【課題を解決するための手段】
【0011】
(発明の要旨)
本発明は、野生型および変異H−NOXタンパク質がヘモグロビンよりもはるかに低いNO反応性を有しており、したがって、NO担体として所望されることの驚くべき発見に一部基づく。所望される場合には、NO担体としてのH−NOXタンパク質の使用をさらに最適化させるために、NOおよびO
2リガンドへのそれらの結合を変化させるための変異がH−NOXタンパク質に導入され得る。いくつかの実施形態においては、NO担体としてのH−NOXタンパク質の使用によっては、有機硝酸塩のような現在の血管拡張剤の使用によって生じる耐性よりも少ない耐性が生じる。
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)
(i)薬学的に許容される量のH−NOXタンパク質であって、前記H−NOXタンパク質のNO解離定数がヘモグロビンのNO解離定数の大きさの2桁以内であり、前記H−NOXタンパク質のNO反応性がヘモグロビンのNO反応性の少なくとも10分の1未満である薬学的に許容される量のH−NOXタンパク質と、(ii)薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物。
(項目2)
前記H−NOXタンパク質のNO解離定数が、ヘモグロビンのNO解離定数の0.1倍〜10倍の間である、項目1に記載の薬学的組成物。
(項目3)
前記H−NOXタンパク質のNO解離定数が、ヘモグロビンのNO解離定数の0.5倍〜2倍の間である、項目2に記載の薬学的組成物。
(項目4)
前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、ヘモグロビンのNO反応性の少なくとも100分の1未満である、項目1〜3のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目5)
前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、ヘモグロビンのNO反応性の少なくとも1,000分の1未満である、項目4に記載の薬学的組成物。
(項目6)
前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目1〜5のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目7)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間である、項目1〜6のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目8)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約0.012s
−1の間である、項目7に記載の薬学的組成物。
(項目9)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約1×10
−3s
−1の間である、項目8に記載の薬学的組成物。
(項目10)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMである、項目1〜9のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目11)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約10μMである、項目10に記載の薬学的組成物。
(項目12)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約50μMである、項目11に記載の薬学的組成物。
(項目13)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMである、項目1〜12のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目14)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目1〜13のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目15)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMであり、前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目1〜14のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目16)
前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目1〜15のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目17)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目1〜16のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目18)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMであり、前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目1〜17のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目19)
前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満であり、前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目1〜18のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目20)
ヘムがH−NOXタンパク質に結合している、項目1〜19のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目21)
前記H−NOXタンパク質が変異タンパク質である、項目1〜20のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目22)
前記H−NOXタンパク質が、少なくとも1つの遠位ポケット変異を含む、項目21に記載の薬学的組成物。
(項目23)
前記H−NOXタンパク質が、前記遠位ポケット中にない少なくとも1つの変異を含む、項目20および21のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目24)
前記H−NOXタンパク質が、対応する野生型タンパク質と比較して、NO解離定数、NOに対するk
off、NOに対するk
1、NOに対するk
2、O
2解離定数、NO安定性、ヘム自動酸化速度、または上記の2つ以上の任意の組み合わせを変化させる、少なくとも1つの変異を含む、項目1〜23のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目25)
前記H−NOXタンパク質が、対応する野生型タンパク質と比較して、NO反応性を変化させる少なくとも1つの変異を含む、項目1〜24のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目26)
前記H−NOXタンパク質が、T.tengcongensis H−NOXのTyr140に対応する残基が任意の他のアミノ酸によって置き換えられる少なくとも1つの変異を含む、項目1〜25のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目27)
前記H−NOXタンパク質が、L.pneumophila 8 H−NOXのPhe148に対応する残基が任意の他のアミノ酸によって置き換えられる少なくとも1つの変異を含む、項目1〜26のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目28)
前記変異H−NOXタンパク質中の少なくとも1つのC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目1〜27のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目29)
前記変異H−NOXタンパク質中の少なくとも約50個の連続するC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目28に記載の薬学的組成物。
(項目30)
前記変異H−NOXタンパク質中の約25個〜約200個の連続するC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目28および29のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目31)
前記H−NOXタンパク質が以下:
【数1】
【数2】
からなる群より選択される、項目1〜30のいずれか1項に記載の記載の薬学的組成物。
(項目32)
前記H−NOXタンパク質が以下からなる群より選択される、項目31に記載の薬学的組成物:野生型R.norvegicus sGC、野生型R.norvegicus
β1(1−385)、R.norvegicus β1(1−217)、R.norvegicus β1(1−194)、野生型T.tengcongensis H−NOX、T.tengcongensis H−NOX Y140L、T.tengcongensis H−NOX Y140F、野生型L.pneuophilia 1 H−NOX、野生型L.pneumophilia 2 H−NOX、およびL.pneumophilia 2 H−NOX F142Y。
(項目33)
前記H−NOXタンパク質が哺乳動物タンパク質であるか、または哺乳動物タンパク質由来である、項目1〜32のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目34)
前記H−NOXタンパク質がヒトタンパク質であるか、またはヒトタンパク質由来である、項目33に記載の薬学的組成物。
(項目35)
前記ヒトタンパク質がβ1であるか、またはβ1由来である、項目34に記載の薬学的組成物。
(項目36)
前記H−NOXタンパク質が細菌タンパク質であるか、または細菌タンパク質由来である、項目1〜32のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目37)
前記H−NOXタンパク質がT.tengcongensisタンパク質であるか、またはT.tengcongensisタンパク質由来である、項目36に記載の薬学的組成物。
(項目38)
NOがH−NOXタンパク質に結合している、項目1〜37のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目39)
前記H−NOXタンパク質を含む1つ以上のリポソームまたはナノ粒子を含む、項目1〜38のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目40)
前記H−NOXタンパク質が別の分子または部分に共有結合している、項目1〜38のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目41)
前記H−NOXタンパク質がポリエチレングリコールに共有結合している、項目40に記載の薬学的組成物。
(項目42)
前記H−NOXタンパク質が、項目245〜314のいずれか1項に記載の変異H−NOXタンパク質である、項目1〜41のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目43)
(i)薬学的に許容される量のH−NOXタンパク質であって、前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMである、薬学的に許容される量のH−NOXタンパク質と、(ii)薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物。
(項目44)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約0.012s
−1の間である、項目43に記載の薬学的組成物。(項目45)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約1×10
−3s
−1の間である、項目44に記載の薬学的組成物。
(項目46)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約10μMである、項目43〜45のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目47)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約50μMである、項目46に記載の薬学的組成物。
(項目48)
前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目43〜47のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目49)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMである、項目43〜48のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目50)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目43〜49のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目51)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMであり、前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目43〜50のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目52)
前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目43〜51のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目53)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目43〜52のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目54)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMであり、前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目43〜53のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目55)
前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満であり、前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目43〜54のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目56)
ヘムがH−NOXタンパク質に結合している、項目43〜55のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目57)
前記H−NOXタンパク質が変異タンパク質である、項目43〜56のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目58)
前記H−NOXタンパク質が少なくとも1つの遠位ポケット変異を含む、項目57に記載の薬学的組成物。
(項目59)
前記H−NOXタンパク質が、遠位ポケット中にない少なくとも1つの変異を含む、項目57および58のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目60)
前記H−NOXタンパク質が、対応する野生型タンパク質と比較して、NO解離定数、NOに対するk
off、NOに対するk
1、NOに対するk
2、O
2解離定数、NO安定性、ヘム自動酸化速度、または上記の2つ以上の任意の組み合わせを変化させる、少なくとも1つの変異を含む、項目43〜59のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目61)
前記H−NOXタンパク質が、対応する野生型タンパク質と比較して、NO反応性を変化させる少なくとも1つの変異を含む、項目43〜60のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目62)
前記H−NOXタンパク質が、T.tengcongensis H−NOXのTyr140に対応する残基が任意の他のアミノ酸によって置き換えらる少なくとも1つの変異を含む、項目43〜61のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目63)
前記H−NOXタンパク質が、L.pneumophila 8 H−NOXのPhe148に対応する残基が任意の他のアミノ酸によって置き換えられる少なくとも1つの変異を含む、項目43〜62のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目64)
変異H−NOXタンパク質中の少なくとも1つのC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目43〜63のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目65)
変異H−NOXタンパク質中の少なくとも約50個の連続するC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目64に記載の薬学的組成物。
(項目66)
変異H−NOXタンパク質中の約25個〜約200個の連続するC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目64および65のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目67)
前記H−NOXタンパク質が以下:
【数3】
【数4】
からなる群より選択される、項目43〜66のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目68)
前記H−NOXタンパク質が以下からなる群より選択される、項目67に記載の薬学的組成物:野生型R.norvegicus sGC、野生型R.norvegicus
β1(1−385)、R.norvegicus β1(1−217)、R.norvegicus β1(1−194)、野生型T.tengcongensis H−NOX、T.tengcongensis H−NOX Y140L、T.tengcongensis H−NOX Y140F、野生型L.pneuophilia 1 H−NOX、野生型L.pneumophilia 2 H−NOX、およびL.pneumophilia 2 H−NOX F142Y。
(項目69)
前記H−NOXタンパク質が哺乳動物タンパク質であるか、または哺乳動物タンパク質由来である、項目43〜68のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目70)
前記H−NOXタンパク質がヒトタンパク質であるか、またはヒトタンパク質由来である、項目69に記載の薬学的組成物。
(項目71)
前記ヒトタンパク質がβ1であるか、またはβ1由来である、項目70に記載の薬学的組成物。
(項目72)
前記H−NOXタンパク質が細菌タンパク質であるか、または細菌タンパク質由来である、項目43〜68のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目73)
前記H−NOXタンパク質がT.tengcongensisタンパク質であるか、またはT.tengcongensisタンパク質由来である、項目72に記載の薬学的組成物。
(項目74)
NOがH−NOXタンパク質に結合している、項目43〜73のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目75)
前記H−NOXタンパク質を含む1つ以上のリポソームまたはナノ粒子を含む、項目43〜74のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目76)
前記H−NOXタンパク質が別の分子または部分に共有結合している、項目43〜75のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目77)
前記H−NOXタンパク質がポリエチレングリコールに共有結合している、項目76に記載の薬学的組成物。
(項目78)
前記H−NOXタンパク質が、項目245〜314のいずれか1項に記載の変異H−NOXタンパク質である、項目43〜77のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目79)
個体へNOを送達する方法であって、前記方法は、前記送達を必要とする個体へ有効量のNOを送達するために十分な量のH−NOXタンパク質を前記個体へ投与する工程を含み、前記H−NOXタンパク質のNO解離定数はヘモグロビンのNO解離定数の大きさの2桁以内であり、前記H−NOXタンパク質のNO反応性はヘモグロビンのNO反応性の少なくとも10分の1未満である、方法。
(項目80)
前記H−NOXタンパク質のNO解離定数が、ヘモグロビンのNO解離定数の0.1倍〜10倍の間である、項目79に記載の方法。
(項目81)
前記H−NOXタンパク質のNO解離定数が、ヘモグロビンのNO解離定数の0.5倍〜2倍の間である、項目80に記載の方法。
(項目82)
前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、ヘモグロビンのNO反応性の少なくとも100分の1未満である、項目79〜81のいずれか1項に記載の方法。
(項目83)
前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、ヘモグロビンのNO反応性の少なくとも1,000分の1未満である、項目82に記載の方法。
(項目84)
前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目79〜83のいずれか1項に記載の方法。
(項目85)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間である、項目79〜84のいずれか1項に記載の方法。
(項目86)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約0.012s
−1の間である、項目85に記載の方法。
(項目87)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約1×10
−3s
−1の間である、項目86に記載の方法。
(項目88)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMである、項目79〜87のいずれか1項に記載の方法。
(項目89)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約10μMである、項目88に記載の方法。
(項目90)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約50μMである、項目89に記載の方法。
(項目91)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMである、項目79〜90のいずれか1項に記載の方法。
(項目92)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目79〜91のいずれか1項に記載の方法。
(項目93)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMであり、前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目79〜92のいずれか1項に記載の方法。
(項目94)
前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目79〜93のいずれか1項に記載の方法。
(項目95)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目79〜94のいずれか1項に記載の方法。
(項目96)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMであり、前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目79〜95のいずれか1項に記載の方法。
(項目97)
前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満であり、前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目79〜96のいずれか1項に記載の方法。
(項目98)
ヘムがH−NOXタンパク質に結合している、項目79〜97のいずれか1項に記載の方法。
(項目99)
前記H−NOXタンパク質が変異タンパク質である、項目79〜98のいずれか1項に記載の方法。
(項目100)
前記H−NOXタンパク質が少なくとも1つの遠位ポケット変異を含む、項目99に記載の方法。
(項目101)
前記H−NOXタンパク質が、遠位ポケット中にない少なくとも1つの変異を含む、項目99および100のいずれか1項に記載の方法。
(項目102)
前記H−NOXタンパク質が、対応する野生型タンパク質と比較して、NO解離定数、NOに対するk
off、NOに対するk
1、NOに対するk
2、O
2解離定数、NO安定性、ヘム自動酸化速度、または上記の2つ以上の任意の組み合わせを変化させる、少なくとも1つの変異を含む、項目79〜101のいずれか1項に記載の方法。
(項目103)
前記H−NOXタンパク質が、対応する野生型H−NOXタンパク質と比較して、NO反応性を変化させる少なくとも1つの変異を含む、項目79〜102のいずれか1項に記載の方法。
(項目104)
前記H−NOXタンパク質が、T.tengcongensis H−NOXのTyr140に対応する残基が任意の他のアミノ酸によって置き換えられる少なくとも1つの変異が含む、項目79〜103のいずれか1項に記載の方法。
(項目105)
前記H−NOXタンパク質が、L.pneumophila 10 H−NOXのPhe1410に対応する残基が任意の他のアミノ酸によって置き換えられる少なくとも1つの変異を含む、項目79〜104のいずれか1項に記載の方法。
(項目106)
変異H−NOXタンパク質中の少なくとも1つのC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目79〜105のいずれか1項に記載の方法。
(項目107)
変異H−NOXタンパク質中の少なくとも約50個の連続するC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目106に記載の方法。
(項目108)
変異H−NOXタンパク質中の約25個〜約200個のC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目106および107のいずれか1項に記載の方法。
(項目109)
前記H−NOXタンパク質が以下
【数5】
【数6】
からなる群より選択される、項目79〜108のいずれか1項に記載の方法。
(項目110)
前記H−NOXタンパク質が以下からなる群より選択される、項目109に記載の方法:野生型R.norvegicus sGC、野生型R.norvegicus β1(1−3105)、R.norvegicus β1(1−217)、R.norvegicus β1(1−1104)、野生型T.tengcongensis H−NOX、T.tengcongensis H−NOX Y140L、T.tengcongensis H−NOX Y140F、野生型L.pneuophilia 1 H−NOX、野生型L.pneumophilia 2 H−NOX、およびL.pneumophilia 2 H−NOX F142Y。
(項目111)
前記H−NOXタンパク質が哺乳動物タンパク質であるか、または哺乳動物タンパク質由来である、項目79〜110のいずれか1項に記載の方法。
(項目112)
前記H−NOXタンパク質がヒトタンパク質であるか、またはヒトタンパク質由来である、項目111に記載の方法。
(項目113)
前記ヒトタンパク質がβ1であるか、またはβ1由来である、項目112に記載の方法。
(項目114)
前記H−NOXタンパク質が細菌タンパク質であるか、または細菌タンパク質由来である、項目79〜110のいずれか1項に記載の方法。
(項目115)
前記H−NOXタンパク質がT.tengcongensisタンパク質であるか、またはT.tengcongensisタンパク質由来である、項目114に記載の方法。
(項目116)
前記H−NOXタンパク質を含む1つ以上のリポソームまたはナノ粒子を含む、項目79〜115のいずれか1項に記載の方法。
(項目117)
前記H−NOXタンパク質が別の分子または部分に共有結合している、項目79〜116のいずれか1項に記載の方法。
(項目118)
前記H−NOXタンパク質がポリエチレングリコールに共有結合している、項目117に記載の方法。
(項目119)
NOが、前記個体へのH−NOXタンパク質の投与の前に、前記H−NOXタンパク質に結合する、項目79〜118のいずれか1項に記載の方法。
(項目120)
NOが、前記個体へのH−NOXタンパク質の投与の前に、前記H−NOXタンパク質に結合せず、前記H−NOXタンパク質は、個体中の1つの位置から個体中の別の位置にNOを輸送する、項目79〜118のいずれか1項に記載の方法。
(項目121)
前記H−NOXタンパク質が、経口投与、直腸投与、または個体の血液に投与される、項目79〜120のいずれか1項に記載の方法。
(項目122)
前記個体がヒトである、項目79〜121のいずれか1項に記載の方法。
(項目123)
前記個体が、心臓血管の症状、高血圧、高血圧によって悪化した症状、またはNO機能不全に罹患しているか、あるいはそれらの危険性がある、項目79〜122のいずれか1項に記載の方法。
(項目124)
前記高血圧によって悪化した症状が、心不全、腎不全、または脳卒中である、項目123に記載の方法。
(項目125)
前記H−NOXタンパク質が少なくとも2回個体に投与される、項目79〜124のいずれか1項に記載の方法。
(項目126)
前記H−NOXタンパク質が、項目245〜314のいずれか1項に記載の変異H−NOXタンパク質である、項目79〜125のいずれか1項に記載の方法。
(項目127)
個体へNOを送達する方法であって、前記方法は、前記送達を必要とする個体へ有効量のNOを送達するために十分な量のH−NOXタンパク質を前記個体へ投与する工程を含み、前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMである、方法。
(項目128)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約0.012s
−1の間である、項目127に記載の方法。
(項目129)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約1×10
−3s
−1の間である、項目128に記載の方法。
(項目130)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約10μMである、項目127〜129のいずれか1項に記載の方法。
(項目131)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約50μMである、項目130に記載の方法。
(項目132)
前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目127〜131のいずれか1項に記載の方法。
(項目133)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMである、項目127〜132のいずれか1項に記載の方法。
(項目134)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目127〜133のいずれか1項に記載の方法。
(項目135)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMであり、前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目127〜134のいずれか1項に記載の方法。
(項目136)
前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目127〜135のいずれか1項に記載の方法。
(項目137)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目127〜136のいずれか1項に記載の方法。
(項目138)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMであり、前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目127〜137のいずれか1項に記載の方法。
(項目139)
前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満であり、前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目127〜138のいずれか1項に記載の方法。
(項目140)
ヘムがH−NOXタンパク質に結合している、項目127〜139のいずれか1項に記載の方法。
(項目141)
前記H−NOXタンパク質が変異タンパク質である、項目127〜140のいずれか1項に記載の方法。
(項目142)
前記H−NOXタンパク質が少なくとも1つの遠位ポケット変異を含む、項目141に記載の方法。
(項目143)
前記H−NOXタンパク質が、遠位ポケット中にない少なくとも1つの変異を含む、項目141および142のいずれか1項に記載の方法。
(項目144)
前記H−NOXタンパク質が、対応する野生型タンパク質と比較して、NO解離定数、NOに対するk
off、NOに対するk
1、NOに対するk
2、O
2解離定数、NO安定性、ヘム自動酸化速度、または上記の2つ以上の任意の組み合わせを変化させる、少なくとも1つの変異を含む、項目127〜143のいずれか1項に記載の方法。
(項目145)
前記H−NOXタンパク質が、対応する野生型タンパク質と比較してNO反応性を変化させる少なくとも1つの変異を含む、項目127〜144のいずれか1項に記載の方法。
(項目146)
前記H−NOXタンパク質が、T.tengcongensis H−NOXのTyr140に対応する残基が任意の他のアミノ酸によって置き換えられる少なくとも1つの変異を含む、項目127〜145のいずれか1項に記載の方法。
(項目147)
前記H−NOXタンパク質が、L.pneumophila 10 H−NOXのPhe1410に対応する残基が任意の他のアミノ酸によって置き換えられる少なくとも1つの変異を含む、項目127〜146のいずれか1項に記載の方法。
(項目148)
変異H−NOXタンパク質中の少なくとも1つのC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目127〜147のいずれか1項に記載の方法。
(項目149)
変異H−NOXタンパク質中の少なくとも約50個の連続するC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目148に記載の方法。
(項目150)
変異H−NOXタンパク質中の約25個〜約200個の連続するC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目148および149のいずれか1項に記載の方法。
(項目151)
前記H−NOXタンパク質が以下:
【数7】
【数8】
からなる群より選択される、項目127〜150のいずれか1項に記載の方法。
(項目152)
前記H−NOXタンパク質が以下からなる群より選択される、項目151に記載の方法:野生型R.norvegicus sGC、野生型R.norvegicus β1(1−3105)、R.norvegicus β1(1−217)、R.norvegicus β1(1−1104)、野生型T.tengcongensis H−NOX、T.tengcongensis H−NOX Y140L、T.tengcongensis H−NOX Y140F、野生型L.pneuophilia 1 H−NOX、野生型L.pneumophilia 2 H−NOX、およびL.pneumophilia 2 H−NOX F142Y。
(項目153)
前記H−NOXタンパク質が哺乳動物タンパク質であるか、または哺乳動物タンパク質由来である、項目127〜152のいずれか1項に記載の方法。
(項目154)
前記H−NOXタンパク質がヒトタンパク質であるか、またはヒトタンパク質由来である、項目153に記載の方法。
(項目155)
前記ヒトタンパク質がβ1であるか、またはβ1由来である、項目154に記載の方法。
(項目156)
前記H−NOXタンパク質が細菌タンパク質であるか、または細菌タンパク質由来である、項目127〜152のいずれか1項に記載の方法。
(項目157)
前記H−NOXタンパク質がT.tengcongensisタンパク質であるか、またはT.tengcongensisタンパク質由来である、項目156に記載の方法。
(項目158)
1つ以上のリポソームまたはナノ粒子が前記H−NOXタンパク質を含む、項目127〜157のいずれか1項に記載の方法。
(項目159)
前記H−NOXタンパク質が別の分子または部分に共有結合している、項目127〜158のいずれか1項に記載の方法。
(項目160)
前記H−NOXタンパク質がポリエチレングリコールに共有結合している、項目159に記載の方法。
(項目161)
NOが、前記個体へのH−NOXタンパク質の投与の前に、前記H−NOXタンパク質に結合する、項目127〜160のいずれか1項に記載の方法。
(項目162)
NOが、前記個体へのH−NOXタンパク質の投与の前に、前記H−NOXタンパク質に結合せず、前記H−NOXタンパク質は、個体中の1つの位置から個体中の別の位置にNOを輸送する、項目127〜160のいずれか1項に記載の方法。
(項目163)
前記H−NOXタンパク質が、経口投与、直腸投与、または個体の血液に投与される、項目127〜162のいずれか1項に記載の方法。
(項目164)
前記個体がヒトである、項目127〜163のいずれか1項に記載の方法。
(項目165)
前記個体が、心臓血管の症状、高血圧、高血圧によって悪化した症状、血管収縮の症状、脳卒中、またはNO機能不全に罹患しているか、あるいはそれらの危険性がある、項目127〜164のいずれか1項に記載の方法。
(項目166)
前記高血圧によって悪化した症状が、心不全、腎不全、または脳卒中である、項目165に記載の方法。
(項目167)
前記H−NOXタンパク質が少なくとも2回個体に投与される、項目127〜166のいずれか1項に記載の方法。
(項目168)
前記H−NOXタンパク質が、項目245〜314のいずれか1項に記載の変異H−NOXタンパク質である、項目127〜167のいずれか1項に記載の方法。
(項目169)
(i)薬学的に許容される量のH−NOXタンパク質であって、前記H−NOXタンパク質のNO解離定数がヘモグロビンのNO解離定数の大きさの2桁以内であり、前記H−NOXタンパク質のNO反応性がヘモグロビンのNO反応性の少なくとも10分の1未満である薬学的に許容される量のH−NOXタンパク質と、(ii)薬学的に許容される担体を含む、キット。
(項目170)
前記H−NOXタンパク質のNO解離定数が、ヘモグロビンのNO解離定数の0.1倍〜10倍の間である、項目169に記載のキット。
(項目171)
前記H−NOXタンパク質のNO解離定数が、ヘモグロビンのNO解離定数の0.5倍〜2倍の間である、項目170に記載のキット。
(項目172)
前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、ヘモグロビンのNO反応性の少なくとも100分の1未満である、項目169〜171のいずれか1項に記載のキット。
(項目173)
前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、ヘモグロビンのNO反応性の少なくとも1,000分の1未満である、項目172に記載のキット。
(項目174)
前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目169〜173のいずれか1項に記載のキット。
(項目175)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間である、項目169〜174のいずれか1項に記載のキット。
(項目176)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約0.012s
−1の間である、項目175に記載のキット。
(項目177)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約1×10
−3s
−1の間である、項目176に記載のキット。
(項目178)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMである、項目169〜177のいずれか1項に記載のキット。
(項目179)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約10μMである、項目178に記載のキット。
(項目180)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約50μMである、項目179に記載のキット。
(項目181)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMである、項目169〜180のいずれか1項に記載のキット。
(項目182)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目169〜181のいずれか1項に記載のキット。
(項目183)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMであり、前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目169〜182のいずれか1項に記載のキット。
(項目184)
前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目169〜183のいずれか1項に記載のキット。
(項目185)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目169〜184のいずれか1項に記載のキット。
(項目186)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMであり、前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目169〜185のいずれか1項に記載のキット。
(項目187)
前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満であり、前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目169〜186のいずれか1項に記載のキット。
(項目188)
ヘムがH−NOXタンパク質に結合している、項目169〜187のいずれか1項に記載のキット。
(項目189)
前記H−NOXタンパク質が変異タンパク質である、項目169〜188のいずれか1項に記載のキット。
(項目190)
前記H−NOXタンパク質が少なくとも1つの遠位ポケット変異を含む、項目189に記載のキット。
(項目191)
前記H−NOXタンパク質が、遠位ポケット中にない少なくとも1つの変異を含む、項目189および190のいずれか1項に記載のキット。
(項目192)
前記H−NOXタンパク質が、対応する野生型タンパク質と比較して、NO解離定数、NOに対するk
off、NOに対するk
1、NOに対するk
2、O
2解離定数、NO安定性、ヘム自動酸化速度、または上記の2つ以上の任意の組み合わせを変化させる、少なくとも1つの変異を含む、項目169〜191のいずれか1項に記載のキット。
(項目193)
前記H−NOXタンパク質が、対応する野生型タンパク質と比較して、NO反応性を変化させる少なくとも1つの変異を含む、項目169〜192のいずれか1項に記載のキット。
(項目194)
前記H−NOXタンパク質が、T.tengcongensis H−NOXのTyr140に対応する残基が任意の他のアミノ酸によって置き換えられる少なくとも1つの変異を含む、項目169〜193のいずれか1項に記載のキット。
(項目195)
前記H−NOXタンパク質が、L.pneumophila 9 H−NOXのPhe149に対応する残基が任意の他のアミノ酸によって置き換えられる少なくとも1つの変異を含む、項目169〜194のいずれか1項に記載のキット。
(項目196)
変異H−NOXタンパク質中の少なくとも1つのC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目169〜195のいずれか1項に記載のキット。
(項目197)
変異H−NOXタンパク質中の少なくとも約50個の連続するC末端アミノ酸、または約25個〜約200個のC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目196に記載のキット。
(項目198)
前記H−NOXタンパク質が以下:
【数9】
【数10】
からなる群より選択される、項目169〜197のいずれか1項に記載のキット。
(項目199)
前記H−NOXタンパク質が以下からなる群より選択される、項目198に記載のキット:野生型R.norvegicus sGC、野生型R.norvegicus β1(1−395)、R.norvegicus β1(1−217)、R.norvegicus β1(1−194)、野生型T.tengcongensis H−NOX、T.tengcongensis H−NOX Y140L、T.tengcongensis H−NOX Y140F、野生型L.pneuophilia 1 H−NOX、野生型L.pneumophilia 2 H−NOX、およびL.pneumophilia 2 H−NOX F142Y。
(項目200)
前記H−NOXタンパク質が哺乳動物タンパク質であるか、または哺乳動物タンパク質由来である、項目169〜199のいずれか1項に記載のキット。
(項目201)
前記H−NOXタンパク質がヒトタンパク質であるか、ヒトタンパク質由来であるか、ヒトβ1であるか、またはβ1由来である、項目200に記載のキット。
(項目202)
前記H−NOXタンパク質が細菌タンパク質であるか、または細菌タンパク質由来である、項目169〜199のいずれか1項に記載のキット。
(項目203)
前記H−NOXタンパク質がT.tengcongensisタンパク質であるか、またはT.tengcongensisタンパク質由来である、項目202に記載のキット。
(項目204)
NOがH−NOXタンパク質に結合している、項目169〜203のいずれか1項に記載のキット
(項目205)
前記H−NOXタンパク質を含む1つ以上のリポソームまたはナノ粒子を含む、項目169〜204のいずれか1項に記載のキット。
(項目206)
前記H−NOXタンパク質が別の分子または部分に共有結合している、項目169〜205のいずれか1項に記載のキット。
(項目207)
前記H−NOXタンパク質がポリエチレングリコールに共有結合している、項目206に記載のキット。
(項目208)
前記H−NOXタンパク質が、項目245〜314のいずれか1項に記載の変異H−NOXタンパク質である、項目169〜207のいずれか1項に記載のキット。
(項目209)
(i)H−NOXタンパク質であって、前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約1×10s
−1の間であり、前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMであるH−NOXタンパク質と、(ii)個体にNOを送達するためのキットの使用についての説明書を含む、キット。
(項目210)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約0.012s
−1の間である、項目209に記載のキット。
(項目211)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約1×10
−3s
−1の間である、項目210に記載のキット。
(項目212)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約10μMである、項目209〜211のいずれか1項に記載のキット。
(項目213)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約50μMである、項目212に記載のキット。
(項目214)
前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目209〜213のいずれか1項に記載のキット。
(項目215)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMである、項目209〜214のいずれか1項に記載のキット。
(項目216)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目209〜215のいずれか1項に記載のキット。
(項目217)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMであり、前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目209〜216のいずれか1項に記載のキット。
(項目218)
前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目209〜217のいずれか1項に記載のキット。
(項目219)
前記H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目209〜218のいずれか1項に記載のキット。
(項目220)
前記H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMであり、前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目209〜219のいずれか1項に記載のキット。
(項目221)
前記H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満であり、前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目209〜220のいずれか1項に記載のキット。
(項目222)
ヘムがH−NOXタンパク質に結合している、項目209〜221のいずれか1項に記載のキット。
(項目223)
前記H−NOXタンパク質が変異タンパク質である、項目209〜222のいずれか1項に記載のキット。
(項目224)
前記H−NOXタンパク質が少なくとも1つの遠位ポケット変異を含む、項目223に記載のキット。
(項目225)
前記H−NOXタンパク質が、遠位ポケット中にない少なくとも1つの変異を含む、項目223および224のいずれか1項に記載のキット。
(項目226)
前記H−NOXタンパク質が、対応する野生型タンパク質と比較して、NO解離定数、NOに対するk
off、NOに対するk
1、NOに対するk
2、O
2解離定数、NO安定性、ヘム自動酸化速度、または上記の2つ以上の任意の組み合わせを変化させる、少なくとも1つの変異を含む、項目209〜225のいずれか1項に記載のキット。
(項目227)
前記H−NOXタンパク質が、対応する野生型タンパク質と比較してNO反応性を変化させる少なくとも1つの変異を含む、項目209〜226のいずれか1項に記載のキット。
(項目228)
前記H−NOXタンパク質が、T.tengcongensis H−NOXのTyr140に対応する1つの残基が任意の他のアミノ酸によって置き換えられる少なくとも1つの変異を含む、項目209〜227のいずれか1項に記載のキット。
(項目229)
前記H−NOXタンパク質が、L.pneumophila 9 H−NOXのPhe149に対応する1つの残基が任意の他のアミノ酸によって置き換えられる少なくとも1つの変異を含む、項目209〜228のいずれか1項に記載のキット。
(項目230)
変異H−NOXタンパク質中の少なくとも1つのC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目209〜229のいずれか1項に記載のキット。
(項目231)
変異H−NOXタンパク質中の少なくとも約50個の連続するC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目230に記載のキット。
(項目232)
変異H−NOXタンパク質中の約25個〜約200個の連続するC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目230および231のいずれか1項に記載のキット。
(項目233)
前記H−NOXタンパク質が以下:
【数11】
【数12】
からなる群より選択される、項目209〜232のいずれか1項に記載のキット。
(項目234)
前記H−NOXタンパク質が以下からなる群より選択される、項目233に記載のキット:野生型R.norvegicus sGC、野生型R.norvegicus β1(1−395)、R.norvegicus β1(1−217)、R.norvegicus β1(1−194)、野生型T.tengcongensis H−NOX、T.tengcongensis H−NOX Y140L、T.tengcongensis H−NOX Y140F、野生型L.pneuophilia 1 H−NOX、野生型L.pneumophilia 2 H−NOX、およびL.pneumophilia 2 H−NOX F142Y。
(項目235)
前記H−NOXタンパク質が哺乳動物タンパク質であるか、または哺乳動物タンパク質由来である、項目209〜234のいずれか1項に記載のキット。
(項目236)
前記H−NOXタンパク質がヒトタンパク質であるか、またはヒトタンパク質由来である、項目235に記載のキット。
(項目237)
前記ヒトタンパク質がβ1であるか、またはβ1由来である、項目236に記載のキット。
(項目238)
前記H−NOXタンパク質が細菌タンパク質であるか、または細菌タンパク質由来である、項目209〜234のいずれか1項に記載のキット。
(項目239)
前記H−NOXタンパク質がT.tengcongensisタンパク質であるか、またはT.tengcongensisタンパク質由来である、項目238に記載のキット。
(項目240)
NOがH−NOXタンパク質に結合している、項目209〜239のいずれか1項に記載のキット。
(項目241)
前記H−NOXタンパク質を含む1つ以上のリポソームまたはナノ粒子を含む、項目209〜240のいずれか1項に記載のキット。
(項目242)
前記H−NOXタンパク質が別の分子または部分に共有結合している、項目209〜241のいずれか1項に記載のキット。
(項目243)
前記H−NOXタンパク質がポリエチレングリコールに共有結合している、項目242に記載のキット。
(項目244)
前記H−NOXタンパク質が、項目245〜314のいずれか1項に記載の変異H−NOXタンパク質である、項目209〜243のいずれか1項に記載のキット。
(項目245)
対応する野生型H−NOXタンパク質と比較して、NO解離定数またはNO反応性を変化させる少なくとも1つの変異を含む、単離されたH−NOXタンパク質であって、前記変異H−NOXタンパク質のNO解離定数は、ヘモグロビンのNO解離定数の大きさの2桁以内であり、前記変異H−NOXタンパク質のNO反応性は、ヘモグロビンのNO反応性の少なくとも10分の1未満であり、前記変異H−NOXタンパク質は、T.tengcongensis H−NOX Y40L、野生型T.tengcongensis H−NOX、野生型R.norvegicus sGC、またはL.pneumophilia 2 H−NOX F142Yではない、単離されたH−NOXタンパク質。
(項目246)
前記変異H−NOXタンパク質が、T.tengcongensis H−NOX F78Y/Y140Lではない、項目245に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目247)
前記変異H−NOXタンパク質が以下ではない、項目245および246のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質:野生型L.pneumophilia 2 H−NOX、野生型H.sapiens β1 H−NOX、R.norvegicus sGC β1 H−NOX(1−385)、野生型R.norvegicus β1
H−NOX、野生型D.melangaster β1 H−NOX、野生型D.melangaster CG14885−PA H−NOX、野生型C.elegans
GCY−35 H−NOX、野生型N.punctiforme H−NOX、野生型C.crescentus H−NOX、野生型S.oneidensis H−NOX、または野生型C.acetobutylicum H−NOX。
(項目248)
前記変異H−NOXタンパク質が以下ではない、項目245〜247のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質:T.tengcongensis H−NOX
W9F、T.tengcongensis H−NOX Y140F、R.norvegicus β1(1−385)I145Y、R.norvegicus sGC β1
H−NOX H105G、R.norvegicus sGC β1 H−NOX H105F、R.norvegicus sGC β1 H−NOX I145Y、R.norvegicus sGC β1 H−NOX C78S、またはR.norvegicus sGC β1 H−NOX C78E。
(項目249)
前記変異H−NOXタンパク質が、T.tengcongensis H−NOX Y140HまたはH.sapiens β1 I140Yではない、項目245〜248のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目250)
前記変異H−NOXタンパク質のNO解離定数が、ヘモグロビンのNO解離定数の0.1倍〜10倍の間である、項目245〜249のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目251)
前記変異H−NOXタンパク質のNO解離定数が、ヘモグロビンのNO解離定数の0.5倍〜2倍の間である、項目250に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目252)
前記変異H−NOXタンパク質のNO反応性が、ヘモグロビンのNO反応性の少なくとも100分の1未満である、項目245〜251のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目253)
前記変異H−NOXタンパク質のNO反応性が、ヘモグロビンのNO反応性の少なくとも1,000分の1未満である、項目252に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目254)
前記変異H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目245〜253のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目255)
前記変異H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間である、項目245〜254のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目256)
前記変異H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約0.012s
−1の間である、項目245〜255のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目257)
前記変異H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約1×10
−3s
−1の間である、項目245〜256のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目258)
前記変異H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMである、項目245〜257のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目259)
前記変異H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約10μMである、項目245〜258のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目260)
前記変異H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約50μMである、項目259に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目261)
前記変異H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記変異H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMである、項目245〜260のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目262)
前記変異H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記変異H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目245〜261のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目263)
前記変異H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMであり、前記変異H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目245〜262のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目264)
前記変異H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目245〜263のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目265)
前記変異H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記変異H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目245〜264のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目266)
前記変異H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMであり、前記変異H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目245〜265のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目267)
前記変異H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満であり、前記変異H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目245〜266のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目268)
少なくとも1つの遠位ポケット変異を含む、項目245〜267のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目269)
遠位ポケット中にない少なくとも1つの変異を含む、項目245〜268のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目270)
T.tengcongensis H−NOXのTyr140に対応する残基が任意の他のアミノ酸によって置き換えられる少なくとも1つの変異を含む、項目245〜269のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目271)
L.pneumophila 2 H−NOXのPhe142に対応する残基が任意の他のアミノ酸によって置き換えられる少なくとも1つの変異を含む、項目245〜270のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目272)
少なくとも1つのC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目245〜271のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目273)
少なくとも約50個の連続するC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目272に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目274)
約25個〜約200個の連続するC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目272および273のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目275)
前記対応する野生型H−NOXタンパク質が哺乳動物タンパク質である、項目245〜274のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目276)
前記対応する野生型H−NOXタンパク質がヒトタンパク質である、項目275に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目277)
前記対応する野生型H−NOXタンパク質がβ1である、項目276に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目278)
前記対応する野生型H−NOXタンパク質が細菌タンパク質である、項目245〜274のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目279)
前記対応する野生型H−NOXタンパク質がT.tengcongensisタンパク質である、項目278に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目280)
前記変異H−NOXタンパク質が別の分子または部分に共有結合している、項目245〜279のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目281)
前記変異H−NOXタンパク質がポリエチレングリコールに共有結合している、項目280に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目282)
対応する野生型H−NOXタンパク質と比較して、NOに対するk
off、k
1、またはk
2を変化させるか、あるいはO
2解離定数を変化させる少なくとも1つの変異を含む、単離されたH−NOXタンパク質であって、前記変異H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2は、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記変異H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMであり、前記変異H−NOXタンパク質は、T.tengcongensis H−NOX Y40L、野生型T.tengcongensis H−NOX、野生型R.norvegicus sGC、またはL.pneumophilia 2 H−NOX F142Yではない、単離されたH−NOXタンパク質。
(項目283)
前記変異H−NOXタンパク質が、T.tengcongensis H−NOX F78Y/Y140Lではない、項目282に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目284)
前記変異H−NOXタンパク質が以下ではない、項目282および283のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質:野生型L.pneumophilia 2
H−NOX、野生型H.sapiens β1 H−NOX、R.norvegicus sGC β1 H−NOX(1−385)、野生型R.norvegicus β1
H−NOX、野生型D.melangaster β1 H−NOX、野生型D.melangaster CG14885−PA H−NOX、野生型C.elegans
GCY−35 H−NOX、野生型N.punctiforme H−NOX、野生型C.crescentus H−NOX、野生型S.oneidensis H−NOX、または野生型C.acetobutylicum H−NOX。
(項目285)
前記変異H−NOXタンパク質が以下ではない、項目282〜284のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質:T.tengcongensis H−NOX
W9F、T.tengcongensis H−NOX Y140F、R.norvegicus β1(1−385)I145Y、R.norvegicus sGC β1
H−NOX H105G、R.norvegicus sGC β1 H−NOX H105F、R.norvegicus sGC β1 H−NOX I145Y、R.norvegicus sGC β1 H−NOX C78S、R.norvegicus
sGC β1 H−NOX C78E、またはH.sapiens β1 H−NOX(1−385)I145Y。
(項目286)
前記変異H−NOXタンパク質が、T.tengcongensis H−NOX Y140HまたはH.sapiens β1 I140Yではない、項目282〜285のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目287)
前記変異H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約0.012s
−1の間である、項目282〜286のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目288)
前記変異H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約1×10
−3s
−1の間である、項目287に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目289)
前記変異H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約10μMである、項目282〜288のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目290)
前記変異H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約50μMである、項目289に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目291)
前記変異H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目282〜290のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目292)
前記変異H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記変異H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMである、項目282〜291のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目293)
前記変異H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記変異H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目282〜292のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目294)
前記変異H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMであり、前記変異H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目282〜293のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目295)
前記変異H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目282〜294のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目296)
前記変異H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2が、37℃で約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、前記変異H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目282〜295のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目297)
前記変異H−NOXタンパク質のO
2解離定数が、37℃で少なくとも約1μMであり、前記変異H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満である、項目282〜296のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目298)
前記変異H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度が、37℃で約1h
−1未満であり、前記変異H−NOXタンパク質のNO反応性が、約700s
−1未満である、項目282〜297のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目299)
少なくとも1つの遠位ポケット変異を含む、項目282〜298のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目300)
遠位ポケット中にない少なくとも1つの変異を含む、項目282〜299のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目301)
T.tengcongensis H−NOXのTyr140に対応する残基が任意の他のアミノ酸によって置き換えられる少なくとも1つの変異を含む、項目282〜300のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目302)
L.pneumophila 2 H−NOXのPhe142に対応する残基が任意の他のアミノ酸によって置き換えられる少なくとも1つの変異を含む、項目282〜301のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目303)
少なくとも1つのC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目282〜302のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目304)
少なくとも約50個の連続するC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目303に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目305)
約25個〜約200個の連続するC末端アミノ酸が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている、項目303および304のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目306)
前記対応する野生型H−NOXタンパク質が哺乳動物タンパク質である、項目282〜305のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目307)
前記対応する野生型H−NOXタンパク質がヒトタンパク質である、項目306に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目308)
前記対応する野生型H−NOXタンパク質がβ1である、項目307に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目309)
前記対応する野生型H−NOXタンパク質が細菌タンパク質である、項目282〜305のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目310)
前記対応する野生型H−NOXタンパク質がT.tengcongensisタンパク質である、項目309に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目311)
前記変異H−NOXタンパク質が別の分子または部分に共有結合している、項目282〜310のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目312)
前記変異H−NOXタンパク質がポリエチレングリコールに共有結合している、項目311に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目313)
前記H−NOXタンパク質のNO解離定数が、Homo sapiensヘモグロビンαのNO解離定数の大きさの2桁以内である、項目279〜395のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目314)
前記H−NOXタンパク質のNO反応性が、Homo sapiensヘモグロビンαのNO反応性の少なくとも10分の1未満である、項目279〜396のいずれか1項に記載の単離されたH−NOXタンパク質。
(項目315)
項目245〜314のいずれか1項に記載のH−NOXタンパク質をコードする組換え型核酸。
(項目316)
項目315に記載の核酸を含むベクター。
(項目317)
項目315に記載の核酸を含む細胞。
(項目318)
項目316に記載のベクターを含む細胞。
(項目319)
タンパク質の生産に適している条件下で、項目245〜314のいずれか1項に記載のH−NOXタンパク質をコードする核酸を含む細胞を培養する工程を含む、H−NOXタンパク質の生産方法。
(項目320)
H−NOXタンパク質を精製する工程をさらに含む、項目319に記載の方法。
【0012】
1つの態様においては、本発明は、変異H−NOXタンパク質を特徴とする。したがって、いくつかの実施形態においては、本発明により、対応する野生型H−NOXタンパク質のものと比較して、NO解離定数またはNO反応性を変化させる少なくとも1つの変異を含む、単離されたH−NOXタンパク質が提供される。いくつかの実施形態においては、変異H−NOXタンパク質のNO解離定数は、ヘモグロビンのNO解離定数の大きさの2桁以内であり、変異H−NOXタンパク質のNO反応性は、ヘモグロビンのNO反応性の少なくとも10分の1未満である。いくつかの実施形態においては、変異H−NOXタンパク質のNO反応性は、ヘモグロビンのNO反応性の少なくとも100分の1未満であり、例えば、ヘモグロビンのNO反応性の少なくとも1,000分の1未満である。いくつかの実施形態においては、変異H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2は、37℃では約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、例えば、37℃で、約1×10
−4s
−1〜約0.012s
−1、または約1×10
−4s
−1〜約1×10
−3s
−1である。いくつかの実施形態においては、変異H−NOXタンパク質のO
2解離定数は、37℃では少なくとも約1μMであり、例えば、37℃で、少なくとも約10μM、または少なくとも約50μMである。
【0013】
いくつかの実施形態においては、本発明により、対応する野生型H−NOXタンパク質のものと比較して、NOに対するk
off、k
1、またはk
2を変化させる、あるいは、O
2解離定数を変化させる、少なくとも1つの変異が含まれている単離されたH−NOXタンパク質が提供される。いくつかの実施形態においては、変異H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2は、37℃では約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、そして、変異H−NOXタンパク質のO
2解離定数は、37℃では少なくとも約1μMである。いくつかの実施形態においては、変異H−NOXタンパク質のNOについてのk
off、k
1、またはk
2は、37℃で、約1×10
−4s
−1〜約0.012s
−1、または約1×10
−4s
−1〜約1×10
−3s
−1である。いくつかの実施形態においては、変異H−NOXタンパク質のO
2解離定数は、37℃では少なくとも約10μMであり、例えば、37℃で、少なくとも約50μMである。いくつかの実施形態においては、変異H−NOXタンパク質のNO反応性は、ヘモグロビンのNO反応性の少なくとも10分の1未満であり、例えば、ヘモグロビンのNO反応性の少なくとも100分の1未満、またはヘモグロビンのNO反応性の少なくとも1,000分の1未満である。
【0014】
いくつかの実施形態においては、本発明により、以下からなる群より選択される単離されたH−NOXタンパク質が提供される:T.tengcongensis H−NOX
I5A、T.tengcongensis H−NOX I5L、T.tengcongensis H−NOX I5L−P115A、T.tengcongensis H−NOX W9F、T.tengcongensis H−NOX W9F−Y140L、T.tengcongensis H−NOX W9F−Y140H、T.tengcongensis H−NOX W9F−N74A、T.tengcongensis H−NOX W9Y、T.tengcongensis H−NOX W9N、T.tengcongensis H−NOX W9H、T.tengcongensis H−NOX N74E、T.tengcongensis H−NOX N74A、T.tengcongensis H−NOX N74H、T.tengcongensis H−NOX N74A−Y140H、T.tengcongensis H−NOX F78Y−Y140F、T.tengcongensis H−NOX P115A、T.tengcongensis H−NOX R135Q、T.tengcongensis
H−NOX Y140F、T.tengcongensis H−NOX Y140H、T.tengcongensis H−NOX Y140A、T.tengcongensis I75F−His6、T.tengcongensis I75F、T.tengcongensis L144F−His6、T.tengcongensis L144F、L2 F9W−F142Y、D.desulfuricans H−NOX(728−899)、D.desulfuricans H−NOX Y139L、β1(1−385)、β1(1−385)I145Y、β1(1−385)I145H、β1(1−194)、β1(1−194)I145Y、β1(1−194)L9W−I145Y、β2(1−217)、β2(1−217)I142Y、C.botulinum H−NOX(1−175)、C.botulinum H−NOX(1−186)、C.acetobutylicum H−NOX(1−197)、C.acetobutylicum H−NOX(1−183)、およびC.elegans H−NOX GCY−35(1−252)。いくつかの実施形態においては、β1またはβ2タンパク質は、R.norvegicusまたはH.sapiensのβ1あるいはβ2タンパク質に由来する。
【0015】
いくつかの実施形態においては、本発明により、以下からなる群より選択される単離されたH−NOXタンパク質が提供される:T.tengcongensis H−NOX
I5A、T.tengcongensis H−NOX I5L、T.tengcongensis H−NOX I5L−P115A、T.tengcongensis H−NOX W9F−Y140L、T.tengcongensis H−NOX W9F−Y140H、T.tengcongensis H−NOX W9F−N74A、T.tengcongensis H−NOX W9Y、T.tengcongensis H−NOX W9N、T.tengcongensis H−NOX W9H、T.tengcongensis H−NOX N74E、T.tengcongensis H−NOX N74A、T.tengcongensis H−NOX N74H、T.tengcongensis H−NOX N74A−Y140H、T.tengcongensis H−NOX F78Y−Y140F、T.tengcongensis H−NOX P115A、T.tengcongensis H−NOX R135Q、T.tengcongensis H−NOX Y140H、T.tengcongensis H−NOX Y140A、T.tengcongensis I75F−His6、T.tengcongensis I75F、T.tengcongensis L144F−His6、T.tengcongensis L144F、L.pneumophilia 2 F9W−F142Y、D.desulfuricans H−NOX(728−899)、D.desulfuricans H−NOX Y139L、β1(1−385)I145H、β1(1−194)、β1(1−194)I145Y、β1(1−194)L9W−I145Y、β2(1−217)、β2(1−217)I142Y、C.botulinum H−NOX(1−175)、C.botulinum H−NOX(1−186)、C.acetobutylicum H−NOX(1−197)、C.acetobutylicum H−NOX(1−183)、およびC.elegans H−NOX GCY−35(1−252)。いくつかの実施形態においては、β1またはβ2タンパク質は、R.norvegicusまたはH.sapiens β1もしくはβ2タンパク質に由来する。
【0016】
単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のNO解離定数は、ヘモグロビンのNO解離定数の0.1倍〜10倍の間であり、例えば、ヘモグロビンの解離定数の0.5倍〜2倍の間である。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のNO解離定数は、Homo sapiensヘモグロビンαのNO解離定数の大きさの2桁以内であり、例えば、解離定数は、Homo sapiensヘモグロビンαの解離定数の0.1倍〜10倍の間、または0.5倍〜2倍の間である。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のNO反応性は、Homo sapiensヘモグロビンαのNO反応性の少なくとも10分の1未満であり、例えば、Homo sapiensヘモグロビンαのNO反応性の少なくとも100分の1未満、または1,000分の1未満である。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のNO反応性は、20℃で約700s
−1未満、例えば、20℃で、約600s
−1、500s
−1、400s
−1、300s
−1、200s
−1、100s
−1、75s
−1、50s
−1、25s
−1、20s
−1、10s
−1、50s
−1、3s
−1、2s
−1、1.8s
−1、1.5s
−1、1.2s
−1、1.0s
−1、0.8s
−1、0.7s
−1、または0.6s
−1未満である。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のO
2解離定数は、37℃では、少なくとも約1μMであり、例えば、37℃で、少なくとも約10μM、または少なくとも50μMである。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2は、37℃では約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、H−NOXタンパク質のO
2解離定数は、37℃では、少なくとも約1μMである。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2は、37℃では約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、H−NOXタンパク質のNO反応性は、20℃で約700s
−1未満(例えば、20℃で、約600s
−1、500s
−1、100s
−1、20s
−1、または1.8s
−1未満)である。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のO
2解離定数は、37℃で、少なくとも約1μMであり、H−NOXタンパク質のNO反応性は、20℃で約700s
−1未満(例えば、20℃で、約600s
−1、500s
−1、100s
−1、20s
−1、または1.8s
−1未満)である。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度は、37℃で約1h
−1未満である。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2は、37℃では約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度は、37℃で約1h
−1未満である。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のO
2解離定数は、37℃で少なくとも約1μMであり、H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度は、37℃で約1h
−1未満である。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のヘム自動酸化速度は、37℃で約1h
−1未満であり、H−NOXタンパク質のNO反応性は、20℃で約700s
−1未満(例えば、20℃で、約600s
−1、500s
−1、100s
−1、20s
−1、または1.8s
−1未満)である。
【0017】
単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、それが由来するH−NOXタンパク質と比較して1つ以上の変異(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、または10個の変異)を含む。様々な実施形態においては、H−NOXタンパク質は、それが由来するH−NOXタンパク質と比較して、20、15、12、10、9、8、7、6、5、4、3、または2個未満の変異を含む。いくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、少なくとも1つの遠位ポケット変異を有する。いくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、遠位ポケット中には存在しない少なくも1つの変異を有する。いくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、T.tengcongensis H−NOXのTyr140、またはL.pneumophila 2のPhe142に対応する残基が任意の他のアミノ酸によって置き換えられる少なくとも1つの変異を有する。いくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は少なくとも2つの変異を有し、ここでは、少なくとも1つの変異は、T.tengcongensis H−NOXのTyr140、またはL.pneumophila 2のPhe142に相当する残基の任意の他のアミノ酸による置換である。いくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質中の変異は、T.tengcongensisのY140F変異またはY140L変異、あるいは、L.pneumophila 2のF142Y変異に相当する。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質中の少なくとも1つのC末端アミノ酸(例えば、少なくとも約50個の連続するC末端アミノ酸、または約25〜約200の連続するC末端アミノ酸)が、対応する野生型タンパク質と比較して除去されている。いくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、R.norvegicusまたはH.sapiens β1もしくはβ2タンパク質のような、H−NOXタンパク質の最初の194個、217個、あるいは385個のアミノ酸を含む欠失である。
【0018】
単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は哺乳動物タンパク質(例えば、β1のようなヒトタンパク質)に由来する。単離されたH−NOXタンパク質の様々な実施形態においては、H−NOXタンパク質は細菌タンパク質(例えば、T.tengcongensisタンパク質)に由来する。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、別の分子または部分(例えば、ポリエチレングリコール)に共有結合される。ヘムは、H−NOXタンパク質に結合される場合も、また結合されない場合もある。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、NOはH−NOCタンパク質に結合される。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、H−NOXドメインと、別のタンパク質(例えば、アルブミン(例えば、ヒト血清アルブミン))の一部または全体を含む融合タンパク質である。
【0019】
単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、T.tengcongensis H−NOX Y40L、野生型T.tengcongensis H−NOX、野生型R.norvegicus sGC、またはL.pneumophilia 2 H−NOX F142Yではない。単離されたH−NOCタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、T.tengcongensis H−NOX F78Y/Y140Lではない。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、以下ではない:野生型L.pneumophilia 2 H−NOX、野生型H.sapiens
β1 H−NOX、R.norvegicus sGC β1 H−NOX(1−385)、野生型R.norvegicus β1 H−NOX、野生型D.melangaster β1 H−NOX、野生型D.melangaster CG14885−PA H−NOX、野生型C.elegans GCY−35 H−NOX、野生型N.punctiforme H−NOX、野生型C.crescentus H−NOX、野生型S.oneidensis H−NOX、または野生型C.acetobutylicum H−NOX。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は以下ではない:T.tengcongensis H−NOX
W9F、T.tengcongensis H−NOX Y140F、R.norvegicus sGC β1 H−NOX H105G、R.norvegicus sGC β1 H−NOX H105F、R.norvegicus sGC β1 H−NOX I145Y、R.norvegicus sGC β1 H−NOX C78S、またはR.norvegicus sGC β1 H−NOX C78E。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、R.norvegicus β2(1−217)、R.norvegicus β1(1−194)、R.norvegicus β1(1−385)、またはR.norvegicus β1(1−385)I145Yではない。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、T.tengcongensis H−NOX W9F、T.tengcongensis H−NOX Y140F、またはH.sapiens β1 H−NOX(1−385)I145Yではない。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、T.tengcongensis H−NOX Y140H、H.sapiens β1 I140Y、またはH.sapiens β1 I145Yではない。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、T.tengcongensis H−NOX Y40L、T.tengcongensis H−NOX F78Y/Y140L、T.tengcongensis H−NOX W9F、T.tengcongensis H−NOX Y140F、野生型T.tengcongensis H−NOX、L.pneumophilia 2 H−NOX F142Y、野生型L.pneumophilia 2 H−NOX、H.sapiens β1 H−NOX I140Y、H.sapiens B1 I145Y、野生型H.sapiens β1 H−NOX、R.norvegicus sGC β1 H−NOX(1−385)、R.norvegicus sGC β1 H−NOX(1−385)I145Y、R.norvegicus sGC β1 H−NOX H105G、R.norvegicus sGC β1 H−NOX H105F、R.norvegicus sGC β1 H−NOX I145Y、野生型R.norvegicus β1
H−NOX、野生型D.melangaster β1 H−NOX、野生型D.melangaster CG14885−PA H−NOX、野生型C.elegans GCY−35 H−NOX、野生型N.punctiforme H−NOX、野生型C.crescentus H−NOX、野生型S.oneidensis H−NOX、または野生型C.acetobutylicum H−NOXではない。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、それらの種の省略形とGenbank識別番号にしたがってそれらの遺伝子名によって列挙される以下のH−NOXタンパク質のいずれでもない(例えば、2006年5月21日、2006年5月22日、2007年5月21日、または2007年5月22日に入手した以下のタンパク質配列):Npun5905_Npu_23129606、alr2278_Ana_17229770、SO2144_Sone_24373702、Mdeg1343_Mde_23027521、VCA0720_Vch_15601476、CC2992_Ccr_16127222、Rsph2043_Rhsp_22958463(gi:46192757)、Mmc10739_Mcsp_22999020、Tar4_Tte_20807169、Ddes2822_Dde_23475919、CAC3243_Cac_15896488、gcy−31_Ce_17568389、CG14885_Dm_24647455、GUCY1B3_Hs_4504215、HpGCS−beta1_Hpul_14245738、Gycbeta100B_Dm_24651577、CG4154_Dm_24646993(gi:NP_650424.2、gi:62484298)、gcy−32_Ce_13539160、gcy−36_Ce_17568391(gi:32566352、gi:86564713)、gcy−35_Ce−17507861(gi:71990146)、gcy−37_Ce_17540904(gi:71985505)、GCY1α3_Hs_20535603、GCY1α2−Hs_899477、またはGYCα−99B_Dm_729270(gi:68067738)(Lakshminarayanら、(2003)、「Ancient
conserved domains shared by animal soluble guanylyl cyclases and bacterial signaling proteins」、BMG Genomics 4:5−13)。これらの名称の中で使用される種の省略形には以下を含む:Ana−Anabaena Sp;Ccr−Caulobacter crescentus;Cac−Clostridium acetobutylicum;Dde−Desulfovibrio desulfuricans;Mcsp−Magnetococcus sp.;Mde−Microbulbifer degradans;Npu−Nostoc punctiforme;Rhsp−Rhodobacter sphaeroides;Sone−Shewanella oneidensis;Tte−Thermoanaerobacter tengcongensis;Vch−Vibrio cholerae;Ce−Caenorhabditis elegans;Dm−Drosophila melanogaster;Hpul−Hemicentrotus pulcherrimus;Hs−Homo sapiens。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、それらの生物名とPfamデータベース登録番号によって列挙される以下のH−NOXタンパク質のいずれでもない(例えば、2006年5月21日、2006年5月22日、2007年5月17日、2007年5月21日、または2007年5月22日に入手した以下のタンパク質配列):
【0020】
【化1】
【0021】
【化2】
。単離されたH−NOXタンパク質のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、ヒトH−NOXのTyr135、Ser137、およびArg139を含むY−S−Rモチーフの中には変異を有さない。
【0022】
1つの態様においては、本発明は、本明細書中に記載される変異H−NOXタンパク質のうちの任意の1つ以上をコードする組み換え体核酸を特徴とする。特定の実施形態においては、核酸は、
図2−4D、または8A−8DDに示される核酸のうちの任意のものの核酸配列のセグメント、またはその全体を含む。いくつかの実施形態においては、核酸は、H−NOXドメインと、別のタンパク質(例えば、アルブミン(例えば、ヒト血清アルブミン))の一部または全体を含む融合タンパク質をコードする。いくつかの実施形態においては、核酸には、H−NOX核酸に由来する少なくとも約50、100、150、200、300、400、500、600、700、800のいずれか以上の連続しているヌクレオチドを含み、および、それが由来するH−NOX核酸と比較して、1つ以上の変異(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の変異)を含む。様々な実施形態においては、変異H−NOX核酸には、それが由来するH−NOX核酸と比較して、約20、15、12、10、9、8、7、6、5、4、3、または2個未満の変異を含む。本発明はまた、変異H−NOXタンパク質をコードする任意の核酸の縮重変異体をも特徴とする。
【0023】
なお別の態様においては、本発明により、本明細書中に記載される変異H−NOX核酸の任意の1つ以上が含まれているベクターが提供される。別の態様においては、本発明は、本明細書中に記載される変異H−NOX核酸の任意の1つ以上が含まれている細胞を特徴とする。1つの態様においては、本発明は、本明細書中に記載される任意のベクターが含まれている細胞を特徴とする。
【0024】
1つの態様においては、本発明は、H−NOXタンパク質を生産する方法を特徴とする。この方法は、本明細書中に記載される変異H−NOXタンパク質のうちの任意の1つ以上をコードする核酸を有している細胞を、変異H−NOXタンパク質の生産に適している条件下で培養する工程を含む。いくつかの実施形態においては、本発明は、変異H−NOXタンパク質を精製する工程をさらに含む。
【0025】
1つの態様においては、本発明は、本明細書中に記載される野生型H−NOXタンパク質または変異H−NOXタンパク質のうちの任意のもののような、1つ以上のH−NOXタンパク質を含む薬学的組成物を特徴とする。いくつかの実施形態においては、薬学的組成物は、薬学的に許容される量の本明細書中に記載されるH−NOXタンパク質と、薬学的に許容される担体を含む。いくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2は、37℃では約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、H−NOXタンパク質のO
2解離定数は、37℃では少なくとも約1μMである。いくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のNO解離定数は、ヘモグロビンのNO解離定数の大きさの2桁以内であり、H−NOXタンパク質のNO反応性は、ヘモグロビンのNO反応性の少なくとも10分の1未満である。
【0026】
薬学的組成物のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のNO解離定数は、Homo sapiensヘモグロビンαのNO解離定数の大きさの2桁以内であり、例えば、NO解離定数は、Homo sapiensヘモグロビンαの解離定数の0.1倍〜10倍の間、または0.5倍〜2倍の間である。薬学的組成物のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のNO反応性は、Homo sapiensヘモグロビンαのNO反応性の少なくとも10分の1未満であり、例えば、Homo sapiensヘモグロビンαのNO反応性の少なくとも100分の1未満、または1,000分の1未満である。薬学的組成物のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は野生型タンパク質である。薬学的組成物のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、本明細書中に記載されるような変異タンパク質である。薬学的組成物の様々な実施形態においては、H−NOXタンパク質は、対応する野生型タンパク質のものと比較して、NO解離定数、NOに対するk
off、NOに対するk
1、NOに対するk
2、O
2解離定数、NO安定性、NO反応性、ヘム自動酸化速度、または上記の2つ以上の任意の組み合わせを変化させる少なくとも1つの変異を有する。薬学的組成物のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、以下からなる群より選択される:野生型T.tengcongensis H−NOX、T.tengcongensis H−NOX I5A、T.tengcongensis H−NOX I5L、T.tengcongensis H−NOX I5L−P115A、T.tengcongensis H−NOX W9F、T.tengcongensis H−NOX W9F−Y140L、T.tengcongensis H−NOX W9F−Y140H、T.tengcongensis H−NOX W9F−N74A、T.tengcongensis H−NOX W9Y、T.tengcongensis H−NOX W9N、T.tengcongensis H−NOX W9H、T.tengcongensis H−NOX N74E、T.tengcongensis H−NOX N74A、T.tengcongensis H−NOX N74H、T.tengcongensis H−NOX N74A−Y140H、T.tengcongensis H−NOX F78Y−Y140F、T.tengcongensis H−NOX F78Y/Y140L、T.tengcongensis H−NOX P115A、T.tengcongensis H−NOX R135Q、T.tengcongensis H−NOX Y140F、T.tengcongensis H−NOX Y40L、T.tengcongensis H−NOX Y140H、T.tengcongensis
H−NOX Y140A、T.tengcongensis I75F−His6、T.tengcongensis I75F、T.tengcongensis L144F−His6、T.tengcongensis L144F、L.pneumophilia 2 H−NOX F142Y、野生型L.pneuophilia 1 H−NOX、野生型L.pneuophilia 2 H−NOX、L.pneuophilia 2 F9W−F142Y、野生型D.desulfuricans H−NOX、D.desulfuricans H−NOX(728−899)、D.desulfuricans H−NOX Y139L、野生型H.sapiens β1 H−NOX、H.sapiens β1 I140Y、H.sapiens β1 I145Y、H.sapiens β1(1−385)、H.sapiens β1(1−385)I145Y、H.sapiens β1(1−385)I145H、H.sapiens β1(1−194)、H.sapiens β1(1−194)I145Y、H.sapiens β1(1−194)L9W−I145Y、H.sapiens β2(1−217)、H.sapiens β2(1−217)I142Y、H.sapiens β1 H−NOX H105G、H.sapiens β1 H−NOX H105F、H.sapiens β1 H−NOX C78S、H.sapiens β1 H−NOX C78E、野生型R.norvegicus β1 H−NOX、R.norvegicus β1(1−385)、R.norvegicus β1(1−385)I145Y、R.norvegicus β1(1−385)I145H、R.norvegicus β1(1−194)、R.norvegicus β1(1−194)I145Y、R.norvegicus β1(1−194)L9W−I145Y、R.norvegicus β2(1−217)、R.norvegicus β2(1−217)I142Y、R.norvegicus β1 H−NOX H105G、R.norvegicus β1 H−NOX H105F、R.norvegicus sGC β1 H−NOX C78S、R.norvegicus sGC β1 H−NOX C78E、C.botulinum H−NOX(1−175)、C.botulinum H−NOX(1−186)、野生型C.acetobutylicum H−NOX、C.acetobutylicum H−NOX(1−197)、C.acetobutylicum H−NOX(1−183)、野生型C.elegans GCY−35 H−NOX、C.elegans H−NOX GCY−35(1−252)、野生型D.melangaster β1 H−NOX、野生型D.melangaster CG14885−PA、野生型D.melangaster CG14886、野生型D.melangaster CG4154;野生型N.punctiforme H−NOX、野生型C.crescentus H−NOX、野生型S.oneidensis H−NOX、野生型M.musculus H−NOX、野生型C.familiaris H−NOX、野生型B.taurus H−NOX、野生型R.norvegicus;野生型X.laevis H−NOX、野生型O.latipes H−NOX、野生型O.curivatus H−NOX、野生型F.rubripes H−NOX、野生型A.gambiae H−NOX、野生型M.sexta H−NOX;野生型C.elegans gcy−31、C.elegans gcy−32、野生型C.elegans gcy−33、野生型C.elegans gcy−34、野生型C.elegans gcy−35、野生型C.elegans gcy−36、野生型C.elegans gcy−37、野生型V.cholera H−NOX、野生型V.fischerii H−NOX、および野生型N.punctiforme H−NOX。薬学的組成物の特定の実施形態においては、H−NOXタンパク質は、以下からなる群より選択される:野生型R.norvegicus sGC、野生型R.norvegicus β1(1−385)、R.norvegicus β1(1−217)、R.norvegicus β1(1−194)、野生型T.tengcongensis H−NOX、T.tengcongensis H−NOX Y140L、T.tengcongensis H−NOX Y140F、野生型L.pneuophilia 1 H−NOX、野生型L.pneumophilia 2 H−NOX、およびL.pneumophilia 2 H−NOX F142Y。薬学的組成物のいくつかの実施形態においては、薬学的組成物は、H−NOXタンパク質を含むかもしくはH−NOXタンパク質をカプセル化する、1つ以上のリポソームまたはナノ粒子を含む。
【0027】
薬学的組成物のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、T.tengcongensis H−NOX Y40L、野生型T.tengcongensis
H−NOX,野生型R.norvegicus sGC、またはL.pneumophilia 2 H−NOX F142Yではない。薬学的組成物のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質はT.tengcongensis H−NOX F78Y/Y140Lではない。薬学的組成物のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、野生型L.pneumophilia 2 H−NOX、野生型H.sapiens β1 H−NOX、R.norvegicus sGC β1 H−NOX(1−385)、野生型R.norvegicus β1 H−NOX、野生型D.melangaster β1 H−NOX、野生型D.melangaster CG14885−PA H−NOX、野生型C.elegans GCY−35 H−NOX、野生型N.punctiforme H−NOX、野生型C.crescentus H−NOX、野生型S.oneidensis H−NOX、または野生型C.acetobutylicum H−NOXではない。薬学的組成物のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、T.tengcongensis H−NOX W9F、T.tengcongensis H−NOX Y140F、R.norvegicus sGC β1 H−NOX H105G、R.norvegicus sGC β1 H−NOX H105F、R.norvegicus sGC β1 H−NOX I145Y、R.norvegicus sGC β1 H−NOX C78S、またはR.norvegicus sGC β1 H−NOX C78Eではない。薬学的組成物のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、R.norvegicus β2(1−217)、R.norvegicus β1(1−194)、R.norvegicus β1(1−385)、またはR.norvegicus β1(1−385)I145Yではない。薬学的組成物のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、T.tengcongensis H−NOX W9F、T.tengcongensis H−NOX Y140F、またはH.sapiens β1 H−NOX(1−385)I145Yではない。薬学的組成物のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、T.tengcongensis H−NOX Y140H、H.sapiens β1 I140Y、またはH.sapiens β1 I145Yではない。薬学的組成物のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、T.tengcongensis H−NOX Y40L、T.tengcongensis H−NOX F78Y/Y140L、T.tengcongensis H−NOX W9F、T.tengcongensis H−NOX Y140F、野生型T.tengcongensis H−NOX、L.pneumophilia 2 H−NOX F142Y、野生型L.pneumophilia 2 H−NOX、H.sapiens
β1 H−NOX I140Y、H.sapiens B1 I145Y、野生型H.sapiens β1 H−NOX、R.norvegicus sGC β1 H−NOX(1−385)、R.norvegicus sGC β1 H−NOX(1−385)I145Y、R.norvegicus sGC β1 H−NOX H105G、R.norvegicus sGC β1 H−NOX H105F、R.norvegicus sGC β1 H−NOX I145Y、野生型R.norvegicus β1 H−NOX、野生型D.melangaster β1 H−NOX、野生型D.melangaster CG14885−PA H−NOX、野生型C.elegans GCY−35 H−NOX、野生型N.punctiforme H−NOX、野生型C.crescentus H−NOX、野生型S.oneidensis H−NOX、または野生型C.acetobutylicum H−NOXではない。薬学的組成物のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、それらの種の省略形とGenbank識別番号にしたがってそれらの遺伝子名によって列挙される以下のH−NOXタンパク質のいずれでもない(例えば、2006年5月21日、2006年5月22日、2007年5月21日、または2007年5月22日に入手した以下のタンパク質配列):Npun5905_Npu_23129606、alr2278_Ana_17229770、SO2144_Sone_24373702、Mdeg1343_Mde_23027521、VCA0720_Vch_15601476、CC2992_Ccr_16127222、Rsph2043_Rhsp_22958463(gi:46192757)、Mmc10739_Mcsp_22999020、Tar4_Tte_20807169、Ddes2822_Dde_23475919、CAC3243_Cac_15896488、gcy−31_Ce_17568389、CG14885_Dm_24647455、GUCY1B3_Hs_4504215、HpGCS−beta1_Hpul_14245738、Gycbeta100B_Dm_24651577、CG4154_Dm_24646993(gi:NP_650424.2、gi:62484298)、gcy−32_Ce_13539160、gcy−36_Ce_17568391(gi:32566352、gi:86564713)、gcy−35_Ce−17507861(gi:71990146)、gcy−37_Ce_17540904(gi:71985505)、GCY1α3_Hs_20535603、GCY1α2−Hs_899477、またはGYCα−99B_Dm_729270(gi:68067738)(Lakshminarayanら、(2003)、「Ancient conserved domains shared by animal soluble guanylyl cyclases and bacterial signaling proteins」、BMG Genomics 4:5−13)。これらの名称の中で使用される種の省略形には以下を含む:Ana−Anabaena Sp;Ccr−Caulobacter crescentus;Cac−Clostridium acetobutylicum;Dde−Desulfovibrio desulfuricans;Mcsp−Magnetococcus sp.;Mde−Microbulbifer degradans;Npu−Nostoc punctiforme;Rhsp−Rhodobacter sphaeroides;Sone−Shewanella oneidensis;Tte−Thermoanaerobacter tengcongensis;Vch−Vibrio cholerae;Ce−Caenorhabditis elegans;Dm−Drosophila melanogaster;Hpul−Hemicentrotus pulcherrimus;Hs−Homo sapiens。薬学的組成物のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、それらの生物名とPfamデータベース登録番号によって列挙される以下のH−NOXタンパク質のいずれでもない(例えば、2006年5月21日、2006年5月22日、2007年5月17日、2007年5月21日、または2007年5月22日に入手した以下のタンパク質配列):
【0028】
【化3】
【0029】
【化4】
【0030】
【化5】
。薬学的組成物のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、ヒトH−NOXのTyr135、Ser137、およびArg139を含むY−S−Rモチーフの中には変異を有さない。
【0031】
他で明記されないか、または状況によって示されない限りは、本明細書中に記載される全ての野生型H−NOXタンパク質および変異H−NOXタンパク質は、本明細書中に記載される薬学的組成物のうちの任意のものにおいて使用され得る。H−NOXタンパク質には、ヘムおよび/またはNOが結合している場合も、また、結合していない場合もあり、そしてこれらは、別の分子または部分(例えば、ポリエチレングリコール)に共有結合される場合も、また結合されていない場合もある。いくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、H−NOXドメインと、別のタンパク質(例えば、アルブミン(例えば、ヒト血清アルブミン))の一部または全体が含まれている融合タンパク質である。
【0032】
1つの態様においては、本発明により、H−NOXタンパク質を使用して、個体(例えば、哺乳動物(例えば、霊長類(例えば、ヒト、サル、ゴリラ、類人猿、キツネザルなど)、ウシ、ウマ、ブタ、イヌ、またはネコ))に対してNOを送達する方法が提供される。いくつかの実施形態においては、個体は、心臓血管の症状、高血圧、高血圧によって悪化した症状、血管収縮の症状、脳卒中、NO機能不全に罹患しているか、あるいはそれらの危険性がある。特定の実施形態においては、高血圧によって悪化した症状は、心不全、腎不全、または脳卒中である。
【0033】
したがって、いくつかの実施形態においては、本発明により、個体(例えば、ヒト)にNOを送達する方法が提供される。この方法は、個体に対して有効量のNOを送達するために十分な量のH−NOXタンパク質をそれが必要な個体に投与することによる。いくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2は、37℃では約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、H−NOXタンパク質のO
2解離定数は、37℃では少なくとも約1μMである。いくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のNO解離定数は、ヘモグロビンのNO解離定数の大きさの2桁以内であり、H−NOXタンパク質のNO反応性は、ヘモグロビンのNO反応性の少なくとも10分の1未満である。
【0034】
この方法のいくつかの実施形態においては、NOは、個体へのH−NOXタンパク質の投与の前にH−NOXタンパク質に結合される。この方法のいくつかの実施形態においては、NOは、個体へのH−NOXタンパク質の投与の前にはH−NOXタンパク質に結合されず、H−NOXタンパク質は、個体中の1つの位置から個体中の別の位置にNOを輸送する。この方法のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、経口で、直腸に、または個体の血液に投与される。この方法の特定の実施形態においては、H−NOXタンパク質は、個体の血液に投与される。この方法のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、少なくとも2回、個体に投与される。
【0035】
この方法のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のNO解離定数は、Homo sapiensヘモグロビンαのNO解離定数の大きさの2桁以内であり、例えば、NO解離定数は、Homo sapiensヘモグロビンαの解離定数の0.1倍〜10倍の間、または0.5倍〜2倍の間である。この方法のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のNO反応性は、Homo sapiensヘモグロビンαのNO反応性の少なくとも10分の1未満であり、例えば、Homo sapiensヘモグロビンαのNO反応性の少なくとも100分の1未満、または1,000分の1未満である。この方法のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は野生型タンパク質である。この方法のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、本明細書中に記載されるような変異タンパク質である。この方法の様々な実施形態においては、H−NOXタンパク質は、対応する野生型タンパク質のものと比較して、NO解離定数、NOに対するk
off、NOに対するk
1、NOに対するk
2、O
2解離定数、NO安定性、NO反応性、ヘム自動酸化速度、または上記の2つ以上の任意の組み合わせを変化させる少なくとも1つの変異を有する。この方法のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、以下からなる群より選択される:野生型T.tengcongensis H−NOX、T.tengcongensis H−NOX I5A、T.tengcongensis H−NOX I5L、T.tengcongensis H−NOX I5L−P115A、T.tengcongensis H−NOX W9F、T.tengcongensis H−NOX W9F−Y140L、T.tengcongensis H−NOX W9F−Y140H、T.tengcongensis
H−NOX W9F−N74A、T.tengcongensis H−NOX W9Y、T.tengcongensis H−NOX W9N、T.tengcongensis H−NOX W9H、T.tengcongensis H−NOX N74E、T.tengcongensis H−NOX N74A、T.tengcongensis H−NOX N74H、T.tengcongensis H−NOX N74A−Y140H、T.tengcongensis H−NOX F78Y−Y140F、T.tengcongensis H−NOX F78Y/Y140L、T.tengcongensis H−NOX P115A、T.tengcongensis H−NOX R135Q、T.tengcongensis H−NOX Y140F、T.tengcongensis H−NOX Y40L、T.tengcongensis
H−NOX Y140H、T.tengcongensis H−NOX Y140A、T.tengcongensis I75F−His6、T.tengcongensis I75F、T.tengcongensis L144F−His6、T.tengcongensis L144F、L.pneumophilia 2 H−NOX F142Y、野生型L.pneuophilia 1 H−NOX、野生型L.pneuophilia 2 H−NOX、L.pneuophilia 2 F9W−F142Y、野生型D.desulfuricans H−NOX、D.desulfuricans H−NOX(728−899)、D.desulfuricans H−NOX Y139L、野生型H.sapiens β1 H−NOX、H.sapiens β1
I140Y、H.sapiens β1 I145Y、H.sapiens β1(1−385)、H.sapiens β1(1−385)I145Y、H.sapiens
β1(1−385)I145H、H.sapiens β1(1−194)、H.sapiens β1(1−194)I145Y、H.sapiens β1(1−194)L9W−I145Y、H.sapiens β2(1−217)、H.sapiens β2(1−217)I142Y、H.sapiens β1 H−NOX H105G、H.sapiens β1 H−NOX H105F、H.sapiens β1 H−NOX C78S、H.sapiens β1 H−NOX C78E、野生型R.norvegicus β1 H−NOX、R.norvegicus β1(1−385)、R.norvegicus β1(1−385)I145Y、R.norvegicus β1(1−385)I145H、R.norvegicus β1(1−194)、R.norvegicus β1(1−194)I145Y、R.norvegicus
β1(1−194)L9W−I145Y,R.norvegicus β2(1−217)、R.norvegicus β2(1−217)I142Y、R.norvegicus β1 H−NOX H105G、R.norvegicus β1 H−NOX
H105F、R.norvegicus sGC β1 H−NOX C78S、R.norvegicus sGC β1 H−NOX C78E、C.botulinum
H−NOX(1−175)、C.botulinum H−NOX(1−186)、野生型C.acetobutylicum H−NOX、C.acetobutylicum H−NOX(1−197)、C.acetobutylicum H−NOX(1−183)、野生型C.elegans GCY−35 H−NOX、C.elegans H−NOX GCY−35(1−252)、野生型D.melanogaster β1 H−NOX、野生型D.melanogaster CG14885−PA、野生型D.melanogaster CG14886、野生型D.melanogaster
CG4154;野生型N.punctiforme H−NOX、野生型C.crescentus H−NOX、野生型S.oneidensis H−NOX、野生型M.musculus H−NOX、野生型C.familiaris H−NOX、野生型B.taurus H−NOX、野生型R.norvegicus;野生型X.laevis H−NOX、野生型O.latipes H−NOX、野生型O.curivatus H−NOX、野生型F.rubripes H−NOX、野生型A.gambiae H−NOX、野生型M.sexta H−NOX;野生型C.elegans gcy−31、C.elegans gcy−32、野生型C.elegans gcy−33、野生型C.elegans gcy−34、野生型C.elegans gcy−35、野生型C.elegans gcy−36、野生型C.elegans gcy−37、野生型V.cholera H−NOX、野生型V.fischerii H−NOX、および野生型N.punctiforme H−NOX。この方法の特定の実施形態においては、H−NOXタンパク質は、以下からなる群より選択される:野生型R.norvegicus sGC、野生型R.norvegicus β1(1−385)、R.norvegicus β1(1−217)、R.norvegicus β1(1−194)、野生型T.tengcongensis H−NOX、T.tengcongensis H−NOX Y140L、T.tengcongensis H−NOX Y140F、野生型L.pneuophilia 1 H−NOX、野生型L.pneumophilia 2 H−NOX、およびL.pneumophilia 2 H−NOX F142Y。この方法のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質を含むかまたはH−NOXタンパク質をカプセル化する、1つ以上のリポソームまたはナノ粒子を含む。
【0036】
この方法のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、T.tengcongensis H−NOX Y40L、野生型T.tengcongensis H−NOX、野生型R.norvegicus sGC、またはL.pneumophilia 2 H−NOX F142Yではない。この方法のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質はT.tengcongensis H−NOX F78Y/Y140Lではない。この方法のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、野生型L.pneumophilia 2 H−NOX、野生型H.sapiens β1 H−NOX、R.norvegicus sGC β1 H−NOX(1−385)、野生型R.norvegicus β1 H−NOX、野生型D.melangaster β1 H−NOX、野生型D.melangaster CG14885−PA
H−NOX、野生型C.elegans GCY−35 H−NOX、野生型N.punctiforme H−NOX、野生型C.crescentus H−NOX、野生型S.oneidensis H−NOX、または野生型C.acetobutylicum H−NOXではない。この方法のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、T.tengcongensis H−NOX W9F、T.tengcongensis H−NOX Y140F、R.norvegicus sGC β1 H−NOX H105G、R.norvegicus sGC β1 H−NOX H105F、R.norvegicus sGC β1 H−NOX I145Y、R.norvegicus sGC β1 H−NOX C78S、またはR.norvegicus sGC β1 H−NOX C78Eではない。この方法のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、R.norvegicus β2(1−217)、R.norvegicus β1(1−194)、R.norvegicus β1(1−385)、またはR.norvegicus β1(1−385)I145Yではない。この方法のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、T.tengcongensis H−NOX W9F、T.tengcongensis H−NOX Y140F、またはH.sapiens β1 H−NOX(1−385)I145Yではない。この方法のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、T.tengcongensis H−NOX Y140H、H.sapiens β1 I140Y、またはH.sapiens β1 I145Yではない。この方法のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、T.tengcongensis H−NOX Y40L、T.tengcongensis H−NOX F78Y/Y140L、T.tengcongensis H−NOX W9F、T.tengcongensis H−NOX Y140F、野生型T.tengcongensis H−NOX、L.pneumophilia 2 H−NOX F142Y、野生型L.pneumophilia 2 H−NOX、H.sapiens β1 H−NOX I140Y、H.sapiens B1 I145Y、野生型H.sapiens β1 H−NOX、R.norvegicus sGC β1 H−NOX(1−385)、R.norvegicus sGC β1 H−NOX(1−385)I145Y、R.norvegicus sGC β1 H−NOX H105G、R.norvegicus sGC
β1 H−NOX H105F、R.norvegicus sGC β1 H−NOX I145Y、野生型R.norvegicus β1 H−NOX、野生型D.melangaster β1 H−NOX、野生型D.melangaster CG14885−PA H−NOX、野生型C.elegans GCY−35 H−NOX、野生型N.punctiforme H−NOX、野生型C.crescentus H−NOX、野生型S.oneidensis H−NOX、または野生型C.acetobutylicum H−NOXではない。この方法のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、それらの種の省略形とGenbank識別番号にしたがってそれらの遺伝子名によって列挙される以下のH−NOXタンパク質のいずれでもない(例えば、2006年5月21日、2006年5月22日、2007年5月21日、または2007年5月22日に入手した以下のタンパク質配列):Npun5905_Npu_23129606、alr2278_Ana_17229770、SO2144_Sone_24373702、Mdeg1343_Mde_23027521、VCA0720_Vch_15601476、CC2992_Ccr_16127222、Rsph2043_Rhsp_22958463(gi:46192757)、Mmc10739_Mcsp_22999020、Tar4_Tte_20807169、Ddes2822_Dde_23475919、CAC3243_Cac_15896488、gcy−31_Ce_17568389、CG14885_Dm_24647455、GUCY1B3_Hs_4504215、HpGCS−beta1_Hpul_14245738、Gycbeta100B_Dm_24651577、CG4154_Dm_24646993(gi:NP_650424.2、gi:62484298)、gcy−32_Ce_13539160、gcy−36_Ce_17568391(gi:32566352、gi:86564713)、gcy−35_Ce−17507861(gi:71990146)、gcy−37_Ce_17540904(gi:71985505)、GCY1α3_Hs_20535603、GCY1α2−Hs_899477、またはGYCα−99B_Dm_729270(gi:68067738)(Lakshminarayanら、(2003)、「Ancient conserved domains shared
by animal soluble guanylyl cyclases and
bacterial signaling proteins」、BMG Genomics 4:5−13)。これらの名称の中で使用される種の省略形には以下を含む:Ana−Anabaena Sp;Ccr−Caulobacter crescentus;Cac−Clostridium acetobutylicum;Dde−Desulfovibrio desulfuricans;Mcsp−Magnetococcus sp.;Mde−Microbulbifer degradans;Npu−Nostoc punctiforme;Rhsp−Rhodobacter sphaeroides;Sone−Shewanella oneidensis;Tte−Thermoanaerobacter tengcongensis;Vch−Vibrio cholerae;Ce−Caenorhabditis elegans;Dm−Drosophila melanogaster;Hpul−Hemicentrotus pulcherrimus;Hs−Homo sapiens。この方法のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、それらの生物名とPfamデータベース登録番号によって列挙される以下のH−NOXタンパク質のいずれでもない(例えば、2006年5月21日、2006年5月22日、2007年5月17日、2007年5月21日、または2007年5月22日に入手した以下のタンパク質配列):
【0037】
【化6】
【0038】
【化7】
【0039】
【化8】
。この方法のいくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、ヒトH−NOXのTyr135、Ser137、およびArg139を含むY−S−Rモチーフの中には変異を有さない。
【0040】
他で明記されないか、または状況によって示されない限りは、本明細書中に記載される全ての野生型タンパク質および変異タンパク質、ならびに全ての薬学的組成物は、本明細書中に記載されるNOの送達方法のうちの任意のものにおいて使用され得る。H−NOXタンパク質には、ヘムおよび/またはNOが結合している場合も、また、結合していない場合もあり、そしてこれらは、別の分子または部分(例えば、ポリエチレングリコール)に共有結合される場合も、また結合されていない場合もある。いくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、H−NOXドメインと、別のタンパク質(例えば、アルブミン(例えば、ヒト血清アルブミン))の一部または全体が含まれている融合タンパク質である。
【0041】
1つの態様においては、本発明は、1つ以上のH−NOXタンパク質が含まれているキットを特徴とする。いくつかの実施形態においては、本発明により、H−NOXタンパク質と、個体にNOを送達するためにこのキットを使用するための説明書が含まれているキットが提供される。いくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のNOに対するk
off、k
1、またはk
2は、37℃では約1×10
−4s
−1〜約10s
−1の間であり、H−NOXタンパク質のO
2解離定数は、37℃では少なくとも約1μMである。いくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質のNO解離定数は、ヘモグロビンのNO解離定数の大きさの2桁以内であり、H−NOXタンパク質のNO反応性は、ヘモグロビンのNO反応性の少なくとも10分の1未満である。他で明記されないか、または状況によって示されない限りは、本明細書中に記載される全ての野生型タンパク質および変異タンパク質、ならびに全ての薬学的組成物は、本明細書中に記載されるキットのうちの任意のものにおいて使用され得る。H−NOXタンパク質には、ヘムおよび/またはNOが結合している場合も、また、結合していない場合もあり、そしてこれらは、別の分子または部分(例えば、ポリエチレングリコール)に共有結合される場合も、また結合されていない場合もある。いくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、H−NOXドメインと、別のタンパク質(例えば、アルブミン(例えば、ヒト血清アルブミン))の一部または全体が含まれている融合タンパク質である。
【0042】
1つの態様においては、本発明は、医薬品として使用されるH−NOXタンパク質(例えば、本明細書中に記載される野生型タンパク質または変異タンパク質のうちのいずれか)を特徴とする。いくつかの実施形態においては、本発明は、個体へのNOの送達方法に使用されるH−NOXタンパク質を特徴とする。いくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、NOの送達が有効である任意の症状(例えば、心臓血管の症状、高血圧、高血圧によって悪化した症状(例えば、心不全、腎不全、または脳卒中)、血管収縮の症状、脳卒中、あるいはNO機能不全)を治療するために使用される。
【0043】
いくつかの実施形態においては、本発明は、医薬品(例えば、個体にNOを送達するための医薬品)の製造のためのH−NOXタンパク質(例えば、本明細書中に記載される野生型タンパク質または変異タンパク質のうちのいずれか)の使用を特徴とする。いくつかの実施形態においては、本発明は、個体へのNOの送達のためのH−NOXタンパク質の使用を特徴とする。いくつかの実施形態においては、H−NOXタンパク質は、NOの送達が有効である任意の症状(例えば、心臓血管の症状、高血圧、高血圧によって悪化した症状(例えば、心不全、腎不全、または脳卒中)、血管収縮の症状、脳卒中、あるいはNO機能不全)を治療するために使用される。