【文献】
中谷 健一,ケータイコンテンツの企画・制作から、ビジネス活用まで モバイルマーケティング実践Hacks,Web STRATEGY,日本,(株)エムディエヌコーポレーション,2008年 2月18日,第14巻,p.114-117
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アンケートクエリは、(イ)前記データ受信サブシステムの利用者に関するもの、(ロ)前記コンテンツに関するもの、(ハ)前記データ管理サブシステムの利用者に関するもの、(ニ)前記リプライ管理サブシステムの利用者に関するものの全部又は一部を含み、
前記(イ)〜(ニ)の少なくとも2つが含まれるものである、
請求項1から5のいずれかに記載の情報収集システム。
前記データ受信サブシステムにおいては、前記データ管理サブシステムへの最初のアクセスに、光学的又は磁気的読み取り可能なコードが含まれた物理媒体が用いられるものであり、
前記物理媒体には、前記デジタルデータにより構成されるコンテンツに関連する情報が更に表示されている、
請求項1から7のいずれかに記載の情報収集システム。
前記リプライ管理サブシステムの利用者が前記データサブ受信システムの利用者に提供する前記情報は、前記リプライ管理サブシステムに登録された情報に基づき作成されたものである、
請求項10記載の情報収集システム。
前記データ受信サブシステムによる前記データ管理サブシステムへの最初のアクセスに、光学的又は磁気的読み取り可能なコード及び前記デジタルデータにより構成されるコンテンツに関連する画像情報が表示された物理媒体を用いる、
請求項14に記載の情報収集方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のネットワークを利用したコンテンツ配信システムにおいては、以下のような課題があった。すなわち、コンテンツの商用利用においては、コンテンツは取引対象となる他に、広告媒体としても扱うことができる。この場合、端末装置によるリクエストは利用者に関する情報を収集するツールとして用いられることとなる。
【0006】
しかしながら、コンテンツの配信方法自体については、上記特許文献のように一度のリクエスト認証によりサービスが提供される等、端末装置とサーバ装置との通信を十分に利用したものとは言えなかった。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、コンテンツを構成するデジタルデータの配信を利用して利用者の情報を効率よく収集することを可能とする情報収集システム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明の第1の側面は、
デジタルデータを管理するデータ管理サブシステムと、
前記データ管理サブシステムと通信して前記デジタルデータの配信を受けるデータ受信サブシステムとを備え、
前記データ管理サブシステムは、前記デジタルデータの配信に際し
、前記データ受信サブシステムに対し
複数回のアンケートクエリを
間欠的に発信し、
前記データ受信サブシステムは
複数回の前記アンケートクエリ
のそれぞれに対して、
量又は内容が重要度として設定されたリプライを発信し、
前記データ管理サブシステムは、
受信したリプライの前記重要度の総計した値が所定値に達した場合は、前記デジタルデータを最後まで配信し、前記重要度が所定の値に満たない場合は、前記デジタルデータの配信を停止する制御を行う、
情報収集システムである。
【0009】
又、本発明の第2の側面は、
前記データ管理サブシステムは、
先に受信した前記リプライの総計した前記重要度が大きい場合は、次に配信する前記デジタルデータの配信時間が大きくなり、
先に受信した前記リプライの総計した前記重要度が小さい場合は、次に配信する前記デジタルデータの配信時間を小さくなる
ように変化する制御を行う、
本発明の第1の側面の情報収集システムである。
又、本発明の第3の側面は、
前記データ受信サブシステムが発信した前記リプライを直接的又は間接的に受信し、登録するリプライ管理サブシステムを更に備え、
前記データ管理サブシステムは、前記リプライ管理サブシステムに共有された前記リプライを利用して前記デジタルデータの配信を制御する、
本発明の第1
又は第2の側面の情報収集システムである。
【0010】
又、本発明の第
4の側面は、
前記アンケートクエリは、それぞれが異なるコンテンツに対応する複数の前記デジタルデータの配信の間に発信されるものである、
本発明の第1
から第3のいずれかの側面の情報収集システムである。
【0011】
又、本発明の第
5の側面は、
前記アンケートクエリは同一のコンテンツを構成する前記デジタルデータの配信の間に発信されるものである、
本発明の第1
から第3のいずれかの側面の情報収集システムである。
【0012】
又、本発明の第
6の側面は、
前記アンケートクエリは、(イ)前記データ受信サブシステムの利用者に関するもの、(ロ)前記コンテンツに関するもの、(ハ)前記データ管理サブシステムの利用者に関するもの、(ニ)前記リプライ管理サブシステムの利用者に関するものの全部又は一部を含み
、
前記(イ)〜(ニ)の少なくとも2つが含まれるものである、
本発明の第
1から第5のいずれかの側面の情報収集システムである。
【0013】
又、本発明の第
7の側面は、
前記アンケートクエリは、前記(イ)が最先で発信されるものである、
本発明の第
6の側面の情報収集システムである。
【0015】
又、本発明の第8の側面は、
前記データ受信サブシステムにおいては、前記データ管理サブシステムへの最初のアクセスに、光学的又は磁気的読み取り可能なコードが含まれた物理媒体が用いられるものであり、
前記物理媒体には、前記デジタルデータにより構成されるコンテンツに関連する情報が更に表示されている、
本発明の第
1から第7のいずれかの側面の情報収集システムである。
【0016】
又、本発明の第9の側面は、
前記コンテンツに関連する情報は画像情報を含んでいる、
本発明の第8の側面の情報収集システムである。
【0017】
又、本発明の第10の側面は、
前記物理媒体には、前記リプライ管理サブシステムの利用者が前記データサブ受信システムの利用者に提供する情報が更に表示されている、
本発明の第
8又は第9
の側面の情報収集システムである。
【0018】
又、本発明の第11の側面は、
前記リプライ管理サブシステムの利用者が前記データサブ受信システムの利用者に提供する前記情報は、前記リプライ管理サブシステムに登録された情報に基づき作成されたものである、
本発明の第10記載の情報収集システムである。
【0019】
又、本発明の第12の側面は、
前記データ受信サブシステムは、
前記コードを読み取る読み取り手段、前記読み取り手段が読み取った前記コードに基づき前記データ受信サブシステムと通信する通信手段、及び前記データを表示する表示手段とを有する可搬性情報端末と、
前記物理媒体とを備えたものである、
本発明の第
8から第11のいずれかの側面の情報収集システムである。
【0020】
又、本発明の第13の側面は、
データ受信サブシステムに配信するデジタルデータを管理するデータ管理サブシステムであって、
前記デジタルデータの配信に際し
、前記データ受信サブシステムに対し
複数回のアンケートクエリを
間欠的に発信し、
前記データ受信サブシステムから発信される、
複数回の前記アンケートクエリ
のそれぞれに対して、
量又は内容が重要度として設定されたリプライの受信に応じて
、
受信したリプライの前記重要度の総計した値が所定値に達した場合は、前記デジタルデータを最後まで配信し、前記重要度が所定の値に満たない、前記デジタルデータの配信を停止する制御を行う、
データ管理サブシステムである。
【0021】
又、本発明の第14の側面は、
デジタルデータを管理するデータ管理サブシステムと、
前記データ管理サブシステムと通信して前記映像コンテンツの配信を受けるデータ受信サブシステムとを用い、
前記データ管理サブシステムにより、前記デジタルデータの配信に際し
、前記データ受信サブシステムに対し
複数回のアンケートクエリを
間欠的に発信する工程と、
前記データ受信サブシステムより発信された
複数回の前記アンケートクエリ
のそれぞれに対して、
量又は内容が重要度として設定されたリプライの受信に応じて
、
受信したリプライの前記重要度の総計した値が所定値に達した場合は、前記デジタルデータを最後まで配信し、前記重要度が所定の値に満たない場合は、前記デジタルデータの配信を停止する制御を行う工程とを備えた、
情報収集方法である。
【0022】
又、本発明の第15の側面は、
前記データ受信サブシステムによる前記データ管理サブシステムへの最初のアクセスに、光学的又は磁気的読み取り可能なコード及び前記デジタルデータにより構成されるコンテンツに関連する画像情報が表示された物理媒体を用いる、
本発明の第14の側面の情報収集方法である。
【0023】
又、本発明の第16の側面は、
本発明の第14又は第15の側面の情報収集方法の、
前記データ管理サブシステムにより、前記デジタルデータの配信に際し
、前記データ受信サブシステムに対し
複数回のアンケートクエリを
間欠的に発信する工程と、
前記データ受信サブシステムより発信された
複数回の前記アンケートクエリ
のそれぞれに対して、
量又は内容が重要度として設定されたリプライの受信に応じて
、受信したリプライの前記重要度の総計した値が所定値に達した場合は、前記デジタルデータを最後まで配信し、前記重要度が所定の値に満たない場合は、前記デジタルデータの配信を停止する制御を行う工程とをコンピュータにより実行するためのプログラムである。
【発明の効果】
【0024】
以上のような本発明によれば、コンテンツを構成するデジタルデータの配信を利用して利用者の情報を効率よく収集することを可能とする効果が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0027】
(1.システム構成)
図1は、本発明の実施の形態に係る情報収集システムの構成を示すブロック図である。
【0028】
図1に示すように、本実施の形態の情報収集システム1は、映像及び/又は音声から構成されるデジタルデータであるコンテンツを提供するデータ管理サブシステム10と、データ管理サブシステム10と協働するリプライ管理サブシステム20と、データ管理サブシステム10と通信を行いコンテンツの配信をうけるデータ受信サブシステム30とを備え、各これらサブシステムはインターネットを一例とするネットワーク40を介して相互通信可能に接続されている。
【0029】
データ管理サブシステム10は、コンテンツを提供する事業者(以下、コンテンツ配信業者と称する)が使用、管理する複数のサーバ装置から構成され、データ受信サブシステム30からの初期アクセスを受ける公開用ウェブサーバ11と、データ受信サブシステム30からの、後述する特定入力を受けるデータ個人データベースサーバ12と、データ受信サブシステム30に対して電子メールによる返信を行うメールサーバ13と、コンテンツの管理を行うコンテンツ管理データベースサーバ14と、コンテンツを実体としてのデジタルデータとして格納するとともに、コンテンツ管理データベースサーバ14からの制御に基づき配信を行う、コンテンツ配信サーバ15と、データ受信サブシステム30の利用者とコンテンツとの対応を管理するマッチングデータベースサーバ16とを備える。
【0030】
各サーバとなるサーバ装置は、
図2(a)に示すように、汎用のコンピュータにより実現される。公開用ウェブサーバ11を例として、データを記憶する記憶装置111、データ処理を実行する演算装置112、ネットワーク40との通信手段である通信I/F113、装置の利用者が情報入力を行うための、キーボード等の入力装置により実現される操作I/F114及び処理されるデータを表示するディスプレイ等の表示手段115から構成される。
【0031】
次に、データ受信サブシステム30は、コンテンツの提供を受ける一般需要者(以下、コンテンツ利用者と称する)により使用されるシステムであって、コンテンツの配信を受けることが可能な汎用のコンピュータとしてのクライアント装置31又はタブレット、スマートフォンその他の、持ち運び可能な可搬性情報端末32から構成される。又、データ受信サブシステム30は、特に可搬性情報端末32により実現した場合は、これと協働する、後述する商品としての飲料33を含めて構成されるようにしてもよい。
【0032】
クライアント装置31は、データ管理サブシステム10を構成する各サーバ装置と同様、
図2(a)に示す内部構成を有する。又、可搬性情報端末32は、記憶装置111、演算装置112、通信I/F113と同等の機能をそれぞれ有する記憶装置321、演算装置322、通信I/F323を備え、さらに、ハードウェアとしてはタッチパネル型ディスプレイとして一体化して実現される操作I/F324及び表示手段326とを備える。更に、カメラ又はスキャナその他として実現される、光学的に情報を読み取り、デジタルデータとして処理する入力手段325を備える。
【0033】
次に、リプライ管理サブシステム20は、データ管理サブシステム10のコンテンツ配信業者と契約する事業者(以下、アンケート結果利用者と称する)により使用、管理されるシステムであって、マッチングデータベースサーバ16をデータ管理サブシステム10と共用するとともに、ネットワーク40を介してマッチングデータベースサーバ16にアクセスしてそのデータを取得、処理可能な管理端末装置21を有する。なお、管理端末装置21はデータ管理サブシステム10の各サーバ装置と同様、
図2(a)に示す内部構成を有する。
【0034】
以上の説明において、情報収集システム1は本発明の情報収集システムに相当し、データ受信サブシステム30は本発明のデータ受信サブシステムに相当し、リプライ管理サブシステム20は本発明のリプライ管理サブシステムに相当する。又、可搬性情報端末32は本発明の可搬性情報端末に相当し、入力手段325は本発明の読み取り手段、通信I/F323は本発明の通信手段、表示手段326は本発明の表示手段に相当する。
【0035】
このような構成を有する、本発明の実施の形態の情報収集システムの動作を、
図3のタイムチャートを参照して説明するとともに、本発明の情報収集方法の一実施の形態について、以下、説明を行う。
【0036】
(2.システム全体の基本動作)
はじめに、コンテンツ利用者は、データ受信サブシステム30のクライアント装置31又は可搬性情報端末32を操作して、データ管理サブシステム10への初期アクセスを行う(ステップS1)。
【0037】
初期アクセスとは、コンテンツ利用者が、アンケート結果利用者によりコンテンツ利用者に有償又は無償にて頒布される、公開用ウェブサーバ11のURLが記載された印刷物等を参照して、データ受信サブシステム30により公開用ウェブサーバ11へアクセスすることをいい、本発明の最初のアクセスに相当するものである。
【0038】
「印刷物等」とは、公開用ウェブサーバ11のURL又はURLが対応する、後述する二次元コードが目視可能に表示される媒体であればよく、具体的には、名刺、はがき、チラシその他の有体物である物理媒体、又はインターネット上の各ウェブサイトのデータとして、クライアント装置31又は可搬性情報端末32の表示手段115又は326により表示される表示画面として実現される。
【0039】
印刷物等として物理媒体を用い、且つ当該物理媒体を商品、宣材又は景品として用いることにより、アンケート利用者は、潜在的な需要者層としての多数のコンテンツ利用者に対して印刷物等を頒布して、データ管理サブシステム10に対する多くの初期アクセスを獲得するようにしている。
【0040】
ここで
図1及び
図4(a)(b)に、物理媒体を商品に適用した一例を示す。各図に示すように、飲料33は、アンケート利用者により販売され、
図1中の白矢印で示す流通路41により市場に流通する商品であって、飲料本体331と、飲料本体331に装着され、これと一体的に取引される広告タグ332とから構成される。広告タグ332は紙製又は樹脂フィルム製の紙器であって、台紙部332a上に飲料本体331と組み合わせる為の取付孔332bが形成されている。
【0041】
又、台紙部332aの表面は、情報表示欄332cとして、コンテンツ配信業者が提供するコンテンツに関する情報が印刷画像として表示される。
【0042】
次に、
図5(a)に、情報表示欄332cに表示される情報の一例を示す。2次元コード333aは、公開用ウェブサーバ11のURLの文字列を変換してなる被読み取りコードであって、データ受信サブシステム30の可搬性情報端末32が有する入力手段325により読み取られることで、コンテンツ利用者の操作の手間を省いて公開用ウェブサーバ11へのアクセスを可能にしている。
【0043】
又、2次元コード333aに隣接して、コンテンツ関連画像333bが表示される。コンテンツ関連画像333bは、後述するコンテンツ配信サーバ15に格納されたコンテンツに関連した内容の画像である。
【0044】
特にコンテンツが映画のような映像コンテンツである場合は、
図5(b)に示す、表示手段115又は326により表示される画面51に表示されるコンテンツ50の一場面に現れるキャラクター52の画像が転用、又はキャラクター52に基づき複製若しくは同一性を保持する程度に改変してなる画像が、コンテンツ関連画像333bとして用いられる。なお、キャラクター52に加えて、コンテンツ50の題名、登場人物その他、コンテンツ50に関する文字情報を付加的に表示させるようにしてもよい。図中にはコンテンツ50の題名も併せて表示させた。
【0045】
更に、情報表示欄332cにおいては、コンテンツ利用者の便宜の為、コンテンツ関連画像333bが関連づけられたコンテンツへの視聴の誘導手順並びに2次元コード333aの読み取り方法等が文章として表示されることが望ましい(図示省略)。
【0046】
このように、飲料33の購入者は、広告タグ332を参照することにより、データ受信サブシステム30及びコンテンツ50の存在を知覚させられることとなり、特に可搬性情報端末32を用いた場合は、2次元コード333aの読み取り操作を行うことにより、コンテンツ利用者として初期アクセスを実行することができる。
【0047】
一方、アンケート結果利用者としては、コンテンツ配信業者が提供するコンテンツの内容をキャラクター52として表示するとともに当該コンテンツの視聴へ誘導することが可能な広告タグ332を、自らが事業として取り扱う飲料33その他商品、宣材又は景品に用いることができ、事業の宣伝効果並びに付加価値を高めることが可能となる。
【0048】
なお、上記の説明において、情報表示欄332に表示される2次元コード332aは本発明のコードに対応し、コンテンツ関連画像332bは本発明のコンテンツに関連する情報の画像情報に関連する。又、情報表示欄332に表示される文字情報は、本発明の、データ受信サブシステムの利用者に提供する情報に相当する。
【0049】
又、情報表示欄332には2次元コード332aに加えて、又は併記して、公開用ウェブサーバ11のURL、又は検索エンジン用の公開用ウェブサーバ11への検索ワードを表示しておいてもよい。この場合、コンテンツ利用者は、可搬性情報端末32の操作I/F324や、クライアント装置31の操作I/F114への直接入力により、初期アクセスを行うことができる。
【0050】
以下、データ受信サブシステム30は可搬性情報端末32により実現されているものとして説明を続ける。データ管理サブシステム10においては、データ受信サブシステム30から公開用ウェブサーバ11が初期アクセスを受けたことに応じて、可搬性情報端末32の電子メール操作画面を起動させる(ステップS2)。
【0051】
起動の動作自体は公開用ウェブサーバ11のURLに電子メールソフトウェアを起動させるスキームを含ませる、或いはスクリプトを実行させる等の、任意の周知慣用の技術的手段を用いてよい。公開用ウェブサーバ11がメール機能を実装したCGIを有し、データ受信サブシステム30からの操作を直接受け入れるようにしてもよい。
【0052】
このとき、データ受信サブシステム30側にて送信準備可能な状態となった電子メールは、本文の記載の有無にかかわらず宛先としてメールサーバ13のメールアドレスが記載された状態で送信可能な、いわゆる空メール状態となっており、コンテンツ利用者の操作に基づき、空メールが送信される(ステップS3)。
【0053】
データ管理サブシステム10においては、メールアドレスの記載に基づき空メールがメールサーバ13にて受信されると、メールサーバ13は当該空メールをデータ個人データベースサーバ12へ転送する(ステップS4)。空メールのヘッダには可搬性情報端末32にて設定されたコンテンツ利用者のメールアドレスが記載されており、データ個人データベースサーバ12は閲覧者登録として、このコンテンツ利用者のメールアドレスを自らの記憶装置111に記憶する。更に、データ個人データベースサーバ12は当該コンテンツ利用者のメールアドレスをデータとしてコンテンツ管理データベースサーバ14に送信する(ステップS5)。
【0054】
一方、メールサーバ13は空メールに対する返信として、本文にコンテンツ管理データベースサーバ14のURLがハイパーリンクとして記載されたメールをデータ受信サブシステム30に対して送信する(ステップS6)。
【0055】
データ受信サブシステム30においては、可搬性情報端末32がメールサーバ13からのメールを受信し、URLが記載された画面を表示させた状態において、操作I/F324を介したワンクリックの操作により、コンテンツ管理データベースサーバ14にアクセス可能となる。コンテンツ利用者がワンクリックの動作を行うと、URLの宛先であるコンテンツ管理データベースサーバ14にコンテンツ配信要求のアクセスが行われる(ステップS7)。
【0056】
コンテンツ管理データベースサーバ14はデータ受信サブシステム30からのコンテンツ配信要求を受けると、自らの記憶装置111を検索して、送信元である可搬性情報端末32と一意に対応づけられたコンテンツの識別子を選択し、この識別子を参照してコンテンツ配信サーバ15へ、データ受信サブシステム30に対するコンテンツの配信を実行させる(ステップS8)。
【0057】
ここで、可搬性情報端末32へ配信されるコンテンツの識別子と可搬性情報端末32との対応づけは、以下のようになされている。すなわち、コンテンツの識別子は広告タグ332に記載された2次元コード333aのURL及び当該URLにて同定されるメールサーバ13のアドレスにあらかじめ紐づけられている、換言すれば、コンテンツ管理データベースサーバ14に格納されたコンテンツの識別子に基づき公開用ウェブサーバ11のURLは設定されている。これにより、一度の初期アクセスにより、特定のデータ受信サブシステム30へ配信されるコンテンツが一意に特定される。
【0058】
更に、コンテンツ管理データベースサーバ14は、ステップS5にてデータ個人データベースサーバ12より可搬性情報端末32に設定されたコンテンツ利用者のメールアドレスを取得しており、これにより当該メールアドレスとコンテンツ識別子とが一意に対応づけされ、同一のメールアドレスに対して重複的にコンテンツ配信の要求が受理されることを防いでいる。
【0059】
コンテンツ管理データベースサーバ14からの実行命令を受けたコンテンツ配信サーバ15は、コンテンツ管理データベースサーバ14を経由してデータ受信サブシステム30へコンテンツの配信を行う(ステップS9)。
【0060】
次に、コンテンツ管理データベースサーバ14は、コンテンツ配信サーバ15からのコンテンツの配信状態を常時モニタし、後述する特定のタイミングで配信を停止する制御を行うとともに、コンテンツの配信に替えて、あらかじめ保持したアンケートクエリをデータ受信サブシステム30に対して送信する(ステップS10)。
【0061】
ここでアンケートクエリは、データ受信サブシステム30を構成する各装置上で動作するスクリプトであって、可搬性情報端末32の表示手段326及び操作I/F324上にてGUIとして機能し、アンケート利用者により設定された、コンテンツ利用者に対するアンケートを表示するとともに、当該アンケートへのリプライ(回答)の入力を受付けるものである。
【0062】
図6(a)に、可搬性情報端末32の画面51上に、コンテンツ50の画面から遷移して表示されたアンケートクエリの一例を示す。アンケートクエリ60は、アンケートの基本項目を表示する基本項目表示欄61、基本項目表示欄61の各項目に対応したリプライの選択肢を表示する選択肢表示欄62、コンテンツ利用者が選択肢を入力する回答入力欄63、及びリプライの送信を指示する送信ボタン64から構成される。
【0063】
図6(a)に示すように、アンケートクエリの内容は、アンケート利用者が販売する飲料33に関連したものであり、図中に示したものの他、アンケート利用者側の設定により任意の種類、個数とすることができる。なお、回答入力欄63は、コンテンツ利用者の操作を容易にする為、選択型のインタフェースであるとしたが、フリーに文字入力が可能な欄として設けてもよい。
【0064】
このようなアンケートクエリ60に対し、コンテンツ利用者が、操作I/F324の操作により、基本項目表示欄61に表示される各項目について、選択枝表示欄62から選んだ選択肢を番号として回答入力欄63に入力し、入力完成後、送信ボタン64をクリックすることにより、リプライがデータとしてデータ管理サブシステム10に送信される(ステップS11)。
【0065】
コンテンツ管理データベースサーバ14はデータ受信サブシステム30からリプライを受信すると、この結果をマッチングデータベースサーバ16へ転送し(ステップS12)、次いでコンテンツ配信サーバ15に対して、コンテンツの配信を再開させる制御を行う(ステップS13)。コンテンツ配信サーバ15はデータ受信サブシステム30へコンテンツを配信し(ステップS14)、コンテンツ利用者は可搬性情報端末32によるコンテンツの視聴を再開することができる。なお、マッチングデータベースサーバ16は、コンテンツ管理データベースサーバ14を介してではなく、データ受信サブシステム30から直接リプライを受信するようにしてもよい。
【0066】
このように、情報収集システム1においては、データ管理サブシステム10によるコンテンツの配信を、アンケートクエリの発信及びこれに対するデータ受信サブシステム30からのリプライによって制御することで、コンテンツの配信を介してコンテンツ利用者に関する情報の収集を容易とし、且つ、コンテンツの広告宣伝機能を高めるようにしている。
【0067】
又、リプライが、リプライ管理サブシステム20と共用されるマッチングデータベースサーバ16に収集されるため、アンケート結果利用者は管理端末装置21を介してマッチングデータベースサーバ16からこれを取得することにより、飲料33の購入者であるコンテンツ利用者に関する情報を得て、事業にフィードバックさせることができる。具体的には、情報表示欄332に表示される文字情報を当該リプライに含まれる情報に基づき作成することで、情報収集システム1による情報の流れを商品の流通や研究開発にリンクさせて、商品及び顧客へのサービスの品質の向上に資することが可能となる。
【0068】
(3.リプライに基づくコンテンツ配信の制御動作(1))
次に、本実施の形態の情報収集システムにおいては、ステップS1の初期アクセスに基づくコンテンツ配信において、ステップS9〜S14に対応する動作を複数回行わせることにより、コンテンツの配信を更に精密に制御することで、リプライの回収率を高めるようにしている。
【0069】
図7は、情報収集システム1のステップS9〜ステップS14の各動作において、データ管理サブシステム10のコンテンツ管理データベースサーバ14によるコンテンツ配信制御を示すフローチャートである。
【0070】
以下、
図7を参照して説明を行う。なお、以下の説明においては、一例として、情報収集システム1において、一度の初期アクセスにより複数のコンテンツ(短編映画作品)を構成するデジタルデータの配信を行う場合の動作を示す。
【0071】
はじめに、システム全体のステップS9に対応するステップ101として、コンテンツ管理データベースサーバ14は、コンテンツ配信サーバ15にコンテンツ配信開始の制御をさせた後、配信されるコンテンツをモニタし、あらかじめ定めた個数の番組に対応するコンテンツが配信されたかどうかを判定する(ステップ102)。
【0072】
配信完了が確認された場合は、システム全体のステップS10に対応する動作として、コンテンツ管理データベースサーバ14は、コンテンツ配信サーバ15にコンテンツ配信停止の制御をさせるとともに、データ受信サブシステム30の可搬性情報端末32に対して、アンケートクエリを発信する(ステップ103)。
【0073】
次いで、システム全体のステップS11としてアンケートクエリに対するデータ受信サブシステム30からリプライが受信されたかどうかを確認し(ステップ104)、受信が確認できた場合は、全てのアンケートクエリが発信されたかどうかを確認する(ステップ105)。
【0074】
ここで、本実施の形態におけるアンケートクエリは、一度の初期アクセスによるコンテンツの配信に際して、複数回数発信され、アンケート毎にデータ受信サブシステム30からのリプライを取得することを目的としている。
【0075】
図8及び
図9に、アンケートクエリの基礎となるアンケート項目の一例を示す。
図8(a)に示すアンケート項目141は、コンテンツ利用者に関する問い合わせ事項141aを問い合わせるものであり、
図6(a)に示すCGIにおいては、利用者の文字入力による回答を求めるものとして設定される。
【0076】
又、
図8(b)に示すアンケート項目142は、飲料33のような、アンケート結果利用者が提供しコンテンツ利用者が購入した商品に関する問い合わせ事項142aを問い合わせるものであり、問い合わせ事項142aに記載された各項目については、
図6(a)に示すCGIにおいては回答入力欄63への選択入力を受付けるための選択肢142bも併せてあらかじめ設定されている(選択肢の内容の詳細は図示省略)。
【0077】
更に、
図9(a)に示すアンケート項目143は、コンテンツそれ自身及びコンテンツ配信業者に関する問い合わせ事項143aを問い合わせるものである。ここでは、配信中のコンテンツ50(映画)に関する情報であって、コンテンツ50に登場するキャラクター52をフィーチュアした商品に関する問い合わせ及びコンテンツ配信業者が保有する、コンテンツ利用者に配信を希望するコンテンツについての問い合わせから構成され、アンケート項目142同様、選択肢144bも併せて設定される。
【0078】
又、
図9(b)に示すアンケート項目144は、アンケート結果利用者に関する問い合わせ事項144aを問い合わせるものである。ここでは、広告タグ332が付された飲料33同様、アンケート結果利用者が扱う商品に関する情報であって、アンケート結果利用者が企画中又は販売検討中である商品についての問い合わせ、及びアンケート結果利用者が現在実際に販売している飲料33以外の商品についての問い合わせから構成され、アンケート項目142及び143同様、選択肢144bも併せて設定される。
【0079】
情報収集システム1においては、これら複数のアンケート項目141〜144に基づき設定されるアンケートクエリが、複数のコンテンツの配信の間に逐次的に挿入されて、データ受信サブシステム30に発信され、コンテンツ利用者の操作に基づくリプライの受信に応じて、コンテンツが間欠的に配信されるようになっている。
【0080】
ここで、データ受信サブシステム30によるリプライは、一回のアンケートクエリにおいて問い合わせ事項の全てに回答することが求められるのではなく、一定の個数以上の回答ができれば成立するものとすることが望ましい。コンテンツ利用者の心理に鑑みて、リプライのための操作の煩わしさがコンテンツの視聴意欲を削ぐ恐れがあるからである。
【0081】
一例として
図6(a)に示すCGIを参照して、基本項目表示欄61に表示される4つの問い合わせ事項のうち、少なくとも2つについて回答入力欄63に回答の入力が行われれば、送信ボタン64が入力可能な状態になるようにすればよい。このとき、送信ボタン64の動作の可不可は、送信ボタン64自身の色の変更等によって、コンテンツ利用者が視覚的に理解できるように表示する。又、送信ボタン64の動作の可不可は音声信号を併せて、又は置き換えて使って示すようにしてもよい。
【0082】
再び
図7のフローチャートに戻り、ステップ105において全てのアンケートクエリが発信されたことを確認すると、コンテンツ管理データベースサーバ14は、直前のステップ104により受信したリプライが最後のアンケートに対するリプライであると判断し、コンテンツ配信サーバ15に対して、最後のコンテンツの配信を実行させる制御を行う(ステップ106)。
【0083】
なお、上記の説明においては、複数のアンケートクエリの発信順序は特定しておらず、コンテンツ配信業者又はアンケート結果利用者側にて任意に設定するようにしてもよい。しかしながら、コンテンツ利用者の意欲が新鮮なうちに、重要性が高いと思われるアンケート項目を時系列的に先に発信することが、アンケート結果利用者が必要とする情報を、より確実に取得することができる可能性を向上させることができ、好適である。この一例としては、アンケートクエリの発信順序を、少なくともアンケート項目141が最も早くなるよう行うことが望ましい。コンテンツ利用者の最も直接的な情報が得られるからである。後のアンケート項目については任意であってよいが、例えば、アンケート項目143、142、144の順とすることができる。
【0084】
なお、アンケート項目141は、本発明の(イ)データ受信サブシステムの利用者に関するもの、に相当し、アンケート項目142及び144は、本発明の(ニ)リプライ管理サブシステムの利用者に関するもの、に相当する。又、アンケート項目143は、本発明の(ロ)コンテンツに関するもの、及び(ハ)前記データ管理サブシステムの利用者に関するもの、の双方を含んでいるが、本発明は上記の説明に限定されるものではなく、アンケート項目は、上記(イ)〜(ハ)の各項目を独立して設定し、これに応じたアンケートクエリをそれぞれ発信するようにしてもよい。特にこの場合は、(イ)、(ハ)、(ロ)、(ニ)の順序で発信することが好適である。
【0085】
又、上記の説明においては、アンケートクエリは4つのアンケート項目141〜144からそれぞれ構成されるものとしたが、アンケート項目の個数は任意であってよく、少なくとも2つのアンケート項目を含むことが望ましい。
【0086】
(4.リプライに基づくコンテンツ配信の制御動作(2))
次に、リプライに基づくコンテンツ配信制御の他の例について説明する。
【0087】
図10は、情報収集システム1のステップS9〜ステップS14の各動作において、データ管理サブシステム10のコンテンツ管理データベースサーバ14が行うコンテンツ配信制御を示すフローチャートである。
【0088】
以下、
図10を参照して説明を行う。なお、以下の説明においては、一例として、情報収集システム1において、一度の初期アクセスにより一つのコンテンツ(長編映画作品)を構成するデジタルデータの配信を行う場合の動作を示す。
【0089】
はじめに、制御動作(1)のステップ101と同一内容のステップ201において、コンテンツ管理データベースサーバ14は、コンテンツ配信サーバ15にコンテンツ配信開始の制御をさせた後、配信されるコンテンツをモニタし、あらかじめ定めた所定時間分が配信されたかどうかを判定する(ステップ202)。ここで所定時間のモニタは、実際に配信されるデジタルデータのデータ量の計測や、ストリーム又はパケット化されたデータに含まれる特定のフラグを検出、計数する等の方法を用いることができる。
【0090】
所定時間の配信が確認された場合は、制御動作(1)のステップ103と同様、コンテンツ管理データベースサーバ14は、コンテンツ配信サーバ15にコンテンツ配信の一時停止の制御をさせるとともに、データ受信サブシステム30の可搬性情報端末32に対して、アンケートクエリを発信し(ステップ203)、当該アンケートクエリに対するデータ受信サブシステム30からリプライが受信されたかどうかを確認する(ステップ204)。
【0091】
ここで、
図11及び
図12に、本実施の形態におけるアンケートクエリの基礎となるアンケート項目の一例を示す。アンケート項目145〜148は、それぞれ制御動作(1)におけるアンケート項目141〜144とそれぞれ同一内容のアンケート項目145a〜148a及び選択肢146b〜148bに加えて、各アンケート項目の個別問い合わせ事項に応じて、重要度145b、146c〜148cが更に設定されている。
【0092】
重要度は、データ受信サブシステム30側においてコンテンツ利用者に対して表示されないデータであって、後述するリプライの集計に用いられるパラメータである。本実施形態においてはアンケート結果利用者の要望に応じてA、B、Cの三段階で設定されるものとし、アルファベット降順にて重要度は高くなっている。すなわち、Aがもっとも重要度が高く、B、Cの順に低くなる。なお、段階の数は任意に設定してよい。
【0093】
図11(a)に示すアンケート項目141の問い合わせ事項145aにおいては、重要度145bの各段階は、ナンバリングされた事項毎に、各項目の具体的な内容を勘案して設定される。又、
図11(b)及び
図12(a)(b)に示すアンケート項目141の問い合わせ事項146a〜148aにおいては、重要度146c〜148cの各段階は、選択肢146b〜148bにおける各項目の枝数に応じて設定され、枝数の多いものに、より高い重要度を割り当てている。
【0094】
情報収集システム1においては、これらの重要度が割り当てられたアンケートクエリが、データ受信サブシステム30に発信される。
【0095】
再び
図10のフローチャートに戻り、ステップ204においてリプライが受信されたことを確認すると、コンテンツ管理データベースサーバ14は、リプライにおいて、入力された回答に対応する重要度を集計する(ステップ205)。具体的には、各重要度を数値化して演算(加算、乗算等)し、大きな値を得られた場合には、次のコンテンツ配信における配信時間を大きく、小さな値を得られた場合には、次のコンテンツ配信における配信時間を小さく設定する。
【0096】
これにより、リプライ管理サブシステム20のアンケート結果利用者にとって有益となるリプライが成された場合は、コンテンツを長時間視聴することができる一方で、回答の項目数が少ない、又は選択に比較的手間がかからない回答を多く含むリプライがなされた場合は、コンテンツの視聴が直ちに次のアンケートクエリの受信で遮られることとなる。
【0097】
次に、ステップ204により受信したリプライが最後のアンケートクエリに対するリプライでない場合は(ステップ207)、再びステップ201〜206の動作を実行する。一方、ステップ207におけるリプライが最後のアンケートクエリに対するリプライである場合は、全てのアンケートクエリに対するリプライに含まれる重要度を総計し(ステップ208)、総計した値が所定値以上かどうかを判断する(ステップ209)。
【0098】
総計した値が所定値以上である場合は、コンテンツ配信サーバ15に対してコンテンツを最後まで配信させる制御を行い(ステップ210)、所定値に満たない場合は、コンテンツ配信サーバ15に対してコンテンツの配信を停止させる制御を行う(ステップ211)。
【0099】
このように、制御動作(2)においては、データ管理サブシステム10から発信するアンケートクエリに重要度を設定することにより、データ受信サブシステム30のコンテンツ利用者によるリプライの程度に応じて、当該リプライの後に配信されるコンテンツの配信時間の長短を調整し、あるいは視聴途中でコンテンツの配信を停止させる。
【0100】
その結果、長時間の連続視聴を欲するコンテンツ利用者と、リプライの回収を目的とするリプライ管理サブシステム20のアンケート結果利用者との間の利益のバランスを保ちつつ、アンケート結果利用者にとって十分有益となるリプライを収集することができる。
【0101】
なお、上記の説明において、重要度は、本発明のリプライの量又は内容に相当するものであるが、これはリプライが選択肢142b等により構成される場合に特に好適である。
【0102】
一方で、リプライをコンテンツ利用者による文字入力により構成する場合においては、項目毎のパラメータとしての重要度に代えて、「リプライの量」として、リプライに含まれる文字数又はデータ量(バイト数)の多寡に基づきコンテンツの配信時間の長短を調整するようにしてもよい。又、「リプライの内容」として、記憶装置111にあらかじめ適切な語句を記憶しておき、リプライに含まれる用語と照合することにより、リプライの品質を評価するようにしてもよい。
【0103】
又、上記の説明においては、ステップ209及び211において、重要度の総計が所定値に達しない場合はコンテンツの配信を停止させるものとしたが、これに代えて、今までに発信したアンケートクエリであって、リプライにおいて回答が得られなかったものを再抽出して新たなアンケートクエリを生成し、これを送信するようにしてもよい。当該新たなアンケートクエリに対してデータ受信サブシステム30からリプライが得られた場合は、これに基づき残余時間が調整されたコンテンツの一部をなすデジタルデータが配信されることとなり、コンテンツ利用者はコンテンツの視聴を継続することができ、アンケート結果利用者もリプライを更に収集することが可能となる。
【0104】
なお、上記の説明においては、一度の初期アクセスにより一つのコンテンツ(長編映画作品)の配信を行うものとして説明を行ったが、制御動作(1)の場合と同様、一度の初期アクセスにより複数のコンテンツ(短編映画作品)の配信を行うものとしてもよい。この場合、ステップ206は、配信時間の制御に代えて、一度に配信するコンテンツの個数を変更するようにする。同様に、制御動作(2)の場合においても、一度の初期アクセスにより一つのコンテンツを配信するものとしてよく、この場合は、あらかじめ当該コンテンツの配信時間を一定長又は不定長に分割して逐次配信すればよい。
【0105】
以上のように、本実施の形態の情報収集システム1によれば、コンテンツの配信をデータ管理サブシステム10とデータ受信サブシステム30との間のアンケートクエリとこれに対応したリプライの授受に基づき制御することにより、コンテンツ利用者のコンテンツ視聴意欲を利用して、アンケートクエリの回収を容易に行うことを可能としている。
【0106】
このような情報収集システム1を用いることにより、リプライ管理サブシステム20を利用するアンケート結果利用者は、自らが事業として扱う飲料33の様な商品、宣材又は景品に、データ管理サブシステム10へのアクセスを誘導する広告タグ332を付し流通させることにより、コンテンツ配信業者が保持するコンテンツを広告として、事業に必要となる情報を容易に収集することが可能となり、且つ、顧客であるデータ受信サブシステム30の利用者を市場に誘導することができる。
【0107】
又、データ受信サブシステム30を利用するコンテンツ配信業者は、アンケート結果利用者と共同してシステムを運営することにより、コンテンツの提供による収益を、アンケート結果利用者から得る等のビジネスモデルを実現することができる。
【0108】
しかしながら、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。
【0109】
上記の説明においては、データ管理サブシステム10のコンテンツ管理データベースサーバ14からアンケートクエリが送信される間、データ受信サブシステム30のクライアント装置31又は可搬性情報端末32においては、
図6(a)に示すように、コンテンツ50から遷移したアンケートクエリ60が画面51の全面に表示されるものとしたが、アンケートクエリは、コンテンツの配信を一時停止した状態において表示されていればよく、その具体的な態様に限定されるものではない。
【0110】
一例として、
図6(b)に示すアンケートクエリ70は、画面51上に、コンテンツ50の外縁を取り巻くL字状に表示され、
図6(a)に示す例の基本項目表示欄61及び選択枝表示欄62の情報を複合して表示する複合表示欄71、回答入力欄63及び送信ボタン64とそれぞれ同等の機能を有する回答入力欄72、及び送信ボタン73から構成される。アンケート回答中は、コンテンツ50は静止画像として表示され、送信ボタン73の入力を経て、コンテンツ管理データベースサーバ14がリプライを受信したことを確認した後に、画面51上に全画面表示されるととともに、続きが再生される。
【0111】
又、上記の説明においては、広告タグ332は、データ管理サブシステム10への初期アクセスを行わせるための2次元コード333aが表示されているものとしたが、可搬性情報端末32の入力手段325のような光学的な読み取り手段により読み取り可能であれば、バーコードその他任意のフォーマットのコードを用いてもよい。更に、光学的に読み取りされるコードに代えて、ICタグのような、磁気的に読み取りされるコードを用いてもよい。この場合は、データ受信サブシステム30におけるクライアント装置31又は可搬性情報端末32は、磁気的に読み取り可能な入力手段を備えるものとする。
【0112】
更に、広告タグ332は、飲料33の飲料本体331に組み合わせて用いられるものとしたが、本発明の物理媒体は、商品又は商品の包装と一体化した態様であってもよい。したがって、本発明のコードやコンテンツに関する情報は、商品の模様その他の意匠として実施されるものであってよい。
【0113】
又、上記の説明においては、データ管理サブシステム10は、複数のサーバ装置である、公開用ウェブサーバ11、データ個人データベースサーバ12、メールサーバ13、コンテンツ管理データベースサーバ14、コンテンツ配信サーバ15、マッチングデータベースサーバ16から構成されるものとしたが、本発明のデータ管理データ管理サブシステムは、少なくともデータ受信サブシステムとの通信に基づき、データ受信サブシステムからのリプライに応じてコンテンツを間欠的に配信することができれば、その具体的な構成によって限定されるものではない。
【0114】
従って、上述した
図3に示すデータ管理サブシステム10のステップS2〜S10及びS12〜S14の各ステップ、並びに
図7及び
図10に例示されるコンテンツ管理データベースサーバ14の各ステップは、単体又は任意個数のサーバ装置に集約又は分散して実行する構成として実現してもよい。更に、本発明の情報収集システムは、少なくともデータ管理サブシステムとデータ受信サブシステムの2つのサブシステムから構成されるものとしてもよい。
【0115】
又、上記の説明においては、情報収集システム1は、データ管理サブシステム10、リプライ管理サブシステム20及びデータ受信サブシステム30から構成され、それぞれのデータ管理サブシステム10は個々に独立した事業者又は需要者により利用されるものとしたが、データ管理サブシステム10及びリプライ管理サブシステム20を同一の事業者が利用する構成としてもよい。
【0116】
又、上記の説明においては、情報収集システム1は、重要度に基づき配信するコンテンツの数又はコンテンツの配信時間の長短を調整するものとしたが、アンケートクエリの発信順序を入れ替える制御を行うようにしてもよい。この場合、アンケート結果利用者は重要度に応じて必要とするリプライを早急に取得することを可能となる。又はコンテンツの配信順序を入れ替える制御を行ってもよい。これは特に複数のコンテンツから構成されたデジタルデータの配信において、コンテンツ利用者にとって有益なコンテンツを迅速に提供できる効果をもたらす。
【0117】
又、上記の説明においては、データ個人データベースサーバ12にて保持される、データ受信サブシステム30のコンテンツ利用者とデータ管理サブシステム10が配信するコンテンツとの対応は、データ受信サブシステム30からの電子メールを利用するものとしたが、コンテンツ利用者個人を特定可能な通信手段であればよく、したがって、電話番号やIDを用いたSMS(ショート・メッセージ・サービス)やSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を利用するものとしてもよい。
【0118】
更に、上記の説明においては、本発明のデジタルデータにより構成されるコンテンツは映画であるとしたが、映像、音楽、ゲーム、電子書籍その他の著作物、その他視覚又は聴覚にて認識しうる任意のコンテンツを配信対象としてもよい。
【0119】
又、本発明は、上述した本発明の情報収集方法の全部又は一部の工程の動作をコンピュータにより実行させるためのプログラムであって、コンピュータと協働して動作するプログラムであってもよく、当該プログラムが、コンピュータにより読み取り可能且つ読み取られた当該プログラムがコンピュータと協動して前記動作を実行する記録媒体に記録された態様であってもよい。
【0120】
なお、本発明の上記「一部の工程」とは、それらの複数の工程の内の幾つかの工程を意味し、あるいは、一つの工程の内の一部の動作を意味するものである。
【0121】
又、本発明のプログラムの一利用形態は、記録媒体に担持された状態でコンピュータにより読みとられ、当該コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。ここでコンピュータとは、CPU等の純然たるハードウェアに限らず、ファームウェアや、OS、更に周辺機器を含むものであっても良い。又、記録媒体とは、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスク、不揮発性メモリその他、本発明のプログラムを、外部からのアクセス可能であって固定的に担持可能な媒体を意味するものである。
【0122】
したがって、本発明の構成は、ソフトウェア的に実現しても良いし、ハードウェア的に実現しても良い。
【0123】
要するに、本発明の要旨を逸脱しない範囲内であれば、以上説明したものを含め、上記実施の形態に種々の変更を加えてもよい。