(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数のロッカーボックスと、表示手段と、該ロッカーボックスの施解錠を制御する制御手段とを備え、ICカードとの間でデータを送受信して該ICカードのIDコードに基づいて前記ロッカーボックスの電気錠の施錠/解錠を制御するとともに、預け入れ操作時に電気錠の操作レバーの閉操作により該電気錠を仮施錠し、前記ICカードによる料金の支払い後に本施錠するようにしたロッカーシステムにおいて、
前記電気錠の施錠状態及び解錠状態を検出する施解錠スイッチと、前記操作レバーが操作されたことを検出するレバースイッチとを備え、
前記操作レバーの閉操作により前記電気錠を仮施錠状態としたときに、前記レバースイッチにより前記操作レバーの閉操作が検出されて、かつ、前記施解錠スイッチにより該電気錠の施錠状態が検出されない場合、該電気錠を解錠状態として前記表示手段に操作レバーの操作を促す表示を行うことを特徴とするロッカーシステム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、本発明のロッカーシステムの実施形態を図面を参照して説明する。
図1は実施形態のロッカーシステムの外観正面図、
図2は実施形態のロッカーシステムの構成例を示すブロック図である。
【0010】
図1に示すように、このロッカーシステムはICカードによりロッカーを利用できる電子マネー対応機であり、コンピュータ等からなる制御ユニット100を内蔵した集中制御装置10を有しており、その両側及び下側にそれぞれ複数のロッカーボックス20が配置されている。また、集中制御装置10内には、利用者に情報を表示するLCDとタッチパネルからなる操作ディスプレイ200、ICカードからの電波を受信してICカードに対してデータの読み書きを行うカードリーダ/ライター300を備えており、この集中制御装置10の前面には操作ディスプレイ200の表示画面10a、ICカードをタッチするカード操作部10bが配設されている。各ロッカーボックス20は、向かって右側の框部20a内に扉20bの開閉を規制する電気錠30を備えている。
【0011】
図2に示すように、制御ユニット100には、操作ディスプレイ200、カードリーダ/ライター300、各ロッカーボックス20に対応する各電気錠30がそれぞれ接続されている。制御ユニット100は、操作ディスプレイ200への表示データの出力と、この操作ディスプレイ200のタッチパネルの操作状態の検出を行う。また、制御ユニット100は、カードリーダ/ライター300からのデータの入力及び出力を行う。また、制御ユニット100は、電気錠30の解錠と施錠の制御を行う。そして、制御ユニット100は後述の制御プログラムに基づいてロッカーシステムの制御を行う。
【0012】
図3は電気錠30の背面図(
図3(A) )及び一部破砕側面図(
図3(B) )、
図4は電気錠30の正面図、
図5は電気錠30の解錠中の施錠タング機構とロック機構の背面図及び要部側面図、
図6は電気錠30の施錠中の施錠タング機構とロック機構の背面図及び要部側面図である。なお、以下の説明における「上下、左右」の概念は
図4の正面図における上下、左右に対応する。また、垂直方向を「縦」、水平方向を「横」とする。
【0013】
この電気錠30は、本体フレーム1と、施錠タング機構2と、ロック機構3とを備えている。本体フレーム1は、外フレーム1Aと、外フレーム1Aに嵌合された内フレーム1Bと、内フレーム1Bと、内フレーム1Bに固定されたカバーフレーム1Cとからなる。そして、この電気錠30は、本体フレーム1をロッカーボックス20の向かって右側の框部20aに収容して、外フレーム1Aの正面パネル11を利用者側の正面に露出される。
【0014】
施錠タング機構2は、正面パネル11に配設された操作レバー21と、内フレーム1Bの内側で操作レバー21の回動軸21aに固定された回動リンク22と、回動リンク22に連結された施錠タング(施錠板)23とを有している。施錠タング23は略矩形の形状で、本体フレーム1の内部側の側辺から横溝23aが形成されている。内フレーム1Bには、施錠タング23の上辺に対応する位置にスライドガイド24Uが取り付けられるとともに、施錠タング23の下辺に対応する位置にスライドガイド24Dが取り付けられている。そして、施錠タング23は、上辺と下辺とをスライドガイド24U,24Dと内フレーム1Bとの間にそれぞれ挿通され、水平方向に移動可能となっている。また、施錠タング23の横溝23aの下には縦溝23b(
図3(A) )が形成され、この縦溝23b内に回動リンク22の端部の係合ピン22aが遊嵌されてている。
【0015】
操作レバー21の回動軸21aの回りにはスプリング25が配設されており、スプリング25の一端は回動リンク22に係合され、スプリング25の他端はガイド24Dの固定板24D1と内フレーム1Bに係合されている。そして、スプリング25は、回動リンク22及び操作レバー21を
図3(A) において半時計回りに付勢している。回動リンク22には、回動軸21aを挟んで係合ピン22aと略反対側に係合片22bが形成されている。回動軸21a及び回動リンク22の下方には、内フレーム1Bに取り付けられたリミットスイッチからなるレバースイッチ26が配設されている。そして、回動リンク22が回動することにより、係合片22bがレバースイッチ26の接点レバー26aを作動させ、レバースイッチ26がON/OFFする。なお、回動リンク22の
図3(A) における時計回りの回動終端は、回動リンク22の端部22cが内フレーム1Bの側板1B1に当接する位置である。以下、レバースイッチ26がONとなった状態を「レバースイッチON」、OFFとなった状態を「レバースイッチOFF」ともいう。
【0016】
ロック機構3は、カバーフレーム1Cを介して外フレーム1Aに取り付けられたソレノイド31と、ソレノイド31の作動軸31aに取り付けられた作動部32と、ソレノイド31の作動軸31aの回りに配設されたコイルバネ33とを有している。コイルバネ33はソレノイド31と作動部32とによって圧縮した状態で配設されている。作動部32は下端部にロックピン32aを有するとともに、側面に係合ピン32bを有している。ロックピン32aは施錠タング23が移動する軌道上に配置される。
【0017】
係合ピン32bはカバーフレーム1Cに形成された縦溝12(
図3(A) )から突出されており、縦溝12の近傍には、カバーフレーム1Cに取り付けられたリミットスイッチからなる施解錠スイッチ34が配設されている。そして、ソレノイド31の作動軸31aが進退することにより、作動部32が上下動し、係合ピン32bが施解錠スイッチ34の接点レバー34aを作動させ、施解錠スイッチ34がON/OFFする。以下、施解錠スイッチ34がONとなった状態を「施解錠スイッチON」、OFFとなった状態を「施解錠スイッチOFF」ともいう。
【0018】
図3(B) に示すように、本体フレーム1(外フレーム1A及び内フレーム1B)の側板1aには、施錠タング23が出没可能となる開口1bが形成されている。また、外フレーム1Aの正面パネル11には、操作レバー21の上方に三角形の使用中点灯窓13が設けられており、本体フレーム1の内部にはこの使用中点灯窓13に対応する位置にLED4(
図3(B) )が配設されている。
【0019】
また、本体フレーム1内には、レバースイッチ26の信号を外部に取り出すためのリード線5a、施解錠スイッチ34の信号を外部に取り出すためのリード線5b、ソレノイド31に電流を通電するためのリード線5c、LED4に電流を通電するためのリード線5dがそれぞれ配線されている。
【0020】
なお、外フレーム1Aに上端部には非常解錠用シリンダ錠6が取り付けられており、この非常解錠用シリンダ錠6の作動カム61によって上下動する非常レバー62が外フレーム1Aの側面に上下に移動可能となるように配設されている。そして、非常解錠用シリンダ錠6にマスターキーを挿入して回動すると、作動カム61に連動して非常レバー62が上昇し、この非常レバー62によって、ロック機構3の作動部32を強制的に上昇させることで、後述の施錠状態が解錠される。
【0021】
以上の構成により電気錠30は以下のように動作する。なお、ソレノイド31に電流を流す状態を「通電ON」、ソレノイド31に電流を流さない状態を「通電OFF」ともいう。通電ONのとき、ソレノイド31はコイルバネ33の付勢力に抗して作動軸31aと作動部32を引き込んだ状態(上昇した状態)とし、作動部32のロックピン32aが施錠タング23の横溝23aの位置となる。そして、操作レバー21の回動軸21aの回りのスプリング25の付勢力により、
図5の状態になり、施錠タング23は本体フレーム1の側板1a内に没入した状態となる。これが解錠状態であり、対応するロッカーボックス20から荷物の取り出しを行うことができる。
【0022】
このロック機構3のロックピン32aが施錠タング23の横溝23aの位置にあるときには、操作レバー31を回動操作することにより回動リンク22が回動し、係合ピン22aが施錠タング23の縦溝23bの縁を押すことにより、施錠タング23はスライドガイド24U,24Dに倣って水平方向に移動される。すなわち、この解錠状態のとき、対応するロッカーボックス20への預け入れを行って、扉20bを閉じ、操作レバー21を回動操作して施錠タング23を扉20b内に突出させて、預け入れ操作を行う。
【0023】
この預け入れ操作により、レバースイッチONとなるので、このレバースイッチONによりソレノイドを通電OFFとする。この通電OFFにより、ソレノイド31の作動軸31aと作動部32はコイルバネ33の付勢力により下降するよう作動する。そして、ロックピン32aが施錠タング23の横溝23aの位置から外れて下方に移動する。このとき、操作レバー31から手を放せば、回動軸21aの回りのスプリング25の付勢力により、
図6に示すように施錠タング23はその後端部をロックピン32aに圧接した状態となり、施錠タング23は本体フレーム1の側板1a内に没入できなくなる。すなわち、ロック機構3が施錠タング機構2をロック状態とし、これが施錠状態である。
【0024】
この施錠状態のとき、ロックピン32は、施錠タング23の幅方向のの中央寄りの位置で施錠タング23に当接されている。したがって、操作レバー21を回動しようとして施錠タング23が没入する方向(移動方向)に力が加わっても、その力に対するロックピン32との当接点回りの回転モーメントが殆ど生じない。したがって、安定したロック状態規制状態)が得られる。
【0025】
制御ユニット100の概略動作は以下のとおりである。まず、待機状態では操作ディスプレイ200の表示画面10aに
図7の「待機画面」を表示している。この「待機画面」には「預け入れ」及び「取り出し」の画面スイッチの操作があると、それに対応した処理に移行する。
【0026】
[預け入れ操作時]「預け入れ」の処理では、
図8の「手順表示画面」を表示し、利用者に預けいれ操作の案内を行う。「待機画面」の操作を行わずに、直接空きロッカーボックス20に荷物を入れて、操作レバー21が操作される場合もある。何れの場合でも操作レバー21の操作を検出すると、以下の処理を行う。
【0027】
ロッカーボックス20が空き状態のとき、そのロッカーボックス20に対応する電気錠30は通電ONとなっており、預け入れ操作が行われて、レバースイッチONとなると、操作レバー21の「閉」状態と判断し、対応する電気錠30のLED4を点滅させ、その電気錠30を通電OFFとする。なお、このレバースイッチONにより通電OFFとする際には、そのロッカーボックス20に対応する後述の「施錠禁止タイマ」がスタートされている場合は、その「施錠禁止タイマ」がタイムアップするのを待って通電OFFとする。そして、作動部32の係合ピン32bにより施解錠スイッチOFFとなったら、ロック機構3が正常に施錠状態(
図6)となったと判断し、操作ディスプレイ200の表示画面10aに
図9の「ボックス確認画面」を表示し、ICカードによる料金の支払いの処理へ移行する。なお、所定時間内に料金の支払いが行われなければ、錠装置30を通電ON(解錠状態)として施錠タング23をスプリング25の付勢力により本体フレーム1の側板1a内に没入させる。
【0028】
一方、操作レバー21が「閉」状態と判断して通電OFFとしたにもかかわらず、施解錠スイッチOFFとならなかった場合は、正常に施錠状態とならなかった場合であり、以下のようにする。先に施解錠スイッチ34の信号を確認した後、ディレイ時間(300ms)を設けて再度、施解錠スイッチ34の信号を確認する。それでも施解錠スイッチOFFとならなければ、通電ONとして解錠状態とする。この解錠状態で、操作レバー21が「開」状態(レバースイッチOFF)であれば、「待機タイマ」をスタートさせて
図10の「ガイド画面I」を表示し、利用者に操作レバー21の回動操作を促す。通電ONで解錠状態としても操作レバー21が「閉」状態(レバースイッチON)であれば、
図11の「ガイド画面II」を表示し、利用者に扉20bを押すように促す。そして、所定時間内に操作レバー21が「開」状態(レバースイッチOFF)となれば、
図10の「ガイド画面I」を表示し、利用者に操作レバー21の回動操作を促す。所定時間内に操作レバー21が「開」状態(レバースイッチOFF)とならなければ、
図12の「故障表示画面」を表示する。
【0029】
上記のように、操作レバー21が「閉」状態と判断して通電OFFとしても施解錠スイッチOFFとならない場合は、以下のような状態が考えられる。操作レバー21を回動して回動リンク22の端部22cが内フレーム1Bの側板1B1に当接する位置(回動終端)となったときは、少なくともレバースイッチONとなる必要があるので、この回動リンク22が回動終端となる前に余裕を持ってレバースイッチONとなるように設定されている。これは、レバースイッチ26の接点レバー26aの応答性等も考慮したものである。このため、操作レバー21を回動して一端、レバースイッチONとなった後でも、操作レバー21の操作の仕方によっては、施錠タング23が没入方向に戻って、ロックピン32aが施錠タング23の横溝23a内に留まった状態で通電OFFとなることもある。
【0030】
このような状態では、コイルバネ33の付勢力により、ロックピン32aが施錠タング23の横溝23aの縁を押圧する状態となるため、利用者が操作レバー21から手を放しても、操作レバー21に解錠位置まで戻らなくなったり、操作レバー21の操作感が重くなったりする。そこで、通電ONとして利用者に操作レバー21の再操作を促したり、扉20bを押すように促す。
【0031】
[取り出し操作時]取り出し操作は、「待機画面」の「取り出し」の処理では、ICカードをカード操作部10bにタッチするように促す表示を行う。そして、ICカードがカード操作部10bにタッチされると、ICカードからデータの読み取りを行い、そのICカードに対応する預け入れロッカーが有るかを認証し、認証されれば対応する解錠すべきロッカーボックス20の電気錠30を通電ONにして解錠状態とする。なお、「待機画面」の操作を省略して直接ICカードがカード操作部10bにタッチされた場合も同様である。また、超過料金が発生している場合は超過料金の徴収処理を行う。
【0032】
この取り出し操作時に、電気錠30を通電ON(解錠状態)にすると、操作レバー21が「開」状態(レバースイッチOFF)となるかを判定し、「開」状態となれば、そのロッカーボックス20(電気錠30)に対応する「施錠禁止タイマ」をスタートさせる。そして、この「施錠禁止タイマ」がタイムアップするまでは、そのロッカーボックス20の電気錠30を通電OFFとできないようにする。したがって、この状態で操作レバー21を回動してもスプリング25の付勢力により操作レバー21は復帰し、施錠タング23は解錠状態を維持する。これは、扉20bを空ける前に、誤って操作レバー21を「閉」状態(レバースイッチON)としてしまっても、前述の預け入れ状態とならないようにするためである。これによって、利用者や確実に荷物を取り出すことができる。
【0033】
次に
図13及び
図14のフローチャートに基づいてロッカーシステムにおける制御ユニット100の制御動作を説明する。
図13はメイン処理の要部フローチャート、
図14は預け入れ処理の要部フローチャートである。なお、各部の状態を以下のように表現する。レバースイッチONは操作レバー21を「閉」状態にしたときであり、この状態を「レバー閉」という。レバースイッチOFFは操作レバー21を「開」状態にしたときであり、この状態を「レバー開」という。施解錠スイッチONは「解錠」状態であり、この状態を「スイッチ解錠」という。施解錠スイッチOFFは「施錠」状態であり、この状態を「スイッチ施錠」という。
【0034】
図13のメイン処理では、まず、ステップS1で、「待機画面」の「預け入れ」ボタンが押されたかを判定し、判定がYESであればステップS2でボックス選択画面を表示し、ステップS3に進む。ステップS3では30秒以内に「レバー閉」が検出されるかを判定する。検出されなければステップS1に戻り、検出されればステップS4に進む。ステップS4では、先に取り出し操作を行っているロッカーボックス20(以下、「ボックスA」とする。)が「レバー閉」であるかを判定する。ボックスAで「レバー閉」でなければ、ステップS5で他の該当ロッカーボックス(「レバー閉」のロッカーボックス)を施錠(通電OFF)して、
図14のステップS30に進む。ボックスAで「レバー閉」となれば、ステップS6で、ボックスAの「施錠禁止タイマ」がタイムアップしているかを判定し、タイムアップしていなければステップS1に戻り、タイムアップしていれば、ステップS7でボックスAを施錠(通電OFF)して
図14のステップS30に進む。
【0035】
ステップS1で判定がNOであれば、ステップS8で全ロッカーボックス20の電気錠30における何れかで「レバー閉」が検出されるかを判定し、検出されれば前記ステップS4に進み、検出されなければ、ステップS9で「待機画面」の「取り出し」ボタンが押されたかを判定し、判定がNOであればステップS1に戻り、判定がYESであればステップS10に進む。
【0036】
ステップS10では、ICカードのカード操作部10bへのタッチに対する処理を行い、ステップS11でICカードのデータが認証されたかを判定する。認証されなければステップS12で認証エラーの処理を行ってステップS1に戻る。認証されれば、ステップS13で該当するロッカーボックス20に超過料金があるかを判定し、超過料金がなければステップS15に進み、超過料金があればステップS14で超過料金の徴収処理を行ってステップS15に進む。
【0037】
ステップS15では、そのロッカーボックス20、すなわち、取り出し操作を行っているボックスAについて、電気錠30を通電ONとして解錠し、ステップS16でボックスAで「レバー開」となったかを判定する。「レバー開」となれば、正常に解錠されたので、ステップS17でボックスAの「施錠禁止タイマ」をスタートさせて、ステップS1に戻る。「レバー開」とならなければ正常に解錠されていないので、ステップS18で、扉を押す指示画面を表示して利用者に扉20bを押すように促し、ステップS19に進む。ステップS19では、ボックスAにおいて30秒以内に「レバー開」が検出されるかを判定し、検出されなければ、ステップS20で解錠エラーの処理を行ってステップS1に戻る。30秒以内に「レバー開」が検出されれば、ステップS17でボックスAの「施錠禁止タイマ」をスタートさせて、ステップS1に戻る。
【0038】
図14の預け入れ処理は、メイン処理のステップS5またはステップS7で施錠した後の処理であり、ステップS30の施錠処理は、このステップS5またはステップS7の処理に対応する。次に、ステップS31でディレイ時間(300ms)だけ遅延させ、ステップS32で、「スイッチ施錠」でかつ「レバー閉」であるかを判定し、判定がYESであれば、ステップS33で、
図9の「ボックス確認画面」を表示するとともに、ICカードによる料金の支払いの処理へ以降する。
【0039】
ステップS32で、「スイッチ施錠」でかつ「レバー閉」でなければ、ステップS34で、通電OFFとして施錠リトライの処理を行い、ステップS35でディレイ時間(300ms)だけ遅延させ、ステップS36に進む。ステップS36では、「スイッチ施錠」でかつ「レバー閉」であるかを判定し、判定がYESであればステップS33に進む。判定がNOであれば、ステップS37で通電ONとして解錠し、ステップS38で「レバー開」となったかを判定する。
【0040】
解錠により「レバー開」となれば、ステップS39で「待機タイマ」をスタートさせ、ステップS40で
図10の「ガイド画面I」を表示してステップS41に進む。そして、ステップS41,S42の判定により、「待機タイマ」がタイムアップするまでに、「レバー閉」が検出されるのを監視する。「レバー閉」が検出されずに「待機タイマ」がタイムアップした場合は、待機状態に戻る。「待機タイマ」がタイムアップするまでに「レバー閉」が検出されると、ステップS30に戻る。この処理により、預け入れ時に操作レバー21の操作が完全に「閉」となるまで操作されなかった場合に、利用者に操作レバー21を再操作するよう促され、より確実な預け入れ処理を行うことができる。
【0041】
ステップS38で、解錠(通電OFF)しても「レバー開」とならなかった場合は、ステップS43で、「待機タイマ」をスタートさせ、ステップS44で
図11の「ガイド画面II」を表示して利用者に扉20bを押すように促し、ステップS45に進む。そして、ステップS45,S46の判定により、「待機タイマ」がタイムアップするまでに、「レバー開」が検出されるのを監視する。「レバー開」が検出されずに「待機タイマ」がタイムアップした場合は、ステップS47で
図12の「故障表示画面」を表示する。「待機タイマ」がタイムアップするまでに「レバース開」が検出されると、ステップS39以降の動作を行う。この処理により、例えば、扉20bが開き気味になっていて解錠(通電ON)しても施錠タング23の移動が阻害されている場合など、施錠タング23を完全に没状態として、操作レバー21の再操作が可能となる。
【0042】
以上の実施形態で、電気錠の施錠タング23を本体フレーム1の側板1a内に没入させる付勢手段として回動軸21aに設けたスプリング25を用いているが、引っ張りばねにより回動レバー22や施錠タング23を付勢するようにしてもよい。