特許第6120468号(P6120468)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6120468真空ポンプ用気体移送体およびこれを用いた真空ポンプ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6120468
(24)【登録日】2017年4月7日
(45)【発行日】2017年4月26日
(54)【発明の名称】真空ポンプ用気体移送体およびこれを用いた真空ポンプ
(51)【国際特許分類】
   F04C 18/18 20060101AFI20170417BHJP
   F04C 29/00 20060101ALI20170417BHJP
【FI】
   F04C18/18 B
   F04C29/00 D
   F04C29/00 B
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-128638(P2016-128638)
(22)【出願日】2016年6月29日
【審査請求日】2016年7月21日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516195513
【氏名又は名称】OSセミテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121418
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 修
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 響翼
【審査官】 松浦 久夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−203422(JP,A)
【文献】 特開2004−278350(JP,A)
【文献】 特開昭64−036992(JP,A)
【文献】 特開昭64−077782(JP,A)
【文献】 特開2005−098210(JP,A)
【文献】 特開平03−145594(JP,A)
【文献】 特開平01−167484(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04C 18/18
F04C 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転シャフトに三枚の葉部からなる同一外形の複数ロータが所定間隔をあけて一体に形成され、回転シャフトの低圧側から高圧側に向かってロータの厚みが段階的に薄く形成され、且つ各葉部は凸弧状山部と凹弧状谷部とが交互に形成されている真空ポンプ用気体移送体であって、各葉部を構成する凸弧状山部とこれに連なる凹弧状谷部はいずれも曲率が一定の単純な円弧曲線で一連に形成され、且つ該円弧曲線が異なる三以上の曲率を有しており、前記凸弧状山部は凸の円弧曲線のみで構成され、前記凹弧状谷部は凹の円弧曲線のみで構成され、凸弧状山部と凹弧状谷部は中継凸弧を介して連成されている、真空ポンプ用気体移送体。
【請求項2】
複数のロータのうちの少なくとも高圧側ロータの表面がメッキコーティングまたは樹脂コーティングによる表面処理膜で覆われている、請求項1記載の真空ポンプ用気体移送体。
【請求項3】
回転シャフトにおけるベアリングとの嵌め合い部分の軸径がjs〜kの範囲となされている、請求項1または請求項2記載の真空ポンプ用気体移送体。
【請求項4】
各葉部の表面粗さが、Ra3.2μm以下となされている、請求項1〜請求項3のうちのいずれか一項記載の真空ポンプ用気体移送体。
【請求項5】
請求項1〜請求項4記載の気体移送体のいずれかがケーシング内に並列に配置された真空ポンプであって、一方の気体移送体の葉部の凸弧状山部と他方の気体移送体の葉部の凹弧状谷部との噛み合わせのクリアランスが0.16mm以上となされている、真空ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として半導体をはじめとする電子部品の製造環境において使用される真空ポンプ用気体移送体およびこれを用いた真空ポンプに関し、より詳細には三葉式ロータを有するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から真空ポンプは種々の分野で使用されているが、半導体製造の分野においては、その微細化やウエハの大径化、或はこれらに伴う製造環境の高度化等によって、真空ポンプの運転条件が過酷さを増し、耐プロセス性能やメンテナンスの重要性等が高まっている。
【0003】
一般に、ルーツ式真空ポンプは、互いに反対回転する一対の気体移送体がケーシング内に収容され、ケーシングの一端側に配設されたモータによって、一方のロータが駆動回転すると共に、これに従動するように他方のロータが逆回転する構造となっている。
【0004】
そして、前記一対の気体移送体は、それらの対向する凸弧状山部と凹弧状谷部が遊嵌と離散を繰り返すことで、上流側から下流側に向かって気体の圧縮を多段階に行うものである。
【0005】
従来、周面が凸弧曲線からなる等角度間隔の頭部と凹弧曲線からなる谷部が連続状に接続された輪郭形状を有する一対の気体移送体をケーシング内に装着して、各頭部をケーシング内面に対してわずかのクリアランスを持たせてほぼ接触状に組み付け、前記ケーシングから突設したロータシャフトの一方をモータ装置により回転駆動させると共に、一方のロータシャフトと他方のロータシャフトとをタイミングギアを介して互いに反対方向に回転させる構造が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010―270656号公報
【特許文献2】特開2010―270657号公報
【特許文献3】特開2015―4326号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述したルーツ式真空ポンプにおいては、主要な構成部品である気体移送体の構造によって、性能が大きく左右されるのが実情である。
【0008】
そして、従来、前記気体移送体の製造方法としては、ロータ部とシャフトをダクタイル鋳鉄により一体鋳造し、これをルーツ曲線専用加工機により成形加工を行う方法や、普通鋳鉄製ロータ部の両端部にシャフトを焼き嵌め若しくはネジ込んで一体化する方法、或はロータ部を機械加工をしたり、シャフトにロータ部とする丸パイプ材又は丸棒材を添わせて溶接して一体化する簡便な方法、更にはアルミ合金製ロータ部の両端部にシャフトを圧入してピン等によって抜け止めを施す方法、或いはロータ部の鋳造時に予めシャフトをインサート成形する方法等、種々の成形製造方法が知られている。
【0009】
前述した通り、これまで種々の成形製造が行われているが、所期のポンプ性能が得られなかったり、連続運転中の振動や反応副生成物の増加、或はロータの一部破損等によって大幅な性能低下をきたす場合があった。また、これに伴って、その補修やオーバーホールに多大な手間と時間を要するという問題もあった。
【0010】
本発明の目的は、前述した種々の問題を一挙に解消することができる真空ポンプ用気体移送体およびこれを用いた真空ポンプを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1記載の本発明は、回転シャフトに三枚の葉部からなる同一外形の複数ロータが所定間隔をあけて一体に形成され、回転シャフトの低圧側から高圧側に向かってロータの厚みが段階的に薄く形成され、且つ各葉部は凸弧状山部と凹弧状谷部とが交互に形成されている真空ポンプ用気体移送体であって、各葉部を構成する凸弧状山部とこれに連なる凹弧状谷部はいずれも曲率が一定の単純な円弧曲線で一連に形成され、且つ該円弧曲線が異なる三以上の曲率を有しており、前記凸弧状山部は凸の円弧曲線のみで構成され、前記凹弧状谷部は凹の円弧曲線のみで構成され、凸弧状山部と凹弧状谷部は中継凸弧を介して連成されている、真空ポンプ用気体移送体。
【0012】
請求項記載の本発明は、前記請求項1記載の真空ポンプ用気体移送体について、複数のロータのうちの少なくとも高圧側ロータの表面がメッキコーティングまたは樹脂コーティングによる表面処理膜で覆われていることを特徴とする。
【0013】
表面処理膜として、具体的には、ニッケルメッキコーティング、テフロン(登録商標)ニッケルメッキコーティングまたはテフロンコーティング等が挙げられる。
【0014】
請求項記載の本発明は、前記請求項1または請求項2記載の真空ポンプ用気体移送体について、回転シャフトにおけるベアリングとの嵌め合い部分の軸径がjs〜kの範囲となされていることを特徴とする。また更に、軸径はjs6〜k6の範囲とするのがより好適である。
【0015】
請求項記載の本発明は、前記請求項1〜請求項3のうちのいずれか一項記載の真空ポンプ用気体移送体について、各葉部の表面粗さがRa3.2μm以下となされているものである。また更に、各葉部の表面粗さはRa1.6μm以下とするのがより好適である。
【0016】
なお本願において、表面粗さRaは、JIS−B0601−2001に基づく算術平均粗さである。
【0017】
請求項記載の本発明は、前記請求項1〜請求項4記載の気体移送体のいずれかがケーシング内に並列に配置された真空ポンプであって、一方の気体移送体の葉部の凸弧状山部と他方の気体移送体の葉部の凹弧状谷部との噛み合わせのクリアランスが0.16mm以上となされている真空ポンプである。
【発明の効果】
【0018】
請求項1記載の真空ポンプ用気体移送体は、回転シャフトに三枚の葉部からなる同一外形の複数ロータが所定間隔をあけて一体に形成され、回転シャフトの低圧側から高圧側に向かってロータの厚みが段階的に薄く形成され、且つ各葉部は凸弧状山部と凹弧状谷部とで形成されているものであるため、従来の気体移送体に比べて容易に製造することができ、しかも種々の製造法によって作製することができる。
【0019】
更に請求項1記載の気体移送体は、各葉部を構成する凸弧状山部とこれに連なる凹弧状谷部は、いずれも曲率が一定の単純な円弧曲線で一連に形成され、且つ該円弧曲線が異なる三以上の曲率を有しているため、設計および加工が容易であると共に、製作精度の測定や各種検査冶具を用いた完成品の品質管理が簡単且つ確実に行えるという格別の利点を有する。また、本発明の気体移送体を用いた真空ポンプのオーバーホール時においても、気体移送体に摺動キズや打痕があっても前述した単純曲線を基準として修復を行なえるため、かかる作業が容易で且つ正確に行えるという実用的利点を有する。
【0020】
請求項2記載の気体移送体は、前記請求項1記載の真空ポンプ用気体移送体について、複数のロータのうちの少なくとも高圧側ロータの表面がメッキコーティングまたは樹脂コーティングによる表面処理膜で覆われているため、表面硬度が高く、取扱い時のキズの発生が防止できると共に腐食が起こり難いことは勿論、表面のすべり性が高く、運転中の摺動発生の場合でもキズの発生や凝着磨耗が抑制される。また、当該気体移送体への汚れの付着が起こり難く、また付着した汚れも簡単に除去し得る。
【0021】
請求項3記載の本発明は、前記請求項1または請求項2記載の真空ポンプ用気体移送体について、回転シャフトにおけるベアリングとの嵌め合い部分の軸径がjs〜kの範囲となされているが、これは所謂、中間嵌めと締まり嵌めの適切な数値範囲を導き出したものである。具体的には、嵌め合いの軸径がjs未満の場合には、軸受ベアリングと回転シャフトとの遊びが大きく、真空ポンプ組立時の回転シャフトの芯出し調整が難しくなって、ポンプ運転時のアンバランスによる振動が大きくなる上、二本の気体移送体の平行精度が低下し易いことから、気体の流れの局部集中や反応副生成物の堆積による摺動発生の問題を生ずる。
【0022】
一方、嵌め合いの軸径がkを超える場合には、真空ポンプのオーバーホール時の分解作業に時間を要する上、軸受ベアリングの取り付け後の締めの際の締め代が大きくなり、回転シャフトへ過度のストレスがかかって摩耗し易いという問題を生ずる。
【0023】
以上のような理由によって、回転シャフトにおけるベアリングとの嵌め合い部分の軸径はjs〜kの範囲とするのが好適である。また更に、前記軸径をjs6〜k6の範囲とすることで前述した効果がより顕著となる。
【0024】
請求項4記載の本発明は、前記請求項1〜請求項3のうちのいずれか一項記載の真空ポンプ用気体移送体について、各葉部の表面粗さをRa3.2μm以下としたことで、表面の凹凸が小さく、その結果、気体移送の効率が向上し、真空性能の高度化につながる。また、使用環境下でロータ葉部への反応副生成物の付着が抑制されると共に、付着した汚れの除去も容易に行える。またロータ葉部表面の微細な凹部における反応副生成物の堆積集中や反応性ガスによるアタック集中が軽減できると共に、繰り返し使用に伴うロータ葉部の腐食や減肉も抑制される等、種々の実用的利点を有する。
【0025】
そして、前述した種々の効果は、表面粗さRaを1.6μm以下とすることで更に顕著に得られる。
【0026】
請求項5記載の本発明は、請求項1〜請求項4記載の気体移送体のいずれかがケーシング内に並列に配置された真空ポンプであって、一方の気体移送体の葉部の凸弧状山部と他方の気体移送体の葉部の凹弧状谷部との噛み合わせのクリアランスが0.16以上となされていることで、当該真空ポンプの温度上昇時においても、隣り合う気体移送体におけるロータ同士の摺動が発生せず、また当該真空ポンプの使用中における内部の反応副生成物の蓄積が抑制されることから、当該真空ポンプの寿命の減少を有効に防止することができ、且つ高い真空性能をそのまま維持することができるという格別の利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の実施形態に係る真空ポンプの全体斜視図である。
図2】同実施形態の真空ポンプにおけるケーシングの上半部を開いた状態の平面図である。
図3】ケーシングの下半部上に同実施形態に係る一対の気体移送体を並列に載置した状態を示す斜視図である。
図4】ケーシングの下半部上に同実施形態に係る一方の気体移送体を載置した状態を示す斜視図である。
図5】本発明に係る一方の気体移送体の正面図である。
図6図5におけるA−A線断面図である。
図7】本発明に係る他方の気体移送体の正面図である。
図8図7におけるB−B線断面図である。
図9】各気体移送体におけるロータ部分を拡大して示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
次に、本発明の実施形態を図面にしたがって説明するが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。
【0029】
図1および図2に示すように、本実施形態に係る横型ルーツ式ドライ真空ポンプ1は、後述する気体移送体2A・2Bを回転させるためのモータ(図示せず)が内蔵された駆動部3と、気体移送体2A・2Bを逆回転させる一対のタイミングギア4が内蔵されたギア部5と、ギア部5と前記駆動部3との間に並列に配置された前記気体移送体2A・2Bを収容するケーシング6を備えている。
【0030】
図2図4に示すように、本実施形態では、ケーシング6は、上半部材6aと下半部材6bとで構成され、それらの両側部分に形成されたフランジ部8a・8b同士を当接させて雄ネジ部31とナット32とで上半部材6aと下半部材6bが結合されている。そして、上半部材6aと下半部材6bには、気体移送体2A・2Bの回転シャフト7A・7Bを回動自在に保持するための対向する略半円状の凹部33が形成されており、また該凹部33の形成方向と直交する方向に低圧側から高圧側へ一連に圧縮空気が移送される第一気体移送室34、第二気体移送室35、第三気体移送室36、第四気体移送室37および第五気体移送室38が設けられている。
【0031】
なお、図中39は吸気口、40は排気口を示す。
【0032】
図3図8に示すように、気体移送体2A・2Bは、回転シャフト7A・7Bに三枚の葉部Gからなる同一外形の各五つのロータ9A・9B・10A・10B・11A・11B・12A・12B・13A・13Bが所定間隔をあけて一体に形成され、回転シャフト7a・7bの低圧側Lから高圧側Hに向かってロータ9A・9B・10A・10B・11A・11B・12A・12B・13A・13Bの厚みが段階的に薄く形成され、且つ各葉部Gは凸弧状山部Mと凹弧状谷部Vとで形成されている。また、これに対応して前記第一気体移送室34、第二気体移送室35、第三気体移送室36、第四気体移送室37および第五気体移送室38も同様に形成されている。
【0033】
なお、本実施形態では、気体移送体2A・2Bの両回転シャフト7A・7Bの右端に磁石(モータコア)を取り付けて、両回転シャフト7A・7Bがそれぞれ回転するようになされているが、本発明は、これに限定されず、両回転シャフト7A・7Bのうちの一方を駆動とし、他方を従動とする構造としても良い。
【0034】
そして、図9に示すように、各葉部Gを構成する凸弧状山部Mとこれに連なる凹弧状谷部Vは、いずれも曲率が一定の単純な円弧曲線で一連に形成され、且つ該円弧曲線が異なる三以上の曲率を有している。本実施形態では、より詳細に説明すると、凸弧状山部Mは、一つの長凸弧M1と二つの長凸弧M2並びに隣り合う長凸弧M1と長凸弧M2をつなぐ二つの短凸弧M3とで構成されており、そして、凸弧状山部Mを構成する長凸弧M2と凹弧状谷部Vとは中継凸弧M4を介してつなげられている。
【0035】
また本実施形態では、ロータ9A・9B・10A・10B・11A・11B・12A・12B・13A・13Bのうちの少なくとも高圧側ロータ12A・12B・13A・13Bの表面がテフロン(登録商標)ニッケル系メッキからなるコーティング処理膜で覆われている。
【0036】
更に、回転シャフト7A・7Bにおけるベアリング(図示せず)との嵌め合い部分の軸径Rがjs6〜k6の範囲となされており、各葉部Gの表面粗さは本実施形態ではRa1.6μmとなされている。
【0037】
更に、本実施形態では、一方の気体移送体2Aの葉部Gの凸弧状山部Mと他方の気体移送体2Bの葉部Gの凹弧状谷部Vとの噛み合わせの最小クリアランスが0.16mmとなされている。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明によれば、真空ポンプの分野において、高い真空性能や作業性、或はメンテンス面の容易性等、種々の実用的利点が得られるため、幅広い利用が期待できる。
【符号の説明】
【0039】
1 真空ポンプ
2A・2B 気体移送体
3 駆動部
4 タイミングギア
5 ギア部
6 ケーシング
7A・7B 回転シャフト
9A・9B〜13A・13B ロータ
G 葉部
M 凸弧状山部
V 凹弧状谷部
【要約】
【課題】 高い真空性能や組立作業性を有し、しかもメンテンス面や寿命においても十分な効果が得られるようにする。
【解決手段】回転シャフト7A・7Bに三枚の葉部Gからなる同一外形の複数ロータ9A・9B・10A・10B・11A・11B・12A・12B・13A・13Bが所定間隔をあけて一体に形成され、回転シャフト7A・7Bの低圧側から高圧側に向かって前記ロータ9A・9B・10A・10B・11A・11B・12A・12B・13A・13Bの厚みが段階的に薄く形成され、且つ各葉部Gは凸弧状山部Mと凹弧状谷部Vとで形成され、各葉部Gを構成する凸弧状山部Mとこれに連なる凹弧状谷部Vは単純な円弧曲線で一連に形成されている。
【選択図】 図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9