(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
(実施形態の構成)
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための実施の形態(以下、単に本実施形態という)について説明する。
【0016】
図1に、本実施形態にかかるゲーム装置100のイメージ図が示されている。本実施形態にかかるゲーム装置100は、例えば、スマートフォン等の携帯端末であり、ゲームサーバ(
図3の400)から取得したゲームアプリをスマートフォン上で実行可能になっている。また、スマートフォンが有するタッチパネルのタッチ面上では、カプセル商品20として販売される、ゲームキャラクタ入力装置(以下、メダル200という)をプレーヤ(遊戯者)によってスライド操作することができる。
【0017】
図1に示すように、半透明のプラスチック製カバーで覆われたカプセル商品20の中にはメダル200が包含されている。メダル200は、後述するように、両端を把持しながら操作可能な所定の厚みを有する基材の底面に2つの接点を有し、天面には、ゲームに出現するキャラクタが造形され、表面が立体彩色されている。ゲーム装置100は、メダル200の底面の接点がタッチ面の所定の領域に置かれたことを検知すると、それぞれの接点の位置を認識し、当該認識されたそれぞれの接点の位置の組み合わせに応じたキャラクタオブジェクトを生成してタッチパネル(表示部)に表示する。
【0018】
ここで、「キャラクタオブジェクト」とは、メダル200の天面に造形されたキャラクタ、あるいはそのキャラクタが使用するアイテムを模擬したアニメーション画像や立体画像、拡張現実画像等のプレーヤがゲームアプリを実行するうえで表示部に表示される対象画像をいう。また、ゲームサーバ400は、ゲームアプリの提供事業者、メダル200を包含したカプセル商品20の販売事業者、あるいはこれら事業者によって委託されたサービスプロバイダが管理運営するものとする。
【0019】
すなわち、ゲーム装置100は、メダル200とゲームアプリとを連動させることで、プレーヤがメダル200をタッチ面上に載置することでキャラクタオブジェクトを出現させ、新たなゲーム展開が楽しめる構成になっている。後述するように、ゲーム装置100は、ゲームを攻略すれば、ゲームサーバ400からそのゲームアプリ内で使用可能なデータ(アイテム)を入手できたり、メダル200を集めるほどに、キャラクタオブジェクトのデータが、レアなデータに変化して、ゲームにおける効果が倍増したキャラクタに進化させることができる。したがって、本実施形態にかかるゲーム装置100によれば、プレーヤにとっては好みのキャラクタ(キャラクタオブジェクト)の出現により新たな興趣性を得ることができる。また、販売事業者にとってはメダル200を包含したカプセル商品20の販売促進効果を得ることができる。
【0020】
図2にメダル200の構造が示されている。
図2(a)に示すように、天面200aには、表面が立体彩色されたキャラクタ201が造形されており、更に、任意の位置に識別情報(シリアル番号202)が付されている。また、
図2(b)の斜視図に示すように、メダル200は所定の厚みを有する基材Aの側面に、導電材が設けられた把持部203a,203bが設けられており、例えば親指と人差し指とで摘まんで持ち上げることが可能である。
【0021】
また、
図2(c)に示すように、基材Aの底面200bには、タッチパネルの接点204a,205aを有する先端部から基材の端部に向かって延びる通電部204b,205bとを有する2つの通電領域204,205が設けられている。本実施の形態では、シール基体に通電インクで印刷することにより、通電領域204、205を形成しているが、これに限られることはない。本実施の形態において、通電領域204,205の接点204a,205aの位置によって、上面200aに造形されたゲームに出現するキャラクタオブジェクトが決定される仕組みになっている。なお、本実施の形態では、通電領域を2つ設ける場合を説明するが、これに限られるものではなく、2つ以上の任意の数を選択することができる。なお、通電領域204,205が有するそれぞれの通電部204b,205bは、プレーヤによって摘まんで操作される把持部203a,203bまで延び、電気的に接続するように配置されている。
【0022】
図3にゲーム装置100の内部構成が示されている。ゲーム装置100は、CPU101と、RAM102と、タッチパネル部103と、通信インタフェース(I/F)部104と、ROM105と、サウンド処理部107と、スピーカ108と、内部記憶装置110とが、アドレス、データ、コントロールのためのラインが複数本からなるバス109に共通接続され、構成されている。
【0023】
CPU101は、RAM(ランダムアクセスメモリ)102やROM(リードオンリメモリ)105に格納された本実施形態にかかるプログラムやデータ等を用いてゲーム装置100全体の制御を行うと共に、後述するゲームアプリ111の進行を制御する。RAM102は、内部記憶装置110内に格納されたゲームアプリ111やゲーム用データ112を読み込むエリアを備えると共に、CPU101が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアも備える。
【0024】
タッチパネル部103は、プレーヤからの入力を受付ける入力手段として、更にはCPU101によって生成される表示データを表示する表示手段として機能する。タッチパネル部103は、後述するように、タッチ面に所定の領域が割り当てられており、メダル200がそのタッチ面の所定の領域に置かれたことを検知すると、その位置情報をCPU101に転送する。これを受けたCPU101は、メダル200の底面に印刷されたそれぞれの接点の位置を認識し、当該認識されたそれぞれの接点の位置の組み合わせによって決まるキャラクタオブジェクトを生成してタッチパネル部103に表示する。なお、本実施の形態では、タッチパネル部に表示データを表示させているがこれに限られることはなく、適宜変更可能である。例えば、操作制御を行うタッチパネル部とは別に表示部を設けてもよいし、複数のタッチパネル部や表示部を有するものであってもよい。
【0025】
通信I/F部104は、他のゲーム装置とケーブルを介して接続し、あるいはインターネットやLAN(ローカルエリアネットワーク)に接続するためのインタフェース回路として機能する。本発明と直接関係するところでは、IP(Internet Protocol)網300経由で外部のゲームサーバ400に接続される。ゲームサーバ400は、ゲーム装置100(CPU101)によってメダル200毎にユニークに付されたシリアル番号が新規に登録されると、登録されたシリアル番号が先に入力されたシリアル番号のキャラクタオブジェクトと同じ群(グループ)に属するか否かを判定し、その判定結果によってキャラクタオブジェクトのデータを更新し、ゲームにおける効果が倍増したキャラクタオブジェクトをゲーム装置の表示部に表示するためのデータを生成して、IP網300を介してゲーム装置100に送信する。
【0026】
ROM105には、本実施形態にかかるプログラムの他、例えば、ゲーム装置100のブートプログラムや設定データ等が格納され、必要に応じてRAM102へ転送する。本実施形態にかかるプログラムは、後述するように、メダル登録処理と、メダル認識処理と、ゲーム連携処理とを含む。すなわち、ゲームサーバ400にメダル200のシリアル番号を登録した後、メダル200がタッチパネル部103のタッチ面の所定の領域に置かれたことを検知すると、それぞれの接点の位置を認識し、当該認識されたそれぞれの接点の位置の組み合わせによって決まる、ゲームに出現するキャラクタオブジェクトを生成してタッチパネル部103に表示する。
【0027】
サウンド処理部107は、ゲーム用データ112に含まれるサウンドデータに基づいてBGMや効果音を生成し、スピーカ108に生成したBGMや効果音などを出力する。
【0028】
内部記憶装置110は、例えばハードディスクやフラッシュメモリなど、書込みと読出しとが可能な記憶装置により構成されており、ゲームアプリ111の他に、ゲーム用データ112、キャラクタ変換テーブル113を格納する。ゲームアプリ111はゲーム全体の制御を行うプログラムであり、必要に応じてゲームサーバ400からダウンロードにより取得される。ゲーム用データ112は、ゲーム画面を構成する各オブジェクト(キャラクタ、アイテム、背景画面等)の画像を生成するためのデータや、上述のサウンドデータ、種々のパラメータ等を含む。すなわち、ゲームに使用されるキャラクタを現すキャラクタデータやアイテムデータを含んでいる。プレーヤがネットワークにゲーム装置100を接続してオンラインゲームを実行しようとする場合には、当該ゲームアプリ111やゲーム用データ112には、ゲームアプリ111を提供するネットワーク上のゲームサーバ400からダウンロードされたゲームアプリやデータも含まれる。
【0029】
キャラクタ変換テーブル113には、後述するように、CPU101により生成される整数値の組み合わせと変換されるキャラクタオブジェクトとの対応データが格納されている。すなわち、CPU101は、メダル200がタッチパネル部103のタッチ面の所定の領域に置かれたことを検知すると、メダル200が有するそれぞれの接点の位置を認識し、当該認識されたそれぞれの接点の位置の組み合わせ(整数として出力)によって決まるゲームアプリ111に出現するキャラクタオブジェクトを生成してタッチパネル部103に表示するアプリ実行制御部として機能する。このとき参照されるのがキャラクタ変換テーブル113である。
【0030】
また、CPU101は、プレーヤがタッチパネル部103を操作することによってメダル200毎にユニークに付されたシリアル番号が新規に入力される毎にそのシリアル番号を取り込み、IP網300等の通信回線経由でゲームサーバ400に送信して登録し、ゲームサーバ400で、登録されたシリアル番号が先に生成されたキャラクタオブジェクトと同じグループに属すると判定されると、ゲームサーバ400から送信される、キャラクタがパワーアップしたりなどの効果が増したキャラクタオブジェクトのデータを受信し、当該受信したデータに基づき効果が反映された新たなキャラクタオブジェクトを生成してタッチパネル部103に表示するアプリ実行制御部としても機能する。
【0031】
(実施形態の動作)
以下、
図4〜
図7に示すフローチャート、および
図8、
図9の動作概念図を参照しながら
図3の本実施形態にかかるゲーム装置100の動作について説明する。
【0032】
まず、
図4のフローチャートを参照して基本処理動作から説明する。ゲーム装置100(CPU101)は、プレーヤが新規に購入したメダル200であれば(ステップS10“Yes”)、タッチパネル部103に、メダルの新規登録画面を表示して、メダル200の天面200aに印刷されたシリアル番号をゲームサーバ400に登録するメダル登録処理を実行する(ステップS11)。続いて、そのメダル200が、タッチパネル部103のタッチ面の所定の領域に置かれたことを検知すると、メダル200の底面200bに印刷された2つの接点の位置を認識するメダル認識処理を実行する(ステップS12)。そして、認識されたそれぞれの接点の位置の組み合わせによって決まるゲームアプリに出現するオブジェクトを生成してタッチパネル部103に表示するゲーム連携処理を実行する(ステップS13)。
【0033】
図5のメダル登録処理(
図4のステップS11)の手順について説明する。まず、CPU101による制御の下でタッチパネル部103に識別情報(シリアル番号)入力画面が表示される(ステップS110)。プレーヤがシリアル番号入力画面にタッチパネル部103を操作することによりメダル200毎にユニークに付されたシリアル番号を入力すると(ステップS111“Yes”)、CPU101はこれを取り込み、バス109、通信I/F部104、IP網300経由でゲームサーバ400へ送信する(ステップS112)。
【0034】
これをうけてゲームサーバ400は、登録されたシリアル番号が過去に同じゲーム装置100(IPアドレス)によって登録済みの同じキャラクタのグループに属するものか否かを判定する。ここで、全くの新規キャラクタ登録であると判定されると(ステップS113“No”)、ゲームサーバ400から、その効果データを受信し(ステップS114)、過去に登録済みの同じキャラクタのグループに属すると判定されると(ステップS113“Yes”)、レア度が向上した効果データを受信する(ステップS115)。そして、CPU101は、受信した効果データを内部記憶装置110のゲーム用データ112として格納する(ステップS116)。
【0035】
この処理によって後述するようにゲーム装置100は、その効果データに基づく特定のキャラクタを示すキャラクタオブジェクトをタッチパネル部103に表示してゲームアプリ111に登場させることができ、あるいは効果を増したキャラクタを示すキャラクタオブジェクトをタッチパネル部103に表示してゲームアプリ111に反映させることができる。
【0036】
次に、
図6のメダル認識処理(
図4のステップS12)についてその手順を説明する。まず、CPU101による制御の下、タッチパネル部103にはメダル認識画面が表示される(ステップS120)。メダル認識画面は、例えば、
図8に示すように、タッチパネル部103の所定の画面領域に、スタート領域103aと、スタート領域103aからずれた位置に設けられた判定領域103bとが割り当てられ表示される。ここで、スタート領域103aに、メダル200の底面200bに印刷された2つの接点204a,205aの両方がタッチされていることを認識すると(ステップS121“Yes”)、CPU101は、整数値“0”を出力してメダル認識を開始する(ステップS122)。
【0037】
続いて、プレーヤがメダル200を判定領域103bにドラッグ操作すると(ステップS123“Yes”)、CPU101は、その判定領域103b内におけるメダル200の底面200bの2つの接点204a,205aにより、タッチポイントの座標を算出し、認識開始後、例えば、2秒等のカウントダウン後(ステップS124“Yes”)、対応する特定の値が確定すると(ステップS125“Yes”)、その値を位置情報として出力する(ステップS126)。本実施の形態において、スタート領域でメダル200の2つ接点のタッチが検知された後に、メダル200を判定領域にスライドさせた場合、メダル200の2つの接点の座標位置の認識を開始する処理が行われる。もちろん、これに限られることはなく、スタート領域を設けず、いきなり判定領域にメダル200を載置するようにしてもよいが、本実施の形態のように、判定領域の前にスタート領域を設けることにより、接点の誤認識を防ぐことができる。
【0038】
出力される整数値と、メダル200の2つの接点204a,205aによるタッチポイントとの関係が
図9に示されている。
図9に示すように、特定の値は2桁の整数値で表現される。判定領域103bには、中心線cを境に、左右各ブロックに整数“1”〜“7”の整数がそれぞれ割り当てられている。CPU101は、メダル200の2つの接点204a,205aのタッチパネル部103の判定領域103b上でのタッチ位置によって、判定領域103bにおける左右の各ブロックにそれぞれ割り当てた“1”〜“7”の整数を算出し、その組み合わせによる2桁の整数値“11”〜“77”として出力する。すなわち、メダル200の天面200aに造形されたキャラクタ正面に向かって左の判定領域103bのタッチポイントの値が1の桁として、右の判定領域103bのタッチポイントの値が10の桁としてそれぞれ出力され、合計で49種類の整数が存在することになる。
【0039】
したがって、
図9(a)に示すメダル200の2つの接点204a,205aの判定領域103bへのタッチポイントによれば、「整数33」が出力され、CPU101が内部記憶装置110のキャラクタ変換テーブル113を参照することによって対応するキャラクタAのキャラクタオブジェクトに変換されてゲームアプリ111に反映される。また、
図9(b)に示す2つの接点204a,205aの判定領域103bへのタッチポイントによれば、「整数44」が出力され、CPU101が内部記憶装置110のキャラクタ変換テーブル113を参照することによって対応するキャラクタBのキャラクタオブジェクトに変換されてゲームアプリ111に反映される。また、
図9(c)に示す2つの接点204a,205aの判定領域103bへのタッチポイントによれば、「整数47」が出力され、CPU101が内部記憶装置110のキャラクタ変換テーブル113を参照することによって対応するキャラクタCのキャラクタオブジェクトに変換されてゲームアプリ111に反映される。
【0040】
また、
図9(d)に示すメダル200の2つの接点204a,205aの判定領域103bへのタッチポイントによれば、「整数34」が出力され、CPU101が内部記憶装置110のキャラクタ変換テーブル113を参照することによって対応するキャラクタDのキャラクタオブジェクトに変換されてゲームアプリ111に反映される。また、
図9(e)に示すメダル200の2つの接点204a,205aの判定領域103bへのタッチポイントによれば、「整数74」が出力され、CPU101が内部記憶装置110のキャラクタ変換テーブル113を参照することによって対応するキャラクタEのキャラクタオブジェクトに変換されてゲームアプリ111に反映される。また、
図9(f)に示すメダル200の2つの接点204a,205aの判定領域103bへのタッチポイントによれば、「整数77」が出力され、CPU101が内部記憶装置110のキャラクタ変換テーブル113を参照することによって対応するキャラクタFのキャラクタオブジェクトに変換されてゲームアプリ111に反映される。
【0041】
ところで、メダル200は、両端を摘まんで操作される所定の厚みを有する基材Aの底面200bの所定の位置には、接点204a,205aを有する先端部と、この先端部から基材Aの端部に向かって延びる通電部204b,205bとからなる、通電インクが印刷された2つの通電領域204,205が設けられていることは上記した通りである。このメダル200は、ゲーム装置100によって生成されるキャラクタオブジェクトのそれぞれに対応して用意される。すなわち、
図9(a)〜
図9(f)の配置を含む49種類のタッチポイントに対応して、それぞれに接点204a,205bが各先端部に配置され、把持部203a,203bに向かって延びた通電部204b,205bからなる通電領域204,205が実装されたメダル200が存在することになる。
【0042】
図10(a)(b)(c)(d)に、メダル200の底面200bに印刷される通電領域204,205の配置例について4つを抽出して示している。
図10(a)(b)(c)(d)に示すように、それぞれの通電領域は、メダル200の底面200bに実装される通電領域204,205の接点204a,205aを有する先端部の実装位置が異なる他に、通電部204b,205bの長さも異なる。特に、
図10(d)に示す通電領域204は、接点204aが底面の中央部寄りに配置されているため、接点204aが底面の端部寄りに配置されている場合に比べて通電部204bの距離が長くなっている。この場合、タッチパネル部103のタッチ面に接触する面積が接点204aが底面の端部寄りに配置されている場合に比べて大きいため、接点204aではなく通電部204bを接点として認識する可能性も高く、接点の誤認識が起こる可能性も高くなる。
【0043】
本実施の形態では、例えば、
図11(b)に示すように、基材Aの通電領域204における通電部204bの実装領域には、端部領域に勾配200cによる形状加工処理が施されている。
図11(c)は、端部に勾配200cが設けられた基材に通電領域を設けた図である。
図11(c)に示すように、底面から把持部203bに向かって上方に傾斜した勾配200cが設けられていることにより、基材Aをタッチパネル部103に載置した際、接点204aはタッチパネル部103のタッチ面と接触するが、通電部204bはタッチパネル部103のタッチ面と接触しずらくなり、誤って導電部204bを接点として認識してしまうという接点の誤認識の可能性を低減することができる。なお、
図11(a)は勾配200cを持たない平面状の基材Aである。このように、接点の位置に応じて基材の端部付近を傾斜させることにより、タッチパネル部において接点の誤認識の可能性を低減することができる。
【0044】
説明を
図6のフローチャートに戻す。CPU101は、整数値が確定して出力された後(ステップS125“Yes”,S126)、例えば、2秒以内にタッチパネル部103のタッチ面からメダル200が離れてしまった等によりキャンセル信号を受信すると(ステップS127“Yes”)、整数値“88”を出力してステップSの処理に戻る(ステップS130)。これは、誤認識した場合の救済措置として有効である。また、例えば、2秒経過しても整数が確定しなかった場合等、エラー判定がなされた場合は(ステップS125“No”)、例えば、整数値“99”が出力され(ステップS128)、例えば、1秒経過後に(ステップS129“Yes”)、ステップS121の接点による2点タッチ待機状態に戻る。
【0045】
続いて、
図7のゲーム連携処理(
図4のステップS13)について説明する。CPU101は、まず、メダル認識処理(
図4のステップS12)で確定した整数値“11”〜“77”の受信の有無を判定する(ステップS130)。ここで、確定した正しい整数値を受信していれば(ステップS130“Yes”)、ゲームサーバ400により判定される既登録メダルの有無により(ステップS131)、無しの場合(ステップS131“No”)、オリジナルのキャラクタオブジェクトを生成し(ステップS132)、有りの場合(ステップS131“Yes”)、ゲームサーバ400から取得した効果データに基づく進化したキャラクタオブジェクト、あるいはアイテムを生成し(ステップS133)、それぞれゲームアプリ111に反映させることによりゲームアプリ111との連携を行う(ステップS134)。以降、そのキャラクタが参加したゲームアプリ111でのゲーム処理を実行する(ステップS135)。
【0046】
本実施形態によるゲーム装置100によれば、CPU101とタッチパネル部103とが協働して動作することにより実現されるアプリ実行制御部が、底面200bに2つの接点204a,205aを有するゲームキャラクタ入力装置(メダル200)がタッチ面の所定の領域(判定領域103b)に置かれたことを検知すると、それぞれの接点の位置(タッチポイント)を認識し、当該認識されたそれぞれの接点の位置の組み合わせによって決まるゲームアプリ111に出現するキャラクタオブジェクトを生成して表示する。このため、ゲームアプリ111と連動して新たなキャラクタ出現によるオリジナルゲームを楽しむことができ、プレーヤは新たな興趣性を得ることができる。
【0047】
また、上記したアプリ実行制御部は、メダル200毎に付されたシリアル番号(識別情報)が新規に入力される毎にゲームサーバ400に登録し、ゲームサーバ400で、そのシリアル番号が先に生成されキャラクタオブジェクトと同じグループに属すると判定されると、効果が増したキャラクタオブジェクトのデータを受信し、当該受信したデータに基づき進化した新たなキャラクタオブジェクトを生成する。したがって、プレーヤは、同じキャラクタの種類に属するシリアル番号を複数登録することで、ゲームサーバ400から取得されるレア度が向上したデータに基づき効果が倍増したキャラクタオブジェクトや進化したアイテムを使用して対戦ゲームを実行できるため、一層興趣性が増す。また、メダル200を集めるほどにその効果が倍増するため、メダル販売事業者は、当該メダル200をカプセル商品20として販売することで販売促進効果も得ることができる。
【0048】
なお、本実施形態にかかるゲーム装置100として、スマートフォンを例示したが、スマートフォンに限らず、タッチパネルを操作表示手段として持ち、インターネット接続環境を有するゲーム機、PDA(Personal Digital Assistance)、あるいはPC(Personal Computer)であってもよい。また、新たに生成するキャラクタオブジェクトとして、2次元アニメーションCGに制限されることなく、メダル200の天面200aに造形されたキャラクタに関連するオブジェクトであれば、イラスト、静止画、3次元アニメーションCG、あるいはAR(Augment Reality)技術を用いた拡張現実画像のいずれでもよい。
【0049】
なお、本実施形態にかかるプログラムは、例えば、
図3に示すように、タッチ面に所定の領域が割り当てられたタッチパネル部103を備えた、ゲームアプリを実行するゲーム装置100のコンピュータ(CPU101)によって実行される。そして、そのコンピュータに、例えば、
図4,
図6に示すように、両端を摘まんで操作される所定の厚みを有する基材の底面に2つの接点を有するゲームキャラクタ入力装置が前記タッチ面の所定の領域に置かれたことを検知すると、前記それぞれの接点の位置を認識する処理(
図4のステップS12:
図6のステップS120〜S130)と、当該認識された前記それぞれの接点の位置の組み合わせによって決まる前記ゲームアプリに出現するキャラクタオブジェクトを生成して前記タッチパネル部に表示する処理(
図4のステップS13:
図7のステップS130〜S135)と、を実行させる。
【0050】
本実施形態にかかるプログラムによれば、例えば、CPU101がROM103に格納されたプログラムを逐次読み出して実行することにより、例えば進化系の対戦ゲームにおいてメダル200により新たなキャラクタのキャラクタオブジェクトを出現させ、ゲームアプリ111と連携させることでプレーヤに新たな興趣性を持たせることができる。また、メダル200を集めるほどにキャラクタが進化するため、販売事業者は、このメダル200をカプセル商品20として販売することで販売促進効果が増すといった効果も得られる。
【0051】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。