(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
<第1実施形態>
初めに、
図1〜
図7を参照して、本発明の広告配信システムの第1実施形態について説明する。
【0020】
[広告配信システム100の構成]
図1は、広告配信システム100のシステム構成を示す図である。広告配信システム100は、ユーザ端末10と、広告配信サーバ40と、コンテンツ配信サーバ70と、を含んで構成される。
【0021】
ユーザ端末10は、使用するユーザとの関係性が強い端末装置である。なお、使用するユーザとの関係性が強いとは、主として使用するユーザが限定されることをいい、例えば、携帯電話のように所有者以外のユーザが使用することが少ない端末装置が、ユーザ端末10に相当する。
ユーザ端末10は、無線通信回線W、基地局80及びネットワークNを介して、広告配信サーバ40及びコンテンツ配信サーバ70と通信可能に接続されている。ネットワークNは、例えばインターネットであり、ユーザ端末10は、広告配信サーバ40から各種広告を取得すると共に、コンテンツ配信サーバ70から各種コンテンツを取得し、これら広告及びコンテンツをWeb情報(Webページ)として表示する。
【0022】
広告配信サーバ40は、ユーザ端末10からの要求に応じてユーザ端末10に対して各種広告を配信する。このとき、広告配信サーバ40は、ユーザ端末10のユーザの嗜好に合った広告を、ユーザ端末10に対して配信する。
コンテンツ配信サーバ70は、ユーザ端末10からの要求に応じてユーザ端末10に対してWeb情報を構成するコンテンツを配信する。
【0023】
広告配信サーバ40及びコンテンツ配信サーバ70は、例えばコンピュータにより構成されており、ハードディスク等の記憶媒体に格納されたプログラムをCPUが実行することにより動作する。なお、広告配信サーバ40及びコンテンツ配信サーバ70は、夫々独立したコンピュータであってもよく、また、同一のコンピュータであってもよい。
【0024】
続いて、ユーザ端末10及び広告配信サーバ40の構成の詳細について説明する。
図2は、ユーザ端末10及び広告配信サーバ40の機能構成を示すブロック図である。
【0025】
[ユーザ端末10の構成]
図2に示すように、ユーザ端末10は、制御部20と、記憶部30とを含んで構成される。制御部20は、例えばCPUであり、記憶部30に記憶された各種プログラムに従い、番組特定部21、閲覧履歴特定部22及び履歴送信部23として機能する。
記憶部30は、例えば、ハードディスク等の記憶媒体であり、視聴履歴記憶部31と、閲覧履歴記憶部32と、を含んで構成される。
【0026】
番組特定部21は、ユーザ端末10のユーザが視聴した放送番組を特定する。番組特定部21は、ユーザがユーザ端末10を用いて視聴した放送番組(ワンセグ等)を特定することとしてもよく、また、ユーザがテレビ受信機(不図示)を用いて視聴した放送番組を特定することとしてもよい。
ここで、ユーザ端末10は、使用するユーザとの関係性が強い端末装置であるため、ユーザ端末10で特定した放送番組は、ユーザ端末10のユーザが実際に視聴した放送番組である。
【0027】
なお、テレビ受信機を用いて視聴した放送番組をユーザ端末10で特定する方法は任意であり、例えば、ユーザ端末10をテレビ受信機のリモコンとして用いた場合のリモコン操作に基づいて特定することとしてもよく、また、ユーザから視聴した放送番組の入力を受け付けることで特定することとしてもよい。
また、近年知られている自動コンテンツ認識(ACR:Automatic Content Recognition)技術を用いて、例えば、放送番組の映像(画像)や音声を取得し画像認識や音声認識を行うことで、ユーザが視聴した放送番組を特定することとしてもよい。
【0028】
番組特定部21は、ユーザ端末10のユーザが視聴した放送番組を特定すると、特定した放送番組を視聴履歴として記憶部30の視聴履歴記憶部31に記憶する。
図3は、視聴履歴記憶部31に記憶される視聴履歴の一例を示す図である。
図3に示すように、視聴履歴記憶部31は、ユーザが視聴した放送番組(チャンネル、番組名、出演者、ロケ地等)を、当該番組を視聴した視聴日時と対応付けて記憶する。
【0029】
閲覧履歴特定部22は、ユーザ端末10を用いてユーザが閲覧したWeb情報を閲覧履歴として特定し、記憶部30の閲覧履歴記憶部32に記憶する。なお、閲覧履歴としては、ユーザが閲覧したWeb情報(Webページ)だけでなく、ユーザがクリックした広告の種類や、ユーザが入力した検索キーワード等を含めることとしてもよいし、Cookie情報でもよい。
閲覧履歴の特定の方法は、既に公知の技術であるため詳細な説明は省略する。
【0030】
履歴送信部23は、ユーザ端末10におけるWeb情報の閲覧時に広告配信サーバ40に対して視聴履歴及び閲覧履歴を送信する。履歴送信部23が送信する視聴履歴及び閲覧履歴は、例えば、Web情報の閲覧時から所定時間内の視聴履歴及び閲覧履歴であってもよく、また、最新のものから所定数の視聴履歴及び閲覧履歴であってもよく、また、記憶されている全ての視聴履歴及び閲覧履歴であってもよい。
【0031】
[広告配信サーバ40の構成]
続いて、広告配信サーバ40は、制御部50と、記憶部60とを含んで構成される。制御部50は、例えばCPUであり、記憶部60に記憶された各種プログラムに従い、番組属性算出部51、特性分析部52、広告抽出部53及び広告配信部54として機能する。
記憶部60は、例えば、ハードディスク等の記憶媒体であり、番組属性記憶部61と、広告情報記憶部62と、を含んで構成される。
【0032】
特性分析部52は、視聴履歴及び閲覧履歴に基づいてユーザの特性、即ち、ユーザが好む放送番組の傾向やWeb情報の傾向を分析する。ここで、Web情報の閲覧履歴に基づいてユーザの特性を分析する方法は、既に確立された技術であるのに対して、放送番組の視聴履歴に基づいてユーザの特性を分析する方法は、未だ確立された技術ではない。この点、本実施形態では、特性分析部52は、番組属性算出部51が算出した番組属性を参照して、視聴履歴に応じたユーザの特性を分析する。
【0033】
番組属性算出部51は、放送番組が持つ属性を放送番組毎に算出する。具体的には、番組属性算出部51は、
図4(A)に示すように、放送番組の番組表を周期的に巡回する。そして、番組属性算出部51は、番組表に含まれる放送番組の紹介文を解析し、その解析結果から放送番組の属性(特徴)を算出する。
図4(B)に示す例では、午前7時に放送される放送番組「○×ニュース」の属性として「ニュース、キャスターA・・・」等が算出されている。なお、放送番組の属性の算出は、番組表の紹介分の特徴語だけでなく、ネットワークを介して得られる放送番組に関する情報(例えば、放送番組に関するブログ、つぶやき等の内容や、当該ブログやつぶやき等を投稿したユーザの属性情報)を利用するものでもよい。
【0034】
番組属性算出部51は、放送番組の属性を算出すると、算出した放送番組の属性を記憶部60の番組属性記憶部61に記憶する。
番組属性記憶部61は、放送番組毎に放送番組を特定するための情報と放送番組の属性とを記憶する。なお、放送番組を特定するための情報とは、ユーザ端末10から送信された視聴履歴から放送番組を一意に特定する情報であり、本実施形態では、放送番組の番組名、放送番組の放送日時、チャンネル等である。
【0035】
特性分析部52は、番組属性記憶部61を参照して、ユーザ端末10から送信された視聴履歴に対応する放送番組の属性を取得し、取得した属性から放送番組の視聴傾向を特定し、この放送番組の視聴傾向とWeb情報の閲覧傾向とから、ユーザの特性を分析する。
【0036】
広告抽出部53は、閲覧対象のWeb情報と共に提供する広告情報として、視聴履歴及び閲覧履歴に基づく広告情報、即ち分析したユーザの特性に基づく広告情報を抽出する。なお、広告情報記憶部62は、ユーザの特性毎に広告情報を記憶しており、広告抽出部53は、広告情報記憶部62を参照して、ユーザの特性に対応する広告情報を抽出する。
【0037】
ここで、広告抽出部53は、分析したユーザの特性に基づいて、ユーザの特性に対応する広告情報の割合を一般の広告情報の割合に対して変更することとしてもよい。例えば、一部の分野に強い興味を持つユーザに対しては、ユーザの特性に対応する広告情報の割合を高くする一方で、多様な分野に広く興味を持つユーザに対しては、ユーザの特性に対応する広告情報の割合を低くすることとしてもよい。
また、広告抽出部53は、Web情報の閲覧時から所定時間内に視聴された放送番組が含まれるか否かに応じて、ユーザの特性に対応する広告情報の割合を一般の広告情報の割合に対して変更することとしてもよい。このような構成によれば、例えば、放送番組を視聴した直後にWeb情報を閲覧するユーザに対しては、ユーザの特性に対応する広告情報の割合を高くすることができる。
【0038】
広告配信部54は、広告抽出部53が抽出した広告情報をユーザ端末10に対して配信する。
【0039】
ユーザ端末10は、広告配信サーバ40から配信された広告情報をコンテンツ配信サーバ70から配信されたコンテンツと共にユーザ端末10の表示部(不図示)に表示する。
【0040】
[広告情報の配信例]
続いて、広告配信サーバ40により配信される広告情報の一例について説明する。
図5Aに示すように、広告配信サーバ40は、ユーザ端末10から送信された放送番組の視聴履歴、及びWeb情報の閲覧履歴から、ユーザ端末10を用いるユーザの特性(嗜好)を特定し、この特性に合う広告情報をユーザ端末10に対して配信する。
図5Aでは、放送番組の視聴履歴から「俳優C、スポーツ、卓球」等にユーザが興味を持っていることを特定し、Web情報の閲覧履歴から「ゲーム、コンピュータ」等にユーザが興味を持っていることを特定している。
【0041】
広告配信サーバ40は、放送番組の視聴履歴及びWeb情報の閲覧履歴から特定したユーザの特性に合う広告情報を抽出し、ユーザ端末10に対して配信する。
なお、視聴履歴及び閲覧履歴からユーザの特性を特定する具体的な方法は任意であり、両履歴が重複する部分を重視して、ユーザの特性を特定することとしてもよい。また、視聴履歴に対して、閲覧履歴とは異なる重みづけをして、ユーザの特性を特定することとしてもよい。
【0042】
ここで、放送番組は、放送事業者が決めたスケジュールに従い放送されるため、Web情報に比べてユーザの嗜好を反映しにくい一方で、放送番組を視聴するタイミングがユーザ間で一致するため、現在の流行を捉えるのに優れている。
そこで、広告配信サーバ40は、広告情報を配信するタイミング、言い換えると、Web情報の閲覧タイミングに基づいて、視聴履歴に対する重みづけと閲覧履歴に対する重みづけとを調整することとしてもよい。具体的には、広告配信サーバ40は、Web情報の閲覧タイミングと、放送番組の視聴タイミングとの関係に基づいて、重みづけを調整する。
【0043】
より具体的には、
図5Bに示すように、視聴履歴の中に、Web情報の閲覧時から所定時間内に視聴された放送番組が含まれている場合、特性分析部52は、Web情報の閲覧履歴よりも放送番組の視聴履歴を重みづけてユーザの特性を分析し、広告抽出部53は、このユーザの特性に基づいて(即ち閲覧履歴よりも視聴履歴を重みづけて)広告情報を抽出する。
ユーザにとってみれば放送番組を視聴中又は視聴した後に放送番組に関する情報をWeb上で調べることがある。そのため、放送番組を視聴中又は視聴した後にWeb情報を閲覧するユーザは、視聴した放送番組に興味を持っている可能性が高い。そこで、放送番組の視聴中又は視聴後の所定時間内は、放送番組の視聴履歴を重みづけることで、ユーザの現在の興味を的確に捉えた広告情報を配信できて好適である。
【0044】
なお、特性分析部52は、視聴履歴のうちWeb情報の閲覧時から所定時間内に視聴された放送番組の視聴履歴のみを重みづけてユーザの特性を分析することとしてもよい。
図5Bに示す例では、放送番組1は、Web情報の閲覧時から所定時間内に視聴されているものの、放送番組2は、Web情報の閲覧時から所定時間内に視聴されていないため、特性分析部52は、放送番組1のみを重みづけてユーザの特性を分析する。
【0045】
一方、
図5Cに示すように、視聴履歴の中に、Web情報の閲覧時から所定時間内に視聴された放送番組が含まれていない場合、特性分析部52は、放送番組の視聴履歴よりもWeb情報の閲覧履歴を重みづけてユーザの特性を分析し、広告抽出部53は、このユーザの特性に基づいて(即ち視聴履歴よりも閲覧履歴を重みづけて)広告情報を抽出する。
【0046】
なお、このような重みづけの調整は、抽出する広告情報の割合を変更することであってもよい。例えば、広告抽出部53は、視聴履歴の中に、Web情報の閲覧時から所定時間内に視聴された放送番組が含まれている場合、ユーザの放送番組の視聴傾向に応じた広告情報の割合を高くする一方で、ユーザのWeb情報の閲覧傾向に応じた広告情報の割合を低くする。これに対して、視聴履歴の中に、Web情報の閲覧時から所定時間内に視聴された放送番組が含まれていない場合、広告抽出部53は、ユーザのWeb情報の閲覧傾向に応じた広告情報の割合を高くする一方で、ユーザの放送番組の視聴傾向に応じた広告情報の割合を低くする。
また、広告抽出部53は、重みづけの程度を、Web情報の閲覧タイミングと、放送番組の視聴タイミングとの関係に基づいて調整することとしてもよい。例えば、広告抽出部53は、Web情報の閲覧タイミングが放送番組の視聴タイミングと近いほど放送番組の視聴履歴に対する重みづけを大きくし、放送番組の視聴タイミングから遠いほど放送番組の視聴履歴に対する重みづけを小さくする。
【0047】
また、近年では、ユーザによっては、テレビ受信機で放送番組を視聴しながらユーザ端末10でWeb情報を閲覧することがある。
例えば、
図6(A)に示す例では、ユーザは、テレビ受信機でサッカー中継を視聴しながら、ユーザ端末10を用いてWeb情報を閲覧している。
【0048】
このように放送番組を視聴中にWeb情報を閲覧する場合、広告配信サーバ40は、視聴中の放送番組に応じた広告情報をユーザ端末10に配信することとしてもよい。具体的には、特性分析部52は、視聴履歴に、Web情報の閲覧時に視聴中の放送番組が含まれる場合、この視聴中の放送番組に基づいてユーザの特性を分析する。
その結果、
図6(B)に示すように、閲覧するWeb情報には、視聴中のサッカー中継に応じた広告「日本代表公式グッズ」「サッカー道具特集」が含まれることになる。
【0049】
なお、視聴中の放送番組に基づくとは、当該放送番組に対して大きな重みづけをすることであってもよく、また、当該放送番組のみ(即ち、他の放送番組の視聴履歴やWeb情報の閲覧履歴を用いることなく)ユーザの特性を分析することであってもよい。
【0050】
また、放送番組の視聴履歴については、視聴した放送番組が録画したものであるか否かにより異なる重みづけを行うこととしてもよい。視聴した放送番組が録画したものであるか否かの判定は、例えば、ユーザが視聴した放送番組の放送日時を番組表から取得し、その取得結果と視聴履歴に含まれる視聴日時とが一致するか否かにより行うことができる。一致する場合は録画ではなく放送された放送番組であり、一致しない場合は録画された放送番組である。
そこで、特性分析部52は、ユーザが視聴した放送番組の放送日時と視聴日時との関係性に基づいて、視聴履歴に対して所定の重みづけを行いユーザの特性を分析する。なお、録画された放送番組は、ユーザの嗜好が反映されやすいというメリットがあるものの、リアルタイム性に欠けるというデメリットもあるため、録画された放送番組と録画でない放送番組とのいずれを重視するかは任意である。
【0051】
[広告配信システム100の処理]
続いて、
図7を参照して、本実施形態の広告配信システム100の処理について説明する。
初めに、ユーザ端末10の番組特定部21は、ユーザが放送番組を視聴中であるか否かを監視する(ステップS1)。具体的には、ユーザ端末10は、記憶部30に記憶された監視用のアプリケーションプログラムに従い、放送番組を視聴中であるか否かを監視する。一例として、ユーザ端末10は、放送番組を視聴中のテレビ受信機から発信される非可聴音を監視することで、視聴中であるか否かを監視することとしてもよく、また、リモコンアプリケーション等を用いてユーザ端末10をテレビ受信機とペアリングしておき、テレビ受信機から所定の信号を受信することで、視聴中であるか否かを監視することとしてもよい。
【0052】
ユーザが放送番組を視聴している場合、ユーザ端末10の番組特定部21は、視聴している放送番組を特定し、特定した放送番組及び視聴日時を含む視聴履歴を記憶部30の視聴履歴記憶部31に記憶する(ステップS2)。一例として、ユーザ端末10は、ユーザ端末10をテレビ受信機のリモコンとして用いた場合のリモコン操作や、自動コンテンツ認識(ACR)技術を用いて、視聴中の放送番組を特定する。
【0053】
続いて、ユーザ端末10は、Web情報の閲覧時であるか否かを判定する(ステップS3)。例えば、ユーザ端末10から広告配信サーバ40に対して所定の要求が送信された場合に、ユーザ端末10は、Web情報の閲覧時であると判定する。その結果、Web情報の閲覧時である場合、ユーザ端末10の履歴送信部23は、放送番組の視聴履歴及びWeb情報の閲覧履歴を含む履歴情報を広告配信サーバ40に対して送信する(ステップS4)。
【0054】
一方、広告配信サーバ40では、ユーザ端末10から履歴情報が送信される前に予め放送番組毎に放送番組が持つ属性を特定しておく(ステップS11)。即ち、広告配信サーバ40の番組属性算出部51は、放送番組の番組表を周期的に巡回し、番組表に含まれる紹介文の中の特徴語を抽出し、放送番組の属性として算出する。なお、放送番組の属性の算出は、番組表の紹介分の特徴語だけでなく、ネットワークを介して得られる放送番組に関する情報(例えば、放送番組に関するブログ、つぶやき等の内容や、当該ブログやつぶやき等を投稿したユーザの属性情報)を利用するものでもよい。
【0055】
その後、ユーザ端末10から履歴情報を受信すると、広告配信サーバ40の特性分析部52は、受信した履歴情報(視聴履歴及び閲覧履歴)に基づいて、ユーザの特性を分析する(ステップS12)。このとき、広告配信サーバ40の特性分析部52は、視聴履歴及び閲覧履歴に対して適宜所定の重みづけを行い、ユーザの特性を分析する。
【0056】
続いて、広告配信サーバ40の広告抽出部53が、ユーザの特性に対応する広告情報が所定の割合になるように記憶部60の広告情報記憶部62から広告情報を抽出すると(ステップS13)、広告配信サーバ40の広告配信部54が、抽出した広告情報をユーザ端末10に対して配信する(ステップS14)。
【0057】
広告配信サーバ40から広告情報を受信すると、ユーザ端末10では、受信した広告情報を、コンテンツ配信サーバ70から受信したコンテンツと共に表示する(ステップS5)。続いて、ユーザ端末10の閲覧履歴特定部22は、ユーザ端末10を用いてユーザが閲覧したWeb情報の閲覧履歴を記憶部30の閲覧履歴記憶部32に記憶し(ステップS6)、処理を終了する。
【0058】
[第1実施形態の広告配信システム100の効果]
以上、本発明の広告配信システム100の第1実施形態について説明した。続いて、広告配信システム100における効果について説明する。
【0059】
広告配信システム100では、ユーザ端末10のユーザがWeb情報を閲覧する際に、広告配信サーバ40は、ユーザの特性に合った広告を配信する。このとき、広告配信サーバ40は、Web情報の閲覧履歴だけでなく、放送番組の視聴履歴も加味してユーザの特性を分析するため、従来に比べてよりユーザに適した広告を配信することができる。特に、使用するユーザとの関係性が強い携帯電話のようなユーザ端末10を用いて、放送番組の視聴履歴を取得することとしているため、ユーザ個人の視聴傾向を的確に捉えることができ、ターゲティング性を損ねることがない。
そのため、本発明の広告配信システム100によれば、放送番組の視聴履歴からユーザ個人の嗜好を的確に捉えつつ、Web情報の閲覧時にユーザに適した広告情報を配信することができる。
【0060】
また、広告配信システム100では、ユーザが興味を持つ範囲や、放送番組の視聴タイミングとWeb情報の閲覧タイミングとの関係から、ユーザの特性に合った広告と一般の広告との割合を適宜変更する。これにより、一部の分野に強い興味を持つユーザに対してユーザの特性に特化した広告を配信できると共に、放送番組の視聴直後のユーザに対しては放送番組に対応する広告をより多く配信することができる。
【0061】
また、広告配信システム100では、放送番組の視聴タイミングとWeb情報の閲覧タイミングとの関係から、視聴履歴及び閲覧履歴に対して所定の重みづけをした上でユーザの特性を特定する。具体的には、広告配信システム100は、Web情報の閲覧時より所定時間前にユーザが放送番組を視聴していた場合には、閲覧履歴に比べて視聴履歴を重みづけるため、現在の流行をリアルタイムに捉えた広告情報を配信することができる。一方で、広告配信システム100は、Web情報の閲覧時から所定時間内にユーザが放送番組を視聴していない場合には、ユーザの嗜好を反映しやすい閲覧履歴を視聴履歴よりも重みづけるため、ユーザにより適した広告情報を配信することができる。
【0062】
また、広告配信システム100では、ユーザが放送番組を視聴中にWeb情報を閲覧する場合、視聴中の放送番組に基づく広告情報の配信も可能とするため、視聴中の放送番組と閲覧中のWeb情報とを連動させることができ、広告効果が向上することが期待できる。
【0063】
また、広告配信システム100では、ユーザが視聴した放送番組が録画したものであるか否かにより視聴履歴に対して異なる重みづけを行いユーザの特性を分析する。これにより、ユーザの嗜好やリアルタイム性を考慮した広告情報を配信することができる。
【0064】
<第2実施形態>
続いて、本発明の広告配信システム100の第2実施形態について説明する。
第1実施形態の広告配信システム100では、放送番組の視聴履歴及びWeb情報の閲覧履歴に基づいて広告情報を抽出することとしている。この点、
図8に示すように、第2実施形態の広告配信システム100では、放送番組の視聴履歴及びWeb情報の閲覧履歴に加え、ユーザの属性情報に基づいて広告情報を抽出する。
【0065】
以下、
図9を参照して、第2実施形態の広告配信システム100について説明する。なお、以下では、第1実施形態と同一の構成については詳細な説明を省略する。
第2実施形態のユーザ端末10の履歴送信部23は、Web情報の閲覧時に、放送番組の視聴履歴及びWeb情報の閲覧履歴に加え、ユーザ端末10のユーザの属性を示す属性情報も併せて広告配信サーバ40に送信する。ここで、属性情報はユーザの性別、年齢、趣味等を含む任意の情報であり、履歴送信部23は、例えば、ユーザを識別する識別情報(ユーザID)を送信することで、このような属性情報を広告配信サーバ40に送信する。
【0066】
即ち、広告配信システム100の記憶部60は、ユーザ属性記憶部63を備える。このユーザ属性記憶部63は、ユーザを識別する識別情報に対応付けて、当該ユーザの性別、年齢、趣味等の属性情報を記憶する。
広告配信システム100の特性分析部52は、ユーザ端末10から送信された識別情報に対応する属性情報をユーザ属性記憶部63から抽出し、ユーザ端末10から送信された視聴履歴及び閲覧履歴と抽出した属性情報とに基づいて、ユーザの特性を分析する。
【0067】
そのため、ユーザ端末10の履歴送信部23がユーザの属性情報を広告配信サーバ40に対して送信するとは、属性情報(性別、年齢、趣味等)自体を送信することに加え、属性情報を特定するための識別情報(ユーザID)を送信することも含む。
【0068】
特性分析部52が視聴履歴、閲覧履歴及び属性情報に基づいてユーザの特性を分析すると、広告抽出部53は、ユーザの特性に応じた広告情報を広告情報記憶部62から抽出し、広告配信部54は、抽出した広告情報をユーザ端末10に対して配信する。
【0069】
[第2実施形態の広告配信システム100の効果]
以上のような第2実施形態の広告配信システム100によれば、放送番組の視聴履歴及びWeb情報の閲覧履歴だけでなく、ユーザの属性情報に応じた広告情報を配信することができるため、Web情報の閲覧時にユーザにより適した広告情報を配信することができる。
【0070】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。特に、装置の分散・統合の具体的な実施形態は以上に図示するものに限られず、その全部又は一部について、種々の付加等に応じて、又は、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。