特許第6120112号(P6120112)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ▲ホア▼▲ウェイ▼技術有限公司の特許一覧

特許6120112フィードバック情報処理方法、基地局およびユーザ装置
<>
  • 特許6120112-フィードバック情報処理方法、基地局およびユーザ装置 図000002
  • 特許6120112-フィードバック情報処理方法、基地局およびユーザ装置 図000003
  • 特許6120112-フィードバック情報処理方法、基地局およびユーザ装置 図000004
  • 特許6120112-フィードバック情報処理方法、基地局およびユーザ装置 図000005
  • 特許6120112-フィードバック情報処理方法、基地局およびユーザ装置 図000006
  • 特許6120112-フィードバック情報処理方法、基地局およびユーザ装置 図000007
  • 特許6120112-フィードバック情報処理方法、基地局およびユーザ装置 図000008
  • 特許6120112-フィードバック情報処理方法、基地局およびユーザ装置 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6120112
(24)【登録日】2017年4月7日
(45)【発行日】2017年4月26日
(54)【発明の名称】フィードバック情報処理方法、基地局およびユーザ装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/04 20090101AFI20170417BHJP
   H04W 92/10 20090101ALI20170417BHJP
【FI】
   H04W28/04 110
   H04W92/10
【請求項の数】15
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2015-552966(P2015-552966)
(86)(22)【出願日】2013年1月18日
(65)【公表番号】特表2016-507186(P2016-507186A)
(43)【公表日】2016年3月7日
(86)【国際出願番号】CN2013070683
(87)【国際公開番号】WO2014110790
(87)【国際公開日】20140724
【審査請求日】2015年9月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】504277388
【氏名又は名称】▲ホア▼▲ウェイ▼技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】李 超君
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ 莎
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ ▲強▼
【審査官】 望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−211495(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/002740(WO,A1)
【文献】 特表2010−531576(JP,A)
【文献】 Research in Motion Limited,Robust MAC signalling,3GPP TSG RAN WG2 Meeting #57bis R2-071262,3GPP,2007年 3月26日
【文献】 Qualcomm Incorporated,Conveying multiple ACKs on UL in support of CA,3GPP TSG RAN WG1 #60bis R1-102320,3GPP,2010年 4月12日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00−H04W99/00
H04B7/24−H04B7/26
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局が、ハイブリッド自動リピート要求HARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断するステップであって、前記フィードバック方式が、
前記HARQフィードバック情報をフィードバックすること、または
前記HARQフィードバック情報をフィードバックしないこと
を含む、フィードバック方式を判断するステップと、
前記基地局が、前記HARQフィードバック情報の前記フィードバック方式を搬送する第1の信号をユーザ装置に送信するステップとを含む、フィードバック情報処理方法。
【請求項2】
HARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断する前記ステップは、
前記HARQフィードバック情報の前記フィードバック方式をサブフレーム固有方式またはキャリア固有方式で判断するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
HARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断する前記ステップの前に、
前記基地局が、前記ユーザ装置によって報告される受信エラー情報を受信して、前記受信エラー情報に従って前記HARQフィードバック情報の前記フィードバック方式を判断するステップ、または
前記基地局が、前記ユーザ装置によって送信されたHARQフィードバック情報要求コマンドを受信して、前記HARQフィードバック情報要求コマンドに従って前記HARQフィードバック情報の前記フィードバック方式を判断するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の信号は、無線リソース制御(RRC)信号、またはメディアアクセス制御(MAC)信号、または物理層信号である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の信号は、具体的には前記物理層信号におけるダウンリンク制御情報(DCI)であり、前記DCIは前記HARQフィードバック情報の前記フィードバック方式を示すビットフィールドを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ビットフィールドは1ビットを有し、前記1ビットは前記HARQフィードバック情報がフィードバックされることまたは前記HARQフィードバック情報がフィードバックされないことを示すために使用され、または、
前記ビットフィールドは2ビットを有し、前記2ビットは前記HARQフィードバック情報がフィードバックされないことを示すため、または前記HARQフィードバック情報をフィードバックするために使用される特定のチャネル資源またはフィードバック方式を示すために使用される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記基地局が前記HARQフィードバック情報の前記フィードバック方式が前記HARQフィードバック情報をフィードバックしないことであると判断した場合、前記基地局が第1の信号をユーザ装置に送信する前記ステップの後に、
前記基地局が前記ユーザ装置にスケジューリング情報を送信するステップをさらに含み、前記スケジューリング情報は変調/符号化方式MCSと出力制御パラメータとを含み、前記MCSおよび前記出力制御パラメータはブロック誤り率(BLER)の目標値に従って決定され、前記BLERの前記目標値は0.1未満である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
ハイブリッド自動リピート要求(HARQ)フィードバック情報をフィードバックすることまたは前記HARQフィードバック情報をフィードバックしないことを含む、前記HARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断するように構成された判断モジュールと、
前記判断モジュールによって判断された前記HARQフィードバック情報の前記フィードバック方式を搬送する第1の信号をユーザ装置に送信するように構成された送信モジュールとを含む、基地局。
【請求項9】
前記判断モジュールは、
サブフレーム固有方式またはキャリア固有方式で前記HARQフィードバック情報の前記フィードバック方式を判断するように特に構成された、請求項8に記載の基地局。
【請求項10】
前記基地局は受信モジュールをさらに含み、
前記受信モジュールは前記ユーザ装置によって報告される受信エラー情報を受信するように構成され、前記判断モジュールは、前記受信モジュールによって受信された前記受信エラー情報に従って前記HARQフィードバック情報の前記フィードバック方式を判断するように構成された第1のユニットを含み、または
前記受信モジュールは、前記ユーザ装置によって送信されたHARQフィードバック情報要求コマンドを受信するように構成され、前記判断モジュールは、前記受信モジュールによって受信された前記HARQフィードバック情報要求コマンドに従って前記HARQフィードバック情報の前記フィードバック方式を判断するように構成された第2のユニットを含む、請求項8または9に記載の基地局。
【請求項11】
前記送信モジュールによって送信される前記第1の信号は、具体的には前記物理層信号におけるダウンリンク制御情報(DCI)であり、前記DCIは前記HARQフィードバック情報の前記フィードバック方式を示すビットフィールドを含む、請求項10に記載の基地局。
【請求項12】
前記送信モジュールによって送信され具体的には前記DCIである前記第1の信号に含まれる前記ビットフィールドは1ビットを有し、前記1ビットは前記HARQフィードバック情報がフィードバックされること、または前記HARQフィードバック情報がフィードバックされないことを示すために使用され、または、
前記送信モジュールによって送信され具体的には前記DCIである前記第1の信号に含まれる前記ビットフィールドは2ビットを有し、前記2ビットは前記HARQフィードバック情報がフィードバックされないことを示すため、または前記HARQフィードバック情報をフィードバックするために使用される特定のチャネル資源またはフィードバック方式を示すために使用される、請求項11に記載の基地局。
【請求項13】
前記基地局が前記HARQフィードバック情報の前記フィードバック方式が前記HARQフィードバック情報をフィードバックしないことであると判断した場合、前記送信モジュールは、
前記ユーザ装置にスケジューリング情報を送信するようにさらに構成され、前記スケジューリング情報は変調/符号化方式(MCS)と出力制御パラメータとを含み、前記MCSおよび前記出力制御パラメータはブロック誤り率(BLER)の目標値に従って決定され、前記BLERの前記目標値は0.1未満である、請求項8から12のいずれか一項に記載の基地局
【請求項14】
基地局によって送信され、ハイブリッド自動リピート要求HARQフィードバック情報をフィードバックすることまたは前記HARQフィードバック情報をフィードバックしないことを含む、前記HARQフィードバック情報のフィードバック方式を搬送する第1の信号を受信するように構成された受信モジュールと、
前記受信モジュールによって受信された前記第1の信号に従って、前記HARQフィードバック情報を前記基地局にフィードバックするかまたはフィードバックしないように構成された処理モジュールとを含む、ユーザ装置。
【請求項15】
前記受信モジュールは、
前記基地局によって送信されたスケジューリング情報を受信するようにさらに構成され、前記スケジューリング情報は変調/符号化方式MCSと出力制御パラメータとを含み、前記MCSおよび前記出力制御パラメータはブロック誤り率BLERの目標値に従って決定され、前記(BLER)の前記目標値は0.1未満である、請求項14に記載のユーザ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信技術に関し、特に、フィードバック情報処理方法、基地局、およびユーザ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
モバイル通信の発達に伴い、フェムトセル(Femtocell)、ピコセル(Picocell)、メトロセル(Metrocell)、マイクロセル(Microcell)などを含む一連の小型基地局が導入され、これらの技術はスモールセル(Small Cell)と総称されることがある。
【0003】
スモールセルでは、アップリンクとダウンリンクの瞬間的サービス量の要件を満たすために、フレキシブルサブフレーム(flexible subframe)が導入される場合があり、各フレキシブルサブフレームはアップリンクサブフレームまたはダウンリンクサブフレームとして動的に構成することができる。スモールセルでは、フェイクアップリンクサブフレーム(fake uplink subframe)が導入される場合があり、言い換えると、そのサブフレームではアップリンクデータが送信されない。スモールセルでは、サービス要件と干渉変化とを一致させるために、ユーザ装置(User Equipment、UE)が異なるキャリア間の切り換えを高速で行うことがある。スモールセルでは、単一のアップリンク送信チェーン機能しか有しないUEが、異なる基地局と通信することがあり、異なる基地局は、非理想的バックホール(backhaul)を使用して情報を交換する。
【0004】
現在、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)システムにおいて、アップリンクとダウンリンクのハイブリッド自動リピート要求(Hybrid Automatic Repeat Request、HARQ)フィードバック、つまり、固定した時間系列関係に従って肯定応答(Acknowledgement、ACK)または否定応答(Non-Acknowledgement、NACK)(以下、ACK/NACKと略す)が送信される。
【0005】
スモールセルに新技術が導入されるため、LTEにおいて固定した順序関係に従って送信されるHARQフィードバックをスモールセルでそのまま使用する場合、フレキシブルサブフレーム、フェイクアップリンクサブフレーム、およびキャリアの高速切り換えの使用が制限され、単一のアップリンク送信チェーン機能を備えるUEに十分に対応することができない。したがって、スモールセルにおいて新技術により効果的に対応するためには、現在のHARQ機構を改善する必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記に鑑み、本発明の実施形態は、スモールセルにおける新技術により効果的に対応するようにHARQ機構を改善させるために使用される、フィードバック情報処理方法と、基地局と、ユーザ装置とを提供する。
【0007】
第1の態様は、
基地局が、HARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断するステップであって、該フィードバック方式が、該HARQフィードバック情報をフィードバックすること、または該HARQフィードバック情報をフィードバックしないことを含む、フィードバック方式を判断するステップと、
該基地局が、該HARQフィードバック情報の該フィードバック方式を搬送する第1の信号をユーザ装置に送信するステップとを含む、フィードバック情報処理方法を提供する。
【0008】
第1の態様を参照すると、第1の態様の第1の可能な実装形態において、HARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断する該ステップは、
該HARQフィードバック情報の該フィードバック方式をサブフレーム固有方式またはキャリア固有方式で判断するステップを含む。
【0009】
第1の態様または第1の態様の第1の可能な実装形態を参照すると、第1の態様の第2の可能な実装形態において、この方法は、HARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断する該ステップの前に、
該基地局が、該ユーザ装置によって報告される受信エラー情報を受信して、該受信エラー情報に従って該HARQフィードバック情報の該フィードバック方式を判断するステップ、または
該基地局が、該ユーザ装置によって送信されたHARQフィードバック情報要求コマンドを受信して、該HARQフィードバック情報要求コマンドに従って該HARQフィードバック情報の該フィードバック方式を判断するステップをさらに含む。
【0010】
第1の態様の第2の可能な実装形態を参照すると、第1の態様の第3の可能な実装形態において、該受信エラー情報に従って該HARQフィードバック情報の該フィードバック方式を判断する該ステップは、該受信エラー情報が、正常受信の割合が第1の事前設定閾値よりも大きいことを示す場合、該HARQフィードバック情報をフィードバックしないと判断するステップ、または、該受信エラー情報が、誤り受信の割合が第2の事前設定閾値未満であることを示す場合、該HARQフィードバック情報をフィードバックしないと判断するステップ、または、該受信エラー情報が、誤り受信に対する正常受信の比が第3の閾値よりも大きいことを示す場合、該HARQフィードバック情報をフィードバックしないと判断するステップと、該受信エラー情報が、該正常受信の該割合が該第1の事前設定閾値未満であることを示す場合、該HARQフィードバック情報をフィードバックすると判断するステップ、または、該受信エラー情報が、該誤り受信の該割合が該第2の事前設定閾値より大きいことを示す場合、該HARQフィードバック情報をフィードバックすると判断するステップ、または、該受信エラー情報が、該誤り受信に対する該正常受信の比が該第3の閾値未満であることを示す場合、該HARQフィードバック情報をフィードバックすると判断するステップとを含み、または、
該HARQフィードバック情報要求コマンドに従って該HARQフィードバック情報の該フィードバック方式を判断する該ステップは、該HARQフィードバック情報要求コマンドが、該HARQフィードバック情報をフィードバックするよう求める要求を示す場合、該HARQフィードバック情報をフィードバックすると判断するステップと、該HARQフィードバック情報要求コマンドが、該HARQフィードバック情報をフィードバックしないよう求める要求を示す場合、該HARQフィードバック情報をフィードバックしないと判断するステップとを含む。
【0011】
第1の態様を参照すると、第1の態様の第4の可能な実装形態において、該基地局がユーザ装置に第1の信号を送信する該ステップの後、この方法は、
該基地局が物理ダウンリンク共用チャネルPDSCHを該ユーザ装置に送信するステップをさらに含み、該ユーザ装置が該PDSCHのHARQフィードバック情報のフィードバック方式が該HARQフィードバック情報をフィードバックすることであると判断するように、該PDSCHによって搬送される情報が個別制御チャネルDCCHを含み、該DCCHは、該HARQフィードバック情報が必要とするチャネル資源情報を含む。
【0012】
第1の態様または第1の態様の第1から第4の可能な実装形態のいずれか1つの実装形態を参照すると、第1の態様の第5の可能な実装形態において、該第1の信号は、無線リソース制御RRC信号、またはメディアアクセス制御MAC信号、または物理層信号である。
【0013】
第1の態様の第5の可能な実装形態を参照すると、第1の態様の第6の可能な実装形態において、該第1の信号は、具体的には該物理層信号におけるダウンリンク制御情報DCIであり、該DCIは該HARQフィードバック情報の該フィードバック方式を示すビットフィールドを含む。
【0014】
第1の態様の第6の可能な実装形態を参照すると、第1の態様の第7の可能な実装形態において、該ビットフィールドは1ビットを有し、該1ビットは該HARQフィードバック情報がフィードバックされることまたは該HARQフィードバック情報がフィードバックされないことを示すために使用され、または、
該ビットフィールドは2ビットを有し、該2ビットは該HARQフィードバック情報がフィードバックされないことを示すため、または該HARQフィードバック情報をフィードバックするために使用される特定のチャネル資源またはフィードバック方式を示すために使用される。
【0015】
第1の態様の第6の可能な実装形態を参照すると、第1の態様の第8の可能な実装形態において、該DCIの該ビットフィールドは、少なくとも2つのユーザ装置のHARQフィードバック情報のフィードバック方式を含む。
【0016】
第1の態様または第1の態様の第1から第8の可能な実装形態のいずれか1つの実装形態を参照すると、第1の態様の第9の可能な実装形態において、第1の信号を送信する該ステップは、
該第1の信号を動的通知方式で送信するステップ、または、
該第1の信号を周期的通知方式で送信するステップ、または、
該第1の信号を半永続的通知方式で送信するステップを含む。
【0017】
第1の態様または第1の態様の第1から第9の可能な実装形態のいずれか1つの実装形態を参照すると、第1の態様の第10の実装形態において、該基地局がユーザ装置に第1の信号を送信する該ステップの間または後に、この方法は、
該基地局が、該第1の信号が有効化される開始時点を示す該第1の信号の有効化時点を該ユーザ装置に送信して、該ユーザ装置が該第1の信号の該有効化時点に従って該第1の信号が有効化される該開始時点を判断し、該第1の信号に従って該開始時点から該HARQフィードバック情報の該フィードバック方式を判断し、該フィードバック方式に従って該HARQフィードバック情報を該基地局にフィードバックするかまたはフィードバックしないようにするステップ、および/または、
該基地局が、該第1の信号の有効期間を該ユーザ装置に送信して、該有効期間が終了すると該第1の信号が無効化されるようにするステップをさらに含む。
【0018】
第1の態様の第10の可能な実装形態を参照すると、第1の態様の第11の可能な実装形態において、該基地局が第1の信号をユーザ装置に送信する該ステップの後に、この方法は、
該基地局が、該第1の信号が無効化されることを示すために解放コマンドを該ユーザ装置に送信するステップをさらに含む。
【0019】
第1の態様または第1の態様の第1から第11の可能な実装形態のいずれか1つの実装形態を参照すると、第1の態様の第12の可能な実装形態において、該基地局が該HARQフィードバック情報の該フィードバック方式が該HARQフィードバック情報をフィードバックしないことであると判断した場合、該基地局が第1の信号をユーザ装置に送信する該ステップの後に、この方法は、
該基地局が該ユーザ装置にスケジューリング情報を送信するステップをさらに含み、該スケジューリング情報は変調/符号化方式MCSと出力制御パラメータとを含み、該MCSおよび該出力制御パラメータはブロック誤り率BLERの目標値に従って決定され、該BLERの該目標値は0.1未満である。
【0020】
第2の態様は、
ユーザ装置が基地局によって送信された第1の信号を受信するステップであって、該第1の信号が、HARQフィードバック情報をフィードバックすることまたは該HARQフィードバック情報をフィードバックしないことを含む、該HARQフィードバック情報のフィードバック方式を搬送する、受信するステップと、
該ユーザ装置が該第1の信号に従って、該HARQフィードバック情報を該基地局にフィードバックするかまたはフィードバックしないステップとを含む、フィードバック情報処理方法を提供する。
【0021】
第2の態様を参照すると、第2の態様の第1の可能な実装形態において、ユーザ装置が基地局によって送信された第1の信号を受信する該ステップの前に、この方法は、
該基地局が受信エラー情報またはHARQフィードバック情報要求コマンドに従って該HARQフィードバック情報の該フィードバック方式を判断するように、該ユーザ装置が該受信エラー情報または該HARQフィードバック情報要求コマンドを該基地局に送信するステップをさらに含む。
【0022】
第2の態様または第2の態様の第1の可能な実装形態を参照すると、第2の態様の第2の可能な実装形態において、ユーザ装置が基地局によって送信された第1の信号を受信する該ステップの後に、この方法は、
該ユーザ装置が、該基地局によって送信された物理ダウンリンク共用チャネルPDSCHを受信し、該PDSCHが搬送する情報が個別制御チャネルDCCHを含む場合、該PDSCHのHARQフィードバック情報のフィードバック方式が該HARQフィードバック情報をフィードバックすることであると判断するステップをさらに含み、該DCCHは該HARQフィードバック情報が必要とするチャネル資源情報を含む。
【0023】
第2の態様または第2の態様の第1と第2の可能な実装形態のいずれか一方の実装形態を参照すると、第2の態様の第3の可能な実装形態において、該第1の信号は、無線リソース制御RRC信号、またはメディアアクセス制御MAC信号、または物理層信号である。
【0024】
第2の態様の第3の可能な実装形態を参照すると、第2の態様の第4の可能な実装形態において、該第1の信号は、具体的には該物理層信号におけるダウンリンク制御情報DCIであり、該DCIは該HARQフィードバック情報の該フィードバック方式を示すビットフィールドを含む。
【0025】
第2の態様の第4の可能な実装形態を参照すると、第2の態様の第4の可能な実装形態において、該ビットフィールドは1ビットを有し、該1ビットは該HARQフィードバック情報がフィードバックされることまたは該HARQフィードバック情報がフィードバックされないことを示すために使用され、または、
該ビットフィールドは2ビットを有し、該2ビットは該HARQフィードバック情報がフィードバックされないことを示すため、または該HARQフィードバック情報をフィードバックするために使用される特定のチャネル資源またはフィードバック方式を示すために使用される。
【0026】
第2の態様の第4の可能な実装形態を参照すると、第2の態様の第6の可能な実装形態において、該DCIの該ビットフィールドは、少なくとも2つのユーザ装置のHARQフィードバック情報のフィードバック方式を含む。
【0027】
第2の態様または第2の態様の第1から第6の可能な実装形態のいずれか1つの実装形態を参照すると、第2の態様の第7の可能な実装形態において、ユーザ装置が基地局によって送信された第1の信号を受信する該ステップの間または後に、この方法は、
該ユーザ装置が、該第1の信号が有効化される開始時点を示す該第1の信号の有効化時点を取得して、該ユーザ装置が該第1の信号の該有効化時点に従って該第1の信号が有効化される該開始時点を判断し、該第1の信号に従って該開始時点から該HARQフィードバック情報の該フィードバック方式を判断し、該フィードバック方式に従って該HARQフィードバック情報を該基地局にフィードバックするかまたはフィードバックしないようにするステップ、および/または、
該ユーザ装置が、該第1の信号の有効期間を取得し、該有効期間が終了すると、該第1の信号が無効化されていると判断するステップをさらに含む。
【0028】
第2の態様の第7の可能な実装形態を参照すると、第2の態様の第8の可能な実装形態において、該ユーザ装置が該第1の信号を受信するステップの後に、この方法は、
該基地局によって送信された解放コマンドを受信し、該解放コマンドを受信した後に該第1の信号が無効化されていることを判断するステップをさらに含む。
【0029】
第2の態様または第2の態様の第1から第8の可能な実装形態のいずれか1つの実装形態を参照すると、第2の態様の第9の可能な実装形態において、ユーザ装置が基地局によって送信された第1の信号を受信する該ステップの後に、この方法は、
該ユーザ装置が、該基地局によって送信されたスケジューリング情報を受信するステップをさらに含み、該スケジューリング情報は変調/符号化方式MCSと出力制御パラメータとを含み、該MCSおよび該出力制御パラメータはブロック誤り率BLERの目標値に従って決定され、該BLERの該目標値は0.1未満である。
【0030】
第3の態様は、
HARQフィードバック情報をフィードバックすることまたは該HARQフィードバック情報をフィードバックしないことを含む、該HARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断するように構成された判断モジュールと、
該判断モジュールによって判断された該HARQフィードバック情報の該フィードバック方式を搬送する第1の信号をユーザ装置に送信するように構成された送信モジュールとを含む基地局を提供する。
【0031】
第3の態様を参照すると、第3の態様の第1の可能な実装形態において、該判断モジュールは、
サブフレーム固有方式またはキャリア固有方式で該HARQフィードバック情報の該フィードバック方式を判断するように特に構成されている。
【0032】
第3の態様または第3の態様の第1の可能な実装形態を参照すると、第3の態様の第2の可能な実装形態において、該基地局は受信モジュールをさらに含み、
該受信モジュールは該ユーザ装置によって報告された受信エラー情報を受信するように構成され、該判断モジュールは、該受信モジュールによって受信された該受信エラー情報に従って該HARQフィードバック情報の該フィードバック方式を判断するように構成された第1のユニットを含み、または、
該受信モジュールは、該ユーザ装置によって送信されたHARQフィードバック情報要求コマンドを受信するように構成され、該判断モジュールは、該受信モジュールによって受信された該HARQフィードバック情報要求コマンドに従って該HARQフィードバック情報の該フィードバック方式を判断するように構成された第2のユニットを含む。
【0033】
第3の態様の第2の可能な実装形態を参照すると、第3の態様の第3の可能な実装形態において、該第1のユニットは、該受信エラー情報が、正常受信の割合が第1の事前設定閾値より大きいことを示す場合、該HARQフィードバック情報をフィードバックしないと判断し、または、該受信エラー情報が、誤り受信の割合が第2の事前設定閾値未満であることを示す場合、該HARQフィードバック情報をフィードバックしないと判断し、または、該受信エラー情報が、誤り受信に対する正常受信の比が第3の閾値より大きいことを示す場合、該HARQフィードバック情報をフィードバックしないと判断し、および、該受信エラー情報が、該正常受信の該割合が該第1の事前設定閾値未満であることを示す場合、該HARQフィードバック情報をフィードバックすると判断し、または、該受信エラー情報が該誤り受信の該割合が該第2の事前設定閾値より大きいことを示す場合、該HARQフィードバック情報をフィードバックすると判断し、または、該受信エラー情報が、該誤り受信に対する該正常受信の該比が該第3の閾値未満であることを示す場合、該HARQフィードバック情報をフィードバックすると判断するように特に構成され、
または、
該第2のユニットは、該HARQフィードバック情報要求コマンドが、該HARQフィードバック情報がフィードバックされることを求める要求を示す場合、該HARQフィードバック情報をフィードバックすると判断し、該HARQフィードバック情報要求コマンドが、該HARQフィードバック情報がフィードバックされないことを求める要求を示す場合、該HARQフィードバック情報をフィードバックしないと判断するように特に構成されている。
【0034】
第3の態様を参照すると、第3の態様の第4の可能な実装形態において、該送信モジュールは、
該ユーザ装置に物理ダウンリンク共用チャネルPDSCHを送信するようにさらに構成され、該PDSCHによって搬送される情報は、該ユーザ装置が該PDSCHのHARQフィードバック情報のフィードバック方式が該HARQフィードバック情報をフィードバックすることであると判断するように個別制御チャネルDCCHを含み、該DCCHは該HARQフィードバック情報が必要とするチャネル資源情報を含む。
【0035】
第3の態様または第3の態様の第1から第4の可能な実装形態のいずれか1つの実装形態を参照すると、第3の態様の第5の可能な実装形態において、該送信モジュールによって送信される該第1の信号は、無線リソース制御RRC信号、またはメディアアクセス制御MAC信号、または物理層信号である。
【0036】
第3の態様の第5の可能な実装形態を参照すると、第3の態様の第6の可能な実装形態において、該送信モジュールによって送信される該第1の信号は、具体的には該物理層信号におけるダウンリンク制御情報DCIであり、該DCIは該HARQフィードバック情報の該フィードバック方式を示すビットフィールドを含む。
【0037】
第3の態様の第6の可能な実装形態を参照すると、第3の態様の第7の可能な実装形態において、該送信モジュールによって送信され具体的には該DCIである該第1の信号に含まれる該ビットフィールドは1ビットを有し、該1ビットは該HARQフィードバック情報がフィードバックされること、または該HARQフィードバック情報がフィードバックされないことを示すために使用され、または、
該送信モジュールによって送信され具体的には該DCIである該第1の信号に含まれる該ビットフィールドは2ビットを有し、該2ビットは該HARQフィードバック情報がフィードバックされないことを示すため、または該HARQフィードバック情報をフィードバックするために使用される特定のチャネル資源またはフィードバック方式を示すために使用される。
【0038】
第3の態様の第6の可能な実装形態を参照すると、第3の態様の第8の可能な実装形態において、該送信モジュールによって送信され具体的には該DCIである該第1の信号に含まれる該ビットフィールドは、少なくとも2つのユーザ装置のHARQフィードバック情報のフィードバック方式を含む。
【0039】
第3の態様または第3の態様の第1から第8の可能な実装形態のいずれか1つの実装形態を参照すると、第3の態様の第9の可能な実装形態において、該送信モジュールは、
該第1の信号を動的通知方式で送信するか、または、
該第1の信号を周期的通知方式で送信するか、または、
該第1の信号を半永続的通知方式で送信するように特に構成されている。
【0040】
第3の態様または第3の態様の第1から第9の可能な実装形態のいずれか1つの実装形態を参照すると、第3の態様の第10の可能な実装形態において、該送信モジュールは、
該第1の信号が有効化される開始時点を示す該第1の信号の有効化時点を該ユーザ装置に送信して、該ユーザ装置が該第1の信号の該有効化時点に従って該第1の信号が有効化される該開始時点を判断し、該第1の信号に従って該開始時点から該HARQフィードバック情報の該フィードバック方式を判断し、該フィードバック方式に従って該HARQフィードバック情報を該基地局にフィードバックするかまたはフィードバックしないようにし、かつ/または、
該第1の信号の有効期間を該ユーザ装置に送信して、該有効期間が終了すると該第1の信号が無効化されるようにさらに構成されている。
【0041】
第3の態様の第10の可能な実装形態を参照すると、第3の態様の第11の可能な実装形態において、該送信モジュールは、
該第1の信号が無効化されることを示すために解放コマンドを該ユーザ装置に送信するようにさらに構成されている。
【0042】
第3の態様または第3の態様の第1から第11の可能な実装形態のいずれか1つの実装形態を参照すると、第3の態様の第12の可能な実装形態において、該基地局が該HARQフィードバック情報のフィードバック方式が該HARQフィードバック情報をフィードバックしないことであると判断した場合、該送信モジュールは、
該ユーザ装置にスケジューリング情報を送信するようにさらに構成され、該スケジューリング情報は変調/符号化方式MCSと出力制御パラメータとを含み、該MCSおよび該出力制御パラメータはブロック誤り率BLERの目標値に従って決定され、該BLERの該目標値は0.1未満である。
【0043】
第4の態様は、
基地局によって送信され、HARQフィードバック情報をフィードバックすることまたは該HARQフィードバック情報をフィードバックしないことを含む、該HARQフィードバック情報のフィードバック方式を搬送する第1の信号を受信するように構成された受信モジュールと、
該受信モジュールによって受信された該第1の信号に従って、該HARQフィードバック情報を該基地局にフィードバックするかまたはフィードバックしないように構成された処理モジュールとを含むユーザ装置を提供する。
【0044】
第4の態様を参照すると、第4の態様の第1の可能な実装形態において、ユーザ装置は、
該基地局が受信エラー情報またはHARQフィードバック情報要求コマンドに従って該HARQフィードバック情報の該フィードバック方式を判断するように、該受信エラー情報または該HARQフィードバック情報要求コマンドを該基地局に送信するように構成された送信モジュールをさらに含む。
【0045】
第4の態様または第4の態様の第1の可能な実装形態を参照すると、第4の態様の第2の可能な実装形態において、該受信モジュールは、
該基地局によって送信された物理ダウンリンク共用チャネルPDSCHを受信するようにさらに構成され、
該処理モジュールは、該PDSCHによって搬送される情報が個別制御チャネルDCCHを含む場合に、該PDSCHのHARQフィードバック情報のフィードバック方式が該HARQフィードバック情報をフィードバックすることであると判断するように特に構成され、該DCCHは該HARQフィードバック情報が必要とするチャネル資源情報を含む。
【0046】
第4の態様または第4の態様の第1と第2の可能な実装形態のいずれか一方を参照すると、第4の態様の第3の可能な実装形態において、該受信モジュールによって受信される該第1の信号は、無線リソース制御RRC信号、またはメディアアクセス制御MAC信号、または物理層信号である。
【0047】
第4の態様の第3の可能な実装形態を参照すると、第4の態様の第4の可能な実装形態において、該受信モジュールによって受信される該第1の信号は、具体的には該物理層信号におけるダウンリンク制御情報DCIであり、該DCIは該HARQフィードバック情報の該フィードバック方式を示すビットフィールドを含む。
【0048】
第4の態様の第4の可能な実装形態を参照すると、第4の態様の第5の可能な実装形態では、該受信モジュールによって受信され具体的には該DCIである該第1の信号に含まれる該ビットフィールドは1ビットを有し、該1ビットは該HARQフィードバック情報がフィードバックされること、または該HARQフィードバック情報がフィードバックされないことを示すために使用され、または、
該受信モジュールによって受信され具体的には該DCIである該第1の信号に含まれる該ビットフィールドは2ビットを有し、該2ビットは該HARQフィードバック情報がフィードバックされないことを示すため、または該HARQフィードバック情報をフィードバックするために使用される特定のチャネル資源またはフィードバック方式を示すために使用される。
【0049】
第4の態様の第4の可能な実装形態を参照すると、第4の態様の第6の可能な実装形態において、該受信モジュールによって受信され具体的には該DCIである該第1の信号に含まれる該ビットフィールドは、少なくとも2つのユーザ装置のHARQフィードバック情報のフィードバック方式を含む。
【0050】
第4の態様または第4の態様の第1から第6の可能な実装形態のいずれか1つの実装形態を参照すると、第4の態様の第7の可能な実装形態では、ユーザ装置は、
該第1の信号が有効化される開始時点を示す該第1の信号の有効化時点を取得するように構成された取得モジュールをさらに含み、該処理モジュールは、該第1の信号の該有効化時点に従って、該第1の信号が有効化される該開始時点を判断し、該第1の信号に従って該開始時点から該HARQフィードバック情報の該フィードバック方式を判断し、該フィードバック方式に従って該HARQフィードバック情報を該基地局にフィードバックするかまたはフィードバックしないように特に構成され、および/または、
該取得モジュールは、該第1の信号の有効期間を取得するようにさらに構成され、該処理モジュールは、該有効期間が終了すると、該第1の信号が無効化されていると判断するようにさらに構成されている。
【0051】
第4の態様の第7の可能な実装形態を参照すると、第4の態様の第8の可能な実装形態では、該受信モジュールは該基地局によって送信された解放コマンドを受信するようにさらに構成され、該処理モジュールは、該解放コマンドが受信された後、該第1の信号が無効化されていると判断するようにさらに構成されている。
【0052】
第4の態様または第4の態様の第1から第8の可能な実装形態のいずれか1つの実装形態を参照すると、第4の態様の第9の可能な実装形態では、該受信モジュールは、
該基地局によって送信されたスケジューリング情報を受信するようにさらに構成され、該スケジューリング情報は変調/符号化方式MCSと出力制御パラメータとを含み、該MCSおよび該出力制御パラメータはブロック誤り率BLERの目標値に従って決定され、該BLERの該目標値は0.1未満である。
【0053】
本技術的解決法によると、基地局がUEに第1の信号を送信し、該第1の信号はHARQフィードバック情報のフィードバック方式を搬送する。該第1の信号は、UEに対してHARQフィードバック情報を送信する必要がないことを指示するために使用することができ、それによってHARQフィードバック情報の解除を実現する。HARQフィードバック情報の解除後は、HARQフィードバックに必要な固定時間系列関係に従う必要がない。したがって、固定した時間系列関係によって生じる制限が回避され、その結果、フレキシブルサブフレームおよびフェイクアップリンクフレームと、キャリアの高速切り換えとをより効果的に設定することができ、単一のアップリンク送信チェーン機能を有するUEによりよく対応することができ、それによってスモールセルにおける新技術への対応が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
本発明の実施形態における技術的解決法をより明確に説明するために、実施形態の説明に必要な添付図面について以下に簡単に説明する。以下の説明における添付図面は本発明のいくつかの実施形態を示しており、当業者はこれらの添付図面から創造的努力なしに他の図面を導き出すことができることが明らかである。
【0055】
図1】本発明の実施形態によるフィードバック情報処理方法を示す概略フローチャートである。
図2】本発明の実施形態による別のフィードバック情報処理方法を示す概略フローチャートである。
図3a】本発明の実施形態による別のフィードバック情報処理方法を示す概略フローチャートである。
図3b】本発明の実施形態による別のフィードバック情報処理方法を示す概略フローチャートである。
図4a】本発明の実施形態による別のフィードバック情報処理方法を示す概略フローチャートである。
図4b】本発明の実施形態による別のフィードバック情報処理方法を示す概略フローチャートである。
図5】本発明の実施形態による基地局を示す概略構造図である。
図6】本発明の実施形態によるユーザ装置を示す概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
本発明の実施形態の目的、技術的解決法、および利点をより明確にするために、本発明の実施形態における添付図面を参照しながら以下に本発明の実施形態における技術的解決法を明確に説明する。記載の実施形態は、本発明のすべての実施形態ではなく一部であることは明らかである。当業者が本発明のこれらの実施形態に基づいて、創造的努力なしに得る他のすべての実施形態が本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0057】
本発明の実施形態をより明確かつわかりやすくするために、まず、以下の技術について簡単に説明する。
【0058】
既存のシステムでは、信頼性を確保するための技術としては、メディアアクセス制御(Media Access Control、MAC)層におけるHARQ技術と、無線リンク制御(Radio Link Control、RLC)層における自動リピート要求(Automatic Repeat Request、ARQ)技術とがある。
【0059】
ダウンリンク送信がHARQ技術に対応する場合、サブフレームにおける物理ダウンリンク共用チャネル(Physical Downlink Share Channel、PDSCH)の受信後、UEは受信結果をサブフレームn+kにおいて基地局にフィードバックする必要がある。ここで、nは負でない整数であり、kは標準規格で事前定義され、kは4以上の整数である。PDSCHが正常に受信されると、UEはACKをフィードバックし、PDSCHが正常に受信されないと、UEはNACKをフィードバックする。ACK/NACKがフィードバックされる時点で、物理アップリンク共用チャネル(Physical Uplink Share Channel、PUSCH)を送信する必要がない場合、ACK/NACKは送信のために物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel、PUCCH)で搬送される。
【0060】
RLCエンティティは、透過モード(Transparent Mode、TM)と、非肯定応答モード(Unacknowledged Mode、UM)と、肯定応答モード(Acknowledged mode、AM)の3つの動作モードを有する。ARQはAMモードでのみ使用される。AMモードのRLCエンティティが使用される場合、ダウンリンクデータを搬送する個別通信チャネル(Dedicated Traffic Channel、DTCH)の受信が失敗すると、UEはパケットの受信に成功しなかったことを示すために状況報告を送信することがあり、次いで基地局が再送信を開始する。HARQと比較すると、ARQはフィードバック時間とフレキシブルフィードバック時間が長い。さらに、ビット誤り率が大きくない場合には、ARQは理想的なスループットを得ることができる。
【0061】
UEにPDSCHを送信する前に、基地局はPDSCHのスケジューリング情報を設定する必要があり、スケジューリング情報は変調/符号化方式(Modulation and Coding Scheme、MCS)、出力制御パラメータなどを含む。MCSおよび出力制御パラメータは、ブロック誤り率(Block Error Ratio、BLER)の目標値に従って決定することができる。たとえば、既存のLTEシステムではBLERの目標値は0.1である。
【0062】
図1を参照すると、本発明の一実施形態はフィードバック情報処理方法を提供する。このフィードバック情報処理方法は以下を含む。
【0063】
11:基地局(eNodeB、eNB)がHARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断し、フィードバック方式は、HARQフィードバック情報をフィードバックすることまたはHARQフィードバック情報をフィードバックしないことを含む。
【0064】
HARQフィードバック情報は、ACK情報またはNACK情報を含む。
【0065】
HARQフィードバック情報をフィードバックすることは、ACK/NACKがフィードバックされることを示し、HARQフィードバック情報をフィードバックしないことは、ACK/NACKがフィードバックされないことを示し得る。本発明の本実施形態では、別段の記載がない限り「/」は「または」の関係を表す。
【0066】
ACK/NACKをフィードバックすることは、ACK/NACKがACK/NACKフィードバック時点にアップリンクサブフレームでフィードバックされることを示すか、またはACK/NACKがACK/NACKフィードバック時点にPUCCHおよび/またはPUSCHでフィードバックされることを示す。
【0067】
ACK/NACKをフィードバックしないことは、ACK/NACKフィードバック時点にACK/NACKがアップリンクサブフレームでフィードバックされないことを示すか、またはACK/NACKがACK/NACKフィードバック時点にPUCCHおよび/またはPUSCHでフィードバックされないことを示す。
【0068】
ACK/NACK時点とは、既存のLTEのHARQフィードバックタイミングに従って決まる時点を指す。たとえば、サブフレームnでPDSCHが受信された場合、ACK/NACKフィードバック時点はn+kであり、nは負でない整数、kは標準規格で事前定義され、kは4以上の整数である。
【0069】
任意により、ACK/NACKのフィードバックはコンパクトなACK/NACKフィードバックと通常のACK/NACKフィードバックとを含み得る。コンパクトなACK/NACKフィードバックは、ACK/NACKフィードバックの回数を削減するために使用される。たとえば、M個のACK/NACKがバンドル(bundling)または多重化(multiplexing)方式である一時点に一様にフィードバックされる。このようにすれば、M回にわかって別々にフィードバックする必要がない(ここでMは0より大きい整数である)。通常のACK/NACKフィードバックは、既存の標準規格でサポートされているACK/NACKフィードバック方式である。
【0070】
任意により、すべてのサブフレームまたはすべてのキャリアが同じACK/NACKフィードバック方式を有し得る。あるいは、基地局が、サブフレーム固有(subframe-specificly)方式またはキャリア固有(carrier-specificly)方式でACK/NACKフィードバック方式を判断してよい。言い換えると、異なるサブフレームまたは異なるキャリアにおけるACK/NACKフィードバック方式が別々に判断され、それらは同じであっても異なっていてもよい。たとえば、プライマリコンポーネントキャリア(Primary Component Carrier、PCC)では、ACK/NACKフィードバック方式はACK/NACKをフィードバックすることであり、セカンダリコンポーネントキャリア(Secondary Component Carrier、SCC)では、ACK/NACKフィードバック方式はACK/NACKをフィードバックしないことである。たとえば、フレキシブルサブフレームでは、ACK/NACKフィードバック方式はACK/NACKをフィードバックしないことであり、非フレキシブルサブフレームでは、ACK/NACKフィードバック方式はACK/NACKをフィードバックすることである。異なるキャリアまたは異なるサブフレームのチャネル状況は異なり得るため、基地局構成に柔軟性が与えられる。
【0071】
任意により、すべてのサブフレームまたはすべてのキャリアについて、またはサブフレーム固有方式またはキャリア固有方式の異なるサブフレームまたは異なるキャリアについて、基地局が以下の項目のうちのいずれか一項に従ってHARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断し得る。
【0072】
(1)基地局は、チャネル状況に従ってHARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断する。
【0073】
チャネル状況が設定状況より高い場合、HARQフィードバック情報をフィードバックしないと判断する。チャネル状況が設定状況より低い場合、HARQフィードバック情報をフィードバックすると判断する。なお、チャネル状況が設定状況と等しい場合は、HARQフィードバック情報をフィードバックしないと判断するか、またはHARQフィードバック情報をフィードバックすると判断するものと理解してよい。
【0074】
チャネル状況とは、ダウンリンクチャネルのチャネル状況を指し得る。
【0075】
基地局は、以下の項目のうちのいずれか一項に従ってチャネル状況を判断し得る。
基地局は、UEによって報告されるチャネル状態情報(Channel State Information、CSI)に従ってチャネル状況を判断する。CSIの数値が設定値よりも大きい場合は、チャネル状況が設定状況よりも高いことを示し、その場合はACK/NACKをフィードバックしないと判断する。または、CSIの数値が設定値未満の場合、チャネル状況は設定状況よりも低いことを示し、その場合はACK/NACKをフィードバックすると判断する。または、
時分割二重(Time Division Duplex、TDD)システムでは、基地局は、UEによってアップリンクで送信されるサウンディング参照信号(Sounding Reference Signal、SRS)を測定することによって、TDDシステムにおけるアップリンクチャネルとダウンリンクチャネル間の相互関係に従ってチャネル状況を判断する。たとえば、基地局は測定によりSRSの信号強度および/または信号品質を求める。信号強度および/または信号品質の数値が設定値より大きい場合は、アップリンクチャネルのチャネル状況が良好であることを示し、さらに、相互関係に従って、ダウンリンクチャネルのチャネル状況も良好であると判断される。したがって、ACK/NACKをフィードバックしないと判断してよい。それ以外の場合、ACK/NACKをフィードバックすると判断してよい。または
現在のACK/NACKフィードバック方式がACK/NACKをフィードバックすることである場合、基地局はNACKに対するACKのフィードバック比に従ってチャネル状況を判断してよい。たとえば、NACKに対するACKの比が設定値より大きい場合、チャネル状況は設定状況より高いと判断し、その場合、ACK/NACKをフィードバックしないと判断する。それ以外の場合、ACK/NACKをフィードバックすると判断する。
【0076】
(2)基地局は、UEによって報告される受信エラー情報に従ってHARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断する。
【0077】
受信エラー情報は、誤り受信の割合、または正常受信の割合、または誤り受信に対する正常受信の比を示すために使用される。
【0078】
受信エラー情報が、正常受信の割合が閾値より大きいか、または誤り受信の割合が閾値未満であるか、または誤り受信に対する正常受信の比が閾値より大きい(たとえば正常受信の割合が90%を超えるか、誤り受信の割合が10%未満であるか、または誤り受信に対する正常受信の比が9より大きい)ことを示している場合、ACK/NACKをフィードバックしないと判断される。受信エラー情報が、正常受信の割合が閾値未満であるか、誤り受信の割合が閾値を超えるか、または誤り受信に対する正常受信の比が閾値未満である(たとえば、正常受信の割合が90%未満であるか、誤り受信の割合が10%を超えるか、誤り受信に対する正常受信の比が9未満である)ことを示している場合、ACK/NACKをフィードバックすると判断される。
【0079】
受信エラー情報は、新しいCSIとみなすことができ、CSI測定方式で測定されてCSI報告方式で報告される。
【0080】
基地局は上層信号を使用して、UEが受信エラー情報を測定するための観測期間を設定するか、または観測期間の開始時間を設定することができる。物理層信号と比較して、上層信号(High Layer Signaling)はより上位の層(layer)からのより低頻度の信号であり、無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)信号、メディアアクセス制御(Media Access Control、MAC)信号などを含む。
【0081】
(3)基地局は、UEにより送信されるACK/NACK要求コマンドに従ってHARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断する。
【0082】
ACK/NACK要求コマンドは、UEによって要求されたACK/NACKフィードバック方式を示すために使用される。ACK/NACK要求コマンドは、1ビットを有することができる。たとえば、「0」はUEがACK/NACKがフィードバックされないことを要求していることを示し、「1」はUEがACK/NACKがフィードバックされることを要求していることを示す。または、「0」はUEがACK/NACKがフィードバックされることを要求していることを示し、「1」はUEがACK/NACKがフィードバックされないことを要求していることを示す。
【0083】
UEがACK/NACKフィードバック方式がACK/NACKをフィードバックすることであると要求する場合、基地局はACK/NACKフィードバック方式がACK/NOCKをフィードバックすることであると判断することができる。UEがACK/NACKフィードバック方式がACK/NACKをフィードバックしないことであると要求する場合、基地局はACK/NACK方式がACK/NACKをフィードバックしないことであると判断することができる。
【0084】
基地局は、上層信号を使用することにより、ACK/NACK要求コマンドの送信時間(これは送信期間と先頭送信位置とを含み得る)と送信資源とを設定することができる。ACK/NACK要求コマンドはPUCCHチャネルで搬送することができる。PUSCHを送信する場合、ACK/NACK要求コマンドはPUSCHで搬送される。
【0085】
12:基地局は、UEに、HARQフィードバック情報のフィードバック方式を伝達する第1の信号を送信する。
【0086】
第1の信号は、上層信号または物理層信号とすることができる。
【0087】
第1の信号が上層信号である場合、任意により第1の信号はMAC信号または個別RRC信号であり、各UEのACK/NACKフィードバック方式はMAC信号または個別RRC信号を使用して別々に設定可能である。任意により、第1の信号は、マスタ情報ブロック(Master Information Block、MIB)および/またはシステム情報ブロック(System Information Block、SIB)に存在するブロードキャスト信号とすることもでき、このようにして、基地局はセル内のUEについて設定を一様に行うことができる。
【0088】
第1の信号が、物理層信号である場合、任意により、第1の信号はダウンリンク制御情報(Downlink Control Information、DCI)である。サービスデータを受信または送信する前に、ユーザ装置はeNBによってユーザ装置のために設定されたDCIを知っている必要がある。DCIは、物理ダウンリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel、PDCCH)または拡張PDCCH(enhanced PDCCH、ePDCCH)で搬送される。さらに、第1の信号は、物理ハイブリッド自動リピート要求指示チャネル(Physical hybrid-ARQ indicator channel、PHICH)および拡張PHICH(enhanced PHICH、ePHICH)などの他のダウンリンク制御チャネルで搬送してもよい。第1の信号がDCIである場合、DCIはACK/NACKフィードバック方式を示すビットフィールドを含む。基地局は、上層信号を使用してこのビットフィールドを有効化または無効化することができる。このビットフィールドが有効化されている場合、基地局はDCIを使用してACK/NACKフィードバック方式を示すことができる。このビットフィールドが無効化されている場合、基地局はDCIを使用してACK/NACKフィードバック方式を示すことができず、これはACK/NACKフィードバック方式が常にACK/NACKをフィードバックすることであることも示すことができる。このビットフィールドの具体的な設計方法には、
方法1:1ビットを使用して、UEによって要求されるACK/NACKフィードバック方式を示す。たとえば、「0」はACK/NACKがフィードバックされないことを示し、「1」はACK/NACKがフィードバックされることを示す。または「0」はACK/NACKがフィードバックされることを示し、「1」はACK/NACKがフィードバックされないことを示す、あるいは
方法2:2ビットを使用して、UEによって要求されるACK/NACKフィードバック方式を示す。たとえば、「00」はACK/NACKがフィードバックされないことを示し、「01」、「10」および「11」はすべて、ACK/NACKがフィードバックされることを示す。ただし、ACK/NACKフィードバックのための異なるチャネル資源を区別することができるか、または、たとえばコンパクトACK/NACKフィードバックであるか通常のACK/NACKフィードバックであるかなどACK/NACKフィードバックの異なる方式を区別することができる、
が含まれる。
【0089】
第1の信号がDCIであるとき、PDCCHの周期的冗長検査(Cyclic Redundancy Check、CRC)フォールスアラーム(False Alarm、FA)が発生した場合、ユーザ装置は現在のACK/NACKフィードバック方式を誤って解釈する可能性がある。たとえば、DCIはACK/NACKがフィードバックされないことを示しているが、UEはそれをACK/NACKをフィードバックすることと解釈する。その場合、UEによって送信されたACK/NACKが他のUEを妨害する可能性がある。信頼性を向上させ、CRCフォールスアラームの可能性を少なくするために、1つのDCIを使用して複数のUEのACK/NACKフィードバック方式を示してよい。たとえば、DCIは複数のビットフィールドを含み、1つのビットフィールドが1つのUEのACK/NACKフィードバック方式を示し、複数のビットフィールドが複数のUEのACK/NACKフィードバック方式を示してよい。また、DCIにおいてビットフィールドを確保しておいてよく、仮想CRCとして使用する。すなわち、仮想CRCを特定の値に設定する。ユーザ装置は仮想CRCがその特定の設定値であることを検出した場合のみ、DCIを判断する。
【0090】
第1の信号がDCIであるとき、UEがDCIを受信しない場合、問題が発生する場合がある。たとえば、DCIがACK/NACKはフィードバックされないことを示す。UEがDCIを受信しない場合、基地局はUEのその後の動作を誤って解釈する可能性がある。解決法1:第1の信号を設定し得る時間(期間と開始時点を含む)を定義する。解決法2:第1の信号を搬送するDCIを反復的または周期的に送信する。解決法3:第1の信号を搬送するDCIを受信後、UEは基地局に肯定応答情報をフィードバックする必要がある。
【0091】
第1の信号を動的、周期的または半永続的(Semi-Persistent)方式で通知してよい。動的通知方式を使用する場合、すなわち第1の信号が随時送信される場合、ACK/NACKフィードバック方式の設定の柔軟性がより高くなる。周期的通知方式を使用する場合、すなわち第1の信号が設定された時点に送信される場合、信頼性を向上させることができ、コストを削減することができる。半永続的通知方式を使用する場合、すなわち第1の信号がフィードバック方式が変更された後に送信される場合、コストを削減することができ、柔軟性が得られる。半永続的通知方式では、基地局は、ACK/NACKフィードバック方式の設定が更新されたときにのみ、第1の信号を設定し、第1の信号をユーザ装置に送信する。
【0092】
基地局はACK/NACKフィードバック方式をサブフレーム固有(subframe-specificly)方式またはキャリア固有(carrier-specificly)方式で判断し得るため、第1の信号はサブフレーム固有またはキャリア固有とすることができる。言い換えると、基地局によって、異なるサブフレームまたは異なるキャリアのために設定された第1の信号の内容はそれぞれ異なり得る。
【0093】
任意により、基地局が第1の信号を送信した後、いくつかの特定のパケットについて、PDSCHによって搬送される情報をさらに使用し、それによってユーザ装置がHARQフィードバック情報のフィードバック方式をさらに判断するようにしてよい。
【0094】
PDSCHによって搬送される情報の遅延要件が高い場合、第1の信号がACK/NACKがフィードバックされることを示しているか否かを問わず、フィードバック方式はACK/NACKをフィードバックすることであると判断し得る。これはユーザ装置が、ACK/NACKフィードバック方式を好ましくはPDSCHによって搬送される情報に従って判断し、PDSCHによって搬送される情報を正常に受信することができない場合に、第1の信号に従ってACK/NACKフィードバック方式を判断することができることと等価であると理解し得る。
【0095】
たとえば、PDSCHによって搬送される情報が個別制御チャネル(Dedicated Control Channel、DCCH)を含む場合、DCCHを搬送するPDSCHを受信すると、ユーザ装置は、第1の信号がフィードバックすることを示しているかフィードバックしないことを示しているかにかかわらず、PDSCHに対応するHARQフィードバック方式がACK/NACKをフィードバックすることであると判断し得る。
【0096】
任意により、ACK/NACKフィードバック用のチャネル資源(PUCCH資源など)を、PDSCHによって搬送される情報(DCCHなど)で搬送してよい。この情報を正常に受信すると、UEは正しいACK/NACKチャネル資源を知ることができ、フィードバックを行うことができる。この情報を正常に受信しない場合、UEは正しいACK/NACKチャネル資源を知ることができず、その場合、UEはACK/NACKをフィードバックせず、基地局はエネルギー検出によってUEが情報を正常に受信しないことを知ることができる。
【0097】
同様に、図2を参照すると、UE側で実行される処理は以下を含む。
【0098】
21:ユーザ装置は基地局によって送信された第1の信号を受信する。第1の信号はHARQフィードバック情報のフィードバック方式を搬送し、フィードバック方式はHARQフィードバック情報をフィードバックすること、またはHARQフィードバック情報をフィードバックしないことを含む。
【0099】
22:ユーザ装置は、第1の信号に従い、基地局にHARQフィードバック情報をフィードバックするかまたはフィードバックしない。
【0100】
第1の信号がHARQフィードバック情報がフィードバックされることを示している場合、UEは、ACK/NACKフィードバック時点にアップリンクサブフレームでACK/NACKをフィードバックするか、またはACK/NACK時点にPUCCHおよび/またはPUSCHでACK/NACKをフィードバックすることができ、または
第1の信号がHARQフィードバック情報をフィードバックしないことを示している場合、UEはACK/NACKフィードバック時点にアップリンクサブフレームでACK/NACKをフィードバックしないか、またはACK/NACK時点にPUCCHおよび/またはPUSCHでACK/NACKをフィードバックしなくてよい。
【0101】
任意選択により、UE側の工程は、
基地局が受信エラー情報またはHARQフィードバック情報要求コマンドに従ってHARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断するように、UEが受信エラー情報またはHARQフィードバック情報要求コマンドを基地局に送ることをさらに含み得る。
【0102】
受信エラー情報は、誤り受信の割合または正常受信の割合、または誤り受信に対する正常受信の比を示す。具体的には、UEは、エラー検出により、観察期間(observation interval)内の受信パケットにおけるNACKに対するACKの比を計算することができる。たとえば、UEによって1秒内に90個のパケットが正常に受信され、UEによって10個のパケットが誤り受信された場合、誤り受信の割合は10%であり、正常受信の割合は90%であり、NACKに対するACKの比は9である。UEは規則に従ってこの統計情報を量子化し、量子化された統計情報を報告し、たとえば異なる期間ごとに異なる閾値が設定され、異なる値が使用される。
【0103】
HARQフィードバック情報要求コマンドは、ACK/NACK要求コマンドと呼ぶ場合もあり、ACK/NACK要求コマンドは、UEによって要求されるACK/NACKフィードバック方式を示す。現在のチャネル状況が良好な場合、UEはほとんどの場合、ダウンリンクパケットを正常に受信することができ、UEはACK/NACKフィードバック方式がACK/NACKをフィードバックしないことであるように要求してよい。現在のチャネル状況が悪い場合、UEはダウンリンクパケットを正常に受信することができない確率が高く、UEはACK/NACKフィードバック方式がACK/NACKをフィードバックすることであるように要求し得る。
【0104】
本実施形態では、基地局がUEに第1の信号を送信し、第1の信号はHARQフィードバック情報のフィードバック方式を搬送する。このようにして、UEはHARQフィードバックを行わないようにすることができる。したがって、固定したHARQフィードバック時間系列によって生じるスモールセルにおける新技術に対する制限が回避され、スモールセルにおける新技術の使用によりよく対応することができる。
【0105】
UEが第1の信号を精度よく受信することができるようにするため、図3aを参照すると、本発明の一実施形態は、以下を含む別のフィードバック情報処理方法を提供する。
【0106】
301:基地局がHARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断し、フィードバック方式は、HARQフィードバック情報をフィードバックすること、またはHARQフィードバック情報をフィードバックしないことを含み、HARQフィードバック情報はACK情報またはNACK情報を含む。
【0107】
302:基地局はUEに第1の信号を送信し、第1の信号はHARQフィードバック情報のフィードバック方式を搬送する。
【0108】
301から302の具体的な内容については、11から12を参照することができる。
【0109】
303:基地局は、第1の信号の有効化時点を設定し、第1の信号の有効化時点をUEに送信する。
【0110】
第1の信号の有効化時点とは、第1の信号が有効化される開始時点を指す。有効化時点は以下のようにして設定可能である。
【0111】
方式1:基地局はUEに、第1の信号が有効化されることを示すために使用されるシステムフレーム番号(System Frame Number、SFN)を通知する。
【0112】
なお、SFNは循環的に付与することができる。SFNを付与するために10ビットを使用する場合、合計1024個のシステムフレーム/無線フレームに番号付けすることができる。すなわち、0から1023までの番号を付与し、次にまた0から番号を付与する。したがって、有効化システムフレーム番号は、現在のシステムフレーム番号に最も近く、要件を満たすシステムフレーム番号を指す。基地局側から見ると、現在のシステムフレーム番号は、基地局が第1の信号を送信するシステムフレームの番号を指す。UE側から見ると、現在のシステムフレーム番号は、UEが第1の信号を受信するか、または基地局に対して第1の信号が正常に受信されたことをフィードバックするシステムフレームの番号を指す。
【0113】
なお、有効化時点は、基地局がUEに有効化時点を通知する時点の後、またはUEが有効化時点を受信する時点または有効化時点が正常に受信されたことをフィードバックする時点の後であることに留意されたい。たとえば、SFNが640であるときに基地局はUEに第1の信号が有効化されることを通知する。現在のフレームの番号が620である場合、第1の信号は次の20番目の無線フレームで有効化される。現在のフレームが1020である場合、第1の信号は次回にSFNが640である無線フレームで有効化される。つまり、有効化には643個の無線フレームを待つ必要がある。
【0114】
方式2:基地局は、第1の信号が、第1の信号の受信後のN番目のサブフレームまたはMミリ秒目、または第1の信号が正常に受信されたことを示す情報が基地局にフィードバックされた後のN番目のサブフレームまたはMミリ秒目に有効化が開始することをUEに通知する。ただし、Nは0以上の整数であり、Mは0以上の整数である。
【0115】
基地局がUEに対して方式1および方式2で有効化時点を通知する方式では、第1の信号が個別RRC信号である場合、基地局はRRC信号を使用してUEに対して第1の信号の有効化時点を通知することができる。第1の信号がブロードキャスト信号である場合、基地局はブロードキャスト信号を使用してUEに対して第1の信号の有効化時点を通知することができる。
【0116】
第1の信号と第1の信号の有効化時点とは、同じ信号または異なる信号を使用してUEに通知してよい。
【0117】
方式3:第1の信号の有効化時点は事前定義される。具体的には、第1の信号が有効化されることを示すために使用されるシステムフレーム番号を事前定義することができる。たとえば、第1の信号が有効化される事前定義システムフレーム番号は、a、a+640、a+2*640、...、およびa+b*640である(aは0以上の整数であり、bは0以上の整数である)。a=0であり、現在のシステムフレーム番号が600であると仮定すると、現在のフレーム番号に最も近いシステムフレーム番号は640であり、すなわち、第1の信号はSFNが640のときに有効化される。
【0118】
方式4:第1の信号はユーザ装置が第1の信号を受信後のO番目のサブフレームまたはPミリ秒目、または第1の信号が正常に受信されたことを示す情報が基地局にフィードバックされた後のO番目のサブフレームまたはPミリ秒目に有効化されるものと事前定義される。ただし、Oは0以上の整数であり、Pは0以上の整数である。
【0119】
方式3および方式4では、事前定義はUE側で行われ、基地局は信号を使用してUEに通知する必要がない。
【0120】
有効化時点を設定することにより、基地局とユーザ装置との間のあいまい期間を削減またはなくすことができ、それによってACK/NACKの有効性が向上し、余分なACK/NACK妨害または余分なACK/NACK誤り検出が防止される。
【0121】
さらに、303は301および302との時間系列制約関係がない。
【0122】
任意により、第1の信号の有効化後、以下の方式を使用して第1の信号が無効化されることを示すことができる。
【0123】
任意により、この方法は、
基地局がUEに対して解放(release)コマンドを送信することをさらに含んでよく、解放コマンドは第1の信号を非アクティブ化するため、言い換えると第1の信号が無効化されることを示すために使用される。
【0124】
解放コマンドの受信後、UEはデフォルトのACK/NACKフィードバック方式を使用することができる。たとえば、デフォルトのACK/NACKフィードバック方式はACK/NACKをフィードバックすることである。
【0125】
解放コマンドは、RRC信号、MAC信号、またはPDCCHにおける信号などの物理層信号とすることができる。
【0126】
あるいは、任意によりこの方法は、
基地局が第1の信号の有効期間を設定し、送信することをさらに含んでよく、第1の信号は有効期間が終了すると無効化される。
【0127】
第1の信号の有効期間とは、第1の信号が有効な期間を指す。たとえば、第1の信号の設定有効化時点がSFNであり、SFNがN0であり、第1の信号の設定有効期間がN1個のサブフレームである場合、第1の信号は、N0、N0+1、N0+2、...、およびN0+N1-1サブフレームにおいて有効である。第1の信号に従ってこれらのサブフレームに対して処理を行うことができる。
【0128】
具体的には、有効時間が終了すると第1の信号が無効化されるステップは、
UEが最後にPDCCHまたはPDSCHを正常に受信した時点から現在の時点までの時間が有効期間を超えると第1の信号が無効化され、かつ/または
UEが第1の信号を受信した時点から現在の時点までの時間が有効期間を超えると第1の信号が無効化されることを含む。
【0129】
有効期間(duration)の最小単位は、無線フレームのレベルとすることができ、1無線フレームは10msである。たとえば、基地局は、現在の第1の信号を100個の無線フレームまたは50個の無線フレームにおいて有効であるように設定する。
【0130】
あるいは、有効期間の最小単位は、ミリ秒(ms)レベルであってもよい。たとえば、基地局は、現在の第1の信号を100msまたは1000msだけ有効であるように設定する。
【0131】
基地局は、UEに対して第1の信号の有効期間を通知してよく、またはUEに対して標準規格で事前定義された第1の信号の有効期間を通知してもよい。
【0132】
同様に、図3bを参照するとUE側での処理は以下を含む。
【0133】
311:UEが第1の信号を受信し、UEは第1の信号の有効時間を知る。
【0134】
たとえば、UEは基地局によって送信される通知メッセージを受信してよく、通知メッセージは、第1の信号が有効化されることを示すために使用されるシステムフレーム番号をUEに通知するために使用されるか、または、第1の信号の受信後のN番目のサブフレームまたはMミリ秒目、または第1の信号が正常に受信されたことを示す情報が基地局にフィードバックされた後のN番目のサブフレームまたはMミリ秒目に第1の信号の有効化が開始されることをUEに通知するために使用され、Nは0以上の整数であり、Mは0以上の整数である。または、
UEは、事前定義済みの情報により第1の信号の有効時間を知ってよく、事前定義済み情報は、第1の信号の有効時間が事前定義されていること、または第1の信号が、ユーザ装置が第1の信号を受信した後のO番目のサブフレームにおいてまたはPミリ秒目に、または第1の信号が正常に受信されたことを示す情報が基地局にフィードバックされた後のO番目のサブフレームまたはPミリ秒目に、第1の信号が有効化されることが事前定義されていることを含むことができ、Oは0以上の整数であり、Pは0以上の整数である。
【0135】
312:UEは、第1の信号の有効時間に従って第1の信号が有効化される開始時点を判断し、第1の信号に従って開始時間からHARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断し、そのフィードバック方式に従ってHARQフィードバック情報を基地局にフィードバックするかまたはフィードバックしない。
【0136】
たとえば、基地局は、第1の信号が有効化されることを示すために使用されるシステムフレーム番号が640であることを通知する。UEが第1の信号を受信したときのフレーム番号が620であり、システムフレーム番号を付与するために10ビットが使用される場合、HARQフィードバック情報のフィードバック方式は第1の信号を示す標識に従って次の20番目の無線フレームから判断され、それに応じてフィードバックが行われるか、またはフィードバックが行われない。
【0137】
具体的には、第1の信号が、HARQフィードバック情報がフィードバックされることを示す場合、UEはACK/NACKフィードバック時点にアップリンクサブフレームでACK/NACKをフィードバックするか、またはACK/NACKフィードバック時点にPUCCHおよび/またはPUSCHでACK/NACKをフィードバックしてよく、または、
第1の信号が、HARQフィードバック情報がフィードバックされないことを示す場合、UEはACK/NACKフィードバック時点にアップリンクサブフレームでACK/NACKをフィードバックせず、またはACK/NACKフィードバック時にPUCCHおよび/またはPUSCHでACK/NACKをフィードバックしないようにしてよい。
【0138】
任意により、基地局が解放コマンドおよび/または第1の信号の有効期間をUEに送信した後、UEは解放コマンドおよび/または有効期間に従って第1の信号が無効化されるか否かを判断することができる。第1の信号が無効化された後、UEはデフォルトのACK/NACKフィードバック方式を使用することができる。好ましくは、デフォルトのACK/NACKフィードバック方式はACK/NACKをフィードバックすることである。
【0139】
UE側での関連する説明の具体的内容については、基地局側の前述の説明を参照することができる。
【0140】
本実施形態では、第1の信号の有効化および/または無効化を設定することによって基地局とUEとの間のあいまいな期間を削減するかまたはなくすことができ、それによってACK/NACKの有効性が向上し、余分なACK/NACK妨害または余分なACK/NACK誤り検出が防止される。
【0141】
図4aは、本発明の一実施形態による別のフィードバック情報処理方法を示す概略フローチャートであり、この方法は以下を含む。
【0142】
401:基地局が、HARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断し、フィードバック方式は、HARQフィードバック情報をフィードバックすることまたはHARQフィードバック情報をフィードバックしないことを含み、HARQフィードバック情報はACK情報またはNACK情報を含む。
【0143】
402:基地局は、UEに第1の信号を送信し、第1の信号はHARQフィードバック情報のフィードバック方式を搬送する。
【0144】
401から402の具体的内容については、11から12を参照することができる。
【0145】
403:基地局は、UEのためのスケジューリング情報を設定し、そのスケジューリング情報をUEに送信する。
【0146】
UEにPDSCHを送信する前に、基地局はMCS、出力制御パラメータなどを含むスケジューリング情報を設定する必要があり、MCSおよび出力制御パラメータはBLERの目標値に従って決定することができる。従来の技術では、BLERの目標値は0.1である。本実施形態では、BLERの目標値は、従来の技術の目標値よりも低い値に決定することができ、たとえば目標値は0.01に設定される。その場合、MCSおよび出力制御パラメータはこの目標値0.01に従って求められる。
【0147】
このようにすると、100個のパケットが送信される場合、1個のパケットでしかエラーが発生しない。誤り率が低いため、ARQを使用するだけで理想的なスループットを得ることができる。さらに、HARQ時間系列の厳格な要件によって生じるスモールセルにおける新技術に対する制限を大幅に削減することができる。
【0148】
403は、401および402とは時間系列制約関係がない。
【0149】
信頼性を向上させるために、本実施形態ではRLC層におけるARQをさらに開始してもよい。言い換えると、この方法は以下をさらに含み得る。
【0150】
404:基地局はUEに対して指示信号を送信し、指示信号は、承認されたモードでRLCエンティティを使用するようにUEに指示するために使用される。
【0151】
UEが承認されたモードでRLCエンティティを使用した後、RLC層におけるARQが開始されることを示し、それにより信頼性を向上させることができる。
【0152】
同様に、図4bを参照すると、UE側での処理は以下を含み得る。
【0153】
411:UEが、基地局によって送信されるスケジューリング信号と指示信号とを受信する。
【0154】
412:UEは、スケジューリング信号に従ってPDSCHを受信し、指示信号に従ってRLC層においてARQを開始する。
【0155】
なお、UEは基地局によって送信される第1の信号をさらに受信してよく、HARQの場合には、第1の信号に従ってHARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断してよいものと理解することができる。
【0156】
本実施形態では、BLERの目標値が変更され、新しい目標値に従ってスケジューリング情報が設定され、それによって、UEがARQのみを使用する場合に理想的なスループットを得ることが確実となり、固定したHARQ時間系列によって生じるスモールセルにおける新技術に対する制限を防止することができる。
【0157】
図5は、本発明の一実施形態による基地局を示す概略構造図である。基地局50は、判断モジュール51と送信モジュール52とを含む。判断モジュール51は、HARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断するように構成され、フィードバック方式は、HARQフィードバック情報をフィードバックすることまたはHARQフィードバック情報をフィードバックしないことを含む。送信モジュール52は、ユーザ装置に第1の信号を送信するように構成され、第1の信号は判断モジュールによって判断されたHARQフィードバック情報のフィードバック方式を搬送する。
【0158】
HARQフィードバック情報は、ACK情報またはNACK情報を含み得る。
【0159】
任意により、判断モジュール51は、
HARQフィードバック情報のフィードバック方式をサブフレーム固有方式またはキャリア固有方式で判断するように特に構成される。
【0160】
異なるサブフレームまたは異なるキャリアにおけるHARQフィードバック情報のフィードバック方式が同じであっても異なっていてもよい。
【0161】
任意により、この基地局は、受信モジュールをさらに含み、
受信モジュールは、ユーザ装置によって報告される受信エラー情報を受信するように構成され、判断モジュールは第1のユニットを含み、第1のユニットは受信モジュールによって受信された受信エラー情報に従ってHARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断するように構成され、または
受信モジュールは、ユーザ装置によって送信されたHARQフィードバック情報要求コマンドを受信するように構成され、判断モジュールは第2のユニットを含み、第2のユニットは、受信モジュールによって受信されたHARQフィードバック情報要求コマンドに従ってHARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断するように構成される。
【0162】
任意により、第1のユニットは、受信エラー情報が、正常受信の割合が第1の事前設定閾値よりも大きいことを示す場合、HARQフィードバック情報をフィードバックしないと判断するか、または、受信エラー情報が、誤り受信の割合が第2の事前設定閾値未満であることを示す場合、HARQフィードバック情報をフィードバックしないと判断するか、または、受信エラー情報が、誤り受信に対する正常受信の比が第3の閾値よりも大きいことを示す場合、HARQフィードバック情報をフィードバックしないと判断し、受信エラー情報が、正常受信の割合が第1の事前設定閾値未満であることを示す場合、HARQフィードバック情報をフィードバックすると判断し、または受信エラー情報が、誤り受信の割合が第2の事前設定閾値よりも大きいことを示す場合に、HARQフィードバック情報をフィードバックすると判断し、または受信エラー情報が、誤り受信に対する正常受信の比が第3の閾値未満であることを示す場合に、HARQフィードバック情報をフィードバックすると判断するように特に構成され、
または
第2のユニットは、HARQフィードバック情報要求コマンドが、HARQフィードバック情報をフィードバックすることを求める要求を示す場合、HARQフィードバック情報をフィードバックすると判断し、HARQフィードバック情報要求コマンドが、HARQフィードバック情報をフィードバックしないことを求める要求を示す場合、HARQフィードバック情報をフィードバックしないと判断するように特に構成される。
【0163】
任意により、送信モジュール52は、ユーザ装置にPDSCHを送信するようにさらに構成され、PDSCHによって搬送される情報はDCCHを含み、それによってユーザ装置はPDSCHのHARQフィードバック情報のフィードバック方式がHARQフィードバック情報をフィードバックすることであると判断し、DCCHはHARQフィードバック情報が必要とするチャネル資源情報を含む。
【0164】
任意により、送信モジュールによって送信される第1の信号は、無線リソース制御RRC信号、またはメディアアクセス制御MAC信号、または物理層信号である。
【0165】
任意により、送信モジュールによって送信される第1の信号は具体的には物理層信号におけるダウンリンク制御情報DCIであり、DCIはHARQフィードバック情報のフィードバック方式を示すビットフィールドを含む。
【0166】
任意により、送信モジュールによって送信され、具体的にはDCIである第1の信号に含まれるビットフィールドは1ビットを有し、この1ビットはHARQフィードバック情報がフィードバックされるかまたはHARQフィードバック情報がフィードバックされないことを示すために使用され、または
送信モジュールによって送信され、具体的にはDCIである第1の信号に含まれるビットフィールドは2ビットを有し、この2ビットは、HARQフィードバック情報がフィードバックされないことを示すため、またはHARQフィードバック情報をフィードバックするために使用される特定のチャネル資源またはフィードバック方式を示すために使用される。
【0167】
任意により、送信モジュールによって送信され、具体的にはDCIである第1の信号に含まれるビットフィールドは、少なくとも2つのユーザ装置のHARQフィードバック情報のフィードバック方式を含む。
【0168】
任意選択により、送信モジュール52は、
第1の信号を動的通知方式で送信するか、または
第1の信号を周期的通知方式で送信するか、または
第1の信号を半永続的通知方式で送信するように特に構成される。
【0169】
任意により、送信モジュール52は、ユーザ装置に第1の信号の有効化時点を送信するようにさらに構成され、第1の信号の有効化時点は第1の信号が有効化される開始時点を示し、それによってユーザ装置が第1の信号の有効化時点に従って、第1の信号が有効化される開始時点を判断し、第1の信号に従って開始時点からHARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断し、フィードバック方式に従って基地局にHARQフィードバック情報をフィードバックするかまたはフィードバックせず、かつ/または
ユーザ装置に第1の信号の有効期間を送信して、有効期間が終了すると第1の信号が無効化されるようにする。
【0170】
任意により、送信モジュール52は、
第1の信号が無効化されることを示すためにユーザ装置に解放コマンドを送信するようにさらに構成される。
【0171】
任意により、基地局がHARQフィードバック情報のフィードバック方式はHARQフィードバック情報をフィードバックしないことであると判断した場合、送信モジュール52は、
ユーザ装置にスケジューリング情報を送信するようにさらに構成され、スケジューリング情報は、MCSおよび出力制御パラメータを含み、MCSおよび出力制御パラメータはBLERの目標値に従って決定され、BLERの目標値は0.1未満である。
【0172】
ハードウェア実装形態の場合、送信モジュールは送信機または送受信機とすることができる。受信モジュールは受信機または送受信機とすることができる。判断モジュールは、プロセッサとすることでき、またはハードウェアの形態でプロセッサに内蔵されるかまたはプロセッサとは独立していてもよく、またはプロセッサが上記のモジュールに対応する動作を呼び出して実行するようにソフトウェアの形態でメモリに格納されていてもよい。プロセッサは中央演算処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、シングルチップマイクロコンピュータなどとすることができる。なお、基地局はメモリ、アンテナ、ベースバンド処理コンポーネント、中間無線周波数処理コンポーネント、および入出力装置などの汎用コンポーネントをさらに含んでよく、これは本発明の本実施形態において本明細書で限定されないものと理解し得る。
【0173】
なお、図5に示す基地局を使用して、各方法実施形態において提供される基地局の任意の方法を実装することができ、関連する説明はこれらの方法実施形態の説明と同様であり、本明細書では繰り返し説明しない。
【0174】
本実施形態では、基地局がUEに第1の信号を送信し、第1の信号はHARQフィードバック情報のフィードバック方式を搬送する。このようにして、UEがHARQフィードバックを行わないようにすることができる。したがって、固定したHARQフィードバック時間系列によって生じるスモールセルにおける新技術に対する制限が回避され、スモールセルにおける新技術の使用によりよく対応することができる。
【0175】
図6は、本発明の一実施形態によるユーザ装置を示す概略構造図である。ユーザ装置60は受信モジュール61と処理モジュール62とを含む。受信モジュール61は、基地局によって送信される第1の信号を受信するように構成され、第1の信号はHARQフィードバック情報のフィードバック方式を搬送し、フィードバック方式はHARQフィードバック情報をフィードバックすることまたはHARQフィードバック情報をフィードバックしないことを含む。処理モジュール62は、第1の信号に従って基地局にHARQフィードバック情報をフィードバックするかまたはフィードバックしないように構成される。
【0176】
任意により、ユーザ装置60は、
基地局が受信エラー情報またはHARQフィードバック情報要求コマンドに従ってHARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断するように、基地局に受信エラー情報またはHARQフィードバック情報要求コマンドを送信するように構成された送信モジュールをさらに含む。
【0177】
任意により、受信モジュール61は、
基地局によって送信されたPDSCHを受信するようにさらに構成され、処理モジュール62は、PDSCHによって搬送された情報がDCCHを含む場合、PDSCHのHARQフィードバック情報のフィードバック方式がHARQフィードバック情報をフィードバックすることであると判断するように特に構成され、DCCHはHARQフィードバック情報が必要とするチャネル資源情報を含む。
【0178】
任意により、受信モジュール61によって受信される第1の信号は無線リソース制御RRC信号、またはメディアアクセス制御MAC信号、または物理層信号である。
【0179】
任意により、受信モジュール61によって受信される第1の信号は具体的には物理層信号におけるダウンリンク制御情報DCIであり、DCIはHARQフィードバック情報のフィードバック方式を示すビットフィールドを含む。
【0180】
任意により、受信モジュール61により受信され、具体的にはDCIである第1の信号に含まれるビットフィールドは1ビットを有し、この1ビットはHARQフィードバック情報がフィードバックされることまたはHARQフィードバック情報がフィードバックされないことを示すために使用され、または
受信モジュール61により受信され、具体的にはDCIである第1の信号に含まれるビットフィールドは2ビットを有し、この2ビットはHARQフィードバック情報がフィードバックされないことを示すため、またはHARQフィードバック情報をフィードバックするために使用される特定のチャネル資源またはフィードバック方式を示すために使用される。
【0181】
任意により、受信モジュール61により受信され、具体的にはDCIである第1の信号に含まれるビットフィールドは、少なくとも2つのユーザ装置のHARQフィードバック情報のフィードバック方式を含む。
【0182】
任意により、ユーザ装置60は、
第1の信号の有効化時点を取得するように構成された取得モジュールをさらに含み、第1の信号の有効化時点は第1の信号が有効化される開始時点を示し、処理モジュールは、第1の信号の有効化時点に従って、第1の信号が有効化される開始時点を判断し、第1の信号に従って開始時点からHARQフィードバック情報のフィードバック方式を判断し、フィードバック方式に従ってHARQフィードバック情報を基地局にフィードバックするかまたはフィードバックしないように特に構成され、および/または
取得モジュールは、第1の信号の有効期間を取得するようにさらに構成され、処理モジュールは、有効期間が終了すると、第1の信号が無効化されていることを判断するようにさらに構成される。
【0183】
任意により、
受信モジュール61は、基地局により送信された解放コマンドを受信するようにさらに構成され、処理モジュールは、解放コマンドを受信した後に、第1の信号が無効化されていると判断するようにさらに構成される。
【0184】
任意により、受信モジュール61は、基地局により送信されたスケジューリング情報を受信するように構成され、スケジューリング情報は、MCSと出力制御パラメータとを含み、MCSと出力制御パラメータとはBLERの目標値に従って決定され、BLERの目標値は0.1未満である。
【0185】
ハードウェア実装形態の場合、受信モジュールは受信機または送受信機とすることができ、送信モジュールは送信機または送受信機とすることができる。処理モジュールは、プロセッサとすることでき、またはハードウェアの形態でプロセッサに内蔵されていてもプロセッサとは独立していてもよく、またはプロセッサが上記モジュールに対応する動作を呼び出して実行するようにソフトウェアの形態でメモリに格納されていてもよい。プロセッサは中央演算処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、シングルチップマイクロコンピュータなどとすることができる。取得モジュールは、具体的には、基地局によって送信された第1の信号の有効化時点を受信し、かつ/または基地局によって送信された第1の信号の有効期間を受信するように、受信機または送受信機とすることができ、または、取得モジュールは、ユーザ装置において第1の信号の有効化時点および/または第1の信号の有効期間を事前定義(または設定)するように具体的にはプロセッサをさらに含んでよく、プロセッサは、ハードウェアの形態でプロセッサに内蔵されていてもプロセッサとは独立していてもよく、また、プロセッサがこれらのモジュールに対応する動作を呼び出して実行するようにソフトウェアの形態でメモリに格納されていてもよい。プロセッサは中央演算処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、シングルチップマイクロコンピュータなどとすることができる。なお、ユーザ装置はメモリ、アンテナ、ベースバンド処理コンポーネント、中間無線周波数処理コンポーネント、および入出力装置などの汎用コンポーネントをさらに含んでよく、これは本発明の本実施形態において本明細書で限定されないものと理解し得る。
【0186】
図6に示すユーザ装置を使用して、各方法実施形態において提供されるユーザ装置の任意の方法を実装することができ、関連する説明はこれらの方法実施形態の説明と同様であり、本明細書では繰り返し説明しない。本実施形態では、基地局がUEに第1の信号を送信し、第1の信号はHARQフィードバック情報のフィードバック方式を搬送する。このようにして、UEはHARQフィードバックを行わないようにすることができる。したがって、固定したHARQフィードバック時間系列によって生じるスモールセルにおける新技術に対する制限が回避され、スモールセルにおける新技術の使用によりよく対応することができる。
【0187】
便宜的かつ簡単な説明のために、上述の機能モジュールの区分は例として使用しているにすぎず、実際の適用では、上述の機能を必要に応じて異なるモジュールに割り当てて実装してよく、言い換えると、上述の機能の全部または一部の実装のために、装置の内部構造は、異なる機能モジュールに分割されることが当業者なら明確に理解することができるであろう。上述のシステム、装置およびユニットの詳細な動作工程については、上述の方法実施形態における対応する工程を参照することができ、詳細についてはここでは繰り返して説明しない。
【0188】
本願に記載の数通りの実施形態において、開示のシステム、装置および方法は、他の方法でも実装可能であるものと理解すべきである。たとえば、記載の装置実施形態は例示にすぎない。たとえば、モジュールまたはユニットという区分は、単に論理機能区分にすぎず、実際の実装形態では他の区分とすることができる。たとえば、複数のユニットまたはコンポーネントを組み合わせたり、別のシステムに統合したりしてよく、またはいくつかの特徴を無視または実施しなくてもよい。さらに、提示または説明した相互結合または直接結合または通信接続は、なんらかのインターフェースを介して実装することができる。装置またはユニット間の間接結合または通信接続は、電子、機械またはその他の形態で実装可能である。
【0189】
別々の部分として説明したユニットは物理的に別個のものであってもなくてもよく、ユニットとして提示した部分は、物理ユニットであってもなくてもよく、1個所に配置されても複数のネットワークユニット上に分散させてもよい。実施形態の解決法の目的を達成するために、実際の必要に応じてこれらのユニットの一部または全部を選択することができる。
【0190】
また、本願の実施形態における機能ユニットを1つの処理ユニットに統合してよく、または各ユニットが物理的に単独で存在してよく、または2つ以上のユニットが1つのユニットに統合される。統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実装してよく、またはソフトウェア機能ユニットの形態で実装してよい。
【0191】
統合されたユニットをソフトウェア機能ユニットの形態で実装し、独立した製品として販売または使用する場合、統合されたユニットはコンピュータ可読記憶媒体に記憶し得る。そのような前提に基づいて、本願の技術的解決法は基本的に、または従来の技術に寄与する部分または技術的解決法の全部または一部は、ソフトウェア製品の形態で実装可能である。ソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスとすることができる)またはプロセッサ(processor)に本願の実施形態に記載の方法のステップの全部または一部を実行するように指示するためのいくつかの命令を含む。上記の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、取外し式ハードディスク、読取り専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク、または光ディスクなど、プログラムコードを記憶可能な任意の媒体を含む。
【0192】
上述の実施形態は、本願の技術的解決法を説明することを意図しているにすぎず、本願を限定することを意図したものではない。本願について上述の実施形態を参照しながら詳細に説明したが、当業者なら、本願の実施形態の技術的解決法の範囲から逸脱することなく、上述の実施形態で説明した技術的解決法に修正を加え、またはそのいくつかの技術的特徴に同等の代替物を用いることができることがわかるであろう。
【符号の説明】
【0193】
50 基地局
51 判断モジュール
52 送信モジュール
60 デバイス
61 受信モジュール
62 処理モジュール
図1
図2
図3a
図3b
図4a
図4b
図5
図6