(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6118364
(24)【登録日】2017年3月31日
(45)【発行日】2017年4月19日
(54)【発明の名称】穀粒計量袋詰機
(51)【国際特許分類】
A01F 12/50 20060101AFI20170410BHJP
A01F 12/46 20060101ALI20170410BHJP
【FI】
A01F12/50 Z
A01F12/46
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-83683(P2015-83683)
(22)【出願日】2015年4月15日
(65)【公開番号】特開2016-202019(P2016-202019A)
(43)【公開日】2016年12月8日
【審査請求日】2016年5月17日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成27年1月19日頒布の製品カタログ
(73)【特許権者】
【識別番号】501070012
【氏名又は名称】株式会社ケーエス製販
(74)【代理人】
【識別番号】100092691
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 勇治
(74)【代理人】
【識別番号】100199543
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 隆史
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 修治
【審査官】
中澤 真吾
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−105080(JP,A)
【文献】
実公昭47−13154(JP,Y2)
【文献】
特開平7−255262(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01F 12/46
A01F 12/50
B65G 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機台に揚穀筒体内に揚穀機構が配備された揚穀筒部、揚穀された穀粒を一時貯留可能な貯留タンク及び穀粒が詰入された穀粒袋の重量を計量可能な計量部を配設してなり、上記揚穀筒体の下部に外部から給送されてくる穀粒を該揚穀筒体の下部内に給送可能な給送口部を配設し、該揚穀筒体の上部に揚穀された穀粒を導出可能な導出口部を配設し、該導出口部に穀粒を穀粒袋内に詰入可能な詰入管部及び該穀粒を上記貯留タンク内に戻送可能な戻送管部からなる二股状の分岐管部を配設し、該導出口部からの穀粒を詰入管部又は戻送管部に移送切換可能な変向部材を配設してなり、上記貯留タンクは上記揚穀筒部の後部に配設され、該揚穀筒体は前壁板、後壁板及び左右の側壁板により形成され、該揚穀筒体の一方の側壁板の下部に上記給送口部を配設し、該貯留タンクの前壁板の下部に該貯留タンク内の穀粒を該揚穀筒体の下部内に返還可能な返還口部を形成し、該返還口部を開閉可能な開閉部材を配設し、該揚穀筒体の後壁板の下部に該貯留タンクの返還口部からの穀粒を該揚穀筒体の下部内に受入可能な受入口部を配設し、該揚穀筒体を該機台に対して前後水平半回転自在に設け、該揚穀筒体の前壁板の下部に該揚穀筒部を機台に対して前後水平半回転させたとき該貯留タンクの返還口部からの穀粒を該揚穀筒体の下部内に受入可能な受入口部を配設し、該前後一対の受入口部を選択的に閉塞可能な閉塞板を着脱自在に配設してなることを特徴とする穀粒計量袋詰機。
【請求項2】
上記計量部からの穀粒袋の重量信号により上記変向部材の移送切換動作及び上記開閉部材の開閉動作を制御可能な制御部を配設してなることを特徴とする請求項1記載の穀粒計量袋詰機。
【請求項3】
上記詰入管部内の穀粒排出路を開閉可能な開閉弁機構を配設してなることを特徴とする請求項1又は2記載の穀粒計量袋詰機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は例えば米選別機、籾摺機などから送られてくる玄米などの穀粒を計量袋詰する際に用いられる穀粒計量袋詰機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の穀粒計量袋詰機として、機台に揚穀筒体内に揚穀機構が配備された揚穀筒部、揚穀された穀粒を一時貯留可能な貯留タンク及び穀粒が詰入された穀粒袋の重量を計量可能な計量部を配設してなり、外部から給送されてくる穀粒を上記揚穀筒部の下部内に給送可能な給送口部を配設し、該揚穀筒部の上部に揚穀された穀粒を導出可能な導出口部を配設し、該導出口部に穀粒を穀粒袋内に詰入可能な詰入管部及び該穀粒を上記貯留タンク内に戻送可能な戻送管部からなる二股状の分岐管部を配設し、該導出口部からの穀粒を詰入管部又は戻送管部に移送切換可能な変向部材を配設してなる構造のものが知られている。
【0003】
しかして、米選別機や籾摺機などの外部から給送されてくる穀粒は揚穀筒部の下部の給送口部に給送され、揚穀筒体内の揚穀機構により穀粒は揚穀筒部の上部の導出口部に導出され、導出口部からの穀粒を詰入管部を介して穀粒袋に詰め、穀粒袋の交換作業時等において、穀粒は導出口部より戻送管部を介して貯留タンク内に戻送されることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実公昭47−13154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら上記従来構造の場合、給送口部、貯留タンク、詰入管部の相対的な位置関係は固定されており、このため、穀粒袋の設置位置も限られ、これらの制約により設置場所の融通性が低下することがあるという不都合を有している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はこのような不都合を解決することを目的とするもので、本発明のうちで、請求項1記載の発明は、機台に揚穀筒体内に揚穀機構が配備された揚穀筒部、揚穀された穀粒を一時貯留可能な貯留タンク及び穀粒が詰入された穀粒袋の重量を計量可能な計量部を配設してなり、上記揚穀筒体の下部に外部から給送されてくる穀粒を該揚穀筒体の下部内に給送可能な給送口部を配設し、該揚穀筒体の上部に揚穀された穀粒を導出可能な導出口部を配設し、該導出口部に穀粒を穀粒袋内に詰入可能な詰入管部及び該穀粒を上記貯留タンク内に戻送可能な戻送管部からなる二股状の分岐管部を配設し、該導出口部からの穀粒を詰入管部又は戻送管部に移送切換可能な変向部材を配設してなり、上記貯留タンクは上記揚穀筒部の後部に配設され、該揚穀筒体は前壁板、後壁板及び左右の側壁板により形成され、該揚穀筒体の一方の側壁板の下部に上記給送口部を配設し、該貯留タンクの前壁板の下部に該貯留タンク内の穀粒を該揚穀筒体の下部内に返還可能な返還口部を形成し、該返還口部を開閉可能な開閉部材を配設し、該揚穀筒体の後壁板の下部に該貯留タンクの返還口部からの穀粒を該揚穀筒体の下部内に受入可能な受入口部を配設し、該揚穀筒体を該機台に対して前後水平半回転自在に設け、該揚穀筒体の前壁板の下部に該揚穀筒部を機台に対して前後水平半回転させたとき該貯留タンクの返還口部からの穀粒を該揚穀筒体の下部内に受入可能な受入口部を配設し、該前後一対の受入口部を選択的に閉塞可能な閉塞板を着脱自在に配設してなることを特徴とする穀粒計量袋詰機にある。
【0007】
又、請求項2記載の発明は、上記計量部からの穀粒袋の重量信号により上記変向部材の移送切換動作及び上記開閉部材の開閉動作を制御可能な制御部を配設してなることを特徴とするものであり、又、請求項3記載の発明は、上記詰入管部内の穀粒排出路を開閉可能な開閉弁機構を配設してなることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明は上述の如く、請求項1記載の発明にあっては、貯留タンクは上記揚穀筒部の後部に配設され、揚穀筒体の一方の側壁板の下部に上記給送口部を配設し、貯留タンクの前壁板の下部に貯留タンク内の穀粒を揚穀筒体の下部内に返還可能な返還口部を形成し、返還口部を開閉可能な開閉部材を配設し、揚穀筒体の後壁板の下部に貯留タンクの返還口部からの穀粒を揚穀筒体の下部内に受入可能な受入口部を配設し、揚穀筒体を機台に対して前後水平半回転自在に設け、揚穀筒体の前壁板の下部に揚穀筒部を機台に対して前後水平半回転させたとき貯留タンクの返還口部からの穀粒を揚穀筒体の下部内に受入可能な受入口部を配設し、前後一対の受入口部を選択的に閉塞可能な閉塞板を着脱自在に配設してなるから、揚穀筒体の機台に対する前後水平半回転作業、閉塞板による前後一対の受入口部の選択的な開閉作業により給送口部、貯留タンク、詰入管部の相対的な位置関係を右勝手状態及び左勝手状態の如く、左右に位置変更することができ、これにより設置場所の状況に対応することができ、それだけ、設置の融通性を高めることができ、使用の利便性を向上することができる。
【0009】
又、請求項2記載の発明にあっては、上記計量部からの穀粒袋の重量信号により上記変向部材の移送切換動作及び上記開閉部材の開閉動作を制御可能な制御部を配設してなるから、穀粒の計量袋詰作業を効率的に行うことができ、又、請求項3記載の発明にあっては、上記詰入管部内の穀粒排出路を開閉可能な開閉弁機構を配設してなるから、詰入管部からの穀粒の排出を確実に停止することができ、穀粒袋内への穀粒の詰入量精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図4】本発明の実施の形態例の部分側断面図である。
【
図6】本発明の実施の形態例の部分平断面図である。
【
図8】本発明の実施の形態例の使用状態の斜視図である。
【
図9】本発明の実施の形態例の使用状態の正面図である。
【
図10】本発明の実施の形態例の他の使用状態の斜視図である。
【
図11】本発明の実施の形態例の他の使用状態の正面図である。
【
図12】本発明の実施の形態例の他の使用状態の部分平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1乃至
図12は本発明の実施の形態例を示し、1は機台であって、機台1に揚穀筒体2内に揚穀機構3が配備された揚穀筒部4、及び、揚穀された穀粒G、この場合、玄米を一時貯留可能な貯留タンク5が立設され、この機台1には穀粒Gが詰入された穀粒袋Fの重量を計量可能な計量部Kが並列配設され、この場合、計量部Kとして、歪みゲージからなる計量器K
1及び搬送用のパレットPからなり、計量器K
1上に穀粒袋Fを弾性吊下支持可能な吊下機構Tを設け、吊下機構Tとして、ホルダ枠体K
2にバネ等の弾性を有する複数個の吊下紐体K
3を配設し、複数個の吊下紐体K
3・・により穀粒袋Fを弾性吊下支持して構成している。
【0012】
この場合、
図1、
図2の如く、上記機台1の隅部には脚1a及びキャスタ1bが配設され、又、上記揚穀機構3はバケットコンベヤ構造とされ、揚穀筒体2の下部及び上部に配置したプーリー3a・3a間に複数個のバケットB・・を並設した無端ベルトEが掛架され、無端ベルトEを駆動モータMにより循環走行し、複数個のバケットB・・により穀粒Gを揚穀筒体2の下部から上部へと揚穀可能に構成している。
【0013】
そして、上記揚穀筒体2の下部に例えば米選別機や籾摺機などの外部から給送されてくる穀粒Gを揚穀筒体2の下部内に給送可能な給送口部6を配設し、上記揚穀筒部4の上部に下部から上部へと揚穀された穀粒Gを導出可能な導出口部7を配設し、導出口部7に穀粒Gを穀粒袋F内に詰入可能な詰入管部8及び穀粒Gを上記貯留タンク5内に戻送可能な戻送管部9からなる二股状の分岐管部10を配設し、
図5の如く、導出口部7からの穀粒Gを詰入管部8又は戻送管部9に移送切換可能な変向部材11を配設し、この場合、変向部材11は電磁ソレノイド11aにより移送切換動作可能に構成している。
【0014】
この場合、
図5の如く、上記戻送管部9には可撓性を有する接続管9aが取り付けられ、接続管9aを貯留タンク5の上部開口部D内に接続するように構成している。
【0015】
さらに、上記貯留タンク5は上記揚穀筒部4の後部に配設され、上記揚穀筒体2は前壁板2a、後壁板2b及び左右の側壁板2c・2cにより形成され、揚穀筒体2の一方の側壁板2cの下部に上記給送口部6を配設し、この場合、
図3の如く、給送口部6として揚穀筒体2の一方の側壁板2cに給送口6aが形成され、側壁板2cに給送ホッパー6bが取り付けられ、この場合、
図6の如く、貯留タンク5は前壁板5a、後壁板5b及び左右の側壁板5c・5cにより上面が開口した四角容器状に形成され、貯留タンク5の底部に落送板5dが形成され、上記機台1の後部に立設された架台枠1cに取り付けられ、この貯留タンク5の前壁板5aの下部に貯留タンク5内の穀粒Gを揚穀筒体2の下部内に返還可能な返還口部12を形成し、この場合、
図4の如く、返還口部12として貯留タンク5の前壁板5aに返還口12aが形成され、返還口部12を開閉可能な開閉部材13を配設し、この場合、開閉部材13は電磁ソレノイド13aにより返還口12aを開閉動作可能に構成され、揚穀筒体2の後壁板2bの下部に貯留タンク5の返還口部12からの穀粒Gを揚穀筒体2の下部内に受入可能な受入口部14を配設し、この場合、
図4の如く、受入口部14として揚穀筒体2の後壁板2bに受入口14aが形成され、揚穀筒体2の後壁板2bにそれぞれ4個の後取付ボルト2d・2d・・を植設し、受入ホッパー14bに後取付ボルト2d・2d・・に挿通可能な4個の貫通穴14c・14c・・を形成し、後取付ボルト2d・2d・・に後取付ナット2e・2e・・を螺着し、受入ホッパー14bを揚穀筒体2の後壁板2bに着脱自在に設けている。
【0016】
さらに、上記揚穀筒体2を機台1に対して前後水平半回転自在に設け、即ち、θ=180度前後水平半回転自在に設け、揚穀筒体2の前壁板2aの下部に揚穀筒部4を機台1に対して前後水平半回転させたとき貯留タンク5の返還口部12からの穀粒Gを揚穀筒体2の下部内に受入可能な受入口部15を配設し、この場合、受入口部15として揚穀筒体2の前壁板2aに受入口15aが形成され、前後一対の受入口部14・15を選択的に閉塞可能な閉塞板16を着脱自在に配設して構成している。
【0017】
この場合、
図4、
図7の如く、上記揚穀筒体2の周縁板Qに4個の貫通穴2f・2f・・を形成し、機台1に4個の貫通穴2f・2f・・が挿通可能な4個の締付ボルト2g・2g・・を植設し、締付ボルト2g・2g・・に締付ナット2h・・を螺着し、上記4個の貫通穴2f・2f・・は揚穀筒体2の左右の側壁板2c・2c間の中心Oから同幅寸法H・H、同奥行寸法S・Sに形成され、これにより揚穀筒部4を機台1に対して前後水平半回転させたとき貯留タンク5の返還口部12からの穀粒Gが揚穀筒体2の前後一対の受入口部14・15にそれぞれ対向するように構成されている。
【0018】
又、この場合、
図4、
図7の如く、上記閉塞板16は、上記揚穀筒体2の前壁板2aに上記揚穀筒体2の後壁板2bに形成された上記4個の後取付ボルト2d・2d・・に対応して4個の前取付ボルト2i・2i・・を植設し、閉塞板16に前取付ボルト2i・2i・・及び上記後取付ボルト2d・2d・・に挿通可能な4個の貫通穴16a・・を形成し、前取付ボルト2i・2i・・に前取付ナット2j・2j・・を螺着し、前後一対の受入口部14・15に閉塞板16を着脱自在に設けて受入口部14・15を選択的に閉塞可能に構成している。
【0019】
しかして、
図2、
図6、
図8、
図9に示す詰入管部8が右向きの右勝手状態及び
図10、
図11、
図12に示す詰入管部8が左向きの左勝手状態の如く、揚穀筒体2の機台1に対する前後水平半回転作業及び閉塞板16による前後一対の受入口部14・15の選択的な開閉作業、この場合、上記閉塞板16と受入ホッパー14bとの取替交換作業により給送口部6、貯留タンク5、詰入管部8の相対的な位置関係を右勝手状態及び左勝手状態の如く、左右に位置変更することができ、これにより設置場所の状況に対応することができる。
【0020】
この場合、上記計量部Kからの穀粒袋Fの重量信号により上記変向部材11の移送切換動作及び上記開閉部材13の開閉動作を制御可能な制御部17が配設され、しかして、上記揚穀筒部4により揚穀された穀粒Gが詰入管部8を介して穀粒袋F内に詰入され、例えば、穀粒袋Fの重量が1トン(ton)に達したとき、揚穀される穀粒Gは戻送管部9へと移送変向され、穀粒Gは貯留タンク5内に戻送され、開閉部材13は閉動作して貯留タンク5から揚穀筒体2の下部への穀粒Gの返還が停止され、貯留タンク5内に穀粒Gは一時貯溜されることになり、新たな穀粒袋Fに交換後、上記変向部材11の移送切換動作により穀粒Gは詰入管部8から詰入袋F内に詰入され、開閉部材13の開動作により貯留タンク5内に一時貯溜された穀粒Gは揚穀筒体2の下部に返還口部12を介して返還されることになる。
【0021】
又、この場合、
図5の如く、上記詰入管部8内の穀粒排出路8aを開閉可能な開閉弁機構18が配設され、この場合、開閉弁機構18として、上記詰入管部8に開閉弁18aが揺動自在に設けられ、開閉弁18aを電磁ソレノイド18bにより開閉動作可能に構成している。
【0022】
この実施の形態例は上記構成であるから、米選別機や籾摺機などの外部から給送されてくる穀粒Gは揚穀筒部4の下部の給送口部6に給送され、揚穀筒体2内の揚穀機構3により穀粒Gは揚穀筒部4の上部の導出口部7に導出され、導出口部7から穀粒Gを詰入管部8を介して穀粒袋Fに詰め、穀粒袋Fの重量が計量部Kにより計量され、穀粒袋Fの重量が一定重量に達したとき、導出口部7からの穀粒Gは変向部材11の移送切換動作により詰入管部8から戻送管部9に移送切換され、穀粒袋F内への穀粒Gの袋詰が停止し、導出口部7からの穀粒Gは戻送管部9を介して貯留タンク5内に戻送され、この間に穀粒袋Fの交換作業が行われ、穀粒袋Fの交換作業が終了したら、変向部材11は移送切換動作して穀粒Gは戻送管部9から詰入管部8に移送切換され、導出口部7からの穀粒Gは詰入管部8を介して新たな穀粒袋Fに対して袋詰作業が行われることになる。
【0023】
この際、上記貯留タンク5は上記揚穀筒部4の後部に配設され、揚穀筒体2の一方の側壁板2cの下部に上記給送口部6を配設し、貯留タンク5の前壁板5aの下部に貯留タンク5内の穀粒Gを揚穀筒体2の下部内に返還可能な返還口部12を形成し、返還口部12を開閉可能な開閉部材13を配設し、揚穀筒体2の後壁板2bの下部に貯留タンク5の返還口部12からの穀粒Gを揚穀筒体2の下部内に受入可能な受入口部14を配設し、揚穀筒体2を機台1に対して前後水平半回転自在に設け、揚穀筒体2の前壁板2aの下部に揚穀筒部4を機台1に対して前後水平半回転させたとき貯留タンク5の返還口部12からの穀粒Gを揚穀筒体2の下部内に受入可能な受入口部15を配設し、前後一対の受入口部14・15を選択的に閉塞可能な閉塞板16を着脱自在に配設してなるから、
図2、
図6、
図8、
図9に示す詰入管部8が右向きの右勝手状態及び
図10、
図11、
図12の詰入管部8が左向きの左勝手状態の如く、揚穀筒体2の機台1に対する前後水平半回転作業及び閉塞板16による前後一対の受入口部14・15の選択的な開閉作業、この場合、上記閉塞板16と受入ホッパー14bとの取替交換作業により給送口部6、貯留タンク5、詰入管部8の相対的な位置関係を左右に変更することができ、設置場所の状況に対応することができ、それだけ、設置の融通性を高めることができ、使用の利便性を向上することができる。
【0024】
この場合、上記計量部Kからの穀粒袋Fの重量信号により上記変向部材11の移送切換動作及び上記開閉部材13の開閉動作、並びに、この場合、開閉弁機構18の開閉動作を制御可能な制御部17を配設してなるから、穀粒Gの計量袋詰作業を効率的に行うことができ、又、この場合、上記詰入管部8内の穀粒排出路8aを開閉可能な開閉弁機構18を配設してなるから、詰入管部8からの穀粒Gの排出を確実に停止することができ、穀粒袋F内への穀粒Gの詰入量精度を高めることができる。
【0025】
尚、本発明は上記の形態例に限られるものではなく、機台1は一体形成されているが、揚穀筒体2用及び貯留タンク5用に二分割形成されることもあり、その他、揚穀筒体2、揚穀機構3、貯留タンク5、詰入管部8、戻送管部9、変向部材11、開閉弁機構18などは適宜変更して設計されるものである。
【0026】
以上の如く、所期の目的を充分達成することができる。
【符号の説明】
【0027】
G 穀粒
F 穀粒袋
K 計量部
1 機台
2 揚穀筒体
2a 前壁板
2b 後壁板
2c 側壁板
3 揚穀機構
4 揚穀筒部
5 貯留タンク
5a 前壁板
6 給送口部
7 導出口部
8 詰入管部
8a 穀粒排出路
9 戻送管部
10 分岐管部
11 変向部材
12 返還口部
13 開閉部材
14 受入口部
15 受入口部
16 閉塞板
17 制御部
18 開閉弁機構