【文献】
Motorola,4 Tx Codebook Design based on Two-Component Framework,3GPP TSG-RAN WG1#62 R1-104980,2010年 8月27日,pp.1-15
【文献】
Ericsson, ST-Ericsson,Design and Evaluation of 4 Tx Precoder Codebooks for CSI Feedback,3GPP TSG-RAN WG1#62 R1-105056,2010年 8月27日,pp.1-7
【文献】
Motorola,8 TX Codebook Design based on Two Component Framework,3GPP TSG-RAN WG1#62 R1-104981,2010年 8月27日,pp.1-7
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施例における添付図面を参照して、本発明の実施例における技術的方策が明確且つ完全に説明される。明らかに、説明される実施例は、本発明の実施例の全てでなく単なる一部である。本発明の実施例に基づき当業者により取得される他の全ての実施例は、本発明の保護範囲内に属する。
【0014】
図1を参照して、
図1は、本発明の実施例によるチャネル状態情報をフィードバックする方法の概略的なフローチャートであり、当該方法の実行主体は、LTEシステムのユーザ装置(User Equipment,UE)であってもよく、例えば、ユーザ装置(User Equipment,UE)、移動局(Mobile Station,MS)又は中継(Relay)であってもよい(以降において、UEとして参照される)。
【0015】
以下は、ステップS101、ステップS102及びステップS103を主として含む
図1に示された方法を説明する。
【0016】
ステップS101:基地局から送信されたリファレンス信号を受信する。
【0017】
本発明の本実施例では、基地局により送信されたリファレンス信号は、チャネル状態情報リファレンス信号(Channel State Information Reference Signal,CSI RS)、復調リファレンス信号(DeModulation RS,DM RS)、セル固有リファレンス信号(Cell−specific RS,CRS)などを含むものであってもよい。ユーザ装置は、例えば、無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)シグナリング又はダウンリンク制御情報(Down Control Information,DCI)を受信するなどによって、eNB通知を受信することによってリファレンス信号を取得してもよく、又は、ユーザ装置は、セル識別子IDに基づきリファレンス信号のリソース配置を取得し、それから、対応するリソース又はサブフレームからリファレンス信号を取得する。本発明の本実施例は、リファレンス信号を受信する特定の方式に対する限定を設定しない。
【0018】
上記のリファレンス信号はアンテナポートに対応し、リファレンス信号は物理的アンテナ又はアンテナアレイエレメントに対応してもよく、又は、バーチャルアンテナに対応してもよく、ここで、バーチャルアンテナは、物理的アンテナ
及びアンテナアレイエレメントの重み付けされた組み合わせであることが理解されるべきである。
【0019】
ステップS102:リファレンス信号に従ってコードブックからプリコーディング行列Wを選択し、ここで、プリコーディング行列Wのカラムベクトルは、
【数9】
として表現されてもよく、αは定数であり、θ及びφは位相であり、[]
Tは行列又はベクトルの転置を示す。
【0020】
具体的には、位相θ及びφの値は、量子化精度の要求に従ってフレキシブルに選択されてもよい。
【0021】
さらに、プリコーディング行列Wのカラムベクトルは互いに直交してもよく、すなわち、Wは、
【数10】
を充足し、ここで、W
Hは行列Wの共役転置を示し、Iは単位行列である。上記の構成は、アンテナポートを2つのグループに分割し、すなわち、ベクトルvは2つのグループの各アンテナグループに対応するチャネル特性に一致してもよく、2つのアンテナポートグループの間の位相はφにより表現されてもよい。上記の構成は、例えば、4ポート偏波共用アンテナ又はユニフォーム・リニア・アレイ・アンテナの配置などの実際に配備されたアンテナ配置に一致してもよい。位相θ及びφはフレキシブルに選択され、これは、要求されるように量子化精度を更に向上させることが可能であるだけでなく、オーバヘッドと量子化精度とのバランスを実現することが可能である。プリコーディング行列Wのカラムベクトルは互いに直交し、これは、レイヤ間干渉を更に低減し、これにより、システムの送信レート及びスペクトル効率を向上させる。
【0022】
本発明の本実施例におけるコードブックはコードブックサブセットであってもよいことに留意すべきである。コードブックサブセットは所定のものであってもよく、コードブックサブセットは、ユーザ装置によって基地局(eNB)に報告されてもよく、それから、基地局(eNB)は、ユーザ装置の報告に基づきコードブックサブセットを決定し、決定されたコードブックサブセットをユーザ装置に通知し、又はコードブックサブセットは、例えば、最近報告されたコードブックサブセットなど、ユーザ装置により決定及び報告されたコードブックサブセットであってもよい。
【0023】
具体的には、ステップS102において、リファレンス信号に従ってコードブックからプリコーディング行列を選択することは、UEがリファレンス信号に基づきチャネル推定値を取得し、UEがチャネル推定値に基づきコードブックからプリコーディング行列を選択することを含むものであってもよい。
【0024】
本発明の本実施例は、プリコーディング行列を選択する具体的な方式に対する限定を設定しないことに留意すべきである。任意的には、プリコーディング行列は、チャネル容量若しくはスループット最大化の基準、又は弦距離最小化の基準などの所定の基準に従ってコードブックから選択される。所定の基準に基づきプリコーディング行列を選択することは既存の技術であり、詳細はここでは再説明されない。
【0025】
本発明の実施例として、プリコーディング行列Wは、以下の行列集合
【数11】
における少なくとも1つの行列であり、
【数12】
であり、
【数13】
は、それの値がi
2/4より大きくない最大の整数であることを示す。
【0026】
上記のプリコーディング行列Wが属する行列集合(1)に関する考察から、上記のプリコーディング行列Wが実際に配備されたアンテナ配置に一致してもよいことを知ることができる。さらに、θの値の粒度はπ/16であり、より正確な空間量子化を実現してもよく、従って、CSIのフィードバック精度を向上させることが可能である。
【0027】
本発明の他の実施例として、プリコーディング行列Wは、以下の行列集合
【数14】
における少なくとも1つの行列であり、
【数15】
であり、
【数16】
は、それの値がi
2/4より大きくない最大の整数であることを示す。
【0028】
上記のプリコーディング行列Wが属する行列集合(2)又は(2’)に関する考察から、上記のプリコーディング行列Wが実際に配備されたアンテナ配置に一致してもよいことを知ることができる。θの値の粒度はπ/16であるため、より正確な空間量子化が実現され、CSIのフィードバック精度を向上させることが可能である。さらに、プリコーディング行列Wの2つのカラムは互いに直交し、これは、レイヤ間干渉を低減させることができる。
【0029】
本発明の他の実施例として、プリコーディング行列Wは、以下の行列集合
【数17】
における少なくとも1つの行列であり、
【数18】
であり、
【数19】
は、それの値がi
2/4より大きくない最大の整数であることを示す。
【0030】
同様に、上記のプリコーディング行列Wが属する行列集合(3)に関する考察から、上記のプリコーディング行列Wが実際に配備されたアンテナ配置に一致してもよいことを知ることができる。θの値の粒度はπ/16であるため、より正確な空間量子化が実現され、CSIのフィードバック精度を向上させることが可能である。さらに、プリコーディング行列Wの2つのカラムは互いに直交し、これは、レイヤ間干渉を低減させることができる。
【0031】
本発明の他の実施例として、プリコーディング行列Wは、以下の行列集合
【数20】
における少なくとも1つの行列であり、
【数21】
であり、
【数22】
は、それの値がi
2/2より大きくない最大の整数であることを示す。
【0032】
同様に、上記のプリコーディング行列Wが属する行列集合(4)又は(5)に関する考察から、上記のプリコーディング行列Wが実際に配備されたアンテナ配置に一致してもよいことを知ることができる。θの値の粒度はπ/4であるため、より正確な空間量子化が実現され、CSIのフィードバック精度を向上させることが可能である。さらに、プリコーディング行列Wの2つのカラムは互いに直交し、これは、レイヤ間干渉を低減させることができる。
【0033】
ステップS103:基地局にプリコーディング行列インジケータPMIを送信し、ここで、PMIは選択されたプリコーディング行列Wに対応する。
【0034】
本発明の本実施例では、プリコーディング行列インジケータPMIは1つの具体的な値のみを有するようにしてもよく、PMIは選択されたプリコーディング行列を直接的に示す。例えば、256個の異なるプリコーディング行列が全て行列集合(1)又は(2)から選択されてもよく、このとき、PMI=0,...,255は、インデックス値が0,1,...,255であるプリコーディング行列をそれぞれ示すのに利用されてもよい。従って、プリコーディング行列インジケータPMIが基地局に送信され、PMIが選択されたプリコーディング行列に対応する本発明の実施例として、プリコーディング行列インジケータPMIは、コードブックにおけるプリコーディング行列Wに対応するインデックス値であってもよい。基地局側もまたコードブックを有しているため、基地局は、PMIに従ってコードブックからUEにより選択されたプリコーディング行列を取得してもよい。
【0035】
他の態様によると、インデックス値i
1及びi
2はプリコーディング行列Wを一意的に決定することが可能であるため、プリコーディング行列インジケータPMIが基地局に送信され、PMIが選択されたプリコーディング行列に対応する本発明の他の実施例として、第1プリコーディング行列インジケータPMI
1及び第
2プリコーディング行列インジケータPMI
2が基地局に送信されてもよく、それぞれ、選択されたプリコーディング行列に関連するインデックス値i
1及びi
2に対応する。基地局側もまたコードブックを有しているため、基地局は、第1プリコーディング行列インジケータPMI
1及び第
2プリコーディング行列インジケータPMI
2に従って、コードブックからUEにより選択されたプリコーディング行列を取得してもよい。以下の説明の簡単化のため、プリコーディング行列インジケータPMI
1及びプリコーディング行列インジケータPMI
2はそれぞれ、i
1及びi
2により示される対応するプリコーディング行列インジケータを示すのに利用される。本発明の本実施例では、PMI
1及びPMI
2は、異なる時間領域又は周波数領域の粒度を有するか、又は異なるサブフレーム周期又はサブバンドサイズに基づき取得される。例えば、プリコーディング行列インジケータPMI
1及びプリコーディング行列インジケータPMI
2はそれぞれ、異なる周期又は帯域幅によるチャネル特性を示すか、又は、異なるサブフレーム周期又はサブバンドサイズに基づき取得される。さらに、プリコーディング行列インジケータPMI
1及びプリコーディング行列インジケータPMI
2は、異なる時間周期により基地局に送信される。
【0036】
プリコーディング行列インジケータPMIが基地局に送信されるとき、プリコーディング行列インジケータPMIは、物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel,PUCCH)又は物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel,PUSCH)を介しユーザ装置により基地局に送信されてもよい。本発明の本実施例におけるプリコーディング行列Wは、ロー又はカラムの置換後に取得されるプリコーディング行列であってもよいことに留意すべきである。例えば、異なるアンテナ数は、対応してプリコーディング行列のローの置換を導く。
【0037】
本発明の本実施例によるチャネル状態情報をフィードバックする上記の方法から、ユーザ装置は、受信したリファレンス信号に基づきコードブックからプリコーディング行列を選択し、選択されたプリコーディング行列に対応するプリコーディング行列インジケータを基地局に送信してもよいことを知ることができる。コードブックは少なくとも1つのプリコーディング行列Wを有し、プリコーディング行列Wのカラムベクトルは、
【数23】
として表現されてもよく、ここで、αは定数であり、θ及びφは位相であり、[]
Tは行列又はベクトルの転置を示す。上記のコードブック構成は、例えば、4ポート偏波共用アンテナ又はユニフォーム・リニア・アレイ・アンテナの配置などの実際に配備されたアンテナ配置に一致してもよく、位相θ及びφはフレキシブルに選択され、これは、必要に応じて量子化精度を更に向上させることが可能であるだけでなく、オーバヘッドと量子化精度との間のバランスを実現できる。さらに、プリコーディング行列Wのカラムベクトルは互いに直交し、これは、レイヤ間干渉を更に低減する。ユーザ装置がプリコーディング行列Wに対応するプリコーディング行列インジケータを基地局にフィードバックした後、基地局は、フィードバックされたプリコーディング行列インジケータに従って送信信号に対してプリコーディングを実行し、これは、システムスループットを向上させる。
【0038】
図1を参照して、上記の実施例は、UEの観点から本発明の実施例によるチャネル状態情報をフィードバックする方法を詳細に説明し、
図2を参照して、以下は、基地局の観点から本発明の実施例によるチャネル状態情報をフィードバックする方法を説明する。
【0039】
図2は、本発明の他の実施例によるチャネル状態情報をフィードバックする方法である。
図2における方法は、例えば、ノードB(NodeB)、アクセスポイント(Access Point,AP)、送信ポイント(Transmission Point,TP)、進化型ノードB(Evolved NodeB,eNB)又は中継(Relay)であってもよい基地局から実現されてもよい。
【0040】
UEと基地局との間のインタラクション及びUEと基地局との関連する特性及び機能におけるUE側に関する説明は、基地局側に関する説明に対応することが理解されるべきである。簡単化のため、詳細はここでは再説明されない。
【0041】
以下は、ステップS201及びステップS202を主として有する
図2に示される方法を説明する。詳細な説明は以下となる。
【0042】
ステップS201:リファレンス信号をユーザ装置UEに送信する。
【0043】
具体的には、リファレンス信号は、CSI RS、DM RS、CRSなどを含むものであってもよい。基地局は、RRCシグナリング又はダウンリンク制御情報DCIなどの上位レイヤシグナリングを介しリファレンス信号を受信するようUEに指示してもよく、又は、基地局は、セル識別子IDに基づき対応するリファレンス信号のリソース又はサブフレームによりリファレンス信号を送信する。本発明の本実施例は、リファレンス信号を送信する具体的な方式に対する限定を設定しない。
【0044】
ステップS202:UEにより送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信し、PMIは、リファレンス信号に従ってコードブックからUEにより選択されたプリコーディング行列Wに対応し、プリコーディング行列Wのカラムベクトルは、
【数24】
として表現されてもよく、αは定数であり、θ及びφは位相であり、[]
Tは行列又はベクトルの転置を示す。
【0045】
具体的には、位相θ及びφの値は、量子化精度の要求に従ってフレキシブルに選択されてもよい。
【0046】
さらに、プリコーディング行列Wのカラムベクトルは互いに直交してもよく、すなわち、Wは、
【数25】
を充足し、W
Hは行列Wの共役転置を示し、Iは単位行列である。上記の構成はアンテナポートを2つのグループに分割し、ベクトルvは2つのグループの各アンテナグループに対応するチャネル特性に一致してもよく、2つのアンテナポートグループの間の位相はφにより表現されてもよい。
【0047】
本発明の実施例として、プリコーディング行列Wは、式(1)に示される行列集合における少なくとも1つの行列であり、
【数26】
であり、
【数27】
は、それの値がi
2/4より大きくない最大の整数であることを示す。
【0048】
本発明の他の実施例として、プリコーディング行列Wは、式(2)又は(2’)に示される行列集合における少なくとも1つの行列であり、
【数28】
であり、
【数29】
は、それの値がi
2/4より大きくない最大の整数であることを示す。
【0049】
本発明の他の実施例として、プリコーディング行列Wは、式(3)に示される行列集合における少なくとも1つの行列であり、
【数30】
であり、
【数31】
は、それの値がi
2/4より大きくない最大の整数であることを示す。
【0050】
本発明の他の実施例として、プリコーディング行列Wは、式(4)又は(5)に示される行列集合における少なくとも1つの行列であり、
【数32】
であり、
【数33】
は、それの値がi
2/2より大きくない最大の整数であることを示す。
【0051】
上記のプリコーディング行列Wに関する考察から、上記の行列構成は、例えば、4ポート偏波共用アンテナ又はユニフォーム・リニア・アレイ・アンテナの配置などの実際に配備されたアンテナ配置に一致してもよいことを知ることができる。位相θ及びφはフレキシブルに選択され、これは、必要に応じて量子化精度を更に向上させることが可能であるだけでなく、オーバヘッドと量子化精度との間のバランスを実現できる。プリコーディング行列Wのカラムベクトルは互いに直交し、これは、レイヤ間干渉を更に低減し、これにより、システムの送信レート及びスペクトル効率を向上させる。
【0052】
コードブックは、基地局とUEとの双方に知られている。本発明の他の実施例として、プリコーディング行列インジケータPMIは1つの具体的な値のみを有するようにしてもよく、PMIは選択されたプリコーディング行列を直接的に示す。例えば、256個の異なるプリコーディング行列が全て行列集合(1)又は(2)から選択されてもよく、このとき、PMI=0,...,255は、インデックス値が0,1,...,255であるプリコーディング行列をそれぞれ示すのに利用されてもよい。この場合、基地局は、PMIに従ってコードブックからUEにより選択されたプリコーディング行列を取得してもよい。
【0053】
本発明の他の実施例として、プリコーディング行列インジケータPMIは、2つのインデックス、すなわち、第1プリコーディング行列インジケータPMI
1及び第
2プリコーディング行列インジケータPMI
2を有してもよく、ここで、PMI
1及びPMI
2はそれぞれ、選択されたプリコーディング行列に関連するインデックス値i
1及びi
2に対応する。基地局は、PMI
1及びPMI
2に従って、コードブックからUEにより選択されたプリコーディング行列を取得してもよい。
【0054】
ユーザ装置UEにより送信されたプリコーディング行列インジケータPMIが受信されると、PMIは、PUCCH又はPUSCHを介し基地局から受信されてもよい。本発明の本実施例におけるプリコーディング行列Wはロー又はカラムの置換後に取得されるプリコーディング行列であってもよいことに留意すべきである。例えば、異なるアンテナ数は、対応してプリコーディング行列のローの置換を導く。
【0055】
本発明の本実施例によるチャネル状態情報をフィードバックする上記の方法から、基地局は、リファレンス信号を送信し、UEにより送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信し、ここで、PMIは、リファレンス信号に従ってコードブックからUEにより選択されたプリコーディング行列に対応することを知ることができる。コードブックは少なくとも1つのプリコーディング行列Wを有し、プリコーディング行列Wのカラムベクトルは、
【数34】
として表現されてもよく、ここで、αは定数であり、θ及びφは位相であり、[]
Tは行列又はベクトルの転置を示す。上記のコードブック構成は、例えば、4ポート偏波共用アンテナ又はユニフォーム・リニア・アレイ・アンテナの配置などの実際に配備されたアンテナ配置に一致してもよく、位相θ及びφはフレキシブルに選択され、これは、必要に応じて量子化精度を更に向上させることが可能であるだけでなく、オーバヘッドと量子化精度との間のバランスを実現できる。さらに、プリコーディング行列Wのカラムベクトルは互いに直交し、これは、レイヤ間干渉を更に低減する。ユーザ装置がプリコーディング行列Wに対応するプリコーディング行列インジケータを基地局にフィードバックした後、基地局は、フィードバックされたプリコーディング行列インジケータに従って送信信号に対してプリコーディングを実行し、これは、システムスループットを向上させる。
【0056】
以下は、本発明によるチャネル状態情報をフィードバックするシステム、ユーザ装置及び基地局を詳細に説明する。
図3を参照して、
図3は、本発明の実施例によるチャネル状態情報をフィードバックするシステムの構造的構成の概略図である。本発明の本実施例によるシステムは、ユーザ装置30及び基地局40を有する。ユーザ装置30の構成は
図4に示され、基地局40の構成は
図5に示される。
【0057】
図4を参照して、
図4は、本発明の実施例によるユーザ装置30の概略的な構成図であり、ユーザ装置30は、受信モジュール301、選択モジュール302及び送信モジュール303を有し、ここで、受信モジュール301は、ユーザ装置30における受信機又はユーザ装置30の受信機のソフトウェアモジュール/ユニット若しくはハードウェアモジュール/ユニットにより実現されてもよく、選択モジュール302は、ユーザ装置30におけるプロセッサ又はユーザ装置30のプロセッサのソフトウェアモジュール/ユニット若しくはハードウェアモジュール/ユニットにより実現されてもよく、送信モジュール303は、ユーザ装置30における送信機又はユーザ装置30の送信機のソフトウェアモジュール/ユニット若しくはハードウェアモジュール/ユニットにより実現されてもよい。
【0058】
受信モジュール301は、基地局から送信されたリファレンス信号を受信するよう構成される。基地局により送信されたリファレンス信号は、チャネル状態情報リファレンス信号(Channel State Information Reference Signal,CSI RS)、復調リファレンス信号(DeModulation RS,DM RS)、セル固有リファレンス信号(Cell−specific RS,CRS)などを含むものであってもよい。ユーザ装置は、例えば、無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)シグナリング又はダウンリンク制御情報(Down Control Information,DCI)を受信するなどによって、eNB通知を受信することによってリファレンス信号を取得してもよく、又は、ユーザ装置は、セル識別子IDに基づきリファレンス信号のリソース配置を取得し、それから、対応するリソース又はサブフレームからリファレンス信号を取得する。本発明の本実施例は、リファレンス信号を受信する具体的な方式に対する限定を設定しない。
【0059】
上記のリファレンス信号はアンテナポートに対応し、リファレンス信号は物理的アンテナ又はアンテナアレイエレメントに対応してもよく、又は、バーチャルアンテナに対応してもよく、ここで、バーチャルアンテナは物理的アンテナ
及びアンテナアレイエレメントの重み付けされた組み合わせであることが理解されるべきである。
【0060】
選択モジュール302は、受信モジュール301により受信されたリファレンス信号に従ってコードブックからプリコーディング行列Wを選択するよう構成され、プリコーディング行列Wのカラムベクトルは、
【数35】
として表現されてもよく、αは定数であり、θ及びφは位相であり、[]
Tは行列又はベクトルの転置を示す。
【0061】
具体的には、位相θ及びφの値は、量子化精度の要求に従ってフレキシブルに選択されてもよい。
【0062】
さらに、プリコーディング行列Wのカラムベクトルは互いに直交してもよく、すなわち、Wは、
【数36】
を充足し、ここで、W
Hは行列Wの共役転置を示し、Iは単位行列である。上記の構成は、アンテナポートを2つのグループに分割し、ベクトルvは2つのグループの各アンテナグループに対応するチャネル特性に一致してもよく、2つのアンテナポートグループの間の位相はφにより表現されてもよい。上記の構成は、例えば、4ポート偏波共用アンテナ又はユニフォーム・リニア・アレイ・アンテナの配置などの実際に配備されたアンテナ配置に一致してもよい。位相θ及びφはフレキシブルに選択され、これは、必要に応じて量子化精度を更に向上させることが可能であるだけでなく、オーバヘッドと量子化精度との間のバランスを実現できる。プリコーディング行列Wのカラムベクトルは互いに直交し、これは、レイヤ間干渉を更に低減し、これにより、システムの送信レート及びスペクトル効率を向上させる。
【0063】
本発明の上記の実施例から、ユーザ装置は、受信したリファレンス信号に基づきコードブックからプリコーディング行列を選択し、選択されたプリコーディング行列に対応するプリコーディング行列インジケータを基地局に送信してもよく、ここで、コードブックは少なくとも1つのプリコーディング行列Wを有し、プリコーディング行列Wのカラムベクトルは、
【数37】
として表現されてもよく、ここで、αは定数であり、θ及びφは位相であり、[]
Tは行列又はベクトルの転置を示すことを知ることができる。上記のコードブック構成は、例えば、4ポート偏波共用アンテナ又はユニフォーム・リニア・アレイ・アンテナの配置などの実際に配備されたアンテナ配置に一致してもよく、位相θ及びφはフレキシブルに選択され、これは、必要に応じて量子化精度を更に向上させることが可能であるだけでなく、オーバヘッドと量子化精度との間のバランスを実現できる。さらに、プリコーディング行列Wのカラムベクトルは互いに直交し、これは、レイヤ間干渉を更に低減する。ユーザ装置がプリコーディング行列Wに対応するプリコーディング行列インジケータを基地局にフィードバックした後、基地局は、フィードバックされたプリコーディング行列インジケータに従って送信信号に対してプリコーディングを実行し、これは、プリコーディング精度を向上させることが可能であり、これにより、データ送信レート及びシステムスループットを向上させる。
【0064】
図4に示される選択モジュール302は、具体的には、リファレンス信号に基づきチャネル推定値を取得し、チャネル推定値に従ってコードブックからプリコーディング行列を選択するよう構成されてもよい。
【0065】
本発明の本実施例はプリコーディング行列を選択する具体的な方式に対する限定を設定しないことに留意すべきである。任意的には、プリコーディング行列は、チャネル容量若しくはスループット最大化の基準、又は弦距離最小化の基準などの所定の基準に従ってコードブックから選択される。所定の基準に基づきプリコーディング行列を選択することは、既存の技術であり、詳細はここでは再説明されない。
【0066】
本発明の実施例として、プリコーディング行列Wは、式(1)に示される行列集合における少なくとも1つの行列であり、
【数38】
であり、
【数39】
は、それの値がi
2/4より大きくない最大の整数であることを示す。
【0067】
本発明の他の実施例として、プリコーディング行列Wは、式(2)又は(2’)に示される行列集合における少なくとも1つの行列であり、
【数40】
であり、
【数41】
は、それの値が
【数42】
より大きくない最大の整数であることを示す。
【0068】
本発明の他の実施例として、プリコーディング行列Wは、式(3)に示される行列集合における少なくとも1つの行列であり、
【数43】
であり、
【数44】
は、それの値がi
2/4より大きくない最大の整数であることを示す。
【0069】
本発明の他の実施例として、プリコーディング行列Wは、式(4)又は(5)に示される行列集合における少なくとも1つの行列であり、
【数45】
であり、
【数46】
は、それの値がi
2/2より大きくない最大の整数であることを示す。
【0070】
上記のプリコーディング行列Wに関する考察から、上記の行列構成は、例えば、4ポート偏波共用アンテナ又はユニフォーム・リニア・アレイ・アンテナの配置などの実際に配備されたアンテナ配置に一致してもよいことを知ることができる。位相θ及びφはフレキシブルに選択され、これは、必要に応じて量子化精度を更に向上させることが可能であるだけでなく、オーバヘッドと量子化精度との間のバランスを実現できる。プリコーディング行列Wのカラムベクトルは互いに直交し、これは、レイヤ間干渉を更に低減し、これにより、システムの送信レート及びスペクトル効率を向上させる。
【0071】
送信モジュール303は、基地局にプリコーディング行列インジケータPMIを送信するよう構成され、ここで、PMIは、選択モジュール302により選択されたプリコーディング行列Wに対応する。ユーザ装置は、PUCCH又はPUSCHを介し基地局にプリコーディング行列インジケータPMIを送信してもよい。
【0072】
本発明の実施例として、プリコーディング行列インジケータPMIは、1つの具体的な値のみを有するようにしてもよく、PMIは、選択されたプリコーディング行列を直接的に示す。例えば、256個の異なるプリコーディング行列が全て行列集合(1)又は(2)から選択されてもよく、そのとき、PMI=0,...,255は、インデックス値が0,1,...,255であるプリコーディング行列をそれぞれ示すのに利用されてもよい。従って、プリコーディング行列インジケータPMIが基地局に送信され、PMIが選択されたプリコーディング行列に対応する本発明の実施例として、プリコーディング行列インジケータPMIは、コードブックにおけるプリコーディング行列Wに対応するインデックス値であってもよい。基地局側もまたコードブックを有しているため、基地局は、PMIに従ってコードブックからUEにより選択されたプリコーディング行列を取得してもよい。
【0073】
本発明の他の実施例として、プリコーディング行列インジケータPMIは、2つのインデックス、すなわち、第1プリコーディング行列インジケータPMI
1及び第
2プリコーディング行列インジケータPMI
2を有してもよく、ここで、PMI
1及びPMI
2はそれぞれ、選択されたプリコーディング行列に関連するインデックス値i
1及びi
2に対応する。基地局は、第1プリコーディング行列インジケータPMI
1及び第
2プリコーディング行列インジケータPMI
2に従って、コードブックからUEにより選択されたプリコーディング行列を取得してもよい。
【0074】
本発明の本実施例では、PMI
1及びPMI
2は、異なる時間領域又は周波数領域の粒度を有するか、又は異なるサブフレーム周期又はサブバンドサイズに基づき取得される。例えば、プリコーディング行列インジケータPMI
1及びプリコーディング行列インジケータPMI
2はそれぞれ、異なる周期又は帯域幅によるチャネル特性を示すか、又は異なるサブフレーム周期又はサブバンドサイズに基づき取得される。さらに、プリコーディング行列インジケータPMI
1及びプリコーディング行列インジケータPMI
2は、異なる時間周期において基地局に送信される。
【0075】
プリコーディング行列インジケータPMIが基地局に送信されるとき、プリコーディング行列インジケータPMIは、PUCCH又はPUSCHを介しユーザ装置により基地局に送信されてもよい。本発明の本実施例におけるプリコーディング行列Wは、ロー又はカラムの置換後に取得されるプリコーディング行列であってもよいことが留意されるべきである。例えば、異なるアンテナ数は、対応してプリコーディング行列のローの置換を導く。
【0076】
本発明の本実施例による上記のユーザ装置から、ユーザ装置は、受信したリファレンス信号に基づきコードブックからプリコーディング行列を選択し、選択されたプリコーディング行列に対応するプリコーディング行列インジケータを基地局に送信してもよいことを知ることができる。コードブックは少なくとも1つのプリコーディング行列Wを有し、プリコーディング行列Wのカラムベクトルは、
【数47】
として表現されてもよく、ここで、αは定数であり、θ及びφは位相であり、[]
Tは行列又はベクトルの転置を示す。
【0077】
上記のコードブック構成は、例えば、4ポート偏波共用アンテナ又はユニフォーム・リニア・アレイ・アンテナの配置などの実際に配備されたアンテナ配置に一致してもよく、位相θ及びφはフレキシブルに選択され、これは、必要に応じて量子化精度を更に向上させることが可能であるだけでなく、オーバヘッドと量子化精度との間のバランスを実現できる。さらに、プリコーディング行列Wのカラムベクトルは互いに直交し、これは、レイヤ間干渉を更に低減する。ユーザ装置がプリコーディング行列Wに対応するプリコーディング行列インジケータを基地局にフィードバックした後、基地局は、フィードバックされたプリコーディング行列インジケータに従って送信信号に対してプリコーディングを実行し、これは、システムスループットを向上させる。
【0078】
ユーザ装置の上記の実現方式では、機能モジュールの分割が具体例として単に利用され、上記の機能は、例えば、対応するハードウェア構成の要求に従うなど、実際の要求に従って、又はソフトウェアの実現の簡単化のため、異なる機能モジュールに配分されてもよく、すなわち、ユーザ装置の内部構成は、上述した機能の一部又は全てを完成させるため異なる機能モジュールに分割される。さらに、実際の適用では、本実施例における対応する機能モジュールは、対応するハードウェアによって実現されてもよいし、又は対応するソフトウェアを実現することによって対応するハードウェアにより実現されてもよい。例えば、上記の受信モジュールは、受信機など、基地局から送信されたリファレンス信号を上記受信することを実現する機能を有するハードウェアであってもよいし、又は上記の機能を完了させるため対応するコンピュータプログラムを実行可能な汎用プロセッサ又は他のハードウェア装置であってもよい。他の具体例について、上記の選択モジュールは、プリコーディング行列判定手段など、受信モジュール(又は受信機)により受信されたリファレンス信号に基づきコードブックからプリコーディング行列Wを上記選択することを実行する機能を有するハードウェアであってもよいし、又は上記の機能を完了させるための対応するコンピュータプログラムを実行可能な汎用プロセッサ又は他のハードウェア装置であってもよい。(上記の説明の原理は、本明細書において提供される各実施例に適用可能であってもよい。)
【0079】
図5を参照して、
図5は、本発明の実施例による基地局の概略的な構成図である。基地局は、第2送信モジュール401及び第2受信モジュール402を有し、ここで、第2送信モジュール401は、基地局40における送信機又は基地局40における送信機のソフトウェアモジュール/ユニット若しくはハードウェアモジュール/ユニットによって実現されてもよく、第2受信モジュール402は、基地局40における受信機又は基地局40における受信機のソフトウェアモジュール/ユニット若しくはハードウェアモジュール/ユニットによって実現されてもよく、又は、第2送信モジュール401及び第2受信モジュール402は、基地局40におけるプロセッサ又は基地局40におけるプロセッサのソフトウェアモジュール/ユニット若しくはハードウェアモジュール/ユニットによって実現されてもよい。
【0080】
第2送信モジュール401は、リファレンス信号をユーザ装置UEに送信するよう構成される。
【0081】
具体的には、リファレンス信号は、CSI RS、DM RS、CRSなどを含むものであってもよい。基地局は、RRCシグナリング又はダウンリンク制御情報DCIなどの上位レイヤシグナリングを介しリファレンス信号を受信するようUEに指示してもよく、又は、基地局は、セル識別子IDに基づき対応するリファレンス信号のリソース又はサブフレームによりリファレンス信号を送信する。本発明の本実施例は、リファレンス信号を送信する具体的な方式に対する限定を設定しない。
【0082】
上記のリファレンス信号はアンテナポートに対応し、リファレンス信号は物理的アンテナ又はアンテナアレイエレメントに対応してもよく、又は、バーチャルアンテナに対応してもよく、ここで、バーチャルアンテナは物理的アンテナ
及びアンテナアレイエレメントの重み付けされた組み合わせであることが理解されるべきである。
【0083】
第2受信モジュール402は、ユーザ装置UEにより送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信するよう構成され、ここで、PMIは、リファレンス信号に従ってコードブックからUEにより選択されたプリコーディング行列Wに対応し、プリコーディング行列Wのカラムベクトルは、
【数48】
として表現されてもよく、αは定数であり、θ及びφは位相であり、[]
Tは行列又はベクトルの転置を示す。
【0084】
具体的には、位相θ及びφの値は、量子化精度の要求に従ってフレキシブルに選択されてもよい。
【0085】
さらに、プリコーディング行列Wのカラムベクトルは、互いに直交してもよく、すなわち、Wは、
【数49】
を充足し、ここで、W
Hは行列Wの共役転置を示し、Iは単位行列である。上記の構成はアンテナポートを2つのグループに分割し、ベクトルvは、2つのグループの各アンテナグループに対応するチャネル特性に一致してもよく、2つのアンテナポートグループの間の位相はφにより表現されてもよい。上記の構成は、例えば、4ポート偏波共用アンテナ又はユニフォーム・リニア・アレイ・アンテナの配置などの実際に配備されたアンテナ配置に一致してもよい。位相θ及びφはフレキシブルに選択され、これは、必要に応じて量子化精度を更に向上させることが可能であるだけでなく、オーバヘッドと量子化精度との間のバランスを実現できる。プリコーディング行列Wのカラムベクトルは互いに直交し、これは、レイヤ間干渉を更に低減し、これにより、システムの送信レート及びスペクトル効率を向上させる。
【0086】
本発明の実施例として、プリコーディング行列Wは、式(1)に示される行列集合における少なくとも1つの行列であり、
【数50】
であり、
【数51】
は、それの値がi
2/4より大きくない最大の整数であることを示す。
【0087】
本発明の他の実施例として、プリコーディング行列Wは、式(2)又は(2’)に示される行列集合における少なくとも1つの行列であり、
【数52】
であり、
【数53】
は、それの値がi
2/4より大きくない最大の整数であることを示す。
【0088】
本発明の他の実施例として、プリコーディング行列Wは、式(3)に示される行列集合における少なくとも1つの行列であり、
【数54】
であり、
【数55】
は、それの値が
【数56】
より大きくない最大の整数であることを示す。
【0089】
本発明の他の実施例として、プリコーディング行列Wは、式(4)又は(5)に示される行列集合における少なくとも1つの行列であり、
【数57】
であり、
【数58】
は、それの値がi
2/2より大きくない最大の整数であることを示す。
【0090】
上記のプリコーディング行列Wに関する考察から、上記の行列構成は、例えば、4ポート偏波共用アンテナ又はユニフォーム・リニア・アレイ・アンテナの配置などの実際に配備されたアンテナ配置に一致してもよいことを知ることができる。位相θ及びφはフレキシブルに選択され、これは、必要に応じて量子化精度を更に向上させることが可能であるだけでなく、オーバヘッドと量子化精度との間のバランスを実現できる。プリコーディング行列Wのカラムベクトルは互いに直交し、これは、レイヤ間干渉を更に低減し、これにより、システムの送信レート及びスペクトル効率を向上させる。
【0091】
コードブックは、基地局とUEとの双方に知られている。本発明の他の実施例として、プリコーディング行列インジケータPMIは1つの具体的な値のみを有するようにしてもよく、PMIは選択されたプリコーディング行列を直接的に示す。例えば、256個の異なるプリコーディング行列が全て行列集合(1)又は(2)から選択されてもよく、そのとき、PMI=0,...,255は、インデックス値が0,1,...,255であるプリコーディング行列をそれぞれ示すのに利用されてもよい。この場合、基地局は、PMIに従ってコードブックからUEにより選択されたプリコーディング行列を取得してもよい。
【0092】
本発明の他の実施例として、プリコーディング行列インジケータPMIは、2つのインデックス、すなわち、第1プリコーディング行列インジケータPMI
1及び第
2プリコーディング行列インジケータPMI
2を有してもよく、ここで、PMI
1及びPMI
2はそれぞれ、選択されたプリコーディング行列に関連するインデックス値i
1及びi
2に対応する。基地局は、PMI
1及びPMI
2に従って、コードブックからUEにより選択されたプリコーディング行列を取得してもよい。
【0093】
ユーザ装置UEにより送信されたプリコーディング行列インジケータPMIが受信されると、PMIは、PUCCH又はPUSCHを介し基地局から受信されてもよい。本発明の本実施例におけるプリコーディング行列Wは、ロー又はカラムの置換後に取得されたプリコーディング行列であってもよいことが留意されるべきである。例えば、異なるアンテナ数は、対応してプリコーディング行列のローの置換を導く。
【0094】
本発明の本実施例によるチャネル状態情報をフィードバックする上記の基地局から、基地局は、リファレンス信号を送信し、UEにより送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信し、ここで、PMIは、リファレンス信号に従ってコードブックからUEにより選択されたプリコーディング行列に対応することを知ることができる。コードブックは、少なくとも1つのプリコーディング行列Wを有し、プリコーディング行列Wのカラムベクトルは、
【数59】
として表現されてもよく、αは定数であり、θ及びφは位相であり、[]
Tは行列又はベクトルの転置を示す。上記のコードブック構成は、例えば、4ポート偏波共用アンテナ又はユニフォーム・リニア・アレイ・アンテナの配置などの実際に配備されたアンテナ配置に一致してもよく、位相θ及びφはフレキシブルに選択され、これは、必要に応じて量子化精度を更に向上させることが可能であるだけでなく、オーバヘッドと量子化精度との間のバランスを実現できる。さらに、プリコーディング行列Wのカラムベクトルは互いに直交し、これは、レイヤ間干渉を更に低減する。ユーザ装置がプリコーディング行列Wに対応するプリコーディング行列インジケータを基地局にフィードバックした後、基地局は、フィードバックされたプリコーディング行列インジケータに従って送信信号に対してプリコーディングを実行し、これは、システムスループットを向上させる。
【0095】
本発明の実施例は更に、コンピュータ記憶媒体を提供し、ここで、コンピュータ記憶媒体はプログラムを記憶してもよく、プログラムが実行されると、
図1又は
図2に示されるステップが実行される。
【0096】
上記の装置のモジュール/ユニット及びこれらの実行プロセスの間の情報交換などの内容は、本発明の方法の実施例と同じアイデアに基づき、本発明の方法の実施例と同じ技術的効果を生じさせることが留意されるべきである。具体的な内容について、本発明の方法の実施例における説明を参照されたく、詳細はここでは再説明されない。
【0097】
当業者は、上記の実施例のステップの全て又は一部が、例えば、以下の方法の1つ以上又は全てなど、関連するハードウェアに命令するプログラムによって実現されてもよい。
【0098】
方法1:基地局から送信されたリファレンス信号を受信するステップ、前記リファレンス信号に従ってコードブックからプリコーディング行列Wを選択するステップであって、前記プリコーディング行列Wのカラムベクトルは、
【数60】
として表現され、αは定数であり、θ及びφは位相であり、[]
Tは行列又はベクトルの転置を示す、選択するステップ、及び前記基地局に前記選択されたプリコーディング行列に対応するプリコーディング行列インジケータPMIを送信するステップ。
【0099】
方法2:リファレンス信号をユーザ装置UEに送信するステップ、及び前記UEにより送信されたプリコーディング行列インジケータPMIを受信するステップであって、前記PMIは、前記リファレンス信号に従ってコードブックから前記UEにより選択されたプリコーディング行列Wに対応し、前記プリコーディング行列Wのカラムベクトルは、
【数61】
として表現され、αは定数であり、θ及びφは位相であり、[]
Tは行列又はベクトルの転置を示す、受信するステップ。
【0100】
当業者は、実施例における方法のステップの全て又は一部が関連するハードウェアに命令するプログラムによって実現されてもよいことを理解しうる。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。記憶媒体は、読み取り専用メモリ(Read−Only Memory,ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスク又は光ディスクを含むものであってもよい。
【0101】
上記は、本発明の実施例によるチャネル状態情報をフィードバックする方法、ユーザ装置及び基地局を詳細に説明した。特定の具体例は、本発明の原理及び実現方式を説明するため、本明細書において用いられる。実施例の説明は、本発明の方法及びそれの核心となるアイデアを理解することを助けることを単に意図している。さらに、当業者は、本発明のアイデアに従って具体的な実現方式及び適用範囲に関して本発明に対する各種修正及び変形を行うことが可能である。結論として、明細書の内容は本発明に対する限定として解釈されるべきでない。