(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記溶接電源装置は、前記パワーケーブルに出力する電圧を、前記溶接トーチに供給するための電圧および前記蓄電装置を充電するための電圧のいずれかの電圧に切り替える切り替え部をさらに含む、請求項3に記載の溶接装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ワイヤ送給装置は、作業者がリモートコントローラ(リモコン)を用いて操作する。作業者は、たとえば、溶接作業の開始前にリモコンに設けられたインチングボタンをオンにすることで所定量の溶接ワイヤをワイヤ送給装置に送給させ、溶接トーチ部分の溶接ワイヤの長さを調整する。
【0006】
ワイヤ送給装置は、主に、溶接電源からの電力を受けて溶接ワイヤの送給を行う。ワイヤ送給装置は、リモコンからインチングの指示(インチング信号)を受けると、溶接電源と通信を行い、ワイヤ送給装置に電力を供給するように溶接電源に指示する。
【0007】
ワイヤ送給装置と溶接電源との間の通信には、変復調などの信号処理が含まれる。一般に、そのような信号処理には時間が掛かる(たとえば特開2003−111168号公報参照)。その結果、作業者がインチングボタンを押してから、ワイヤ送給装置が溶接電源からの電力を受けて溶接ワイヤの送給を開始するまでの間にタイムラグ(たとえば数百ミリ秒)が生じてしまうため、作業がしにくい。
【0008】
特に、作業者がリモコンを操作して溶接ワイヤの先端を正確に位置決めするような場合、上記のタイムラグが生じると、その作業が難しくなる。
【0009】
本発明の目的は、作業者がリモートコントローラのインチングボタンを押してから、ワイヤ送給がなされるまでのタイムラグを低減することを可能にする溶接装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、要約すると、溶接トーチを用いて溶接を行なう溶接装置であって、溶接トーチに溶接ワイヤを送給する送給機構と送給機構を駆動する駆動部とを含むワイヤ送給装置と、溶接トーチに電圧および電流を供給する電源であって、駆動部にも電力を供給可能な溶接電源装置と、ワイヤ送給装置を溶接作業者が操作するために使用するリモートコントローラとを備える。ワイヤ送給装置は、溶接電源装置と通信を行なうための通信部と、リモートコントローラから溶接ワイヤを送給するように指示を受けたとき、溶接ワイヤを送給するように駆動部を制御するとともに、通信部を用いて、駆動部に電力を供給するように溶接電源装置を制御する制御部と
、駆動部に電力を供給する補助電源とをさらに含む。補助電源は、制御部が駆動部の制御を開始してから溶接電源装置の電力が駆動部に供給されるまでの間、駆動部が送給機構を駆動して溶接ワイヤを送給するのに必要な電力を供給する。
【0012】
好ましくは、溶接電源装置は、電源ラインを介して駆動部に電力を供給する。補助電源は、電源ラインから充電可能に構成された蓄電装置である。
【0013】
好ましくは、溶接電源装置は、パワーケーブルを介して溶接トーチに電圧および電流を供給する。補助電源は、パワーケーブルから充電可能に構成された蓄電装置である。
【0014】
好ましくは、ワイヤ送給装置は、パワーケーブルと補助電源との間に設けられた降圧回路をさらに含む。
【0015】
好ましくは、溶接電源装置は、パワーケーブルに出力する電圧を、溶接トーチに供給するための電圧および蓄電装置を充電するための電圧のいずれかの電圧に切り替える切り替え部をさらに含む。
【発明の効果】
【0017】
本発明によると、作業者がリモートコントローラのインチングボタンを押してから、ワイヤ送給がなされるまでのタイムラグを低減することが可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態の一例による溶接装置の概略構成を示す図である。
図1を参照して、溶接装置1は、溶接機器である溶接トーチ140と、溶接トーチ140に溶接ワイヤ166を送給するワイヤ送給装置100と、ワイヤ送給装置100に溶接ワイヤ166を供給するワイヤリール111と、ワイヤ送給装置100を操作するためのリモートコントローラ(リモコン)120と、溶接トーチ140に電圧および電流を供給する溶接電源装置10と、溶接時にアークや溶融金属を大気から保護するためなどに用いられるシールドガス(たとえば炭酸ガス)をワイヤ送給装置100を介して溶接トーチ140に供給するガスボンベ30とを含む。
【0021】
溶接トーチ140は、作業者が溶接作業を行なう際に操作するトリガ部141を含む。
ワイヤ送給装置100は、溶接ワイヤ166を送給するための送給機構102と、送給機構102を駆動する駆動部101と、駆動部101に補助電力を供給する補助電源103と、溶接電源装置10と無線通信を行なうための無線通信部106と、表示器110と、それらを制御する制御部104とを含む。制御部104は、リモコン120からの指示を受けることができる。
【0022】
駆動部101は、主に溶接電源装置10の電源部12からの電力を用いて送給機構102を駆動する。ただし、駆動部101は、所定時間であれば補助電源103の電力を用いて送給機構102を駆動することができる。
【0023】
リモコン120は、作業者が操作する操作部122と、作業者が音声入力操作を行なうためのマイク124と、作業者が音などによって情報を得るためのスピーカと、作業者が文字や画像などによって情報を得るための表示器128とを含む。
【0024】
操作部122には、たとえば、インチングボタンなどが設けられている。表示器128には、たとえば、ワイヤ送給装置100と溶接電源装置10との無線通信における無線電波の強度や送受信レートなどの通信状況を示すデータが表示される。
【0025】
溶接電源装置10は、外部電源20からの電力を受けて動作して所望の電圧および電流を出力する電源部12と、ワイヤ送給装置100と通信を行なうための無線通信部16と、それらを制御する制御部14とを含む。
【0026】
電源部12は、パワーケーブル160を介してワイヤ送給装置100に接続されている。また、電源部12は、溶接接地ケーブル162を介して溶接対象である母材150に接続されている。
【0027】
電源部12はさらに、電源ライン168を介して駆動部101に接続されている。これにより、駆動部101は、電源部12からの電力を用いて送給機構102を駆動することができる。なお、電源ライン168は、実際には2本の線からなるが、
図1では、それらをまとめて1本の線で表している。
【0028】
補助電源103は、たとえばコンデンサや二次電池(蓄電池)からなる電源であり、電源ライン168から充電できるように、電源ライン168に接続されている。補助電源103から電源部12への放電(逆流)を防ぐために、電源部12の出力には、ダイオード(図示しない)を設けておいてもよい。
【0029】
ガスボンベ30と溶接トーチ140とは、ガスホース164を介して接続されている。
以上の構成により、溶接装置1においては、作業者はリモコン120を用いてワイヤ送給装置100(および溶接電源装置10)を操作することにより、インチングを行なうことができる。
【0030】
作業者がインチングを行なうためにリモコン120を操作すると、インチング信号がリモコン120からワイヤ送給装置100の制御部104に送信される。制御部104は、リモコン120からのインチング信号を受信すると、送給機構102を駆動するように駆動部101を制御するとともに、無線通信部106を用いて、駆動部101に電力を供給するように溶接電源装置10を制御する。
【0031】
ここで、溶接電源装置10の制御は、無線通信部106と無線通信部16との間の無線通信を利用して行なわれるため、通信信号の信号処理(変復調など)に時間が掛かる。そのため、作業者がリモコン120を操作した後、電源部12から駆動部101に電力が供給されるまでに一定のタイムラグが生じる(たとえば数百ミリ秒)。
【0032】
一方、作業者がリモコン120を操作した後、駆動部101はすぐに送給機構102を駆動する(すなわちインチングが行なわれる)。このとき、電源部12から駆動部101に電力が供給されるまでの所定時間は、駆動部101は補助電源103の電力を用いて送給機構102を駆動する。補助電源103は、少なくとも上記のタイムラグの間の電力を供給可能であればよく、たとえば、数十ワット×数百ミリ秒の電力容量を供給可能なものであればよい。
【0033】
その後、電源部12から駆動部101に電力が供給されると、駆動部101は電源部12からの電力を利用して送給機構102を駆動する。
【0034】
このように駆動部101が補助電源103の電力を用いて送給機構102を駆動することにより上記タイムラグにより、インチングの開始が遅れるのを防ぐことができる。
【0035】
図2は、インチングを行なう際の制御を説明するためのフローチャートである。
図1と
図2とを参照して、作業者がインチングを行なうためにリモコン120を操作すると、リモコン120からワイヤ送給装置100にインチング信号が送信され(ステップS101)、ワイヤ送給装置100はリモコン120からのインチング信号を受信する(ステップS201)。たとえば、リモコンのインチングボタンを押している間、インチング信号がリモコンから送信される。
【0036】
インチング信号を受信したワイヤ送給装置100は、駆動部101を制御するとともに、電力供給開始信号を溶接電源装置10に送信する(ステップS202)。
【0037】
ステップS202において制御された駆動部101は、補助電源103の電力を用いて送給機構102を駆動する(ステップS203)。これにより、溶接ワイヤ166の送給(インチング)が開始される。
【0038】
ステップS203の処理が行われている一方で、溶接電源装置10は、電力供給開始信号を受信する(ステップS301)。
【0039】
電力供給開始信号を受信した溶接電源装置10は、駆動部101に電力を供給するように電源部12を制御し(ステップS302)、電源部12は、駆動部101に電力の供給を開始する(ステップS303)。
【0040】
ステップS303の処理が行なわれた後、駆動部101は、電源部12からの電力を用いて送給機構102を駆動する(ステップS204)。これにより、ステップS203において開始されたインチングが持続され、溶接ワイヤ166が一定量送給される。
【0041】
ステップS204において溶接ワイヤ166が一定量送給された後、インチングが終了する(ステップS205)。
【0042】
なお、
図2に示すフローチャートは、インチングのみに関する制御であるが、インチングとともに溶接ワイヤ166と母材150との間にアークを発生させて溶接を行なえるように、溶接トーチ140に電圧および電流を供給するようにしてもよい。
【0043】
具体的には、ステップS202において、ワイヤ送給装置100はさらに、電力供給開始信号を溶接電源装置10に送信する。そして、ステップS302において、溶接電源装置10はさらに、溶接トーチ140に所定の電圧および電流を供給するように電源部12を制御する。これにより、インチングが行なわれ、また、溶接ワイヤ166と母材150との間にアークを発生させるのに必要な電圧および電流が、電源部12から溶接トーチ140に供給されるため、溶接が開始される。その場合、電源部12は、駆動部101と溶接トーチ140とに、個別に電圧および電流を供給する。
【0044】
このようなインチングとともに溶接を行なう制御は、溶接トーチ140のトリガ部141の操作に連動させることもできる。具体的には、トリガ部141から制御部104にトリガ信号を送り、そのトリガ信号を受けた制御部104が、上述の制御を行なうようにする。これにより、作業者は、リモコン120を操作せずとも、溶接トーチ140のトリガ部141を操作するだけで溶接作業を行なうことができる。これにより、とくに、溶接ワイヤ166の送給(および停止)を繰り返し行うようなタック溶接の場合、作業時間を大幅に短縮することができる。
【0045】
この実施の形態の溶接装置1によると、作業者がリモコン120を操作してから溶接電源装置10からの電力供給が開始されるまでの間、補助電源103の電力を利用して駆動部101が送給機構102を駆動し、溶接ワイヤ166が送給される。そのため、リモコン120の操作から溶接ワイヤ166が送給されるまでのタイムラグが低減し、インチング作業が行ないやすくなる。
【0046】
図1に示すような実施の形態では、ワイヤ送給装置100と溶接電源装置10とは無線で通信を行なっていたが、通信は、無線に限らず有線であってもよいし、また無線と有線の両方を用いるものであってもよい。
【0047】
図3は、本発明の実施の形態の変形例による溶接装置の概略構成を示す図である。
図3に示す溶接装置1Aでは、ワイヤ送給装置100Aと溶接電源装置10Aとが、いわゆる電力線搬送通信(PLC:Power Line Communication)によって、パワーケーブル160を介して有線で通信できるように構成されている。
【0048】
溶接装置1Aは、ワイヤ送給装置100AがPLC通信部108を含み、溶接電源装置10AがPLC通信部18を含む点を除き、
図1に示す溶接装置1とほぼ同様である。同様の部分については説明を繰り返さない。
【0049】
PLC通信部108は、制御部104から与えられた通信信号をパワーケーブル160に重畳してPLC通信部18に送信する。PLC通信部18は、パワーケーブル160に重畳された通信信号を分離して受信データを制御部14に伝達する。これにより、ワイヤ送給装置100Aと溶接電源装置10Aとが通信を行なうことができる。もちろん、PLC通信部18から通信部108へ通信信号を送ることもできる。具体的な通信の内容は、
図2のフローチャートに示す内容と同様である。
【0050】
このように、溶接装置1Aでは、無線通信と有線通信のいずれをも行なうことができるため、各々の通信状態に応じて、通信経路を選択することが可能になる。たとえば、ワイヤ送給装置100Aと溶接電源装置10Aとの間で、無線通信に用いる電波が互いに届きにくいような場合は、有線通信を選択することができる。
【0051】
図4は、
図1、
図3に示すワイヤ送給装置100、100Aの変形例を示す図である。
図4に示すワイヤ送給装置100Bは、降圧回路105を含む点を除き、
図1、
図3に示すワイヤ送給装置100、100Aとほぼ同様である。同様の部分については説明を繰り返さない。
【0052】
ワイヤ送給装置100Bでは、補助電源103Aは、電源ライン168から充電されるのではなく、パワーケーブル160から降圧回路105を介して充電される。降圧回路105は、パワーケーブル160の電圧を降圧して補助電源103Aに出力する。
【0053】
通常、パワーケーブル160の電圧(たとえば110V)は、電源ライン168の電圧(たとえば24Vや48V)よりも高いため、パワーケーブル160の電圧でそのまま補助電源103Aを充電すると、パワーケーブル160の電圧が低下するといった問題が生じてしまう。そこで、
図4に示すように、パワーケーブル160と補助電源103Aとの間に降圧回路105を介在させることによって、パワーケーブル160の電圧を一定に保ったまま、補助電源103Aを充電することができる。
【0054】
なお、そのような降圧回路105がない場合であっても、
図1、
図3に示す電源部12において工夫すれば、次に説明するように、補助電源103Aの充電が可能になる。
【0055】
図5は、
図1、
図3に示す電源部12の変形例を示す図である。
図1、
図3および
図5を参照して、電源部12Aは、溶接ワイヤ166と母材150との間にアークを発生させるための電圧および電流を溶接トーチ140に供給する電源41と、駆動部101が送給機構102を駆動するための電力を供給する電源42と、パワーケーブル160を電源41または電源42のいずれかに接続するスイッチ43とを含む。
【0056】
電源41の出力電圧(たとえば110V)は、電源42の出力電圧(たとえば24Vや48V)よりも高い。
【0057】
スイッチ43は、
図1、
図3に示す制御部14によって切り替えられるように構成されていてもよいし、作業者などが手動で切り替えることができるように構成されていてもよい。
【0058】
図6は、
図5に示す電源部12Aに対応した、ワイヤ送給装置を示す図である。
図6に示すワイヤ送給装置100Cにおいては、補助電源103Aが、パワーケーブル160に直接接続されている。
【0059】
図5に示す電源部12Aと
図6に示すワイヤ送給装置100Cとを組み合わせることで、アークを発生させて溶接を行なう際は、電源41からパワーケーブル160に電圧(および電流)を供給し、補助電源103Aを充電する際は、電源42からパワーケーブル160に電圧(および電流)を供給することが、スイッチ43の切り替えにより可能になる。補助電源103Aの充電が完了した状態にしておけば、インチング時に直ちに溶接ワイヤ166の送給を開始することが可能となる。
【0060】
これにより、
図4に示す降圧回路105を用いることなく、補助電源103Aを充電できる。なお、補助電源103Aから電源41への放電(逆流)を防ぐために、電源41の出力には、ダイオード(図示しない)を設けておいてもよい。
【0061】
最後に、本発明の実施の形態について総括する。
図1を参照して、本発明は、溶接トーチを用いて溶接を行なう溶接装置(1)であって、溶接トーチ(140)に溶接ワイヤ(166)を送給する送給機構(102)と送給機構(102)を駆動する駆動部(101)とを含むワイヤ送給装置(100)と、溶接トーチ(140)に電圧および電流を供給する電源であって、駆動部(101)にも電力を供給可能な溶接電源装置(10)と、ワイヤ送給装置(100)を溶接作業者が操作するために使用するリモートコントローラ(120)とを備える。ワイヤ送給装置(100)は、溶接電源装置(10)と通信を行なうための通信部(106)と、リモートコントローラ(120)から溶接ワイヤ(166)を送給するように指示を受けたとき、溶接ワイヤ(166)を送給するように駆動部(101)を制御するとともに、通信部(106)を用いて、駆動部(101)に電力を供給するように溶接電源装置(10)を制御する制御部(104)とをさらに含む。
【0062】
好ましくは、ワイヤ送給装置(100)は、駆動部(101)に電力を供給する補助電源(103)をさらに含む。補助電源(103)は、制御部(104)が駆動部(101)の制御を開始してから溶接電源装置(10)の電力が駆動部(101)に供給されるまでの間、駆動部(101)が送給機構(102)を駆動して溶接ワイヤ(166)を送給するのに必要な電力を供給する。
【0063】
好ましくは、溶接電源装置(10)は、電源ライン(168)を介して駆動部(101)に電力を供給する。補助電源(103)は、電源ライン(168)から充電可能に構成された蓄電装置である。
【0064】
好ましくは、溶接電源装置(10)は、パワーケーブル(160)を介して溶接トーチ(140)に電圧および電流を供給する。補助電源(103)は、
図4、
図6に示すように、パワーケーブル(160)から充電可能に構成された蓄電装置である。
【0065】
好ましくは、ワイヤ送給装置(100)は、
図4に示すように、パワーケーブル(160)と補助電源(103)との間に設けられた降圧回路(105)をさらに含む。
【0066】
好ましくは、溶接電源装置(10)は、
図5に示すように、パワーケーブル(160)に出力する電圧を、溶接トーチ(140)に供給するための電圧および蓄電装置(補助電源103)を充電するための電圧のいずれかの電圧に切り替える切り替え部(43)をさらに含む。
【0067】
好ましくは、溶接トーチ(140)は、溶接作業者の操作によって、溶接作業を開始するためのトリガ信号を制御部(104)に送るトリガ部(140)を含む。制御部(104)は、トリガ信号を受けたとき、溶接ワイヤ(166)を送給するように駆動部(101)を制御するとともに、通信部(106)を用いて、溶接トーチ(140)に電圧および電流を供給しかつ駆動部(101)に電力を供給するように溶接電源装置(10)を制御する。
【0068】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明でなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。