(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
異なる図面における対応する数字および符号は、一般に、別のやり方で示されるのでなければ、対応する部分を指す。図面は、実施例の関係する態様を明確に表わすために描かれ、縮尺で製図するために描かれているとは限らない。
【0014】
1つまたはより多くの実施例の例示の実装が以下で与えられるが、開示されるシステムおよび/または方法は、現在知られているまたは存在する任意の数の技術を使用して実現され得ることは、まず、理解されるべきである。開示は、ここで表わされ説明される例示の設計および実装を含む、以下で表わされる例示の実装、図面、および技術に、決して限定されるべきでなく、その等価な最大の範囲とともに添付の請求項の範囲内で変更され得る。
【0015】
光子パケットスイッチは、データセンター内のコアスイッチとして使用され、または任意の他のパケットスイッチング環境において使用されることが可能であるネットワーク通信要素のファミリーである。光子パケットスイッチにおいて、パケットは、それらを電気信号に変換することなく、光子デバイスによってスイッチングされる。パケットスイッチは、各々のパケットを独立にその宛先に向けてスイッチングすることによってパケットのストリームをスイッチングする。
【0016】
波長を基にしたアドレス符号化のいくつかの方法、およびそれらの符号化を実現するための様々な実装が存在する。各々のパケットの宛先アドレスは、いくつかの方式を用いて、送信器において波長の組み合わせを照射することによってエンコードされる。一例において、2進数符号化が使用される。シンボルをエンコードするために、2つの波長のうちの1つが選択される。例えば、“0”について第1の波長が選択され、“1”について第2の波長が選択される、または逆の場合も同じである。アドレスは、シンボルあたり2つの波長を用いてエンコードされ得る。
【0017】
もう1つの例において、アドレスは、基数mを有するn個の数字としてエンコードされる。いくつかの波長のうちの1つが選択される。候補の波長の数はm×nである。これは、アドレスが、光キャリアの波長のアドレスへの3進数、4進数、またはより高いレベルの符号化で表現されることに導く。アドレス空間は、3
n、4
n、または一般の場合にm
nである。与えられた総数の選択された波長について増加したアドレス空間、または任意の与えられたアドレス空間について選択された波長の数における減少が存在し、それによって、光キャリアあたりのビットレートが増加する。この方式は、正確なシナリオに依存して、与えられたアドレス空間についての候補の波長の数を増加または減少させ得る。
【0018】
追加の例において、M個の候補からn個の波長が、それらをグループに割り当てることなく、選択される。これは大きなアドレス空間を与え、かつ/または、候補の波長の数を減少させ、かつ照射された波長の数を減少させる。最大のアドレス空間はM!/((M−n)!×n!)である。
【0019】
もう1つの例において、アドレスは、(M/k個の波長からのn/k個)のk個のグループにエンコードされ、これは、結果として、繰り返しk回、アドレスラインの1/kにおいて[M/k個からn/k個を選択すること]になる。これらの例は組み合わされ得る。
【0020】
1つの実施例において、選択された波長はアドレスのシグナリングのためにのみ使用され、データペイロードを搬送しない。もう1つの実施例において、選択された波長はアドレスのシグナリングために使用され、一方、波長のいくつかまたは全てがデータペイロードも搬送する。
【0021】
図1は、パケットアドレス多波長デコーダ
180を表わす。光子スイッチを通して送られるパケットストリームは、最初にパケットアドレスマッパー
182へ進む。ルックアップ波長モジュール
184は、電気的パケットのアドレスを読み取る。一例において、パケットアドレスがパケットヘッダから読み取られる。その代わりに、パケットアドレスはラッパーから読み取られ、またはラッパーによって生成される。
【0022】
そして、パケットストリームデータおよびパケットアドレス情報は、ルックアップ波長モジュール
184に渡される。ルックアップ波長モジュール
184は、パケットアドレスと波長の値のマッパーであり、これは対応するパケットについてパケットアドレスをエンコードするために波長を設定する。波長は、そのアドレスに基づいて、各々のパケットについて異なる。一例において、アドレス内のシンボルは、ビットが“0”であるか、または“1”であるかに依存して、2つの波長の値のうちの1つにマッピングされる。ビットが“0”ならば波長の1つが選択され、ビットが“1”ならば他の波長が選択される。従って、10個のビットアドレスについて、10個の別個の動作が発生し、各々はビットの値に基づいて2つの波長の値のうちの1つを選択する。従って、10ビットのアドレスについて、選択された20個の波長が存在する。
【0023】
選択された波長は、パケットとともに送信モジュール
188に与えられる。送信モジュール
188は、変調器のバンクを含む。一例において、パケットは逆多重化され、結果として各々の選択された波長についての逆多重化されたストリームとなる。もう1つの例において、パケットストリームは逆多重化機能をバイパスし、最高帯域幅のストリームが単一の電気−光変調器に与えられ、各々のストリームについてパケットの光学的な複製を作る。
【0024】
そして、パケットストリームは光スプリッタ
190によって2つのストリームに分割される。1つのパケットストリームが光フィルタ
194に与えられ、これはリング共振器であり得る。光フィルタ
194は波長に従って光キャリアを分離する。これらの個々の光キャリアは光受信器
192に与えられ、これはフィルタリングされた周波数で光電力の存在または不存在を測定する。光受信器
192の出力はペアで論理ゲート
196に与えられ、これは、第1入力で検出された電力および第2入力で検出された電力なしについて“1”を与え、または、第1入力で検出された電力なしおよび第2入力で検出された電力について“0”を与える。論理ゲート
196の1つに進む波長のペアは、アドレスビットをエンコードする波長のペアである。
【0025】
遅延モジュール
198は他のパケットストリームを遅延させる。光スイッチ
201は、論理ゲート
196からの出力に基づいて2つの出力ポートのうちの1つにこの光パケットストリームをルーティングする。光スイッチ
201の第1の出力は、2つの次の段のスイッチの1つの入力に接続され、ここで、処理は段において続く。表わされている光スイッチ
201は1:2スイッチであるが、より大きいスイッチが使用され得る。
【0026】
追加のパケットアドレスデコーダが、2012年1月27日に出願された、発明の名称を“Spectral Encoding of an Optical Label or Destination”とする米国仮特許出願第61/591,628号、2012年10月10日に出願された、発明の名称を“Optical Switching Device Using Spectral Trigger”とする米国特許出願ドケット番号第4194-52800号、および2012年1月27日に出願された、発明の名称を“Spectral Encoding of an Optical Label or Destination”とする米国仮特許出願ドケット番号第4194-52701号に開示され、これによってこれらの出願は参照によりここに組み込まれる。
【0027】
図2A、2Bは、パケットアドレス読み取り器
186を表わす。パケットアドレス読み取り器
186は、4個のシンボルのアドレスフィールを表わすが、より少ないまたはより多いアドレスシンボルが使用され得る。入力パケットストリームがパケットアドレス読み取り器
316に与えられ、これは入力アドレスを抽出する。アドレスはn個のシンボルを有し、ここでn=4が図示されている。アドレスはn個の並列なシンボルとして抽出され、このシンボルは並列構成
200へ進む。
【0028】
並列構成
200は、論理インバータ
208と並列の論理バッファゲート
206を含む。論理バッファゲート
206および論理インバータ
208は、シンボルの値に基づいて光スイッチ
204を駆動する。一例において、光スイッチ
204は、小さいオン/オフ光スイッチである。光スイッチ
204は、波長光源
202の1つへの接続を開く。波長光源
202のペアのうちの1つは、シンボルの値に基づいて光変調器
322に接続される。
【0029】
一例において、逆多重化が使用される。並列のn個の光変調器
322が存在する。パケットストリームが逆多重化器
320に与えられ、これはパケット境界同期逆多重化器であり得る。逆多重化器
320は、パケットストリームにおけるパケットを、n個の出力ラインについて逆多重化器への入力の1/nのレートでn個のより低速のデータストリームにおけるパケットフラグメントに変換し、これはn個の光変調器
322に与えられる。これらのn個のデータストリームはn個の光変調器
322に与えられてn個の異なる光キャリアを作る。組み合わせにおけるこれらのn個の光キャリアは、ルーティング情報および波長の両方、およびパケットデータを含む。
【0030】
もう1つの例において、逆多重化は使用されない。1つの光変調器
323が存在する。選択された光キャリアは、広帯域光変調器である光変調器
323において最高データレートでパケットデータを用いて変調されるマルチキャリア光信号に光学的に結合され得る。光変調器
323は、元のデータレートで光信号のセットを変調する。
図3は、シンボルの数n、使用される波長の数2n、アドレス空間、および入力ビットレートのパーセンテージとしてキャリアあたりのビットレート、の間の関係を表わす表
260を表わす。アドレス空間は2n個の候補のキャリアから選択されたn個の光キャリアについて2
n個のアドレス位置を有する。例えば、20個の光キャリアから選択された10個の光キャリアについて、1024個のアドレスが存在し、キャリアあたりのビットレートは入力ビットレートの10.00%である。数千のアドレスフィールドについて、パケットストリームあたり多数のアクティブな光キャリアおよび多数のパケットストリームが存在し、結果として、データストリームあたりのたいへん低いデータレートになる。また、ストリームあたり多数のソース、変調器、および検出器が存在する。
【0031】
m進数符号化において、波長は、それぞれ、2つより多くの候補の波長のうちの1つから選択され得る。より多くの候補の波長から、与えられた数のアクティブな波長を選択することは、アドレス空間を増加させる。与えられた要求されたアドレス空間について、アクティブな光キャリアの数が減少されることが可能であり、それによって、光キャリアあたりのビットレートを増加させる。
図4A、4Bは、選択された波長の数、使用される基数、アドレスフィールドサイズ、およびm進数符号化のための候補の光波長の数、の間の関係を表わす表
240を表わす。基数mを使用する符号化ストリームについて、ここで、前の例においてmは2に等しく、n個の並列な光波長について、アドレス空間はm
n個であり、候補の光キャリアの数はm×nである。m=2かつn=10の場合について、2n=20個の候補の光キャリアを使用する2
n=1024個のアドレスのアドレス空間が存在する。しかし、変調前かつ受信後のアドレス指定経路にそれぞれ2進数のm進数への符号化器および復号化器を挿入することによって、アドレスフィールドサイズと波長の数の間の関係は変わり、それによって、m=3かつn=10について、アドレス空間は3
10=59,049に増加し、光キャリアの数は3n=30個の候補の光キャリアに増加する。m=4かつn=10について、アドレス空間は4
10=1,048,576にさらに増加し、一方、候補の光キャリアの数は4n=40個の光キャリアに増加する。従って、nを一定に保持してmを増加させることは、アドレス空間を増加させる。さらに、mを増加させることは、nを減少させ、一方、少なくとも同じ数のアドレスを維持する。例えば、m=3かつn=7は、21個の候補の波長を使用して2187個のアドレスを与え、nは30%減少される。m=4かつn=5について、1024個のアドレスが存在し、一方、アクティブな光キャリアの数は半減される。基数8(8進数)の符号化レベルを用いて、ほんの3個のアクティブな波長が4,096個までのアドレスをサポートでき、一方、10個の波長は80個の候補の波長を用いて10億個を超えるアドレスのアドレスフィールドをサポートする。80個の候補の波長は、実行可能な光キャリアの数の上限内であり、50GHzの光キャリア間隔配置を用いた標準の高密度波長分割多重(DWDM)に対応する。2進数論理符号化の利用可能性のために、基数4および8は実装に便利であり得る。
【0032】
一例として、5,000のアドレスフィールドについて、
図5に表わされているm、nの値が十分である。
図5は、2から20に及ぶ基数を有する、2(符号化なし)および3から8(異なる基数への符号変換を有する)に及ぶ基数mの各種形式について要求されるアクティブな波長の最低数を表わす表
220を表わす。2進数符号化は、少なくとも5,000のアドレスフィールドを実現するために13個のアクティブな波長を要求する(m=2の13個の波長で8,192であるが、12個の波長は5,000より下である4,096個を与える)。しかし、他の基数への符号変換が適用された例を調べると、8進数符号化(基数8)は、ほんの5個のアクティブな光キャリアを用いた、十分に5,000を超える32,768個のアドレスフィールドを有する。8進数符号化を有する4個の光キャリアの使用は、ほんの4,096個のアドレスを実現し、これは、この例の目的の5,000に近いが足りない。20の基数において利益はさらに大きく、アドレスフィールドは、要求された例5,000を十分に超える、8,000のアドレス空間を与える、ほんの3個のアクティブな光キャリアを用いて実現される。しかし、
図5に表わされているように、照射された波長の数の減少に加えて、与えられたアドレス空間(この場合において少なくとも5,000)についてmが増加するに連れて、候補の波長の数における増加が存在する。実際、1つの帯域において少なくとも80〜100個の候補の光キャリアを与える50GHz光グリッドを用いて動作する現在商業的に利用可能なDWDM送信を用いて波長の間隔配置の選択によって候補の波長の数は任意に大きくされ得るので、これは問題ではない。また、このチャネル間隔配置において動作するために、同調可能なデバイスおよび光フィルタ/多重化器が容易に入手可能である。さらに、12.5GHzに下げる、より密な波長グリッドが実装可能であることが示されており、これは単一の光帯域において
220個までの候補の光波長を生じる。符号変換の適用によりmが増加するに連れて、アクティブな波長の数が減少し、従って、波長あたりのビットレートが増加する。
図5において、これは、元のビットレートの1/13(0.077×元のビットレート)への基本(符号変換器のない)ビットレートの減少によって表わされている。しかし、20の符号化基数を用いて、ビットレートは元のビットレートの33%、または先行する基数系の性能の429%である。
【0033】
図6は、各々がm個の光キャリアから選択された、1つまたは複数の波長キャリアについて光パケットストリームを生成するために使用され得る多波長変調器
310を表わし、ここでm>2である(すなわち、2進数/m進数符号変換が適用された)。キャリアの波長はm進数符号化方式におけるルーティングアドレスを搬送し、ここでmは整数である。入力パケットストリームはパケットアドレス読み取り器
316に与えられる。逆多重化が存在し得る。逆多重化が使用されるとき、パケットストリームは、1/nのデータレートを有するn個の光キャリア上にパケットストリームを拡散させるパケット境界同期逆多重化器である逆多重化器
320に与えられる。そして、逆多重化器
320のn個の出力は、n個の光変調器
322に与えられる。逆多重化なしの一例において、光キャリアは、光変調器
323によって同じ全帯域幅のデータを用いて変調される。逆多重化の使用はキャリアあたりのビットレートを低くし、これはスイッチ横切るリンクの集積を改善し、各々の光キャリアの個々の使用にデータストリームの異なる部分を搬送させる。一方、逆多重化を使用しないことはより簡単であるが、より多くの帯域幅を占有する複製された光データストリームに導き、1つのストリームの光側波帯は隣接チャネルの光キャリア波長と重なるべきでないので、これは光チャネルの間隔配置を危うくし得る。
【0034】
逆多重化を用いて、または逆多重化なしで、全体の光パケットストリーム帯域幅は、1つのファイバー上で搬送され、多波長信号として1つのスイッチを通して与えられる。出力は光増幅器
324によって増幅される。図示しない遠端光変換は、キャリアを光学的に逆多重化すること、およびキャリアを別個の光受信器に送信することを含む。逆多重化を用いて、n個の受信器のアレイは、元のパケットストリームを復元するために逆・逆多重化器を与え得る。逆多重化なしで、受信器は、全帯域幅において全体のパケットストリームのバージョンを生成する。スイッチを横切るリンクの集積が高速信号について限界に近いならば、複製されたコピーの各々は高い誤り率を有し得る。高い誤り率は、多数決のような組み合わせ技術を適用することによって劇的に減少され得る。
【0035】
パケットアドレスは、パケットの2進数アドレスを他の基数にマッピングするエンコーダ
312に入る。
図7は、エンコーダ
312によって使用され得る2進数のm進数へのマッピングの例を表わす表
250を表わす。エンコーダ
312からの出力のいくつかのグループが存在し、ここで、各々のグループがm個のラインを有し、グループあたりただ1つのラインが一度にアクティブ化される。各グループ内のアクティブ化されたラインは、そのグループのm進数シンボルの値を示す。グループの数は、アドレスフィールドにおけるm進数シンボルの数に等しい。
【0036】
これらのアクティブなラインは集積型マッハツェンダー(Mach-Zehnder)スイッチのような小さく速い光オン/オフスイッチである光スイッチ
314をアクティブ化する。これらのスイッチは、100Gb/sのストリームについて約1ナノ秒または40Gb/sのストリームについて2.5ナノ秒であるパケットストリームのパケットの間のパケット間ギャップの間に光キャリアをセットアップするために速くなければならない。光スイッチ
314は波長生成器
313に結合される。従って、光スイッチ
314は選択されたソース、従って選択された波長を結合し、1つのm進数シンボルを光キャリアにエンコードする。グループあたり1つの光スイッチおよび1つの波長生成器がアクティブ化される。従って、n個の光キャリアは、m
n個のアドレスフィールドにおいてパケットデータとパケットアドレス情報を搬送する。n個のシンボルのm進数アドレスについて、候補の光キャリアの総数はm×nである。
【0037】
そして、選択された波長は、例えば光結合器からの損失をオフセットするために光増幅器
318によって増幅される。逆多重化を用いて、選択された波長は光変調器
322に与えられる。そして、光変調器
322の出力は、元のデータレートの1/nで逆多重化されたパケットデータおよびm
n個のアドレスフィールドを含むn個の光キャリアを用いてマルチキャリア光信号を生成するために結合される。逆多重化なしで、選択された波長は光変調器
323に与えられる。mの操作によって、与えられたnの値によって任意に大きなアドレスフィールドが作られ得る。その代わりに、与えられたサイズのアドレスフィールドについて、光キャリアあたりのビットレートの減少は、mおよびnの選択によって変動し得る。
【0038】
m進数符号化アプローチの実施例およびその実装は、m=2
kの場合についてであり、ここでkは整数である。
図8は、多波長変調器
310に類似した多波長変調器
330を表わす。波長変調器
330はm=2
kを必要とし、ここでkは1より大きい整数である。例えば、波長変調器
330は、4進数、8進数、または16進数符号化のために使用され得る。2進数の2
k進数への符号化は、エンコーダ
332によって実行され得る。2進数シンボルの特定のグループの、各々の2
k進数へのマッピングは、他の2
k進数シンボルの値と独立であるので、エンコーダ
332は、エンコーダ
312より小さく簡単な並列の符号化器によって実装され得る。
【0039】
エンコーダ
332の出力は光スイッチ
314に与えられる。エンコーダの出力は光スイッチのグループに与えられる。光スイッチ
314は、各々のグループにおいて接続される1つの波長生成器
313を選択する。出力は、光増幅器
318によって増幅され、そして光変調器
322または光変調器
323に与えられ得る。
【0040】
多波長変調器
310におけるように、入力パケットストリームはパケットアドレス読み取り器
316に与えられ、そのパケットアドレスがエンコーダ
332に与えられる。逆多重化が使用されるとき、パケットストリームは逆多重化器
320に与えられ、出力は光変調器
323に与えられる。しかし、逆多重化が使用されないとき、パケットストリームは光変調器
322に与えられる。光変調器
323または光変調器
322の出力は光増幅器
324に与えられる。
【0041】
多波長変調器
310または多波長変調器
330の出力は光子スイッチング機
構に与えられ、ここでパケットレベルの光子スイッチングを行う。光子スイッチング機
構を通したルーティングは、選択された波長によって搬送されるパケットアドレスによって判定される。
【0042】
多波長エンコードされたアドレスは、デコーダ、例えば
図9に表わされている多波長デコーダ
380によってデコードされ得る。入って来る光電力は分割される。いくつかの光電力はフィルタ
382に送られる。そして、フィルタ
382は候補の波長のうちの1つをフィルタ出力する。一例において、フィルタ
382は光リング共振器同調フィルタであり得る。もう1つの例において、フィルタ
382はアレイ導波路回折格子(AWG)波長分割多重(WDM)多重化器である。フィルタリングされた波長は、フィルタリングされた波長において光電力を検出する光受信器
384に送られる。従って、アドレスは復元される。
【0043】
ゲート
386は、有効なアドレスが存在するかどうかを判定するためにストローブラインおよびワードラインを受け入れる。デコードされた2進数シンボルは多段スイッチに与えられ、スイッチを通して接続を可能とするクロスポイントをセットアップする。1×2
nスコアスイッチを2
n×2
nマルチポートスイッチにするために、複数の入力ポートからの追加のデコードされたシグナリング・ルーティングが必要とされる。
【0044】
スプリッタからの光電力のバランスは、短い光遅延器である光遅延器
388に渡される。光遅延器
388はアドレスのデコードのための時間を許容する。一例において、遅延は数10ナノ秒である。遅延されたパケットは光スイッチ
390に渡される。図示されているように、光スイッチ
390は1×2スイッチ段である。その代わりに、1×16光スイッチ
392のようなより複雑なスイッチが使用され得る。
【0045】
光受信器
384はアドレスワードをデコーダ
385に渡す。図示されているように、1×2スイッチ段のチェーンについて、デコーダ
385はm進数の2進数へのデコーダである。最初のスイッチ段は、2進数アドレスの最上位ビットによって駆動され、一方、最終段は最下位ビットによって駆動される。その代わりに、デコーダ
385はもう1つの形式にデコードされる。一例として、デコーダは、1:4スイッチ段とともに使用するために4進数出力またはペアにされた2進数ビット出力を与え得る。スイッチ段のサイズが符号化の基数に合致する、例えば、符号化の基数が6であり、1×6スイッチが使用される一実施例において、スイッチ段はデコーダ
385なしで光受信器から直接に駆動され得る。デコーダ
385は専用の論理機能によって実装され得る。その代わりに、デコーダ
385は、ルックアップテーブルとして動作するようにエンコードされたリード・オンリ・メモリ(ROM)の使用によって作られ得る。
【0046】
図10は、多波長デコーダ
380に類似した多波長デコーダ
400を表わす。多波長デコーダ
400はm=2
kであるときに使用され、ここで、kは1より大きい整数である。一例において、多波長デコーダ
400はエンコーダ
332を使用してエンコードされたアドレスをデコードするために使用される。多波長デコーダ
380におけるように、入力光信号が分割され、一部はフィルタ
382へ、そして光受信器
384へ進む。光受信器
384の出力はデコーダ
402へ送られる。デコーダ
402は2
k進数の2進数へのデコーダである。また、デコーダ
402は、任意選択で、2進数のスイッチドライバへのデコーダを含み得る。デコーダ
402の出力は、アドレスの有効性を判定するためにストローブラインを使用するゲート
386を用いて検査される。
【0047】
光電力の残りの部分は光遅延器
388へ、そして光スイッチ
390または光スイッチ
392へ与えられる。光スイッチ
390または光スイッチ
392は、デコーダ
402からのアドレスを使用して光遅延器
388からのデータ信号をスイッチングする。
【0048】
もう1つの例において、グループにおけるm個の候補の波長のうちのn個を選択する代わりに、M個の候補の波長のフィールドから1個より多くの波長が選択され得る。M個の候補の波長について、1番目の波長を選択するためにM個のやり方、2番目の波長を選択するためにM−1個のやり方、n番目の波長を選択するために(M−(n−1))個のやり方が存在する。選択の順序が重要で
あるとき、M!/n!個の組み合わせが存在する。選択の順序が重要でないとき、波長の選択におけるように、組み合わせの数は
【0050】
によって与えられる。n=10かつM=20について、アドレスフィールド内のアドレスの数は、184,756である。さらに、20個の候補の波長について、n=3を使用して、アドレスフィールド内に1,140個のアドレスが存在する、従って、10の代わりにほんの3個のアクティブなキャリア波長を用いて、与えられた元の解決手段よりやや多いアドレスフィールドが作られ得る。
【0051】
図11A〜11Cは、候補の波長の数および選択された波長の数についてのアドレスフィールドサイズを表わす表
230を表わす。20またはより多くの候補の波長について、選択された少数の波長を用いて大変大きいアドレス空間が実現可能である。40個の候補の波長について、n=4について100,000個近くのアドレスが利用可能である。3または4ぐらい少ない選択された波長を用いて大きなデータセンターが作り上げられることが可能であり、結果として、波長あたり100Gb/sの信号が33.33Gb/sまたは25Gb/sに落とされる逆多重化となる。この状況において、100Gb/sのデータストリームのいくつかの具体例は、4×25Gb/sのサブストリームを使用し、従って、これらは、さらなる逆多重化なしで、(各々のストリームが複製なしで情報の別個の構成要素を搬送する)逆多重化の利点を有して、適切な波長の光キャリアに適用され得る。20個の波長から選択された4個の波長を使用する接続シグナリング方式は、4,845個のアドレスのアドレスフィールドサイズを有し、一方、40個からの4個の波長を使用するシグナリング方式は、(最大の既存のまたは計画されたデータセンターのTORの全数量より大きくなりそうな)91,390個のアドレスのアドレスフィールドサイズを有する。しかし、60個の波長から選択された4個の波長を使用する接続方式は、487,635個のアドレスのアドレスフィールドサイズを有する。40個の候補の波長またはより多くの使用は、地球上のインターネットのために十分なアドレスを作ることができる。例えば、60個の候補の波長から選択された10個のアクティブな波長は、753億個のアドレスのアドレスフィールドサイズを与える。
【0052】
図12は、M個の候補の波長からn個を選択する多波長エンコーダ
340を表わす。多波長エンコーダ
340において、光学的にフォーマットされたマルチキャリアパケットストリームが生成され、ここで、各々の選択された波長は全体のデータストリームの複製を有する。光学的にスイッチングされるパケットストリームはパケットアドレス読み取り器
316に進入する。そして、パケットアドレスは、2進数のMのうちのnへのエンコーダであるエンコーダ
341に送られる。エンコーダ
341は、入って来る2進数アドレスを、M個の波長の候補のフィールドからちょうどn個の光キャリアの波長が選択される形式にエンコードする。エンコーダ
341は論理を基にし得る。その代わりに、エンコーダ
341は、例えばROMに記憶された、ルックアップテーブルを使用し得る。
【0053】
エンコーダ
341は、そのM個の出力ラインのうちの特定のn個をアクティブ化し、対応するM個のうちのn個の関連付けされた光スイッチ
314がアクティブ化されることを引き起こす。そして、光スイッチ
314は、特定のM個のうちのn個の波長生成器
313を光結合器
342に接続する。例えば、光結合器
342は、波長分割多重(WDM)多重化器である。そして、アドレスは、光結合器における損失をオフセットするために光増幅器
318を通して、光変調器
322へ渡される。n個の光キャリアの複合グループは、そのn個の構成キャリアの各々の波長の選択によってエンコードされたパケットアドレス情報を送信する。光変調器
322は、パケットアドレス読み取り器
316からのパケットストリームおよび選択されたn個の波長を変調する。パケットデータを搬送するマルチキャリア光信号およびパケットルーティングは多波長エンコーダ
340から出力される。
図12は逆多重化を表わしていないが、
図8のそれに類似したn方向逆多重化が追加され得る。
【0054】
図13は、M個の候補の波長からn個の選択された波長について、パケットスイッチにおいてパケットストリームのアドレスに基づいて光波長を抽出および処理するための多波長検出器
410を表わす。多波長検出器
410は、エンコーダ
341を使用してエンコードされたアドレスをデコードするために使用され得る。多波長デコーダ
410は多波長デコーダ
380に類似する。多波長デコーダ
410の入力におけるアドレスフィールドは、m進数シンボルとしてではなく、M個の可能性からn個の値の選択を与えるために全ての波長にわたる特定の形式の符号化動作として扱われる。
【0055】
図示されているように、入力された光信号は分割され、電力の一部は、光リング共振器同調フィルタであり得るフィルタ
382へ進む。その代わりに、フィルタ
382は、AWG WDM逆多重化器であり得る。フィルタリングされた波長は、フィルタリングされた波長において光電力が存在するかどうかを判定する光受信器
384、そしてデコーダ
412へ進む。デコーダ
412はMからのnの2進数へのデコーダである。任意選択で、デコーダ
412は2進数のスイッチドライバへのデコーダも含む。出力波長は、有効なアドレスが存在するかどうかを判定するためにゲート
386およびストローブラインによって検査される。
【0056】
入力された光パケットの他の部分は光遅延器
388を通して光スイッチ
390または光スイッチ
392へ送られ、ここで、デコーダ
412からのアドレスを用いてスイッチングされる。
【0057】
図14A、14Bは、Mからのn符号化の具体例を表わす表
414を表わす。この場合において、n=4、M=8である。従って、この表は、8個の候補の波長のうちのいずれか4個の波長を選択する組み合わせを表わす。ユニークな組み合わせの数は、M!/(n!×(M−n)!)=8!/(4!×4!)によって与えられる70である。
【0058】
M個のフィールドから生成されるn個のアクティブなキャリアが常に存在するMからのn符号は、ルックアップテーブルによって、または論理的に、または、ルックアップテーブルと論理の組み合わせによって、生成されることが可能である。しかし、大きな値のnについて、エンコードは複雑になり得る。複雑さは、候補の波長をn/2個の2つのグループに分割することによって減少され得る。各々のグループにおいて、M/2個の候補の波長からn/2個の波長が選択される。しかし、これは、アドレス空間をいくぶん減少させる。n=10かつM=40を用いて、8億4800万個のアドレスが存在する。10個の選択された波長を、2つのグループの、グループあたり20個の候補の波長のうちの選択された5個の波長として扱い、2組の20のうちの5エンコーダおよびデコーダを使用することによって、約2億4000万個のアドレスが実現される。その代わりに、40個の候補の波長のうちの4個の波長の選択について、91,360個のアドレス位置が存在する。それを2組の20のうちの2エンコーダおよびデコーダに細分することによって、さらに36,100個の利用可能なアドレス位置が存在する。
【0059】
図15A、15Bは、候補の波長の数、選択された波長の数、およびM/2個のアドレスからn/2個を選択するための、2個のM/2のからのn/2多波長エンコーダの組み合わせからのアドレスフィールドのサイズ、の間の関係を表わす表190を表わす。この組み合わせは、1個のMからのnデコーダの代わりに、2個のM/2からのn/2デコーダを要求する。この符号化は、M個の候補の波長からn個の波長を単一選択する方法ほど効率的でないが、より簡単な符号化器または復号化器の使用を可能にする。1組の60からの4エンコーダおよびデコーダの代わりに、2組の30からの2エンコーダおよびデコーダを使用して、使用されるルックアップテーブルは、約
388,000個のエントリではなく、870個のエントリを有する。これは、結果として、487,635から減少した189,225のアドレスフィールドサイズになる。n=10、M=40の例について、1個の40からの10符号化器の代わりに、2個の20からの5符号化器を使用することは、結果として、8億4800万個のエントリの単一のルックアップテーブルに対して、各々が15,504個のエントリの2個のルックアップテーブルとなる。
【0060】
もう1つの例において、2つより多くのサブブロックが組み合わせられ得る。より一般に、エンコードは、M/kからのn/kエンコーダおよびデコーダのセットについてであり得る。
図16A、16Bは、候補の波長の数、選択された波長の数、および2、3、および4セットのM/kからのn/kエンコーダおよびデコーダについてのアドレスフィールドサイズ、を表わす表
100を表わす。
図17は、入れ子式のエンコーダを用いた多波長エンコーダ
210を表わす。最初に、パケットストリームが受信され、パケットアドレス読み取り器
316がパケットアドレスを読み取る。パケットアドレスはエンコーダ
212およびエンコーダ
214に送られる。エンコーダ
212およびエンコーダ
214は2つのM/2からのn/2エンコーダであり、これはルックアップテーブルによって、または論理によって実装され得る。2個のエンコーダが図示されているが、より多くのエンコーダが使用され得る。例えば、k個のM/kからのn/kエンコーダが存在し得る。エンコーダはnおよびMについて同じ値を有し得るか、または異なる値を有し得る。
【0061】
アドレスが、波長生成器
313に結合された光スイッチ
314に与えられる。光スイッチ
314は、選択された波長生成器を、WDM多重化器であり得る光結合器
342に接続する。これらのアドレスは、データおよびアドレスを含む光パケットストリームを作る光変調器
322において、パケットアドレス読み取り器
316から入力されたパケットストリームを用いて変調される。
【0062】
図18は、k回、M/k個の波長からn/k個を選択する、多波長デコーダ
150を表わす。最初に、スプリッタ
152は、入力された光データストリームを分割する。光電力の一部は、AWG WDM逆多重化器であり得るフィルタ
154へ進む。その代わりに、光リング共振器がフィルタ
154として使用され得る。フィルタ
154からの出力は、フィルタリングされた波長において光電力を検出する光受信器
384へ進む。光受信器
384の出力はデコーダ
156およびデコーダ
158へ進む。2つのデコーダが図示されているが、より多くのデコーダ、または入れ子式のデコーダが使用され得る。デコーダは、図示されているように、各々が同じデコーダであり得る。その代わりに、デコーダは異なり得る。例えば、k個のM/kのうちのn/kデコーダが存在し得る。デコーダ
156およびデコーダ
158の出力はスイッチ
160へ進み、場合によって、モジュール264において、有効性を判定するためにストローブに対して検査される。
【0063】
光電力の他の部分は光遅延器
388、そしてスイッチ
160へ進む。スイッチ
160は単一のスイッチ、または一連のスイッチでり得る。スイッチ
160はデータを用いて選択された波長を変調する。
【0064】
図19は、光データストリームにおいて光アドレスを多波長エンコードする方法のためのフローチャート
420を表わす。最初に、ステップ
422において、データのパケットアドレスが読み取られる。これは、ヘッダによってまたはラッパーによって判定され得るか、またはラッパーによって生成され得る。
【0065】
そして、任意選択で、ステップ
424において、入力光子パケットが逆多重化される。例えば、アドレスがn個のシンボルを用いてエンコードされたならば、逆多重化によって、各々が1/nのデータレートを有するn個の逆多重化ストリームが生成される。
【0066】
一方、ステップ
428において、アドレスがエンコードされる。一例において、アドレスはm進数符号化を用いてエンコードされ、ここで、m個の波長のうちの1個がn個のグループの各々について選択される。その代わりに、M個の候補の波長のうちのいずれかn個の波長が選択される。もう1つの例において、kセットの、M/k個の候補の波長のうちのn/k個の波長が選択される。エンコーダは、2進数形式のアドレスを所望の形式に変換する。そして、エンコードされたアドレスは、適切な波長生成器を1つまたは複数の光変調器に結合する。波長符号化が生成される。例えば、これは、符号化に基づいて光スイッチを使用して波長光源を接続することによって実行され得る。n個の波長光源のうちのm個の選択が選択され得る。その代わりに、M個の波長光源のうちのn個が接続され得る。
【0067】
最後に、ステップ
432において、光データを含む光ストリームは生成された波長を変調する。出力は増幅され得る。出力信号は、波長においてエンコードされたデータおよびアドレスを含む。
【0068】
図20は、多波長デコードのためのフローチャート
440を表わす。例えば、フローチャート
440に表わされている方法は、フローチャート
420によって表わされている方法を使用してエンコードされた多波長アドレスをデコードするために使用され得る。最初に、ステップ
442において、入力光子パケットが分割される。波長の主要部分はステップ
444へ進み、ここで、例えば数10ナノ秒だけ、任意選択で遅延される。遅延は、デコードされるアドレスに対して時間について与えられる。
【0069】
光信号の他の部分は、ステップ
446において一連のフィルタによってフィルタリングされ、ここで、各々の波長について1つのフィルタが存在する。フィルタリングは、光リング共振器同調フィルタまたはAWG WDM逆多重化器によって実行され得る。そして、ステップ
448において、波長によってフィルタリングされた出力光エネルギーは、各々の波長について光電力が存在するかどうかを判定するために検出される。
【0070】
次に、ステップ
450において、検出された光エネルギーは任意選択でデコードされ得る。最後に、ステップ
452において、光データは、光アドレスを用いてスイッチングされ、デコードされた信号を生成する。
【0071】
本開示においていくつかの実施例が提供されたが、開示されたシステムおよび方法は本開示の思想または範囲から逸脱することなく他の多くの具体的な形式で具現され得ることを理解すべきである。本例は限定ではなく例示として解釈されるべきであり、意図はここで与えられる詳細に制限されない。例えば、他のシステムにおいて様々な素子または構成要素が組み合わされ、または統合されることが可能であり、またはある特徴は省略され、または実装されないことが可能である。さらに、様々な実施例において別個または個々に説明され、表わされた技術、システム、サブシステム、および方法は、本開示の範囲から逸脱することなく他のシステム、モジュール、技術、または方法を用いて組み合わされ、または統合され得る。互いに結合され、または直接に結合され、または通信するように表わされ、または説明された他の事項は、電気的、機械的、またはそれ以外であるにせよ、間接的に結合され、またはあるインタフェース、デバイス、または中間の構成要素を通して通信し得る。変形、代替、および変更の他の例は、この技術分野の当業者が確かめることができ、ここで開示された思想および範囲から逸脱することなく行われ得る。