【実施例】
【0071】
次に実施例をもって本発明をより詳細に説明するが、発明はこれらにより、何ら限定されるものではない。
1 (メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体の製造[参考製造例1] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)40g、エチルアクリレート(EA)
(注4)31g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
(注5)27g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)
(注6)4g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を87g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=2:31:27:40(注1)IPA 関東化学株式会社製(注2)V−601 和光純薬工業株式会社製(注3)X−24−8201 信越化学工業社製 (注4)EA 関東化学株式会社社製(注5)HEMA 関東化学株式会社社製(注6)MAPTAC エボニック・デグサ・ジャパン株式会社製,50%水溶液
【0072】
[参考製造例2] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール
(注1)50gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−22−174DX)
(注7)40g、エチルアクリレート
(注4)31g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(注5)27g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド
(注6)4g、イソプロパノール
(注1)170gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を90g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−22−174DX=2:31:27:40(注7)X−22−174DX 信越化学工業社製
【0073】
[参考製造例3] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−22−174ASX)
(注8)40g、エチルアクリレート
(注4)31g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(注5)27g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド
(注6)4g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を83g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−22−174ASX=2:31:27:40(注8)X−22−174ASX 信越化学工業社製
【0074】
[参考製造例4] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)40.4g、エチルアクリレート
(注4)27.3g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(注5)31.3g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド
(注6)2g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を86g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=1:27.3:31.3:40.4
【0075】
[参考製造例5] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール
(注1)50gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)40g、エチルアクリレート
(注4)26g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(注5)30g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド
(注6)8g、イソプロパノール
(注1)120gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を83g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=4:26:30:40
【0076】
[参考製造例6] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)20g、エチルアクリレート
(注4)41.5g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(注5)36.5g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド
(注6)4g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を86g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=2:41.5:36.5:20
【0077】
[参考製造例7] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール
(注1)50gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)50g、エチルアクリレート
(注4)23g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(注5)25g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド
(注6)4g、イソプロパノール
(注1)100gを3〜4時間かけて添加した。次いで、IPAに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を96g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=2:23:25:50
【0078】
[参考製造例8] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)40g、エチルアクリレート(EA)
(注4)31g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
(注5)27g、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド(DADMAC)
(注9)3.34g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を87g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 DADMAC:EA:HEMA:X−24−8201=2:31:27:40(注9)DADMAC 東京化成工業株式会社製,60%水溶液
【0079】
[参考製造例9] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)40g、エチルアクリレート(EA)
(注4)30g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
(注5)27g
、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)
(注6)6g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を89g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、11℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=3:30:27:40
【0080】
[参考製造例10] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)30g、エチルアクリレート(EA)
(注4)35g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
(注5)32g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)
(注6)6g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を88g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、11℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=3:35:32:30
【0081】
[参考製造例11] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)30g、エチルアクリレート(EA)
(注4)36g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
(注5)32g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)
(注6)4g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を88g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、11℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=2:36:32:30
【0082】
[参考製造例12] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)30g、エチルアクリレート(EA)
(注4)37g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
(注5)32g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)
(注6)2g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を90g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、10℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=1:37:32:30
【0083】
[参考製造例13] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−22−174DX)
(注7)30g、エチルアクリレート(EA)
(注4)36g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
(注5)32g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)
(注6)4g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を86g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、11℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−22−174DX=2:36:32:30
【0084】
[参考製造例14] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)40g、エチルアクリレート(EA)
(注4)16g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
(注5)42g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)
(注6)2g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を91g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、30℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=1:16.2:42.4:40.4
【0085】
[参考製造例15] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)40g、エチルアクリレート(EA)
(注4)27g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
(注5)31g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)
(注6)2g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を88g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、15℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=1:27.3:31.3:40.4
【0086】
[参考製造例16] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)
(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)
(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)
(注3)20.2g、エチルアクリレート(EA)
(注4)65.7g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)
(注5)13.1g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)
(注6)2g、イソプロパノール
(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)
(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ
込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を87g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、−10℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=1:65.7:13.1:20.2
【0087】
実施例1 本発明品1〜19及び比較品1〜8:整髪用化粧料
表1〜3に示す組成の整髪用化粧料を下記製造方法により調製し、「セット力」、「フレーキングのなさ」、「再整髪性」、「べたつきのなさ」の各項目について、以下に示す評価方法及び判定基準により評価判定し、結果を併せて表1〜3に示した。
【0088】
【表1】
【0089】
【表2】
【0090】
【表3】
【0091】
(製造方法)
(本発明品1、3〜19、比較品1〜10)
A:成分1〜21を均一に混合する。
B:Aをアトマイザー容器に充填し、整髪用化粧料を得た。
(本発明品2)
A:成分1〜21を均一に混合する。
B:Aを成分22、23とともにエアゾール容器に充填し、整髪用化粧料を得た。
ここで得られた発明品は、いずれも25℃で1000mPa・s以下の粘度であった。
【0092】
〔評価項目の評価方法〕
化粧品評価専門パネル20名に、前記発明品及び比較品の整髪用化粧料を使用してもらい、「セット力」、「フレーキングのなさ」、「再整髪性」、「べたつきのなさ」の各項目について、各自が以下の評価基準に従って5段階評価し、更に全パネルの評点の平均点を、小数点1桁目を二捨三入、七捨八入して、0.5ごとに記載した。
【0093】
以下に、本発明の整髪用化粧料を使用した際の評価基準を示す。なお、評価は効果を非常に感じる場合を5点、効果を全く感じない場合を1点として、5段階の評点を記入することで行った。
<評価基準>:セット力
[評価結果] :[評点]
セット力が非常にある : 5点
セット力がある : 4点
セット力はややある : 3点
セット力があまりない : 2点
セット力が全くない : 1点
<評価基準>:フレーキングのなさ
[評価結果] :[評点]
フレーキングが全くない : 5点
フレーキングがあまりない : 4点
フレーキングはややある : 3点
フレーキングがある : 2点
フレーキングが非常にある : 1点
<評価基準>:再整髪性
[評価結果] :[評点]
再整髪性が非常にある : 5点
再整髪性がある : 4点
再整髪性はややある : 3点
再整髪性があまりない : 2点
再整髪性が全くない : 1点
<評価基準>:べたつきのなさ
[評価結果] :[評点]
べたつきが全くない : 5点
べたつきがあまりない : 4点
べたつきはややある : 3点
べたつきがある : 2点
べたつきが非常にある : 1点
【0094】
評点の判定基準
[判定] :評点の平均点
◎ :評点4点以上
○ :評点3点以上4点未満
△ :評点2点以上3点未満
× :評点2点未満
【0095】
表1〜表3の結果から明らかなように、本発明品1〜19の整髪用化粧料は、「セット力」、「フレーキングのなさ」、「再整髪性」、「べたつきのなさ」の全ての項目に優れた整髪用化粧料であった。
これに対して、成分(A)を配合せずに製造した比較品1では、「フレーキングのなさ」が良好ではなく、また「べたつきのなさ」においても満足できるものではなかった。成分(B)を配合せずに製造した比較品2では、「セット力」が良好ではなく、また「再整髪性」や「べたつきのなさ」においても満足できるものではなかった。成分(C)を配合せずに製造した比較品3では、エタノールの配合がないため成分(A)を均一に溶解した整髪用化粧料を得ることができなかった。成分(D)を配合せずに製造した比較品4は、「フレーキングのなさ」や「再整髪性」において満足できるものではなかった。すなわちこれらから、本発明においては成分(A)〜(D)のいずれもが必須成分であり、そのいずれもが欠けても発明の効果が得られないことが明らかとなった。また、成分(D)の代わりにグルコースを配合した比較品5は、フレーキングのなさや、再整髪性において劣るものであり、糖アルコールが必須であることが理解できた。比較品6〜8は、アルギン酸NaやカルボキシメチルセルロースNa、カルボキシビニルポリマー等のアニオン性の物質が、成分(A)と製造時に不溶性物質を生成し分離したためである。すなわち、皮膜形成性高分子としてノニオン性、両性、カチオン性のものが、成分(A)との配合において好適であることが明らかとなった。
【0096】
実施例2 ヘアジェル
(処方) (%)
1 ポリビニルピロリドン 5.0
2 ポリウレタン−14 2.0
3 参考製造例1の(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体 0.5
4 イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.2
5 香料 0.2
6 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.5
7 グリセリン 2.0
8 1,3−ブチレングリコール 2.0
9 マルチトール 2.0
10 パラオキシ安息香酸エステル 0.1
11 フェノキシエタノール 0.1
12 加水分解ダイズタンパク 0.5
13 グリシン 0.5
14 エタノール 30.0
15 精製水 残量
【0097】
(製造方法)
A:成分4,5,14を均一に混合する。
B:A以外の成分を加熱し、均一に混合する。
C:AとBを混合し、ヘアジェルを得た。
【0098】
本発明の実施品である実施例2のヘアジェルは、セット力とフレーキングのなさを両立し、再整髪可能で、べたつきのなさにおいて優れたものであった。
【0099】
実施例3 ヘアスプレー
(処方)
原液 (%)
1 アクリルアミド/ジメチルアミノプロピルアクリルアミド/メトキシ
PEGメタクリレート共重合体 5.0
2 参考製造例1の(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体 1.0
3 ソルビトール 3.0
4 ポリエチレングリコール(数平均分子量400) 1.0
5 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 1.0
6 サリチル酸エチルヘキシル 1.0
7 ジメチルポリシロキサン(10cs) 2.0
8 ラベンダー油 1.0
9 イソプロパノール 2.0
10 エタノール 残量
ガス (%)
1 LPG 60.0
2 ジメチルエーテル 40.0
【0100】
(製造方法)
A:成分1〜10を均一に混合する。
B:Aの原液60部に対し、ガス40部をエアゾール容器に充填し、ヘアスプレーを得た。
【0101】
本発明の実施品である実施例3のヘアスプレーは、セット力とフレーキングのなさを両立し、再整髪可能で、べたつきのなさにおいて優れたものであった。実施例3のヘアスプレーは、25℃で1000mPa・s以下の粘度であった。
【0102】
実施例4 ヘアムース
(処方)
原液 (%)
1 ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体 2.0
2 参考製造例1の(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体 2.0
3 ソルビトール 2.0
4 マルチトール 1.0
5 プロピレングリコール 1.0
6 ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル 0.2
7 メチルフェニルポリシロキサン 2.0
8 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.2
9 スクレロチウムガム 0.2
10 シア脂 1.0
11 エタノール 2.0
12 精製水 残量
ガス (%)
LPG 100.0
【0103】
(製造方法)
A:成分1〜12を均一に混合する。
B:Aの原液95部に対し、ガス5部をエアゾール容器に充填し、ヘアムースを得た。
【0104】
本発明の実施品である実施例4のヘアムースは、セット力とフレーキングのなさを両立し、再整髪可能で、べたつきのなさにおいて優れたものであった。実施例4のヘアムースの原液の粘度は、25℃で1000mPa・s以下の粘度であった。