特許第6117739号(P6117739)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6117739
(24)【登録日】2017年3月31日
(45)【発行日】2017年4月19日
(54)【発明の名称】横形製袋充填機およびその制御方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 57/02 20060101AFI20170410BHJP
   B65B 57/06 20060101ALI20170410BHJP
   B65B 9/087 20120101ALI20170410BHJP
【FI】
   B65B57/02 D
   B65B57/06
   B65B9/087
【請求項の数】7
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-103438(P2014-103438)
(22)【出願日】2014年5月19日
(65)【公開番号】特開2015-193413(P2015-193413A)
(43)【公開日】2015年11月5日
【審査請求日】2015年12月16日
(31)【優先権主張番号】特願2014-69325(P2014-69325)
(32)【優先日】2014年3月28日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000136387
【氏名又は名称】株式会社フジキカイ
(74)【代理人】
【識別番号】100076048
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 喜幾
(74)【代理人】
【識別番号】100141645
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 健司
(72)【発明者】
【氏名】田中 是次
(72)【発明者】
【氏名】生田 俊八
【審査官】 長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−047597(JP,A)
【文献】 特開平02−205534(JP,A)
【文献】 特開2004−059142(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 57/02
B65B 57/06
B65B 9/087
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム供給源(10)から引き出したフィルム(F)を製袋手段(14)に向けて案内すると共に、駆動モータ(18)により走行する供給コンベヤ(16)によって、製袋手段(14)で筒状成形されるフィルム(F)中に物品(G)を定間隔毎に供給し、筒状成形されたフィルム(F)の搬送方向と交差する方向に横シールを施して包装品(H)を得る横形製袋充填機であって、
前記製袋手段(14)に向けて搬送されるフィルム(F)の不良箇所についての位置に関する信号出力に基づき、その不良箇所に応じて包装不良品(B)とすべきフィルム(F)が前記製袋手段(14)で成形される位置まで至る包装サイクル数経過後に、前記フィルム(F)の搬送中に前記筒状成形されるフィルム(F)へ物品(G)供給されるのを休止すべく前記駆動モータ(18)を制御して、前記供給コンベヤ(16)を減速してから加速するよう変速走行することで、複数包装分の長さのフィルム(F)中に少なくとも1包装分以上で前記複数包装分に満たない数の物品(G)を位置ずれ状態で供給し、前記不良箇所に応じて包装不良品(B)とすべきフィルム(F)が前記横シールを施す位置に搬送されるまでの包装サイクル数経過後に、横シールを施すための動作を一時的に休止するよう制御して、前記不良箇所が位置する複数包装分の長さの袋内に、前記少なくとも1包装分以上で前記複数包装分に満たない数の物品(G)が収容された包装不良品(B)を得るようにした
ことを特徴とする横形製袋充填機の制御方法。
【請求項2】
前記供給コンベヤ(16)の変速走行は、前記フィルム(F)をN(Nは2以上の自然数)包装サイクル分搬送する期間にN−1包装サイクル分以下の数の物品(G)を供給し得るよう徐々に減速してから徐々に加速するよう、緩やかに変速する変速値で制御されることを特徴とする請求項1記載の横形製袋充填機の制御方法。
【請求項3】
前記フィルム(F)の不良箇所に応じて3包装以上に亘って包装不良品(B)とする場合において、包装不良品(B)とすべきフィルム(F)の不良箇所が前記横シールを施す位置まで搬送された際に、前記供給コンベヤ(16)の変速走行によって位置ずれ状態でフィルム(F)中に供給された1包装分の物品(G)が位置する前記複数包装分の長さのフィルム(F)の前後位置に横シールを施すよう、横シール動作を休止制御するようにしたことを特徴とする請求項1または2記載の横形製袋充填機の制御方法。
【請求項4】
フィルム供給源(10)から引き出したフィルム(F)を筒状に成形する製袋手段(14)と、駆動モータ(18)により走行され、該製袋手段(14)で成形されるフィルム(F)に向けて物品(G)を定間隔毎に供給する供給コンベヤ(16)と、筒状成形されたフィルム(F)の搬送方向と交差する方向に横シールを施す横シール手段(26)とを備えた横形製袋充填機において、
前記フィルム(F)を前記製袋手段(14)に向けて搬送すると共に該製袋手段(14)で筒状成形されたフィルム(F)を前記横シール手段(26)に向けて連続的に搬送するフィルム搬送手段(12)と、
前記製袋手段(14)に向けて搬送されるフィルム(F)の不良箇所についての位置に関する不良信号を出力する出力手段(34)と、
前記供給コンベヤ(16)の駆動モータ(18)および前記横シール手段(26)の駆動手段(30)を制御する制御部(36)とを備え、
前記制御部(36)は、前記不良信号に応答して、包装不良品(B)とすべきフィルム(F)が前記製袋手段(14)で成形される位置まで搬送される包装サイクル数経過後に、前記筒状成形されて搬送中のフィルム(F)へ物品(G)供給されるのを休止すべく前記駆動モータ(18)を変速制御し前記供給コンベヤ(16)を減速してから加速するよう変速走行することで、複数包装分の長さのフィルム(F)中に少なくとも1包装分以上で前記複数包装分に満たない数の物品(G)を位置ずれ状態で位置させ、その位置ずれ物品(G)が位置する前記包装不良品(B)とすべきフィルム(F)が前記横シール手段(26)まで至る包装サイクル数経過後に、横シール手段(26)による横シール動作を一時的に休止するよう前記駆動手段(30)を制御して、前記不良箇所が位置する複数包装分の長さの袋内に前記少なくとも1包装分以上で前記複数包装分に満たない数の物品(G)が収容された包装不良品(B)を得るようにした
ことを特徴とする横形製袋充填機。
【請求項5】
前記制御部(36)は、前記フィルム(F)をN(Nは2以上の自然数)包装サイクル分搬送する期間にN−1包装サイクル分以下の数の物品(G)を供給し得る変速値で前記供給コンベヤ(16)を徐々に減速してから徐々に加速するよう、緩やかに変速走行させるよう、前記供給コンベヤ(16)の駆動モータ(18)を変速制御することを特徴とする請求項4記載の横形製袋充填機。
【請求項6】
前記制御部(36)は、前記フィルム(F)の不良箇所に応じて3包装以上に亘って包装不良品(B)とする場合において、包装不良品(B)とすべきフィルム(F)の不良箇所が前記横シールを施す位置まで搬送された際に、前記供給コンベヤ(16)の変速走行によって位置ずれ状態でフィルム(F)中に供給された1包装分の物品(G)が位置する前記複数包装分の長さのフィルム(F)の前後位置に横シールを施すよう、前記横シール手段(26)の駆動手段(30)を制御することを特徴とする請求項4または5記載の横形製袋充填機。
【請求項7】
前記制御部(36)は、前記不良箇所が位置するフィルム(F)を3包装以上に亘って包装不良品(B)とする場合において、少なくとも1包装分の数の物品(G)を収容した複数包装分の長さの袋と、物品(G)が収容された袋より少ない包装分の長さの空袋を組み合わせた包装不良品(B)を得るよう、前記供給コンベヤ(16)の駆動モータ(18)および前記横シール手段(26)の駆動手段(30)を夫々制御することを特徴とする請求項4〜6の何れか一項に記載の横形製袋充填機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、フィルム供給源から引き出されて筒状に成形されるフィルム内に定間隔毎に物品を供給すると共に、横シールを施して包装品を得る横形製袋充填機およびその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
横形製袋充填機で得られる包装品は、自動フィルム接続装置などによるフィルムの継ぎ目や印字のかすれ等の印字不良など、フィルムに不良箇所が存在するものについて、その不良箇所があるフィルムで包装された包装不良品を誤って商品として流通させないようにするために、それらの不良箇所を検知して、不良箇所があるフィルムで包装して得た包装不良品を仕分け機構などによって系外に排除するようにしている(例えば特許文献1参照)。縦形製袋充填機において、フィルムの継ぎ目など、フィルムに不良箇所がある場合には、不良箇所があるフィルムで包装されてしまった包装不良品を他の良品と容易に選別するために、フィルムの継ぎ目を検知して、その継ぎ目が存在するフィルムが成形される位置まで搬送される時期との関係で、供給機構による物品の投入を休止したり、あるいは、その継ぎ目が存在するフィルムが横シール・切断位置まで搬送されるのに合わせて、フィルムの横シール・切断を行わない工夫もある(例えば特許文献2〜4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−341709号公報
【特許文献2】特開2004−115113号公報
【特許文献3】特許第3763372号公報
【特許文献4】特許第3580372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
横形製袋充填機では、フィルム搬送手段によりフィルム供給源から引き出されて連続搬送されるフィルムが製袋手段で筒状に成形され、筒状に成形されるフィルムに向けて供給コンベヤで所定間隔毎に物品を送り込み、搬送中のフィルムに縦シールおよび横シールを施して物品が袋詰めされた包装品を得ている。そして、横形製袋充填機において、前述した従来技術に係る縦形製袋充填機と同様にフィルムの不良箇所との関係で物品の供給を休止して、不良箇所を空袋として得ようとすると、供給コンベヤとフィルム搬送手段と横シール手段とが同調運転されるようになっており、フィルムの不良箇所が製袋手段に至る時期に供給コンベヤで物品が製袋手段で成形されるフィルムに送り込まれないように供給コンベヤの走行を停止する必要がある。そのような供給コンベヤの運行を行えば、供給コンベヤの走行停止や走行開始の際に、その搬送物品が位置ずれを起こしてフィルムへの送り込み位置が定まらず、横シール手段において位置ずれした物品を噛み込んでしまうおそれがある。また、包装速度が高速の場合には、フィルム内への物品の送り込み休止するための動作時間に余裕がなくなって、フィルム中に物品を供給せざるを得なかった。
【0005】
本発明は、前述した従来の技術に係る前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、フィルムの継ぎ目や印字不良などのフィルムの不良箇所に起因して生じる包装不良品の数を削減し、筒状成形したフィルムへの物品の供給を制限して物品を良品として回収する際の手間を軽減し得る横形製袋充填機およびその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明の横形製袋充填機の制御方法は、
フィルム供給源から引き出したフィルムを製袋手段に向けて案内すると共に、駆動モータにより走行する供給コンベヤによって、製袋手段で筒状成形されるフィルム中に物品を定間隔毎に供給し、筒状成形されたフィルムの搬送方向と交差する方向に横シールを施して包装品を得る横形製袋充填機であって、
前記製袋手段に向けて搬送されるフィルムの不良箇所についての位置に関する信号出力に基づき、その不良箇所に応じて包装不良品とすべきフィルムが前記製袋手段で成形される位置まで至る包装サイクル数経過後に、前記フィルムの搬送中に前記筒状成形されるフィルム物品供給されるのを休止すべく前記駆動モータを制御して、前記供給コンベヤを減速してから加速するよう変速走行することで、複数包装分の長さのフィルム中に少なくとも1包装分以上で前記複数包装分に満たない数の物品を位置ずれ状態で供給し、前記不良箇所に応じて包装不良品とすべきフィルムが前記横シールを施す位置に搬送されるまでの包装サイクル数経過後に、横シールを施すための動作を一時的に休止するよう制御して、前記不良箇所が位置する複数包装分の長さの袋内に、前記少なくとも1包装分以上で前記複数包装分に満たない数の物品が収容された包装不良品を得るようにしたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明では、前記供給コンベヤの変速走行は、前記フィルムをN(Nは2以上の自然数)包装サイクル分搬送する期間にN−1包装サイクル分以下の数の物品を供給し得るよう徐々に減速してから徐々に加速するよう、緩やかに変速する変速値で制御されることを特徴とする。
【0008】
請求項3に係る発明では、前記フィルムの不良箇所に応じて3包装以上に亘って包装不良品とする場合において、包装不良品とすべきフィルムの不良箇所が前記横シールを施す位置まで搬送された際に、前記供給コンベヤの変速走行によって位置ずれ状態でフィルム中に供給された1包装分の物品が位置する前記複数包装分の長さのフィルムの前後位置に横シールを施すよう、横シール動作を休止制御するようにしたことを特徴とする。
【0009】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項4に係る発明の横形製袋充填機は、
フィルム供給源から引き出したフィルムを筒状に成形する製袋手段と、駆動モータにより走行され、該製袋手段で成形されるフィルムに向けて物品を定間隔毎に供給する供給コンベヤと、筒状成形されたフィルムの搬送方向と交差する方向に横シールを施す横シール手段とを備えた横形製袋充填機において、
前記フィルムを前記製袋手段に向けて搬送すると共に該製袋手段で筒状成形されたフィルムを前記横シール手段に向けて連続的に搬送するフィルム搬送手段と、
前記製袋手段に向けて搬送されるフィルムの不良箇所についての位置に関する不良信号を出力する出力手段と、
前記供給コンベヤの駆動モータおよび前記横シール手段の駆動手段を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記不良信号に応答して、包装不良品とすべきフィルムが前記製袋手段で成形される位置まで搬送される包装サイクル数経過後に、前記筒状成形されて搬送中のフィルム物品供給されるのを休止すべく前記駆動モータを変速制御し前記供給コンベヤを減速してから加速するよう変速走行することで、複数包装分の長さのフィルム中に少なくとも1包装分以上で前記複数包装分に満たない数の物品を位置ずれ状態で位置させ、その位置ずれ物品が位置する前記包装不良品とすべきフィルムが前記横シール手段まで至る包装サイクル数経過後に、横シール手段による横シール動作を一時的に休止するよう前記駆動手段を制御して、前記不良箇所が位置する複数包装分の長さの袋内に前記少なくとも1包装分以上で前記複数包装分に満たない数の物品が収容された包装不良品を得るようにしたことを特徴とする。
請求項1および4に係る発明によれば、製袋手段に向けて搬送されるフィルムの不良箇所についての位置に関する信号に基づき、その不良箇所に応じて包装不良品とすべきフィルムが製袋手段でフィルムが成形される位置まで至る包装サイクル数経過後に、供給コンベヤの変速走行によりフィルム中への物品の供給を休止すべく、供給コンベヤの駆動モータを変速制御することで、包装不良品とすべきフィルムに供給コンベヤから送り込む物品を制限し、包装不良品として取り扱う物品の絶対数を減らすことができる。また、包装後に選別された包装不良品の袋内の物品を良品として回収する等の手間を軽減することができる。前記包装不良品とすべきフィルムが横シールを施す位置に搬送されるまでの包装サイクル数経過後に、横シールを施す動作を休止するよう制御するので、前記供給コンベヤの変速走行によってフィルム内に収容される物品に位置ずれが生じた場合でも、横シール手段による物品の噛み込みを回避し得る。これにより、包装効率を改善でき、また包装不良品の発生も抑制することができ、包装稼動率の向上につながる。
【0010】
請求項5に係る発明では、前記制御部は、前記フィルムをN(Nは2以上の自然数)包装サイクル分搬送する期間にN−1包装サイクル分以下の数の物品を供給し得る変速値で前記供給コンベヤを徐々に減速してから徐々に加速するよう、緩やかに変速走行させるよう、前記供給コンベヤの駆動モータを変速制御することを特徴とする。
請求項2および5に係る発明によれば、フィルムをN包装サイクル分搬送する期間にN−1包装サイクル分以下の数の物品を供給し得る変速値で供給コンベヤを変速走行することで、供給コンベヤの緩やかな加減速走行によって供給コンベヤで搬送される物品の滑りを抑えて、包装不良品とすべきフィルムに送り込まれた際のずれ位置を安定させることができる。
【0011】
請求項6に係る発明では、前記制御部は、前記フィルムの不良箇所に応じて3包装以上に亘って包装不良品とする場合において、包装不良品とすべきフィルムの不良箇所が前記横シールを施す位置まで搬送された際に、前記供給コンベヤの変速走行によって位置ずれ状態でフィルム中に供給された1包装分の物品が位置する前記複数包装分の長さのフィルムの前後位置に横シールを施すよう、前記横シール手段の駆動手段を制御することを特徴とする。
請求項3および6に係る発明によれば、供給コンベヤの減速走行または走行停止時に慣性によりすべった物品が位置ずれした状態でフィルム内に至ってしまった場合などにおいても、位置ずれした物品を横シールを施す際に噛み込んでしまうといった事態を未然に回避し得る。また、得られる包装不良品が規定長さとは異なる複数包装分の長さの袋になるので、包装不良品を排除する際の選別漏れが生じ難い。
【0012】
請求項7に係る発明では、前記制御部は、前記不良箇所が位置するフィルムを3包装以上に亘って包装不良品とする場合において、少なくとも1包装分の数の物品を収容した複数包装分の長さの袋と、物品が収容された袋より少ない包装分の長さの空袋を組み合わせた包装不良品を得るよう、前記供給コンベヤの駆動モータおよび前記横シール手段の駆動手段を夫々制御することを特徴とする。
請求項7に係る発明によれば、フィルムの継ぎ代の量や継ぎ目のずれ量に起因して3以上の包装に亘って包装不良品となり得るに対応して、フィルムに不良箇所を有する包装不良品を排除することができる。また、包装不良品を分割した袋とすることで、袋が長くなることを防止でき、包装不良品を系外に排出する際の取り扱いを良好になし得る。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る横形製袋充填機およびその制御方法によれば、フィルムの継ぎ目や印字不良などのフィルムの不良箇所に起因して生じる包装不良品の数を削減し、筒状成形したフィルムへの物品の供給を制限して物品を良品として回収する際の手間を軽減し得る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施例に係る横形製袋充填機を示す概略側面図である。
図2】第1の送り制御のタイムチャートを模式的に示す説明図である。
図3】(a)は横形製袋充填機における通常の状態の動作状況を示す説明図であり、(b)は第1の送り制御により物品の位置ずれが生じた状況を示す説明図であり、(c)は第1の送り制御により位置ずれした物品と横シールとの関係を示す説明図である。
図4】第2の送り制御のタイムチャートを模式的に示す説明図である。
図5】(a)は横形製袋充填機における通常の状態の動作状況を示す説明図であり、(b)は第2の送り制御により物品の位置ずれを生じさせた状況を示す説明図であり、(c)は第2の送り制御により位置ずれした物品と横シールとの関係を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明に係る横形製袋充填機およびその制御方法につき、実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。
【実施例】
【0016】
図1に示すように、実施例に係る横形製袋充填機は、サーボモータ等の駆動手段により回転駆動される送りローラ12aや回転駆動される繰出しローラ12bなどを備えたフィルム搬送手段12によって、原反ロール(フィルム供給源)10から引き出した帯状のフィルムFが製袋手段14に向けて案内され、製袋手段14でフィルムFの長手方向両側端縁が重合するよう案内されて筒状に成形されたフィルムF内には、供給コンベヤ16によって定間隔毎に物品Gが供給される。供給コンベヤ16は、サーボモータ等の駆動モータ18により走行するよう、供給チェーン20に所定間隔毎に設けた押送部材22の夫々で物品Gを押送し、該物品Gは筒状に成形されるフィルムF中に定間隔毎に供給される。そして、筒状成形されたフィルムF中に物品Gが所定の隙間毎に供給されると共に、該フィルムFの長手方向重合端縁部には縦シール手段24で縦シールを施されるよう、フィルムFが連続搬送される。縦シール手段24の下流側には、筒状成形されたフィルムFの搬送方向と交差する方向に横シールを施す横シール手段26が配設されている。横シール手段26にはカッターが付設されており、横シール手段26はフィルムFを横シールする際にシール部近傍を切断することで、得られたピロー包装品(包装品)Hは図示しないコンベヤに載置されて搬出されるようになっている。横シール手段26は、フィルムFの搬送路を挟む上下に対向配置された一対のシール体28,28を備え、それらシール体28,28は、サーボモータなどの駆動モータ(駆動手段)30で駆動されるように作動機構に連携され、前記連続搬送中のフィルムF中に供給されている各物品G間の隙間の中間位置において、フィルムFの搬送方向と交差する方向に横シールを施すよう同期駆動されるようになっている。実施例においては、横シール手段26は、一対のシール体28,28のシール面が対向して昇降しつつ搬送方向前後に進退移動する動作によって一対のシール体28,28がフィルムFを挟持して加熱シールしつつ搬送方向へ移動する所謂ボックスモーション式シーラを採用したもので例示したが、これに限ることなく、フィルムFの搬送路を挟む上下に一対の回転軸を平行配置して、その回転軸に一体回転可能に配設したシール体を備えた回転式シーラであってもよい。
【0017】
前記原反ロール10から製袋手段14に向けたフィルムFの搬送経路には、使用中の原反ロール10から引き出されたフィルムFの終端部と新たな原反ロール10から引き出したフィルムFの始端部とを接続するフィルム接続手段32と、このフィルム接続手段32で接続したフィルムFの継ぎ目など、フィルムFの不良箇所についての位置に関する不良信号を出力する出力手段としての検知センサ34とが配設されている。フィルム接続手段32は、近接・離間移動可能に配設した一対の圧着ローラ33,33で使用中のフィルムFの終端部と新フィルムFの始端部とが挟持されて新フィルムFの始端部に貼着されたテープの粘着面が使用中のフィルムFの終端部に圧着されて新旧のフィルムF,Fが接続されて下流側に連続して搬送される。なお、検知センサ34は、フィルムFの不良箇所を検知し得る光電センサやイメージセンサその他の各種検知体を採用することができる。検知センサ34から製袋手段14に至るフィルムFの巻き掛け長さと1包装に要するフィルムFの長さ(1包装長)との関係で、検知センサ34で検知された不良箇所に応じて包装不良品BとすべきフィルムFが、製袋手段14によるフィルムFの成形位置に至るまでの時期を包装サイクル数として求めることができる。
【0018】
前記横形製袋充填機は、前記フィルム搬送手段12を駆動する駆動モータ13と、供給コンベヤ16を走行駆動する駆動モータ18と、横シール手段26を駆動する駆動モータ30と、その他の各種作動機構とを制御する制御部36が設けられ、入力手段によって予め設定された入力データに基づく動作パラメータに従って、前記各駆動モータ13,18,30並びに各種作動機構が制御される。フィルムFの1包装長に関する値と、所定時間当たりの包装数についての設定値とで定まるフィルム搬送速度でフィルムFが搬送され、製袋手段14によってフィルムFが筒状に成形されるフィルム成形位置との関係で、前記供給コンベヤ16によって物品Gを送り込むタイミングが同調するよう供給コンベヤ16の走行とフィルム搬送手段12によるフィルム搬送位置が制御される。それにより、1包装分のフィルム長さに対するフィルム位置との関係で物品Gの載置位置が所定位置に位置合わせされる。また、製袋手段14を経たフィルムFが横シール手段26による横シール位置まで至る包装サイクル数経過後に、一対のシール体28,28で筒状フィルムFを挟持して1包装長のフィルムFの前後位置に横シールを施すよう、横シール手段26の駆動モータ30が制御される。このようにして、フィルムFが原反ロール10から引き出されてフィルム接続手段32を経て製袋手段14に至るまでのフィルムFの巻き掛け長さ、並びに、製袋手段14で筒状に成形されたフィルムFが横シール位置まで至る距離と、前記出力手段34の配設位置から横シール位置までの距離とから、それらの各位置間の距離を包装サイクル数に換算することができる。
【0019】
前記制御部36は、原反ロール10から引き出されたフィルムFが製袋手段14で成形されるまでのフィルム搬送過程で、前記出力手段34により検知して出力されたフィルムFの継ぎ目などの不良箇所についての不良信号に応答して、当該不良箇所に応じて包装不良品BとすべきフィルムFが製袋手段14に至る時期に、物品Gを供給コンベヤ16から前記フィルムF中に受け渡しするのを一時的に休止すべく、供給コンベヤ16の走行を制御する。そして、前記包装不良品BとすべきフィルムFが横シール手段26による横シール位置まで搬送された際に、複数包装長の袋を得るよう横シール手段26の作動を一時休止するよう制御される。このように、前記シール体28,28によりフィルムFを挟持して横シールを施すための動作を前記包装不良品BとすべきフィルムFに応じた所定の包装サイクル数分休止するよう、横シール手段26の駆動モータ30を制御し、フィルムFの継ぎ目などのフィルムFの不良箇所に対応して、1包装分の物品Gが供給されたフィルムFの不良箇所を含む複数包装長の袋が包装不良品Bとして取り扱われる。そして、このように複数包装長となった包装不良品Bは、下流側への搬出経路に配設した不良品排除手段によって系外に排出される。ここで、フィルムFの継ぎ目の下流側には、新旧フィルムF,Fが重なる継ぎ代が設けられておりその継ぎ代が1包装長を超える量である場合や、また、フィルムFの継ぎ目が幅方向にずれた場合には、該継ぎ目より下流の所定範囲に亘ってフィルムFが搬送中心から片寄りして搬送される。そして、そのようなフィルムFの片寄りによって、包装デザインが所定位置からずれた袋やフィルムFの重合部が位置ずれしてシール不良となった袋など、複数包装長に連続する包装不良品Bが発生してしまう。このように、継ぎ目から所定包装長まで至るフィルムFによる袋を包装不良品Bとして、それらを系外に排除することが一般的に行われている。このようなことを踏まえて、本発明では、フィルムFの継ぎ目などの不良箇所に対応して、該不良箇所が位置する複数包装長の袋を包装不良品Bとして取り扱う際に、不良箇所に対応して出力された不良信号に応答して、供給コンベヤ16からフィルムF中へ物品Gを送り込む、供給コンベヤ16に係る送り制御に関する代表例として、以下に異なる2例を挙げて説明する。
【0020】
前記不良信号が出力された際の供給コンベヤ16における第1の送り制御について、図2および図3を参照して説明する。なお、本例では、フィルムFの継ぎ目が含まれる包装サイクルとその次の包装サイクルとの2包装サイクル分についてを包装不良品Bとして取り扱う場合について例示する。前記検知センサ34で検知された継ぎ目についてのフィルム搬送方向の送り位置を特定する不良信号が出力されてから、所定の包装サイクル数経過後に前記継ぎ目に応じて包装不良品BとすべきフィルムFが製袋手段14に至る。そして、前記包装不良品BとすべきフィルムFが製袋手段14に至る包装サイクルに合わせて、フィルムFに供給コンベヤ16からの物品Gの送り込みを休止すべく、供給コンベヤ16を減速走行して停止した後に加速して走行を再開するよう、供給コンベヤ16の駆動モータ18を変速制御する。それにより、包装速度が高速に設定されている場合に、供給コンベヤ16の走行速度が速いので、供給コンベヤ16の走行を一時停止したのに関わらず該物品Gが慣性によって先走りしてしまい、図3(b)に示すように、製袋手段14で成形されたフィルムFへの物品Gの送り込み位置が下流側へ位置ずれして、継ぎ目を含む包装サイクルとその次の包装サイクルとのフィルムFに跨った状態で物品Gが供給される。そして、1包装サイクル分の供給コンベヤ16の走行休止制御が行われて、図3(c)に示すように、筒状に成形されたフィルムFが前記横シール位置まで搬送された際の包装サイクルにおいて、前述の如くフィルムF中に位置ずれ状態で供給された物品Gが、前記ール体28で噛み込まないようにするために、継ぎ目が横シール位置へ搬送されたときの包装サイクルとその次の包装サイクルとの間における横シール動作を休止するよう、横シール手段26の駆動モータ30が前記制御部36により制御される。すなわち、検知センサ34から前記不良信号が出力されてから、搬送されるフィルムFは所定包装サイクル経過後において下流側の横シール手段26に至り、継ぎ目が位置する2包装長分のフィルムFの前後位置を横シール・切断することで、1包装分の物品Gが収容されて前記継ぎ目が存在する2包装長分のフィルム長さからなる袋として包装不良品Bを得ることができる。
【0021】
次に、前記不良信号が出力された際の供給コンベヤ16の第2の送り制御について、図4および図5を参照して説明する。本例においても、前述の第1の送り制御と同様に、フィルムFの継ぎ目が含まれる包装サイクルとその次の包装サイクルとの2包装サイクル分についてを包装不良品Bとして取り扱う場合について例示する。前記検知センサ34で検知された継ぎ目についてのフィルム搬送方向の送り位置を特定する不良信号の出力に基づき、該継ぎ目に応じて包装不良品BとすべきフィルムFが製袋手段14によるフィルム成形位置に至るまでの包装サイクル数経過後に、物品Gの供給を休止すべく供給コンベヤ16の走行を一時停止する。ここで、第2の送り制御では、供給コンベヤ16を一時停止する際の走行動作に関し、フィルム搬送手段12により搬送されるフィルムFが2包装長(2包装サイクル)分搬送されるのに対して、供給コンベヤ16による物品Gの送り量が1包装サイクル分となるよう、供給コンベヤ16の変速値が設定される。これにより、供給コンベヤ16の走行は、徐々に減速し、また徐々に加速するよう、緩やかに変速する変速制御が実施される。すなわち、前記走行休止に伴う変速時の供給コンベヤ16の第2の送り制御は、フィルム搬送に係る包装サイクル数をN(Nは2以上の自然数)とした場合に、少なくともN−1以下の値(但しN−1≧1)に設定した緩やかな変速値によって、供給コンベヤ16の駆動モータ18を減速→停止→加速するように変速制御する。そして、実施例では、フィルムFの搬送量に対して供給コンベヤ16の走行量が1/2となっていることから、供給コンベヤ16は緩やかに走行して物品Gに滑りが生じることがないので、図5(b)に示すようにフィルムFへの物品Gの供給位置は通常の送り込み位置より1/2包装サイクル分ずれた位置、すなわち継ぎ目を含む包装サイクルとその次の包装サイクルとの包装の境目になる。
【0022】
そして、2包装長のフィルムFの中間位置に供給された物品Gは、フィルム搬送に伴って下流側の横シール位置まで至った際に、物品Gをシール体28,28で噛み込むことがないように、図5(c)に示すように、フィルムFの継ぎ目が横シール位置へ搬送されたときの包装サイクルとその次の包装サイクルとの間における横シール手段26による横シール・切断動作を一時的に休止するよう、横シール手段26の駆動モータ30が制御部36により制御される。すなわち、検知センサ34から前記不良信号が出力されてから、搬送されるフィルムFは所定包装サイクル経過後に横シール手段26に至り、継ぎ目が位置する2包装長分のフィルムFの前後位置を横シール手段26によって横シール・切断することで、1包装分の物品Gが収容されてフィルムFの継ぎ目が存在する2包装長分の袋として包装不良品Bを得ることができる。このようにしてN包装長分のフィルム長さの袋に少なくとも1つの物品Gを収容した包装不良品Bとして、良品と区別できる包装形態として得ることができる。そして、前記不良箇所が複数包装サイクル数分に及ぶ場合では、複数包装長のフィルムFに少なくとも1個の物品Gが供給された包装不良品Bとすることができる。
【0023】
〔実施例の作用〕
次に、実施例の作用について説明する。製袋手段14に向けて搬送されるフィルムFの不良箇所に関してその位置を特定する不良信号出力に基づき、前記不良箇所に応じて包装不良品BとすべきフィルムFがフィルム成形位置に至る包装サイクル数経過後に、供給コンベヤ16からの物品供給を休止すべく供給コンベヤ16を減速・増速走行するように制御することで、包装不良品BとすべきフィルムFに供給コンベヤ16から送り込む物品Gを制限し、包装不良品Bとして取り扱う物品Gの絶対数を減らすことができる。このようなフィルムFの不良で包装不良品Bとなった包装を解袋して袋と物品Gとを分別して回収するときの物品Gの回収数を減することができる。そして、食品包装においては、包装不良品Bとして区分された包装済の内容物も含めて不良品として処分しなくてはならないこともある。前述した供給コンベヤ16の送り制御によれば、いずれも物品GのフィルムFへの送り込みを制限することができるので、そのような物品Gの無駄を削減することができる。また、供給コンベヤ16の送り制御によってフィルムFにずれた状態で物品Gが供給されても、横シール手段26による横シール動作を休止するので、横シール手段26で位置ずれしている物品Gを噛み込んで損傷するようなことがないので、解袋して回収する物品Gは、包装前と同じ良品として回収することができる。包装不良品Bとして、1包装長より長いフィルムF中に少なくとも1個の物品Gが収容された良品と異なる形態となるので、良品と不良品との判別が容易で、目視など、人手により包装不良品Bを分別する場合における選別漏れを防止できる。そして、包装不良率を低減できると共に、包装稼動率を向上できるなど、包装作業に係る効率化をなし得る。
【0024】
前記第2の送り制御のように、供給コンベヤ16の変速走行について、フィルムFをN(Nは2以上の自然数)包装サイクル分搬送する期間にN−1包装サイクル分以下の物品Gを供給し得る変速値で制御することで、供給コンベヤ16の緩やかな加減速走行によって供給コンベヤ16で搬送される物品Gの滑りを抑えて、前記包装不良品BとすべきフィルムFに送り込まれた際のずれ位置を安定させることができる。
【0025】
(変更例)
本発明は実施例の構成に限定されるものではなく、例えば、以下のようにも変更実施可能である。また、以下の変更例に限らず、実施例に記載した構成については、本発明の主旨の範囲内において種々の実施形態を採用し得る。
(1)フィルムFの不良箇所として、フィルムFの継ぎ目を挙げたが、これに限ることなく、その他の不良としては、消費期限、賞味期限、製造年月日などの日付や、商品名その他の商品情報に係る内容などをフィルムFやラベルに捺印する印字手段の印字不良や、ラベルの貼り付け位置不良、あるいはフィルムFの蛇行による不良など、種々の態様を挙げることができ、その不良要因によって包装不良となり得る事象を対象とし得る。
(2)不良信号を出力する出力手段は、実施例の検知センサの信号出力に代えて、フィルム接続手段32によるフィルムFの接続動作信号から継ぎ目の位置を制御部36に信号出力するようにしてもよい。この際に、フィルム接続手段32から製袋手段14のフィルム成形位置までのフィルムFの巻き掛け長さは既知の値であり、現在設定されている包装品種に応じた1包装長のフィルムFの長さとの関係で、フィルム接続手段32から信号出力された継ぎ目に応じて包装不良品BとすべきフィルムFがフィルム成形位置に至るまでに要する包装サイクル数を得ることができる。
(3)フィルム接続手段32による新旧フィルムF,Fの接続に伴う幅方向のずれやフィルムF,Fの継ぎ代などにより、多くの場合には、設定の関係上、3包装長以上に亘って包装不良品Bとみなすようにしている。不良箇所が位置するフィルムFを3以上のX包装長に亘って包装不良品Bとみなす場合は、不良箇所についての位置に関する不良信号出力に基づき、不良箇所に応じて包装不良品BとすべきフィルムFがフィルム成形位置にまで至る際に、包装不良品Bとして取り扱うX包装長に合わせたX包装サイクルに亘って供給コンベヤ16からの物品Gの送り込みを休止すべく、前記第1の送り制御または前記第2の送り制御により供給コンベヤ16の駆動モータ18を制御すると共に、その包装不良品BとすべきフィルムFが横シール位置まで搬送された際に、不良箇所を含むX包装長のフィルムFの前後位置に横シールを施すよう、横シール手段26の動作を制御すればよい。これにより、不良箇所を含むX包装長の袋からなる包装不良品Bを得ることができる。
(4)実施例においては、2包装長分連なるフィルムFに1個の物品Gが供給された袋による包装不良品Bを得る場合を例示したが、不良箇所が位置するフィルムFを3以上のX包装長に亘って包装不良品Bとみなす場合は、少なくとも1個の物品Gが収容された2包装長以上のフィルム長さからなる袋と、1包装長以上のフィルム長さの空袋とによる包装不良品Bとして得ることもできる。例えば、3包装長(3包装サイクル)分のフィルムFを包装不良品Bとみなす場合では、2包装長のフィルム長で1つの物品Gが収容された袋と、残る包装長となる1包装長による空袋とを組み合わせた包装不良品Bとし得る。このようにして少なくとも、2包装長のフィルム長さで1つの物品Gが収容された袋に加えて、残りの空袋となる包装長分については、1包装長毎に切断されて分割した空袋や、任意の複数個の空袋を複数包装長毎で連続する包装不良品Bとして得ることもできる。このように、包装不良品Bを分割した袋とすることで、袋が長くなることを防止でき、包装不良品Bを系外に排出する際の取り扱いを良好になし得る。
(5)横シール手段26を作動する駆動手段としては、シール体28を上下方向に往復移動させるシリンダとシール体28をフィルム搬送方向に往復移動させるモータとから構成したものなど、シリンダやモータ等の適宜のアクチュエータを採用し得る。
【符号の説明】
【0026】
10 原反ロール(フィルム供給源),12 フィルム搬送手段,14 製袋手段,
16 供給コンベヤ,18 駆動モータ,26 横シール手段,
30 駆動モータ(駆動手段),34 検知センサ(出力手段),36 制御部,
B 包装不良品,F フィルム,G 物品,H 包装品
図1
図2
図3
図4
図5