(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記常閉固定接点部の上記絶縁領域には、上記押圧方向に延び、上記導通領域における上記可動接点の摺動によって生じる金属摩耗粉を可動接点の摺動面から除去するための除去部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のスイッチ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述のような常閉固定接点を備え、可動接点として摺動子が常閉固定接点を摺動することによって閉状態から開状態へ切り替える従来のスイッチでは、スイッチの開閉動作を繰り返すに従い絶縁不良が発生するという問題がある。
【0006】
従来のスイッチでは、開閉動作に際し、摺動子は、常閉固定接点の導通領域及び絶縁領域へ摺動する。このような開閉動作が繰り返されることによって、導電領域が摩耗し、金属摩耗粉が導電領域及び絶縁領域に堆積する。
図9は、常閉固定接点における摺動子の摺動面に堆積される金属摩耗粉を示す画像である。その結果、スイッチの絶縁性能が悪化し絶縁不良が発生してしまう。
【0007】
また、高容量電流を開閉する場合、常閉固定接点と摺動子との間でアーク放電が発生する。そして、絶縁領域を構成する絶縁樹脂やグリースが炭化し、スイッチの絶縁性能が悪化し絶縁不良が発生してしまう。
【0008】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、絶縁不良が発生しにくいスイッチを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明のスイッチは、常閉固定接点部と、コモン接点部と、押圧部材と、押圧部材に取り付けられ、常閉固定接点部及びコモン接点部の両方を摺動する可動接点と、を備え、上記常閉固定接点部における上記可動接点の摺動面には、上記押圧部材の押圧方向へ向かって順に、導通領域及び絶縁領域が形成されており、上記可動接点が上記導通領域から上記絶縁領域へ摺動することによって閉状態から開状態へ切り替えるスイッチにおいて、上記コモン接点部における上記可動接点の摺動面には、上記押圧方向へ向かって順に、導通領域、及び絶縁領域が形成されていることを特徴としている。
【0010】
上記の構成によれば、上記常閉固定接点部における上記可動接点の摺動面には、上記押圧部材の押圧方向へ向かって順に、導通領域及び絶縁領域が形成されており、さらに、上記コモン接点部における上記可動接点の摺動面には、上記押圧方向へ向かって順に、導通領域、及び絶縁領域が形成されている。このため、回路を閉じるのに必要な絶縁距離は、上記常閉固定接点部の上記絶縁領域における上記可動接点の摺動距離と上記コモン接点部の上記絶縁領域における上記可動接点の摺動距離とを加えた距離である。すなわち、上記の構成においては、従来のスイッチと比較して、上記コモン接点部の上記絶縁領域における上記可動接点の摺動距離の分だけ、絶縁距離を長く確保することができる。それゆえ、従来のスイッチと比較して、絶縁性能が向上し、絶縁不良が発生しにくくなる。
【0011】
また、上記の構成によれば、電流開閉動作は、上記常閉固定接点部と上記可動接点との導通、及び上記コモン接点部と上記可動接点との間の導通のうち何れか一方の導通を遮断することによって、行われる。このため、上記常閉固定接点部の上記絶縁領域及び上記コモン接点部の上記絶縁領域の何れか一方の絶縁領域では、アーク放電による樹脂の炭化が生じない。それゆえ、上記の構成によれば、上記常閉固定接点部の上記絶縁領域及び上記コモン接点部の上記絶縁領域の何れか一方の絶縁領域について、アーク放電による樹脂の炭化が生じないクリーンな領域に維持することができるので、絶縁性能が向上する。
【0012】
以上のことから、上記の構成によれば、絶縁不良が発生しにくいスイッチを実現することができる。
【0013】
また、本発明のスイッチにおいて、上記押圧方向において、上記導通領域と上記絶縁領域との境界は、上記常閉固定接点部と上記コモン接点部との間で異なることが好ましい。
【0014】
上記押圧方向において、コモン接点部の絶縁領域が、常閉固定接点部の絶縁領域と略同じ長さである場合、スイッチの電流開閉動作毎に、コモン接点部と可動接点との間の導通の遮断と略同時に常閉固定接点部と可動接点との導通を遮断することになる。このため、上記常閉固定接点部の上記絶縁領域及び上記コモン接点部の上記絶縁領域の何れか一方の絶縁領域について、アーク放電による樹脂の炭化が生じないクリーンな領域に維持することができなくなるおそれがある。
【0015】
上記の構成によれば、上記押圧方向において、上記導通領域と上記絶縁領域との境界は、上記常閉固定接点部と上記コモン接点部との間で異なるので、電流開閉動作時に、上記コモン接点部と上記可動接点との間の導通を遮断するタイミングと、上記常閉固定接点部と上記可動接点との導通を遮断するタイミングとを確実にずらすことが可能になる。それゆえ、上記の構成によれば、確実に、上記常閉固定接点部の上記絶縁領域及び上記コモン接点部の上記絶縁領域の何れか一方の絶縁領域について、アーク放電による樹脂の炭化が生じないクリーンな領域に維持することができる。
【0016】
また、本発明のスイッチにおいて、上記常閉固定接点部及び上記コモン接点部は、上記押圧方向に対し垂直な方向に並列して配置されていることが好ましい。
【0017】
上記の構成によれば、上記常閉固定接点部及び上記コモン接点部は、上記押圧方向に対し垂直な方向に並列して配置されているので、上記可動接点を常閉固定接点部及びコモン接点部の両方に摺動させる構成がより簡潔になる。
【0018】
また、本発明のスイッチにおいて、上記常閉固定接点部の上記絶縁領域には、上記押圧方向に延び、上記導通領域における上記可動接点の摺動によって生じる金属摩耗粉を可動接点の摺動面から除去するための除去部が形成されていることが好ましい。
【0019】
上記の構成によれば、スイッチの開閉動作の繰り返しによって生じる金属摩耗粉は、上記除去部にて除去されることになる。その結果、上記の構成によれば、上記常閉固定接点部における上記可動接点の摺動面に堆積する摩耗金属粉が除去されるので、摩耗金属粉によって絶縁性能が劣化することを防止することができる。
【0020】
なお、上記常閉固定接点部の上記絶縁領域における上記除去部の形成位置は、摩耗金属粉が堆積する位置であればよいが、例えば、上記常閉固定接点部の上記絶縁領域における上記可動接点の摺動領域の(上記押圧方向に対し垂直な方向の)両端位置が挙げられる。
【0021】
上記の構成において、上記除去部は、上記押圧方向に延びる縦溝であってもよい。
【0022】
上記の課題を解決するために、本発明のスイッチは、常閉固定接点部と、コモン接点部と、押圧部材と、押圧部材に取り付けられ、常閉固定接点部及びコモン接点部の両方を摺動する可動接点と、を備え、上記常閉固定接点部における上記可動接点が移動する部分には、上記押圧部材の押圧方向へ向かって順に、導通領域、及び切り欠き部が形成されており、上記可動接点が上記導通領域を摺動し、上記切り欠き部にて上記常閉固定接点部との摺動が解除されることによって、閉状態から開状態へ切り替えることを特徴としている。
【0023】
上記の構成によれば、開閉動作中、上記常閉固定接点部において、上記可動接点は、上記導通領域のみを摺動することになる。押圧操作されていない初期位置において、上記常閉固定接点部は、導電領域が上記可動接点に接触した状態になっている。
【0024】
そして、その後、さらに押圧操作すると、動作位置(OP)において、上記可動接点は、上記常閉固定接点部の上記導通領域から離れ、上記切り欠き部によって形成された空間に入る。上記可動接点は、常閉固定接点部の導通領域を摺動し、上記切り欠き部にて常閉固定接点部との摺動が解除されることになる。これによって、動作位置において、上記常閉固定接点部と上記可動接点とが接触しなくなり、上記常閉固定接点部と上記可動接点との間の導通が遮断され、開状態(オフ状態)となる。
【0025】
上記の構成によれば、オフ状態のとき、上記可動接点は、上記常閉固定接点部において、絶縁樹脂で構成された絶縁領域を摺動することがなく、空中に浮いた状態になる。それゆえ、絶縁不良が発生しにくい。よって、上記の構成によれば、絶縁不良が発生しにくいスイッチを実現することができる。
【0026】
また、本発明のスイッチにおいて、上記切り欠き部における上記導通領域側の端部には、上記可動接点に接触し上記切り欠き部へ導くための傾斜面が形成されていることが好ましい。
【0027】
上記の構成によれば、上記切り欠き部における上記導通領域側の端部には、上記可動接点に接触し上記切り欠き部へ導くための傾斜面が形成されているので、スイッチの開閉動作に際し、上記可動接点がスムーズに切り欠き部へ導かれる。このため、上記の構成によれば、可動接点による常閉固定接点部の変形を防止することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明のスイッチは、以上のように、上記コモン接点部における上記可動接点の摺動面には、上記押圧方向へ向かって順に、導通領域、及び絶縁領域が形成されている構成である。
【0029】
また、本発明のスイッチは、以上のように、常閉固定接点部と、コモン接点部と、押圧部材と、押圧部材に取り付けられ、常閉固定接点部及びコモン接点部の両方を摺動する可動接点と、を備え、上記常閉固定接点部における上記可動接点が移動する部分には、上記押圧部材の押圧方向へ向かって順に、導通領域、及び切り欠き部が形成されており、上記可動接点が上記導通領域を摺動し、上記切り欠き部にて上記常閉固定接点部との摺動が解除されることによって、閉状態から開状態へ切り替える構成である。
【0030】
それゆえ、絶縁不良が発生しにくいスイッチを実現できるという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0032】
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。まず、本実施形態の前提となるスイッチの構成について、
図2に基づいて説明する。
図2は、本実施形態の前提となるスイッチ10’の内部構成を示す図である。
【0033】
図2に示されるように、スイッチ10’は、レバー1と、防水、防塵用のゴムキャップ2と、上部ケース3と、操作部材4と、コイルバネ5と、可動接点としての摺動子6と、ケース基部7と、常閉固定接点部8と、コモン接点部9と、を備えている。上部ケース3は、ケース基部7にレーザ溶着によって接着されている。上部ケース3及びケース基部7は、スイッチ10’の外形を構成している。なお、上部ケース3及びケース基部7を構成する材料は、スイッチの技術分野において公知な材料であればよい。また、レバー1は、上部ケース3に取り付けられており、回動して操作部材4を押圧するようになっている。ここで、操作部材4が押圧される方向をZ方向とする。
【0034】
上部ケース3内には、コイルバネ5、摺動子6、常閉固定接点部8、及びコモン接点部9が設けられている。常閉固定接点部8、及びコモン接点部9は、ケース基部7に取り付けられている。常閉固定接点部8、及びコモン接点部9には、外部接続用の常閉端子8T及びコモン端子9Tが接続されている。
【0035】
また、操作部材4は、上部ケース3内でZ方向に移動可能に保持されており、操作部4aと保持部4bとバネ保持部4cとからなっている。操作部4aは、レバー1による押圧力が与えられる部分である。保持部4bは、Z方向に対し垂直な方向において、操作部4aと連なって設けられており、摺動子6を保持する部分である。また、バネ保持部4cは、操作部材4における操作部4aのZ方向の下端に設けられ、コイルバネ5を保持する部分である。なお、操作部材4を構成する材料は、スイッチの技術分野において公知な材料であればよい。
【0036】
コイルバネ5は、上部ケース3内において、上端が操作部材4のバネ保持部4cによって、下端がケース基部7のバネ支持部7aによって支持されている。このコイルバネ5は、押圧される操作部材4を初期位置(FP)へ付勢する付勢部材である。
【0037】
上部ケース3には、ガイド穴3aが設けられている。操作部材4の操作部4aは、ガイド穴3aに挿入されている。ガイド穴3aは、スイッチ動作に伴う操作部材4の操作部4aの上下動の方向をZ方向に案内する案内部として機能する。
【0038】
また、操作部材4の操作部4aの上端部分は、防水、防塵のために、ゴムキャップ2によって被覆されている。操作部材4の操作部4aは、基本形状がZ方向を軸とする柱状であり、上端付近にゴムキャップ2が係合する環状溝4a
1が形成されている。ゴムキャップ2は、上端部2aが操作部4aの環状溝4a
1に係合しており、下端部2bが上部ケース3の上部に形成された環状凸部3bに係合するようになっている。ゴムキャップ2と上部ケース3とは熱かしめによって接着されている。
【0039】
以下、摺動子6、常閉固定接点部8及びコモン接点部9について、さらに詳述する。
図3は、スイッチ10’における、摺動子6と、常閉固定接点部8及びコモン接点部9との位置関係を示す正面図である。
【0040】
摺動子6は、例えばリン青銅からなる金属板を折り曲げて形成されており、操作部材4の保持部4bに保持されている。摺動子6は、連結部6aと、可動接点部6b・6cとからなる。連結部6aの一方の端に可動接点部6bが形成され、連結部6aの他方の端に可動接点部6cが形成されている。可動接点部6bは、第1可動接触部6b
1と第2可動接触部6b
2とからなり、第1可動接触部6b
1と第2可動接触部6b
2とによってコモン接点部9を狭持するクリップを構成している。また、可動接点部6cは、可動接点部6bと同じ構造であり、第1可動接触部6c
1と第2可動接触部6c
2とからなる。そして、第1可動接触部6c
1と第2可動接触部6c
2とによって常閉固定接点部8を狭持するクリップを構成している。操作部材4の保持部4bに保持された摺動子6の可動接点部6bは、レバー1の回動動作による操作部材4の上下動によって、コモン接点部9を狭持しながら接触しZ方向に摺動可能になっている。また、操作部材4の保持部4bに保持された摺動子6の可動接点部6cは、レバー1の回動動作による操作部材4の上下動によって、常閉固定接点部8を狭持しながら接触しZ方向に摺動可能になっている。
【0041】
常閉固定接点部8は、絶縁樹脂で構成されており、摺動子6が摺動する面の一部の領域に金属メッキ処理が施されている。このため、常閉固定接点部8における摺動子6の摺動面は、金属で構成された導通領域8a、及び絶縁樹脂で構成された絶縁領域8bに区分されている。
図3に示されるように、Z方向から順に、導通領域8a、絶縁領域8bが配置されている。
【0042】
コモン接点部9は、絶縁樹脂で構成されており、摺動子6が摺動する面に金属メッキ処理が施されている。このため、コモン接点部9における摺動子6の摺動面は、金属で構成された導通領域9aになっている。
【0043】
なお、常閉固定接点部8及びコモン接点部9における摺動子6の摺動面は、摺動子6が円滑に摺動できるように、グリースが塗布されている。
【0044】
スイッチ10’においては、レバー1を押圧操作すると、操作部材4がZ方向に押圧される。そして、操作部材4の押圧に連動して、摺動子6の可動接点部6b・6cがそれぞれ、コモン接点部9及び常閉固定接点部8を摺動する。そして、スイッチ10’は、摺動子6の可動接点部6cが常閉固定接点部8の導通領域8aから絶縁領域8bへ摺動することによって、閉状態から開状態へ切り替わるようになっている。
【0045】
このように、スイッチ10’においては、開閉動作に際し、摺動子6は、常閉固定接点部8の導通領域8a及び絶縁領域8bへ摺動する。このような開閉動作が繰り返されることによって、導通領域8aが摩耗し、金属摩耗粉が導通領域8a及び絶縁領域8bに堆積する(
図9参照)。その結果、スイッチ10’の絶縁性能が悪化し絶縁不良が発生してしまう。また、高容量電流を開閉する場合、常閉固定接点部8と摺動子6との間でアーク放電が発生する。そして、絶縁領域8bを構成する絶縁樹脂やグリースが炭化し、スイッチ10’の絶縁性能が悪化し絶縁不良が発生してしまう。
【0046】
本実施形態に係るスイッチ10は、このような絶縁不良が発生しにくい構造になっている。
図1は、本実施形態に係るスイッチ10の構成を示す分解斜視図である。
図4は、スイッチ10における、摺動子6と、常閉固定接点部8及びコモン接点部9との位置関係を示す正面図である。
【0047】
図1及び
図4に示されるように、コモン接点部9は、絶縁樹脂で構成されており、摺動子6の可動接点部6bが摺動する面の一部の領域に金属メッキ処理が施されている。このため、コモン接点部9における摺動子6の摺動面は、金属で構成された導通領域9a、及び絶縁樹脂で構成された絶縁領域9bに区分されている。
図1及び
図4に示されるように、本実施形態に係るスイッチ10において、コモン接点部9における可動接点部6bの摺動面には、Z方向へ向かって順に、導通領域9a、及び絶縁領域9bが形成されている。Z方向において、コモン接点部9の絶縁領域9bは、常閉固定接点部8の絶縁領域8bよりも長さが小さくなっている。
【0048】
ここで、本実施形態に係るスイッチ10の開閉動作について、
図5を参照して説明する。
図5は、開閉動作中の各位置における摺動子6と、常閉固定接点部8及びコモン接点部9との位置関係を示す。
図5の(a)は、自由位置(FP)における位置関係を示す正面図であり、
図5の(b)は、動作位置(OP)における位置関係を示す正面図であり、
図5の(c)は、動作制限位置(TTP)における位置関係を示す正面図である。
【0049】
まず、レバー1が押圧操作されていない初期位置(自由位置:FP)に保たれているときに、コイルバネ5の付勢力によって操作部材4が押し上げられ、操作部材4の保持部4bの上面が上部ケース3における上側の内壁面に係止された状態になっている。この状態において、
図5の(a)に示されるように、常閉固定接点部8は、導通領域8aが、摺動子6における可動接点部6cの第1可動接触部6c
1及び第2可動接触部6c
2によって狭持された状態になっている。また、コモン接点部9は、導通領域9aが、摺動子6における可動接点部6bの第1可動接触部6b
1及び第2可動接触部6b
2によって狭持された状態になっている。すなわち、自由位置(FP)においては、常閉固定接点部8とコモン接点部9とが摺動子6を介して導通し、閉状態(オン状態)となる。
【0050】
このような状態から、レバー1を押圧操作すると、レバー1の押圧力が操作部材4の操作部4aに付与され、操作部4aを介して操作部材4がZ方向へ移動する。これに伴って、操作部材4の保持部4bに保持された摺動子6は、コイルバネ5の付勢力に抗して、常閉固定接点部8及びコモン接点部9を摺動する。このとき、
図5の(b)に示されるように、摺動子6における可動接点部6cの第1可動接触部6c
1は、常閉固定接点部8の導通領域8aから離れ、絶縁領域8bに接触する。これによって、動作位置(OP)において、常閉固定接点部8と摺動子6との間の導通が遮断され、開状態(オフ状態)となる。そして、摺動子6における可動接点部6bの第1可動接触部6b
1は、コモン接点部9の導通領域9aから離れ、第1可動接触部6c
1が絶縁領域8bに接触した後、絶縁領域9bに接触する。これによって、開状態(オフ状態)となった後、さらに、コモン接点部9と摺動子6との間の導通が遮断されることになる。
【0051】
そして、さらにレバー1を押圧操作し完全に押し切ったとき、
図5の(c)に示されるように、第1可動接触部6c
1及び第1可動接触部6b
1は、常閉固定接点部8の絶縁領域8b及びコモン接点部9の絶縁領域9bに接触した状態を維持して、絶縁領域8b及び絶縁領域9bの下端(すなわち、TTP:動作制限位置)に達する。
【0052】
レバー1に付与された押圧力を除くと、コイルバネ5の付勢力によって、操作部材4が初期位置(自由位置:FP)に復帰する。このとき、上述したように、常閉固定接点部8とコモン接点部9とが摺動子6を介して導通し、閉状態(オン状態)となる(
図5の(a))。
【0053】
ここで、スイッチ10’では、回路を閉じるのに必要な絶縁距離は、常閉固定接点部8の絶縁領域8bにおける摺動子6の摺動距離D1である(
図3参照)。一方、本実施形態に係るスイッチ10では、上記絶縁距離は、常閉固定接点部8の絶縁領域8bにおける摺動子6の摺動距離D1とコモン接点部9の絶縁領域9bにおける摺動子6の摺動距離D2とを加えた距離である(
図4参照)。すなわち、スイッチ10においては、コモン接点部9の絶縁領域9bにおける摺動子6の摺動距離D2の分だけ、絶縁距離をスイッチ10’よりも長く確保することができる。それゆえ、スイッチ10’と比較して、絶縁性能が向上し、絶縁不良が発生しにくくなる。
【0054】
また、スイッチ10’では、
図3に示されるように常閉固定接点部8にのみ絶縁領域8bが形成されているため、電流開閉動作は、常閉固定接点部8と摺動子6との導通のみを遮断することによって、行われる。
【0055】
一方、本実施形態に係るスイッチ10では、
図5の(b)に示されるように、常閉固定接点部8と摺動子6との導通、及びコモン接点部9と摺動子6との間の導通が遮断される。そして、電流開閉動作は、これら導通の遮断のうち常閉固定接点部8と摺動子6との導通を遮断することによって、行われる。すなわち、実施形態に係るスイッチ10では、摺動子6がコモン接点部9側の絶縁領域9bを通過することによって、電流開閉動作が行われない。このため、コモン接点部9側の絶縁領域9bでは、アーク放電による樹脂の炭化が生じない。それゆえ、コモン接点部9側の絶縁領域9bを樹脂の炭化が生じないクリーンな領域に維持することができるので、絶縁性能が向上する。
【0056】
また、本実施形態に係るスイッチ10によれば、常閉固定接点部8と摺動子6との間でアーク放電が発生しても、コモン接点部9と摺動子6との間の導通を遮断することによって電流を開閉することができるので、絶縁性能が向上する。
【0057】
また、本実施形態に係るスイッチ10によれば、Z方向において、コモン接点部9の絶縁領域9bは、常閉固定接点部8の絶縁領域8bよりも長さが小さくなっている。これによって、電流開閉動作時に、コモン接点部9と摺動子6との間の導通の遮断よりも前に、確実に常閉固定接点部8と摺動子6との導通を遮断することが可能になる。それゆえ、確実にコモン接点部9側の絶縁領域9bを樹脂の炭化が生じないクリーンな領域に維持することができる。なお、Z方向において、コモン接点部9の絶縁領域9bは、常閉固定接点部8の絶縁領域8bと略同じ長さである場合、スイッチ10の電流開閉動作毎に、コモン接点部9と摺動子6との間の導通の遮断と略同時に、常閉固定接点部8と摺動子6との導通を遮断することになり、コモン接点部9側の絶縁領域9bを確実に樹脂の炭化が生じないクリーンな領域に維持することができなくなるおそれがある。
【0058】
また、本実施形態に係るスイッチ10は、電流開閉動作時に、常閉固定接点部8と摺動子6との導通、及びコモン接点部9と摺動子6との間の導通のうち、何れか一方の導通を先に遮断する構成であればよい。それゆえ、本実施形態に係るスイッチ10は、Z方向において、コモン接点部9の絶縁領域9bが、常閉固定接点部8の絶縁領域8bよりも長さが大きくなっている構成であってもよい。
【0059】
以上をまとめると、本実施形態に係るスイッチ10は、以下の構成である。
【0060】
すなわち、本実施形態に係るスイッチ10は、常閉固定接点部8と、コモン接点部9と、操作部材4と、操作部材4に取り付けられ、常閉固定接点部8及びコモン接点部9の両方を摺動する可動接点としての摺動子6と、を備えている。そして、常閉固定接点部8における摺動子6の摺動面には、操作部材4の押圧方向(Z方向)へ向かって順に、導通領域8a及び絶縁領域8bが形成されており、摺動子6が導通領域8aから絶縁領域8bへ摺動することによって閉状態から開状態へ切り替える。このようなスイッチ10において、コモン接点部9における摺動子6の摺動面には、Z方向へ向かって順に、導通領域9a、及び絶縁領域9bが形成されている。
【0061】
本実施形態に係るスイッチ10の構成によれば、常閉固定接点部8における摺動子6の摺動面には、操作部材の押圧方向(Z方向)へ向かって順に、導通領域8a及び絶縁領域8bが形成されており、さらに、コモン接点部9における摺動子6の摺動面には、Z方向へ向かって順に、導通領域9a及び絶縁領域9bが形成されている。このため、回路を閉じるのに必要な絶縁距離は、常閉固定接点部8の絶縁領域8bにおける摺動子6の摺動距離とコモン接点部9の絶縁領域9bにおける摺動子6の摺動距離とを加えた距離である。すなわち、本実施形態に係るスイッチ10においては、従来のスイッチと比較して、コモン接点部9の絶縁領域9bにおける摺動子6の摺動距離の分だけ、絶縁距離を長く確保することができる。それゆえ、従来のスイッチと比較して、絶縁性能が向上し、絶縁不良が発生しにくくなる。
【0062】
また、本実施形態に係るスイッチ10によれば、電流開閉動作は、常閉固定接点部8と摺動子6との導通、及びコモン接点部9と摺動子6との間の導通のうち何れか一方の導通を遮断することによって、行われる。このため、常閉固定接点部8の絶縁領域8b及びコモン接点部9の絶縁領域9bの何れか一方の絶縁領域では、アーク放電による樹脂の炭化が生じない。それゆえ、常閉固定接点部8の絶縁領域8b及びコモン接点部9の上記絶縁領域9bの何れか一方の絶縁領域について、アーク放電による樹脂の炭化が生じないクリーンな領域に維持することができるので、絶縁性能が向上する。
【0063】
以上のことから、本実施形態に係るスイッチ10によれば、絶縁不良が発生しにくいスイッチを実現することができる。
【0064】
また、本実施形態に係るスイッチ10において、Z方向において、導通領域8a・9aと絶縁領域8b・9bとの境界は、常閉固定接点部8とコモン接点部9との間で異なることが好ましい。
【0065】
Z方向において、コモン接点部9の絶縁領域9bが、常閉固定接点部8の絶縁領域8bと略同じ長さである場合、スイッチの電流開閉動作毎に、コモン接点部9と摺動子6との間の導通の遮断と略同時に常閉固定接点部8と摺動子6との導通を遮断することになる。このため、常閉固定接点部8の絶縁領域8b及びコモン接点部9の絶縁領域9bの何れか一方の絶縁領域について、アーク放電による樹脂の炭化が生じないクリーンな領域に維持することができなくなるおそれがある。
【0066】
本実施形態に係るスイッチ10によれば、Z方向において、導通領域8a・9aと絶縁領域8b・9bとの境界は、常閉固定接点部8とコモン接点部9との間で異なるので、電流開閉動作時に、コモン接点部9と摺動子6との間の導通を遮断するタイミングと、常閉固定接点部8と摺動子6との導通を遮断するタイミングとを確実にずらすことが可能になる。それゆえ、本実施形態に係るスイッチ10によれば、確実に、常閉固定接点部8の絶縁領域8b及びコモン接点部9の絶縁領域9bの何れか一方の絶縁領域について、アーク放電による樹脂の炭化が生じないクリーンな領域に維持することができる。
【0067】
また、本実施形態に係るスイッチ10において、常閉固定接点部8及びコモン接点部9は、Z方向に対し垂直な方向に並列して配置されていることが好ましい。
【0068】
本実施形態に係るスイッチ10によれば、常閉固定接点部8及びコモン接点部9は、Z方向に対し垂直な方向に並列して配置されているので、摺動子6を常閉固定接点部8及びコモン接点部9の両方に摺動させる構成がより簡潔になる。
【0069】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、
図6及び
図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0070】
上記実施の形態1に係るスイッチ10においては、常閉固定接点部8に加え、コモン接点部9側にも絶縁領域9bを設けることによって、絶縁性能が向上させていた。これに対して、本実施形態に係るスイッチ10では、常閉固定接点部8に切り欠き部8cを設けることによって、絶縁性能が向上させている。
図6は、本実施形態に係るスイッチ10における常閉固定接点部8及びコモン接点部9の構成を示す画像である。
【0071】
図6に示されるように、本実施形態に係るスイッチ10においては、常閉固定接点部8は、切り欠き部8cを備えている。この切り欠き部8cは、Z方向において、導通領域8aの真下に形成されている。すなわち、常閉固定接点部8における摺動子6が移動する部分には、Z方向へ向かって順に導通領域8a、及び切り欠き部8cが形成されている。また、コモン接点部9における摺動子6の摺動面は、金属で構成された導通領域9aになっている。
【0072】
本実施形態に係るスイッチ10では、開閉動作中、摺動子6の可動接点部6cは、常閉固定接点部8の導通領域8aのみを摺動することになる。レバー1が押圧操作されていない初期位置(自由位置:FP)において、常閉固定接点部8は、導通領域8aが、摺動子6における可動接点部6cの第1可動接触部6c
1及び第2可動接触部6c
2によって狭持された状態になっている。
【0073】
そして、その後、レバー1をさらに押圧操作すると、動作位置(OP)において、可動接点部6cの第1可動接触部6c
1及び第2可動接触部6c
2は、常閉固定接点部8の導通領域8aから離れ、切り欠き部8cによって形成された空間に入る。
図7は、可動接点部6cの第1可動接触部6c
1及び第2可動接触部6c
2が動作位置(OP)にあるときの状態を示し、
図7の(a)は斜視図であり、
図7の(b)は、側面図である。
【0074】
図7の(a)及び(b)に示されるように、第1可動接触部6c
1及び第2可動接触部6c
2は、その間に狭持するものがなく、互いに接触した状態になる。このように本実施形態に係るスイッチ10によれば、常閉固定接点部8において、摺動子6が導通領域8aを摺動し、切り欠き部8cにて常閉固定接点部8との摺動が解除される。また、第1可動接触部6b
1及び第2可動接触部6b
2は、コモン接点部9の導通領域9aに接触した状態に維持される。これによって、動作位置(OP)において、常閉固定接点部8と摺動子6とが接触しなくなり、常閉固定接点部8と摺動子6との間の導通が遮断され、開状態(オフ状態)となる。
【0075】
本実施形態に係るスイッチ10によれば、オフ状態のとき、摺動子6は、絶縁樹脂で構成された絶縁領域を摺動することがなく、空中に浮いた状態になる。それゆえ、絶縁不良が発生しにくい。
【0076】
また、切り欠き部8cにおける導通領域8a側の端部には、摺動子6の第1可動接触部6c
1及び第2可動接触部6c
2に接触し切り欠き部8cへ導くためのテーパー面8c
1が形成されている。テーパー面8c
1は、
図7の(a)及び(b)に示されるように、Z方向に突出した面である。これによって、スイッチ10の開閉動作に際し、第1可動接触部6c
1及び第2可動接触部6c
2がスムーズに切り欠き部8cへ導かれるので、常閉固定接点部8の変形を防止することができる。
【0077】
以上をまとめると、本実施形態に係るスイッチ10は、以下の構成である。
【0078】
本発明のスイッチ10は、常閉固定接点部8と、コモン接点部9と、操作部材4と、操作部材4に取り付けられ、常閉固定接点部8及びコモン接点部9の両方を摺動する可動接点としての摺動子6と、を備えている。そして、常閉固定接点部8における摺動子6が移動する部分には、操作部材4の押圧方向(Z方向)へ向かって順に、導通領域8a、及び切り欠き部8cが形成されており、摺動子6が導通領域8aを摺動し、切り欠き部8cにて常閉固定接点部8との摺動が解除されることによって、閉状態から開状態へ切り替える構成になっている。
【0079】
本実施形態に係るスイッチ10によれば、開閉動作中、常閉固定接点部8において、摺動子6は、導通領域8aのみを摺動することになる。押圧操作されていない初期位置において、常閉固定接点部8は、導通領域8aが摺動子6に接触した状態になっている。
【0080】
そして、その後、さらに押圧操作すると、動作位置(OP)において、摺動子6は、常閉固定接点部8の導通領域8aから離れ、切り欠き部8cによって形成された空間に入る。摺動子6は、常閉固定接点部8の導通領域8aを摺動し、切り欠き部8cにて常閉固定接点部8との摺動が解除されることになる。これによって、動作位置において、常閉固定接点部8と摺動子6とが接触しなくなり、常閉固定接点部8と摺動子6との間の導通が遮断され、開状態(オフ状態)となる。
【0081】
本実施形態に係るスイッチ10によれば、オフ状態のとき、摺動子6は、常閉固定接点部8において、絶縁樹脂で構成された絶縁領域を摺動することがなく、空中に浮いた状態になる。それゆえ、絶縁不良が発生しにくい。よって、本実施形態に係るスイッチ10によれば、絶縁不良が発生しにくいスイッチを実現することができる。
【0082】
また、本実施形態に係るスイッチ10において、切り欠き部8cにおける導通領域8a側の端部には、摺動子6に接触し切り欠き部8cへ導くための傾斜面としてのテーパー面8c
1が形成されていることが好ましい。
【0083】
本実施形態に係るスイッチ10によれば、切り欠き部8cにおける導通領域8a側の端部には、摺動子6に接触し切り欠き部8cへ導くための傾斜面としてのテーパー面8c
1が形成されているので、スイッチの開閉動作に際し、摺動子6がスムーズに切り欠き部8cへ導かれる。このため、本実施形態に係るスイッチ10によれば、摺動子6による常閉固定接点部8の変形を防止することができる。
【0084】
〔実施形態3〕
本発明のさらに他の実施形態について、
図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0085】
本実施形態に係るスイッチ10は、上記実施の形態1に係るスイッチ10の常閉固定接点部8の絶縁領域8bにZ方向に延びる縦溝8dが形成されたことを特徴としている。
図8は、本実施形態に係るスイッチ10における常閉固定接点部8の構成を示し、
図8の(a)は斜視図であり、
図8の(b)は上面図である。
図9は、
図1のスイッチ10’を開閉動作したときに、常閉固定接点部8における摺動子6の摺動面に堆積される金属摩耗粉を示す画像である。
【0086】
図9に示されるように、スイッチ10’の開閉動作を繰り返すと、常閉固定接点部8における摺動子6の摺動面に金属摩耗粉が堆積する。この金属摩耗粉は、摺動子6の摺動面において、摺動子6が摺動する摺動領域(可動接点部6cの第1可動接触部6c
1及び第2可動接触部6c
2が摺動する領域)の、Z方向に垂直な方向の両端に堆積する。
【0087】
本実施形態に係るスイッチ10では、絶縁領域8bにおいて摺動子6が摺動する摺動領域の両端にZ方向に延びる縦溝8dが形成されている。この縦溝8dは、導通領域8aにおける摺動子6の摺動によって生じる金属摩耗粉を摺動子6の摺動面から除去するための除去部として機能する。
【0088】
本実施形態に係るスイッチ10では、スイッチ10の開閉動作の繰り返しによって生じる金属摩耗粉は、縦溝8dに落ちることになる。その結果、常閉固定接点部8における摺動子6の摺動面に堆積する摩耗金属粉が除去されるので、摩耗金属粉によって絶縁性能が劣化することを防止することができる。
【0089】
なお、本実施形態のスイッチ10において、上記金属摩耗粉を除去するための上記除去部の構成は、Z方向に延びる縦溝8dに限定されない。上記金属摩耗粉を除去する機能を有する構成であればよい。例えば、上記除去部は、絶縁領域8bにおいて摺動子6が摺動する摺動領域の両端にZ方向に延び、常閉固定接点部8を貫通する縦穴によって構成されていてもよい。
【0090】
以上をまとめると、本実施形態に係るスイッチ10は、以下の構成である。
【0091】
すなわち、本実施形態に係るスイッチ10において、常閉固定接点部8の絶縁領域8bには、Z方向に延び、導通領域8aにおける摺動子6の摺動によって生じる金属摩耗粉を摺動子6の摺動面から除去するための除去部としての縦溝8dが形成されていることが好ましい。
【0092】
本実施形態に係るスイッチ10によれば、スイッチ10の開閉動作の繰り返しによって生じる金属摩耗粉は、上記除去部にて除去されることになる。その結果、本実施形態に係るスイッチ10によれば、常閉固定接点部8における摺動子6の摺動面に堆積する摩耗金属粉が除去されるので、摩耗金属粉によって絶縁性能が劣化することを防止することができる。
【0093】
なお、常閉固定接点部8の絶縁領域8bにおける上記除去部の形成位置は、摩耗金属粉が堆積する位置であればよいが、例えば、常閉固定接点部8の絶縁領域8bにおける摺動子6の摺動領域の(Z方向に対し垂直な方向の)両端位置が挙げられる。
【0094】
本実施形態に係るスイッチ10において、上記除去部は、Z方向に延びる縦溝8dであってもよい。
【0095】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。