(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6118516
(24)【登録日】2017年3月31日
(45)【発行日】2017年4月19日
(54)【発明の名称】プリンタ装置
(51)【国際特許分類】
B65H 16/04 20060101AFI20170410BHJP
B41J 15/04 20060101ALI20170410BHJP
【FI】
B65H16/04
B41J15/04
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-164042(P2012-164042)
(22)【出願日】2012年7月24日
(65)【公開番号】特開2014-24615(P2014-24615A)
(43)【公開日】2014年2月6日
【審査請求日】2015年5月21日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】501398606
【氏名又は名称】富士通コンポーネント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】石川 哲寛
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 寿美男
(72)【発明者】
【氏名】土屋 雅広
【審査官】
西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】
特開平05−318861(JP,A)
【文献】
特開2008−049670(JP,A)
【文献】
特開2009−166946(JP,A)
【文献】
米国特許第03589634(US,A)
【文献】
特開2004−292158(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 16/00−16/10
B41J 15/00−15/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリンタ本体部と接続されているアーム部と、
前記アーム部と接続されている用紙ロール支持軸部とを有し、
前記用紙ロール支持軸部は、前記用紙ロール支持軸部の一方の端部において、アーム部と接続されており、
前記用紙ロール支持軸部の他方の端部より、中空のコアの外側にロール状に巻かれた記録紙のコアを入れることにより前記記録紙を設置することのできるプリンタ装置において、
前記用紙ロール支持軸部は、前記コアの内側に接触する第1の支持軸と、前記コアの内側に接触する第2の支持軸と、前記コアの内側に接触する押下部材と、を有し、前記押下部材は付勢部材の復元力により前記コアの内側を押していることを特徴とするプリンタ装置。
【請求項2】
プリンタ本体部と接続されているアーム部と、
前記アーム部と接続されている用紙ロール支持軸部とを有し、
前記用紙ロール支持軸部は、前記用紙ロール支持軸部の一方の端部において、アーム部と接続されており、
前記用紙ロール支持軸部の他方の端部より、中空のコアの外側にロール状に巻かれた記録紙のコアを入れることにより前記記録紙を設置することのできるプリンタ装置において、
前記用紙ロール支持軸部は、前記コアの内側に接触する第1の支持軸と、前記コアの内側に接触する第2の支持軸と、前記コアの内側に接触する第3の支持軸と、前記第1の支持軸と前記第2の支持軸と前記第3の支持軸のうちの少なくとも1つを前記コアの内側に向けて押す付勢部材と、を有していることを特徴とするプリンタ装置。
【請求項3】
前記押下部材は、前記第2の支持軸に回転可能な状態で取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のプリンタ装置。
【請求項4】
前記付勢部材は、ねじりコイルバネ、コイルバネ、板バネのいずれかであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のプリンタ装置。
【請求項5】
前記用紙ロール支持軸部の他方の端部には、前記コアの内側の形状よりも小さなフランジ部が設けられており、
前記用紙ロール支持軸部に前記コアが入った状態においては、前記コアの両側は、各々前記アーム部と前記フランジ部とにより抑えられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のプリンタ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レシート等を発行するプリンタは、商店等のレジスタ、銀行等におけるATM(Automated Teller Machine)やCD(Cash dispenser)等の用途に幅広く用いられている。このようなレシート等を発行するプリンタにおいては、通常、記録紙となる感熱紙を搬送しながら、サーマルヘッド等により記録紙の所定の位置に印字等が行なわれる。
【0003】
このようなサーマルヘッド等により記録紙に印字等を行なうプリンタにおいては、記録紙をサーマルヘッドとプラテンローラとの間に介在させて印字等がなされるが、印字等のなされる記録紙は、中空のコアにロール状に巻かれており、用紙ロール支持軸により支持された状態で、サーマルヘッドが設けられている側に供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−19845号公報
【特許文献2】特開平8−217295号公報
【特許文献3】特開2004−292158号公報
【特許文献4】特開2003−246508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、一般的には、
図1に示されるように、用紙ロール支持軸920の径は、記録紙940が巻かれているコア941の内径よりも小さく形成されている。このため、記録紙940に印字等がなされ記録紙940が供給されることにより、コア941にロール状に巻かれた記録紙940は回転するが、ロール状に巻かれた記録紙940が回転する際に、
図2における矢印Aに示されるように、用紙ロール支持軸920を中心に、記録紙940の全体が大きく振れる。このように記録紙940の全体が大きく振れてしまうと記録紙940の位置が定まらず、記録紙940の残量を正確に検出することができない場合がある。また、ロール状に巻かれた記録紙940が、用紙ロール支持軸920を中心に振れた際、記録紙940が供給方向と逆方向に振れた場合に、記録紙940の供給が妨げられ、不図示のサーマルヘッドが設けられている側に、記録紙940が円滑に供給されなくなる場合がある。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、ロール状に巻かれた記録紙が供給される際に、用紙ロール支持軸を中心に振れることのないプリンタ装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、プリンタ本体部と接続されているアーム部と、前記アーム部と接続されている用紙ロール支持軸部とを有し、前記用紙ロール支持軸部は、前記用紙ロール支持軸部の一方の端部において、アーム部と接続されており、前記用紙ロール支持軸部の他方の端部より、中空のコアの外側にロール状に巻かれた記録紙のコアを入れることにより前記記録紙を設置することのできるプリンタ装置において、前記用紙ロール支持軸部は、前記コアの内側に接触する第1の支持軸と、前記コアの内側に接触する第2の支持軸と、前記コアの内側
に接触する押下部材と、を有し
、前記押下部材は付勢部材の復元力により前記コアの内側を押していることを特徴とする。
また、本発明は、プリンタ本体部と接続されているアーム部と、前記アーム部と接続されている用紙ロール支持軸部とを有し、前記用紙ロール支持軸部は、前記用紙ロール支持軸部の一方の端部において、アーム部と接続されており、前記用紙ロール支持軸部の他方の端部より、中空のコアの外側にロール状に巻かれた記録紙のコアを入れることにより前記記録紙を設置することのできるプリンタ装置において、前記用紙ロール支持軸部は、前記コアの内側に接触する第1の支持軸と、前記コアの内側に接触する第2の支持軸と、前記コアの内側に接触する第3の支持軸と、前記第1の支持軸と前記第2の支持軸と前記第3の支持軸のうちの少なくとも1つを前記コアの内側に向けて押す付勢部材と、を有していることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、プリンタ本体部と接続されているアーム部と、前記アーム部と接続されている用紙ロール支持軸部とを有し、前記用紙ロール支持軸部は、前記用紙ロール支持軸部の一方の端部において、アーム部と接続されており、前記用紙ロール支持軸部の他方の端部より、中空のコアの外側にロール状に巻かれた記録紙のコアを入れることにより前記記録紙を設置することのできるプリンタ装置において、前記用紙ロール支持軸部は、2以上の支持軸と、付勢部材と、を有し、2以上の前記支持軸は、2以上の前記支持軸における2以上の接触点において、前記コアの内側と接触していることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、プリンタ本体部と接続されているアーム部と、前記アーム部と接続されている用紙ロール支持軸部とを有し、前記用紙ロール支持軸部は、前記用紙ロール支持軸部の一方の端部において、アーム部と接続されており、前記用紙ロール支持軸部の他方の端部より、中空のコアの外側にロール状に巻かれた記録紙のコアを入れることにより前記記録紙を設置することのできるプリンタ装置において、前記用紙ロール支持軸部は、単一の支持軸と、付勢部材と、を有し、前記支持軸は、前記支持軸における2以上の接触点において、前記コアの内側と接触していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ロール状に巻かれた記録紙が供給される際に、用紙ロール支持軸を中心に振れることのないプリンタ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図3】第1の実施の形態におけるプリンタ装置の斜視図(1)
【
図4】第1の実施の形態におけるプリンタ装置の斜視図(2)
【
図5】第1の実施の形態におけるプリンタ装置の用紙ロール支持軸部とアーム部の斜視図(1)
【
図6】第1の実施の形態におけるプリンタ装置の用紙ロール支持軸部とアーム部の斜視図(2)
【
図7】第1の実施の形態におけるプリンタ装置の用紙ロール支持軸部の斜視図
【
図9】フランジ部を取り除いた状態の用紙ロール支持軸部の側面図
【
図11】フランジ部を取り除いた状態の用紙ロール支持軸部の斜視図
【
図12】第1の実施の形態における用紙ロール支持軸部の説明図
【
図13】第1の実施の形態における他の用紙ロール支持軸部の説明図(1)
【
図14】第1の実施の形態における他の用紙ロール支持軸部の説明図(2)
【
図15】第1の実施の形態における他の用紙ロール支持軸部の説明図(3)
【
図16】第1の実施の形態における他の用紙ロール支持軸部の説明図(4)
【
図17】第1の実施の形態における他の用紙ロール支持軸部の説明図(5)
【
図18】第1の実施の形態における他の用紙ロール支持軸部の説明図(6)
【
図19】第1の実施の形態における他の用紙ロール支持軸部の説明図(7)
【
図20】第2の実施の形態における用紙ロール支持軸部の説明図(1)
【
図21】第2の実施の形態における用紙ロール支持軸部の説明図(2)
【
図22】第2の実施の形態における用紙ロール支持軸部の説明図(3)
【
図23】第2の実施の形態における用紙ロール支持軸部の説明図(4)
【
図24】第3の実施の形態における用紙ロール支持軸部の説明図
【
図25】第3の実施の形態における用紙ロール支持軸部への記録紙の設置方法の説明図
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明を実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0013】
〔第1の実施の形態〕
(プリンタ装置)
本実施の形態におけるプリンタ装置は、
図3から
図6に示されるように、印字等のなされるプリンタ本体部10と、ロール状に巻かれた記録紙を支持する用紙ロール支持軸部20と、プリンタ本体部10と用紙ロール支持軸部20とを接続しているアーム部30とを有している。尚、
図3は、プリンタ本体部10側から見た斜視図であり、
図4は、アーム部30側から見た斜視図である。また、
図5及び
図6は、用紙ロール支持軸部20とアーム部30との関係を示す斜視図であり、
図5は、
図3と同じ側から見た斜視図であり、
図6は、
図4と同じ側から見た斜視図である。
【0014】
プリンタ本体部10は、いわゆるプリンタメカを有しており、サーマルヘッド等のプリンタヘッド、プラテンローラ、記録紙を搬送するためのモータ等を有している。用紙ロール支持軸部20は、一方の端部においてアーム部30と接続されており、他方の端部より、ロール状に巻かれた記録紙のコアを入れることにより、記録紙を設置することができるように形成されている。
【0015】
次に、用紙ロール支持軸部20について、
図7〜
図11に基づき説明する。
図7は用紙ロール支持軸部20の全体を示す斜視図であり、
図8は用紙ロール支持軸部20の側面図であり、
図9は用紙ロール支持軸部20のフランジ部26を外した状態の側面図であり、
図10は用紙ロール支持軸部20の斜視図であり、
図11は用紙ロール支持軸部20のフランジ部26を外した状態の斜視図である。尚、記録紙は内側が中空のコア101の外側にロール状に巻かれているものであり、
図8〜
図11においては、記録紙のコア101との関係を示すため、コア101のみが記載されている。
【0016】
本実施の形態における用紙ロール支持軸部20は、第1の支持軸21、第2の支持軸22、支持シャフト部23、押下部材24、バネ25、フランジ部26を有している。第1の支持軸21及び第2の支持軸22は、略円筒形の形状で形成されており、ロール状に巻かれた記録紙のコア101における長さと同程度または若干長く形成されている。第1の支持軸21と第2の支持軸22とは、
図9等に示されるように接触していてもよくまた離れていてもよい。また、第1の支持軸21の径は第2の支持軸22の径と異なっていてもよい。支持シャフト部23はロール状に巻かれた記録紙のコア101の長さと同程度の長さで形成されており、支持シャフト部23を中心に可動する押下部材24が設けられている。また、押下部材24と第1の支持軸21との間には、付勢部材となるコイルバネ等からなるバネ25が設けられている。これにより、押下部材24は記録紙のコア101の内側と接触部24aにおいて接触し、押下部材24の接触部24aにおいて、矢印Bに示される方向に働くバネ25の復元力により、記録紙のコア101の内側が押されている。尚、本実施の形態においては、第1の支持軸21及び第2の支持軸22は、記録紙のコア101が回転した場合においても回転することはない。従って、第1の支持軸21及び第2の支持軸22は、コア101との摩擦が少なくなるように、表面がなめらかな形状により形成されていることが好ましい。
【0017】
これにより、記録紙のコア101の内側は、第1の支持軸21との接触点21aと、第2の支持軸22との接触点22aと、押下部材24における接触部24aとの3点において接触しており、この3点がコア101の内側と接触することにより、記録紙は保持されている。コア101と接触している3点うち、接触部24aにおいては、矢印Bに示す方向に働くバネ25の復元力により、押下部材24の接触部24aが記録紙のコア101の内側を押しているため、3点による接触をより確実なものとすることができる。従って、ロール状に巻かれた記録紙を供給する際、記録紙のコア101が回転しても、記録紙のコア101は振れることはないため、記録紙の残量を正確に検出することができ、また、記録紙をプリンタ本体部10の設けられている側に安定的に供給することができる。
【0018】
また、本実施の形態におけるプリンタ装置においては、
図10に示されるように、用紙ロール支持軸部20より、記録紙のコア101が外れることがないように、フランジ部26が設けられている。フランジ部26は用紙ロール支持軸部20の他方の端部に設けられており、記録紙のコア101の内側よりも外にはみ出す抑え部26aを有している。これにより、記録紙のコア101は、一方の側ではアーム部30により抑えられ、他方の側ではフランジ部26の抑え部26aにより抑えられているため、通常の印字等の動作時においては、用紙ロール支持軸部20より記録紙が外れることはない。
【0019】
尚、フランジ部26の全体は、記録紙のコア101の内側よりも小さな形状となるように形成されおり、記録紙のコア101をバネ25の復元力に抗して用紙ロール支持軸部20に入れることができる。このように、記録紙のコア101をバネ25の復元力に抗して用紙ロール支持軸部20に入れることにより、押下部材24における接触部24aにおいて、バネ25の復元力により、記録紙のコア101が押される。これにより、記録紙を用紙ロール支持軸部20に安定的に確実に設置することができる。
【0020】
上記においては、
図12に示されるように、バネ25に、ねじりコイルバネを用いており、このねじりコイルバネが支持シャフト部23の回りに巻かれている構造のものについて説明したが、バネ25の種類や設置される位置は、これに限定されるものではない。
【0021】
具体的には、
図13に示されるように、バネ25としてコイルバネ25aを用いた構造のものであってもよく、また、
図14に示されるように、バネ25として板バネ25bを用いた構造のものであってもよい。更に、
図15に示されるように、バネ25の中心が第2の支持軸22の中心と略同位置となるように設置されている構造のものであってもよい。また、
図16に示されるように、バネ25等の付勢部材を用いることなく押下部材24自体が付勢力を有するもの(付勢部材)であってもよい。
【0022】
また、
図17に示されるように、本実施の形態においては、押下部材24の回転軸に第1の支持軸21、第2の支持軸22を用いてもよい。具体的には、押下部材24は第2の支持軸22に回転可能な状態で取り付けられており、記録紙100のコア101の内側を接触部24aにおいて、矢印Cに示す方向に働くバネ25の復元力により押すことができるように設置されている。これにより、コア100の内側とは、第1の支持軸21における接触点21a、第2の支持軸22における接触点22a、押下部材24における接触部24aの3点において接触させることができ、記録紙100の振れをより一層抑制することができる。
【0023】
また、
図18に示されるように、用紙ロール支持軸部は、板バネ部126を有するものであってもよい。具体的には、記録紙100のコア101の内側を板バネ126の接触部126aにおいて、矢印Cに示す方向に働く板バネ126の復元力により押すことができるように設置されているものであってもよい。これにより、コア100の内側とは、第1の支持軸21における接触点21a、第2の支持軸22における接触点22a、板バネ材126における接触部126aの3点において接触させることができ、記録紙100の振れをより一層抑制することができる。
【0024】
また、本実施の形態におけるプリンタ装置は、
図19に示されるように、押下部材24、バネ25等が設けられていない構造のものであってもよい。具体的には、第1の支持軸21と第2の支持軸22とを設けることにより、記録紙100のコア101の内側とは、第1の支持軸21における接触点21a及び第2の支持軸22における接触点22aの2点において接触させることができる。これにより、支持軸が一本の場合よりも、記録紙100が供給される際に回転することにより生じる記録紙100の振れを抑制することができる。尚、本実施の形態においては、第1の支持軸21における直径と第2の支持軸22における直径の和が、記録紙100のコア101の内径よりも若干小さくなるように形成されていることが好ましい。このように形成することにより、記録紙100が回転する際に生じる記録紙100の振れ幅等を小さくすることができる。
【0025】
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。本実施の形態におけるプリンタ装置は、第1の実施の形態におけるプリンタ装置の用紙ロール支持軸部20等とは異なる構造の用紙ロール支持軸部を有するものである。
【0026】
本実施の形態におけるプリンタ装置は、
図20に示されるように、用紙ロール支持軸部が、略円柱形状の第1の支持軸121と略円柱形状の第2の支持軸122と略円柱形の第3の支持軸223を有している。このように、第1の支持軸121と第2の支持軸122と第3の支持軸223を設けることにより、記録紙100のコア101の内側とは、第1の支持軸121における接触点121a、第2の支持軸122における接触点122a及び第3の支持軸223における接触点223aの3点において接触させることができる。これにより、より一層記録紙100の振れを抑制することができる。
【0027】
また、本実施の形態は、
図21に示されるように、更に、コイルバネ224及び225を設けた構造のものであってもよい。具体的には、第1の支持軸121と第3の支持軸223の間が広がるような復元力を有するコイルバネ224を第1の支持軸121と第3の支持軸223との間に設け、第2の支持軸122と第3の支持軸223の間が広がるような復元力を有するコイルバネ225を第2の支持軸122と第3の支持軸223との間に設けたものであってもよい。これにより、矢印Dに示す方向に復元力が働き、記録紙100のコア101の内側が押されるため、記録紙100のコア101の内側と、第1の支持軸121、第2の支持軸122及び第3の支持軸223との接触をより確実なものとすることができる。
【0028】
また、
図22に示されるように、コイルバネ224及び225に代えて、ねじりコイルバネ226を設けた構造のものであってもよく、また、
図23に示されるように、コイルバネ224及び225に代えて、ねじり板バネ227を設けた構造のものであってもよい。これらの構造においても、
図21に示される構造のものと同様、矢印Dに示す方向に復元力が働き、記録紙100のコア101の内側が押されるため、
図21に示されるものと同様の効果を得ることができる。
【0029】
尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
【0030】
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態について説明する。本実施の形態におけるプリンタ装置は、
図24に示されるように、
図19に示される押下部材24が設けられていない構造のプリンタ装置において、フランジ部326の位置が相対的に上側となるように取り付けられている構造のものである。これにより、記録紙100のコア101を用紙ロール支持軸部に入れた後、矢印Eに示す方向に働く重力により記録紙100が下に落ちるため、記録紙100のコア101の側面はフランジ部326により抑えることができる。
【0031】
具体的には、
図25(a)に示すように、用紙ロール支持軸部320は一方の端部においてアーム部と接続されており、他方の端部にはフランジ部326が設けられている。フランジ部326は、用紙ロール支持軸部320の中心に対し、相対的に上側に取り付けられており、用紙ロール支持軸部320の他方の端部より記録紙100のコア101を挿入する。この後、記録紙100のコア101の全体がフランジ部326の内側まで移動すると、
図25(b)に示すように、矢印Eに示す方向に働く重力により、記録紙100が全体的に下に落ち、記録紙100のコア101の上側と、用紙ロール支持軸部320とが接触する。この状態においては、記録紙100のコア101は、一方の側はアーム部により、他方の側はフランジ部326により抑えられているため、用紙ロール支持軸部320より記録紙100が抜け落ちることはない。
【0032】
以上、本発明の実施に係る形態について説明したが、上記内容は、発明の内容を限定するものではない。
【符号の説明】
【0033】
10 プリンタ本体部
20 用紙ロール支持軸部
21 第1の支持軸
21a 接触点
22 第2の支持軸
22a 接触点
23 支持シャフト部
23a 接触点
24 押下部材
25 バネ
26 フランジ部
30 アーム部
100 記録紙
101 コア