(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
【実施例1】
【0013】
図1に実施例1の駐車場貸出管理システムの構成例を示す。実施例1の駐車場貸出管理システム10は、ネットワーク500で接続された駐車場貸出管理装置100と駐車場内装置200とを有し、定期利用スペースを一時利用スペースとして貸し出す。駐車場貸出管理システム10は、この他に、駐車場の定期利用者が使用する定期利用者端末310、一時的に駐車場を利用する一時利用者が使用する一時利用者端末410、一時利用者が使用するスマートホンや携帯端末である一時利用者端末(携帯)420も含んでもよい。駐車場貸出管理装置100は、貸出登録部110、予約受付部120、一時利用管理部130、料金管理部140、記録部190を備える。駐車場内装置200は、入出庫ゲートの開閉を制御するゲート開閉部210、駐車場での料金精算を行う料金精算部220、入出庫する車両の車両番号を読み取る車両番号読取部230などを備える。
図2は、実施例1の駐車場貸出管理システムの処理フローの例を示す図である。
【0014】
定期利用者の定期利用者端末310が、貸出情報を駐車場貸出管理装置100に送信する(S311)。貸出情報は、少なくとも定期利用スペースを特定する情報、貸出期間を示す情報を含むが、これらに限定する必要はない。例えば、定期利用者の情報、定期利用者が登録している車両番号、貸出情報の送信日時などを含んでもよい。駐車場貸出管理装置100の貸出登録部110は、定期利用者端末310からの貸出情報を受け付け、貸出情報を記録部190に記録する(S110)。これらの処理で、一時的に駐車スペースを貸し出したい定期利用者の登録が終了する。
【0015】
一時利用者の一時利用者端末410または一時利用者端末(携帯)420が、予約情報を駐車場貸出管理装置100に送信する(S411)。予約情報を送信するときはデスクトップパソコンのような固定された端末である一時利用者端末410を用いてもよいし、スマートホン、タブレット端末などの携帯端末である一時利用者端末(携帯)420を用いてもよい。予約情報は、少なくとも一時利用期間を示す情報、一時利用者の車両番号、一時利用者の連絡先の情報、料金の精算方法の情報を含む。一時利用者の連絡先の情報とは、一時利用者端末(携帯)420のメールアドレスなどである。料金の精算方法の情報とは、クレジットカードの番号、何らかのプリペードカードの番号、サービス券の番号などである。
【0016】
予約受付部120は、一時利用者端末410,420からの予約情報を受信し、記録部190に記録された貸出情報の中に、貸出期間が一時利用期間の条件を満たす貸出情報があるかを確認する。一時利用期間の条件を満たす貸出情報がある場合には、一時利用者の連絡先に受付情報を送信し、当該予約情報と当該受付情報とを一時利用期間の条件を満たす貸出情報と関連つけて記録部190に記録する(S120)。貸出情報、予約情報、受付情報は互いに関連つけられて記録されるので、一時利用期間が重なる他の予約情報が既に関連つけられている場合は、一時利用時間の条件は満たさないと判断される。また、一時利用期間が重複しない2つの予約情報が、1つの貸出情報に関連つけられることもあり得る。例えば、貸出期間が2日間の場合に、初日を一時利用期間とする予約情報と2日目を一時利用期間とする予約情報の2つが1つの貸出情報に関連つけられることはある。つまり、予約情報と受付情報とは1対1に対応しているが、予約情報と貸出情報とは、多対1に関連つけられることもある。
【0017】
一時利用期間の条件を満たす貸出情報がない場合には、受付できなかったことを一時利用者の連絡先に送信する。なお、受付情報は、少なくとも一時利用スペース、一時利用期間を示す情報を含むが、これらに限定されるものではない。一時利用期間の駐車料金と予約した一時利用期間を延長したときの延長料金などの情報も含んでもよい。また、予約を受け付けるだけでなく、一時利用期間の駐車料金については、料金の精算方法に基づいて精算し、その情報を受付情報に含めてもよい。一時利用者端末(携帯)420は、受付情報を受信する(S421)。これらの処理で、一時的に駐車スペースを借りたい人の予約が終了する。
【0018】
一時利用者が予約した駐車場に到着すると、駐車場内装置200の車両番号読取部230が、一時利用者の車両の車両番号を読み取り、駐車場貸出管理装置100に送信する(S231)。駐車場貸出管理装置100の一時利用管理部130は、車両番号確認手段とゲート開閉指示手段とを有する。車両番号確認手段131は、駐車場内装置200から車両番号を受信すると、貸出情報と関連つけて記録された予約情報の中に、受信した車両番号と同一の一時利用者の車両番号を含む予約情報が存在するかを確認する(S131、S132)。受信した車両番号と同一の一時利用者の車両番号を含む予約情報が存在する場合は、ゲート開閉指示手段133は、駐車場内装置200に入出庫用ゲートを開ける指示を送信し、当該予約情報に関連つけて入庫時間を記録部190に記録する(S133)。そして、駐車場内装置200のゲート開閉部210は、入出庫用ゲートを開ける(S211)。入庫時間は、一時利用管理部130が駐車場内装置200から車両番号を受信した時間とすればよい。受信した車両番号と同一の一時利用者の車両番号を含む予約情報が存在しない場合は、一時利用管理部130は、ERROR処理を行う。例えば、駐車場内装置200に、ERROR情報を送る。そして、駐車場内装置200は、入庫できないこと(入出庫ゲートを開けられないこと)を一時利用者に音声や表示によって伝えればよい。これらの処理が、一時利用者が駐車場に到着したときの処理である。
【0019】
次に、一時利用者が駐車場から出庫するときの処理を説明する。一時利用者の車両が出庫のために入出庫ゲートに近づくと、車両番号読取部230が、一時利用者の車両の車両番号を読み取り、駐車場貸出管理装置100に送信する(S232)。一時利用管理部130の車両番号確認手段131は、駐車場内装置200から車両番号を受信すると、貸出情報と関連つけて記録された予約情報の中に、受信した車両番号と同一の一時利用者の車両番号を含む予約情報が存在するかを確認する(S136、S137)。
【0020】
受信した車両番号と同一の一時利用者の車両番号を含む予約情報が存在する場合は、料金精算の処理に進む。料金管理部140は、当該予約情報に関連つけて入庫時間と出庫時間とを記録し、当該予約情報の料金の精算方法の情報に示された方法で料金の精算を行う(S140)。出庫時間は、一時利用管理部130が駐車場内装置200から車両番号を受信した時間とすればよい。なお、料金精算においては、一時利用者端末(携帯)420での承認処理を伴ってもよい。また、予約受付時に、一時利用期間の料金の精算が終了しているときは、実際の駐車期間が予約情報の一時利用期間と異なる場合にのみ、料金の精算を行えばよい(S422)。料金精算が終了すると、ゲート開閉指示手段133は、駐車場内装置200に入出庫用ゲートを開ける指示を送信する(S138)。そして、駐車場内装置200のゲート開閉部210は、入出庫用ゲートを開ける(S212)。
【0021】
なお、出庫時に受信した車両番号と同一の一時利用者の車両番号を含む予約情報が存在しない場合は、一時利用管理部130は、ERROR処理を行う。例えば、駐車場内装置200に、ERROR情報を送る。そして、駐車場内装置200は、出庫できないこと(入出庫ゲートを開けられないこと)を一時利用者に音声や表示によって伝え、通常の一時利用者として精算することを求めるなどの処理を行えばよい。
【0022】
駐車場貸出管理システム10によれば、駐車場内装置200が車両番号によって一時利用者を定期利用者として扱うので、一時利用者であっても定期利用者のように駐車場を利用でき、かつ、料金の精算は定期利用者と一時利用者との間で行うことができる。
【0023】
[変形例]
図3に、実施例1の駐車場貸出管理システムの処理フローの変形例を示す。このフローでは、料金精算と入出庫ゲートを開く順番が入れ替わっているだけで、他は
図2と同じである。ステップS137までは
図2と同じなので、ステップS137が終了した後の処理を説明する。受信した車両番号と同一の一時利用者の車両番号を含む予約情報が存在する場合は、ゲート開閉指示手段133は、駐車場内装置200に入出庫用ゲートを開ける指示を送信する(S138)。そして、駐車場内装置200のゲート開閉部210は、入出庫用ゲートを開ける(S212)。料金管理部140は、予約情報に関連つけて入庫時間と出庫時間とを記録し、予約情報の料金の精算方法の情報に示された方法で料金の精算を行い、精算結果を一時利用者端末(携帯)420に送信する(S141、S423)。また、予約受付時に、一時利用期間の料金の精算が終了しているときは、実際の駐車期間が予約情報の一時利用期間と異なる場合にのみ、料金の精算を行えばよい。本変形例はこのような処理なので、実施例1と同様の効果が得られる。
【実施例2】
【0024】
図4に実施例2の駐車場貸出管理システムの構成例を示す。実施例2の駐車場貸出管理システム20は、ネットワーク500で接続された駐車場貸出管理装置101と駐車場内装置600とを有し、定期利用スペースを一時利用スペースとして貸し出す。駐車場貸出管理システム20は、この他に、駐車場の定期利用者が使用する定期利用者端末310、一時的に駐車場を利用する一時利用者が使用する一時利用者端末410、一時利用者が使用するスマートホンや携帯端末である一時利用者端末(携帯)420も含んでもよい。駐車場貸出管理装置101は、貸出登録部110、予約受付部125、一時利用管理部150、料金管理部140、記録部190を備える。駐車場内装置600は、入出庫ゲートの開閉を制御するゲート開閉部215、駐車場での料金精算を行う料金精算部620、入出庫する車両の車両番号を読み取る車両番号読取部235などを備える。
図5は、実施例2の駐車場貸出管理システムの処理フローの例を示す図である。
【0025】
定期利用者の定期利用者端末310が、貸出情報を駐車場貸出管理装置101に送信する(S311)。貸出情報は、少なくとも定期利用スペースを特定する情報、貸出期間を示す情報を含むが、これらに限定する必要はない。例えば、定期利用者の情報、定期利用者が登録している車両番号、貸出情報の送信日時などを含んでもよい。駐車場貸出管理装置101の貸出登録部110は、定期利用者端末310からの貸出情報を受け付け、貸出情報を記録部190に記録する(S110)。これらの処理で、一時的に駐車スペースを貸し出したい定期利用者の登録が終了する。
【0026】
一時利用者の一時利用者端末410または一時利用者端末(携帯)420が、予約情報を駐車場貸出管理装置101に送信する(S411)。予約情報を送信するときはデスクトップパソコンのような固定された端末である一時利用者端末410を用いてもよいし、スマートホン、タブレット端末などの携帯端末である一時利用者端末(携帯)420を用いてもよい。予約情報は、少なくとも一時利用期間を示す情報、一時利用者の連絡先の情報、料金の精算方法の情報を含む。実施例2の場合、予約情報に一時利用者の車両番号を含まなくてもよい点が、実施例1と異なる。予約受付部125は、一時利用者端末410,420からの予約情報を受信し、記録部190に記録された貸出情報の中に貸出期間が一時利用期間の条件を満たす貸出情報があるかを確認する。一時利用期間の条件を満たす貸出情報がある場合には、一時利用者の連絡先に受付情報を送信し、当該予約情報と当該受付情報とを一時利用期間の条件を満たす貸出情報と関連つけて記録部190に記録する(S125)。なお、貸出情報、予約情報、受付情報の関連つけは、実施例1と同じである。
【0027】
一時利用期間の条件を満たす貸出情報がない場合には、受付できなかったことを一時利用者の連絡先に送信する。受付情報は、少なくとも一時利用スペース、一時利用期間を示す情報、識別情報を含むが、これらに限定されるものではない。なお、識別情報は、数ケタの数字でもよいし、二次元バーコードなどでもよい。また、識別情報は、予約受付部125がランダムに生成する情報でもよいし、一時利用者が予約情報の中に含めておいた情報でもよい。一時利用者端末(携帯)420は、受付情報を受信する(S425)。これらの処理で、一時的に駐車スペースを借りたい人の予約が終了する。
【0028】
一時利用者が予約した駐車場に到着すると、駐車場内装置600のゲート開閉部215は、入場券を発券し(S213)、入庫用ゲートを開ける(S214)。なお、入場券には、入庫時間が記録されている。このように、実施例2では、一時利用者は、通常の一時利用者と同じ方法で駐車場に入庫する。
【0029】
一時利用者が駐車場から出庫するときの処理を説明する。一時利用者は、料金精算部620に入場券を読み取らせる。料金精算部620は、入場券を読み取り、入庫時間を確認する(S621)。そして、料金精算部620は、識別情報を取得し、当該識別情報と入庫時間とを駐車場貸出管理装置101に送信する(S622)。なお、識別情報の取得方法は、一時利用者端末(携帯)420から受信する方法でもよいし、一時利用者端末(携帯)420に表示させた二次元バーコードなどを読み込ませる方法でもよいし、一時利用者にテンキーなどを用いて入力させる方法でもよい。一時利用管理部150は、受付情報確認手段156と確認結果送信手段158とを有する。受付情報確認手段156は、駐車場内装置600から識別情報と入庫時間を受信すると、記録部190に貸出情報と関連つけて記録された受付情報の中に、受信した識別情報と同一の識別情報を含む受付情報が存在するかを確認する(S156,S157)。
【0030】
受信した識別情報と同一の識別情報を含む受付情報が存在する場合は、料金精算の処理に進む。料金管理部140は、当該受付情報と関連つけられた予約情報に関連つけて入庫時間と出庫時間とを記録し、当該予約情報の料金の精算方法の情報に示された方法で料金の精算を行う(S140)。出庫時間は、一時利用管理部150が駐車場内装置600から識別情報と入庫時間を受信した時間とすればよい。なお、料金精算においては、一時利用者端末(携帯)420での承認処理を伴ってもよい。また、予約受付時に、一時利用期間の料金の精算が終了しているときは、実際の駐車期間が予約情報の一時利用期間と異なる場合にのみ、料金の精算を行えばよい(S422)。料金精算が終了すると、一時利用管理部150の確認結果送信手段158は、駐車場内装置600に確認の結果を送信する(S158)。駐車場内装置600の料金精算部620は、識別情報の確認結果を受信し、必要に応じて料金を精算した上で、出庫用ゲートを開けるための券を出力する(S623)。「必要に応じて料金を精算した上で」とは、受付情報が存在したことを示す確認結果を受信したときは何もせず、受付情報が存在しなかったことを示す確認結果を受信したときは通常の一時利用者と同様に料金を精算することを示している。「出庫用ゲートを開けるための券」とは、精算処理が終了した情報か書き込まれた入場券でもよいし、サービス券などでもよい。ゲート開閉部215は、出庫用ゲートを開けるための券を読み取り(S215)、出庫用ゲートを開ける(S216)。
【0031】
駐車場貸出管理システム20によれば、駐車場内装置600が識別情報によって一時利用者を定期利用者として扱うので、一時利用者であっても定期利用者のように駐車場を利用でき、かつ、料金の精算は定期利用者と一時利用者との間で行うことができる。
【0032】
[変形例]
図6に、実施例2の駐車場貸出管理システムの処理フローの変形例を示す。このフローでは、料金精算と入出庫ゲートを開く順番が入れ替わっているだけで、他は
図5と同じである。ステップS156までは
図5と同じなので、ステップS156が終了した後の処理を説明する。一時利用管理部150の確認結果送信手段158は、駐車場内装置600に確認の結果を送信する(S158)。駐車場内装置600の料金精算部620は、識別情報の確認結果を受信し、必要に応じて料金を精算した上で、出庫用ゲートを開けるための券を出力する(S623)。ゲート開閉部215は、出庫用ゲートを開けるための券を読み取り(S215)、出庫用ゲートを開ける(S216)。料金管理部140は、受付情報と関連つけられた予約情報に関連つけて入庫時間と出庫時間とを記録し、予約情報の料金の精算方法の情報に示された方法で料金の精算を行い、精算結果を一時利用者端末(携帯)420に送信する(S141、S423)。また、予約受付時に、一時利用期間の料金の精算が終了しているときは、実際の駐車期間が予約情報の一時利用期間と異なる場合にのみ、料金の精算を行えばよい。本変形例はこのような処理なので、実施例2と同様の効果が得られる。
【実施例3】
【0033】
図7に実施例3の駐車場貸出管理システムの構成例を示す。実施例3の駐車場貸出管理システム30は、ネットワーク500で接続された駐車場貸出管理装置102と駐車場内装置700とを有し、定期利用スペースを一時利用スペースとして貸し出す。駐車場貸出管理システム30は、この他に、駐車場の定期利用者が使用する定期利用者端末310、一時的に駐車場を利用する一時利用者が使用する一時利用者端末410、一時利用者が使用するスマートホンや携帯端末である一時利用者端末(携帯)420も含んでもよい。駐車場貸出管理装置102は、貸出登録部110、予約受付部125、一時利用管理部160、料金管理部140、記録部190を備える。駐車場内装置700は、入出庫ゲートの開閉を制御するゲート開閉部710、駐車場での料金精算を行う料金精算部220、入出庫する車両の車両番号を読み取る車両番号読取部235などを備える。
図8と
図9は、実施例3の駐車場貸出管理システムの処理フローの例を示す図である。
【0034】
定期利用者の定期利用者端末310が、貸出情報を駐車場貸出管理装置102に送信する(S311)。貸出情報は、少なくとも定期利用スペースを特定する情報、貸出期間を示す情報を含むが、これらに限定する必要はない。例えば、定期利用者の情報、定期利用者が登録している車両番号、貸出情報の送信日時などを含んでもよい。駐車場貸出管理装置102の貸出登録部110は、定期利用者端末310からの貸出情報を受け付け、貸出情報を記録部190に記録する(S110)。これらの処理で、一時的に駐車スペースを貸し出したい定期利用者の登録が終了する。
【0035】
一時利用者の一時利用者端末410または一時利用者端末(携帯)420が、予約情報を駐車場貸出管理装置102に送信する(S411)。予約情報を送信するときはデスクトップパソコンのような固定された端末である一時利用者端末410を用いてもよいし、スマートホン、タブレット端末などの携帯端末である一時利用者端末(携帯)420を用いてもよい。予約情報は、少なくとも一時利用期間を示す情報、一時利用者の連絡先の情報、料金の精算方法の情報を含む。実施例3の場合も、予約情報に一時利用者の車両番号を含まなくてもよい点が、実施例1と異なる。予約受付部125は、一時利用者端末410,420からの予約情報を受信し、記録部190に記録された貸出情報の中に貸出期間が一時利用期間の条件を満たす貸出情報があるかを確認する。一時利用期間の条件を満たす貸出情報がある場合には、一時利用者の連絡先に受付情報を送信し、当該予約情報と当該受付情報とを一時利用期間の条件を満たす貸出情報と関連つけて記録部190に記録する(S125)。なお、貸出情報、予約情報、受付情報の関連つけは、実施例1と同じである。
【0036】
一時利用期間の条件を満たす貸出情報がない場合には、受付できなかったことを一時利用者の連絡先に送信する。受付情報は、少なくとも一時利用スペース、一時利用期間を示す情報、識別情報を含むが、これらに限定されるものではない。なお、識別情報は、数ケタの数字でもよいし、二次元バーコードなどでもよい。また、識別情報は、予約受付部125がランダムに生成する情報でもよいし、一時利用者が予約情報の中に含めておいた情報でもよい。一時利用者端末(携帯)420は、受付情報を受信する(S425)。これらの処理で、一時的に駐車スペースを借りたい人の予約が終了する。
【0037】
図8の例では、一時利用者が予約した駐車場に到着すると、一時利用者端末(携帯)420が、駐車場内装置700のゲート開閉部710に、識別情報を送信する(S424)。具体的には、一時利用者端末(携帯)420が無線で送信する方法でもよいし、一時利用者端末(携帯)420に表示させた二次元バーコードなどをゲート開閉部710に読み込ませる方法でもよい。ゲート開閉部710は、識別情報を取得し、当該識別情報を駐車場貸出管理装置102に送信する(S711)。
図9の例では、一時利用者が予約した駐車場に到着すると、一時利用者端末(携帯)420が、駐車場貸出管理装置102に、直接、識別情報を送信する(S426)。この場合は、一時利用者端末(携帯)420の通信機能を用いて送信すればよい。
【0038】
一時利用管理部160は、受付情報確認手段161とゲート開閉指示手段163とを有する。受付情報確認手段161は、駐車場内装置700または一時利用者端末(携帯)420から識別情報を受信すると、記録部190に貸出情報と関連つけて記録された受付情報の中に、受信した識別情報と同一の識別情報を含む受付情報が存在するかを確認する(S161,S162)。受信した識別情報と同一の識別情報を含む受付情報が存在する場合は、ゲート開閉指示手段163は、駐車場内装置700に入出庫ゲートを開ける指示を送信し、当該受付情報に関連つけられた予約情報に関連つけて入庫時間を記録部190に記録する(S163)。そして、駐車場内装置700のゲート開閉部710は、入出庫用ゲートを開ける(S712)。入庫時間は、一時利用管理部160が駐車場内装置700から識別情報を受信した時間とすればよい。受信した識別情報と同一の識別情報を含む受付情報が存在しない場合は、一時利用管理部160は、ERROR処理を行う。例えば、一時利用者端末(携帯)420に、ERROR情報を送る。そして、一時利用者端末(携帯)420は、入庫できないこと(入出庫ゲートを開けられないこと)を一時利用者に表示によって伝えればよい。これらの処理が、一時利用者が駐車場に到着したときの処理である。
【0039】
次に、一時利用者が駐車場から出庫するときの処理を説明する。一時利用者の車両は出庫のために入出庫ゲートに近づく。そして、
図8の例では、一時利用者端末(携帯)420が、駐車場内装置700のゲート開閉部710に、識別情報を送信する(S425)。ゲート開閉部710は、識別情報を取得し、当該識別情報を駐車場貸出管理装置102に送信する(S713)。一方、
図9の例では、一時利用者端末(携帯)420が、直接、駐車場貸出管理装置102に識別情報を送信する(S427)。
【0040】
一時利用管理部160の受付情報確認手段161は、駐車場内装置700または一時利用者端末(携帯)420から識別情報を受信すると、記録部190に貸出情報と関連つけて記録された受付情報の中に、受信した識別情報と同一の識別情報を含む受付情報が存在するかを確認する(S166,S167)。受信した識別情報と同一の識別情報を含む受付情報が存在する場合は、料金精算の処理に進む。料金管理部140は、当該受付情報と関連つけられた予約情報に関連つけて出庫時間も記録し、当該予約情報の料金の精算方法の情報に示された方法で料金の精算を行う(S140)。出庫時間は、一時利用管理部160が駐車場内装置700から識別情報を受信した時間とすればよい。なお、料金精算においては、一時利用者端末(携帯)420での承認処理を伴ってもよい。また、予約受付時に、一時利用期間の料金の精算が終了しているときは、実際の駐車期間が予約情報の一時利用期間と異なる場合にのみ、料金の精算を行えばよい(S422)。料金精算が終了すると、一時利用管理部160のゲート開閉指示手段163は、駐車場内装置700に入出庫ゲートを開ける指示を送信する(S168)。駐車場内装置700のゲート開閉部710は、駐車場貸出管理装置102からの入出庫用ゲートを開ける指示に従って、入出庫用ゲートを開ける(S714)。
【0041】
なお、出庫時に受信した識別情報と同一の識別情報を含む受付情報を含む受付情報が存在しない場合は、一時利用管理部160は、ERROR処理を行う。例えば、一時利用者端末(携帯)420に、ERROR情報を送る。そして、一時利用者端末(携帯)420は、出庫できないこと(入出庫ゲートを開けられないこと)を一時利用者に表示によって伝え、通常の一時利用者として精算することを求めるなどの処理を行えばよい。
【0042】
駐車場貸出管理システム30によれば、駐車場内装置700が識別情報によって一時利用者を定期利用者として扱うので、一時利用者であっても定期利用者のように駐車場を利用でき、かつ、料金の精算は定期利用者と一時利用者との間で行うことができる。
【0043】
[変形例]
図10と
図11に、実施例3の駐車場貸出管理システムの処理フローの変形例を示す。このフローでは、料金精算と入出庫ゲートを開く順番が入れ替わっているだけであり、他は、
図10は
図8と同じ、
図11は
図9と同じである。ステップS167までは
図8,9と同じなので、ステップS167が終了した後の処理を説明する。受信した識別情報と同一の識別情報を含む受付情報が存在する場合は、ゲート開閉指示手段163は、駐車場内装置700に入出庫用ゲートを開ける指示を送信する(S168)。そして、駐車場内装置700のゲート開閉部710は、入出庫用ゲートを開ける(S714)。料金管理部140は、受付情報に関連つけられた予約情報に関連つけて入庫時間と出庫時間とを記録し、予約情報の料金の精算方法の情報に示された方法で料金の精算を行い、精算結果を一時利用者端末(携帯)420に送信する(S141、S423)。また、予約受付時に、一時利用期間の料金の精算が終了しているときは、実際の駐車期間が予約情報の一時利用期間と異なる場合にのみ、料金の精算を行えばよい。本変形例はこのような処理なので、実施例3と同様の効果が得られる。
【0044】
[プログラム、記録媒体]
上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
【0045】
また、上述の構成をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
【0046】
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。
【0047】
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
【0048】
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。そして、処理の実行時、このコンピュータは、自己の記録媒体に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。また、このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。
【0049】
また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、本装置を構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。