(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6117265
(24)【登録日】2017年3月31日
(45)【発行日】2017年4月19日
(54)【発明の名称】ユニフォームの仕分けを管理するためのシステム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/137 20060101AFI20170410BHJP
【FI】
B65G1/137 A
【請求項の数】9
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-62233(P2015-62233)
(22)【出願日】2015年3月25日
(65)【公開番号】特開2016-179898(P2016-179898A)
(43)【公開日】2016年10月13日
【審査請求日】2016年8月9日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513208928
【氏名又は名称】小山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100117743
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 美由紀
(74)【代理人】
【識別番号】100163658
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 順造
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【弁理士】
【氏名又は名称】當麻 博文
(72)【発明者】
【氏名】土肥 照廣
【審査官】
岡崎 克彦
(56)【参考文献】
【文献】
特開平04−361918(JP,A)
【文献】
特開昭57−048526(JP,A)
【文献】
特開2001−261119(JP,A)
【文献】
特開2002−052290(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
B65G 47/34−47/51
B65G 17/00−17/48
D06F 93/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラベル識別コードを示すラベルが取り付けられたユニフォームを1以上の仕分け項目に従って仕分けるための仕分け管理システムであって、当該仕分け管理システムは、
データベースを有し、該データベースは前記ユニフォームを個品管理するためのものであり、該データベースには、仕分けの対象とする各々のユニフォームに関連する、前記1以上の仕分け項目の情報、および前記ラベル識別コードを格納することが可能であり、
ユニフォームが掛けられたハンガーを自動搬送できるように構成されたサークルコンベアを有し、該サークルコンベアには、特定の位置識別コードをそれぞれ割り当てた、ハンガーを掛けることができる複数の位置が特定されており、
前記サークルコンベアへのユニフォームの投入前に前記ラベル識別コードを読み取ることができるように構成されたコードリーダを有し、
前記サークルコンベア中の前記複数の位置のうちのいずれかの位置にユニフォームを投入するための投入装置を有し、該投入装置は、前記サークルコンベアに投入された各々のユニフォームについて、前記ラベル識別コードおよび投入位置の前記位置識別コードを取得することができるように構成されており、
前記サークルコンベアと連結してユニフォームが掛けられたハンガーを搬送できるように構成されている、サークルコンベアにおいて仕分けされたユニフォームをソーティングするための少なくとも1つのソーティングコンベアを有し、
前記サークルコンベアにおけるユニフォームの仕分け処理を実行するための仕分け装置を有し、該仕分け装置は、前記データベース中のデータを読み出すことができるように構成されており、前記投入装置から受け取った各々のユニフォームの前記ラベル識別コードおよび前記位置識別コードと、仕分け処理の方法に関してユーザーから受け取った指示と、前記データベースから読み出した各々のユニフォームの前記ラベル識別コードおよび前記仕分け項目の情報を示すデータとに基づいて、前記サークルコンベアにおけるいずれの位置に存在するユニフォームを前記少なくとも1つのソーティングコンベアのうちのいずれにおよびいずれの時点でソーティングすべきかを示す仕分け情報を生成し、かつ該仕分け情報に従ってユニフォームを仕分けするように構成されている、
前記仕分け管理システム。
【請求項2】
前記1以上の仕分け項目が、ユニフォームの品目情報、顧客名、納品場所および使用者名からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記データベースが、仕分けの対象とする各々のユニフォームに関連する、前記サークルコンベア中の投入位置、および前記仕分け情報のデータも格納できるように構成されており、かつ、前記サークルコンベアへのユニフォームの投入位置の確定、および前記仕分け情報の生成に応答して、該データベース中のこれらのデータを自動的に変更するように構成されている、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記システムが更にエラー排出レーンを有し、かつ、前記コードリーダでの前記ラベル識別コードの読み取りに応答して該ラベル識別コードに関連する前記データベース中の情報を閲覧することにより該ユニフォームのエラー判定を行い、エラーと判定されたユニフォームを該エラー排出レーンに排出するように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記システムが更に排出用コンベアを有し、かつ、前記少なくとも1つのソーティングコンベアに送出された全てのユニフォームを、予め定められた順序で該排出用コンベアに排出するように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記投入装置が、前記サークルコンベアに投入されるべき各々のユニフォームに対して、前記サークルコンベアにおける前記複数の位置のうちのハンガーが掛かっていないいずれか1つの位置に対応する前記位置識別コードを割り当て、該位置識別コードにより示される前記位置に該ユニフォームを投入するように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記システムが、ハンガーに掛けられたユニフォームをその中を通過するように自動搬送することにより該ユニフォームの乾燥処理を行うことができるように構成されたトンネル乾燥機を更に有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つのソーティングコンベアの個数が1〜10個である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
前記サークルコンベアにおいてハンガーを掛けることができる前記複数の位置の個数が100〜1000個である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユニフォームの仕分けを管理するためのシステムに関し、より詳細には、ハンガーに掛けられた状態でコンベア搬送される洗濯工程後の個品管理されたユニフォームを、一度の処理により所望の様式で仕分けることを可能とするためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユニフォームレンタル業のクリーニング作業においては、賃貸したユニフォーム類を定期的に回収し、洗濯工場にてそのクリーニングを実施することが従来より行われている。そして、そのようなクリーニング作業においては、同種のユニフォームを大量に取り扱うことから、如何にして効率よくかつ仕分けミスや誤配をなくす作業を行うかが重要な課題となっている。この課題への取り組みとして、レンタルに供する全てのユニフォームにICタグやバーコードタグを付加することにより、ユニフォームを個品管理することが行われている。
【0003】
従来、クリーニング作業における個品管理されたユニフォームの自動仕分けは、ICタグやバーコードタグをハンガーにも組み込むことでコンベア搬送されるユニフォームとハンガーとを関連付け、そしてハンガーの識別を利用することで行われている。しかし、このようなハンガーの識別を利用する方法では、仕分け後の顧客への出荷の際に、ユニフォームをハンガーから取り外す、または通常の針金ハンガー等の出荷用ハンガーに掛け直す必要があった。
【0004】
また、細かい仕分けを行うためには、先ず顧客別に仕分けた後に更に部署別、個人別、商品別等、仕分けたい組み合わせで仕分けを行うのが一般的である。このような細かい仕分けは、作業者がユニフォームに付加されたラベルの表示に基づいて手動で行うのが一般的であった。あるいは、自動での細かい仕分けを実現するためには、幾度もの段階的な仕分け処理を行うか、もしくは排出レーンの本数を多くする(例えば、100レーン)必要があり、処理の煩雑さや作業スペースの増大という問題を生じていた。また、仕分けされるユニフォームは洗濯ロット単位で通常読み込まれるので、上記のような自動での細かい仕分け方式は応用に乏しく、全く普及していないのが実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、当該技術分野における上述の問題点に鑑み為されたものであり、針金ハンガー等の通常のハンガーに掛けられた状態でコンベア搬送される個品管理されたユニフォームを、一度の処理により自動で細かく正確に仕分けることを可能とし、かつ省スペース性を兼ね備えた仕分け管理システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は上記の課題を解決するために鋭意検討を行った。その過程で本発明者は、従来技術においては、ユニフォームの個品管理のために用いられるデータベースと、仕分け装置との間にデータ管理上の繋がりがなく、従って洗濯工場へのユニフォームの入荷の際と洗濯後の出荷の際にのみデータベースを更新しているに過ぎない点に特に着目した。このような従来法によっては、仕分け処理の間には、データベースに格納された各ユニフォームに関する詳細な情報にアクセスして当該情報を仕分けのために利用することができない。そこで本発明者は、仕分け処理中の仕分け装置が各ユニフォームの情報をデータベースから読み出すことができるように該装置を構成することを着想した。
更に、本発明者は当該構成の利点をより一層活かすべく検討を行い、仕分けを実行するためのサークルコンベア中に搬送された各ユニフォームを、サークルコンベア中の位置情報を用いて制御する方法論に想到した。当該方法論においては、ユニフォームのサークルコンベアへの投入の際に、その投入位置の情報が取得される。これにより、一度の仕分け処理に供される全てのユニフォームがサークルコンベアに投入された時、仕分け装置は、サークルコンベア中のいずれの位置にいずれのユニフォームが存在するか、そして該データベース中の情報に基づいて各ユニフォームの詳細を把握することができる。そして、仕分け装置は、これらの情報に基づいて、ユーザーによって予め指定された仕分けを可能とすべく、サークルコンベア中のいずれの位置のユニフォームを、いずれの時点にて(例えば、周回搬送の何週目において)、いずれのソーティングレーンに送出すべきかを決定できるように構成されている。このようにして全てのユニフォームがいずれかのレーンに送出された時、ユニフォームは、各レーン内において、およびレーン間において(即ち、例えば、レーン1の最後のユニフォームの次はレーン2の最初のユニフォームというように順序付けすることができる)、所望の順序に並んだ状態にすることができる。このように並べられたユニフォームを当該順序の通りに排出することにより、目的とする仕分けが可能となる。
本発明者は上記の着想に基づき更に検討を行い、本発明を完成するに至った。
【0007】
本発明は即ち、以下を提供する。
[1]ラベル識別コードを示すラベルが取り付けられたユニフォームを1以上の仕分け項目に従って仕分けるための仕分け管理システムであって、当該仕分け管理システムは、
データベースを有し、該データベースには、仕分けの対象とする各々のユニフォームに関連する、前記1以上の仕分け項目の情報、および前記ラベル識別コードを格納することが可能であり;
ユニフォームが掛けられたハンガーを自動搬送できるように構成されたサークルコンベアを有し、該サークルコンベアには、特定の位置識別コードをそれぞれ割り当てた、ハンガーを掛けることができる複数の位置が特定されており、
前記サークルコンベアへのユニフォームの投入前に前記ラベル識別コードを読み取ることができるように構成されたコードリーダを有し、
前記サークルコンベア中の前記複数の位置のうちのいずれかの位置にユニフォームを投入するための投入装置を有し、該投入装置は、前記サークルコンベアに投入された各々のユニフォームについて、前記ラベル識別コードおよび投入位置の前記位置識別コードを取得することができるように構成されており、
前記サークルコンベアと連結してユニフォームが掛けられたハンガーを搬送できるように構成されている、サークルコンベアにおいて仕分けされたユニフォームをソーティングするための少なくとも1つのソーティングコンベアを有し、
前記サークルコンベアにおけるユニフォームの仕分け処理を実行するための仕分け装置を有し、該仕分け装置は、前記投入装置から受け取った各々のユニフォームの前記ラベル識別コードおよび前記位置識別コードと、仕分け処理の方法に関してユーザーから受け取った指示と、前記データベースに格納されたデータとに基づいて、前記サークルコンベアにおけるいずれの位置に存在するユニフォームを前記少なくとも1つのソーティングコンベアのうちのいずれにおよびいずれの時点でソーティングすべきかを示す仕分け情報を生成し、かつ該仕分け情報に従ってユニフォームを仕分けするように構成されている、
前記仕分け管理システム。
[2]前記1以上の仕分け項目が、ユニフォームの品目情報、顧客名、納品場所および使用者名からなる群から選択される少なくとも1つを含む、上記[1]に記載のシステム。
[3]前記データベースが、仕分けの対象とする各々のユニフォームに関連する、前記サークルコンベア中の投入位置、および前記仕分け情報のデータも格納できるように構成されており、かつ、前記サークルコンベアへのユニフォームの投入位置の確定、および前記仕分け情報の生成に応答して、該データベース中のこれらのデータを自動的に変更するように構成されている、上記[1]または[2]に記載のシステム。
[4]前記システムが更にエラー排出レーンを有し、かつ、前記コードリーダでの前記ラベル識別コードの読み取りに応答して該ラベル識別コードに関連する前記データベース中の情報を閲覧することにより該ユニフォームのエラー判定を行い、エラーと判定されたユニフォームを該エラー排出レーンに排出するように構成されている、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のシステム。
[5]前記システムが更に排出用コンベアを有し、かつ、前記少なくとも1つのソーティングコンベアに送出された全てのユニフォームを、予め定められた順序で該排出用コンベアに排出するように構成されている、上記[1]〜[4]のいずれかに記載のシステム。
[6]前記投入装置が、前記サークルコンベアに投入されるべき各々のユニフォームに対して、前記サークルコンベアにおける前記複数の位置のうちのハンガーが掛かっていないいずれか1つの位置に対応する前記位置識別コードを割り当て、該位置識別コードにより示される前記位置に該ユニフォームを投入するように構成されている、上記[1]〜[5]のいずれかに記載のシステム。
[7]前記システムが、ハンガーに掛けられたユニフォームをその中を通過するように自動搬送することにより該ユニフォームの乾燥処理を行うことができるように構成されたトンネル乾燥機を更に有する、上記[1]〜[6]のいずれかに記載のシステム。
[8]前記少なくとも1つのソーティングコンベアの個数が1〜10個である、上記[1]〜[7]のいずれかに記載のシステム。
[9]前記サークルコンベアにおいてハンガーを掛けることができる前記複数の位置の個数が100〜1000個である、上記[1]〜[8]のいずれかに記載のシステム。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、針金ハンガー等の通常のハンガーに掛けられた状態でコンベア搬送される個品管理されたユニフォームを、一度の処理により自動で細かく正確に仕分けることができるので、低コスト(人件費の削減等)及び省スペース性(仕分け装置等の小型化)を兼ね備えた仕分け管理システムが提供される。
本発明のシステムの一つの実施形態では、仕分け処理の度に、各ユニフォームがサークルコンベア中のいずれの位置に投入され、そしてそれを送出すべきレーンおよびタイミングがいずれであるのかについて、データベース中のデータが書き換えられる。その為、万一にエラーが発生しても、どの位置に掛けられたいずれのユニフォームの送出時にエラーが生じたかが分かるようになっており、即ちエラーの状況を完全に追跡することが可能となる。
また、仕分け装置と個品管理用のデータベースとが連携しているので、データベースの情報に間違いがある場合や、該当顧客とは関係のないユニフォームがまぎれた際には、サークルコンベアへの投入前に該ユニフォームをエラー排出レーンへ誘導することも可能となる。
更には、サークルコンベア中の各ユニフォームを、タグで識別されたハンガーではなく、コンベア中の位置情報に基づいて制御しているので、通常の針金ハンガーを用いて仕分け処理を行うことができ、ハンガーの掛け替えなく出荷に供することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の仕分け管理システムを用いたクリーニング作業の手順の概略を示す図である。
【
図2】本発明の例示的な態様に従う仕分け管理システムの構成の概略を示す図である。
【
図3】本発明の仕分け管理システムを用いた仕分け手順の流れの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明のシステムおよびそれを用いたクリーニング作業の手順を詳細に説明する。
【0011】
本発明のシステムでは、個品管理されたユニフォームが仕分けの対象となる。ユニフォームの種類や得意先の種類は特に限定されず、例えば、医療または介護施設等の従業員の各種ユニフォーム(例:白衣、ズボン等)、飲食店や工場等の従業員の各種ユニフォーム(例:上着、シャツ、ズボン等)等が挙げられる。ユニフォームは、様々な色柄(例:白物および色物)や材質(例:綿、化繊、毛等)のものを含んでいてもよい。
【0012】
上記の個品管理のために、各ユニフォームには、ラベル識別コードを示す耐洗濯性のラベルが取り付けられている。該ラベル識別コードは、例えば、磁気的または光学的に読み取り可能なものであり、この目的のために、バーコードやRFID等を利用することができる。仕分け作業者がユニフォームを容易に識別できるように、ラベルの表面には更に、施設名やユニフォームの使用者の所属、氏名等が表示されていることが好ましい。ラベルの裏面には、ユニフォームへの貼付を可能とするために、例えば、熱溶着する接着剤層が設けられる。好ましくは、ラベルは、耐洗濯性を有する布製であり、接着剤層は常温で布地に圧着することができ、かつアイロン等で加熱することにより強固に溶着するものが用いられる。このようなラベルとしては、例えば、特許第4242051号公報等に記載のものを用いることができる。
【0013】
上記の個品管理は、コンピュータ上のデータベースを用いて行われる。該データベースには、仕分けの対象とする各々のユニフォームに関連する情報のデータが格納される。そのような情報には、1以上の仕分け項目、およびラベル識別コードが含まれる。該仕分け項目は、例えば、ユニフォームの品目情報(即ち、品目名、サイズ等)、顧客名、納品場所、使用者名等であってよい。また、該情報は、ユニフォームの管理状態(即ち、客先、洗濯工場、出荷待ち等のユニフォームの所在や処理状況)を含むことも好ましい。なお、上記の品目情報、顧客名、納品場所、使用者名等は、それぞれ、品目、顧客、納品場所、使用者等を識別できるものであれば特に限定されず、従って実際の名称等の代わりに適切なIDコード等を用いることもできる。上述の通り、本発明のシステムでは、仕分け装置とデータベースとを連携させることにより効率的な仕分けを実現するので、該情報には、仕分け処理中に生成される、ユニフォームのサークルコンベア中の投入位置(後述)および仕分け情報(後述)も含まれることが好ましい。該情報は更に、顧客に関する更なる詳細(例:住所、電話番号、地域区分等)、使用者に関する更なる詳細(例:所属、役職等)、ユニフォームの履歴(例:納品日、クリーニングの履歴、補修の履歴等)等を含んでいてもよい。
【0014】
図1は、本発明のシステム1を用いたクリーニング作業の手順の概略を示す図である。該図に示される通り、該手順は通常、回収100、受入確認110、洗濯120、乾燥130、仕分け140、仕上げ作業150および出荷160を含む。本発明のシステム1は、仕分け140を管理および実行するためのものであり、好ましくは更に、仕分け140と連結して乾燥130を管理および実行するための装置も含む(詳細は後述)。
【0015】
顧客からのユニフォームの回収100は、従来と同様にして行うことができる。例えば、大口の顧客に対しては、ユニフォームのレンタル事業者の自社職員または外部委託業者のスタッフが当該施設に定期的に赴き、大量のユニフォームを集荷し、それを洗濯工場に配達すればよい。一方、小規模施設の顧客については、各顧客からの洗濯すべきユニフォームは少量であるのに対し、地域内に相当な数の施設が存在する場合が多いので、上記のような大口の顧客と同様の形態の回収方法では、業務効率が低くなる可能性がある。その点に鑑みて、例えば、当該施設の地域のクリーニング業者と提携して、クリーニング業者にユニフォームの定期的な集荷、およびクリーニング後の集配を委託することも好適である。いずれの場合も、集荷担当者は、集荷時にコードリーダを用いて洗濯すべきユニフォームのラベルに示されたラベル識別コードを読み取り、データベース中の当該ユニフォームの管理状態や履歴を変更できるようにシステムを構成することが好ましい。これにより、ユニフォームの紛失等のトラブルが防止され、かつユニフォームの追跡が容易になる。
【0016】
回収100後のユニフォームは洗濯工場に集められる。集められたユニフォーム(洗濯物)は、ユニフォーム置き場に届けられ、この置き場において洗濯物の受入確認110が行われる。受入確認110では、集荷時と同様に、作業者がコードリーダを用いて洗濯物のラベルに示されたラベル識別コードを読み取り、データベース中の当該ユニフォームの管理状態や履歴を変更してもよい。ラベル識別コードの読み取りにより、入荷漏れがないかや、退職者のユニフォームが紛れていないか等の確認も行うことができる。また、この段階において、例えば、汚れのひどい洗濯物に対して汚れ部分に予め洗剤を塗布する作業や、ポケットの中身を確認して取り除く作業等を行うこともできる。
【0017】
このような受入確認110が終了した洗濯物は、受入台に送られ、以降の洗濯120、乾燥130および仕分け140に供される1ロット(ないし1バッチ)毎に纏められ、ロット番号等が設定される。あるいは、洗濯120後に適当な量の洗濯物が纏められ、それを1ロットとして乾燥および仕分けに供されてもよい。洗濯120処理は、洗濯物の材質、汚れの種類等に応じて、従来から公知の各種条件下にて行うことができる。使用される洗濯機は特に限定されないが、例えば50〜100kg対応の産業用洗濯機(例えば、稲本製作所、東京洗染、アサヒ製作所等から市販されているもの)を好適に用いることができる。洗濯120処理は、通常、洗濯および脱水を含む。
【0018】
上記の各ロットは、使用される洗濯機や本発明の仕分け管理システムのサイズ等に応じて、適宜にそのサイズが決定されるものであるが、好ましくは50kg以下、より好ましくは30〜40kg程度の洗濯物重量とされることが、一般的なシステムの規模、生産性の向上、仕分けミスの防止等の観点から好ましい。また、本発明のシステムでは、ロットの中に多数の異なる顧客や納品場所等のユニフォームが含まれていても、指定した所望の様式で自動で仕分けを行うことが可能であるが、作業効率の観点からは、同一または互いに関連する顧客や納品場所等のユニフォームを可能な限り1つのバッチまたは連続するバッチに纏めることが好ましいことは言うまでもない。更には、この段階で白物と色物とを分別してもよく、またユニフォームの材質毎に洗濯や乾燥の好適な条件は異なるので、洗濯物を材質毎に分別してもよい。
【0019】
洗濯120後のユニフォームは、乾燥130および仕分け140工程に供される。本発明のシステムは、好ましくは、互いに連結した自動搬送を許容するように構成されたコンベアシステムにより、乾燥130および仕分け140を連続的なコンベア搬送の下で行うことができるように構成される。そのような態様の本発明の仕分け管理システム1の概略を
図2に示す。
【0020】
図2に示す例示的な態様の本発明の仕分け管理システム1におけるコンベアシステム20は、乾燥用コンベア21、投入用コンベア22、サークルコンベア23、少なくとも1つ(図中では5つ)のソーティングコンベア24、および排出用コンベア25を含み、更に、乾燥用コンベア21にユニフォームを搬送するためのスタートコンベア26、および上記各コンベアの間に介在する介在コンベア27を含んでもよい。これらのコンベアは、コンベア制御装置26(図示せず)によりその駆動を制御されている。
【0021】
これらのコンベアは、ユニフォームのクリーニング工場において通常用いられる各種コンベアと同様の形態のものであってよい。そのようなコンベアは、例えば、トーカイコンベア、日本スチール、YAC等から市販されているものを用いることができる。これらのコンベアはいずれも、ユニフォームが掛けられたハンガーを搬送できるように構成されている。従って、ハンガーが掛けられる位置の高さは、作業者の利便性も考慮して、160〜180cm程度であることが好ましい。また、垂直搬送コンベアを適宜利用して、コンベアシステム20を二階建て等の構造に設計することも、更なる省スペース化を実現し得る点で好ましい。
【0022】
更に、コンベアシステム20の一連のコンベアは、好ましくは、互いに連結した自動搬送を許容するように構成されており、即ち、コンベアシステム20にハンガーが導入されると、以後に人手を介することなく、乾燥用コンベア21、投入用コンベア22、サークルコンベア23、および少なくとも1つのソーティングコンベア24を経て、該ハンガーを排出用コンベア25まで搬送できるように構成されている。この目的のために、コンベア間でのハンガーの引き渡しを制御するための装置(後述)や、コンベア間を下降スロープのレールで繋ぐ(コンベア搬送から解放されたハンガーはそのレールを伝って次のコンベアまで誘導される)等の機構を設けることができる。
【0023】
本発明の仕分け管理システム1を用いたユニフォームの乾燥130および仕分け140工程は、ユニフォームが掛けられたハンガーをコンベアシステム20に導入することから開始される。ユニフォームのハンガーアップは、上記洗濯120後の1ロットのユニフォームを、作業者が1点ずつハンガーに掛けることで通常行われる。ユニフォームを掛けたハンガーが、コンベアシステム20の開始位置、例えば上記のスタートコンベア26に導入される。ハンガーアップおよびコンベアへの導入作業を容易にするために、ハンガー供給機を用いることもできる。ハンガー供給機は、作業者がハンガーアップしやすい配置で一点ずつハンガーを供給し、該ハンガーにユニフォームを掛け終わったら例えば押しボタンを押すことにより該ハンガーを自動でスタートコンベア20に導入できるように構成されていることが好ましい。ハンガー供給機としては、当該技術分野において従来用いられているものを使用することができる。
【0024】
スタートコンベア26を搬送されたユニフォームは、一点ずつトンネル乾燥機30内を通過させることにより、乾燥130処理を施される。乾燥用コンベア21は、トンネル乾燥機30内を通過させるためにユニフォームを自動搬送するためのコンベアである。従って、スタートコンベア26を搬送されたユニフォームは、一点ずつ乾燥用コンベア21に引き渡される。ユニフォームの引き渡しは、当該技術分野において従来用いられている切り替え装置、例えば、その位置にユニフォームがくると信号からその切り替え装置がプッシュするようにハンガーを押し出す機構を有する装置を設けることにより制御することができる。
【0025】
トンネル乾燥機は、例えば宮田工機から市販されているもの等、ユニフォームのクリーニング工場において従来用いられるものを使用することができる。乾燥条件についても、洗濯物の材質等に応じて、従来から公知の各種条件下にて行うことができる。乾燥130後のユニフォームは投入用コンベア22に搬送されて、仕分け140処理に供される。
【0026】
図3は、本発明の仕分け管理システム1を用いた仕分け140手順の流れの一例を示す図である。
図3に示す通り、仕分け140は、ユニフォームのラベル識別コードの読み取り141、ユニフォームの投入位置情報の生成142、サークルコンベア23中の指定された位置へのユニフォームの投入143、ユニフォームの投入情報の取得と仕分け装置への該情報の送信144、ユーザーから予め指定された仕分け方法、該投入情報およびデータベース中の情報に基づく仕分け情報の生成145、該仕分け情報に基づくソーティング146、およびソーティングされたユニフォームの排出147を含む。なお、
図3に示す実施形態では、ユニフォームの投入位置情報の生成142後に、サークルコンベア23中の指定された位置へのユニフォームの投入143を行っているが、サークルコンベア23中のハンガーが未だ掛けられていない任意の位置にユニフォームを投入した後、該位置に対応する投入位置情報を取得するように構成されていてもよい。
【0027】
ユニフォームのラベル識別コードの読み取り141は、コードリーダ41を用いて、ユニフォームのラベルに示されたラベル識別コードを例えば磁気的または光学的に読み取ることで行われる。コードリーダ41としては、バーコードリーダやRFIDリーダ等を用いることができる。読み取りは、作業者が一点ずつ手動で行ってもよいし、あるいはコンベア搬送されているユニフォームのラベルを一点ずつ自動で読み取る機構をコンベア(例:投入用コンベア)に設けることもできる。いずれの場合も、ディスプレイ45を更に設けて、ラベルを読み取った各ユニフォームの情報を表示することもまた好ましい。更に、ラベル読み取りの結果、予め設定した条件を満足しないユニフォームについては、投入用コンベア22に搬送しないもしくは投入用コンベア22から排除する等した上で、エラー排出レーン28(図示せず)に誘導するよう装置を構成することも好ましい。
【0028】
ラベル読み取り141後の各ユニフォームに対して、投入装置40により、該ユニフォームのサークルコンベア中の投入位置に関する情報が生成される(工程142)。詳細は後述するように、本発明の仕分け管理システム1のためのサークルコンベア23においては、ハンガーを掛けることができる複数の位置が特定されており、該複数の位置の各々には特定の位置識別コードが割り当てられている(典型的には、N個の位置に対して、1番目からN番目までの番号が割り当てられる)。投入装置40は、該複数の位置のうちのハンガーが掛かっていない位置のいずれか1つに対応する位置識別コードを、ラベル読み取り141後の各ユニフォームに対して付与する。位置識別コードを付与された各ユニフォームは、次の工程143において、サークルコンベア23中の当該コードに対応する位置に投入されることになる。従って、ユニフォームの投入位置に適合させるためのサークルコンベア23の稼働を最小限にするために、投入用コンベア22を搬送される連続したユニフォームには、互いに隣接する位置の識別コード(典型的には、連続する位置番号)が付与されることが好ましい。
【0029】
上記の位置識別コードを割り当てられた各ユニフォームは、投入装置40により、サークルコンベア23中の指定された位置に順次投入される(工程143)。サークルコンベア23は、ユニフォームを掛けたハンガーを周回搬送することが可能であり、特定の位置識別コードをそれぞれ割り当てられた、ハンガーを掛けることができる複数の位置が特定されており、かつ、本発明に従って、投入装置によるユニフォームの投入および仕分け装置を介したユニフォームのソーティングコンベアへの送出を可能とする限り、特に限定されない。上記のハンガーを掛けることができる複数の位置の個数は、典型的には10〜1000個、好ましくは100〜1000個とすることができる。また、ハンガーを掛けることができる複数の位置は、例えばスロットとして形成することが可能である。サークルコンベア23の一般的な形状自体は、従来のサークルコンベア(例えば、トーカイコンベア、日本スチール、YAC等から市販されているもの等)と同様であってよい。上記の位置識別コードの割り当てと認識は、例えば電子的な機構を用いて行うことができる。
【0030】
投入装置40による指定位置への投入は、例えば、サークルコンベア23を駆動させて、該指定位置が投入用コンベア22とサークルコンベア23との連結位置に配置されるようにした後、ユニフォームを投入用コンベア22からサークルコンベア23の該指定位置に引き渡すようにシステムを構成することにより行うことができる。
【0031】
サークルコンベア23に投入されたユニフォームの各々について、投入装置40は、少なくともそのラベル識別コードおよび付与された位置識別コード(即ち、サークルコンベア中の投入位置)を含む投入情報を取得する。投入装置40をデータベース51と連動させて、サークルコンベア23に投入された各ユニフォームについて、上記の通りに付与された位置識別コードをデータベース51中に記録してもよい。これにより、その後の仕分け処理において万一にエラーが発生しても、どの位置に掛けられたいずれのユニフォームの送出時にエラーが生じたかが分かるようになっており、即ちエラーの状況を完全に追跡することが可能となる。
【0032】
ユーザーから予め指定された仕分け方法、該投入情報およびデータベース51中の情報に基づく仕分け情報の生成145は、仕分け装置50を用いて行われる。仕分け装置50は、個品管理用のデータベース51中のデータを読み出すことができるように構成されており、これにより、データベース51に格納された各ユニフォームの詳細な情報を仕分け管理のために利用することができる。仕分け装置50はまた、仕分け方法に関する指示をユーザーから受け取ることができるように構成されている。上述の通り、本発明のシステム1を用いた仕分けでは、個品管理用のデータベース51に格納された各ユニフォームの詳細な情報を利用することができるので、該仕分け方法の指示は、データベース51中に格納された仕分け項目のデータを利用するどのようなものであってもよい。例えば、大口の顧客であれば、更に部署別、個人別、商品別等に従って仕分けるよう仕分け装置50に指示することができる。また、仕分け後のユニフォームの順序についても指定することが可能である。一方、小規模施設の顧客であれば、顧客別の仕分けはもちろん、更に同一もしくは近接地域の顧客のユニフォームの順序を連続したものとする等、ユーザーが自由に設定することができる。
【0033】
仕分け装置50はまた、投入装置40または投入装置40により書き換えられたデータベース51から、前記の投入情報を例えば電気信号により受信することができるように構成されている。これにより、仕分け装置50は、サークルコンベア23においていずれの位置にいずれのユニフォームが投入されたかを把握することが可能となる。
【0034】
仕分け装置50は、以上の構成を有することにより、ユーザーからの指示に従う仕分けを実行するために、サークルコンベア23におけるいずれの位置に存在するユニフォームを、少なくとも1つのソーティングコンベア24のうちのいずれにおよびいずれの時点で仕分けるべきかを示す仕分け情報を、前記の読み出したデータベース51中のデータに基づいて作成することができる。通常、一定個数のユニフォーム(例えば、1ロット分のユニフォーム)をサークルコンベア23に投入した後に、サークルコンベア23中のユニフォームを仕分けする作業に移行する。仕分け情報の生成は、ユーザー指定の仕分け方法に適合するように、サークルコンベア23に存在する全てのユニフォームを順序付けることから開始することができる。例えば、サークルコンベア23中に異なる顧客のユニフォームが混在している時に顧客毎にユニフォームを仕分けする場合、ユニフォームに付与する上記順序を、第1の顧客のユニフォームは1〜N(Nは正の整数)、第2の顧客のユニフォームはN+1〜M(MはN+1より大きい整数)、第3の顧客のユニフォームはM+1〜L(LはM+1より大きい整数)、等とすることができる。更に同一顧客内で細かい仕分けを行う場合は、例えば第1の顧客の上記N個のユニフォームに対し、部署別、個人別、商品別等の所望とする仕分け方法に従って、同一もしくは関連する部署、個人または商品に連続する順序を割り当てる等すればよい。また、ソーティングの順番が問題にならない複数のユニフォームに対しては、同一の順序を付与することができる。
【0035】
上記のようにして、サークルコンベア23中の各ユニフォームに順序が割り当てられたら、各ユニフォームをいずれのソーティングコンベア24にソーティングすべきかを次に決定することができる。ソーティングコンベア24の本数は特に限定されないが、本数が多くなればなる程、短時間でのソーティングが可能となる一方、必要とするスペースも増大することになる。この点を考慮すると、一般的なクリーニング工場(例えば、200坪程度)での使用に適したソーティングコンベア24の本数は1〜10個程度(例えば、5個)である。ソーティングコンベア24がn個ある場合、上記で割り当てられたユニフォームの順序に従ってサークルコンベア23中の全てのユニフォームをn個のグループに分け、第1のグループのユニフォームは第1のソーティングコンベア24に、第2のグループのユニフォームは第2のソーティングコンベア24に、等というようにして、各ユニフォームがソーティングされるべきソーティングコンベア24を決定することができる。
【0036】
以上の処理により、特定のソーティングコンベア24にソーティングされるべきユニフォームと、それらのユニフォームの間のソーティング順序(即ち、どの順序で当該ソーティングコンベア24に送出すべきか)が決定される。あるユニフォームが、それがソーティングされるべきソーティングコンベア24とサークルコンベア23との分岐位置に到達した時に、該ユニフォームを該ソーティングコンベア24に送出してもよいか否かは、該ユニフォームよりも先に該ソーティングコンベア24にソーティングされるべき全てのユニフォームについてソーティングが完了しているか否かに応じて決定される。仕分け装置50は、その点を考慮して、各ユニフォームをいずれの時点において、該当するソーティングコンベア24に送出すべきかも決定するように構成されている。実際のソーティング作業において、サークルコンベア23は継続的に一方向に搬送を行ってもよいし、あるいは任意の時点においてソーティングしようとしているユニフォームと該当するソーティングコンベア24との位置関係に応じて断続的に搬送方向を変更させてもよいが、例えば一方向の搬送の場合、当該決定は、特定のユニフォームを何週目の搬送において当該ソーティングコンベア24に送出すべきかを決定することを意味する。
【0037】
仕分け装置50は、サークルコンベア23中の各ユニフォームについて、データベース51中の投入位置と、以上のようにして決定した仕分け情報に関するデータを自動的に更新するように構成されていることが好ましい。
【0038】
次に、以上のようにして決定された仕分け情報に基づいて、仕分け装置50により、実際の仕分けが行われる(工程146)。仕分け装置50は、サークルコンベア23に付随する受信機61を含んでもよい。受信機61は、例えば電気信号により、上記の通りに作成された仕分け情報を仕分け装置50自体から、またはデータベース51のデータにアクセスすることにより、受け取ることができるように構成されている。仕分け装置50による仕分けは、上記の仕分け情報に従って、サークルコンベア23における特定の位置に存在するユニフォームを、指定された時点にて、該当のソーティングコンベア24に送出することにより行うことができる。サークルコンベア23と該当のソーティングコンベア24との分岐位置におけるユニフォームの引き渡しは、当該技術分野において従来用いられている切り替え装置、例えば、その位置にユニフォームがくると信号からその切り替え装置がプッシュするようにハンガーを押し出す機構を有する装置を用いて行うことができる。
【0039】
サークルコンベア23中の全てのユニフォームについてソーティングが完了したら、排出装置70を用いて、ソーティングされた全てのユニフォームを、予め定められた順序で排出用コンベア25に送出する(工程147)。上述の通り、ソーティング後のユニフォームは、各ソーティングコンベア24内で順序付けられていると同時に、異なるソーティングコンベア24間でも順序付けられているので(例えば、第1のソーティングコンベア24の最後のユニフォームの次が、第2のソーティングコンベア24の最初のユニフォームとなっている、等)、当該順序を守って排出用コンベア25にユニフォームを排出することで、所望の順序で並べられたユニフォーム群を取得することができる。ソーティングコンベア24から排出用コンベア25への順序だったユニフォームの引き渡しは、例えば、第1のソーティングコンベア24を駆動して、該コンベア24にソーティングされた全てのユニフォームを排出用コンベア25に搬送し、それが完了した第2のソーティングコンベア24について同様の処理を行う、といった手順に従って行うことができる。
【0040】
以上のようにして仕分けられたユニフォームは、仕上げ作業150に供される。仕上げ作業150は、従来技術と同様に行うことができる。仕上げ作業150は、例えば、各種検品や、袖プレス加工、胴プレス加工、襟プレス加工等の上着仕上げ加工、およびズボンプレス等のズボン仕上げ加工が含まれ得る。また、仕分けられたユニフォームは、作業者により、ラベルに表示された情報に基づいて、例えば顧客毎、納品場所毎、部署毎等のセットにされ、ハンガーに掛けられた状態のまま、あるいは折畳み後に包装される。出荷160前にユニフォームのラベルをコードリーダで読み取って、各ユニフォームの管理状態や履歴が変更されることが好ましい。
【0041】
以上の通り、本発明の一つの実施形態に従って、図面を用いて本発明を詳細に説明してきたが、それはあくまでも例示であって、本発明は上述したような具体的な形態に限定されないことは理解されるべきである。