特許第6121372号(P6121372)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6121372
(24)【登録日】2017年4月7日
(45)【発行日】2017年4月26日
(54)【発明の名称】横形製袋充填機における付属品供給装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 61/20 20060101AFI20170417BHJP
   B65G 47/53 20060101ALI20170417BHJP
   B65G 47/252 20060101ALI20170417BHJP
   B65G 47/68 20060101ALN20170417BHJP
【FI】
   B65B61/20
   B65G47/53 G
   B65G47/252
   !B65G47/68 E
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-185322(P2014-185322)
(22)【出願日】2014年9月11日
(65)【公開番号】特開2016-55912(P2016-55912A)
(43)【公開日】2016年4月21日
【審査請求日】2016年5月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000136387
【氏名又は名称】株式会社フジキカイ
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 勲
(72)【発明者】
【氏名】水谷 晃
(72)【発明者】
【氏名】二村 真由美
【審査官】 吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−171145(JP,A)
【文献】 実開平07−021502(JP,U)
【文献】 特開平10−059315(JP,A)
【文献】 特開平05−139423(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0020151(US,A1)
【文献】 特開平09−272626(JP,A)
【文献】 特開昭55−029440(JP,A)
【文献】 米国特許第03788463(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 61/20
B65G 47/252
B65G 47/53
B65G 47/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム供給源から引き出された帯状のフィルムを製袋手段において筒状に成形してその内部に物品と共に付属品を供給し、フィルムにシールを施して包装品を得るようにした横形製袋充填機であって、
前記製袋手段に向けて載置した物品を所定間隔ごとに供給する供給コンベヤと、
該供給コンベヤの物品載置面の一側に配設され、同供給コンベヤと同速で移動可能な走行面を有し、同供給コンベヤで搬送される物品の側面との間に上方を開放した間隙を有するサイドコンベヤと、
前記供給コンベヤの搬送方向と搬送向きが交差する方向で配設され、搬送終端を前記間隙の上方に臨ませ、複数の付属品を集合状態にて前記間隙へ投下する付属品コンベヤとを備え、
前記間隙は、前記投下した複数の付属品が物品の側面で起立して重なり合える幅に設定され、供給コンベヤで搬送中の物品が、付属品コンベヤの搬送終端が臨む位置を通過するまでに、前記付属品が前方の移動面に衝突して落下するように付属品コンベヤから投下して前記物品の側面に複数の付属品が起立姿勢で重なって添うように位置付かせるようにした
横形製袋充填機における付属品供給装置。
【請求項2】
前記サイドコンベヤは、前記付属品コンベヤの搬送終端が臨む位置から、前記製袋手段まで延在する走行面を備えた無端ベルトコンベヤで構成した請求項1に記載の横形製袋充填機における付属品供給装置。
【請求項3】
前記サイドコンベヤが面する物品の一側面と反対側の物品側面を供給コンベヤの全長に亘って案内可能な搬送ガイドを備えた請求項1または2に記載の横形製袋充填機における付属品供給装置。
【請求項4】
前記付属品コンベヤは、前記搬送終端に向けて下降するよう傾斜して配設される請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の横形製袋充填機における付属品供給装置。
【請求項5】
前記搬送ガイドは、前記間隙の幅寸法を変更可能に位置調節し得る調節手段を備えた請求項3に記載の横形製袋充填機における付属品供給装置。
【請求項6】
物品となる複数のカップ状容器を隣り合う容器の表裏を違えて複数行複数列に集合して搬送し、付属品コンベヤの搬送終端から前記間隙に向けて、重なって集合した複数の付属品を連続的に投下して、前記間隙において、複数の付属品を物品の側面に添わせて重ね、その物品と付属品とを前記製袋手段で成形したシュリンクフィルムに供給して包装した後に、そのフィルムを加熱収縮して、複数の付属品が物品の側面に添って起立して重なるようフィルムで密着包装された一括包装品を得るようにした請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の横形製袋充填機における付属品供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、横形製袋充填機において、複数の物品と、複数の付属品とを纏めて製袋手段に向けて供給することに適する付属品供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1及び特許文献2には、包装装置の供給コンベヤの押送片で弁当容器を所定間隔ごとに製袋手段に向けて押送し、そのコンベヤの側方に設けた別の押送片によって割り箸を容器の側方に沿わせて容器と並走させて、それらを製袋手段へ向けて供給するようにした供給装置が提案されている。
【0003】
また、特許文献3においては、容器搬送コンベヤの側方に、横倒し状に載置した割り箸を搬送する箸搬送ベルトコンベヤを配置し、これらベルトコンベヤによって容器と箸を製袋手段側へ供給する装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平5−35618号公報
【特許文献2】実開平7−21502号公報
【特許文献3】特開平11−171145号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記の各特許文献は弁当などの食品容器に1つの箸を沿わせて搬送するものである。このような従来装置によれば、例えば、アイスクリームのカップ状容器を複数個纏めた物品を包装する場合において、個々の容器内の食品を食するのに供するスプーンなどの付属品を、容器の数に応じて複数個添付して一緒に包装するに当たり、各付属品を容器側面に配置して容器と付属品が分離せず、付属品の集合状態を保ってフィルムへ送り込んで包装することは困難であった。そのため、従来では、それぞれの容器に付属品を取り付けたり、或いは袋入りの付属品を複数個ずつ繋げるようにするなどにより、付属品が容器から分離・分散しないようにした上で、包装するようにしていた。
【0006】
本発明の目的は、横形製袋充填機において物品と付属品とを纏めて包装するに当たり物品に必要とされる複数の付属品を物品の側方から分離・分散することなくフィルムの製袋手段に向けて送り込み、物品と付属品とを纏まり良く位置付けられたフィルム包装品を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明の横形製袋充填機における付属品供給装置は、フィルム供給源から引き出された帯状のフィルムを製袋手段において筒状に成形してその内部に物品と共に付属品を供給し、フィルムにシールを施して包装品を得るようにした横形製袋充填機であって、前記製袋手段に向けて載置した物品を所定間隔ごとに供給する供給コンベヤと、該供給コンベヤの物品載置面の一側に配設され、同供給コンベヤと同速で移動可能な走行面を有し、同供給コンベヤで搬送される物品の側面との間に上方を開放した間隙を有するサイドコンベヤと、前記供給コンベヤの搬送方向と搬送向きが交差する方向で配設され、搬送終端を前記間隙の上方に臨ませ、複数の付属品を集合状態にて前記間隙へ投下する付属品コンベヤとを備え、前記間隙は、前記投下した複数の付属品が物品の側面で起立して重なり合える幅に設定され、供給コンベヤで搬送中の物品が、付属品コンベヤの搬送終端が臨む位置を通過するまでに、前記付属品が前方の移動面に衝突して落下するように付属品コンベヤから投下して前記物品の側面に複数の付属品が起立姿勢で重なって添うように位置付かせるようにしたことを特徴とする。ここで、前記移動面は、物品の側面及びサイドコンベヤの走行面の少なくとも一方を指す。
【0008】
従って、本発明においては、供給コンベヤによって所定の間隔をおいて搬送される各物品の側方の間隙に対し、その上方に交差して配置された付属品コンベヤの搬送終端から、集合状態で搬送されてきた付属品が投下される。そして付属品は、前方に位置している物品の側面またはサイドコンベヤの走行面に対して連続的に衝突した後に供給コンベヤの搬送面に落下する。前記間隙は複数の付属品を起立状態で重ねて収めることができる狭い幅であり、供給コンベヤの搬送面上には、複数の付属品を起立姿勢で相互に重ねて載置させることができる。この間隙において、付属品の重なり方向となる左右が物品の側面とサイドコンベヤの走行面とで規制され、サイドコンベヤは供給コンベヤと同速で走行することによって、付属品の物品と対面する側の反対面はサイドコンベヤによって搬送力が付与され、付属品は物品と一緒になって製袋手段に向けて搬送される。そして、その製袋手段によって筒状に成形されたフィルム中に物品と複数の付属品とが纏まって位置付けられた状態で一緒に供給され、そして、フィルムに所要のシールが施され、それにより、物品の側面に複数の付属品が纏まって位置づけられた状態のフィルム包装品を得ることができる。
【0009】
前記の構成において、サイドコンベヤは、付属品コンベヤの搬送終端が臨む位置から、前記製袋手段まで延在する走行面を備えた無端ベルトコンベヤで構成することが好ましい。
【0010】
このようにすれば、搬送方向に連続走行する無端ベルトによって付属品の一側面側を製袋手段に至るまで支持して案内できるので、付属品は物品と連れ立って搬送されて相互に位置ずれや姿勢変化を伴うことなく、製袋手段まで安定して搬送することができる。
【0011】
前記の構成において、サイドコンベヤが面する物品の一側面と反対側の物品側面を供給コンベヤの全長に亘って案内可能な搬送ガイドを備えることが好ましい。
このようにすれば、搬送ガイドによって物品の一側が規制され、供給コンベヤで製袋手段まで送り込まれる物品の幅方向への位置ずれを防止して前記間隙を一定に保持することができる。また、投下された付属品によって物品の一側が押されて移動し、間隙の幅が拡開してしまうのを未然に防止できる。これにより、搬送中に付属品の起立姿勢が乱れたり、倒伏したり、分散したりするのを防止することができる。
【0012】
前記の構成において、前記付属品コンベヤは、前記搬送終端に向けて下降するよう傾斜して配設することが好ましい。
このようにすれば、付属品コンベヤの搬送終端から放出された付属品の落下時の放物線をより直線的にすることができて、後続の付属品が勢いよく次々に先行の付属品に接触しながら供給コンベヤの搬送面に至る。このため、複数の付属品を重ねながら起立させ易く、物品の搬送速度が高速であっても、付属品が分散することなく、付属品を物品の側面に添わせることができる。
【0013】
前記の構成において、物品となる複数のカップ状容器を、隣り合う容器の表裏を違えて複数行複数列に集合して搬送し、付属品コンベヤの搬送終端から前記間隙に向けて、重なって集合した複数の付属品を連続的に投下して、前記間隙において、複数の付属品を物品の側面に添わせて重ね、その物品と付属品とを前記成形フィルムに供給して包装した後にそのフィルムを加熱収縮して、複数の付属品が物品の側面に添って起立して重なるようフィルムで密着包装された一括包装品を得る。
【0014】
このようにすれば、物品及び付属品の管理や保管、その他の販売までに至る流通時において複数の容器と付属品とをコンパクトに纏められた状態で取り扱うことができて、取り扱いが簡便になると共に、流通コストも抑制することができる包装体とすることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、製袋手段に向けて搬送される物品の側方に複数の薄板状の付属品を起立して重なった状態で位置付かせて、製袋手段に送り込むことができるので、物品と複数の付属品とを纏まりよく一括包装することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】包装品を示す斜視図。
図2】横形製袋充填機の付属品供給装置を示す概略側面図。
図3】付属品供給装置を示す概略平面図。
図4】付属品供給装置を示す概略正面図。
図5】付属品供給装置で物品の側面に付属品を供給した状態を示す要部概略正面図。
図6】物品と付属品とがフィルム内へ配置された状態を製袋手段の上流から見た状態を示す概略正面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
はじめに、本実施形態の横形製袋充填機によって得られる包装品について説明する。
図1に示すように、本実施形態における物品101は、アイスクリーム,プリン,ヨーグルト等の食品が充填された底面が上面より大きい円錐台形状を呈するカップ状容器であり、付属品102は、前記食品を食するのに用いられる薄板状小片からなる木製や合成樹脂製のスプーンである。前記物品101は、他の形状、例えば円筒状であってもよい。付属品102は、スプーン以外の薄板状のものでもよい。そして、複数列複数行の隣り合うカップ状容器が上下反転して相互に接した状態で集合し(例えば、6個)、その容器の集合品からなる物品101の側面に、その複数個の容器を食するのに用いる個々の木製スプーンからなる付属品102が複数起立姿勢で重なった状態で添えられて、シュリンクフィルム22を用いた横形製袋充填機によって物品101及び付属品102を包装した後に、シュリンクフィルム22が加熱収縮され、複数の付属品102が物品の側面に添って起立姿勢で重なるようフィルム22で密着包装された一括包装品105を得ることができる。
【0018】
本実施形態に係る横形製袋充填機の基本的構成は、図2に示すように、フィルム供給源である下方に配置された原反ロール21から上方へ引き出した帯状のシュリンクフィルム22(以下、便宜上フィルム22と称す)を製袋手段23で筒状に成形するとともに、前記複数の容器を集合した物品101に複数の付属品102を添わせて、それらを、供給コンベヤ42に載置して筒状に成形されるフィルム22に向けて、所定間隔ごとに供給する。そして、図6に示すように、帯状のフィルム22の幅方向両幅端部が上方で重合され、その重合部には、縦シール手段72によってフィルム搬送方向に向けて連続する縦シールが施され、次いで、筒状のフィルム22に供給された物品101を挟む前後位置が、横シール手段73によりフィルム搬送方向と交差する方向に横シール・切断される。そして余裕を持ったフィルム22で包まれた物品は、その後工程においてフィルム22が加熱収縮されて、物品101および付属品102にフィルム22が密着した一括包装品105を得るよう構成される。
【0019】
以下に、本実施形態の横形製袋充填機における付属品供給装置の構成について説明する。
図2及び図3に示すように、前記製袋手段23の上流側に接続される供給コンベヤ42の上流には、集合状態となった物品101を所定間隔ごとに供給コンベヤ42に送り込む導入コンベヤ37が配設される。この導入コンベヤ37には、サーボモータで駆動されて走行する無端ベルト30が配設され、その無端ベルト30の両側において搬送上流と下流とに支持された各スプロケット33間にチェン34が掛装されている。そして両チェン34間には搬送バー36が搬送方向に所定間隔毎に架設され、スプロケット33が図示しない連携部を介して接続されるサーボモータによって左右一体的に回転駆動され、搬送バー36は前記無端ベルト30と同速または僅かに速い速度で前進する。
【0020】
搬送バー36の前進により、無端ベルト30に集合状態で載置された物品101が後方から支持されて所定間隔ごとに搬送される。
前記導入コンベヤ37の下流には、前記製袋手段23の上流部に接続されて該製袋手段23によって筒状に成形されるフィルム22に向けて前記物品101を集合状態で供給する無端ベルト式の供給コンベヤ42が配設される。この供給コンベヤ42は、製袋手段23で筒状に成形されるフィルム22の搬送速度と同じ速度で走行するように、図示しないサーボモータにより駆動されて、上流側の導入コンベヤ37から搬送されてきた集合状態の物品101を所定間隔毎に載置して、集合状態を乱すことなく製袋手段23により成形される筒状フィルム22に送り込むようにしている。
【0021】
図3及び図4に示すように、前記供給コンベヤ42の一側には、供給コンベヤ42の搬送方向に沿って物品101の一側面を案内可能な搬送ガイド43が配設されている。この搬送ガイド43は、供給コンベヤ42の搬送始端から搬送終端までにかけて延在する案内部材45を備え、案内部材45から搬送方向に所定間隔を隔てて延出する各ネジ棒48とナット47とからなる位置調節手段49によってブラケット46に位置調節可能に支持されている。そして、搬送ガイド43における各ネジ棒48のブラケット46に対する支持位置が調節されることにより、搬送ガイド43が供給コンベヤ42の左右方向に位置調節されて、供給コンベヤ42に載置されて搬送される集合状態の物品101の左右幅にあわせてその一側面が案内部材45によって案内されるよう、適切に位置調節される。
【0022】
前記物品101の搬送ガイド43で案内する一側面とは反対側となる他側面側において、走行面を物品の他側面に臨ませて水平循環走行する無端ベルト50を備えたサイドコンベヤ51が配置されている。サイドコンベヤ51は、サーボモータ52により走行駆動され、供給コンベヤ42の搬送中途部と搬送終端部とに離間した一対のプーリ54間に巻き掛けられた走行面511が供給コンベヤ42の搬送方向に向けて延在している。サイドコンベヤ51は前記走行面511が後述の付属品コンベヤ61との交差部から前記搬送終端部までに亘って延在し、供給コンベヤ42で搬送される物品101の前記他側面との間で所定の間隔を隔てると共にその上方を開放した空間を有する所定幅Wの間隙55を形成し、前記走行面511は供給コンベヤ42と同速度で並走する。
【0023】
供給コンベヤ42におけるサイドコンベヤ51が配設された前記物品101の他側面に搬送終端部が臨み、供給コンベヤ42の搬送始端と終端との中間部において、搬送向きが交差する方向となるよう、直交配置された無端ベルト式コンベヤからなる付属品コンベヤ61が供給コンベヤ42の一側に向けて延在するよう設置されている。この付属品コンベヤ61は前記搬送終端に向けて下降するよう傾斜して配設されるとともに、その搬送終端部が供給コンベヤ42の搬送高さより高い位置に配置されて、前記間隙55の上部開放部に臨んでいる。そして、複数の付属品102を前後を重ねた集合品として、その集合品を所定間隔毎に載置して搬送し、その搬送終端部から前記間隙55内に投下する。この付属品コンベヤ61は、図示しないサーボモータにより前記供給コンベヤ42と位置同期するよう走行駆動され、前記供給コンベヤ42で搬送される物品101が、前記搬送終端の臨む位置を通過するまでの間に、付属品102が前方の移動中の物品101の側面に衝突して落下するように、付属品コンベヤ61からタイミングを合わせて投下して前記間隙55に至らせることで、前記物品101の側面に複数の付属品102が起立姿勢で重なって添うように位置付かせる。
【0024】
この場合、間隙55において、供給コンベヤ42に載置された複数の付属品102が物品101の側面に添って重なった起立姿勢となるように、間隙55の幅が設定されている。すなわち、薄板状の付属品102が間隙55内において倒伏姿勢となって、上下方向へ積層されてしまうことがないように、間隙55の幅Wは、付属品102を倒伏させた時の付属品102の横幅寸法より狭く、且つ、複数の付属品102を起立して重ねた横幅寸法よりも広い幅に設定されている。
【0025】
なお、導入コンベヤ37から供給コンベヤ42上に物品101の搬送が途絶えた時などで、物品101が所定間隔ごとに供給されない場合は、それに対応して付属品コンベヤ61への付属品の供給が休止される。このため、欠品箇所に対応して供給コンベヤ42に所定間隔ごとに物品101が供給されずに、物品101が載置されていない空所である欠品箇所が存在する場合でも、その欠品箇所に対応して付属品コンベヤ61の搬送終端から付属品102が投下されることは無い。また、供給コンベヤ42におけるその欠品箇所に対応した供給コンベヤ42の現在位置が前記製袋手段23で成形されるフィルム22への物品送り込み予定位置まで到った際には、横形製袋充填機におけるフィルム搬送手段や縦シール手段並びに横シール手段の作動などが一時休止されるよう構成されており、それにより、製袋手段23で筒状に成形されるフィルム22中に物品101が供給されていない空袋品を作ってしまうことは無い。
【0026】
次に、以上のように構成された横形製袋充填機の作用を説明する。
導入コンベヤ37に載置された複数の集合した物品101は無端ベルト30に載置されその後方を搬送バー36により支持されて所定間隔毎に搬送されて、供給コンベヤ42上に受け渡される。供給コンベヤ42上の物品101は、製袋手段23によって筒状に成形されるフィルム22に向けて、所定間隔を維持したまま該フィルム22の搬送速度と同じ速度で搬送される。
【0027】
そして、図3及び図4に示すように、供給コンベヤ42上において所定間隔ごとに送り込まれる複数個ずつに集合した物品101に付属品102がその側方から合流するように、物品101が供給コンベヤ42に載置されて付属品コンベヤ61の搬送終端が臨む位置まで搬送されてくる時期に合わせて、付属品コンベヤ61で一部が重なって横に寝て集合した複数の付属品102を供給コンベヤ42で搬送されてきた物品101の側面に目がけて投下する。そして、纏まった状態で付属品コンベヤ61の搬送終端からサイドコンベヤ51の走行面と物品101の側面とで成す間隙55へ落下する付属品102は、前方を通過する物品101の側面が前方の壁となり、そこに衝突しつつ落下する。そして、供給コンベヤ42で搬送中の物品101が、付属品コンベヤ61の搬送終端が臨む位置を通過するまでの間に、前記すべての付属品102が前方を通過する物品101移動面に衝突して落下する。それによって付属品102は図5に示すように、物品101の側面で起立姿勢で重なって添った状態で位置付く。
【0028】
ここで、間隙55の幅Wは、物品101の一側に付属品102を倒伏させた時の付属品102の横幅寸法より狭く、且つ、複数の付属品102を起立して重ねた横幅寸法よりも広い幅に設定されている。従って、付属品102は起立姿勢で重なる集合状態が崩れてしまうことなく、物品101の側面に姿勢を乱すことなく添った状態として、供給コンベヤ42の幅方向一側端側に載置される。すなわち、付属品102が投下されると、搬送中の物品101の側面が壁となって付属品102は堰き止められた状態で落下する。そして、物品101が付属品コンベヤ61との対向位置を通過するまでの間に、付属品102は落下するのを完了する。従って、付属品102は物品101の側面に添って起立姿勢で重なり、集合した物品101の前後長さに対応して許容される長さを超えて分散することなく、その集合状態が維持されて前記製袋手段23により成形される筒状フィルム22へ送り込まれる。
【0029】
ここで、前記間隙55の幅は物品101の一側面を案内する搬送ガイド43によって一定に保持されており、集合した物品101の横幅が異なるものを包装する際などで、間隙55の幅を変更する際には、前記位置調節手段49による調節によって対応することができる。
【0030】
このため、付属品102は起立姿勢で重なった状態のまま、サイドコンベヤ51の走行により、物品101に添って供給コンベヤ42に載置されて搬送され、一包装単位が崩れることなく製袋手段23で成形されるフィルム22中に移載される。言い換えれば、物品101に対応して間隙55内に落下投入され、物品101の一側で起立姿勢で重なるようにして纏まった状態となった付属品102は、物品101とサイドコンベヤ51の走行面511とにより両側が支持された状態となって、供給コンベヤ42上に載置されてフィルム22の成形位置まで搬送される。このため、フィルム22へ供給される物品101と付属品102とはその集合状態が維持され、付属品102が物品101の前後に分散したり、起立姿勢で重なった状態が崩れてしまったりすることなどを防止することができる。そして、供給コンベヤ42の搬送速度は、前記フィルム搬送手段によるフィルム22の搬送速度と同じ速度に物品101を搬送するように設定されているので、前記のように姿勢が保持された状態で供給コンベヤ42に載置された物品101と付属品102とは共に筒状成形されるフィルム22に速度差なく移載されて、フィルム22に移載される際にも、集合した複数の物品101や複数の付属品102の相互間隔、または、物品101と付属品102との位置関係が変化して分散してしまうといったことが無く、その集合状態を維持することができる。
【0031】
そして、フィルム22は縦シール手段72によって縦シールが施された後に横シール手段73によって横シール・切断され、その後フィルム22が加熱収縮されることで図1に示すように、複数の付属品102が物品101の側面に添って起立姿勢で重なり、フィルム22で密着包装した一括包装品105を得ることができる。
【0032】
従って、本実施形態においては、以下の効果を得ることができる。
(1)供給コンベヤ42によって所定の間隔をおいて搬送される物品101とサイドコンベヤ51との間の間隙55に付属品102が投下され、物品101の側面に衝突して落下する。間隙55は付属品102が起立状態に維持される狭い幅であるため、付属品102は物品101の側面に添って起立姿勢で重なり、物品101とともに製袋手段23に向かって搬送され、その製袋手段23において筒状に成形されたフィルム22によって包装される。このため、複数の付属品102が分散することなく物品101と纏めて一括して包装できる。従って、一括包装品105における物品101及び付属品102が複数であっても、それらを一括して体裁良く包装でき、また、物品101及び付属品102の管理や保管、その他の販売までに至る流通時において複数の容器である物品101と付属品102とをコンパクトに纏められた状態で取り扱うことができて、取り扱いが簡便になると共に、流通コストも抑制することができる包装体とすることができる。
【0033】
(2)付属品102を起立させるための間隙55が供給コンベヤ42と並走するサイドコンベヤ51の走行面511と物品101の側面との間に形成されている。このため、複数の起立姿勢で重なる付属品102を供給コンベヤ42とサイドコンベヤ51との協働によって物品101とともに分散することなく製袋手段23で成形される筒状フィルム22に向けて送り込むことができるので、物品101と付属品102とが分散することなく、フィルム22で纏めて一括包装することができる。
【0034】
(3)付属品コンベヤ61に対して物品101を挟んだ反対側の一側に設けた搬送ガイド43に物品101の一側が案内されて搬送されるので、間隙55の幅が変化することなく常に一定に維持される。このため、付属品102が倒伏して重なることを防止することができる。
【0035】
(4)付属品コンベヤ61をその搬送方向終端が下向きになるように傾斜させたので、搬送終端から放出された付属品102の落下時の放物線をより直線的にすることができて、後続の付属品102が勢いよく次々に先行の付属品102に接触しながら供給コンベヤ42の搬送面に落下する。このため、複数の付属品102を重ねながら起立させ易く、物品101の搬送速度が高速であっても、複数の付属品102が分散することなく、付属品102を物品101の側面に纏めて添わせることができる。
【0036】
(5)前記物品101は、カップ状容器であって、付属品102はそのカップ状容器を個々に食する時の薄板状小片からなるスプーンなどの飲食補助具であり、実施形態の装置においては、それらを纏めて集合し、一括包装ができるため、複数の容器と付属品102とをコンパクトに纏めた状態で取り扱うことができて、物品101と付属品102との一括包装品105を複数個箱詰め包装する時や保管、その他の販売までに至る流通時において取り扱いが簡便になると共に、流通コストも抑制することができる。
【0037】
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り、以下のように適宜変更が可能である。
・無端ベルト式サイドコンベヤ51に代えて、物品の側面に面して間隙部の自走式側壁として機能するその他の走行コンベヤを採用してもよい。
【0038】
・付属品コンベヤ61を水平にすること。この場合は、供給コンベヤ42の走行速度を遅くして、重なった付属品102が落下する時に付属品102同士が大きく分離しないようにするなどにより対応できる。
【0039】
・物品101は複数である必要は無い。また、カップ状容器と飲食補助具とからなる物品101と付属品102との組み合わせに限られるものではなく種々の物品と薄板状物品からなる付属品との組み合わせに適用できる。
【符号の説明】
【0040】
22…フィルム、23…製袋手段、36…搬送バー、42…供給コンベヤ、43…搬送ガイド、51…サイドコンベヤ、55…間隙、61…付属品コンベヤ、101…物品、102…付属品、105…一括包装品、511…走行面、W…幅。
図1
図2
図3
図4
図5
図6