特許第6120108号(P6120108)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6120108-粉体搬送装置及び画像形成ユニット 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6120108
(24)【登録日】2017年4月7日
(45)【発行日】2017年4月26日
(54)【発明の名称】粉体搬送装置及び画像形成ユニット
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/10 20060101AFI20170417BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20170417BHJP
   G03G 21/18 20060101ALI20170417BHJP
【FI】
   G03G21/10
   G03G21/16 190
   G03G21/18 114
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-189292(P2015-189292)
(22)【出願日】2015年9月28日
(65)【公開番号】特開2017-67809(P2017-67809A)
(43)【公開日】2017年4月6日
【審査請求日】2016年4月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096699
【弁理士】
【氏名又は名称】鹿嶋 英實
(72)【発明者】
【氏名】小野 訓紀
【審査官】 松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−257692(JP,A)
【文献】 特開2011−043568(JP,A)
【文献】 特開2000−181319(JP,A)
【文献】 特開2012−053316(JP,A)
【文献】 特開2009−020428(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/10
G03G 21/12
G03G 21/16
G03G 21/18
G03G 15/095
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸に螺旋状に羽根部が設けられた搬送スクリューが収容された搬送パイプと、
前記搬送スクリューの回転に伴って前記搬送パイプ内から押し出された粉体を回収する回収袋と、
を備え、
前記搬送パイプは、少なくとも一部が前記回収袋に覆われているとともに、前記回収袋に覆われた領域には該搬送パイプの延伸方向に沿って開口部が設けられ、
前記搬送スクリューは、少なくとも前記開口部に対応する領域に、当該搬送スクリューの回転に伴って当該搬送スクリューの前記回転軸をたわませる突起部を有し、
前記突起部は、前記搬送スクリューの回転に伴って前記開口部側に位置した際に該突起部の少なくとも先端が前記搬送パイプの内部から前記開口部側に食み出るように設けられている、
ことを特徴とする粉体搬送装置。
【請求項2】
前記突起部は、前記羽根部の突端に形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の粉体搬送装置。
【請求項3】
回転軸に螺旋状に羽根部が設けられた搬送スクリューが収容された搬送パイプと、
前記搬送スクリューの回転に伴って前記搬送パイプ内から押し出された粉体を回収する回収袋と、
を備え、
前記搬送パイプは、少なくとも一部が前記回収袋に覆われているとともに、前記回収袋に覆われた領域には該搬送パイプの延伸方向に沿って開口部が設けられ、
前記羽根部は、少なくとも前記開口部に対応する領域に、前記搬送パイプの内壁に当接する突起部を有し、
前記突起部は、前記搬送スクリューの回転に伴って前記開口部側に位置した際に該突起部の少なくとも先端が前記搬送パイプの内部から前記開口部側に食み出るように設けられている、
ことを特徴とする粉体搬送装置。
【請求項4】
前記搬送スクリューは、弾性部材により形成されている、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の粉体搬送装置。
【請求項5】
前記羽根部は、回転半径が前記搬送パイプの内部半径よりも小さい、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に粉体搬送装置。
【請求項6】
回転軸に螺旋状に羽根部が設けられた搬送スクリューが収容された搬送パイプと、
前記搬送スクリューの回転に伴って前記搬送パイプ内から押し出されたトナーを回収する回収部と、
を備え、
前記搬送パイプは、少なくとも一部が前記回収部に覆われているとともに、前記回収部に覆われた領域には該搬送パイプの延伸方向に沿って開口部が設けられ、
前記搬送スクリューは、少なくとも前記開口部に対応する領域に、当該搬送スクリューの回転に伴って当該搬送スクリューの前記回転軸をたわませる突起部を有し、
前記突起部は、前記搬送スクリューの回転に伴って前記開口部側に位置した際に該突起部の少なくとも先端が前記搬送パイプの内部から前記開口部側に食み出るように設けられている、
ことを特徴とする画像形成ユニット。
【請求項7】
回転軸に螺旋状に羽根部が設けられた搬送スクリューが収容された搬送パイプと、
前記搬送スクリューの回転に伴って前記搬送パイプ内から押し出されたトナーを回収する回収部と、
を備え、
前記搬送パイプは、少なくとも一部が前記回収部に覆われているとともに、前記回収部に覆われた領域には該搬送パイプの延伸方向に沿って開口部が設けられ、
前記羽根部は、少なくとも前記開口部に対応する領域に、前記搬送パイプの内壁に当接する突起部を有し、
前記突起部は、前記搬送スクリューの回転に伴って前記開口部側に位置した際に該突起部の少なくとも先端が前記搬送パイプの内部から前記開口部側に食み出るように設けられている、
ことを特徴とする画像形成ユニット。
【請求項8】
感光体ドラム上に残留しているトナーを前記感光体ドラム上から掻き落とすことにより、トナーを前記搬送パイプ内に導くクリーニングブレードを備え、
前記回収部は、前記クリーニングブレードにより前記搬送パイプ内に導かれるとともに前記搬送パイプ内を搬送されてきたトナーを回収する、
ことを特徴とする請求項7に記載の画像形成ユニット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉体搬送装置及び画像形成ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真式の画像形成装置では、現像装置の感光体ドラムを一様に帯電させて初期化し、この感光体ドラムに光書込みによって潜像を形成し、この潜像をトナー像化(現像)して、そのトナー像を直接又は間接に被印刷媒体に転写して定着器で定着させる。
【0003】
当該画像形成装置では、感光体ドラム上に現像されたトナー像を転写した後、その感光体ドラム上に残留しているトナー(粉体)をクリーニング装置によって回収し、コイルバネ等の螺旋体を内部に通したパイプを介して、上記螺旋体を回転させることで、トナーホッパー内の回収袋等に残留トナー(粉体)を搬送する技術が開示されている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
上記画像形成装置では、トナーホッパー内の回収袋の収納可能容積いっぱいにトナー(粉体)を回収するために、トナーホッパーに搬送されてきたトナー(粉体)は、回転軸に螺旋状に羽根を設けた搬送スクリューの回転によって均等に回収袋に回収するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−20117号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来技術では、トナーホッパー内の搬送スクリューの羽根と羽根の間にトナー(粉体)が徐々に固着して、羽根の高さまで埋まって固着して(丸棒状になって)しまうことがあり、トナー(粉体)の搬送が滞ることで、トナー(粉体)の搬送元周辺等で何らかの不具合が発生するなどの問題があった。
【0007】
また、搬送スクリューを内蔵する搬送パイプ内にてトナー(粉体)が固着してしまう場合があり、それにより搬送スクリューがロックして回転しなくなって、トナー(粉体)の搬送が滞ってしまう、或いは、搬送スクリューやその周辺を破損してしまうなどの問題があった。
【0008】
そこで本発明は、粉体の搬送パイプ内での固着を防止し、効率のよい搬送を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明に係る粉体搬送装置は、回転軸に螺旋状に羽根部が設けられた搬送スクリューが収容された搬送パイプと、前記搬送スクリューの回転に伴って前記搬送パイプ内から押し出された粉体を回収する回収袋と、を備え、前記搬送パイプは、少なくとも一部が前記回収袋に覆われているとともに、前記回収袋に覆われた領域には該搬送パイプの延伸方向に沿って開口部が設けられ、前記搬送スクリューは、少なくとも前記開口部に対応する領域に、当該搬送スクリューの回転に伴って当該搬送スクリューの前記回転軸をたわませる突起部を有し、前記突起部は、前記搬送スクリューの回転に伴って前記開口部側に位置した際に該突起部の少なくとも先端が前記搬送パイプの内部から前記開口部側に食み出るように設けられている、ことを特徴とする。
【0010】
この発明に係る他の態様の粉体搬送装置は、回転軸に螺旋状に羽根部が設けられた搬送スクリューが収容された搬送パイプと、前記搬送スクリューの回転に伴って前記搬送パイプ内から押し出された粉体を回収する回収袋と、を備え、前記搬送パイプは、少なくとも一部が前記回収袋に覆われているとともに、前記回収袋に覆われた領域には該搬送パイプの延伸方向に沿って開口部が設けられ、前記羽根部は、少なくとも前記開口部に対応する領域に、前記搬送パイプの内壁に当接する突起部を有し、前記突起部は、前記搬送スクリューの回転に伴って前記開口部側に位置した際に該突起部の少なくとも先端が前記搬送パイプの内部から前記開口部側に食み出るように設けられている、ことを特徴とする。
【0011】
この発明に係る画像形成ユニットは、回転軸に螺旋状に羽根部が設けられた搬送スクリューが収容された搬送パイプと、前記搬送スクリューの回転に伴って前記搬送パイプ内から押し出されたトナーを回収する回収部と、を備え、前記搬送パイプは、少なくとも一部が前記回収部に覆われているとともに、前記回収部に覆われた領域には該搬送パイプの延伸方向に沿って開口部が設けられ、前記搬送スクリューは、少なくとも前記開口部に対応する領域に、当該搬送スクリューの回転に伴って当該搬送スクリューの前記回転軸をたわませる突起部を有し、前記突起部は、前記搬送スクリューの回転に伴って前記開口部側に位置した際に該突起部の少なくとも先端が前記搬送パイプの内部から前記開口部側に食み出るように設けられている、ことを特徴とする。
また、この発明に係る他の態様の画像形成ユニットは、回転軸に螺旋状に羽根部が設けられた搬送スクリューが収容された搬送パイプと、前記搬送スクリューの回転に伴って前記搬送パイプ内から押し出されたトナーを回収する回収部と、を備え、前記搬送パイプは、少なくとも一部が前記回収部に覆われているとともに、前記回収部に覆われた領域には該搬送パイプの延伸方向に沿って開口部が設けられ、前記羽根部は、少なくとも前記開口部に対応する領域に、前記搬送パイプの内壁に当接する突起部を有し、前記突起部は、前記搬送スクリューの回転に伴って前記開口部側に位置した際に該突起部の少なくとも先端が前記搬送パイプの内部から前記開口部側に食み出るように設けられている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、粉体の搬送パイプ内での固着を防止し、効率のよい搬送を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態による画像形成装置の残留トナーの回収経路を説明するための斜視図である。
図2】本実施形態による搬送パイプ及び搬送スクリューの外観構造を示す斜視図である。
図3】本実施形態による搬送スクリュー9の動きを説明するための断面図である。
図4】本発明の変形例による画像形成装置の残留トナーの回収経路を説明するための模式図である。めの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本実施形態による画像形成装置の残留トナーの回収経路を説明するための斜視図である。図1において、画像形成ユニット1は、上部のトナーホッパー2にトナーを収容するとともに残留トナーを回収する回収袋3を備え、下部に帯電ローラ(図示略)や、現像ローラ(図示略)、感光体ドラム4などを備えている。
【0016】
感光体ドラム4上に残留しているトナーは、図示しないクリーニングブレードによりクリーナ5内に掻き落とされ、搬送パイプ6内で回転する螺旋体(コイルバネ等)によって矢印A、B、Cの方向に順次搬送され、トナーホッパー2内の回収袋3まで搬送される。回収袋3は、搬送パイプ7の長手方向に沿って形成されている開口部を覆うように搬送パイプ7に結合されている。回収袋3まで搬送されてきたトナーは、矢印で示すように、搬送パイプ7の長手方向に沿って搬送されつつ、搬送パイプ7の開口部(後述)から、ほぼ均等に回収袋3に回収されるようになっている。
【0017】
図2(a)〜(c)は、本実施形態によるトナーホッパー2内の搬送パイプ7及び搬送スクリュー9の外観構造を示す斜視図である。回収袋3が結合された搬送パイプ7には、図2(a)に示すように、その長手方向に沿って開口部8が形成されている。搬送パイプ7内には、搬送スクリュー9が配設されている。搬送スクリュー9には、図2(b)に示すように、回転軸に沿って螺旋状に羽根部10が形成されている。
【0018】
搬送スクリュー9は、例えば、ABS樹脂などの部材から形成されており、搬送パイプ7内での回転に支障が生じない程度の柔軟性を有している。また、搬送スクリュー9の羽根部10には、図2(b)、(c)に示すように、所定の位置に羽根部10と一体に形成された突起部11が設けられている。図示の例では、両端部と中央部の3箇所であるが、少なくとも1つ以上であれば、その数、位置を限定するものではない。
【0019】
また、羽根部10を含めた搬送スクリュー9は、搬送スクリュー9が搬送パイプ7内で回転したときに、羽根部10が搬送パイプ7の内壁に当接しない程度の直径を有する一方、羽根部10に設けられた突起部11は、搬送パイプ7の内壁に当接し、柔軟性を有する搬送スクリュー9の回転軸を回転中心からずらし、たわませる程度の大きさ(高さ)を有するものとする。搬送パイプ7の入口まで搬送されてきたトナーは、搬送スクリュー9が搬送パイプ7内で矢印21の方向に回転すると、搬送パイプ7の長手方向に沿って矢印20の方向に搬送されつつ、搬送パイプ7の開口部から回収袋3に押し出されるようになっている。
【0020】
図3は、本実施形態による搬送スクリュー9の動きを説明するための断面図である。図3において、搬送スクリュー9が搬送パイプ7内で回転すると、例えば、状態aや、状態cに示すように、上記突起部11が搬送パイプ7の内壁に当接している間は、搬送スクリュー9の軸中心Cが回転中心からずれてたわみ、状態bに示すように、上記突起部11が搬送パイプ7の内壁に当接していない間は、搬送スクリュー9の軸中心Cが回転中心に戻されることになる。
【0021】
これにより、搬送パイプ7の内壁に当接している突起部11が開口部8に抜けるときや、開口部8から搬送パイプ7内に入る際に開口部8の縁部に当たったときなどに、搬送パイプ7や、搬送スクリュー9が振動し、該振動によりトナーが固着するのを防止し、トナーが回収袋3に落下しやすくなる。
【0022】
また、突起部11が搬送パイプ7の内壁に当接しながら回転することで、搬送スクリュー9の軸中心Cが蛇行するような動きとなるため、搬送スクリュー9で搬送されているトナーの挙動も乱れて更に固着しにくくなる。
【0023】
B.変形例
図4は、本実施形態の変形例による画像形成ユニット30での残留トナーの回収経路を説明するための模式図である。画像形成ユニット30において、感光体ドラム4上の残留トナーは、クリーニングブレードによりクリーナ5内に掻き落とされ、搬送パイプ6内で回転する螺旋体(コイルバネ等)によって矢印D、Eの方向に順次搬送され、トナーホッパー2の前方から回収袋3に搬送される。このように、トナーホッパー2の前方から回収袋3に搬送される構造であっても、トナーの搬送方向が逆になるものの、上述した実施形態と同様の構成で、同様の効果を得ることができる。
【0024】
上述した実施形態によれば、搬送パイプ7に内蔵されている搬送スクリュー9の羽根部10に搬送パイプ7の内壁に当接し、搬送スクリュー9をたわませる突起部11を設けるようにしたので、搬送パイプ7の内壁に当接している突起部11が開口部8に抜けるときや、開口部8から搬送パイプ7内に入る際に開口部8の縁部に当たったときなどに、搬送パイプ7や、搬送スクリュー9が振動し、該振動によりトナーが固着するのを防止することができ、トナーが回収袋3に落下しやすくなる。また、突起部11が搬送パイプ7の内壁に当接しながら回転することで、搬送スクリュー9の軸中心Cが蛇行するような動きとなるため、搬送スクリュー9で搬送されているトナーの挙動が乱れることによって、搬送パイプ7内での固着を防止することができ、効率のよい搬送を行うことができる。
【0025】
また、上述した実施形態によれば、突起部11を羽根部10としたので、容易に製造することができる。
【0026】
また、上述した実施形態によれば、搬送スクリュー9を、弾性部材から形成するようにしたので、単純な構造で搬送スクリュー9の回転を蛇行させることができる。
【0027】
なお、上述した実施形態では、使用されなかった残留トナーを回収する場合について説明したが、残留トナーとしては、通常のカラートナー(CMYK)以外にも、Tシャツ、トレーナー、作業服などの布製品や、木材、金属板など被転写媒体に、所望の画像を転写する技術で用いられる、被転写媒体へ熱転写すべき画像のトナー層と被転写媒体との結着の役目をするバインダートナーであってもよい。特に、バインダートナーは、通常のカラートナーに比べ粒径が大きく、粘性が高いので、より搬送パイプ7内にて固着しやすいのでより効果的である。
【0028】
さらになお、上述した実施形態では、搬送パイプ7の内壁の開口部8とは反対側(奥側)の形状を円弧形状の場合について説明し、搬送パイプ7の開口部8の形状を長方形のような形状の場合について説明したが、搬送パイプ7の開口部8とは反対側(奥側)にランダムに突起を設けて突起部11が当たって搬送スクリュー9が不定期的に振動するようにしてもよいし、搬送パイプ7の内壁面に突起部11が嵌るような凹みを曲線的に設けて、それによる突起部11の蛇行するような動きに引かれるように突起部11周辺の羽根部10や搬送スクリュー9が搬送パイプ7の長手方向に蛇行するような動きとなることでトナーの挙動が乱れるようにしてもよいし、開口部8の長方形のような形状の縁部の突起部11が当たる位置に、更に強く突起部11を振動させるように突起を設けるようにしてもよい。
【0029】
以上、この発明のいくつかの実施形態について説明したが、この発明は、これらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願出願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0030】
(付記1)
付記1に記載の発明は、粉体を回収袋に搬送する紛体搬送装置であって、回転軸に螺旋状に羽根部を設けた搬送スクリューと、前記搬送スクリューを収容し、開口部を有する搬送パイプと、を備え、前記搬送スクリューは、当該搬送スクリューの回転に伴って前記搬送パイプの内壁に当接する際に、当該搬送スクリューの前記回転軸をたわませる突起部を有する、ことを特徴とする紛体搬送装置である。
【0031】
(付記2)
付記2に記載の発明は、前記突起部は、前記羽根部の突端に形成されている、ことを特徴とする付記1に記載の紛体搬送装置である。
【0032】
(付記3)
付記3に記載の発明は、前記搬送スクリューは、弾性部材により形成される、ことを特徴とする付記1又は2に記載の紛体搬送装置である。
【0033】
(付記4)
付記4に記載の発明は、前記開口部は、前記搬送スクリューの回転に伴って、前記搬送パイプの内壁に当接する前記突起部が当該開口部において当接から外れるとき、又は/及び、前記開口部において当接から外れている前記突起部が前記搬送パイプの内壁に当接するときに、前記搬送パイプ又は/及び前記搬送スクリューを振動させるように形成されている、ことを特徴とする付記1乃至3のいずれか一項に記載の紛体搬送装置。
【0034】
(付記5)
付記5に記載の発明は、トナーを供給するとともに、残留トナーを回収する回収装置を有する画像形成ユニットであって、前記回収装置は、回転軸に螺旋状に羽根部を設けた搬送スクリューと、前記搬送スクリューを収容し、開口部を有する搬送パイプと、を備え、前記搬送スクリューは、当該搬送スクリューの回転に伴って前記搬送パイプの内壁に当接する際に、当該搬送スクリューの前記回転軸をたわませる突起部を有する、ことを特徴とする画像形成ユニットである。
【0035】
(付記6)
付記6に記載の発明は、トナーを回収する回収装置を有する画像形成ユニットを備える画像形成装置であって、前記回収装置は、回転軸に螺旋状に羽根部を設けた搬送スクリューと、前記搬送スクリューを収容し、開口部を有する搬送パイプと、を備え、前記搬送スクリューは、当該搬送スクリューの回転に伴って前記搬送パイプの内壁に当接する際に、当該搬送スクリューの前記回転軸をたわませる突起部を有する、ことを特徴とする画像形成装置である。
【符号の説明】
【0036】
1、30 画像形成ユニット
2 トナーホッパー
3 回収袋
4 感光体ドラム
5 クリーナ
6、7 搬送パイプ
8 開口部
9 搬送スクリュー
10 羽根部
11 突起部
20、21 矢印

図1
図2
図3
図4