【実施例1】
【0013】
流体誘引ユニットの構成について、
図1から
図4に従い説明する。
【0014】
流体誘引ユニット(1)は、両端が開口した円筒形状の筒体(10)と、前記筒体の内部に設ける流体駆動誘引体(20)と、前記筒体を貫通し前記流体駆動誘引体と連通する給気管(30)と、で構成する(
図1)。
【0015】
前記筒体(10)の上流側(
図1で示す左端側)開口端部(11)には、上流側フランジ(13)を付設している(
図1)。
【0016】
また、前記筒体(10)の下流側(
図1で示す右端側)開口端部(12)には、下流側フランジ(14)を付設している(
図1)。
【0017】
前記筒体の上流側開口部(11)の内径(L1)は、40ミリメートルとしている(
図2)。
【0018】
なお、前記筒体(10)の下流側開口部(12)の内径も同様に40ミリメートルとしている(図示せず)。
【0019】
前記流体駆動誘引体(20)とは、駆動気体の流れによって上流側から下流側へ流体を誘引する作用が生じる構造体のことを指す。
【0020】
前記筒体(10)の上流側に配置される前記流体駆動誘引体(20)の一方端部の外径(L2)は35ミリメートルであり、前記筒体の中央側に向かって縮径している(
図1及び
図2)。
【0021】
また、前記筒体(10)の下流側に配置される前記流体駆動誘引体(20)の他方端部の内径(L3)は16ミリメートルであり、前記筒体の中央側に向かって僅かに縮径している(
図3)。
【0022】
前記流体駆動誘引体(20)の一方部の外縁部と前記筒体(10)の上流側開口内縁部とは接着により固着しているが、その他の方法で固着してもよい。
【0023】
また、前記流体駆動誘引体(20)の一方部の外縁部と前記筒体(10)の上流側開口内縁部との隙間は、シール加工を施している方が好ましい。
【0024】
本願の流体誘引ユニット(1)には、前記給気管(30)から前記流体駆動誘引体(20)の内壁を経由して前記筒体の下流側開口部(12)へと連通する第1流路(41)及び前記筒体の上流側開口部(11)から前記流体駆動誘引体を経由して前記筒体の下流側開口部へと連通する第2流路(42)が存在する(
図4)。
【0025】
前記第2流路(42)の中で最も狭い部分である最狭部の内径(L4)は、11ミリメートルとしている(
図2)。
【0026】
次に、流体誘引ユニットを真空ポンプの排気側配管に接続し、駆動気体である窒素ガスを30リットル/分の流量で給気した際の作動について
図5に従い説明する。
【0027】
窒素ガスを給気管(30)から給気すると前記窒素ガスは、流体駆動誘引体(20)の環状隙間からコアンダ効果により内壁に沿って下流側へ流れ、前記筒体の下流側開口部(12)から排出される。つまり、第1流路(41)を通って排出される。
【0028】
前記窒素ガスの流れによって、真空ポンプ(P)等の内部に浮遊する流体(副生成物紛体が混在する場合を含む)は、前記筒体の第2流路(42)を構成する前記筒体の上流側開口部に誘引される。
【0029】
前記第2流路(42)に誘引された流体は、前記筒体の下流側開口部(12)から排出される。
【0030】
なお、前記第2流路(42)の最狭部の内径が11ミリメートルであるため、前記第2流路に当該最狭部に詰まらない程度の副生成物紛体が混在する流体が通っても詰まることはない。
【0031】
副生成物紛体が混在する流体を想定して、直径3ミリメートルの樹脂ビーズを滞留させた配管径40ミリメートルの第1仮想環境及び配管径68ミリメートルの第2仮想環境で、駆動気体の流量を変化させて試験を行った。
【0032】
いずれの仮想環境の場合も、直径3ミリメートルの樹脂ビーズは20リットル/分で流れ始め、30リットル/分でスムーズに流れた。
【0033】
なお、本実施例では駆動気体として窒素ガスを用いたが、その他の駆動気体(例えば、圧搾空気など)を用いることも許容し得るものとする。