(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6120884
(24)【登録日】2017年4月7日
(45)【発行日】2017年4月26日
(54)【発明の名称】クリーンリリース、引き伸ばし剥離可能テープ
(51)【国際特許分類】
C09J 7/02 20060101AFI20170417BHJP
C09J 133/00 20060101ALI20170417BHJP
【FI】
C09J7/02 Z
C09J133/00
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-560941(P2014-560941)
(86)(22)【出願日】2013年2月25日
(65)【公表番号】特表2015-513599(P2015-513599A)
(43)【公表日】2015年5月14日
(86)【国際出願番号】US2013027558
(87)【国際公開番号】WO2013134000
(87)【国際公開日】20130912
【審査請求日】2016年2月24日
(31)【優先権主張番号】61/608,287
(32)【優先日】2012年3月8日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(72)【発明者】
【氏名】グリスル, ロジャー エー.
(72)【発明者】
【氏名】ムンソン, ハロルド ティー.
【審査官】
澤村 茂実
(56)【参考文献】
【文献】
特開平09−111201(JP,A)
【文献】
特表平06−504077(JP,A)
【文献】
特開昭53−000235(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09J 7/00−7/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)対向する第1及び第2の表面を有するエラストマー裏材であって、(i)ポリエーテル−ポリエステル、ポリエーテル−ポリアミド、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるコポリマーと、(ii)前記裏材の総重量に基づき、20〜60重量%の粘着付与剤と、を含み、かつ500%を超える破断点伸びを有する、エラストマー裏材と、
(b)前記裏材の前記第1及び第2の表面のうちの少なくとも1つの上に配設されるアクリレート感圧接着剤と、を含み、
物品が基材上に配設されたときに、前記物品は、第1の方向に沿って引き伸ばされて前記基材から剥離されることが可能である、接着テープ。
【請求項2】
(a)第1の基材と、
(b)前記第1の基材に接着される接着テープと、を備え、前記接着テープが、
(1)対向する第1及び第2の表面を有するエラストマー裏材であって、
(i)ポリエーテル−ポリエステル、ポリエーテル−ポリアミド、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるコポリマーと、
(ii)前記裏材の総重量に基づき、20〜60重量%の粘着付与剤と、を含み、かつ500%を超える破断点伸びを有する、エラストマー裏材と、
(2)前記裏材の前記第1及び第2の表面のうちの少なくとも1つの上に配設されるアクリレート感圧接着剤と、を含む、物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2012年3月8日出願の米国仮出願第61/608,287号の利益を主張するものであり、その開示の全容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
引き伸ばし剥離可能である接着テープ、接着テープを含む物品、及び接着テープを使用して基材の積層体を分離する方法が記載される。
【背景技術】
【0003】
引き伸ばし剥離可能フィルム及びテープは、基材を一緒に接合するために、又は物品を基材に接合するために使用されてきた。物品を基材に接合するための市販の引き伸ばし剥離接着剤は、3M CompanyからCommand(商標)のブランド名で、及びtesa SEからPowerstrip(登録商標)のブランド名で入手可能である。これらの引き伸ばし剥離テープ及びフィルムの多くは、使用者がテープを掴んで引き、それにより取り付けられた表面からそれを剥離することを可能にする、製品構造物の一部として、接着剤を含まないツメ部分を含む。これらの引き伸ばし剥離可能フィルム及びテープが有用である一方で、他の引き伸ばし剥離可能物品が提供される必要性が残る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、引き伸ばし剥離可能接着テープ、これらのテープを組み込む物品、及びこれらのテープを接合する方法を提供する。有利に、本開示の接着テープは、ツメ部分に依存することなく、引き伸ばし剥離可能である。加えて、本開示の引き伸ばし剥離可能接着テープは、残留物を残すことなく、かつ基材の表面を損傷することなく、それらが取り付けられた基材からきれいに剥がれる。
【0005】
一態様では、本開示は、(a)対向する第1及び第2の表面を有するエラストマー裏材であって、(i)ポリエーテル−ポリエステル、ポリエーテル−ポリアミド、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるコポリマーと、(ii)裏材の総重量に基づき、約20〜60重量%の粘着付与剤とを含み、かつ500%を超える破断点伸びを有する、裏材と、(b)裏材の第1及び第2の表面のうちの少なくとも1つの上に配設されるアクリレート感圧接着剤とを含む、又はそれらから本質的になる、接着テープに関し、物品が基材上に配設されたときに、物品は、第1の方向に沿って引き伸ばされて基材から剥離されることが可能である。
【0006】
別の態様では、本開示は、(a)第1の基材と、(b)第1の基材に接着される接着テープとを備える、物品に関し、接着テープは、(1)対向する第1及び第2の表面を有するエラストマー裏材であって、(i)ポリエーテル−ポリエステル、ポリエーテル−ポリアミド、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるコポリマーと、(ii)裏材の総重量に基づき、約20〜60重量%の粘着付与剤とを含み、かつ500%を超える破断点伸びを有する裏材と、(2)裏材の第1及び第2の表面のうちの少なくとも1つの上に配設されるアクリレート感圧接着剤とを含む。
【0007】
更に別の態様では、本開示は、基材の積層体を結合及び分離する方法に関し、方法は、(a)第1及び第2の基材を提供する工程と、(b)第1の基材と第2の基材との間に接着テープを接着させ、それにより第1及び第2の基材を積層体に結合する工程であって、接着テープは、(1)対向する第1及び第2の表面を有するエラストマー裏材であって、(i)ポリエーテル−ポリエステル、ポリエーテル−ポリアミド、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるコポリマーと、(ii)裏材の総重量に基づき、約20〜60重量%の粘着付与剤とを含み、かつ500%を超える破断点伸びを有する、裏材と、(2)裏材の第1及び第2の表面上に配設されるアクリレート感圧接着剤とを含む、工程と、(c)積層体をテープ接着剤の軟化温度まで加熱する工程と、(d)積層体から第1の基材を除去し、接着テープを露出させる工程と、(e)接着テープをその長さに沿って引き、第2の基材から接着テープを引き伸ばし剥離する工程とを含む。
【0008】
本開示の接着テープは、接着剤が裏材の片側に配設される片面テープとして、又は接着剤が裏材の両側に配設される両面テープとして提供され得る。接着テープは、家庭用電子機器のコンポーネントの組立(例えば、種々の種類の携帯電話、タブレット等、携帯手持ち式デバイス等)から、任意の2つの基材の接合及び後の一方の基材の他方の基材からの分離に及ぶ、幅広い用途で使用され得る。
【発明を実施するための形態】
【0009】
別途記載がない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用される形状、量、物理特性を表わす数字は全て、どの場合においても用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。それ故に、そうでないことが示されない限り、前述の明細書及び添付の特許請求の範囲で示される数値パラメータは、当業者が本明細書で開示される教示内容を用いて、目標対象とする所望の特性に応じて、変化し得る近似値である。
【0010】
端点による数値範囲の列挙には、その範囲内の全ての数(例えば1〜5には、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5が含まれる)、及びその範囲内の任意の範囲が含まれる。
【0011】
一態様では、本開示は、引き伸ばし剥離特性を示す接着テープを提供する。接着テープは、対向する第1及び第2の表面を有するエラストマー裏材と、第1及び第2の表面のうちの少なくとも1つの上に配設されるアクリレート感圧接着剤とを含む。
【0012】
エラストマー裏材
好適なエラストマー裏材は、ポリエーテル−ポリエステル、ポリエーテル−ポリアミド、及びこれらの組み合わせのコポリマーを含む。市販のポリエーテル−ポリエステルコポリマー樹脂としては、DuPont(Delaware)からHytrel(登録商標)のブランド名で入手可能なものが挙げられ、特に有用なものは、Hytrel(登録商標)4056樹脂である。市販のポリエーテル−ポリアミドコポリマー樹脂としては、Arkema Inc.(Pennsylvania)からPebax(商標)のブランド名で入手可能なものが挙げられ、特に有用なものは、Pebax(商標)3533樹脂である。米国特許第5,672,400号(Hansen et al.)は、7欄、40行目〜65行目にPebax(商標)樹脂の使用を開示し、その全開示は、参照により全体として本明細書に組み込まれる。
【0013】
粘着付与剤樹脂もまた、エラストマー樹脂の一部である。好適な粘着付与剤樹脂は、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、天然樹脂ロジン、変性ロジン、グリセロールエステルロジン、ペンタエリスリトールエステルロジン、アリルフェノールホルムアルデヒド樹脂、キシレンホルムアルデヒド樹脂、スチレン樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、及びびこれらの混合物からなる群から選択される。粘着付与剤は、裏材の総重量に基づき、20〜60重量%存在する。
【0014】
エラストマー裏材は、引き伸ばし剥離接着テープで使用するための好適な機械特性を有するように選択される。例えば、エラストマー裏材は、引かれたときに破断せずに第1の方向(例えば、長手方向)に少なくとも50パーセント引き伸ばされ得る(伸長され得る)ように選択される。すなわち、裏材層を破断せずに、引き伸ばすことによって、長さのような少なくとも1つの寸法を少なくとも50パーセント増加させることができる。いくつかの実施形態では、エラストマー裏材は、破断せずに少なくとも100パーセント、少なくとも150パーセント、少なくとも200パーセント、少なくとも300パーセント、少なくとも400パーセント、又は少なくとも500パーセント引き伸ばされ得る。エラストマー裏材はしばしば、最大で800パーセント引き伸ばされ得る。
【0015】
接着剤
アクリル感圧接着剤は、本開示での使用に好適である。アクリル接着剤は典型的に、本開示の接着テープが、転写テープ等の巻かれた形態で供給されるとき、ライナーによって保護される。
【0016】
添加剤
特定の特性を付与するために、他の添加剤が裏材、接着剤、又は両方に含まれ得る。かかる添加剤としては、有機充填剤、無機充填剤、化学的又は物理的発泡剤、抗菌剤、ガラス又はポリマー気泡又はビーズ(発泡性又は非発泡性であってもよい)、ファイバ、補強剤、疎水性又は親水性シリカ、強化剤、ナノ粒子、難燃剤、酸化防止剤、ポリエステル、ナイロン、及びポリプロピレン等の細挽きのポリマー粒子、並びに熱又は紫外線安定剤等の安定剤が挙げられる。加えて、色素及び/又は染料が、裏材、接着剤、又は両方の色を変化させるために添加されてもよい。黒色又は白色テープを生成する色素又は染料が時に好ましい。
【0017】
接着テープ
接着テープの接着剤層及びエラストマー裏材は、典型的に高延伸性である。テープを引くことは、接着テープの伸長又は引き伸ばしを引き起こす。引き伸ばすことは、第1の基材と第2の基材との間の領域における接着テープの体積を減らし、1つ又は両方の基材からの接着テープの剥離を促進する。ツメを引くことは、接着剤層が十分な凝集強さを有する場合、接着剤層が基材に対してよりも裏材層に対して強く接着している場合、及び基材間の接着テープの体積を減らすために十分に接着テープを伸長できる場合に、接着テープが破断することなく、又は元の位置若しくは寸法にはね戻ることなく、両方の基材から接着剤層を剥離することを可能にする。引き伸ばされた接着テープを2つの基材の間から取り外すことができる、2つの基材を分離することができる、又はそれら両方である。接着テープは、典型的に、引き伸ばし剥離条件下で破断すること又は切れることなく、第1の方向に(多くの場合、第1の方向は長手方向であり、長さを少なくとも50パーセント増加し得る)少なくとも50パーセント引き伸ばし可能である。
【0018】
先行技術の引き伸ばし剥離可能テープとは異なり、引き伸ばし剥離を促進又は開始するために、本発明の接着テープ上にツメは必要とされない。使用者は単純に、引き伸ばし剥離のために、接合平面に沿った方向に本開示の接着テープを引っ張る。
【0019】
本開示の接着テープが主軸に沿って引き伸ばされ、基材から剥離されるとき、接着剤と以前に接触していた基材表面の90%超が接着剤残留物を含まない。好ましくは、接着テープが主軸に沿って引き伸ばされ、基材から剥離された後、基材上に実質的に接着剤残留物が残らない。
【0020】
基材
本開示の接着テープは、種々の基材をそれら自体に、又は他の基材に接着するために使用され得る。例示的な基材としては、ステンレス鋼、亜鉛等の金属及び金属合金;ガラス等のセラミックス;並びにポリエーテルスルホン、ポリカーボネート(例えば、「LEXAN」のブランド名で販売されているもの)、ポリアミド(一般的にナイロンと称される)、アラミド(例えば、「KEVLAR」のブランド名で販売されているもの)、ポリカプロラクタム、ポリエチレンテレフタレート(例えば、「MYLAR」のブランド名で販売されているもの)、ポリエーテルエーテルケトン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド(例えば、「KAPTON」のブランド名で販売されているもの)、ポリフェニレン、ポリウレタン(例えば、「ESTANE」のブランド名で販売されているもの)、ポリオキシメチレン、アセタール(例えば、「DELRIN」のブランド名で販売されているもの)、ポリスチレン、ポリイソブチレン、ポリプロピレン、及びポリエチレン等のポリマーが挙げられる。
【実施例】
【0021】
試験方法
PSA接着力測定
ASTM D3330に従って、2ミル(0.051mm)厚のアルミニウムシートにラミネート加工された1インチ(2.5cm)幅のテープ片を使用して、180剥離試験を実施した。この構成体を、2インチ(5.1cm)×5インチ(12.7cm)×1/8インチ(0.32cm)のステンレス鋼基材にラミネート加工した。底部ジョーがステンレス鋼基材の一端を保持し、頂部ジョーが180°環状のラミネート加工されたアルミニウムテープ端部を保持するように、試料を引張試験機に載置した。3つのテープ試料の2つのセットを準備した。ラミネーション後、15分間の滞留時間後に試料の1セットを剥離試験にかけた。もう一方のセットは、ラミネーションの72時間後に試験した。MTS Systems Corporation(Eden Prairie,Minnesota)からのMTS−Insight Electromechanical 30kN延長引張試験装置を剥離試験のために使用した。接着力の値は、oz/inの単位である。
【0022】
裏材伸長測定
ASTM D638−10の修正版を使用して、裏材に対して伸長測定を行った。ダンベルの試料寸法は、以下の通りであった:全長(LO)は4.5インチ(11.4cm)であり、全幅は0.75インチ(1.9cm)であり、狭い部分の幅(W)は0.25インチ(0.64cm)であり、狭い部分の長さ(L)は1.25インチ(3.18cm)であった。PSA接着力測定に使用されたものと同一の引張試験装置を、伸長試験にも使用した。ジャー間の距離が2インチ(5.1cm)になるように、引張試験装置のジャーをダンベルに載置した。伸張速度は2インチ/分(5.1cm/分)であった。伸長に対して報告された値は、%破断点伸びであった。
【0023】
引き伸ばし剥離測定
幅0.5インチ(1.3cm)×長さ約5インチ(12.7cm)のテープ試料を、2インチ(5.1cm)×5インチ(12.7cm)×1/8インチ(0.32cm)のステンレス鋼基材に、4.5lb(2.0kg)のゴムローラを使用して、手でラミネート加工した。テープの一端を基材から持ち上げ、次いで、引き伸ばし剥離機構によってテープが基材から除去されるまで、基材の平面から30°の角度でテープを引くことによって、基材からテープの除去を手で実施した。次いで、接着剤と以前に接触していた基材の表面を、残留接着剤に関して観察した。試料は、接着剤と以前に接触していた基材表面の90%超が接着剤残留物を含まない場合、試験に合格した。
【0024】
【表1】
【0025】
裏材1調製
DSM Xplore(Geleen,The Netherlands)から入手可能なDSM 15cc Micro−Compounderを使用して、裏材1を調製した。15gのPebax 3533樹脂を量り分け、次いで、コンパウンダーのホッパーに注入した。コンパウンダーの6つのゾーンを全て190℃に設定した。コンパウンダーのrpmを50rpmに設定し、コンパウンダーを共回転モードで動作するように構成した。押出物をパンに収集し、そこでそれを冷却及び固化した。フィルム試料を調製するために、10ミル(0.25mm)の間隙を有する加熱された9インチ(22.9cm)幅のノッチバーコーターを使用した。収集した押出物を、それぞれが3ミル(0.076mm)厚の2つのシリコーン剥離ライナーの間に配置し、それらをコーターの台上に配置した。材料をコーター上で少なくとも200℃に加熱した。いったん押出物が融解すると、樹脂及びライナーをノッチバーギャップを通して引き、4ミル(0.10mm)厚の16インチ(40.6cm)×9インチ(22.9cm)のフィルム試料を生成した。
【0026】
裏材2調製
コンパウンダーのホッパーに注入する前に、7.65gのPebax 3533及び7.35gのSP−560を容器中で予めブレンドしたことを除いて、裏材1と同様に裏材2を調製した。
【0027】
裏材3調製
7.95gのPebax 3533及び7.05gのSP−560を容器中で予めブレンドしたことを除いて、裏材2と同様に裏材3を調製した。
【0028】
裏材4調製
10.8gのPebax 3533及び4.2gのHytrel 4056を容器中で予めブレンドしたことを除いて、裏材2と同様に裏材4を調製した。
【0029】
裏材5調製
6.35gのPebax 3533、2.52gのHytrel 4056、及び6.14gのSP−560を容器中で予めブレンドしたことを除いて、裏材2と同様に裏材5を調製した。
【0030】
裏材6調製
6.62gのPebax 3533、2.61gのHytrel 4056、及び5.78gのSP−560を容器中で予めブレンドしたことを除いて、裏材2と同様に裏材6を調製した。
【0031】
裏材7調製
6.14gのPebax 3533、2.43gのHytrel 4056、5.93gのSP−560、0.51gのSMA−3000Pを容器中で予めブレンドしたことを除いて、裏材2と同様に裏材6を調製した。
【0032】
裏材8調製
6.38gのPebax 3533、2.52gのHytrel 4056、5.58gのSP−560、0.53gのSMA−3000Pを容器中で予めブレンドしたことを除いて、裏材2と同様に裏材6を調製した。
【0033】
裏材9調製
裏材9は、3M Companyから商品名「3M Thermal Bonding Film 668」で入手可能な、市販の4ミル(0.10mm)のフィルムであった。
【0034】
裏材にPSA片を手でラミネート加工することによって、実施例を調製した。接着剤転写テープ片を裏材のサイズと同様のサイズに切断した。4.5lb(2.0kg)のゴムローラを使用して、露出したPSA転写テープ表面を裏材にラミネート加工した。表1は、検査された特定の裏材−PSAの組み合わせを示す。上記の試験方法を使用して、裏材へのPSA接着力、裏材の破断点伸び、及び実施例の引き伸ばし剥離挙動を測定した。結果を表1に示す。
【0035】
【表2】