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特許6119073基地局の自律のための方法、ベースバンドユニット、基地局、及びクラウド基地局システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6119073
(24)【登録日】2017年4月7日
(45)【発行日】2017年4月26日
(54)【発明の名称】基地局の自律のための方法、ベースバンドユニット、基地局、及びクラウド基地局システム
(51)【国際特許分類】
   H04W 84/20 20090101AFI20170417BHJP
   H04W 28/16 20090101ALI20170417BHJP
   H04W 24/04 20090101ALI20170417BHJP
   H04W 88/08 20090101ALI20170417BHJP
【FI】
   H04W84/20
   H04W28/16
   H04W24/04
   H04W88/08
【請求項の数】12
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-517114(P2016-517114)
(86)(22)【出願日】2013年6月6日
(65)【公表番号】特表2016-521093(P2016-521093A)
(43)【公表日】2016年7月14日
(86)【国際出願番号】CN2013076868
(87)【国際公開番号】WO2014194506
(87)【国際公開日】20141211
【審査請求日】2016年1月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】井 ▲イン▼
【審査官】 吉村 真治▲郎▼
(56)【参考文献】
【文献】 特表2007−529926(JP,A)
【文献】 特開2008−199081(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0089336(US,A1)
【文献】 国際公開第2009/048358(WO,A1)
【文献】 特開2008−236037(JP,A)
【文献】 特開2010−187316(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/072108(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局の自律のための方法であって、
第1中央制御点とのインター・サブラック接続及びハートビート接続を確立するステップと、
前記第1中央制御点との前記ハートビート接続が喪失した場合には、第2中央制御点を取得するステップと、
を具備し、
第1中央制御点とのインター・サブラック接続を確立する前記ステップは、
ブロードキャスト要求を開始するステップであって、前記ブロードキャスト要求は、前記第1中央制御点になることを要求するために使用される、ステップと、
プリセットルールに従って、前記第1中央制御点を選択するステップと、
前記第1中央制御点との接続を確立するステップであって、前記接続は、前記インター・サブラック接続である、ステップと、
を特に具備し、
前記プリセットルールは、BBUの相互接続のトポロジー情報を取得することと、アルゴリズムに従って、トポロジー結果のルートノードに対応するBBUを第1中央制御点として選択すること、又は、BBUに接続されている残りのBBUの数に従って、最大接続数を有するBBUを第1中央制御点として選択すること、を含むことを特徴とする基地局の自律のための方法。
【請求項2】
第1中央制御点とのインター・サブラック接続を確立する前記ステップの後に、
識別子を取得するステップであって、前記識別子は、ベースバンドユニット(BBU)間のインター・サブラック接続を実施するために使用される、ステップと、
前記識別子に従って、BBU間のオン・デマンド接続確立を実行するステップと、
をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の基地局の自律のための方法。
【請求項3】
第2中央制御点を取得する前記ステップは、
前記第1中央制御点とのハートビート接続を喪失しているBBUから前記第2中央制御点を取得するステップを具備することを特徴とする請求項1または2に記載の基地局の自律のための方法。
【請求項4】
前記第1中央制御点との前記ハートビート接続が喪失した場合には、前記第1中央制御点との前記ハートビート接続を復旧するステップと、
前記ハートビート接続の復旧に失敗した場合には、前記第2中央制御点を取得するステップと、
をさらに具備することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の基地局の自律のための方法。
【請求項5】
通信のためにイントラ・サブラック及びインター・サブラック階層分離が実施されるように、イントラ・サブラック接続を確立するステップをさらに具備することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の基地局の自律のための方法。
【請求項6】
前記第2中央制御点が取得された後、
前記第2中央制御点により、ネットワーク・マネージャとの接続を確立するステップをさらに具備することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の基地局の自律のための方法。
【請求項7】
ベースバンドユニットであって、
第1中央制御点とのインター・サブラック接続及びハートビート接続を確立し、前記第1中央制御点との前記ハートビート接続が喪失した場合には、第2中央制御点を取得するように構成されたプロセッサと、
前記インター・サブラック接続の接続関係、及び前記ハートビート接続の接続関係を格納するように構成されたメモリであって、前記第1中央制御点との前記インター・サブラック接続及び前記ハートビート接続は、前記プロセッサにより確立される、メモリと、
を具備し、
ブロードキャスト要求を開始するように構成された送信器であって、前記ブロードキャスト要求は、前記第1中央制御点になることを要求するために使用される、送信器と、
前記送信器により開始された前記ブロードキャスト要求を受信するように構成された受信器と、
をさらに具備し、
前記メモリは、前記受信器により受信された前記ブロードキャスト要求を格納するようにさらに構成され、
前記プロセッサは、前記第1中央制御点を選択するために、前記メモリにより格納された前記ブロードキャスト要求に従って、プリセットルールを実行し、前記第1中央制御点との接続を確立するように構成され、前記接続は、前記インター・サブラック接続であり、
前記プリセットルールは、BBUの相互接続のトポロジー情報を取得することと、アルゴリズムに従って、トポロジー結果のルートノードに対応するBBUを第1中央制御点として選択すること、又は、BBUに接続されている残りのBBUの数に従って、最大接続数を有するBBUを第1中央制御点として選択すること、を含むることを特徴とするベースバンドユニット。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記第1中央制御点との前記インター・サブラック接続が確立された後、識別子を取得し、前記識別子は、ベースバンドユニット(BBU)間のインター・サブラック接続を実施するために使用され、前記識別子に従って前記BBU間のオン・デマンド接続確立を実行するようにさらに構成され、
前記メモリは、前記プロセッサにより取得された前記識別子を格納するように構成されている
ことを特徴とする請求項に記載のベースバンドユニット。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記第1中央制御点とのハートビート接続を喪失しているBBUから前記第2中央制御点を取得するように特に構成されていることを特徴とする請求項7又は8に記載のベースバンドユニット。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記第2中央制御点が取得される前に、前記第1中央制御点との前記ハートビート接続が喪失した場合には、前記第1中央制御点との前記ハートビート接続を復旧し、
前記ハートビート接続の復旧に失敗した場合には、前記第2中央制御点を取得する、
ようにさらに構成されていることを特徴とする請求項7から9のいずれか一項に記載のベースバンドユニット。
【請求項11】
前記プロセッサは、イントラ・サブラック及びインター・サブラック階層分離が通信のために実施されるように、イントラ・サブラック接続を確立するようにさらに構成されていることを特徴とする請求項7から10のいずれか一項に記載のベースバンドユニット。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記第2中央制御点が取得された後、前記第2中央制御点とネットワーク・マネージャ間の接続を確立するようにさらに構成されていることを特徴とする請求項7から11のいずれか一項に記載のベースバンドユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信技術分野に関連し、特に、基地局の自律のための方法、ベースバンドユニット、基地局、及びクラウド基地局システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、基地局の分野においてクラウドシステム、すなわちクラウド基地局システムを使用することは、基地局システムのエネルギー消費を抑え、設備投資及び経常費を削減でき、スペクトル効率性を改善でき、ユーザの帯域幅を向上させ得る。具体的には、そのようなクラウド基地局システムは、集中型のベースバンド処理プールに基づいており、リモート共同ワイヤレスネットワークは、費用が削減でき、処理リソースが共有でき、エネルギー消費を低減でき、インフラストラクチャの利用率が改善できるように、無線周波数ユニットとアンテナを具備している。要するに、多数の基地局が、基地局クラウドを形成するように集約的な様式において相互接続されており、単一局の種々の処理リソースは、ベースバンド処理リソース、主制御シグナリング処理リソース、及び送信処理リソースを含み、集約的な様式において基地局クラウドにより同時にスケジュールされるように、これらはすべてリソースプールを形成する。基地局クラウド全体は、中央制御システムを備え、基地局クラウド全体は、サービス伝送のためのネットワーク・マネージャにより管理される。しかし、前述の従来技術の実施中に、単一の局が中央制御システムとのコンタクトを喪失した後は、同時にネットワーク・マネージャとのコンタクトを喪失し、生じているサービスの中断の原因となり、これによりデバイスの非常に低い利用率を導くことになる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の実施形態は、基地局の自律のための方法、ベースバンドユニット、基地局、及びクラウド基地局システムを提供する。ベースバンドユニットが、中央制御システムとのコンタクトを喪失した後、これらのベースバンドユニットにより生じているサービスが中断されることを抑え、これによりデバイスの利用率を改善する。
【0004】
先述の目的を達成するために、以下の技術的ソリューションが本発明の実施形態において使用される。
【0005】
第1の態様に係る基地局の自律ための方法が提供され、
第1中央制御点とのインター・サブラック接続及びハートビート接続を確立するステップと、
前記第1中央制御点との前記ハートビート接続が喪失した場合には、第2中央制御点を取得するステップと、
を具備する。
【0006】
第1の態様の第1の可能な実施様式において、第1中央制御点とのインター・サブラック接続を確立する前記ステップは、
ブロードキャスト要求を開始するステップであって、前記ブロードキャスト要求は、前記第1中央制御点になることを要求するために使用される、ステップと、
プリセットルールに従って、前記第1中央制御点を選択するステップと、
前記第1中央制御点との接続を確立するステップであって、前記接続は、前記インター・サブラック接続である、ステップと、
を特に具備する。
【0007】
第1の態様、又は第1の態様の第1の可能な実施様式によれば、第1の態様の第2の可能な実施様式において、第1中央制御点とのインター・サブラック接続を確立する前記ステップの後に、前記方法は、
識別子を取得するステップであって、前記識別子は、ベースバンドユニット(BBU)間のインター・サブラック接続を実施するために使用される、ステップと、
前記識別子に従って、BBU間のオン・デマンド接続確立を実行するステップと、
をさらに具備する。
【0008】
第1の態様、又は第1の態様の第1の可能な実施様式、又は第1の態様の第2の可能な実施様式によれば、第1の態様の第3の可能な実施様式において、前記方法は、
前記第1中央制御点とのハートビート接続を喪失しているBBUから前記第2中央制御点を取得するステップをさらに具備する。
【0009】
第1の態様、又は第1の態様の第1の可能な実施様式、又は第1の態様の第2の可能な実施様式、又は第1の態様の第3の可能な実施様式によれば、第1の態様の第4の可能な実施様式において、前記方法は、
前記第1中央制御点との前記ハートビート接続が喪失した場合には、前記第1中央制御点との前記ハートビート接続を復旧するステップと、
前記ハートビート接続の復旧に失敗した場合には、前記第2中央制御点を取得するステップと、
をさらに具備する。
【0010】
第1の態様、又は第1の態様の第1の可能な実施様式、又は第1の態様の第2の可能な実施様式、又は第1の態様の第3の可能な実施様式、又は第1の態様の第4の可能な実施様式によれば、第1の態様の第5の可能な実施様式において、前記方法は、
イントラ・サブラック及びインター・サブラック階層分離が通信のために実施されるように、イントラ・サブラック接続を確立するステップをさらに具備する。
【0011】
第1の態様、又は第1の態様の第1の可能な実施様式、又は第1の態様の第2の可能な実施様式、第1の態様の第3の可能な実施様式、又は第1の態様の第4の可能な実施様式、又は第1の態様の第5の可能な実施様式によれば、第1の態様の第6の可能な実施様式において、前記第2中央制御点が取得された後、前記方法は、
前記第2中央制御点により、ネットワーク・マネージャとの接続を確立するステップをさらに具備する。
【0012】
第2の態様に係るベースバンドユニットが提供され、
第1中央制御点とのインター・サブラック接続及びハートビート接続を確立するように構成されている接続確立ユニットと、
前記接続確立ユニットにより確立された前記第1中央制御点との前記ハートビート接続が喪失した場合には、第2中央制御点を取得するように構成された取得ユニットと、
を具備する。
【0013】
第2の態様の第1の可能な実施様式において、前記接続確立ユニットは、
ブロードキャスト要求を開始するように構成されたブロードキャスト・サブユニットであって、前記ブロードキャスト要求は、前記第1中央制御点になることを要求するために使用される、ブロードキャスト・サブユニットと、
前記第1中央制御点を選択するために、前記ブロードキャスト・サブユニットの前記ブロードキャスト要求に従って、プリセットルールを実行するように構成されている選択サブユニットと、
選択サブユニットにより選択された前記第1中央制御点との接続を確立するように構成された接続サブユニットであって、前記接続は、前記インター・サブラック接続である、接続サブユニットと、
を特に具備する。
【0014】
第2の態様、又は第2の態様の第1の可能な実施様式によれば、第2の態様の第2の可能な実施様式において、前記ベースバンドユニットは、
前記接続確立ユニットが前記第1中央制御点との前記インター・サブラック接続を確立した後に、識別子を取得するように構成された識別子取得ユニットであって、前記識別子は、ベースバンドユニット(BBU)間のインター・サブラック接続を実施するために使用される、識別子取得ユニットと、
前記識別子取得ユニットにより取得された前記識別子に従って、BBU間のオン・デマンド接続確立を実行する実行ユニットと、
をさらに具備する。
【0015】
第2の態様、第2の態様の第1の可能な実施様式、又は第2の態様の第2の可能な実施様式のいずれか一つによれば、第2の態様の第3の可能な実施様式において、前記取得ユニットは、前記第1中央制御点とのハートビート接続を喪失しているBBUから、前記第2中央制御点を取得するように特に構成されている。
【0016】
第2の態様、又は第2の態様の第1の可能な実施様式、又は第2の態様の第2の可能な実施様式、又は第2の態様の第3の可能な実施様式によると、第2の態様の第4の可能な実施様式において、前記ベースバンドユニットは、
前記取得ユニットが前記第2中央制御点を取得する前に、前記第1中央制御点との前記ハートビート接続が喪失した場合には、前記第1中央制御点との前記ハートビート接続を復旧するようにさらに構成された前記接続確立ユニットと、
前記接続確立ユニットが前記ハートビート接続の復旧に失敗した場合には、前記第2中央制御点を取得するように特に構成された前記取得ユニットと、
を具備する。
【0017】
第2の態様、又は第2の態様の第1の可能な実施様式、又は第2の態様の第2の可能な実施様式、又は第2の態様の第3の可能な実施様式、又は第2の態様の第4の可能な実施様式によると、第2の態様の第5の可能な実施様式において、前記ベースバンドユニットは、
イントラ・サブラック及びインター・サブラック階層分離が通信のために実施されるように、イントラ・サブラック接続を確立するようにさらに構成されている前記接続確立ユニット、
をさらに具備する。
【0018】
第2の態様、又は第2の態様の第1の可能な実施様式、又は第2の態様の第2の可能な実施様式、又は第2の態様の第3の可能な実施様式、又は第2の態様の第4の可能な実施様式、又は第2の態様の第5の可能な実施様式によると、第2の態様の第6の可能な実施様式において、前記ベースバンドユニットは、
前記取得ユニットが前記第2中央制御点を取得した後に、前記第2中央制御点とネットワーク・マネージャ間の接続を確立するようにさらに構成された前記接続確立ユニット、
をさらに具備する。
【0019】
第3の態様にかかるベースバンドユニットが提供され、
第1中央制御点とのインター・サブラック接続及びハートビート接続を確立し、前記第1中央制御点との前記ハートビート接続が喪失した場合には、第2中央制御点を取得するように構成されたプロセッサと、
インター・サブラック接続の接続関係及びハートビート接続の接続関係を格納するように構成されたメモリであって、前記第1中央制御点とのインター・サブラック接続及びハートビート接続は、プロセッサにより確立される、メモリと、
を具備する。
【0020】
第3の態様の第1の可能な実施様式において、前記ベースバンドユニットは、
ブロードキャスト要求を開始するように構成された送信器であって、前記ブロードキャスト要求は、前記第1中央制御点になることを要求するために使用される、送信器と、
前記送信器により開始された前記ブロードキャスト要求を受信するように構成された受信器と、
をさらに具備し、
前記メモリは、前記受信器により受信された前記ブロードキャスト要求を格納するようにさらに構成され、
前記プロセッサは、前記第1中央制御点を選択するために、前記メモリにより格納された前記ブロードキャスト要求に従ってプリセットルールを実行し、前記第1中央制御点との接続を確立するように構成されており、前記接続は、インター・サブラック接続である。
【0021】
第3の態様、又は第3の態様の第1の可能な実施様式によると、第3の態様の第2の可能な実施様式において、前記ベースバンドユニットは、
前記プロセッサは、前記第1中央制御点とのインター・サブラック接続が確立された後に識別子を取得し、前記識別子は、ベースバンドユニット(BBU)間のインター・サブラック接続を実施するために使用され、前記識別子に従ってBBU間でオン・デマンド接続確立を実行するようにさらに構成された前記プロセッサと、
前記プロセッサにより取得された前記識別子を格納するように構成されている前記メモリと、
をさらに具備する。
【0022】
第3の態様、又は第3の態様の第1の可能な実施様式、又は第3の態様の第2の可能な実施様式によると、第3の態様の第3の可能な実施様式において、前記プロセッサは、前記第1中央制御点とのハートビート接続を喪失しているBBUから前記第2中央制御点を取得するように特に構成されている。
【0023】
第3の態様、又は第3の態様の第1の可能な実施様式、又は第3の態様の第2の可能な実施様式、又は第3の態様の第3の可能な実施様式によると、第3の態様の第4の可能な実施様式において、前記プロセッサは、前記第2中央制御点が取得される前に、前記第1中央制御点との前記ハートビート接続が喪失した場合には、前記第1中央制御点との前記ハートビート接続を復旧し、前記ハートビート接続の復旧に失敗した場合には、前記第2中央制御点を取得するようにさらに構成されている。
【0024】
第3の態様、又は第3の態様の第1の可能な実施様式、又は第3の態様の第2の可能な実施様式、又は第3の態様の第3の可能な実施様式、又は第3の態様の第4の可能な実施様式によると、第3の態様の第5の可能な実施様式において、前記プロセッサは、通信のためにイントラ・サブラック及びインター・サブラック階層分離が実施されるように、イントラ・サブラック接続を確立するようにさらに構成されている。
【0025】
第3の態様、又は第3の態様の第1の可能な実施様式、又は第3の態様の第2の可能な実施様式、又は第3の態様の第3の可能な実施様式、又は第3の態様の第4の可能な実施様式、又は第3の態様の第5の可能な実施様式によると、第3の態様の第6の可能な実施様式において、前記プロセッサは、前記第2中央制御点が取得された後、前記第2中央制御点とネットワーク・マネージャ間の接続を確立するようにさらに構成されている。
【0026】
第4の態様に係る基地局が提供され、
前述の第2の態様、又は任意の第2の態様の可能な実施様式、に従うベースバンドユニット、又は、
前述の第3の態様、又は任意の第3の態様の可能な実施様式、に従うベースバンドユニット
を具備する。
【0027】
第5の態様に係るクラウド基地局システムが提供され、
前述の第2の態様、又は任意の第2の態様の可能な実施様式に従うベースバンドユニット、又は、
前述の第3の態様、又は任意の第3の態様の可能な実施様式に従うベースバンドユニット、又は、
第4の態様に従う基地局
を具備する。
【0028】
本発明の実施形態において提供される基地局の自律のための方法、ベースバンドユニット、基地局、及びクラウド基地局システムによると、第1中央制御点とのインター・サブラック接続及びハートビート接続が確立された後、前記第1中央制御点とのハートビート接続が喪失したと判定された場合には、第2中央制御点が取得される。従来技術において、中央制御システムとのコンタクトが喪失した後、生じているサービスは中断される原因となり、これにより、デバイスの低い利用率につながる。しかし、本発明において提供される技術的ソリューションにおいては、ベースバンドユニットが中央制御システムとのコンタクトを喪失した後、これらのベースバンドユニットにより既に生じているサービスが中断されることを抑え、これによりデバイスの利用率を改善する。
【0029】
本発明の実施形態における、または従来技術における技術的ソリューションをより明瞭に説明するのに、以下に、それらの実施形態、または従来技術を説明するのに必要な添付の図面を簡単に概説する。以下の説明における添付の図面は、本発明のいくつかの実施形態を示すに過ぎず、当業者は、創造的な取り組みなしに、添付の図面に従って他の図面をさらに得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1図1は、本発明の実施形態による基地局の自律のための方法のフローチャートである。
図2図2は、本発明の他の実施形態による基地局自律のための方法のフローチャートである。
図3図3は、本発明の他の実施形態によるベースバンドユニットの組成概略図である。
図4図4は、本発明の他の実施形態によるベースバンドユニットの組成概略図である。
図5図5は、本発明の他の実施形態によるベースバンドユニットの組成概略図である。
図6図6は、本発明の他の実施形態による基地局の組成概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の実施形態における技術的ソリューションを、本発明の実施形態における添付の図面を参照して明瞭にかつ完全に以下説明する。明らかに、説明される実施形態は、本発明の実施形態のすべてではなく、一部分に過ぎない。創造的な取り組みなしに本発明の実施形態に基づいて当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0032】
本発明の実施形態において、クラウド基地局システムは、任意の1つ又は複数の基地局(base station)を含み、基地局は、任意の一つ又は複数のBBU(baseband unit)を含む。各BBUは、サブラック(subrack)と、いくつかのボード(boards)を備え、BBUの内部通信を実施するために通信接続がBBUの内部ボード間で確立され得る。本発明の実施形態の説明において、1つのBBUは1つの単一の局である。
【0033】
基地局の自律とは、基地局によりサーブされる1つのBBU又は相互接続されたBBUのグループが中央制御点(central control point)との通信接続を喪失した後に、基地局のサービスを再提供するために、このBBU又はこれらのBBUが自律的に中央制御点を再び選択し得ることをいい、ネットワーク・マネージャのアクセス及び管理の機能を再提供する。
【0034】
本発明の実施形態は、基地局の自律のための方法を提供し、図1に示されているように、前記方法は、以下を具備する。
【0035】
101: BBUは、第1中央制御点とのインター・サブラック接続及びハートビート接続を確立する。
【0036】
インター・サブラック接続は、BBUと第1中央制御点との間の通信様式を決定する。インター・サブラック接続を確立するための通信プロトコルは、限定するものではないが、Q.922/TCP/UDPプロトコルを含む。ハートビート接続とは、BBUが第1中央制御点との接続を維持することを示すために、BBUが事前設定された(preset)期間に従って、第1中央制御点により送信されたフィードバック情報を受信し得ることを意味する。そうでなければ、BBUのハートビートが喪失したことを示している。事前設定された期間は、任意の期間であって良い。例えば事前設定された期間は実際の状況に応じて過度に長くすることはできず、1秒、2秒などに設定され得る。
【0037】
さらに、ハートビート接続、すなわち、第1中央制御点は、BBUが事前設定された期間内にフィードバックメッセージが受信できるように、インター・サブラック接続により定められた通信様式において事前設定された期間に従って、フィードバックメッセージをBBUに送信する。
【0038】
102: BBUと第1中央制御点との間のハートビート接続が喪失した場合には、第2中央制御点を取得する。
【0039】
第2中央制御点を取得するこのステップは、BBUが、第1中央制御点とのハートビート接続が喪失し、第1中央制御点とのハートビート接続の復旧に失敗するBBUから中央制御点を再選択し、新たな中央制御点を第2中央制御点として使用することを意味することに留意すべきである。すなわち、BBUと第1中央制御点との間のハートビート接続が喪失した場合には、BBUは、最初にハートビート接続の復旧を試みて、ハートビート接続の復旧に失敗した場合にのみ前述の第2中央制御点の取得を考慮する。
【0040】
本発明のこの実施形態において提供される基地局の自律のための方法によると、第1中央制御点とのインター・サブラック接続及びハートビート接続が確立された後、第1中央制御点とのハートビート接続が喪失した場合には、第2中央制御点が取得される。従来技術において、中央制御システムとのコンタクトが喪失した後は、生じているサービスは中断されることになり、これによりデバイスの低い利用率を導くことになる。しかし、本発明において提供される技術的ソリューションにおいては、BBUが中央制御システムとのコンタクトが喪失した後、これらのBBUから新たな中央制御点を取得することが可能であり、これらのBBUにより生じているサービスが中断されることを抑えられ、これによりデバイスの利用率を改善する。
【0041】
本発明の他の実施形態は、基地局の自律のための方法を提供し、図2に示されているように前記方法は以下を含む。
【0042】
201: すべてのBBUが、イントラ・サブラック接続を内部的に確立する。
【0043】
イントラ・サブラック接続は、イントラ・サブラック通信を実施するために使用される。イントラ・サブラック接続を確立するためのプロトコルは、限定するものではないが、Q.922/TCP/UDPプロトコルを含み、イントラ・サブラック接続を確立するためのプロトコルは、インター・サブラック接続を確立するためのプロトコルと同じであっても、違っていてもよい。実施形態におけるBBUの先の説明によると、BBUがいくつかのボードを含んでいるため、イントラ・サブラック通信が実施される場合には、BBUのボードは、互いに通信可能である。
【0044】
202: 各BBUは、ブロードキャスト要求を送信する。
【0045】
ブロードキャスト要求が送信される。すなわち、第1中央制御点になることを要求するための情報が送信される。さらに、各BBUは、残りのBBUにより送信されたブロードキャスト要求を受信可能である。
【0046】
203: プリセットルールにしたがってすべてのBBUから第1中央制御点を選択する。
【0047】
プリセットルールは、BBUの相互接続のトポロジー情報を取得することと、アルゴリズムに従って、トポロジー結果のルートノードに対応するBBUを第1中央制御点として選択すること、又は、BBUに接続されている残りのBBUの数に従って、最大接続数を有するBBUを第1中央制御点として選択すること、などを含む。前記の事項は第1中央制御点を選択するための単なる2つの実施様式であり、本発明のこの実施形態において限定されるものではない。
【0048】
各BBUは、BBUのブロードキャスト要求及び残りのBBUのブロードキャスト要求に従って、先述のプリセットルールを実行し、各BBUにより実行される前記プリセットルールは、同じであっても異なっていてもよいことに留意すべきである。しかしどのプリセットルールが使用されても、先述の第1中央制御点は、これらのBBUから一意に決定することができる。例えば、ルートノードが例のようにトポロジカル構造に従って第1中央制御点として選択されることを使用することにより、各BBUは、すべてのBBUのブロードキャスト要求を取得するため、固有のルートノードが第1中央制御点として取得されるように、これらのBBUのトポロジカル構造における位置もまた一意に決定される。
【0049】
任意選択として、このステップを実行する処理において、1つの第1中央制御点が選択され得、他のノードも、バックアップ中央制御点として選択されてもよい。いくつかのBBUが第1中央制御点との接続を喪失した場合に、BBUは、バックアップ中央制御点との接続の確立を試みることが可能である。
【0050】
204: 各BBUは、第1中央制御点とのインター・サブラック接続を確立する。
【0051】
このステップは、先述の実施形態のステップ101に対応し、関連する説明は同じであり、ここでは再び説明しないことに留意すべきである。加えて、インター・サブラック接続はこのステップにおいて確立され、ステップ201において完了したイントラ・サブラック接続を組み合わせて、イントラ・サブラック及びインター・サブラック階層分離の通信モードがクラウド基地局システム全体において実施される。この方法において、BBU間の通信のセキュリティ及び安定性が確保され、デバイスの複雑さもまた減少する。
【0052】
さらに、インター・サブラック接続の確立が完了した後に、ネットワーク・マネージャがクラウド基地局システム全体を管理することができるように、前記第1中央制御点はネットワーク・マネージャとの接続を確立する。
【0053】
205: 各BBUは、それ自身の識別子を取得する。
【0054】
BBUは、それ自身の識別子を取得する。限定されるものではないが、以下の2つの実施様式を含む。
【0055】
第1の実施様式: 第1中央制御点は、識別子をBBUに割り振る。
【0056】
任意選択として、第1中央制御点は、BBUが第1中央制御点に接続される順序に従って、識別子をBBUに順次割り振り得る。
【0057】
第2の実施様式: BBUは、識別子を取得するために、BBUのトポロジー接続関係に従って計算を実行する。
【0058】
BBUの識別子は、限定するものではないが、数字を用いて示されることを含むことに留意すべきである。例えば、第1の実施様式の任意選択の実施様式に関連し、第1中央制御点との接続を確立する最初のBBUは、識別子1が割り振られ得、第1中央制御点に引き続いて接続されるBBUに識別子が順次割り振られることができるように、第1中央制御点との接続を確立する2番目のBBUの識別子は2である。
【0059】
さらに、オン・デマンド接続確立がBBU間で実行できるようにBBUはそれ自身の識別子を取得することに留意すべきである。例えば、BBU-1がBBU-2との通信サービスを実行する必要があるならば、通信サービスを実施するために、BBU-1がBBU-2との接続を確立できるように、BBU-1は、BBU-1と第1中央制御点との間の接続により第1中央制御点からBBU-2の識別子に対応するBBU-2のアドレス情報を取得する必要がある。先述の例の説明によると、異なるBBU間でインター・サブラック通信が実施されるように、BBU間のオン・デマンドにより接続が確立される。
【0060】
206: 各BBUは、第1中央制御点とのハートビート接続を確立する。
【0061】
このステップに関連する内容は先述の実施形態におけるステップ101と同じであり、ここでは再び説明しないことに留意すべきである。
【0062】
207: 各BBUは、第1中央制御点とのハートビート接続が喪失したかどうかを判定する。
【0063】
具体的には、各BBUは、BBUのハートビート接続が喪失したかどうかを判定する。BBUがハートビート接続を喪失したと判定された後は、通信サービスは実行を継続することができず、ハートビート接続が復旧される必要がある。
【0064】
さらに、BBUが、第1中央制御点とのハートビート接続が喪失したと判定した場合には、BBUは、最初に、前記第1中央制御点との前記ハートビート接続の復旧を試みて、前記ハートビート接続の復旧に失敗した場合にのみ、第2中央制御点を取得する。
【0065】
さらに、第1中央制御点とのハートビート接続の復旧に失敗するBBUから、第2中央制御点が取得された後、これらのBBUと第2中央制御点との間のインター・サブラック接続及びハートビート接続が確立される。この方法により、第2中央制御点と第2中央制御点に接続されているBBUとの間、及び第2中央制御点に接続されているBBU間の中断されないサービスが継続可能となる。中断されないサービスは、これらのBBUによりすでに生じているサービスであり、かつ、BBUが前記第1中央制御点とのハートビート接続を喪失しても中断されないことをさす。
【0066】
具体的には、事前設定された期間の到来又は超過しても、ハートビート接続が依然として正常に確立されていない場合、又はハートビート接続の復旧のための回数がプリセットされた回数に到達又は超過した場合には、ハートビート接続は、BBUに対する復旧に失敗したと判定され、ハートビート接続が喪失し、その後第2中央制御点はハートビート接続の復旧に失敗するこれらのBBUから取得される必要がある。事前設定された期間及び事前設定された回数は、ユーザにより設定されてもシステムにより設定されてもよい。例えば事前設定された期間は1分30秒と設定でき、事前設定された回数は、3回、5回、10回などのように設定してよい。
【0067】
さらに、ハートビート接続が喪失したと判定された後、新たな中央制御点、すなわち第2中央制御点は、ハートビート接続を喪失したBBUから選択される必要がある。具体的には、第2中央制御点は、ハートビート接続を喪失したBBUから選択され、すなわち、先述のステップ202から207が再実行される必要があり、第2中央制御点が決定される場合には、第2中央制御点は、ネットワーク・マネージャとの接続を確立する必要がある。
【0068】
本発明のこの実施形態において言及された新たな中央制御点選択は、循環処理(cyclic process)であり、すなわち、中央制御点とのハートビート接続が喪失したBBUがあり、ハートビート接続の復旧に失敗する場合、新たな中央制御点が、ハートビート接続の復旧に失敗するこれらのBBUから選択される必要があることに留意すべきである。
【0069】
本発明のこの実施形態において提供される基地局の自律のための方法によると、第1中央制御点とのインター・サブラック接続及びハートビート接続が確立された後、第1中央制御点とのハートビート接続が喪失したと判定され、ハートビート接続の復旧に失敗する場合、第2中央制御点が取得される。従来技術において、中央制御システムとのコンタクトが喪失した後は、生じているサービスが中断される原因となり、これによりデバイスの低い利用率を導くことになる。しかし、本発明において提供される技術的ソリューションにおいては、BBUが中央制御システムとのコンタクトを喪失した後、新たな中央制御点がこれらのBBUから取得され得、これらのBBUにより既に生じているサービスが中断されることを抑え、これによりデバイスの利用率を改善する。
【0070】
本発明の他の実施形態は、ベースバンドユニット03を提供し、図3に示されているように、前記ベースバンドユニットは、接続確立ユニット31と、取得ユニット32と、を具備する。
【0071】
接続確立ユニット31は、第1中央制御点とのインター・サブラック接続及びハートビート接続を確立するように構成されている。
【0072】
インター・サブラック接続は、BBUと第1中央制御点との間の通信様式を決定する。インター・サブラック接続を確立するための通信プロトコルは、限定されるものではないが、Q.922/TCP/UDPプロトコルを含む。ハートビート接続とは、BBUが第1中央制御点との接続を維持することを示すために、BBUが事前設定された期間に従って第1中央制御点により送信されたフィードバック情報を受信し得ることを意味する。他には、BBUのハートビートが喪失したことを示している。事前設定された期間は、任意の期間であって良い。事前設定された期間は実際の状況に応じて過度に長くすることはできず、例えば1秒、2秒などに設定され得る。
【0073】
さらに、ハートビート接続、すなわち、第1中央制御点は、BBUが事前設定された期間内にフィードバックメッセージが受信できるように、インター・サブラック接続により定義された通信様式において事前設定された期間に従って、フィードバックメッセージをBBUに送信する。
【0074】
取得ユニット32は、接続確立ユニット31により確立された第1中央制御点とのハートビート接続が喪失したと判定された場合には、第2中央制御点を取得するように構成されている。
【0075】
任意選択として、第1中央制御点との前記ハートビート接続が喪失した場合には、BBUは、最初にハートビート接続の復旧を試みて、ハートビート接続の復旧に失敗した場合にのみ、前述の第2中央制御点の取得を考慮する。
【0076】
任意選択として、図4に示されているように、接続確立ユニット31は、ブロードキャスト・サブユニット311と、選択サブユニット312と、接続サブユニット313と、識別子取得ユニット33及び実行ユニット34をさらに備えたベースバンドユニットと、を具備する。
【0077】
ブロードキャスト・サブユニット311は、ブロードキャスト要求を開始するように構成され、ブロードキャスト要求は、第1中央制御点になることを要求するために使用される。
【0078】
選択サブユニット312は、プリセットルール及びブロードキャスト・サブユニット311により開始されたブロードキャスト要求に従って、第1中央制御点を選択するように構成されている。
【0079】
プリセットルールは、BBUの相互接続のトポロジー情報を取得することと、アルゴリズムに従って、トポロジー結果のルートノードに対応するBBUを第1中央制御点として選択すること、又は、BBUに接続されている残りのBBUの数に従って、最大接続数を有するBBUを第1中央制御点として選択すること、などを含む。前記の事項は第1中央制御点を選択するための単なる2つの実施様式であり、本発明のこの実施形態において限定されるものではない。
【0080】
各BBUは、BBUのブロードキャスト要求及び残りのBBUのブロードキャスト要求に従って、先述のプリセットルールを実行し、各BBUにより実行される前記プリセットルールは、同じであっても異なっていてもよいことに留意すべきである。しかしどのプリセットルールが使用されても、先述の第1中央制御点は、これらのBBUから一意に決定することができる。例えば、ルートノードが例のようにトポロジカル構造に従って第1中央制御点として選択されることを使用することにより、各BBUは、すべてのBBUのブロードキャスト要求を取得するため、固有のルートノードが第1中央制御点として取得されるように、これらのBBUのトポロジカル構造における位置もまた一意に決定される。
【0081】
接続サブユニット313は、選択サブユニット312により選択された第1中央制御点との接続を確立するように構成されており、前記接続は、先述のインター・サブラック接続である。
【0082】
識別子取得ユニット33は、接続確立ユニット31が第1中央制御点とのインター・サブラック接続を確立した後、識別子を取得するように構成されており、前記識別子は、BBU間のインター・サブラック接続を実施するために使用される。
【0083】
識別子を取得するステップは、限定されるものではないが、以下の2つの実施様式を含む。
【0084】
第1の実施様式: 第1中央制御点は、識別子をBBUに割り振る。
【0085】
任意選択として、第1中央制御点は、BBUが第1中央制御点に接続される順序に従って、識別子をBBUに順次割り振り得る。
【0086】
第2の実施様式: BBUは、識別子を取得するために、BBUのトポロジー接続関係に従って計算を実行する。
【0087】
BBUの識別子は、限定するものではないが、数字を用いて示されることを含むことに留意すべきである。例えば、第1の実施様式の任意選択の実施様式に関連し、第1中央制御点との接続を確立する最初のBBUは、識別子1が割り振られ得、第1中央制御点に引き続いて接続されるBBUに識別子が順次割り振られることができるように、第1中央制御点との接続を確立する2番目のBBUの識別子は2である。
【0088】
さらに、BBUは、それ自身の識別子を取得し、オン・デマンド接続確立がBBU間で実行されることに留意すべきである。例えば、BBU-1がBBU-2との通信サービスを実行する必要があるならば、通信サービスを実施するために、BBU-1がBBU-2との接続を確立できるように、BBU-1は、BBU-1と第1中央制御点との間の接続により第1中央制御点からBBU-2の識別子に対応するBBU-2のアドレス情報を取得する必要がある。先述の例の先述の説明によると、異なるBBU間でインター・サブラック通信が実施されるように、BBU間のオン・デマンドにより接続が確立される。
【0089】
実行ユニット34は、識別子取得ユニット33により取得された識別子に従ってBBU間のオン・デマンド接続確立を実行する。
【0090】
さらに、取得ユニット32は、第1中央制御点とのハートビート接続を喪失しているBBUから第2中央制御点を取得するようにさらに構成されている。
【0091】
任意選択として、接続確立ユニット31は、取得ユニット32が第2中央制御点を取得する前に、第1中央制御点とのハートビート接続が喪失した場合には、第1中央制御点とのハートビート接続を復旧するようにさらに構成されている。
【0092】
取得ユニット32は、前記接続確立ユニット31がハートビート接続の復旧に失敗する場合には、第2中央制御点を取得するように特に構成されている。
【0093】
任意選択として、接続確立ユニット31は、通信のためにイントラ・サブラック及びインター・サブラック階層分離が実施されるようにイントラ・サブラック接続を確立するようにさらに構成され、取得ユニット32が第2中央制御点を取得した後に、第2中央制御点とネットワーク・マネージャ間の接続を確立するようにさらに構成されている。
【0094】
イントラ・サブラック接続は、イントラ・サブラック通信を実施するために使用されることに留意すべきである。イントラ・サブラック接続を確立するためのプロトコルは、限定するものではないが、Q.922/TCP/UDPプロトコルを含み、イントラ・サブラック接続を確立するためのプロトコルは、インター・サブラック接続を確立するためのプロトコルと同じであっても、違っていてもよい。実施形態におけるBBUの先の説明によると、BBUがいくつかのボードを含んでいるため、イントラ・サブラック通信が実施される場合には、BBUのボードは、互いに通信可能である。
【0095】
本発明のこの実施形態において提供されるベースバンドユニットによれば、接続確立ユニットが第1中央制御点とのインター・サブラック接続及びハートビート接続を確立した後、第1中央制御点とのハートビート接続が喪失したと判定され、接続確立ユニットがハートビート接続の復旧に失敗する場合には、取得ユニットは、第2中央制御点を取得する。従来技術において、中央制御システムとのコンタクトが喪失した後は、生じているサービスが中断される原因となり、これによりデバイスの低い利用率を導くことになる。しかし、本発明において提供される技術的ソリューションにおいては、ベースバンドユニットが中央制御システムとのコンタクトを喪失した後、新たな中央制御点がこれらのベースバンドユニットから取得され得、これらのベースバンドユニットにより既に生じているサービスが中断されることを抑え、これによりデバイスの利用率を改善する。
【0096】
本発明の他の実施形態は、ベースバンドユニット04を提供し、図5に示されているように、前記ベースバンドユニットは、送信器01、受信器02、プロセッサ03、及びメモリ04を含む。
【0097】
送信器01は、ブロードキャスト要求を開始するように構成されている。
【0098】
任意選択として、ブロードキャスト要求は、第1中央制御点になることを要求するために使用される。
【0099】
受信器02は、送信器01により開始されたブロードキャスト要求を受信するように構成されている。
【0100】
メモリ04は、受信器02により受信されたブロードキャスト要求を格納するように構成されている。
【0101】
プロセッサ03は、プリセットルール及びメモリ04により格納されたブロードキャスト要求に従って、第1中央制御点を選択し、第1中央制御点とのインター・サブラック接続及びハートビート接続を確立し、第1中央制御点との前記ハートビート接続が喪失した場合には、第2中央制御点を取得するように構成されている。
【0102】
メモリ04は、プリセットルールを格納し、第1中央制御点とのインター・サブラック接続の接続関係及びハートビート接続の接続関係を格納するようにさらに構成されている。
【0103】
任意選択として、プロセッサ03は、第1中央制御点とのインター・サブラック接続が確立された後、識別子を取得し、前記識別子はBBU間のインター・サブラック接続を実施するために使用され、識別子に従ってBBU間のオン・デマンド接続確立を実行するようにさらに構成され、通信のためにイントラ・サブラック及びインター・サブラック階層分離が実施されるように、イントラ・サブラック接続を確立するようにさらに構成されている。
【0104】
任意選択として、メモリ04は、プロセッサ03により取得された識別子を格納するようにさらに構成されている。
【0105】
具体的には、プロセッサ03は、第1中央制御点とのハートビート接続を喪失しているBBUから第2中央制御点を取得し、第2中央制御点が取得される前に、第1中央制御点とのハートビート接続が喪失した場合には、第1中央制御点とのハートビート接続を復旧し、ハートビート接続の復旧に失敗した場合には、第2中央制御点を取得するようにさらに構成されている。
【0106】
さらに、プロセッサ03は、第2中央制御点が取得された後、前記第2中央制御点とネットワーク・マネージャ間の接続を確立するようにさらに構成されている。
【0107】
本発明のこの実施形態において提供されるベースバンドユニットによると、プロセッサが第1中央制御点とのインター・サブラック接続及びハートビート接続を確立した後、第1中央制御点とのハートビート接続が喪失したと判定された場合には、第2中央制御点が取得される。従来技術において、中央制御システムとのコンタクトが喪失した後、生じているサービスは中断される原因となり、これにより、デバイスの低い利用率を導くことになる。しかし、本発明において提供される技術的ソリューションにおいては、ベースバンドユニットが中央制御システムとのコンタクトが喪失した後、これらのベースバンドユニットから新たな中央制御点を取得することが可能であり、これらのベースバンドユニットにより生じているサービスが中断されることを抑えられ、これによりデバイスの利用率を改善する。
【0108】
本発明の他の実施形態は、基地局を提供し、図6に示されているように、ベースバンドユニット03又は、ベースバンドユニット04を含む。ベースバンドユニット03は、先述のユニット31から34を含み、ベースバンドユニット04は、先述における送信器01、受信器02、プロセッサ03、及びメモリ04を含む。
【0109】
本発明の他の実施形態は、クラウド基地局システムを提供し、前記システムは、図6に示されているように、ベースバンドユニット03又はベースバンドユニット04又は基地局を含む。
【0110】
本発明のこの実施形態において提供される基地局及びクラウド基地局システムによれば、第1中央制御点とのインター・サブラック接続及びハートビート接続が確立され、第1中央制御点とのハートビート接続が喪失したと判定され、ハートビート接続の復旧に失敗する場合には、第2中央制御点が取得される。従来技術において、中央制御システムとのコンタクトが喪失した後は、生じているサービスは中断されることになり、これによりデバイスの低い利用率を導くことになる。しかし、本発明において提供される技術的ソリューションにおいては、ベースバンドユニットが中央制御システムとのコンタクトを喪失した後、これらのベースバンドユニットから新たな中央制御点を取得することが可能であり、これらのベースバンドユニットにより生じているサービスが中断されることを抑えられ、これによりデバイスの利用率を改善する。
【0111】
先述の実施様式の説明に基づき、当業者は、本発明は、必要な汎用ハードウェアとソフトウェア、又はハードウェアのみにより実施され得ることを明確に理解し得る。ほとんどの状況では、前者が好ましい実施様式である。そのような理解に基づき、本発明の技術的解決策を本質的に、または従来技術に寄与する部分を、ソフトウェア製品の形で実施することができる。コンピュータソフトウェア製品は、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク又はコンピュータの光学ディスクなどの可読記憶媒体に格納され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイス)に命令し、本発明の実施形態において説明された方法を実行するための種々の命令を含んでいる。
【0112】
上記の説明は本発明の例示的な特定の実施形態にすぎないが、本発明の保護範囲を限定するものではない。本発明を逸脱することなく当業者によって行われるいかなる変形または置換も、本発明の保護範囲内に入るものとする。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
【符号の説明】
【0113】
01 送信器
02 受信器
03 プロセッサ
04 メモリ
31 接続確立ユニット
32 取得ユニット
33 識別子取得ユニット
34 実行ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6