特許第6117052号(P6117052)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6117052電機子、電機子の巻線巻回方法及び直流モータ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6117052
(24)【登録日】2017年3月31日
(45)【発行日】2017年4月19日
(54)【発明の名称】電機子、電機子の巻線巻回方法及び直流モータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 23/36 20060101AFI20170410BHJP
   H02K 3/04 20060101ALI20170410BHJP
   H02K 3/28 20060101ALI20170410BHJP
   H02K 15/04 20060101ALI20170410BHJP
【FI】
   H02K23/36
   H02K3/04 J
   H02K3/28 J
   H02K15/04 A
【請求項の数】5
【全頁数】42
(21)【出願番号】特願2013-170467(P2013-170467)
(22)【出願日】2013年8月20日
(65)【公開番号】特開2015-42034(P2015-42034A)
(43)【公開日】2015年3月2日
【審査請求日】2015年12月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000101352
【氏名又は名称】アスモ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】岡本 智久
(72)【発明者】
【氏名】高仲 威行
(72)【発明者】
【氏名】阪口 直也
(72)【発明者】
【氏名】大下 剛彦
【審査官】 マキロイ 寛済
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−500860(JP,A)
【文献】 特開2007−282451(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 23/36
H02K 3/04
H02K 3/28
H02K 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
周方向に並設された12個のティースを有した電機子コアと、前記ティースに巻回された複数の電機子巻線と、周方向に並設された24個のセグメントを有し前記電機子コアと一体回転可能に設けられるとともに軸方向から見て前記電機子巻線よりも径方向内側に配置された整流子とを備え、
前記各ティースは、基端側で径方向に延びる内側巻回部と、該内側巻回部の先端から周方向に二股状に分岐して径方向に延びる第1分岐部及び第2分岐部とを24個有し、
前記複数の電機子巻線は、ティースの内側巻回部にそれぞれ巻回された12個の集中巻線と、隣り合うティースの一方のティースの第1分岐部と他方のティースの第2分岐部との間においてそれぞれ巻回された12個の分布巻線と
からなる電機子であって、
12個の集中巻線は、180°対向する位置の集中巻線同士が、それぞれ同方向に巻回され、かつ、120°間隔に配置された3個の集中巻線を1組としたとき該3個の集中巻線は1番目に巻回された集中巻線にセグメントへの結線を介して該1番目の集中巻線に対して120°離間する2番目に巻回された集中巻線が接続されているとともに該2番目の集中巻線にセグメントへの結線を介して該2番目の集中巻線に対して120°離間する3番目に巻回された集中巻線が接続されており、前記1番目の集中巻線と前記2番目の集中巻線との間で結線されたセグメントは前記3番目の集中巻線の径方向内側に位置するとともに前記2番目の集中巻線と前記3番目の集中巻線との間で結線されたセグメントは前記1番目の集中巻線の径方向内側に位置しており、
12個の分布巻線は、180°対向する位置の分布巻線同士が、それぞれ同方向に巻回され、かつ、120°間隔に配置された3個の分布巻線を1組としたとき該3個の分布巻線は1番目に巻回された分布巻線にセグメントへの結線を介して該1番目の分布巻線に対して120°離間する2番目に巻回された分布巻線が接続されているとともに該2番目の分布巻線にセグメントへの結線を介して該2番目の分布巻線に対して120°離間する3番目に巻回された分布巻線が接続されており、前記1番目の分布巻線と前記2番目の分布巻線との間で結線されたセグメントは前記3番目の分布巻線の径方向内側に位置するとともに前記2番目の分布巻線と前記3番目の分布巻線との間で結線されたセグメントは前記1番目の分布巻線の径方向内側に位置していることを特徴とする電機子。
【請求項2】
周方向に並設された12個のティースを有した電機子コアと、前記ティースに巻回された複数の電機子巻線と、周方向に並設された24個のセグメントを有し前記電機子コアと一体回転可能に設けられた整流子とを備え、
前記各ティースは、基端側で径方向に延びる内側巻回部と、該内側巻回部の先端から周方向に二股状に分岐して径方向に延びる第1分岐部及び第2分岐部とを24個有し、
前記複数の電機子巻線は、ティースの内側巻回部にそれぞれ巻回された12個の集中巻線と、隣り合うティースの一方のティースの第1分岐部と他方のティースの第2分岐部との間においてそれぞれ巻回された12個の分布巻線と
からなる電機子であって、
12個の集中巻線は、180°対向する位置の集中巻線同士が、それぞれ同方向に巻回され、かつ、120°間隔に配置された3個の集中巻線を1組としたとき該3個の集中巻線は1番目に巻回された集中巻線と該1番目の集中巻線に対して120°離間する2番目に巻回された集中巻線とが接続されているとともに該2番目の集中巻線と該2番目の集中巻線に対して120°離間する3番目に巻回された集中巻線とが接続されており、
12個の分布巻線は、180°対向する位置の分布巻線同士が、それぞれ同方向に巻回され、かつ、120°間隔に配置された3個の分布巻線を1組としたとき該3個の分布巻線は1番目に巻回された分布巻線と該1番目の分布巻線に対して120°離間する2番目に巻回された分布巻線とが接続されているとともに該2番目の分布巻線と該2番目の分布巻線に対して120°離間する3番目に巻回された分布巻線とが接続されており、
12個の集中巻線を巻回する各内側巻回部間に形成された各スロットの底部は、回転軸の中心軸からの距離を、少なくとも順巻きの集中巻線と、その集中巻線と結線するセグメントのライザとを結ぶ渡り線が、前記整流子の外径より径方向外側に位置する長さにしたことを特徴とする電機子。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電機子において、
120°間隔に配置された3個の集中巻線を1組としたとき該3個の集中巻線は、前記1番目の集中巻線及び前記3番目の集中巻線が順巻きとなっているとともに前記2番目の集中巻線が逆巻きとなっており、
120°間隔に配置された3個の分布巻線を1組としたとき該3個の分布巻線は、前記1番目の分布巻線及び前記3番目の分布巻線が順巻きとなっているとともに前記2番目の分布巻線が逆巻きとなっていることを特徴とする電機子。
【請求項4】
周方向に並設された12個のティースを有した電機子コアと、前記ティースに巻回された複数の電機子巻線と、周方向に並設された24個のセグメントを有し前記電機子コアと一体回転可能に設けられた整流子とを備え、
前記各ティースは、基端側で径方向に延びる内側巻回部と、該内側巻回部の先端から周方向に二股状に分岐して径方向に延びる第1分岐部及び第2分岐部とを24個有し、
前記複数の電機子巻線は、ティースの内側巻回部にそれぞれ巻回された12個の集中巻線と、隣り合うティースの一方のティースの第1分岐部と他方のティースの第2分岐部との間においてそれぞれ巻回された12個の分布巻線と
からなる電機子の巻線巻回方法であって、
12個の集中巻線及び分布巻線は、180°相対向するように相対配置された2つの巻線機にて、12個の集中巻線が巻回され後、12個の分布巻線が巻回され、
12個の集中巻線は、前記2つの巻線機が6個ずつ分担して巻回されるとともに、それぞれ6個の集中巻線を巻回するとき、最初の3個について互いに120°離間した位置にそれぞれ集中巻線を巻回した後に、残り3個について互いに120°離間した位置に集中巻線を巻回し、
12個の分布巻線は、前記2つの巻線機が6個ずつ分担して巻回するとともに、それぞれ6個の分布巻線を巻回するとき、最初の3個について互いに120°離間した位置にそれぞれ分布巻線を巻回した後に、残り3個について互いに120°離間した位置に分布巻線を巻回するようにし
それぞれ6個の集中巻線を巻回するとき、最初の3個及び残りの3個は、それら巻線位置に同一方向から導線が引き回されて巻回されるとともに、最初の3個及び残りの3個は、順巻き、逆巻き、順巻きの順で巻回され、
それぞれ6個の分布巻線を巻回するとき、最初の3個及び残りの3個は、それら巻線位置に同一方向から導線が引き回されて巻回されるとともに、最初の3個及び残りの3個は、順巻き、逆巻き、順巻きの順で巻回されることを特徴とする電機子の巻線巻回方法。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか1つに記載の電機子を備えたことを特徴とする直流モータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電機子、電機子の巻線巻回方法及び直流モータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
直流モータの電機子において、電機子コアに対して周方向に並設された各ティースが、二股状に分岐形成され一対の分岐部を有したものがある(特許文献1)。この電機子に巻回される巻線は、電機子コアの中心側を各ティースの基端部位に集中巻きで巻線を施し、電機子コアの外側を二股状に形成した一対の分岐部を利用して隣接するティースの分岐部間を分布巻きにて巻線を施している。これによって、コギングの少ない直流モータを実現させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−98927号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記構成の電機子において、巻線数が多く複雑であることから、巻回作業に要する時間の短縮化が望まれている。そこで、ダブルフライヤー方式の巻線機にて巻回作業時間の短縮を図ることが考えられる。
【0005】
しかしながら、6極以上の直流モータに用いられる電機子であって、先に内側の集中巻きを施し、後で外側の分布巻き施す上記電機子の巻線の巻回方法は開示されていない。
本発明は上記問題点を解消するためになされたものであって、その目的は、二股形状のティースに対して内側に集中巻線で、外側に分布巻線を施した電機子の巻線を、ダブルフライヤー巻線機を使用して作業時間の短縮を図ることのできる電機子、電機子の巻線巻回方法及び直流モータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために電機子は、周方向に並設された12個のティースを有した電機子コアと、前記ティースに巻回された複数の電機子巻線と、周方向に並設された24個のセグメントを有し前記電機子コアと一体回転可能に設けられるとともに軸方向から見て前記電機子巻線よりも径方向内側に配置された整流子とを備え、前記各ティースは、基端側で径方向に延びる内側巻回部と、該内側巻回部の先端から周方向に二股状に分岐して径方向に延びる第1分岐部及び第2分岐部とを24個有し、前記複数の電機子巻線は、ティースの内側巻回部にそれぞれ巻回された12個の集中巻線と、隣り合うティースの一方のティースの第1分岐部と他方のティースの第2分岐部との間においてそれぞれ巻回された12個の分布巻線とからなる電機子であって、12個の集中巻線は、180°対向する位置の集中巻線同士が、それぞれ同方向に巻回され、かつ、120°間隔に配置された3個の集中巻線を1組としたとき該3個の集中巻線は1番目に巻回された集中巻線にセグメントへの結線を介して該1番目の集中巻線に対して120°離間する2番目に巻回された集中巻線が接続されているとともに該2番目の集中巻線にセグメントへの結線を介して該2番目の集中巻線に対して120°離間する3番目に巻回された集中巻線が接続されており、前記1番目の集中巻線と前記2番目の集中巻線との間で結線されたセグメントは前記3番目の集中巻線の径方向内側に位置するとともに前記2番目の集中巻線と前記3番目の集中巻線との間で結線されたセグメントは前記1番目の集中巻線の径方向内側に位置しており、12個の分布巻線は、180°対向する位置の分布巻線同士が、それぞれ同方向に巻回され、かつ、120°間隔に配置された3個の分布巻線を1組としたとき該3個の分布巻線は1番目に巻回された分布巻線にセグメントへの結線を介して該1番目の分布巻線に対して120°離間する2番目に巻回された分布巻線が接続されているとともに該2番目の分布巻線にセグメントへの結線を介して該2番目の分布巻線に対して120°離間する3番目に巻回された分布巻線が接続されており、前記1番目の分布巻線と前記2番目の分布巻線との間で結線されたセグメントは前記3番目の分布巻線の径方向内側に位置するとともに前記2番目の分布巻線と前記3番目の分布巻線との間で結線されたセグメントは前記1番目の分布巻線の径方向内側に位置している
上記電機子によれば、ダブルフライヤー巻線機にて、二股形状のティースに対して内側に集中巻線を、外側に分布巻線を巻回することができ巻回作業の短縮化を可能にすることができる。
上記課題を解決するために電機子は、周方向に並設された12個のティースを有した電機子コアと、前記ティースに巻回された複数の電機子巻線と、周方向に並設された24個のセグメントを有し前記電機子コアと一体回転可能に設けられた整流子とを備え、前記各ティースは、基端側で径方向に延びる内側巻回部と、該内側巻回部の先端から周方向に二股状に分岐して径方向に延びる第1分岐部及び第2分岐部とを24個有し、前記複数の電機子巻線は、ティースの内側巻回部にそれぞれ巻回された12個の集中巻線と、隣り合うティースの一方のティースの第1分岐部と他方のティースの第2分岐部との間においてそれぞれ巻回された12個の分布巻線とからなる電機子であって、12個の集中巻線は、180°対向する位置の集中巻線同士が、それぞれ同方向に巻回され、かつ、120°間隔に配置された3個の集中巻線を1組としたとき該3個の集中巻線は1番目に巻回された集中巻線と該1番目の集中巻線に対して120°離間する2番目に巻回された集中巻線とが接続されているとともに該2番目の集中巻線と該2番目の集中巻線に対して120°離間する3番目に巻回された集中巻線とが接続されており、12個の分布巻線は、180°対向する位置の分布巻線同士が、それぞれ同方向に巻回され、かつ、120°間隔に配置された3個の分布巻線を1組としたとき該3個の分布巻線は1番目に巻回された分布巻線と該1番目の分布巻線に対して120°離間する2番目に巻回された分布巻線とが接続されているとともに該2番目の分布巻線と該2番目の分布巻線に対して120°離間する3番目に巻回された分布巻線とが接続されており、12個の集中巻線を巻回する各内側巻回部間に形成された各スロットの底部は、回転軸の中心軸からの距離を、少なくとも順巻きの集中巻線と、その集中巻線と結線するセグメントのライザとを結ぶ渡り線が、前記整流子の外径より径方向外側に位置する長さにした。
【0007】
上記電機子によれば、ダブルフライヤー巻線機にて、二股形状のティースに対して内側に集中巻線を、外側に分布巻線を巻回することができ巻回作業の短縮化を可能にすることができる。また、整流子と電機子コア間に形成される空間に介在する渡り線の本数を減らすことができ電機子の軸方向の長さを短くできる。
【0008】
上記電機子において、120°間隔に配置された3個の集中巻線を1組としたとき該3個の集中巻線は、前記1番目の集中巻線及び前記3番目の集中巻線が順巻きとなっているとともに前記2番目の集中巻線が逆巻きとなっており、120°間隔に配置された3個の分布巻線を1組としたとき該3個の分布巻線は、前記1番目の分布巻線及び前記3番目の分布巻線が順巻きとなっているとともに前記2番目の分布巻線が逆巻きとなっている
【0009】
上記電機子によれば、ダブルフライヤー巻線機にて、巻回作業の短縮化を可能にすることができる
【0010】
記課題を解決するために電機子の巻線巻回方法は、周方向に並設された12個のティースを有した電機子コアと、前記ティースに巻回された複数の電機子巻線と、周方向に並設された24個のセグメントを有し前記電機子コアと一体回転可能に設けられた整流子とを備え、前記各ティースは、基端側で径方向に延びる内側巻回部と、該内側巻回部の先端から周方向に二股状に分岐して径方向に延びる第1分岐部及び第2分岐部とを24個有し、前記複数の電機子巻線は、ティースの内側巻回部にそれぞれ巻回された12個の集中巻線と、隣り合うティースの一方のティースの第1分岐部と他方のティースの第2分岐部との間においてそれぞれ巻回された12個の分布巻線とからなる電機子の巻線巻回方法であって、12個の集中巻線及び分布巻線は、180°相対向するように相対配置された2つの巻線機にて、12個の集中巻線が巻回され後、12個の分布巻線が巻回され、12個の集中巻線は、前記2つの巻線機が6個ずつ分担して巻回されるとともに、それぞれ6個の集中巻線を巻回するとき、最初の3個について互いに120°離間した位置にそれぞれ集中巻線を巻回した後に、残り3個について互いに120°離間した位置に集中巻線を巻回し、12個の分布巻線は、前記2つの巻線機が6個ずつ分担して巻回するとともに、それぞれ6個の分布巻線を巻回するとき、最初の3個について互いに120°離間した位置にそれぞれ分布巻線を巻回した後に、残り3個について互いに120°離間した位置に分布巻線を巻回するようにし、それぞれ6個の集中巻線を巻回するとき、最初の3個及び残りの3個は、それら巻線位置に同一方向から導線が引き回されて巻回されるとともに、最初の3個及び残りの3個は、順巻き、逆巻き、順巻きの順で巻回され、それぞれ6個の分布巻線を巻回するとき、最初の3個及び残りの3個は、それら巻線位置に同一方向から導線が引き回されて巻回されるとともに、最初の3個及び残りの3個は、順巻き、逆巻き、順巻きの順で巻回される
【0011】
上記電機子の巻線巻回方法によれば、ダブルフライヤー巻線機が複雑な動きをすることなく単調な動きを繰り返して、二股形状のティースに対して内側に集中巻線で、外側に分布巻線を巻回することができる。
【0013】
上記電機子の巻線巻回方法によれば、ダブルフライヤー巻線機が単調な動きを繰り返して、二股形状のティースに対して内側に集中巻線で、外側に分布巻線を巻回することができる。
【0014】
上記課題を解決するために直流モータは、上記の電機子を備えた直流モータである。
上記直流モータによれば、直流モータの電機子は、ブルフライヤー巻線機にて、二股形状のティースに対して内側に集中巻線を、外側に分布巻線を巻回することができ巻回作業の短縮化を可能にすることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、電機子も巻線をダブルフライヤー巻線機を使用して作業時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】第1実施形態の直流モータの軸方向から見た断面図。
図2】同じく、電機子コアの軸方向から見た正面図。
図3】(a)(b)は電機子巻線の巻回順序を示す説明図。
図4】同じく、(a)(b)は電機子巻線の巻回順序を示す説明図。
図5】同じく、(a)(b)は電機子巻線の巻回順序を示す説明図。
図6】同じく、(a)(b)は電機子巻線の巻回順序を示す説明図。
図7】同じく、(a)(b)は電機子巻線の巻回順序を示す説明図。
図8】同じく、(a)(b)は電機子巻線の巻回順序を示す説明図。
図9】同じく、(a)(b)は電機子巻線の巻回順序を示す説明図。
図10】同じく、(a)(b)は電機子巻線の巻回順序を示す説明図。
図11】第2実施形態の電機子巻線の巻回方法を示し、(a)(b)は電機子巻線の巻回順序を示す説明図。
図12】同じく、(a)(b)は電機子巻線の巻回順序を示す説明図。
図13】同じく、(a)(b)は電機子巻線の巻回順序を示す説明図。
図14】同じく、(a)(b)は電機子巻線の巻回順序を示す説明図。
図15】同じく、(a)(b)は電機子巻線の巻回順序を示す説明図。
図16】同じく、(a)(b)は電機子巻線の巻回順序を示す説明図。
図17】同じく、(a)(b)は電機子巻線の巻回順序を示す説明図。
図18】同じく、(a)(b)は電機子巻線の巻回順序を示す説明図。
図19】電機子の別例を示す電機子の巻線の巻回図。
図20】電機子の別例を示す電機子の巻線の巻回図。
図21】電機子の別例を示す電電機子コアの軸方向から見た正面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1図10に従って説明する。
図1に示すように、直流モータ1は、固定子2と、該固定子2の内側に配置された電機子3とを備えている。
【0018】
(固定子2)
固定子2を構成する略円筒状のヨークハウジング2aの内周面には、磁極としての3個の第1永久磁石MG1と3個の第2永久磁石MG2が、周方向に交互に等ピッチ(本実施形態では60°間隔)となるように固着されている。
【0019】
3個の第1永久磁石MG1は、径方向に磁化されていて、径方向内側がN極、径方向外側がS極となるように磁化されている。一方、3個の第2永久磁石MG2は、径方向に磁化されていて、径方向内側がS極、径方向外側がN極となるように磁化されている。
【0020】
従って、固定子2には、径方向内側がN極の3個の第1永久磁石MG1は、径方向内側がS極の第2永久磁石MG2を挟んで120°間隔でそれぞれ配置されている。換言すれば、径方向内側がS極の3個の第2永久磁石MG2は、径方向内側がN極の第1永久磁石MG1を挟んで120°のピッチでそれぞれ配置されている。そして、直流モータ1は、3個の第1永久磁石MG1と3個の第2永久磁石MG2を周方向に交互に配置することにより磁極の数が「6」となっている。つまり、極数対が「3」になっている。
【0021】
(電機子3)
図1に示すように、電機子3は、回転軸4と、該回転軸4に固定された略円筒状の整流子5と、同じく回転軸4に固定された電機子コア6とを備えている。この電機子3は、回転軸4が固定子2によって軸支されることにより、固定子2に対して回転可能に支持されている。そして、整流子5及び電機子コア6は、共に回転軸4に固定されることにより、回転軸4の回転に伴って一体回転される。
【0022】
図1に示すように、整流子5は、回転軸4に固着された絶縁性樹脂材料よりなる円筒状の保持部材5aを有し、その保持部材5aの外周面周方向に24個のセグメントSが時計回り方向に順番に互いに離間した状態で配置されている。
【0023】
ここで、図2に示すように、24個のセグメントSをそれぞれ特定するために、以後、第1〜第24セグメントS1〜S24という。そして、図2に示すように、第1〜第24セグメントS1〜S24は、保持部材5aの外周面を時計回り方向に順番に互いに離間した状態で配置されている。従って、24個の第1〜第24セグメントS1〜S24は、周方向に等ピッチ(15°間隔)となるように配置されている。
【0024】
図1に2点鎖線で示すように、整流子5の外周には、陽極側ブラシB1及び陰極側ブラシB2が第1〜第24セグメントS1〜S24に摺接可能に配置されている。陽極側ブラシB1と陰極側ブラシB2は、周方向に180°相対向する位置配置されていて、陽極側ブラシB1は、第1永久磁石MG1の周方向中心位置と対応する位置に配置されているとともに、陰極側ブラシB2は、第2永久磁石MG2の周方向中心位置と対応する位置に配置されている。そして、電機子3には、これら陽極側ブラシB1及び陰極側ブラシB2を介して電流が供給される。
【0025】
図1に示すように、電機子コア6は、円筒状のコアバック7と、該コアバック7の外周面から径方向外側に向かって延びる12本のティースTとが一体に形成されてなるとともに、コアバック7が回転軸4に外嵌されることにより同回転軸4に対して固定されている。ちなみに、第1〜第24セグメントS1〜S24の数は、12本のティースTの数の2倍となるように設定されている。
【0026】
図1に示すように、各ティースTの先端部には、周方向の時計回り方向に分岐し径方向外側に延出形成された第1分岐部Taと、周方向の反時計回り方向に分岐し径方向外側に延出形成された第2分岐部Tbとが設けられている。そして、各ティースTにそれぞれ二股状の一対の第1及び第2分岐部Ta,Tbを形成することによって、電機子コア6には、24個のスロットSLが形成される。なお、各ティースTにおいて、それぞれ一対の第1及び第2分岐部Ta,Tbよりも径方向内側となる基端部側の部位を、内側巻回部Tcとしている。
【0027】
ここで、図2に示すように、12本のティースTをそれぞれ特定するために、以後、第1〜第12ティースT1〜T12という。また、第1〜第12ティースT1〜T12の第1及び第2分岐部Ta,Tbを、第1及び第2分岐部T1a,T1b〜T12a,T12bという。さらに、第1〜第12ティースT1〜T12の内側巻回部Tcを、内側巻回部T1c〜T12cという。
【0028】
そして、図2に示すように、12本の第1〜第12ティースT1〜T12は、コアバック7に対し周方向に等ピッチ(30°間隔)となる位置において、時計回り方向に順番に形成されている。このとき、第1〜第12ティースT1〜T12は、第1〜第24セグメントS1〜S24のうち、それぞれ2個が径方向において相対向するように相対配置されている。
【0029】
詳述すると、図2に示すように、第1ティースT1は、第1及び第2セグメントS1,S2がそれぞれ対峙する。第2ティースT2は、第3及び第4セグメントS3,S4がそれぞれ対峙する。第3ティースT3は、第5及び第6セグメントS5,S6がそれぞれ対峙する。第4ティースT4は第7及び第8セグメントS7,S8がそれぞれ対峙する。
【0030】
また、第5ティースT5は、第9及び第10セグメントS9,S10がそれぞれ対峙する。第6ティースT6は、第11及び第12セグメントS11,S12がそれぞれ対峙する。第7ティースT7は、第13及び第14セグメントS13,S14がそれぞれ対峙する。第8ティースT8は、第15及び第16セグメントS15,S16がそれぞれ対峙する。
【0031】
さらに、第9ティースT9は、第17及び第18セグメントS17,S18がそれぞれ対峙する。第10ティースT10は、第19及び第20セグメントS19,S20がそれぞれ対峙する。第11ティースT11は、第21及び第22セグメントS21,S22がそれぞれ対峙する。第12ティースT12は、第23及び第24セグメントS23,S24がそれぞれ対峙する。
【0032】
また、第1〜第12ティースT1〜T12に一対の第1及び第2分岐部T1a,T1b〜T12a,T12bを形成することによって、電機子コア6に24個のスロットSLを形成される。ここで、説明の便宜上、電機子コア6に形成される24個のスロットSLを特定するために、スロット番号「1」〜「24」で特定し、その番号を図2図10(第2実施形態の図11図18も同様)に付す。
【0033】
ちなみに、本実施形態では、一対の第1及び第2分岐部T1a,T1b〜T12a,T12bの周方向の幅は、内側巻回部T1c〜T12cの周方向の幅の半分である。
ここで、各ティースにおいて、それぞれ一対の第1及び第2分岐部T1a,T1b〜T12a,T12bが形成する間隔(スロットSL)の中間位置は、その中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上に、相対配置された2個のセグメントとの間隔の中間位置が位置するようになっている。
【0034】
つまり、第1ティースT1の第1及び第2分岐部T1a,T1bとの間隔(スロット番号「2」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第1及び第2セグメントS1,S2との間隔の中間位置が位置する。
【0035】
以下、第2ティースT2の第1及び第2分岐部T2a,T2bとの間隔(スロット番号「4」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第3及び第4セグメントS3,S4との間隔の中間位置が位置する。
【0036】
第3ティースT3の第1及び第2分岐部T3a,T3bとの間隔(スロット番号「6」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第5及び第6セグメントS5,S6との間隔の中間位置が位置する。
【0037】
第4ティースT4の第1及び第2分岐部T4a,T4bとの間隔(スロット番号「8」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第7及び第8セグメントS7,S8との間隔の中間位置が位置する。
【0038】
第5ティースT5の第1及び第2分岐部T5a,T5bとの間隔(スロット番号「10」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第9及び第10セグメントS9,S10との間隔の中間位置が位置する。
【0039】
第6ティースT6の第1及び第2分岐部T6a,T6bとの間隔(スロット番号「12」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第11及び第12セグメントS11,S12との間隔の中間位置が位置する。
【0040】
第7ティースT7の第1及び第2分岐部T7a,T7bとの間隔(スロット番号「14」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第13及び第14セグメントS13,S14との間隔の中間位置が位置する。
【0041】
第8ティースT8の第1及び第2分岐部T8a,T8bとの間隔(スロット番号「16」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第15及び第16セグメントS15,S16との間隔の中間位置が位置する。
【0042】
第9ティースT9の第1及び第2分岐部T9a,T9bとの間隔(スロット番号「18」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第17及び第18セグメントS17,S18との間隔の中間位置が位置する。
【0043】
第10ティースT10の第1及び第2分岐部T10a,T10bとの間隔(スロット番号「20」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第19及び第20セグメントS19,S20との間隔の中間位置が位置する。
【0044】
第11ティースT11の第1及び第2分岐部T11a,T11bとの間隔(スロット番号「22」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第21及び第22セグメントS21,S22との間隔の中間位置が位置する。
【0045】
第12ティースT12の第1及び第2分岐部T12a,T12bとの間隔(スロット番号「24」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第23及び第24セグメントS23,S24との間隔の中間位置が位置する。
【0046】
また、隣り合うティースにおいて、隣り合う一方のティースの第1分岐部と他方のティースの第2分岐部が形成する間隔(スロットSL)の中間位置は、その中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上に、隣り合うティースに相対配置された片方ずつのセグメントとの間隔の中間位置が位置するようになっている。
【0047】
詳述すると、第1ティースT1の第1分岐部T1aと第2ティースT2の第2分岐部T2bとの間隔(スロット番号「3」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第2及び第3セグメントS2,S3との間隔の中間位置が位置する。
【0048】
以下、第2ティースT2の第1分岐部T2aと第3ティースT3の第2分岐部T3bとの間隔(スロット番号「5」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第4及び第5セグメントS4,S5との間隔の中間位置が位置する。
【0049】
第3ティースT3の第1分岐部T3aと第4ティースT4の第2分岐部T4bとの間隔(スロット番号「7」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第6及び第7セグメントS6,S7との間隔の中間位置が位置する。
【0050】
第4ティースT4の第1分岐部T4aと第5ティースT5の第2分岐部T5bとの間隔(スロット番号「9」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第8及び第9セグメントS8,S9との間隔の中間位置が位置する。
【0051】
第5ティースT5の第1分岐部T5aと第6ティースT6の第2分岐部T6bとの間隔(スロット番号「11」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第10及び第11セグメントS10,S11との間隔の中間位置が位置する。
【0052】
第6ティースT6の第1分岐部T6aと第7ティースT7の第2分岐部T7bとの間隔(スロット番号「13」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第12及び第13セグメントS12,S13との間隔の中間位置が位置する。
【0053】
第7ティースT7の第1分岐部T7aと第8ティースT8の第2分岐部T8bとの間隔(スロット番号「15」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第14及び第15セグメントS14,S15との間隔の中間位置が位置する。
【0054】
第8ティースT8の第1分岐部T8aと第9ティースT9の第2分岐部T9bとの間隔(スロット番号「17」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第16及び第17セグメントS16,S17との間隔の中間位置が位置する。
【0055】
第9ティースT9の第1分岐部T9aと第10ティースT10の第2分岐部T10bとの間隔(スロット番号「19」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第18及び第19セグメントS18,S19との間隔の中間位置が位置する。
【0056】
第10ティースT10の第1分岐部T10aと第11ティースT11の第2分岐部T11bとの間隔(スロット番号「21」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第20及び第21セグメントS20,S21との間隔の中間位置が位置する。
【0057】
第11ティースT11の第1分岐部T11aと第12ティースT12の第2分岐部T12bとの間隔(スロット番号「23」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第22及び第23セグメントS22,S23との間隔の中間位置が位置する。
【0058】
第12ティースT12の第1分岐部T12aと第1ティースT1の第2分岐部T1bとの間隔(スロット番号「1」のスロットSL)の中間位置と回転軸4の中心軸線を結ぶ線上には、第24及び第1セグメントS24,S1との間隔の中間位置が位置する。
【0059】
図1に示すように、上記のように構成された電機子コア6の各ティースT(第1〜第12ティースT1〜T12)には、電機子巻線が巻回されている。
ここで、説明の便宜上、第1〜第12ティースT1〜T12の内側巻回部T1c〜T12cに巻回されている電機子巻線ついて、第1ティースT1の内側巻回部T1cから時計回り方向に第12ティースT12の内側巻回部T12cまでそれぞれ巻回されている各巻線を、順番に第1〜第12巻線C1〜C12を呼ぶ。
【0060】
また、隣り合うティースの第1分岐部と第2分岐部との間に巻回されている電機子巻線について、第1ティースT1の第1分岐部T1aと第2ティースT2の第2分岐部T2bから時計回り方向に第12ティースT12の第1分岐部T12aと第1ティースT1の第2分岐部T1bまでそれぞれ巻回されている各巻線を、順番に第13〜第24巻線C13〜C24と呼ぶ。
【0061】
従って、第1〜第12ティースT1〜T12の内側巻回部T1c〜T12cに巻回された第1〜第12巻線C1〜C12は、集中巻きとなる。また、隣り合う一方のティースの第1分岐部と他方のティースの第2分岐部との間に巻回された第13〜第24巻線C13〜C24は、分布巻きとなる。
【0062】
本実施形態では、集中巻きの第1〜第12巻線C1〜C12について、8個の第1〜第4、第7〜第10巻線C1〜C4,C7〜C10が順巻きにて巻回されている。これに対して、4個の第5、第6、第11,第12巻線C5,C6,C11,C12が逆巻きにて巻回されている。
【0063】
一方、分布巻きの第13〜第24巻線C13〜C24について、8個の第13〜第15、第18〜第21巻線、第24巻線C13〜C15,C18〜C21,C24が順巻きにて巻回されている。これに対して、4個の第16、第17、第22、第23巻線C16,C17,C22,C23が逆巻きにて巻回されている。
【0064】
次に、第1〜第24巻線C1〜C24の巻回方法について、以下の表1に示す工程表と図3図10に示す巻回図に従って説明する。
【0065】
【表1】
本実施形態では、表1に示す工程表と図3図10に示す巻回図から明らかなように、180°対向する位置に配置された一方の巻線と他方の巻線を同時に巻回していく方法であって、ダブルフライヤー巻線機が用いられる。
【0066】
従って、工程表において、Aフライヤー(巻線機)とBフライヤー(巻線機)が分担して第1〜第24巻線C1〜C24を巻回する。
工程1(セグメント:S1→S17→S9、S13→S5→S21)
図3(a)に示すように、Aフライヤーは、巻線用の絶縁被膜された第1導線W1を、第1セグメントS1のライザにその始端を引っ掛けて掛け止めした後、反時計回り方向に120°離間した第17セグメントS17まで反時計回り方向に引き回し、同第17セグメントS17のライザに引っ掛ける。Aフライヤーは、同第17セグメントS17のライザに引っ掛けた第1導線W1を、反時計回り方向に120°離間した第9セグメントS9まで反時計回り方向に引き回し同第9セグメントS9のライザに引っ掛ける。
【0067】
一方、図3(a)に示すように、Bフライヤーは、巻線用の絶縁被膜された第2導線W2を、第13セグメントS13のライザにその始端を引っ掛けて掛け止めした後、反時計回り方向に120°離間した第5セグメントS5まで反時計回り方向に引き回し、同第5セグメントS5のライザに引っ掛ける。Bフライヤーは、同第5セグメントS5のライザに引っ掛けた第2導線W2を、反時計回り方向に120°離間した第21セグメントS21まで反時計回り方向に引き回し同第21セグメントS21のライザに引っ掛ける。
【0068】
工程2(スロット:第1巻線C1、第7巻線C7)
図3(b)に示すように、Aフライヤーは、第9セグメントS9のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「3」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「3」と「1」のスロットSLとの間おいて、引き回した第1導線W1を第1ティースT1の内側巻回部T1cに順巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T1cには、集中巻きで順巻きの第1巻線C1が巻回される。
【0069】
一方、図3(b)に示すように、Bフライヤーは、第21セグメントS21のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「15」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「15」と「13」のスロットSLとの間おいて、引き回した第2導線W2を第7ティースT7の内側巻回部T7cに順巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T7cには、集中巻きで順巻きの第7巻線C7が巻回される。
【0070】
工程3(セグメント:S18、S6)
図3(b)に示すように、Aフライヤーは、第1巻線C1を巻回した第1導線W1を、スロット番号「1」のスロットSLから第18セグメントS18まで反時計回り方向に引き回し、同第18セグメントS18のライザに引っ掛ける。
【0071】
一方、図3(b)に示すように、Bフライヤーは、第7巻線C7を巻回した第2導線W2を、スロット番号「13」のスロットSLから第6セグメントS6まで反時計回り方向に引き回し、同第6セグメントS6のライザに引っ掛ける。
【0072】
工程4(スロット:第5巻線C5、第11巻線C11)
図4(a)に示すように、Aフライヤーは、第18セグメントS18のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「9」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「9」と「11」のスロットSLとの間おいて、引き回した第1導線W1を第5ティースT5の内側巻回部T5cに逆巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T5cには、集中巻きで逆巻きの第5巻線C5が巻回される。
【0073】
一方、図4(a)に示すように、Bフライヤーは、第6セグメントS6のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「21」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「21」と「23」のスロットSLとの間おいて、引き回した第2導線W2を第11ティースT11の内側巻回部T11cに逆巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T11cには、集中巻きで逆巻きの第11巻線C11が巻回される。
【0074】
工程5(セグメント:S1、S13)
図4(a)に示すように、Aフライヤーは、第5巻線C5を巻回した第1導線W1を、スロット番号「1」のスロットSLから第1セグメントS1まで反時計回り方向に引き回し、同第1セグメントS1のライザに引っ掛ける。
【0075】
一方、図4(a)に示すように、Bフライヤーは、第11巻線C11を巻回した第2導線W2を、スロット番号「23」のスロットSLから第13セグメントS13まで反時計回り方向に引き回し、同第13セグメントS13のライザに引っ掛ける。
【0076】
工程6(スロット:第9巻線C9、第3巻線C3)
図4(b)に示すように、Aフライヤーは、第1セグメントS1のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「19」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「19」と「17」のスロットSLとの間おいて、引き回した第1導線W1を第9ティースT9の内側巻回部T9cに順巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T9cには、集中巻きで順巻きの第9巻線C9が巻回される。
【0077】
一方、図4(b)に示すように、Bフライヤーは、第13セグメントS13のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「7」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「7」と「5」のスロットSLとの間おいて、引き回した第2導線W2を第3ティースT3の内側巻回部T3cに順巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T3cには、集中巻きで順巻きの第3巻線C3が巻回される。
【0078】
工程7(セグメント:S10→S2→S18、S22→S14→S6)
図4(b)、図5(a)に示すように、Aフライヤーは、第9巻線C9を巻回した第1導線W1を、スロット番号「17」のスロットSLから第10セグメントS10まで反時計回り方向に引き回し、同第10セグメントS10のライザに引っ掛ける。続いて、Aフライヤーは、第10セグメントS10のライザに引っ掛けた第1導線W1を、反時計回り方向に120°離間した第2セグメントS2まで反時計回り方向に引き回し同第2セグメントS2のライザに引っ掛ける。
【0079】
さらに、Aフライヤーは、第1導線W1を第2セグメントS2から反時計回り方向に120°離間した第18セグメントS18まで反時計回り方向に引き回し同第18セグメントS18ライザに引っ掛け、掛け止めする。
【0080】
一方、図4(b)、図5(a)に示すように、Bフライヤーは、第3巻線C3を巻回した第2導線W2を、スロット番号「5」のスロットSLから第22セグメントS22まで反時計回り方向に引き回し、同第22セグメントS22のライザに引っ掛ける。続いて、Bフライヤーは、第22セグメントS22のライザに引っ掛けた第2導線W2を、反時計回り方向に120°離間した第14セグメントS14まで反時計回り方向に引き回し同第14セグメントS14のライザに引っ掛ける。
【0081】
さらに、Bフライヤーは、第2導線W2を第14セグメントS14から反時計回り方向に120°離間した第6セグメントS6まで反時計回り方向に引き回し同第6セグメントS6のライザに引っ掛け、掛け止めする。
【0082】
工程8(断線)
Aフライヤーは、第18セグメントS18のライザに掛け止めした第1導線W1を切断(断線)する。
【0083】
Bフライヤーは、第6セグメントS6のライザに掛け止めした第2導線W2を切断(断線)する。
工程9(セグメント:S3→S19→S11、S15→S7→S23)
図5(b)に示すように、Aフライヤーは、切断した第1導線W1を新たに第3セグメントS3のライザに掛け止めした後、反時計回り方向に120°離間した第19セグメントS19まで反時計回り方向に引き回し、同第19セグメントS19のライザに引っ掛ける。続いて、Aフライヤーは、同第19セグメントS19のライザに引っ掛けた第1導線W1を、反時計回り方向に120°離間した第11セグメントS11まで反時計回り方向に引き回し同第11セグメントS11のライザに引っ掛ける。
【0084】
一方、図5(b)に示すように、Bフライヤーは、切断した第2導線W2を新たに第15セグメントS15のライザに掛け止めした後、反時計回り方向に120°離間した第7セグメントS7まで反時計回り方向に引き回し、同第7セグメントS7のライザに引っ掛ける。続いて、Bフライヤーは、同第7セグメントS7のライザに引っ掛けた第2導線W2を、反時計回り方向に120°離間した第23セグメントS23まで反時計回り方向に引き回し同第23セグメントS23のライザに引っ掛ける。
【0085】
工程10(スロット:第2巻線C2、第8巻線C8)
図6(a)に示すように、Aフライヤーは、第11セグメントS11のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「5」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「5」と「3」のスロットSLとの間おいて、その引き回した第1導線W1を第2ティースT2の内側巻回部T2cに順巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T2cには、集中巻きで順巻きの第2巻線C2が巻回される。
【0086】
一方、図6(a)に示すように、Bフライヤーは、第23セグメントS23のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「17」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「17」と「15」のスロットSLとの間おいて、その引き回した第2導線W2を第8ティースT8の内側巻回部T8cに順巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T8cには、集中巻きで順巻きの第8巻線C8が巻回される。
【0087】
工程11(セグメント:S20、S8)
図6(a)に示すように、Aフライヤーは、第2巻線C2を巻回した第1導線W1を、スロット番号「3」のスロットSLから第20セグメントS20まで反時計回り方向に引き回し、同第20セグメントS20のライザに引っ掛ける。
【0088】
一方、図6(a)に示すように、Bフライヤーは、第8巻線C8を巻回した第2導線W2を、スロット番号「15」のスロットSLから第8セグメントS8まで反時計回り方向に引き回し、同第8セグメントS8のライザに引っ掛ける。
【0089】
工程12(スロット:第6巻線C6、第12巻線C12)
図6(b)に示すように、Aフライヤーは、第20セグメントS20のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「11」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「11」と「13」のスロットSLとの間おいて、その引き回した第1導線W1を第6ティースT6の内側巻回部T6cに逆巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T6cには、集中巻きで逆巻きの第6巻線C6が巻回される。
【0090】
一方、図6(b)に示すように、Bフライヤーは、第8セグメントS8のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「23」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「23」と「1」のスロットSLとの間おいて、その引き回した第2導線W2を第12ティースT12の内側巻回部T12cに逆巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T12cには、集中巻きで第12巻線C12が巻回される。
【0091】
工程13(セグメント:S3、S15)
図6(b)に示すように、Aフライヤーは、第6巻線C6を巻回した第1導線W1を、スロット番号「13」のスロットSLから第3セグメントS3まで反時計回り方向に引き回し、同第3セグメントS3のライザに引っ掛ける。
【0092】
一方、図6(b)に示すように、Bフライヤーは、第12巻線C12を巻回した第2導線W2を、スロット番号「1」のスロットSLから第15セグメントS15まで反時計回り方向に引き回し、同第15セグメントS15のライザに引っ掛ける。
【0093】
工程14(スロット:第10巻線C10、第4巻線C4)
図7(a)に示すように、Aフライヤーは、第3セグメントS3のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「21」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「21」と「19」のスロットSLとの間おいて、引き回した第1導線W1を第10ティースT10の内側巻回部T10cに順巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T10cには、集中巻きで順巻きの第10巻線C10が巻回される。
【0094】
一方、図7(a)に示すように、Bフライヤーは、第15セグメントS15のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「9」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「9」と「7」のスロットSLとの間おいて、引き回した第2導線W2を第4ティースT4の内側巻回部T4cに順巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T4cには、集中巻きで順巻きの第4巻線C4が巻回される。
【0095】
この時点で、12個全ての内側巻回部T1c〜T12cのそれぞれに集中巻線からなる第1〜第9巻線C1〜C12が、AフライヤーとBフライヤーにて巻回される。
工程15(セグメント:S12→S4→S20、S24→S16→S8)
図7(a)(b)に示すように、Aフライヤーは、第10巻線C10を巻回した第1導線W1を、スロット番号「19」のスロットSLから第12セグメントS12まで反時計回り方向に引き回し、同第12セグメントS12のライザに引っ掛ける。続いて、Aフライヤーは、第12セグメントS12のライザに引っ掛けた第1導線W1を、反時計回り方向に120°離間した第4セグメントS4まで反時計回り方向に引き回し、同第4セグメントS4のライザに引っ掛ける。
【0096】
さらに、Aフライヤーは、第1導線W1を第4セグメントS4から反時計回り方向に120°離間した第20セグメントS20まで反時計回り方向に引き回し、同第20セグメントS20のライザに引っ掛ける。
【0097】
一方、図7(a)(b)に示すように、Bフライヤーは、第4巻線C4を巻回した第2導線W2を、スロット番号「7」のスロットSLから第24セグメントS24まで反時計回り方向に引き回し、同第24セグメントS24のライザに引っ掛ける。続いて、Bフライヤーは、第24セグメントS24のライザに引っ掛けた第2導線W2を、反時計回り方向に120°離間した第16セグメントS16まで反時計回り方向に引き回し、同第16セグメントS16のライザに引っ掛ける。
【0098】
さらに、Bフライヤーは、第2導線W2を第16セグメントS16から反時計回り方向に120°離間した第8セグメントS8まで反時計回り方向に引き回し、同第8セグメントS8のライザに引っ掛ける。
【0099】
工程16(スロット:第18巻線C18、第24巻線C24)
図8(a)に示すように、Aフライヤーは、第20セグメントS20のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「14」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「14」と「12」のスロットSLとの間おいて、即ち、第7ティースT7の第2分岐部T7b及び第6ティースT6の第1分岐部T6a間に、その引き回した第1導線W1を順巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T7bと第1分岐部T6aの間には、分布巻きで順巻きの第18巻線C18が巻回される。
【0100】
一方、図8(a)に示すように、Bフライヤーは、第8セグメントS8のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「2」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「2」と「24」のスロットSLとの間おいて、即ち、第1ティースT1の第2分岐部T1b及び第12ティースT12の第1分岐部T12a間に、その引き回した第2導線W2を順巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T1bと第1分岐部T12aの間には、分布巻きで順巻きの第24巻線C24が巻回される。
【0101】
工程17(セグメント:S5、S7)
図8(a)に示すように、Aフライヤーは、第18巻線C18を巻回した第1導線W1を、スロット番号「12」のスロットSLから第5セグメントS5まで反時計回り方向に引き回し、同第5セグメントS5のライザに引っ掛ける。
【0102】
一方、図8(a)に示すように、Bフライヤーは、第24巻線C24を巻回した第2導線W2を、スロット番号「24」のスロットSLから第17セグメントS17まで反時計回り方向に引き回し、同第17セグメントS17のライザに引っ掛ける。
【0103】
工程18(スロット:第22巻線C22、第16巻線C16)
図8(b)に示すように、Aフライヤーは、第5セグメントS5のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「20」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「20」と「22」のスロットSLとの間おいて、即ち、第11ティースT11の第2分岐部T11b及び第10ティースT10の第1分岐部T10a間に、引き回した第1導線W1を逆巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T11bと第1分岐部T10aの間には、分布巻きで逆巻きの第22巻線C22が巻回される。
【0104】
一方、図8(b)に示すように、Bフライヤーは、第17セグメントS17のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「8」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「8」と「10」のスロットSLとの間おいて、即ち、第5ティースT5の第2分岐部T5b及び第4ティースT4の第1分岐部T4a間に、その引き回した第2導線W2を逆巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T5bと第1分岐部T4aの間には、分布巻きで逆巻きの第16巻線C16が巻回される。
【0105】
工程19(セグメント:S12、S24)
図8(b)に示すように、Aフライヤーは、第22巻線C22を巻回した第1導線W1を、スロット番号「22」のスロットSLから第12セグメントS12まで反時計回り方向に引き回し、同第12セグメントS12のライザに引っ掛ける。
【0106】
一方、図8(b)に示すように、Bフライヤーは、第16巻線C16を巻回した第2導線W2を、スロット番号「10」のスロットSLから第24セグメントS24まで反時計回り方向に引き回し、同第24セグメントS24のライザに引っ掛ける。
【0107】
工程20(スロット:第14巻線C14、第20巻線C20)
図9(a)に示すように、Aフライヤーは、第12セグメントS12のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「6」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「6」と「4」のスロットSLとの間おいて、即ち、第3ティースT3の第2分岐部T3b及び第2ティースT2の第1分岐部T2a間に、その引き回した第1導線W1を順巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T3bと第1分岐部T2aの間には、分布巻きで順巻きの第14巻線C14が巻回される。
【0108】
一方、図9(a)に示すように、Bフライヤーは、第24セグメントS24のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「18」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「18」と「16」のスロットSLとの間おいて、即ち、第9ティースT9の第2分岐部T9b及び第8ティースT8の第1分岐部T8a間に、その引き回した第2導線W2を順巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T9bと第1分岐部T8aの間には、分布巻きで順巻きの第20巻線C20が巻回される。
【0109】
工程21(セグメント:S21、S9)
図9(a)に示すように、Aフライヤーは、第14巻線C14を巻回した第1導線W1を、スロット番号「4」のスロットSLから第21セグメントS21まで反時計回り方向に引き回し、同第21セグメントS21のライザに引っ掛け、掛け止めする。
【0110】
一方、図9(a)に示すように、Bフライヤーは、第20巻線C20を巻回した第2導線W2を、スロット番号「16」のスロットSLから第9セグメントS9まで反時計回り方向に引き回し、同第9セグメントS9のライザに引っ掛け、掛け止めする。
【0111】
工程22(断線)
Aフライヤーは、第21セグメントS21のライザに掛け止めした第1導線W1を切断(断線)する。
【0112】
Bフライヤーは、第9セグメントS9のライザに掛け止めした第2導線W2を切断(断線)する。
工程23(セグメント:S22、S10)
図9(b)に示すように、Aフライヤーは、切断した第1導線W1を新たに第22セグメントS22のライザに掛け止めする。
【0113】
一方、図9(b)に示すように、Bフライヤーは、切断した第2導線W2を新たに第10セグメントS10のライザに掛け止めする。
工程24(スロット:第19巻線C19、第13巻線C13)
図9(b)に示すように、Aフライヤーは、第22セグメントS22のライザに掛け止めした第1導線W1を、スロット番号「16」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「16」と「14」のスロットSLとの間おいて、即ち、第8ティースT8の第2分岐部T8b及び第7ティースT7の第1分岐部T7a間に、その引き回した第1導線W1を順巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T8bと第1分岐部T7aの間には、分布巻きで順巻きの第19巻線C19が巻回される。
【0114】
一方、図9(b)に示すように、Bフライヤーは、第10セグメントS10のライザに掛け止めした第2導線W2を、スロット番号「4」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「4」と「2」のスロットSLとの間おいて、即ち、第2ティースT2の第2分岐部T2b及び第1ティースT1の第1分岐部T1a間に、その引き出した第2導線W2を順巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T2bと第1分岐部T1aの間には、分布巻きで順巻きの第13巻線C13が巻回される。
【0115】
工程25(セグメント:S7、S19)
図9(b)に示すように、Aフライヤーは、第19巻線C19を巻回した第1導線W1を、スロット番号「14」のスロットSLから第7セグメントS7まで反時計回り方向に引き回し、同第7セグメントS7のライザに引っ掛ける。
【0116】
一方、図9(b)に示すように、Bフライヤーは、第13巻線C13を巻回した第2導線W2を、スロット番号「2」のスロットSLから第19セグメントS19まで反時計回り方向に引き回し、同第19セグメントS19のライザに引っ掛ける。
【0117】
工程26(スロット:第23巻線C23、第17巻線C17)
図10(a)に示すように、Aフライヤーは、第7セグメントS7のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「22」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「22」と「24」のスロットSLとの間おいて、即ち、第12ティースT12の第2分岐部T12b及び第11ティースT11の第1分岐部T11a間に、その引き回した第1導線W1を逆巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T12bと第1分岐部T11aの間に、分布巻きで逆巻きの第23巻線C23が巻回される。
【0118】
一方、図10(a)に示すように、Bフライヤーは、第19セグメントS19のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「10」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「10」と「12」のスロットSLとの間おいて、即ち、第6ティースT6の第2分岐部T6b及び第5ティースT5の第1分岐部T5a間に、引き回した第2導線W2を逆巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T6bと第1分岐部T5aの間には、分布巻きで逆巻きの第17巻線C17が巻回される。
【0119】
工程27(セグメント:S14、S2)
図10(a)に示すように、Aフライヤーは、第23巻線C23を巻回した第1導線W1を、スロット番号「24」のスロットSLから第14セグメントS14まで反時計回り方向に引き回し、同第14セグメントS14のライザに引っ掛ける。
【0120】
一方、図10(a)に示すように、Bフライヤーは、第17巻線C17を巻回した第2導線W2を、スロット番号「12」のスロットSLから第2セグメントS2まで反時計回り方向に引き回し、同第2セグメントS2のライザに引っ掛ける。
【0121】
工程28(スロット:第15巻線C15、第21巻線C21)
図10(b)に示すように、Aフライヤーは、第14セグメントS14のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「8」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「8」と「6」のスロットSLとの間おいて、即ち、第4ティースT4の第2分岐部T4b及び第3ティースT3の第1分岐部T3a間に、その引き回した第1導線W1を順巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T4bと第1分岐部T3aの間には、分布巻きで順巻きの第15巻線C15が巻回される。
【0122】
一方、図10(b)に示すように、Bフライヤーは、第2セグメントS2のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「20」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「20」と「18」のスロットSLとの間おいて、即ち、第10ティースT10の第2分岐部T10b及び第9ティースT9の第1分岐部T9a間に、引き回した第2導線W2を順巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T10bと第1分岐部T9aの間には、分布巻きで順巻きの第21巻線C21が巻回される。
【0123】
工程29(セグメント:S23、S11)
図10(b)に示すように、Aフライヤーは、第15巻線C15を巻回した第1導線W1を、スロット番号「6」のスロットSLから第23セグメントS23まで反時計回り方向に引き回し、同第23セグメントS23のライザに引っ掛けて掛け止める。
【0124】
一方、図10(b)に示すように、Bフライヤーは、第21巻線C21を巻回した第2導線W2を、スロット番号「18」のスロットSLから第11セグメントS11まで反時計回り方向に引き回し、同第11セグメントS11のライザに引っ掛けて掛け止める。
【0125】
これによって、AフライヤーとBフライヤーからなるダブルフライヤー巻線機を使っての第1〜第24巻線C1〜C24の巻回作業は終了する。
次に、上記第1実施形態の作用を記載する。
【0126】
AフライヤーとBフライヤーを備えたダブルフライヤー巻線機は、工程1〜工程29において、AフライヤーとBフライヤーが180°対峙して結線・巻回作業を行う。そのため、工程1〜工程29において、結線・巻回作業途中で、AフライヤーとBフライヤーが衝突することなく、それぞれ分担の結線・巻回作業が行われる。
【0127】
そして、互いに180°対峙して結線・巻回作業を行うAフライヤーとBフライヤーは、まず、第1〜第12ティースT1〜T12の内側巻回部T1c〜T12cに巻回する第1〜第12巻線C1〜C12をそれぞれ分担して巻回する。その後に、AフライヤーとBフライヤーは、隣り合う一方のティースの第1分岐部と他方のティースの第2分岐部との間に巻回する第13〜第24巻線C13〜C24をそれぞれ分担して巻回する。
【0128】
つまり、AフライヤーとBフライヤーは、内側に位置する第1〜第12巻線C1〜C12を巻回した後に外側に位置する第13〜第24巻線C13〜C24を巻回する。そのため、外側に位置する第13〜第24巻線C13〜C24が先に巻回されてしまって、内側に位置する第1〜第12巻線C1〜C12が巻回不能になることはない。
【0129】
また、AフライヤーとBフライヤーは、工程1〜工程29において、それぞれの導線W1,W2を引き回すとき、反時計回り方向に導いて巻回・結線を行うようにした。これによって、導線W1,W2を引き回す方向は一方向(反時計回り方向)なり、単調な動作の繰り返しで結線・巻回作業が行われる。
【0130】
さらに、AフライヤーとBフライヤーとが対峙して、12個の内側巻回部T1c〜T12cに集中巻の第1〜第12巻線C1〜C12を巻回する際、Aフライヤーが6個、Bフライヤーが6個と等しく分担し巻回する。
【0131】
つまり、Aフライヤーは、第1巻線C1、第5巻線C5、第9巻線C9、第2巻線C2、第6巻線C6、第10巻線C10を巻回する。一方、Bフライヤーは、第7巻線C7、第11巻線C11、第3巻線C3、第8巻線C8、第12巻線C12、第4巻線C4を巻回する。
【0132】
このとき、Aフライヤーが6個の巻線を集中巻で巻回するとき(Bフライヤーも同様)、まず、3個の巻線について、反時計回り方向に120°離間した位置に巻線を巻回した後に、残り3個の巻線について、反時計回り方向に120°離間した位置に巻線を巻回するようにした。
【0133】
詳述すると、Aフライヤーは、第1巻線C1→第5巻線C5→第9巻線C9の順で3個の巻線を巻回した後、第2巻線C2→第6巻線C6→第10巻線C10の順で残る3個の巻線を巻回した。一方、Bフライヤーは、第7巻線C7→第11巻線C11→第3巻線C3の順で3個の巻線を巻回した後、第8巻線C8→第12巻線C12→第4巻線C4の順で残る3個の巻線を巻回した。
【0134】
しかも、反時計回り方向に120°離間した位置に3個の巻線を集中巻で巻回するとき、Aフライヤーは(Bフライヤーも同様)、1番目の巻線を順巻き、2番目の巻線を逆巻き、3番目の巻線を順巻きとなるように巻回した。つまり、120°離間した位置で順巻き、逆巻き、順巻きとなる巻線を配置した。
【0135】
従って、AフライヤーとBフライヤーは、それぞれ各巻線を集中巻で巻回するとき、常に巻回方向が同じとなり、AフライヤーとBフライヤーは、対峙した位置で終始同じ動作を行う。その結果、ダブルフライヤー巻線機のAフライヤーとBフライヤーを互いに異なる向き動きをさせる必要がないことから、ダブルフライヤー巻線機による集中巻の巻回作業は、非常に簡単であって短時間作業となる。
【0136】
同様に、AフライヤーとBフライヤーとが対峙して、12個の分布巻の第13〜第24巻線C13〜C24を巻回する際、Aフライヤーが6個、Bフライヤーが6個と等しく分担し巻回する。
【0137】
つまり、Aフライヤーは、第18巻線C18、第22巻線C22、第14巻線C14、第19巻線C19,第23巻線C23、第15巻線C15を巻回する。一方、Bフライヤーは、第24巻線C24、第16巻線C16、第20巻線C20、第13巻線C13、第17巻線C17、第21巻線C21を巻回する。
【0138】
このとき、Aフライヤーが6個の巻線を分布巻で巻回するとき(Bフライヤーも同様)、まず、3個の巻線について、反時計回り方向に120°離間した位置に巻線を巻回した後に、残り3個の巻線について、反時計回り方向に120°離間した位置に巻線を巻回するようにした。
【0139】
詳述すると、Aフライヤーは、第18巻線C18→第22巻線C22→第14巻線C14の順で3個の巻線を巻回した後、第19巻線C19→第23巻線C23→第15巻線C15の順で残る3個の巻線を巻回した。一方、Bフライヤーは、第24巻線C24→第16巻線C16→第20巻線C20の順で3個の巻線を巻回した後、第13巻線C13→第17巻線C17→第21巻線C21→の順で残る3個の巻線を巻回した。
【0140】
しかも、反時計回り方向に120°離間した位置に3個の巻線を分布巻で巻回するとき、Aフライヤーは(Bフライヤーも同様)、1番目の巻線を順巻き、2番目の巻線を逆巻き、3番目の巻線を順巻きとなるように巻回した。つまり、120°離間した位置で順巻き、逆巻き、順巻きとなる巻線を配置した。
【0141】
従って、AフライヤーとBフライヤーは、それぞれ各巻線を分布巻で巻回するとき、常に巻回方向が同じとなり、AフライヤーとBフライヤーは、対峙した位置で終始同じ動作を行う。その結果、ダブルフライヤー巻線機のAフライヤーとBフライヤーを互いに異なる向き動きをさせる必要がないことから、ダブルフライヤー巻線機による分布巻の巻回作業は、非常に簡単であって短時間作業となる。
【0142】
また、第1〜第24巻線C1〜C24を巻回する際、Aフライヤー又はBフライヤーにて、第1〜第24セグメントS1〜S24のライザが、導線W1,W2に引っ掛けられる回数は、2回以下である。
【0143】
詳述すると、表1に示すように、第4及び第16セグメントS4,S16のライザは、導線W1,W2のいずれかが1回引っ掛けられ、残る22個のセグメントS1〜S3,S5〜S15,S17〜S24のライザは、導線W1,W2が合わせて2回引っ掛けられようになっている。つまり、第1〜第24セグメントS1〜S24のライザの中で、導線W1,W2が合わせて3回以上引っ掛けられたライザはなく、ほぼ2回に平均化されている。
【0144】
そのため、ライザの長さは、導線W1,W2が合わせて2回引っ掛けられる長さに統一すれば、導線W1,W2を引っ掛けられないライザは無い。従って、ライザの長さを、導線W1,W2が合わせて3回引っ掛けられる長さではなく、導線W1,W2が合わせて2回引っ掛けられる短い長さにすることができる。しかも、後工程で行われるライザに引っ掛けられた導線を同ライザと電気的に接続するためのヒュージング作業は、引っ掛けられている導線が1回の場合と2回の場合の2種類のヒュージングで済む。
【0145】
次に、上記第1実施形態の効果を以下に記載する。
(1)本実施形態によれば、ダブルフライヤー巻線機を使い、そのダブルフライヤー巻線機のAフライヤーとBフライヤーがそれぞれ分担して、第1〜第24巻線C24を巻回するため、結線・巻回作業時間の短縮を図ることができる。
【0146】
(2)本実施形態によれば、集中巻線よりなる12個の第1〜第12巻線C1〜C12を、180°対峙したAフライヤーとBフライヤーにてそれぞれ6個ずつ分担して巻回した。このとき、最初の3個を反時計回り方向に120°離間した位置にそれぞれ巻線を巻回した後に、残り3個を反時計回り方向に120°離間した位置に巻線を巻回した。従って、第1及び第2導線W1,W2の引き回し方向を終始同じ反時計回り方向になるため、単調な動作を繰り返しとなり結線・巻回作業時間がより短時間になる。
【0147】
(3)本実施形態によれば、分布巻線よりなる12個の第13〜第24巻線C13〜C24を、180°対峙したAフライヤーとBフライヤーにてそれぞれ6個ずつ分担して巻回した。このとき、最初の3個を反時計回り方向に120°離間した位置にそれぞれ巻線を巻回した後に、残り3個を反時計回り方向に120°離間した位置に巻線を巻回した。従って、第1及び第2導線W1,W2の引き回し方向を終始同じ反時計回り方向になるため、単調な動作を繰り返しとなり結線・巻回作業時間がより短時間になる。
【0148】
(4)本実施形態によれば、AフライヤーとBフライヤーは、それぞれ第1〜第12巻線C1〜C12を分担して集中巻で巻回するとき、常に巻回方向が同じとなり、ダブルフライヤー巻線機による、集中巻の巻回作業は、簡単で短時間に行われる。
【0149】
(5)本実施形態によれば、AフライヤーとBフライヤーは、それぞれ第13〜第24巻線C13〜C24を分担して分布巻するとき、常に巻回方向が同じとなり、ダブルフライヤー巻線機による、集中巻の巻回作業は、簡単で短時間に行われる。
【0150】
(6)本実施形態によれば、第1〜第24巻線C1〜C24を巻回したとき、第1〜第24セグメントS1〜S24のライザは、導線W1,W2に引っ掛けられる回数がそれぞれ2回以下である。
【0151】
そのため、ライザの長さを、導線W1,W2が合わせて2回引っ掛けられる短い長さにでき、半田等の溶着材料の低減を図ることができる。しかも、後工程で行われる導線とライザを電気的に接続するためのヒュージング作業は、引っ掛けられている導線が1回の場合と2回の場合の2種類のヒュージングで済み、簡単な作業となる。
【0152】
(第2実施形態)
本実施形態は、第1〜第24巻線C1〜C24の巻回方法が第1実施形態と相違する。
そこで、本実施形態の巻回方法を以下の表2に示す工程表と図11図18に示す巻回図に従って説明する。
【0153】
【表2】
本実施形態では、集中巻きの第1〜第12巻線C1〜C12について、8個の第2、第3、第5、第6、第8、第9、第11、第12巻線C2,C3,C5,C6,C8,C9,C11,C12が順巻きにて巻回されている。これに対して、4個の第1、第4、第7巻線,第10巻線C1,C4,C7,C10が逆巻きにて巻回されている。
【0154】
一方、分布巻きの第13〜第24巻線C13〜C24について、8個の第13、第16〜第19、第22〜第24巻線C13,C16〜C19,C22〜C24が順巻きにて巻回されている。これに対して、4個の第14、第15、第20、第21巻線C14,C15,C20,C21が逆巻きにて巻回されている。
【0155】
なお、本実施形態では、第1実施形態と同様に、AフライヤーとBフライヤーからなるダブルフライヤー巻線機を使って第1〜第24巻線C1〜C24を巻回する。
工程1(セグメント:S17→S9→S1、S5→S21→S13)
図11(a)に示すように、Aフライヤーは、巻線用の絶縁被膜された第1導線W1を、第17セグメントS17のライザにその始端を引っ掛けて掛け止めした後、反時計回り方向に120°離間した第9セグメントS9まで反時計回り方向に引き回し、同第9セグメントS9のライザに引っ掛ける。Aフライヤーは、同第9セグメントS9のライザに引っ掛けた第1導線W1を、反時計回り方向に120°離間した第1セグメントS1まで反時計回り方向に引き回し同第1セグメントS1のライザに引っ掛ける。
【0156】
一方、図11(a)に示すように、Bフライヤーは、巻線用の絶縁被膜された第2導線W2を、第5セグメントS5のライザにその始端を引っ掛けて掛け止めした後、反時計回り方向に120°離間した第21セグメントS21まで反時計回り方向に引き回し、同第21セグメントS21のライザに引っ掛ける。Bフライヤーは、同第21セグメントS21のライザに引っ掛けた第1導線W1を、反時計回り方向に120°離間した第13セグメントS13まで反時計回り方向に引き回し同第13セグメントS13のライザに引っ掛ける。
【0157】
工程2(スロット:第9巻線C9、第3巻線C3)
図11(b)に示すように、Aフライヤーは、第1セグメントS1のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「19」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「19」と「17」のスロットSLとの間おいて、引き回した第1導線W1を第9ティースT9の内側巻回部T9cに順巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T9cには、集中巻きで順巻きの第9巻線C9が巻回される。
【0158】
一方、図11(b)に示すように、Bフライヤーは、第13セグメントS13のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「7」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「7」と「5」のスロットSLとの間おいて、引き回した第2導線W2を第3ティースT3の内側巻回部T3cに順巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T3cには、集中巻きで順巻きの第3巻線C3が巻回される。
【0159】
工程3(セグメント:S10、S22)
図11(b)に示すように、Aフライヤーは、第9巻線C9を巻回した第1導線W1を、スロット番号「17」のスロットSLから第10セグメントS10まで反時計回り方向に引き回し、同第10セグメントS10のライザに引っ掛ける。
【0160】
一方、図11(b)に示すように、Bフライヤーは、第3巻線C3を巻回した第2導線W2を、スロット番号「5」のスロットSLから第22セグメントS22まで反時計回り方向に引き回し、同第22セグメントS22のライザに引っ掛ける。
【0161】
工程4(スロット:第1巻線C1、第7巻線C7)
図12(a)に示すように、Aフライヤーは、第10セグメントS10のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「1」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「1」と「3」のスロットSLとの間おいて、引き回した第1導線W1を第1ティースT1の内側巻回部T1cに逆巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T1cには、集中巻きで逆巻きの第1巻線C1が巻回される。
【0162】
一方、図12(a)に示すように、Bフライヤーは、第22セグメントS22のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「13」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「13」と「15」のスロットSLとの間おいて、引き回した第2導線W2を第7ティースT7の内側巻回部T7cに逆巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T7cには、集中巻きで逆巻きの第7巻線C7が巻回される。
【0163】
工程5(セグメント:S17、S5)
図12(a)に示すように、Aフライヤーは、第1巻線C1を巻回した第1導線W1を、スロット番号「3」のスロットSLから第17セグメントS17まで反時計回り方向に引き回し、同第17セグメントS17のライザに引っ掛ける。
【0164】
一方、図12(a)に示すように、Bフライヤーは、第7巻線C7を巻回した第2導線W2を、スロット番号「15」のスロットSLから第5セグメントS5まで反時計回り方向に引き回し、同第5セグメントS5のライザに引っ掛ける。
【0165】
工程6(スロット:第5巻線C5、第11巻線C11)
図12(b)に示すように、Aフライヤーは、第17セグメントS17のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「11」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「11」と「9」のスロットSLとの間おいて、引き回した第1導線W1を第5ティースT5の内側巻回部T5cに順巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T5cには、集中巻きで順巻きの第5巻線C5が巻回される。
【0166】
一方、図12(b)に示すように、Bフライヤーは、第5セグメントS5のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「23」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「23」と「21」のスロットSLとの間おいて、引き回した第2導線W2を第11ティースT11の内側巻回部T11cに順巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T11cには、集中巻きで順巻きの第11巻線C11が巻回される。
【0167】
工程7(セグメント:S2→S18→S10、S14→S6→S22)
図12(b)、図13(a)に示すように、Aフライヤーは、第5巻線C5を巻回した第1導線W1を、スロット番号「9」のスロットSLから第2セグメントS2まで反時計回り方向に引き回し、同第2セグメントS2のライザに引っ掛ける。続いて、Aフライヤーは、第2セグメントS2のライザに引っ掛けた第1導線W1を、反時計回り方向に120°離間した第18セグメントS18まで反時計回り方向に引き回し同第18セグメントS18のライザに引っ掛ける。
【0168】
さらに、Aフライヤーは、第1導線W1を第18セグメントS18から反時計回り方向に120°離間した第10セグメントS10まで反時計回り方向に引き回し同第10セグメントS10ライザに引っ掛け、掛け止めする。
【0169】
一方、図12(b)、図13(a)に示すように、Bフライヤーは、第11巻線C11を巻回した第2導線W2を、スロット番号「21」のスロットSLから第14セグメントS14まで反時計回り方向に引き回し、同第14セグメントS14のライザに引っ掛ける。続いて、Bフライヤーは、第14セグメントS14のライザに引っ掛けた第2導線W2を、反時計回り方向に120°離間した第6セグメントS6まで反時計回り方向に引き回し同第6セグメントS6のライザに引っ掛ける。
【0170】
さらに、Bフライヤーは、第2導線W2を第6セグメントS6から反時計回り方向に120°離間した第22セグメントS22まで反時計回り方向に引き回し同第22セグメントS22のライザに引っ掛け、掛け止めする。
【0171】
工程8(断線)
Aフライヤーは、第10セグメントS10のライザに掛け止めした第1導線W1を切断(断線)する。
【0172】
Bフライヤーは、第22セグメントS22のライザに掛け止めした第2導線W2を切断(断線)する。
工程9(セグメント:S11→S3→S19、S23→S15→S7)
図13(b)に示すように、Aフライヤーは、切断した第1導線W1を新たに第11セグメントS11のライザに掛け止めした後、反時計回り方向に120°離間した第3セグメントS3まで反時計回り方向に引き回し、同第3セグメントS3のライザに引っ掛ける。続いて、Aフライヤーは、同第3セグメントS3のライザに引っ掛けた第1導線W1を、反時計回り方向に120°離間した第19セグメントS19まで反時計回り方向に引き回し同第19セグメントS19のライザに引っ掛ける。
【0173】
一方、図13(b)に示すように、Bフライヤーは、切断した第2導線W2を新たに第23セグメントS23のライザに掛け止めした後、反時計回り方向に120°離間した第15セグメントS15まで反時計回り方向に引き回し、同第15セグメントS15のライザに引っ掛ける。続いて、Bフライヤーは、同第15セグメントS15のライザに引っ掛けた第2導線W2を、反時計回り方向に120°離間した第7セグメントS7まで反時計回り方向に引き回し同第7セグメントS7のライザに引っ掛ける。
【0174】
工程10(スロット:第6巻線C6、第12巻線C12)
図14(a)に示すように、Aフライヤーは、第19セグメントS19のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「13」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「13」と「11」のスロットSLとの間おいて、その引き回した第1導線W1を第6ティースT6の内側巻回部T6cに順巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T6cには、集中巻きで順巻きの第6巻線C6が巻回される。
【0175】
一方、図14(a)に示すように、Bフライヤーは、第7セグメントS7のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「1」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「1」と「23」のスロットSLとの間おいて、その引き回した第2導線W2を第12ティースT12の内側巻回部T12cに順巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T12cには、集中巻きで順巻きの第12巻線C12が巻回される。
【0176】
工程11(セグメント:S4、S16)
図14(a)に示すように、Aフライヤーは、第6巻線C6を巻回した第1導線W1を、スロット番号「11」のスロットSLから第4セグメントS4まで反時計回り方向に引き回し、同第4セグメントS4のライザに引っ掛ける。
【0177】
一方、図14(a)に示すように、Bフライヤーは、第12巻線C12を巻回した第2導線W2を、スロット番号「23」のスロットSLから第16セグメントS16まで反時計回り方向に引き回し、同第16セグメントS16のライザに引っ掛ける。
【0178】
工程12(スロット:第10巻線C10、第4巻線C4)
図14(b)に示すように、Aフライヤーは、第4セグメントS4のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「19」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「19」と「21」のスロットSLとの間おいて、その引き回した第1導線W1を第10ティースT10の内側巻回部T10cに逆巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T10cには、集中巻きで逆巻きの第10巻線C10が巻回される。
【0179】
一方、図14(b)に示すように、Bフライヤーは、第16セグメントS16のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「7」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「7」と「9」のスロットSLとの間おいて、その引き回した第2導線W2を第4ティースT4の内側巻回部T4cに逆巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T4cには、集中巻きで第4巻線C4が巻回される。
【0180】
工程13(セグメント:S11、S23)
図14(b)に示すように、Aフライヤーは、第10巻線C10を巻回した第1導線W1を、スロット番号「21」のスロットSLから第11セグメントS11まで反時計回り方向に引き回し、同第11セグメントS11のライザに引っ掛ける。
【0181】
一方、図14(b)に示すように、Bフライヤーは、第4巻線C4を巻回した第2導線W2を、スロット番号「9」のスロットSLから第23セグメントS23まで反時計回り方向に引き回し、同第23セグメントS23のライザに引っ掛ける。
【0182】
工程14(スロット:第2巻線C2、第8巻線C8)
図15(a)に示すように、Aフライヤーは、第11セグメントS11のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「5」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回し、スロット番号「5」と「3」のスロットSLとの間おいて、第2ティースT2の内側巻回部T2cに順巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T2cには、集中巻きで順巻きの第2巻線C2が巻回される。
【0183】
一方、図15(a)に示すように、Bフライヤーは、第23セグメントS23のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「17」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回し、スロット番号「17」と「15」のスロットSLとの間おいて、第8ティースT8の内側巻回部T8cに順巻きにて巻回する。これによって、内側巻回部T8cには、集中巻きで順巻きの第8巻線C8が巻回される。
【0184】
この時点で、12個全ての内側巻回部T1c〜T12cのそれぞれに集中巻線である第1〜第9巻線C1〜C12が、AフライヤーとBフライヤーにて巻回される。
工程15(セグメント:S20→S12→S4、S8→S24→S16)
図15(a)(b)に示すように、Aフライヤーは、第2巻線C2を巻回した第1導線W1を、スロット番号「3」のスロットSLから第20セグメントS20まで反時計回り方向に引き回し、同第20セグメントS20のライザに引っ掛ける。続いて、Aフライヤーは、第20セグメントS20のライザに引っ掛けた第1導線W1を、反時計回り方向に120°離間した第12セグメントS12まで反時計回り方向に引き回し、同第12セグメントS12のライザに引っ掛ける。
【0185】
さらに、Aフライヤーは、第1導線W1を第12セグメントS12から反時計回り方向に120°離間した第4セグメントS4まで反時計回り方向に引き回し、同第4セグメントS4のライザに引っ掛ける。
【0186】
一方、図15(a)(b)に示すように、Bフライヤーは、第8巻線C8を巻回した第2導線W2を、スロット番号「15」のスロットSLから第8セグメントS8まで反時計回り方向に引き回し、同第8セグメントS8のライザに引っ掛ける。続いて、Bフライヤーは、第8セグメントS8のライザに引っ掛けた第2導線W2を、反時計回り方向に120°離間した第24セグメントS24まで反時計回り方向に引き回し、同第24セグメントS24のライザに引っ掛ける。
【0187】
さらに、Bフライヤーは、第2導線W2を第24セグメントS24から反時計回り方向に120°離間した第16セグメントS16まで反時計回り方向に引き回し、同第16セグメントS16のライザに引っ掛ける。
【0188】
工程16(スロット:第22巻線C22、第16巻線C16)
図16(a)に示すように、Aフライヤーは、第4セグメントS4のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「22」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「22」と「20」のスロットSLとの間おいて、即ち、第11ティースT11の第2分岐部T11b及び第10ティースT10の第1分岐部T10a間に、その引き回した第1導線W1を順巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T11bと第1分岐部T10aの間には、分布巻きで順巻きの第22巻線C22が巻回される。
【0189】
一方、図16(a)に示すように、Bフライヤーは、第16セグメントS16のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「10」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「10」と「8」のスロットSLとの間おいて、即ち、第5ティースT5の第2分岐部T5b及び第4ティースT4の第1分岐部T4a間に、その引き回した第2導線W2を順巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T5bと第1分岐部T4aの間には、分布巻きで順巻きの第16巻線C16が巻回される。
【0190】
工程17(セグメント:S13、S1)
図16(a)に示すように、Aフライヤーは、第22巻線C22を巻回した第1導線W1を、スロット番号「20」のスロットSLから第13セグメントS13まで反時計回り方向に引き回し、同第13セグメントS13のライザに引っ掛ける。
【0191】
一方、図16(a)に示すように、Bフライヤーは、第16巻線C16を巻回した第2導線W2を、スロット番号「8」のスロットSLから第1セグメントS1まで反時計回り方向に引き回し、同第1セグメントS1のライザに引っ掛ける。
【0192】
工程18(スロット:第14巻線C14、第20巻線C20)
図16(b)に示すように、Aフライヤーは、第13セグメントS13のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「4」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「4」と「6」のスロットSLとの間おいて、即ち、第3ティースT3の第2分岐部T3b及び第2ティースT2の第1分岐部T2a間に、引き回した第1導線W1を逆巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T3bと第1分岐部T2aの間には、分布巻きで逆巻きの第14巻線C14が巻回される。
【0193】
一方、図16(b)に示すように、Bフライヤーは、第1セグメントS1のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「16」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「16」と「18」のスロットSLとの間おいて、即ち、第9ティースT9の第2分岐部T9b及び第8ティースT8の第1分岐部T8a間に、その引き回した第2導線W2を逆巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T9bと第1分岐部T8aの間には、分布巻きで逆巻きの第20巻線C20が巻回される。
【0194】
工程19(セグメント:S20、S8)
図16(b)に示すように、Aフライヤーは、第14巻線C14を巻回した第1導線W1を、スロット番号「6」のスロットSLから第20セグメントS20まで反時計回り方向に引き回し、同第20セグメントS20のライザに引っ掛ける。
【0195】
一方、図16(b)に示すように、Bフライヤーは、第20巻線C20を巻回した第2導線W2を、スロット番号「18」のスロットSLから第8セグメントS8まで反時計回り方向に引き回し、同第8セグメントS8のライザに引っ掛ける。
【0196】
工程20(スロット:第18巻線C18、第24巻線C24)
図17(a)に示すように、Aフライヤーは、第20セグメントS20のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「14」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「14」と「12」のスロットSLとの間おいて、即ち、第7ティースT7の第2分岐部T7b及び第6ティースT6の第1分岐部T6a間に、その引き回した第1導線W1を順巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T7bと第1分岐部T6aの間には、分布巻きで順巻きの第18巻線C18が巻回される。
【0197】
一方、図17(a)に示すように、Bフライヤーは、第8セグメントS8のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「2」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「2」と「24」のスロットSLとの間おいて、即ち、第1ティースT1の第2分岐部T1b及び第12ティースT12の第1分岐部T12a間に、その引き回した第2導線W2を順巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T1bと第1分岐部T12aの間には、分布巻きで順巻きの第24巻線C24が巻回される。
【0198】
工程21(セグメント:S12、S17)
図17(a)に示すように、Aフライヤーは、第18巻線C18を巻回した第1導線W1を、スロット番号「12」のスロットSLから第5セグメントS5まで反時計回り方向に引き回し、同第5セグメントS5のライザに引っ掛け、掛け止めする。
【0199】
一方、図17(a)に示すように、Bフライヤーは、第24巻線C24を巻回した第2導線W2を、スロット番号「24」のスロットSLから第17セグメントS17まで反時計回り方向に引き回し、同第17セグメントS17のライザに引っ掛け、掛け止めする。
【0200】
工程22(断線)
Aフライヤーは、第5セグメントS5のライザに掛け止めした第1導線W1を切断(断線)する。
【0201】
Bフライヤーは、第17セグメントS17のライザに掛け止めした第2導線W2を切断(断線)する。
工程23(セグメント:S6、S18)
図17(b)に示すように、Aフライヤーは、切断した第1導線W1を新たに第6セグメントS6のライザに掛け止めする。
【0202】
一方、図17(b)に示すように、Bフライヤーは、切断した第2導線W2を新たに第18セグメントS18のライザに掛け止めする。
工程24(スロット:第23巻線C23、第17巻線C17)
図17(b)に示すように、Aフライヤーは、第6セグメントS6のライザに掛け止めした第1導線W1を、スロット番号「24」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「24」と「22」のスロットSLとの間おいて、即ち、第12ティースT12の第2分岐部T12b及び第11ティースT11の第1分岐部T11a間に、その引き回した第1導線W1を順巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T12bと第1分岐部T11aの間には、分布巻きで順巻きの第23巻線C23が巻回される。
【0203】
一方、図17(b)に示すように、Bフライヤーは、第18セグメントS18のライザに掛け止めした第2導線W2を、スロット番号「12」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「12」と「10」のスロットSLとの間おいて、即ち、第6ティースT6の第2分岐部T6b及び第5ティースT5の第1分岐部T5a間に、その引き出した第2導線W2を順巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T6bと第1分岐部T5aの間には、分布巻きで順巻きの第17巻線C17が巻回される。
【0204】
工程25(セグメント:S15、S3)
図17(b)に示すように、Aフライヤーは、第23巻線C23を巻回した第1導線W1を、スロット番号「22」のスロットSLから第15セグメントS15まで反時計回り方向に引き回し、同第15セグメントS15のライザに引っ掛ける。
【0205】
一方、図17(b)に示すように、Bフライヤーは、第17巻線C17を巻回した第2導線W2を、スロット番号「10」のスロットSLから第3セグメントS3まで反時計回り方向に引き回し、同第3セグメントS3のライザに引っ掛ける。
【0206】
工程26(スロット:第15巻線C15、第21巻線C21)
図18(a)に示すように、Aフライヤーは、第15セグメントS15のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「6」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「6」と「8」のスロットSLとの間おいて、即ち、第4ティースT4の第2分岐部T4b及び第3ティースT3の第1分岐部T3a間に、その引き回した第1導線W1を逆巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T4bと第1分岐部T3aの間に、分布巻きで逆巻きの第15巻線C15が巻回される。
【0207】
一方、図18(a)に示すように、Bフライヤーは、第3セグメントS3のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「18」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「18」と「20」のスロットSLとの間おいて、即ち、第10ティースT10の第2分岐部T10b及び第9ティースT9の第1分岐部T9a間に、引き回した第2導線W2を順逆きにて巻回する。これによって、第2分岐部T10bと第1分岐部T9aの間には、分布巻きで逆巻きの第21巻線C21が巻回される。
【0208】
工程27(セグメント:S22、S10)
図18(a)に示すように、Aフライヤーは、第15巻線C15を巻回した第1導線W1を、スロット番号「8」のスロットSLから第22セグメントS22まで反時計回り方向に引き回し、同第22セグメントS22のライザに引っ掛ける。
【0209】
一方、図18(a)に示すように、Bフライヤーは、第21巻線C21を巻回した第2導線W2を、スロット番号「20」のスロットSLから第10セグメントS10まで反時計回り方向に引き回し、同第10セグメントS10のライザに引っ掛ける。
【0210】
工程28(スロット:第19巻線C19、第13巻線C13)
図18(b)に示すように、Aフライヤーは、第22セグメントS22のライザに引っ掛けた第1導線W1を、スロット番号「16」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Aフライヤーは、スロット番号「16」と「14」のスロットSLとの間おいて、即ち、第8ティースT8の第2分岐部T8b及び第7ティースT7の第1分岐部T7a間に、その引き回した第1導線W1を順巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T8bと第1分岐部T7aの間には、分布巻きで順巻きの第19巻線C19が巻回される。
【0211】
一方、図18(b)に示すように、Bフライヤーは、第10セグメントS10のライザに引っ掛けた第2導線W2を、スロット番号「4」のスロットSLまで反時計回り方向に引き回す。そして、Bフライヤーは、スロット番号「4」と「2」のスロットSLとの間おいて、即ち、第2ティースT2の第2分岐部T2b及び第1ティースT1の第1分岐部T1a間に、引き回した第2導線W2を順巻きにて巻回する。これによって、第2分岐部T2bと第1分岐部T1aの間には、分布巻きで順巻きの第13巻線C13が巻回される。
【0212】
工程29(セグメント:S7、S2)
図18(b)に示すように、Aフライヤーは、第19巻線C19を巻回した第1導線W1を、スロット番号「14」のスロットSLから第7セグメントS7まで反時計回り方向に引き回し、同第7セグメントS7のライザに引っ掛けて掛け止める。
【0213】
一方、図18(b)に示すように、Bフライヤーは、第13巻線C13を巻回した第2導線W2を、スロット番号「2」のスロットSLから第19セグメントS19まで反時計回り方向に引き回し、同第19セグメントS19のライザに引っ掛けて掛け止める。
【0214】
これによって、AフライヤーとBフライヤーからなるダブルフライヤー巻線機を使っての第1〜第24巻線C1〜C24の巻回作業は終了する。
次に、上記第2実施形態の作用を記載する。
【0215】
AフライヤーとBフライヤーを備えたダブルフライヤー巻線機は、工程1〜工程29において、第1実施形態と同様に、AフライヤーとBフライヤーが180°対峙して結線・巻回作業を行う。そのため、結線・巻回作業途中で、AフライヤーとBフライヤーが衝突することなく、それぞれ分担の結線・巻回作業が行われる。
【0216】
そして、互いに180°対峙して結線・巻回作業を行うAフライヤーとBフライヤーは、まず、内側に位置する第1〜第12巻線C1〜C12をそれぞれ分担して巻回する。その後に、AフライヤーとBフライヤーは、外側に位置する第13〜第24巻線C13〜C24をそれぞれ分担して巻回する。
【0217】
そのため、外側に位置する第13〜第24巻線C13〜C24が先に巻回されてしまって、内側に位置する第1〜第12巻線C1〜C12が巻回不能になることはない。
また、第1実施形態と同様に、AフライヤーとBフライヤーは、工程1〜工程29において、それぞれの導線W1,W2を引き回すとき、反時計回り方向に導いて巻回・結線を行うようにした。これによって、導線W1,W2を引き回す方向は一方向(反時計回り方向)なり、単調な動作の繰り返しで結線・巻回作業が行われる。
【0218】
このとき、AフライヤーとBフライヤーとが対峙して、12個からなる集中巻の第1〜第12巻線C1〜C12を巻回する際、Aフライヤーが6個、Bフライヤーが6個と等しく分担し巻回する。
【0219】
そして、Aフライヤーが6個の巻線を集中巻で巻回するとき(Bフライヤーも同様)、まず、3個の巻線について、反時計回り方向に120°離間した位置に巻線を巻回した後に、残り3個の巻線について、反時計回り方向に120°離間した位置に巻線を巻回するようにした。
【0220】
詳述すると、Aフライヤーは、第9巻線C9→第1巻線C1→第5巻線C5の順で3個の巻線を巻回した後、第6巻線C6→第10巻線C10→第2巻線C2の順で残る3個の巻線を巻回した。一方、Bフライヤーは、第3巻線C3→第7巻線C7→第11巻線C11の順で3個の巻線を巻回した後、第12巻線C12→第4巻線C4→第8巻線C8の順で残る3個の巻線を巻回した。
【0221】
しかも、反時計回り方向に120°離間した位置に3個の巻線を集中巻で巻回するとき、Aフライヤーは(Bフライヤーも同様)、1番目の巻線を順巻き、2番目の巻線を逆巻き、3番目の巻線を順巻きとなるように巻回した。つまり、120°離間した位置で順巻き、逆巻き、順巻きとなる巻線を配置した。
【0222】
従って、AフライヤーとBフライヤーは、それぞれ各巻線を集中巻で巻回するとき、常に巻回方向が同じとなり、AフライヤーとBフライヤーは、対峙した位置で終始同じ動作を行う。その結果、ダブルフライヤー巻線機のAフライヤーとBフライヤーを互いに異なる向き動きをさせる必要がないことから、ダブルフライヤー巻線機による集中巻の巻回作業は、非常に簡単であって短時間作業となる。
【0223】
同様に、AフライヤーとBフライヤーとが対峙して、12個の分布巻の第13〜第24巻線C13〜C24を巻回する際、Aフライヤーが6個、Bフライヤーが6個と等しく分担し巻回する。
【0224】
そして、Aフライヤーが6個の巻線を分布巻で巻回するとき(Bフライヤーも同様)、まず、3個の巻線について、反時計回り方向に120°離間した位置に巻線を巻回した後に、残り3個の巻線について、反時計回り方向に120°離間した位置に巻線を巻回するようにした。
【0225】
詳述すると、Aフライヤーは、第22巻線C22→第14巻線C14→第18巻線C18の順で3個の巻線を巻回した後、第23巻線C23→第15巻線C15→第19巻線C19の順で残る3個の巻線を巻回した。一方、Bフライヤーは、第16巻線C16→第20巻線C20→第24巻線C24の順で3個の巻線を巻回した後、第17巻線C17→第21巻線C21→第13巻線C13→の順で残る3個の巻線を巻回した。
【0226】
しかも、反時計回り方向に120°離間した位置に3個の巻線を分布巻で巻回するとき、Aフライヤーは(Bフライヤーも同様)、1番目の巻線を順巻き、2番目の巻線を逆巻き、3番目の巻線を順巻きとなるように巻回した。つまり、120°離間した位置で順巻き、逆巻き、順巻きとなる巻線を配置した。
【0227】
従って、AフライヤーとBフライヤーは、それぞれ各巻線を分布巻で巻回するとき、常に巻回方向が同じとなり、AフライヤーとBフライヤーは、対峙した位置で終始同じ動作を行う。その結果、ダブルフライヤー巻線機のAフライヤーとBフライヤーを互いに異なる向き動きをさせる必要がないことから、ダブルフライヤー巻線機による分布巻の巻回作業は、非常に簡単であって短時間作業となる。
【0228】
次に、上記第2実施形態の効果を以下に記載する。
(1)本実施形態によれば、ダブルフライヤー巻線機を使い、そのダブルフライヤー巻線機のAフライヤーとBフライヤーがそれぞれ分担して、第1〜第24巻線C24を巻回するため、結線・巻回作業時間の短縮を図ることができる。
【0229】
(2)本実施形態によれば、集中巻線よりなる12個の第1〜第12巻線C1〜C12を、180°対峙したAフライヤーとBフライヤーにてそれぞれ6個ずつ分担して巻回した。このとき、最初の3個を反時計回り方向に120°離間した位置にそれぞれ巻線を巻回した後に、残り3個を反時計回り方向に120°離間した位置に巻線を巻回した。従って、第1及び第2導線W1,W2の引き回し方向を終始同じ反時計回り方向になるため、単調な動作を繰り返しとなり結線・巻回作業時間がより短時間になる。
【0230】
(3)本実施形態によれば、分布巻線よりなる12個の第13〜第24巻線C13〜C24を、180°対峙したAフライヤーとBフライヤーにてそれぞれ6個ずつ分担して巻回した。このとき、最初の3個を反時計回り方向に120°離間した位置にそれぞれ巻線を巻回した後に、残り3個を反時計回り方向に120°離間した位置に巻線を巻回した。従って、第1及び第2導線W1,W2の引き回し方向を終始同じ反時計回り方向になるため、単調な動作を繰り返しとなり結線・巻回作業時間がより短時間になる。
【0231】
(4)本実施形態によれば、AフライヤーとBフライヤーは、それぞれ第1〜第12巻線C1〜C12を分担して集中巻で巻回するとき、常に巻回方向が同じとなり、ダブルフライヤー巻線機による、集中巻の巻回作業は、簡単で短時間に行われる。
【0232】
(5)本実施形態によれば、AフライヤーとBフライヤーは、それぞれ第13〜第24巻線C13〜C24を分担して分布巻するとき、常に巻回方向が同じとなり、ダブルフライヤー巻線機による、集中巻の巻回作業は、簡単で短時間に行われる。
【0233】
上記実施の形態は、以下のように変更してもよい。
○上記第1実施形態では、12個の集中巻線について、AフライヤーとBフライヤーが6個ずつ分担し、それぞれ6個の集中巻線を巻回するとき、最初の3個について互いに120°離間した位置にそれぞれ集中巻線を巻回した後に、残り3個について互いに120°離間した位置に集中巻線を巻回した。そして、最初の3個及び残りの3個は、それら巻線位置に同一方向から導線が引き回されて巻回されるとともに、最初の3個及び残りの3個は、共に、順巻き、逆巻き、順巻きの順で巻回するようにした。
【0234】
また、12個の分布巻線について、AフライヤーとBフライヤーが6個ずつ分担し、それぞれ6個の分布巻線を巻回するとき、最初の3個について互いに120°離間した位置にそれぞれ分布巻線を巻回した後に、残り3個について互いに120°離間した位置に分布巻線を巻回した。そして、最初の3個及び残りの3個は、それら巻線位置に同一方向から導線が引き回されて巻回されるとともに、最初の3個及び残りの3個は、共に、順巻き、逆巻き、順巻きの順で巻回するようにした。
【0235】
これを、互いに120°離間した残り3個の分布巻線ついて、逆巻き、順巻き、順巻きの順番に変更して分布巻線を巻回して実施するようにしてもよい。
つまり、互いに120°離間した残り3個の分布巻線が、Aフライヤーでは、第23巻線C23→第15巻線C15→第19巻線C19であり、Bフライヤーでは、第17巻線C17→第21巻線C21→第13巻線C13であるとする。
【0236】
そして、図19に示すように、第23巻線C23及び第17巻線C17を逆巻き、第15巻線C15及び第21巻線C21を順巻き、第19巻線C19及び第13巻線C13を順巻きにして実施してもよい。
【0237】
○上記第2実施形態では、12個の分布巻線について、AフライヤーとBフライヤーがそれぞれ6個ずつ分担して巻回する。そして、AフライヤーとBフライヤーが、それぞれ6個の分布巻線を巻回するとき、最初の3個について互いに120°離間した位置にそれぞれ分布巻線を巻回した後に、残り3個について互いに120°離間した位置に分布巻線を巻回する。そして、残り3個の分布巻線ついて、順巻き、逆巻き、順巻きの順番で分布巻線を巻回した。
【0238】
これを、残り3個の分布巻線ついて、逆巻き、順巻き、順巻きの順番に変更して分布巻線を巻回してもよい。
つまり、図20に示すように、工程24〜工程29を変更して、第23巻線C23及び第17巻線C17を逆巻き、第15巻線C15及び第21巻線C21を順巻き、第19巻線C19及び第13巻線C13を順巻きで巻回するように実施してもよい。
【0239】
○上記実施形態では、集中巻線が巻回される各内側巻回部T1c〜T12c間の各スロットSLの底部は、回転軸の中心軸からの近い位置にまで形成されている。
従って、各内側巻回部T1c〜T12cに巻回された集中巻線とその集中巻線と結線するセグメントのライザとを結ぶ部分の導線W1,W2、即ち、渡り線は、整流子5と電機子コア6間に形成された軸方向に長い空間を介在して引き回されていた。
【0240】
これを、図21に示すように、各内側巻回部T1c〜T12c間の各スロットSLの底部について、その底部の回転軸4の中心軸Oからの距離Dを長くする。そして、少なくとも順巻きの集中巻線と、その集中巻線と結線するセグメントのライザとを結ぶ部分(渡り線)の導線W1,W2が、前記整流子5の外径より径方向外側に位置するように実施してもよい。
【0241】
これによって、整流子5と電機子コア6間に形成される空間に介在する渡り線の本数を減らすことができ、軸方向に長い空間を短くでき電機子3全体の軸方向の長さを短くできる。
【0242】
○上記実施形態では、陽極側ブラシB1及び陰極側ブラシB2を、それぞれ1個ずつの直流モータ1に具体化したが、陽極側ブラシB1及び陰極側ブラシB2を、それぞれ複数個ずつ設けた直流モータに具体化してもよい。
【符号の説明】
【0243】
1…直流モータ、2…固定子、2a…ヨークハウジング、3…電機子、4…回転軸、5…整流子、5a…保持部材、6…電機子コア、7…コアバック、MG1…第1永久磁石、MG2…第2永久磁石、S…セグメント、S1〜S24…第1〜第24セグメント、B1…陽極側ブラシ、B2…陰極側ブラシ、SL…スロット、T…ティース、T1〜T12…第1〜第12ティース、Ta,T1a〜T12a…第1分岐部、Tb,T1b〜T12b…第2分岐部、Tc,T1c〜T12c…内側巻回部、C1〜C24…第1〜第24巻線、W1,W2…第1及び第2導線、O…中心軸、D…距離。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
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