特許第6118829号(P6118829)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6118829
(24)【登録日】2017年3月31日
(45)【発行日】2017年4月19日
(54)【発明の名称】ステータディスク
(51)【国際特許分類】
   F04D 19/04 20060101AFI20170410BHJP
【FI】
   F04D19/04 E
   F04D19/04 D
【請求項の数】14
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-632(P2015-632)
(22)【出願日】2015年1月6日
(65)【公開番号】特開2015-132259(P2015-132259A)
(43)【公開日】2015年7月23日
【審査請求日】2015年1月6日
(31)【優先権主張番号】10 2014 100 207.5
(32)【優先日】2014年1月9日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】391043675
【氏名又は名称】プファイファー・ヴァキューム・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】ゼンケ・ギルブリヒ
(72)【発明者】
【氏名】ヘルベルト・シュタムラー
(72)【発明者】
【氏名】ベルント・ホフマン
(72)【発明者】
【氏名】ミリアム・シュミッツ
(72)【発明者】
【氏名】ヨハネス・シュナール
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル・シュヴァイクヘーファー
【審査官】 山本 崇昭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−337028(JP,A)
【文献】 特開2011−001825(JP,A)
【文献】 特開2004−353652(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 1/00−13/16
F04D 17/00−25/16
F04D 29/00−35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターボ分子ポンプ(10)の為のステータディスク(26)であって、その際、ステータディスク(26)が部分リング形状に一つの平面内に延在しており、ステータディスク(26)の内周(108)によって定義される一つの内側の半径、および、ステータディスク(26)の外周(84)によって定義される一つの外側の半径を有し、かつ安全装置(94,96,98,112,118,128)を有し、この安全装置(94,96,98,112,118,128)によって、ステータディスク(26)が、少なくとも、隣接して配置されたスペーサリング(28)に対する前記平面内での半径方向のスライドに対して固定可能であること、その際、安全装置(94,96,98,112,118,128)が、ステータディスク(26)の曲げられた材料から形成されていること、及び、その際、曲げられた材料によって、前記平面内に位置するステータディスク(26)の空所部(86,92,110)が形成されていることを特徴とするステータディスク(26)。
【請求項2】
安全装置(94,96,98,112,118,128)が、少なくとも二つの、前記平面から突き出した突出部(94,96,98)を有することを特徴とする請求項1に記載のステータディスク(26)。
【請求項3】
少なくとも二つの突出部(94,96,98,128)が、ステータディスク(26)の曲率中心点と、180度でない一つの角度を形成することを特徴とする請求項2に記載のステータディスク(26)。
【請求項4】
前記角度が、75度から105度の値を取ることを特徴とする請求項3の記載のステータディスク(26)。
【請求項5】
前記突出部(94,98)のうちの少なくとも一つの一部分(99b)が、前記平面に対して間隔をあけて延在しており、その際、当該部分(99b)の少なくとも一つの領域が、前記平面に対して平行であることをと特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載のステータディスク(26)。
【請求項6】
ステータディスク(26)が、一部品式に形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のステータディスク(26)。
【請求項7】
安全装置(94,96,98,112,118,128)が、バヨネットロック形式に形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のステータディスク(26)。
【請求項8】
安全装置(94,96,98,112,118,128)が、周回する一つの上昇部(112)を形成していることを特徴とする請求項1に記載のステータディスク(26)。
【請求項9】
ステータディスク(26)が、ステータディスク内に少なくとも二つの空所部(86,92,110)を有することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のステータディスク(26)。
【請求項10】
安全装置(94,96,98,112)が、ステータディスク(26)の外側の縁部の領域中に設けられていること、及び/又は、安全装置(94,96,98,112)が、ローレット(130)をステータディスク(26)の外側の縁部(91)の領域中に有することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のステータディスク(26)。
【請求項11】
安全装置(94,96,98,112)が、ステータディスク(26)の外側の縁部の領域中に設けられていること、及び/又は、安全装置(94,96,98,112)が、歯構造(128)をステータディスク(26)の外側の縁部(91)の領域中に有することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のステータディスク(26)。
【請求項12】
ターボ分子ポンプ(10)の為に設けられるステータディスク(26)を製造するための方法であって、前記ステータディスク(26)が、部分リング形状に一つの平面内に延在し、ステーターディスク(26)の内周(108)によって定義される一つの内側の半径および、ステータディスク(26)の外周(84)によって定義される一つの外側の半径を有し、かつ一つの安全装置(94,96,98,112,118,128)を有し、この安全装置(94,96,98,112,118,128)でもって、ステータディスク(26)が、少なくとも、隣接して配置されたスペーサリング(28)に対する前記平面内での半径方向のスライドに対して固定可能である方法において、
安全装置(94,96,98,112,118,128)とステータディスク(26)の少なくとも一つの羽根(90)が、打ち抜き、またはレーザーカットと、これに引き続く曲げによって形成されること、
その際、安全装置(94,96,98,112,118,128)が、ステータディスク(26)の曲げられた材料から形成されていること、及び、その際、曲げられた材料によって、前記平面内に位置するステータディスク(26)の空所部(86,92,110)が形成されていることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1から11のいずれか一項に記載の少なくとも一つのステータディスク(26)および一つのスペーサリング(28)を有するターボ分子ポンプ(10)において、
安全装置(94,96,98,112,118,128)およびスペーサリング(28)が、ステータディスク(26)を前記平面内での移動に対して固定するために相互作用することを特徴とするターボ分子ポンプ。
【請求項14】
ステータディスク(26)が、安全装置(94,96,98,112,118,128)を有し、この安全装置(94,96,98,112,118,128)が、スペーサリング(28)の少なくとも一つの空所部(104)と相互作用することを特徴とする請求項13に記載のターボ分子ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ターボ分子ポンプの為のステータディスクに関する。その際、ステータディスクは、一つの平面内で部分リング形状に延在し、そして一つの内側の半径と一つの外側の半径を有している。
【背景技術】
【0002】
ターボ分子ポンプは、真空の発生の為に使用される。これは例えば電子顕微鏡または質量分析計のためのものである。その際、ターボ分子ポンプのローターディスクによってガス粒子は加速され、そしてステータディスクによって適当な方向へと転向される。これによって、真空を生成する流れが生じる。この目的の為、ローターディスクもステータディスクも、前記平面に対して傾斜して配置された羽根を有する。これら羽根は、ガス粒子を加速しまたは転向させる。
【0003】
ローターディスクは、高速回転する軸と回転不能に接続されている。その回転軸は、ターボ分子ポンプの軸方向を決定する。他方でステータディスクは、軸と連結されておらず、ターボ分子ポンプのハウジングと固定されている。ローターディスクおよびステータディスクは軸方向で交互に配置されており、およびスペーサリングによって互いに間隔をあけている。
【0004】
ターボ分子ポンプの組立の際には、ローターディスクおよびスペーサディスク並びにスペーサリングが、軸上に配置され、そのようにして生じるパッケージがターボ分子ポンプのハウジング内に挿入される。その際、特にステータディスクが、パッケージから側方へ飛び出るよう動かず、そしてハウジング内への挿入の際に、これとの食い込みが防止されることが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】独国特許出願公開第102010052659A1号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第102010052660A1号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第102011108115A1号明細書
【特許文献4】独国実用新案第9013672U1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、ターボ分子ポンプの組立の際に、食い込みが簡単な方法で防止されるターボ分子ポンプの為のステータディスクを完成することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、請求項1に記載の特徴を有するステータディスクにより、そして特に、ステータディスクが、一つの安全装置を有し、この安全装置によって、ステータディスクが少なくとも、隣接して配置されたスペーサリングに対する平面内での半径方向のスライドに対して固定可能であることにより解決される。
【0008】
安全装置によって、ステータディスクは、ターボ分子ポンプの組立の際に既に、平面内の如何なる半径方向動作に対しても固定されるので、ローターディスク、ステータディスク、およびスペーサリングから成るパッケージから、これが滑り出すことがなく、そしてターボ分子ポンプのハウジング内への挿入の際にこれと食い込む恐れが無い。これによって、ディスクパッケージをターボ分子ポンプのハウジング内に運び込むこと、およびこれに伴い最終的には、ターボ分子ポンプ組立が全体として著しく簡易化される。
【0009】
ターボ分子ポンプのハウジング内へのディスクパッケージを運び込む前に、例えば、ローターディスク、ステータディスクおよびスペーサリングは、ローターディスクとステータディスクが、その間に位置するスペーサリングと共に互いに交互となるよう軸方向で互いに重ね合わせられる。ステータディスクとスペーサリングが、互いに当接するとき、ステータディスクはスペーサリングにおける安全装置によって平面内での半径方向のスライドに対して固定される。軸方向の移動と、ステータディスクの軸方向を中心とした回転は、反対になお可能なままであることが可能である。
【0010】
本発明の有利な実施形は、下位の請求項、明細書および図面からも見て取れる。
【0011】
好ましい実施形に従い、安全装置は、少なくとも二つの、特に三つの、平面から突き出した突出部を有する。突出部は、例えば突き出したノーズ部またはヒダとして形成されていることが可能である。これらは特に直角に、つまり軸方向にステータディスクから突き出ている。突出部が、隣接するスペーサリングの相補的なくぼみ内に介入するとき、ステータディスクは、効果的に平面内の回転およびスライドに対して固定される。
【0012】
同様に、一または複数の突出部が、一つのストッパー面として形成されていることが可能である。これは、隣接するスペーサリングのステップ部(独語:Absatz)に位置する。特に、ストッパー面は周囲方向に推移しており、そしてそれによって、ステータディスクがステータディスク、ローターディスクおよびスペーサディスクの積層物から滑り出すのを防止する。その際、ストッパー面が、ステップ部に当接することにより、ステータディスクの半径方向の中心決めが達成されることが可能であることは追加的に有利である。
【0013】
代替として、突出部が、隣接するスペーサリングの溝として形成されたくぼみ内に介入することも可能である。これにより基本的に突出部の溝に沿ってのスライドが可能である。ステータディスクを、ここでも平面内でのスライドに対して固定するために、突出部は少なくとも二つの溝内に介入し得る。これら溝の延在方向は互いに一つの角度を有している。つまり、互いに平行に推移していない。
【0014】
好ましくは、少なくとも三つの突出部が設けられている。これらのうち二つは、平行に推移する溝内に介入し、そして第三の突出部は、他の溝と一つの角度を形成する溝内へと介入することが可能である。二以上の突出部の使用によって、より高い力が受容され、そしてステータディスクはより良好に、平面内での半径方向のスライドに対して固定される。
【0015】
別の有利な実施形に従い、少なくとも二つの突出部が、ステータディスクの曲率中心点と、180度でない一つの角度を形成する。特に、周囲方向に延在する溝内における、突出部のそのような配置は、ステータディスクの半径方向のスライドを防止する。半径方向のスライドに対する固定は、その際、二つの突出部と中心点によって形成される角度が90度に近づくほど、より確実に行われることとなる。
【0016】
好ましくは、該角度は、75度から105度の値、そして好ましくは90度の値を取る。半円形状のステータディスクにおいて、例えば二つの突出部が、ステータディスクの端部の領域に設けられ、そして少なくとも一つの別の突出部が、周囲方向でみて、ステータディスクの端部の間の中央に設けられることが可能である。これは、別の突出部が、曲率中心点及び端部に設けられた突出部と其々約90度の角度を形成することを意味する。追加的に、一または複数の別の突出部が設けられることも可能である。
【0017】
特に、ステータディスクの端部の突出部は、互いに接し合って隣接する半円形状の二つのステータディスクの重なり合いを防止するのにも使用される。
【0018】
複数のノーズ部またはヒダの替わりに、突出部が、突き出す単独のノーズ部またはヒダにより、およびステータディスクの羽根により形成されていることが可能である。これら羽根は、ステータディスクによって定義される平面に対して傾斜して位置しており、これによって平面から突き出している。ノーズ部またはヒダは、その際、隣接するスペーサリングの溝内に介入することができ、そしてステータディスクは、そのようにして、ターボ分子ポンプの軸に向かうノーズ部またはヒダからの方向の半径方向の移動に対して、ステータディスクを固定することができる。同時に、羽根は溝の外壁に当接し、ステータディスクをターボ分子ポンプの軸から離れる如何なる半径方向の移動に対しても固定的とする。
【0019】
別の有利な実施形に従い、ステータディスクは一部品式に形成されている。ステータディスクは、例えば打ち抜き曲げ部材として薄板から形成されていることが可能である。代替として、ステータディスクは、固形物から、例えばフライス加工によってつくりだされることが可能である。
【0020】
特に好ましくは、安全装置はステータディスクの曲げられた材料により形成される。この目的の為、打ち抜き曲げプロセスにおいて、例えばステータディスクの縁部部分が、安全装置を形成するために折り曲げられる。このようにして、安全装置の為に追加的材料がステータディスクにもたらされる必要が無い。
【0021】
別の有利な実施形に従い、曲げられた材料によって、平面内に位置する空所部(ステータディスクの空所部)が形成される。ステータディスクにおいて、羽根は通常少なくとも領域的に空所部によって境界づけられている。いずれにせよ空所部の為に打ち抜かれるべき材料が、その代わりに折り曲げられ、そして安全装置として使用されると、安全装置の為の追加的な空所部の形成または追加的な材料の使用が省略されることが可能である。安全装置は、ステータディスクの羽根と同様、打ち抜き曲げ過程のこのプロセスステップ中に形成されることができる。
【0022】
別の有利な実施形に従い、少なくとも一つの突出部の一部が、少なくとも領域的に平面に対して平行に間隔をあけて延在する。突出部は、これにより例えばL字形状またはS字形状を有することが可能である。これにより突出部は、より拡大された当接面をスペーサリングの溝内で有する。その結果、ステータディスクは平面内での半径方向のスライドに対してより良好に固定される。
【0023】
好ましくは、安全装置はバヨネット形式に形成される。これは、例えばL字形状の突出部またはS字形状の突出部が、スペーサリングのアンダーカット(独語:Hinterschneidung)内に入り込むことが可能であることを意味する。ローターパッケージおよびステータパッケージの組立の際、ステータディスクは、軸方向においてもスペーサリングに固定されることが可能である。
【0024】
代替として、安全装置が、周囲方向に推移する一つの上昇部を有することが可能である。複数の、個々に平面から突き刺す突出部の替わりに、安全装置は周囲方向に連続して形成されることが可能である。これは例えば、周回するカラー部により形成される。
【0025】
代替として、または追加的に、安全装置は、少なくとも二つの空所部をステータディスク内に有する。この空所部内に、例えば突出部またはスペーサリングが介入することができ、そしてそのようにして、スペーサリングに対するステータディスクの半径方向のスライドが防止されることができる。例えば、スペーサリングの突出部はいずれにせよ存在する、羽根を画定する空所部内に介入することができる。
【0026】
有利な実施形に従い、安全装置はステータディスクの外側の縁部の領域内に設けられる。このようにして、ローターパッケージおよびステータパッケージが重ね合わせられるとき、安全装置が、ステータディスクの外側の縁部の領域に存在するスペーサリング内に介入することが可能であるということを保証する。
【0027】
安全装置は、可塑的に変形可能に形成されることが可能である。そして、曲げによって所定の位置にもたらされることができる。このようにして安全装置の曲げによって、製造プロセスにおいては発生する公差、例えばスペーサリングの公差が補償されることが可能である。
【0028】
別の有利な実施形に従い、安全装置はローレット及び/又は歯構造を、ステータディスクの外側の縁部の領域に有する。例えば、ステータディスクの歯構造は、スペーサディスクのローレット内に介入することが可能である。周囲方向でみて、二以上の領域が、歯構造を設けられていることが可能である。これらは、特に90度の角度を互いに形成している。このようにして、平面内におけるステータディスクの半径方向のスライドも、回転も防止される。代替として、ステータディスクは、一つのローレットを有することが可能である。このローレット内にスペーサリングの歯構造が介入する。
【0029】
本発明は、更に、ターボ分子ポンプの為に設けられるステータディスクを製造するための方法を含む。これらステータディスクは、平面内に部分リング形状に延在しており、一つの内半径および一つの外半径を有し、そして一つの安全装置を有している。この安全装置でもってステータディスクは、少なくとも、隣接して配置されたスペーサリングに対する平面内での半径方向のスライドに対して固定可能である。本発明に係る方法は、安全装置およびステータディスクの少なくとも一つの羽根が、打ち抜きまたはレーザーカットおよびこれに引き続く曲げによって形成される点に特徴を有する。これによって、安全装置および羽根は、一つの同一のプロセス中で形成されることができ、これによって極めて経済的に形成されることが可能である。
【0030】
その上、本発明は、ターボ分子ポンプにも関する。このターボ分子ポンプは、上述した形式の少なくとも一つのステータディスクと、スペーサリングを有し、その際、安全装置は、ステータディスクを平面内での移動に対して固定するために、スペーサリングと相互作用する。ステータディスクの上述した長所および発展形は、本発明に係るターボ分子ポンプに対しても相応して有効である。
【0031】
ターボ分子ポンプの有利な実施形に従い、ステータディスクは一つの安全装置を有する。この安全装置は、スペーサリングの少なくとも一つの空所部と相互作用する。例えば、少なくとも一つの空所部は、スペーサリングの周囲方向に推移する一つの溝により形成されることが可能であり、またはスペーサリングの少なくとも一つのくぼみにより形成されることが可能である。
【0032】
以下に本発明を、可能な実施形に基づき、添付の図面を参照しつつ説明する。図は、以下を示す。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】発明に係るターボ分子ポンプの断面図
図2a】発明に係るステータディスクの第一の実施形の図。(a)側面図および(b)上面図を含む。
図2b】発明に係るステータディスクの第一の実施形の図。(a)側面図および(b)上面図を含む。
図3a】発明に係るステータディスクの第二の実施形の図。(a)側面図および(b)上面図を含む。
図3b】発明に係るステータディスクの第二の実施形の図。(a)側面図および(b)上面図を含む。
図4a】発明に係るステータディスクの第三の実施形の図。(a)側面図および(b)上面図を含む。
図4b】発明に係るステータディスクの第三の実施形の図。(a)側面図および(b)上面図を含む。
図5a】発明に係るステータディスクの第四の実施形の図。(a)上面図、(b)周囲方向における断面図、および(c)半径方向における断面図を含む。
図5b】発明に係るステータディスクの第四の実施形の図。(a)上面図、(b)周囲方向における断面図、および(c)半径方向における断面図を含む。
図5c】発明に係るステータディスクの第四の実施形の図。(a)上面図、(b)周囲方向における断面図、および(c)半径方向における断面図を含む。
図6】ステータディスクのスペーサリングの相互作用の簡略的断面図
図7a】発明に係るステータディスクの第五の実施形の図。(a)上面図、(b)側面断面図、(c)側面詳細図および(d)上面詳細図を含む。
図7b】発明に係るステータディスクの第五の実施形の図。(a)上面図、(b)側面断面図、(c)側面詳細図および(d)上面詳細図を含む。
図7c】発明に係るステータディスクの第五の実施形の図。(a)上面図、(b)側面断面図、(c)側面詳細図および(d)上面詳細図を含む。
図7d】発明に係るステータディスクの第五の実施形の図。(a)上面図、(b)側面断面図、(c)側面詳細図および(d)上面詳細図を含む。
図8a】発明に係るステータディスクの第六の実施形の図。(a)上面図および(b)スペーサリングとの相互作用を領域的な側面図を含む。
図8b】発明に係るステータディスクの第六の実施形の図。(a)上面図および(b)スペーサリングとの相互作用を領域的な側面図を含む。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1に示されたターボ分子ポンプ10は、インレットフランジ12によって取り囲まれたポンプインレット14と、ポンプインレット14に至るガスを図1に表されていないポンプアウトレットに搬送するための複数のポンピングステージを有している。ターボ分子ポンプ10のハウジング16内には、回転軸20を中心として回転可能に支承されたローター軸22を有するローター18が設けられている。
【0035】
ポンプ作用の発生のために、ターボ分子ポンプ10は、ローター軸22に固定された複数のローターディスク24と、軸方向でローターディスク24の間に配置されたステータディスク26を有し、ポンプ効率よく互いに直列に接続されたターボ分子式のポンピングステージを有している。ステータディスク26は、スペーサリング28によって、お互い所望の軸方向間隔に保持されている。
【0036】
更に、三つの半径方向で互いに入り込んで配置された、および互いにポンプ効率よく互いに直列に接続されたホルベックポンピングステージが設けられている。ホルベックポンピングステージのローター側の部分は、ローター軸22と接続される一つのローターハブ30と、これによって担持されるシリンダー側面形状のホルベックロータースリーブ32,34を有している。このホルベックロータースリーブは、回転軸22に同軸に向けられており、半径方向で互いに入り込みあって接続されている。更に、二つのシリンダー側面形状のホルベックステータスリーブ36,38が設けられている。これらも同様に回転軸22に同軸に向けられており、および半径方向で互いに入り込み合って接続されている。
【0037】
ホルベックポンピングステージのポンプ作用を発揮する表面は、各ホルベックロータースリーブ32,34とホルベックステータスリーブ36,38の、互いに一つの狭い半径方向のホルベック間隙を形成しつつ向かい合って位置する半径方向の各側面によって形成さている。その際、ポンプ作用を発揮する各表面はなめらかに形成されており、主としてホルベックロータースリーブのそれと、向かい合って位置するホルベックステータスリーブ36,38のポンプ作用を発揮する表面は、回転軸22を中心としてねじ線形状に回って軸方向に推移する溝を有する構造化部分を有している。この中で、ガスがローター18の回転の際に前方へと押しやられ、これによってポンピングを行われる。
【0038】
ローター軸22の回転可能な支承は、ポンプアウトレットの領域中の転がり支承部40によってと、ポンプインレット14の領域中の永久磁石支承部42によって実現される。
【0039】
永久磁石支承部42は、ローター側の支承半部44とステータ側の支承半部46を有する。これらは、軸方向に互いに積層された永久磁石リング48、50から成る各一つのリング積層部を有している。その際、磁石リング48,50は半径方向の支承間隙52を形成しつつ互いに向き合っている。
【0040】
磁石支承部42は、緊急用または安全用支承部54を設けられている。これは、潤滑なしの転がり支承部として形成されており、そしてターボ分子ポンプ10の通常運転の間は非接触で空転し、そしてローター18がステータに対して半径方向で過剰に移動すると、ローター18のための半径方向のストッパーを形成するために、初めて介入するにいたる。このストッパーは、ローター側の構造のステータ側の構造による衝突を防止する。緊急用支承部54は、これによってローター18の最大の半径方向移動を定める。
【0041】
転がり支承部40の領域には、ローター軸22に一つのすい形のスプラッシュナット56が設けられている。このスプラッシュナットは、転がり支承部40に向かって増加する外直径を有している。スプラッシュナット56は、互いに積層された吸収性の複数ディスク58を有する作動媒体貯蔵部の少なくとも一つのスキマーとなめからな接触状態にある。これらは、作動媒体、例えば転がり支承部40の潤滑剤を入れられている。
【0042】
ターボ分子ポンプ10の運転中、作動媒体は、毛細管効果によって作動媒体貯蔵部からスキマーを介して回転するスプラッシュナット56へと運ばれる。そして遠心力の結果、スプラッシュナットに沿って、スプラッシュナットの大きくなる外直径の方向へ転がり支承部40に向かって搬送される。そこで、例えば潤滑機能を発揮する。
【0043】
ターボ分子ポンプ10は、一つのモーター室60を有している。この中に、ローター軸22が延在している。モーター室60は、ローター軸22の進入の領域中でジーグバーンステージ(独語でいうSiegbahnstufe)62によって、ターボ分子ポンプ10の作動または汲み上げ室(Schoepfraum)に対してシールされている。シーリングガスインレット64は、モーター室60内へのシーリングガスの供給を可能とする。
【0044】
モーター室60内には、駆動モーター66が配置されている。この駆動モーターはローター18の回転的駆動のために使用される。駆動モーター66は、コア70と図1には簡略的にのみ表された複数のコイル72を有するモーターステータ68を有する。これらは、コアの半径方向内側に設けられた、コア70の溝内に固定されている。コア70は、軟磁性の材料からなる、軸方向に互いに積層された薄板ディスクを有する薄板パケットから成る。
【0045】
電機子とも称される、駆動モーター77のアマチャー(独語でいうLaeufer)は、ローター軸22によって形成され、このローター軸は、モーターステータ68を通って延在している。ローター軸22のモーターステータ68を通って延在する部分には、半径方向と外側で永久磁石装置74が固定されている。モーターステータ68と、ローター軸のモーターステータ68を通って延在する部分の間には、半径方向のモーター間隙76が形成されている。これを介して、モーターステータ68と永久磁石装置74が駆動トルク伝達の為に磁気的に影響を及ぼす。
【0046】
永久磁石装置74は、接着及び/又は収縮及び/又は圧迫によりローター軸22に固定される。永久磁石装置74は、鉄薄板からなるまたは中実の鉄から成る軟磁性のバックキー(Rueckschluss)75aと、永久磁石75bを有している。CFKスリーブまたは特殊鋼スリーブとして形成されているカプセル化部80は、永久磁石装置74をその半径方向外側面において取り囲んでおり、そしてこれをモーター間隙76に対してシールする。ローター軸22には、更にバランスリング78が接着及び/又は収縮及び/又は圧迫により取り付けられている。このバランスリングは、バランスウェイト収容の為のねじ穴を有している。バランスリング78は、永久磁石装置74に軸方向の強制力を伝達しないよう、永久磁石装置74に対する直接の機械的な接続を有していない。
【0047】
制御兼電力供給装置82は、ターボ分子ポンプ10の運転の間、駆動モーター66に電気エネルギーを供給するよう設けられている。
【0048】
図2には、ステータディスク26の第一の実施形が示されている。ステータディスク26は、部分リング形状に形成されており、一つの平面を定義し、かつ、外半径を定義する円形状の外周84と、内半径を定義する円形状の内周を有する(図2b)。更に、ステータディスク26は一部品式に形成されており、かつ打ち抜き折り曲げ成型法(独語:Stanzbiegeverfahren)によって薄板から製造されている。外周84の領域では、周囲方向に推移する空所部86がステータディスク26内に設けられている。これら空所部は、ウェブ88によって互いに分離されている。ウェブは、羽根90を、ステータディスク26の外側の縁部領域91と接続している。
【0049】
周囲方向に推移する空所部86は、中央で半径方向の空所部92へと移行している。これにより略T字形状の空所部が生じる。これは、隣接する各羽根90を互いに分離している。
【0050】
羽根90は、ウェブ88を中心として回転し、そしてステータディスク26によって定義される平面に対して傾斜している(図2a)。
【0051】
空所部86の半径方向外側の端部は、周囲方向に推移するヒダ(独語:Falte)94を下に向かって折り曲げる(図2a)。ヒダ94は、周囲方向において空所部86の全長にわたって延在しており、安全装置として使用される。安全装置は、その際、別のヒダ94を有することが可能である。ステータディスク26の安全のために、ヒダは、例えばスペーサリング28の対応する空所部内へと介入する。これは、図6に詳細に説明されている。
【0052】
ステータディスク26の製造の際に、ヒダ94は、外側の縁部領域91から生じ、そして空所部86の為に打ち抜かれそして曲げられる材料から形成される。
【0053】
図3aおよび図3bは、ステータディスク26の第二の実施形を示す。これは、図2に示された実施形とは、ヒダ94の替わりに二つのノーズ部96が設けられており、これらノーズ部が、其々示されたウェブ88から生じている点で異なっている。ノーズ部96は、ウェブ88から生じ、周囲方向に間隔をあけた、少なくとも二つの別の(図示されていない)ノーズ部96と共に安全装置を形成する。
【0054】
図4aおよび4bには、ステータディスク26の第三の実施形が示されている。これは、第一の実施形とは、図4aおよび4bに示された領域にS字形状に形成された突出部98が設けられている点で異なっている。示された突出部98は、(図示されていない)少なくとも一つの別の突出部98と共に、および好ましくは(図示されていない)少なくとも二つの別の突出部98と共に安全装置を形成する。S字形状の突出部98は、ステータディスク26の平面内に位置し、および周囲方向に延在している部分99aと、該平面に対して平行に間隔をあけた部分99bを有する。S字形状の突出部98は、ステータディスク26の材料から形成される。この材料は、ウェブ88から生じ、かつ空所部86の形成の為に打ち抜かれそして曲げられる。
【0055】
S字形状の突出部98は、ステータディスク26のスペーサリング28におけるバヨネット形式のロック部を可能とする。
【0056】
その上、S字形状の突出部98は、所定の範囲内で可塑的に変形可能である、または曲がり得る。これは、図4bの矢印によって表されている。変形可能性によって、突出部98はターボ分子ポンプの組立の際に、またはステータディスク26の製造の際に既に、スペーサリング28の付設される空所部の位置に合わせられることができる。
【0057】
図5は、ステータディスク26の第四の実施形を示す。図5aには、その際、其々半円形状の二つのステータディスク26a,26bが示されている。これらステータディスクは、移行領域106内で互いにぴったりと合わさっている。ステータディスク26a,26bは、内周108および外周84を有する。複数の羽根90が、外側では周囲方向に推移する空所部86により、半径方向に延在する空所部92により、および内側の周囲方向に推移する空所部110により定義される。
【0058】
図5bは、図5aの矢印Bの方向で見た図を表す。ここでは特に、羽根90がステータディスク26により形成される平面に対して相対的に傾けられているのが、良好に見て取れる。
【0059】
図5cは、ステータディスク26の半径方向断面を示す。その際、内周108は、図5cないでは上に存在し、そして外周84は下に存在している。外周84は、周回する曲げられたカラー部112として形成されている。該カラー部は、ステータディスク26の平面から少なくとも近似的に直角に離れるよう延在している。周回するカラー部112は、安全装置として使用され、および組み込まれた状態でスペーサリングの周回する溝内に介入する。これによって、ステータディスク26が、平面内での如何なる動作に対しても安全とされる。
【0060】
図6は、図2のステータディスク26と隣接するスペーサリング28の相互作用を示す。その際、ステータディスク26のヒダ94がスペーサリング28の空所部、ここでは周回する溝104内へと介入する。代替として空所部は、長穴または孔部であることも可能である。ヒダ94が溝104内に介入することにより、ステータディスク26のスペーサリング28に対する半径方向での移動(つまり図6では右または左に向かう移動)が防止される。周囲方向に90度だけずらされた少なくとも二つのヒダ94の使用によって、発明に従い、ステータディスク26のスペーサリング28に対する半径方向の如何なるスライドも防止される。
【0061】
ヒダ94の替わりに、同様にして、周囲方向で90度ずらされたノーズ形状、L字形状、またはS字形状の各少なくとも一つの突出部96,98及び/又は周回するカラー部112が溝104内へと介入する。
【0062】
その上、羽根90は半径方向内側の壁部106に当接する。この壁部は、溝104を半径方向内側で境界づけている。壁部114は、スペーサリング28の周囲方向に推移し、そしてステータディスク26の羽根90に対するストッパーを形成する。羽根90の壁部114への当接によって、ステータディスク26は回転軸20から離れる半径方向の移動に対し安全とされる。
【0063】
ローターディスク24、ステータディスク26およびスペーサリング28の構成において、ステータディスク26の安全装置はスペーサリング28の溝104内へと介入する。安全装置と溝104の構成によって、ステータディスク26の半径方向のスライドが防止され、これによってローターディスク24、ステータディスク26およびスペーサリング28のパッケージ(独語:Paket)は、ハウジング16との食い込みの危険性無くこの中に持ち込まれることができる。ディスクパッケージが、ターボ分子ポンプ10のハウジング16内で持ち込まれると、ステータディスク26は、ハウジング16およびスペーサリング28によって固定される。
【0064】
図7は、スペーサディスク26の第五の実施形を示す。この実施形は、図5の第四の実施形とは、半円形状のステータディスク26a,26b(図7a)が、外周84および内周108の領域で、その端部がフリーとなっているので、ステータディスク26a,26bは、互いに直接当接せず、間に一つの間隙116を定義する点で異なっている。
【0065】
周囲方向でみて各中央には、半円形状の各ステータディスク26a,26bは曲げられたノーズ部118を有している。このノーズ部は、ステータディスク26によって定義される平面から突き出しており、そして一つの安全装置を形成する。図7aの符号Aを付された領域とノーズ部118は、図7cに側面図として、そして図7dに上面図として詳細に示されている。
【0066】
図7bには、半円形状のステータディスク26a,26bと、そのスペーサリング28との相互作用が表されている。半円形状のステータディスク26a,26bは、内周108と外周84の間に、其々平面から突き出すステータ羽根90を有している。このステータ羽根は、略長方形断面を有している。
【0067】
半円形状のステータディスク26a、26bがスペーサリング28に当接すると、ノーズ部118は半径方向外側に向く段122でもって、およびステータ羽根90は半径方向内側に向くスペーサリング28の二重段124でもって介入する。ステータ羽根90の外側のプロフィルは、その際、二重段124に合わせられている。
【0068】
半円形状のステータディスク26a、26bの当接によって、外側に向いた段122においても、内側に向いた段124においても、半円形状のステータディスク26a,26bの半径方向のスライドが防止される。
【0069】
図8は、ステータディスク26の第六の実施形を示す。この実施形は図7の実施形に対して異なり、外周84に対して平行にオフセットされた、傾斜した頂点、歯または突出部128を有する(図8a)。空所部126は、外側の縁部領域91の、頂点128を取り囲む区域の平面性を保証する。というのは、頂点128の形成は、曲げ端部の領域の隆起部形成に通じる可能性があるからである。
【0070】
頂点128は、軸方向に隣接するスペーサリング28の空所部内へ介入する。これは、半径方向に周回するローレット130として実施されている(図8b)。
【0071】
特に、複数の頂点、歯または突出部128が設けられることが可能である。これらは、90度の角度を互いに形成する。このようにして移動、つまりステータディスク26のこれによって定義される平面内でのスライドもねじれも、突出部128がスペーサリングのローレット130内に介入することによって防止される。
【符号の説明】
【0072】
10 ターボ分子ポンプ
12 インレットフランジ
14 ポンプインレット
16 ハウジング
18 ローター
20 回転軸
22 ローター軸
24 ローターディスク
26,26a,26b ステータディスク
28 スペーサリング
30 ローターハブ
32 ホルヴェックロータースリーブ
34 ホルヴェックロータースリーブ
36,38 ホルウェッブステータスリーブ
40 転がり支承部
42 永久磁石支承部
44 ローター側の支承半部
46 ステータ側の支承半部
48 磁石リング
50 磁石リング
52 支承部間隙
54 安全用支承部
56 スプラッシュナット
58 吸収性のディスク
60 モーター室
62 ジーグバーンステージ
64 シーリングガスインレット
66 駆動モーター
68 モーターステータ
70 コア
72 コイル
74 永久磁石装置
75a 軟磁性のバックキー
75b 永久磁石
76 モーター間隙
78 バランスリング
80 カプセル化部
82 制御兼電力供給ユニット
84 外周
86 周囲方向に推移する空所部
88 ウェブ
90 羽根
91 外側の縁部領域
92 半径方向の空所部
94 ヒダ
96 まっすぐなノーズ部
98 S字形状の突出部
99a 周囲方向に延在する部分
99b 平行に間隔をあけた部分
99c 移行部分
104 溝
106 移行領域
108 内周
110 周囲方向に推移する内側の空所部
112 カラー部
114 壁部
116 間隙
118 曲げられたノーズ部
122 外側の段
124 内側の二重段
126 空所部
128 尖った突出部
130 ローレット
図1
図2a
図2b
図3a
図3b
図4a
図4b
図5a
図5b
図5c
図6
図7a
図7b
図7c
図7d
図8a
図8b