ発光ピークを有する青色系発光色を有した有機ELパネルとなるように設計しており、第2有機ELパネル11は、有機発光層63の種類によって、620nm以上700nm以下の波長にのみ発光ピークを有する赤色系発光色を有した有機ELパネルとなるように設計している。
【0088】
また、第3有機ELパネル12は、有機発光層63の種類によって、495nm以上570nm未満の波長にのみ発光ピークを有する緑色系発光色を有した有機ELパネルとなるように設計しており、第4有機ELパネル13は、有機発光層63の種類によって、570nm以上620nm未満の波長にのみ発光ピークを有する橙色系発光色を有した有機ELパネルとなるように設計している。
有機EL装置5の発光面積は、4mm2から4m2であり、50cm2から2m2であることが好ましく、100cm2から2500cm2であることが特に好ましい。
【0089】
第2電極層46は、第1電極層43と一対となって電極を形成するものであれば、特に限定されるものではなく、例えば銀(Ag)やアルミニウム(Al)などが採用できる。
【0090】
上記した実施形態において、4行4列の有機ELパネル10が配列された有機EL発光システム1について説明したが、実際に有機EL発光システム1を照明として使用する場合には、使用環境に合わせて、有機EL発光システム1を拡張して使用することとなる。そこで、代表例として、図9のように4つの有機EL発光システム1で拡張した場合について、各有機ELパネル10の位置関係を説明する。
有機EL発光システム1が平面上に分布するように拡張した照明は、図9のように同一色の有機ELパネル10,10の間に、異なる種類の有機ELパネル11,12,13のそれぞれが挟まれる関係となっている。具体的には、同一色の有機ELパネル10,10の間に、残りの色の有機ELパネル11,12,13が一枚ずつ挟まれている。
また、行方向に隣接する同一種類の有機ELパネルの間隔は、隣の列の、行方向に隣接する同一種類の有機ELパネルの間隔と等間隔となっている。例えば、行方向に隣接する第1有機ELパネル10a,10a間の距離は、隣の列の第1有機ELパネル10b,10b間の距離と等しくなっている。
【0091】
上記した実施形態では、4種類の有機ELパネル2を用いた場合について説明したが、複数種類の有機ELパネル2であれば特に限定されない。
例えば、2種類の場合について説明すると、図10のように、発光色が異なる第1有機ELパネル10と第2有機ELパネル11が行方向及び列方向に交互に配列される。すなわち、発光色が異なる第1有機ELパネル10と第2有機ELパネル11が千鳥状に配されている。
また、第1有機ELパネル10a,10bからなる直列接続群70aは、第1有機ELパネル10c,10dからなる直列接続群70b、第1有機ELパネル10e,10fからなる直列接続群70c、並びに、第1有機ELパネル10g,10hからなる直列接続群70dと電気的に並列の関係となっている。第2有機ELパネル11a,11bからなる直列接続群71aは、第2有機ELパネル11c,11dからなる直列接続群71b、第2有機ELパネル11e,11fからなる直列接続群71c、並びに、第2有機ELパネル11g,11hからなる直列接続群71dと電気的に並列の関係となっている。
【0092】
上記した実施形態では、行方向に並んだ同色の有機ELパネル2(例えば、第1有機ELパネル10a,10b)が電気的に直列接続の関係となっており、当該行方向に並んだ同色の有機ELパネル2が、列方向の、行方向に並んだ同色の有機ELパネル(例えば、第1有機ELパネル10c,10d)と電気的に並列の関係となっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、図11のようにすべての同色の有機ELパネルが電気的に直列に接続されていてもよい。
【0093】
上記した実施形態では、給電部材6が箔状の第1桟部7と第2桟部8が組み合わされて形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、板状の第1桟部7と第2桟部8でもよい。この場合、有機ELパネルの剛性を補強することが可能である。
【0094】
上記した実施形態では、有機EL装置は、片面が発光するものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、片面発光の有機EL装置を重ね合わせる等の方法によって、有機EL装置両面が発光するものであってもよい。
【0095】
上記した実施形態では、有機ELパネル2を給電部材6上に載置したものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、図12のように給電部材6の開口37に有機ELパネル2をはめこんで給電してもよい。この場合、給電部25の位置を開口の内部に設けることが好ましい。また、他の導電部材で給電部材6の給電部25と有機ELパネル2の電極部55,56を接続してもよい。
【符号の説明】
【0096】
1 有機EL発光システム
2 有機ELパネル
6 給電部材
7 第1桟部
8 第2桟部
10,10a〜10h 第1有機ELパネル
11,11a〜11h 第2有機ELパネル
12,12a〜12h 第3有機ELパネル
13,13a〜13h 第4有機ELパネル
20 第1導電部材(橋渡し導電部)
21 第2導電部材(橋渡し導電部)
22 第3導電部材(橋渡し導電部)
23 第4導電部材(橋渡し導電部)
41 有機EL素子
42 基板(基材)
43 第1電極層
45 機能層
46 第2電極層
50 発光領域
51 額縁領域
55 第1給電部
56 第2給電部
63 発光層(有機発光層)
70,71,72,73 直列接続群
75 第1給電配線(給電配線)
76 第1迂回配線(迂回配線)
77 第2給電配線(給電配線)
78 第2迂回配線(迂回配線)
79 第3給電配線(給電配線)
80 第3迂回配線(迂回配線)
81 第4給電配線(給電配線)
82 第4迂回配線(迂回配線)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12