【実施例】
【0029】
(実施例1)
石膏製品の製造のための原料を分析する方法の例示的実施形態が
図2に示されている。石膏を含む原料が供給され、元素分析を受ける前に焼成される。元素分析装置は、焼成原料中の1種以上のターゲット化学物質、例えば硫酸カルシウム二水和物、の濃度を検出し、測定するように構成されている。元素分析装置と通信しているプログラマブル制御システムが、焼成原料の所望の組成を得るのに必要な他の原料の量を計算し、その計量供給を制御するように構成されている。例えば、プログラマブル制御システムは、焼成原料中の硫酸カルシウム二水和物の濃度が低過ぎることを判定し、焼成原料に添加されなければならない硫酸カルシウム二水和物の量を計算し、制御バルブと通信して、ミキサ内の焼成原料への精製硫酸カルシウム二水和物の添加分を計量供給し、石膏ボードの製造に使用される前に所望の化学組成を有する改質焼成原料を得てもよい。
【0030】
(実施例2)
石膏製品の製造のための原料を分析する方法の別の例示的実施形態が
図3に示されている。石膏を含む原料が供給され、それが焼成される前に元素分析を受ける。元素分析装置は、原料中の1種以上のターゲット化学物質、例えば硫酸カルシウム二水和物、の濃度を検出し、測定するように構成されている。原料は、焼成される前にその組成に基づいて必要に応じて分類されてもよい。
【0031】
図2に示されている実施形態と同様に、元素分析装置と通信しているプログラマブル制御システムが、原料の所望の組成を得るのに必要な他の原料の量を計算し、その計量供給を制御するように構成されている。例えば、プログラマブル制御システムは、原料中の硫酸カルシウム二水和物の濃度が低過ぎることを判定し、原料に添加されなければならない硫酸カルシウム二水和物の量を計算し、制御バルブと通信して、ミキサ内の原料への精製硫酸カルシウム二水和物の添加分を計量供給し、石膏ボードの製造に使用される前に所望の化学組成を有する改質原料を得てもよい。
図3に示されている通り、原料は、その元素分析後、かつミキサ内での他の原料を用いたその改質前に、焼成されてもよい。
【0032】
前述のことは、本願およびその結果として得られる特許のある実施形態にのみ関することが明らかであるべきである。添付の特許請求の範囲およびその均等物により定められる本発明の一般的な精神および範囲から逸脱することなく、当業者により、本明細書において多数の変更および変形が施されてもよい。
【0033】
本開示の実施形態は、以下の段落のいずれかの1つ以上にさらに関する。
1.複数の石膏製品を製造するための原料を分析する方法であって、
即発ガンマ線中性子放射化分析を含む元素分析装置を使用して、原料を分析するステップと、
原料中の1種以上のターゲット化学物質の量を検出するおよび/または測定するステップと、
原料中の1種以上のターゲット化学物質の量を最適化して、原料から製造される複数の石膏製品のコンシステンシおよび品質を向上させるステップと
を含む、方法。
2.段落1に記載の方法であって、原料を分析する前に原料を破砕するおよび/または粉砕するステップをさらに含む、方法。
3.段落1に記載の方法であって、原料中の1種以上のターゲット化学物質の量を最適化するステップは、原料を焼成するステップの上流である、方法。
4.段落1に記載の方法であって、原料を分析するステップは、原料を焼成するステップの下流である、方法。
5.段落1に記載の方法であって、原料中の1種以上のターゲット化学物質の量を最適化するステップは、原料中の1種以上のターゲット化学物質の存在および/または量に基づいて原料を分類するステップを含む、方法。
6.段落5に記載の方法であって、1種以上のターゲット化学物質は硫酸カルシウム二水和物を含む、方法。
7.段落5に記載の方法であって、1種以上のターゲット化学物質は硫酸カルシウム半水和物を含む、方法。
8.段落5に記載の方法であって、1種以上のターゲット化学物質は硫酸カルシウム無水物を含む、方法。
9.段落1に記載の方法であって、元素分析装置は、即発ガンマ線中性子放射化分析、制御された中性子分析、蛍光X線、レーザ分光法、またはX線回折を含む、方法。
10.段落1に記載の方法であって、元素分析装置は即発ガンマ線中性子放射化分析を含む、方法。
11.段落1に記載の方法であって、元素分析装置は、石膏(硫酸カルシウム二水和物)、硫酸カルシウム半水和物、硫酸カルシウム無水物、酸可溶性物質、酸不溶性物質、有機物、水、塩、鉄、硫黄、およびそれらの組合せから成る群から選択される1種以上のターゲット化学物質の量を検出するおよび/または測定するように構成されている、方法。
12.段落11に記載の方法であって、酸可溶性物質は石灰石を含む、方法。
13.段落11に記載の方法であって、酸不可溶性物は砂、頁岩、粘土、シリカフィロシリケート、またはそれらの組合せを含む、方法。
14.段落11に記載の方法であって、原料中の1種以上のターゲット化学物質の量を最適化するステップは、原料を澱粉、カリ、ホウ酸、促進剤、発泡材、凝結遅延剤、および分散剤から成る群から選択される1種以上の他の材料と混合するステップを含む、方法。
15.段落14に記載の方法であって、原料を分析するステップの下流、かつ原料を1種以上の他の材料と混合するステップ上流で、原料を焼成するステップをさらに含む、方法。
16.段落14に記載の方法であって、原料中の1種以上のターゲット化学物質の量を最適化するステップは、原料を分析するステップの下流、かつ原料を1種以上の他の材料と混合するステップの上流で、原料中の1種以上のターゲット化学物質の存在および/または量に基づいて原料を分類するステップをさらに含む、方法。
17.段落16に記載の方法であって、1種以上のターゲット化学物質が、硫酸カルシウム二水和物、硫酸カルシウム半水和物、硫酸カルシウム無水物、塩化物塩、硫黄、鉄、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、およびそれらの組合せから成る群から選択される、方法。
18.段落1に記載の方法であって、石膏製品の元素の化学的性質のばらつきを減少させるのに有効である、方法。
19.段落1に記載の方法により調製された数の石膏製品。
20.減少した重量のばらつき、向上した含量均一性、またはそれらの組合せを特徴とする向上したコンシステンシおよび品質を有する複数の分析済み石膏製品。
21.段落20に記載の複数の石膏製品であって、減少した重量のばらつきは1000ft
2当たり約150lbs未満の重量のばらつきを含む、複数の石膏製品。
22.段落20に記載の複数の石膏製品であって、減少した重量のばらつきは1000ft
2当たり約100lbs未満の重量のばらつきを含む、複数の石膏製品。
23.段落20に記載の複数の石膏製品であって、減少した重量のばらつきは1000ft
2当たり約50lbs未満の重量のばらつきを含む、複数の石膏製品。
24.段落20に記載の複数の石膏製品であって、減少した重量のばらつきは1000ft
2当たり約10lbs未満の重量のばらつきを含む、複数の石膏製品。
25.段落20に記載の複数の石膏製品であって、向上した含量均一性は、約±10%未満の硫酸カルシウム二水和物濃度のばらつきを特徴とする、複数の石膏製品。
26.段落20に記載の複数の石膏製品であって、向上した含量均一性は、約±5%未満の硫酸カルシウム二水和物濃度のばらつきを特徴とする、複数の石膏製品。
27.段落20に記載の複数の石膏製品であって、向上した含量均一性は、約±2%未満の硫酸カルシウム二水和物濃度のばらつきを特徴とする、複数の石膏製品。
28.段落20に記載の複数の石膏製品であって、向上した含量均一性は、約±1%未満の硫酸カルシウム二水和物濃度のばらつきを特徴とする、複数の石膏製品。
29.段落20に記載の複数の石膏製品であって、石膏製品は、石膏ボード、プラスタ、またはジョイントコンパウンドから成る群から選択される、複数の石膏製品。
30.複数の石膏製品を分析する方法であって、
即発ガンマ線中性子放射化分析を含む元素分析装置を使用して、複数の石膏製品を分析するステップと、
複数の石膏製品中の1種以上のターゲット化学物質の存在および/または量を検出するおよび/または測定するステップと、
1種以上のターゲット化学物質の存在および/または量に基づいて複数の石膏製品を分類して、複数の石膏製品のコンシステンシおよび品質を向上させるステップと
を含む、方法。
31.鉱山の現場で、複数の石膏製品を製造するための原料を分析する方法であって、
即発ガンマ線中性子放射化分析を含む元素分析装置を使用して、鉱山の現場で原料を分析するステップと、
原料中の1種以上のターゲット化学物質の量を検出するおよび/または測定するステップと、
原料中の1種以上のターゲット化学物質の存在および/または量に基づいて原料を分類するステップと
を含む、方法。
32.複数の石膏製品を製造するための原料を分析するシステムであって、
原料中の1種以上のターゲット化学物質の量を検出するおよび/または測定するように構成された元素分析装置と、
供給原材料中の1種以上のターゲット化学物質の量を最適化するように構成されたプログラマブル制御システムと
を含む、システム。
33.段落32に記載のシステムであって、元素分析装置は、即発ガンマ線中性子放射化分析、制御された中性子分析、蛍光X線、レーザ分光法、またはX線回折を含む、システム。
34.本明細書において提供されている実施形態のいずれか1つによる方法。
35.本明細書において提供されている実施形態のいずれか1つによるシステム。